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【発明の名称】 緑茶組成物の成形体及びその製造方法
【発明者】 【氏名】大 村 悌治郎
【住所又は居所】静岡県静岡市大谷2237番地 株式会社仁生堂内

【要約】 【課題】高濃度で粉末状乃至粒状緑茶を含有する緑茶組成物の製造方法を提供する。

【解決手段】下記の成分(A)〜成分(C)からなる緑茶組成物を加圧成形することを特徴とする緑茶組成物の成形体の製造方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の成分(A)〜成分(C)からなる緑茶組成物を加圧成形することを特徴とする緑茶組成物の成形体の製造方法。
成分(A):粉末状乃至粒状緑茶 35〜80重量%
成分(B):麦芽糖 10〜60重量%
成分(C):トレハロース 1〜20重量%
【請求項2】
緑茶組成物が、成分(A)の粉末状乃至粒状緑茶の製造工程中で成分(C)のトレハロースと予め接触させて粉末状乃至粒状緑茶中にトレハロースを含有させたものに、成分(B)の麦芽糖を配合して得られた緑茶組成物である、請求項1に記載の緑茶組成物の成形体の製造方法。
【請求項3】
緑茶組成物が、デジタルカラー判別センサーによる緑色指数が2ヶ月経過したときにおいても900〜1000である、請求項1又は2に記載の緑茶組成物の成形体の製造方法(ここで、緑色指数は、キーエンス製デジタルカラー判別センサ CZ−1型測定器を用いて下記測定条件にて測定されたときのものである)。
[測定条件]
光源 色 :緑色LED
種類 :CZ−40
検体距離:60mm
角度 :センサヘッドの検体に対して直角
スポット:6mm
測定時間:0.5〜1分
基準色設定 :収穫直後の生茶葉の色を標準品(1000)とする
測定条件 :静止
検体収納容器 :ガラスシャーレ
検体 :恒温器を用いて40℃にて保存したもの
【請求項4】
緑茶組成物100重量部に対して滑剤を0.2〜8.0重量部配合する、請求項1〜3のいずれかに記載の緑茶組成物の成形体の製造方法。
【請求項5】
加圧成形を直接圧縮法により行う、請求項1〜4のいずれかに記載の緑茶組成物の成形体の製造方法。
【請求項6】
加圧成形を350kg/cm以上の圧力下で行う、請求項1〜5のいずれかに記載の緑茶組成物の成形体の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状乃至粒状緑茶を各種形状に成形した緑茶組成物の成形体及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、緑茶はその製造に際して、蒸熱工程、揉捻工程、乾燥工程等の多数の工程を経る間にその形状が針状の茶葉となっているのが普通である。
しかし、一般の緑茶の中には、その針状の緑茶が折れて生成した粉末状乃至粒状の茶葉が多少含まれているのが普通である。
この様な針状の茶葉を、或いは、粉末状乃至粒状の緑茶を、錠剤等の各種形状に成形しようとしても、緑茶自体の水分含量が3〜5重量%程度と極めて低い水分含量で、著しく乾燥された状態である為に、粘性が無く、たとえ粉末状乃至粒状の緑茶に麦芽糖等の成形助剤を配合して、金型内で高い圧力をかけて成形させたとしても成形体にすること困難であり、仮に一時的に成形されたとしても形状保持性が乏しい為に簡単に崩壊してしまうものしか得られなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、錠剤等の各種形状に一時的にでも成形するためには、成形助剤である麦芽糖等を緑茶成分(30重量%以下)よりも多量(70重量%以上)に配合しなければならなかった。
それ故、この様に麦芽糖等の成形助剤を多量に配合して得られる緑茶組成物の成形体の色は、緑茶成分の含有量が低いことから、緑色の薄い緑茶組成物の成形体しか得られなかった。
しかも、この様に多量(70重量%以上)の麦芽糖が混入された緑茶組成物の成形体は、麦芽糖の甘みにより緑茶本来の味覚が損なわれてしまうことから、味覚を大切にする緑茶を成形体に成形しようとは思わないのが普通であった。
一方、粉末状乃至粒状の緑茶は、著しく水分が除去されて、粉末状乃至粒状化されて、その表面積が大きくなっていることから、酸化がより一層生じ易くなる為に、緑茶中に含まれているクロロフィル(青緑色)が酸化されてフェオフィチン(帯褐色)に変化してしまう等の現象が生じるので、緑茶は、時間の経過と共に徐々に変色して黄色味を帯びてくる。
それ故、粉末状乃至粒状の緑茶に加工した後では、緑色の濃い緑茶として長期間保持することは非常に困難なことであった。
更に、緑茶は一般に棒状或いは粉末状乃至粒状のまま、スプーンにより掬い取って急須に入れるか、或いは、棒状或いは粉末状乃至粒状のまま紙パック等に入れて個別に包装されて市販されているのが普通である。
しかし、このように紙パック等により個別に包装された緑茶は、使用の際に簡便ではあるが、棒状或いは粉末状乃至粒状の緑茶をその形状が不揃いのまま計量して紙パック等に入れて個別包装することが大変困難なことであることから、紙パック等の工業的生産においては棒状や粉末状乃至粒状の緑茶では粉体流動性が悪く、包装速度を向上させることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、上記問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、麦芽糖及びトレハロースを粉末状乃至粒状緑茶に対して特定な割合で配合することにより成形体に成形することができるとの知見に基づき本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の緑茶組成物の成形体は、下記の成分(A)〜成分(C)からなる緑茶組成物を成形してなること、を特徴とするものである。
成分(A):粉末状乃至粒状緑茶 35〜80重量%
成分(B):麦芽糖 10〜60重量%
成分(C):トレハロース 1〜20重量%
また、本発明のもう一つの発明である緑茶組成物の成形体の製造方法は、下記の成分(A)〜成分(C)からなる緑茶組成物を加圧成形すること、を特徴とするものである。
成分(A):粉末状乃至粒状緑茶 35〜80重量%
成分(B):麦芽糖 10〜60重量%
成分(C):トレハロース 1〜20重量%
【発明の効果】
【0005】
このような本発明の粉末状乃至粒状緑茶組成物の成形体は、酸化変色されておらず、緑色の濃い粉末状乃至粒状緑茶を高濃度で含んでいることから、該成形体中にはアミノ酸やカフェインやカテキン類を多量に含有しているので、カフェインの生理作用(覚醒作用、利尿作用、血管の拡張による血液の循環を良くし、消化液の分泌を良くし、中枢神経の刺激による脳の働きを活性化し、物事に対する反応を速める。)の他に、カテキン類を高濃度で含有していることから、老化を防ぐ抗酸化作用、抗菌・ウィルス作用(消化器病原菌に対する抗菌力、インフルエンザウィルスに対する抗菌力、虫歯に関係ある細菌に対する作用)、コレステロール量の調整、血圧上昇抑制作用、血糖降下作用、抗糖尿病作用、血小板凝集抑制作用、血栓形成予防効果、抗腫瘍・発ガン抑制作用、解毒作用、消臭作用等の薬理効果を発揮することができる。
また、水に溶けないクロロフィルや弗素を高濃度で含有していることから、口臭を防止したり、歯の表面を強化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
[I] 緑茶組成物の成形体
(1) 構成成分
(A) 成分(A):粉末状乃至粒状緑茶
(a) 緑 茶
本発明の緑茶組成物の成形体において原料として用いられる緑茶組成物の構成成分である粉末状乃至粒状緑茶としては、植物であるお茶の木より手摘み、挟み摘み、機械摘み等により採取した生茶葉を、一般に95℃以上、好ましくは97〜100℃の温度で、一般に20秒以上、好ましくは30秒〜3分間程度、加熱水蒸気で加熱処理することによって得られた蒸し茶葉を、揉捻し、乾燥し、粉粒化させることによって得られる粉末状乃至粒状の緑茶か、或いは、該蒸し茶葉を、乾燥し、粉粒化(切断・篩分・挽き)することによって得られる粉末状乃至粒状の緑茶か、或いは、生茶葉を釜等で炒って加熱し、乾燥し、粉粒化して得られる粉末状乃至粒状の緑茶等が用いられる。
上記加熱水蒸気等で加熱処理された蒸し茶葉や炒った茶葉は、上記加熱処理により生茶葉の中の酵素の活性を失わせて、生茶葉の青臭さを除去したり、茶葉を平らに平均に柔らかくさせて、以降の揉む操作を容易にし、緑色を保持した不発酵茶としたものである。
【0007】
しかし、この様な蒸し茶葉や炒った茶葉は、クロロフィル酸化酵素(クロロフィラーゼ)の活性は完全に失われているが、その後の長時間の製造の各工程を経る間に加熱されたり、水分が除去されることにより、通常の酸化が生じ易くなり、緑茶葉中に含まれているクロロフィル(青緑色)が酸化されてフェオフィチン(帯褐色)に変化する等、緑茶葉は徐々に変色して黄色みを帯びてくる。
従って、粉末状乃至粒状緑茶として、上記粉末状乃至粒状の緑茶をそのままの状態で成分(A)の粉末状乃至粒状緑茶として使用することもできるが、特に緑茶の製造工程中で緑茶葉に後記成分(C)として用いられるトレハロースを接触させて、緑茶葉中にトレハロースを配合させることにより変色を阻止したトレハロース処理の粉末状乃至粒状緑茶を用いることが好ましい。
【0008】
(b) 粒 径
本発明の緑茶組成物の成形体の原料となる粉末状乃至粒状緑茶は、粒径が一般に16メッシュ以下(目開き約1mm以下)、好ましくは32〜200メッシュ(目開き約0.5〜0.07mm)、特に好ましくは60〜100メッシュ(目開き約0.25〜0.15mm)の粉末状乃至粒状緑茶ものが用いられる。
これら粒径のものは、酸化劣化が生じ易いために、特にトレハロースによる変色防止効果を顕著に発揮することができる。
【0009】
(c) 緑色指数
一般に、煎茶や玉露においては余り変色し難いが、緑茶を細かく粉末状にすると、緑茶の表面積が大きくなるために酸化を受け易くなり、しかも、水分も吸収し易くなることから、簡素化された工程にて短時間で緑茶を製造したとしても酸化劣化する速度が顕著に早くなり、変色し易くなる。
例えば、通常の粉末状の緑茶においては、採取直後の生茶葉の緑色指数が1000であったものが、製造後2ヶ月を経過した後の緑色指数は700未満となってしまう。
【0010】
トレハロース処理緑茶
従って、本発明の好適な緑茶組成物の成形体においては、原料となる緑茶組成物として、生茶葉に後記成分(C)として用いられるトレハロースを接触させて茶葉中にトレハロースを含有させることにより、粒子の細かい粉末状緑茶や粒状緑茶に加工しても余り変色し難くさせている。
それ故、本発明の好適な緑茶組成物の成形体に用いられる緑茶組成物の粉末状乃至粒状緑茶は、上記茶葉中にトレハロースを配合させることにより、デジタルカラー判別センサーによる製造直後の緑色指数が900〜1000、好ましくは930〜990、特に好ましくは950〜990を呈するものである。
この様なトレハロース処理した粉末状乃至粒状緑茶は、2ヶ月を経過した後でも緑色指数が700以上、好ましくは800以上、更に好ましくは900以上、特に好ましくは930以上の緑茶に保持することができる。
【0011】
(B) 成分(B):麦芽糖(マルトース)
本発明の緑茶組成物の成形体において原料として用いられる緑茶組成物の構成成分である麦芽糖(マルトース)としては、ピラノース型のD−グルコース2分子がα−1,4結合で結合した糖である麦芽糖(マルトース)、還元麦芽糖を挙げることができる。
これら麦芽糖(マルトース)の中でも遊離のアルデヒド基或いはケトン基を有する還元性を示す還元麦芽糖を用いることが好ましい。
麦芽糖(マルトース)以外の糖類である果糖(フルクトース)や乳糖(ラクトース等を代替品として用いると、形状保持性が悪く、崩壊し易い成形体しか得られない。それ故、形状保持性を保持するためには緑茶の量を減少させ、糖類を増加させなければならない。しかし、糖類を増加させると成形体の甘味度が増したり、風味が悪化して、お茶本来の風味が損なわれてしまうとの問題点が生じる。
【0012】
(C) 成分(C):トレハロース
本発明の緑茶組成物の成形体において原料として用いられる緑茶組成物の構成成分であるトレハロースとしては、二糖類の一つで、二分子のD−グルコースがその還元性基同士で結合した化合物である。
結合様式がα結合か、β結合かによって、下記に示すα,α−体、α,β−体、β,β−体の三つの異性体があるが、一般には天然に存在するα,α−体が使用される。
[1] α,α−体:ミコース、ミコシド、マッシュルーム糖
[2] α,β−体:ネオトレハロース
[3] β,β−体:イソトレハロース
上記トレハロースは、融点が97℃の斜方柱状晶の固体で、水に可溶性で、熱エタノールに微溶で、エーテルに不溶であることから、水に溶解させた水溶液として用いられるのが一般的である。
これらトレハロースはかっては酵母からの抽出によって製造されていたが、近年では、澱粉から直接製造されたものが株式会社林原より「トレハTM」として市販されており、この様なトレハロースを用いることが好ましい。
この様な成分(C)のトレハロースを配合した緑茶組成物の成形体は、緑茶をトレハロースと接触させることにより緑茶自体の酸化劣化を防止し、緑色を保持して変色を阻止すると共に、緑茶中のカテキンやクロロフィルの劣化を阻止することができる。
また、この緑茶組成物中に成分(C)のトレハロースが配合されていることにより成形体を成形する際の成形体の形状保持性を高めることができる。
【0013】
(D) その他の成分(任意成分)
本発明の緑茶組成物の成形体に用いられる緑茶組成物は、上記必須の構成成分から構成されものであるが、上記成分以外に本発明の効果を著しく阻害しない範囲内で、カルボキシメチルセルロース塩や滑材等の他の成分を配合することができる。
カルボキシメチルセルロース塩
カルボキシメチルセルロース塩としては、具体的には、例えば、成形物の溶解性等の改良を目的として、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウム等を配合することができる。これらの中でもカルボキシメチルセルロースカルシウムを用いることが好ましい。
上記カルボキシメチルセルロース塩は、一般に0.01〜0.05重量%の割合で配合することが好ましい。
滑 剤
緑茶組成物の成形体への成形を容易にするために滑剤を配合することが好ましい。
該滑剤としては、具体的には、例えば、蔗糖脂肪酸エステル、微粒二硫化珪素、菜種硬化油等を挙げることができる。これら滑剤は一般に0.2〜8.0重量%、特に1.0〜5.0重量%程度配合されることが好ましい。
【0014】
(2) 構成成分の含有量
本発明の緑茶組成物の成形体を構成する粉末状乃至粒状緑茶(成分(A))と還元麦芽糖(成分(B))とトレハロース(成分(C))との各構成成分の含有量としては、粉末状乃至粒状緑茶35〜80重量%、好ましくは45〜70重量%、特に好ましくは55〜65重量%、麦芽糖が10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは30〜40重量%、トレハロースが1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、特に好ましくは5〜10重量%である。
上記麦芽糖の含有量が少なすぎると成形体に成形できなかったり、成形しても僅かな衝撃でも型くずれしてしまう。また、麦芽糖の含有量が多すぎると麦芽糖の甘みを強く感じたり、緑茶本来の旨味が失われる。
また、トレハロースの含有量が少なすぎると成形体に成形しても型くずれしてしまう。又、トレハロースの含有量が多すぎると麦芽糖の甘みが強く感じたり、緑茶本来の旨味が失われる。
【0015】
(3) 成形体の形状
形 状
上記緑茶組成物より形成される緑茶組成物の成形体の形状としては、上記緑茶組成物を錠剤成形機、食品成形機等の各種成形型内に充填して加圧して圧縮成形することにより、錠剤状、平板状、棒状、球状、直方体状等の各種形状に成形することができる。これら各種形状の中でも成形された成形体の硬度等の観点から直径が3〜15mm、特に6〜12mmの錠剤状に成形するのが好ましい。
【0016】
硬 度
本発明の緑茶組成物の成形体の硬度としては、一般に3〜10kg/cm、特に4〜6kg/cmであることが好ましく、錠剤状にした場合にも形状保持性が十分であり、柔らかめで噛み砕き易く、崩壊性が良く、水又はお湯に溶け易い。
【0017】
[II] 緑茶組成物の成形体の製造
(1) 緑茶組成物の構成成分
(A) 粉末状乃至粒状緑茶(成分(A))
(a) 緑 茶
本発明の緑茶組成物の成形体の製造において原料として用いられる緑茶組成物の構成成分である粉末状乃至粒状緑茶としては、植物であるお茶の木より手摘み、挟み摘み、機械摘みにより採取した生茶葉を、一般に95℃以上、好ましくは97〜100℃の温度で、一般に20秒以上、好ましくは30秒〜3分間程度、加熱水蒸気で加熱処理することによって得られた蒸し茶葉を、揉捻し、乾燥し、粉末状乃至粒状化させることによって得られる粉末状乃至粒状の緑茶か、或いは、該蒸し茶葉を、乾燥し、粉粒化(切断・篩分・挽き)することによって得られる粉末状乃至粒状の緑茶か、或いは、生茶葉を釜等で炒って加熱し、乾燥し、粉末状乃至粒状化して得られる粉末状乃至粒状の緑茶が用いられる。
上記加熱水蒸気等で加熱処理された蒸し茶葉や炒った茶葉は、上記加熱処理により生茶葉の中の酵素の活性を失わせて、生茶葉の青臭さを除去したり、茶葉を平らに平均に柔らかくさせて、以降の揉む操作を容易にし、緑色を保持した不発酵茶としたものである。
この様な蒸し茶葉や炒った茶葉は、クロロフィル酸化酵素(クロロフィラーゼ)の活性は完全に失われているが、その後の長時間の製造の各工程を経る間に加熱されたり、水分が除去されることにより、通常の酸化が生じ易くなり、緑茶葉中に含まれているクロロフィル(青緑色)が酸化されてフェオフィチン(帯褐色)に変化する等、緑茶葉は徐々に変色して黄色みを帯びてくる。
【0018】
トレハロース処理
従って、本発明の緑茶組成物の成形体において原料として用いられる緑茶組成物の構成成分である粉末状乃至粒状緑茶としては、上記粉末状乃至粒状の緑茶をそのままの状態で成分(A)の粉末状乃至粒状緑茶として使用することもできるが、特に緑茶の製造工程中で緑茶葉に後記成分(C)として用いられるトレハロースを予め接触させて、緑茶葉中にトレハロースを配合させることにより変色を阻止したトレハロース処理の粉末状乃至粒状緑茶を用いることが好ましい。
緑茶葉をトレハロースと接触させて緑茶葉中にトレハロースを配合する為に行われるトレハロース処理としては、生茶葉を加熱処理する前に、又は、加熱処理した後に、或いは、加熱処理と同時にトレハロースと接触させることにより行われる。
これら接触処理の中でも、加熱処理と同時に、或いは、加熱処理した後にトレハロースと接触させることが好ましい。
該トレハロース処理は、緑茶葉100重量部に対してトレハロース0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量部を配合した粉末状乃至粒状緑茶を用いることが好適である。
【0019】
上記トレハロースは通常粉体であるが、緑茶葉の酸化劣化を防止するために使用される際にはトレハロース水溶液として用いられることもある。
トレハロースをトレハロース水溶液として用いる場合には、一般にトレハロース5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは20〜30重量%のトレハロース水溶液として調製して用いられるのが普通である。
茶葉中にトレハロースを含浸させようとするならば、浸透圧の関係から低濃度の溶液の方が含浸され難い。しかしながら、余り濃厚な溶液とすると脱水作用が生じて含浸し難くなる。
また、この様にトレハロースが配合された緑茶葉は、酸化劣化され難く変色を阻止すると共に、緑茶の緑色を保持することによる緑茶中のカテキン類やクロロフィルの劣化を阻止することができる。
トレハロースが、緑茶自体の酸化劣化を防止し、緑色を保持して変色を阻止することができる理由については未だ不明であるが、トレハロースが茶葉中の有効成分を包接によって包み込んで、空気との接触を阻止して酸化による変色を防止したり、或いは、緑茶葉中の組織内の保有水にトレハロース成分を含有させて、保有水の粘度を増加させて、保有水の移動を阻止することにより、酸化による変色を防止しているためであろうと推定している。
【0020】
(b) 粒 径
本発明の緑茶組成物の成形体の製造において用いられる緑茶組成物を構成する粉末状乃至粒状緑茶の粒径は、一般に16メッシュ以下(目開き約1mm以下)、好ましくは32〜200メッシュ(目開き約0.5〜0.07mm)、特に好ましくは60〜100メッシュ(目開き約0.25〜0.15mm)の粉末状乃至粒状緑茶ものが用いられる。
これら粒径のものは、酸化劣化が生じ易い為に、特にトレハロースによる変色防止効果を顕著に発揮することができる。
【0021】
(c) 緑色指数
一般に、煎茶や玉露においては余り変色し難いが、緑茶を細かく粉末状すると、緑茶の表面積が大きくなるために酸化を受け易くなり、しかも、水分も吸収し易くなることから、簡素化された工程にて短時間で緑茶を製造したとしても酸化劣化する速度が顕著に早くなり、変色し易くなる。
例えば、通常の粉末状乃至粒状の緑茶においては、採取直後の生茶葉の緑色指数が1000であったものが、製造後2ヶ月を経過した後の緑色指数は700未満となってしまう。
しかし、本発明の緑茶組成物の成形体の製造方法において好適に用いられる緑茶組成物では、生茶葉にトレハロースを接触させて茶葉中にトレハロースを含有させることにより、粒子の細かい粉末状緑茶に加工しても余り変色し難くさせている。
従って、本発明の緑茶組成物の成形体に用いられる緑茶組成物の粉末状乃至粒状緑茶は、上記茶葉中にトレハロースを配合させることにより、デジタルカラー判別センサーによる製造直後の緑色指数が900〜1000、好ましくは930〜990、特に好ましくは950〜990を呈するものとすることができる。
しかも、この様なトレハロース処理した粉末状乃至粒状緑茶は、2ヶ月を経過した後でも緑色指数が700以上、好ましくは800以上、更に好ましくは900以上、特に好ましくは930以上の緑茶に保持することができる。
【0022】
(B) 麦芽糖(成分(B))
本発明の緑茶組成物の成形体において用いられる麦芽糖(成分(B))としては、ピラノース型のD−グルコース2分子がα−1,4結合で結合した糖である麦芽糖(マルトース)、還元麦芽糖を挙げることができる。
これら麦芽糖(マルトース)の中でも遊離のアルデヒド基或いはケトン基を有する還元性を示す還元麦芽糖を用いることが好ましい。
麦芽糖(マルトース)以外の糖類である果糖(フルクトース)や乳糖(ラクトース等を代替品として用いると、形状保持性を保持するためには緑茶の量を減少させ、糖類を増加させなければならない。しかし、糖類を増加させると成形体の甘味度が増したり、風味が悪化して、お茶本来の風味が損なわれてしまう。
【0023】
(C) トレハロース(成分(C))
本発明の緑茶組成物の成形体において原料として用いられる緑茶組成物の構成成分であるトレハロースとしては、二糖類の一つで、二分子のD−グルコースがその還元性基同士で結合した化合物である。
結合様式がα結合か、β結合かによって、下記に示すα,α−体、α,β−体、β,β−体の三つの異性体があるが、一般には天然に存在するα,α−体が使用される。
[1] α,α−体:ミコース、ミコシド、マッシュルーム糖
[2] α,β−体:ネオトレハロース
[3] β,β−体:イソトレハロース
上記トレハロースは、融点が97℃の斜方柱状晶の固体で、水に可溶性で、熱エタノールに微溶で、エーテルに不溶であることから、水に溶解させた水溶液として用いられるのが一般的である。
これらトレハロースはかっては酵母からの抽出によって製造されていたが、近年では、澱粉から直接製造されたものが株式会社林原より「トレハTM」として市販されており、このトレハロースを用いることが好ましい。
この様な成分(C)のトレハロースを配合した緑茶組成物の成形体は、緑茶をトレハロースと接触させることにより緑茶自体の酸化劣化を防止し、緑色を保持して変色を阻止すると共に、緑茶中のカテキンやクロロフィルの劣化を阻止することができる。
また、この緑茶組成物中に成分(C)のトレハロースが配合されていることにより成形体を成形する際の成形体の形状保持性を高めることができる。
成形時の成形体の形状保持性を高めることができる理由については未だ不明であるが、トレハロースと麦芽糖とがトレハロースが麦芽糖(マルトース)の存在下に圧力をかけると、溶融して一体化されて成形されるためであろうと推定している。
【0024】
トレハロースの配合方法
それ故、成分(C)のトレハロースは緑茶組成物の成形体を成形する以前の粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中で添加するか、或いは、緑茶組成物の成形体を成形する際の原材料中に添加して成形することにより、緑茶組成物の成形体中に必要量のトレハロース成分を配合する。
しかし、必要量のトレハロースは、粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中のみで、或いは、成形体を成形する際の原材料中のみに配合しても良いが、粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中で少量を配合し、残りを成形体を成形する際の原材料中に配合して成形することにより必要量のトレハロース成分を配合することもできる。
これら配合方法の中でも、必要量のトレハロースを粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中のみで配合するか、或いは、粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中で少量を配合し、残りを成形体の原材料中に配合して成形することにより必要量のトレハロース成分を配合することが好ましい。
特に、必要量のトレハロースを粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中のみで配合することが好ましい。
更に、この必要量のトレハロースを、粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中のみで配合する方法の中でも、特に生茶葉を加熱処理する際に、或いは、生茶葉を加熱処理した直後の蒸し茶葉にトレハロースを接触させることが好ましい。
【0025】
(D) その他の成分(任意成分)
本発明の緑茶組成物の成形体に用いられる緑茶組成物は、上記必須の構成成分から構成されものであるが、上記成分以外に本発明の効果を著しく阻害しない範囲内で、カルボキシメチルセルロース塩や滑材等の他の成分を配合することができる。
カルボキシメチルセルロース塩
カルボキシメチルセルロース塩としては、具体的には、例えば、成形物の溶解性等の改良を目的として、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウム等を配合することができる。これらの中でもカルボキシメチルセルロースカルシウムを用いることが好ましい。
上記カルボキシメチルセルロース塩は、一般に0.01〜0.05重量%の割合で配合することが好ましい。
滑 剤
緑茶組成物の成形体への成形を容易にするために滑剤を配合することが好ましい。
該滑剤としては、具体的には、例えば、蔗糖脂肪酸エステル、微粒二硫化珪素、菜種硬化油等を挙げることができる。これら滑剤は一般に0.2〜8.0重量%、特に1.0〜5.0重量%程度配合されることが好ましい。
【0026】
(2) 緑茶組成物の調製
(A) 配合割合
本発明の緑茶組成物の成形体の製造において原料として用いられる緑茶組成物の構成成分の配合割合としては、粉末状乃至粒状緑茶(成分(A))が35〜80重量%、好ましくは45〜70重量%、特に好ましくは55〜65重量%、麦芽糖(成分(B))が10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは30〜40重量%、トレハロース(成分(C))が1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、特に好ましくは5〜10重量%である。
上記緑茶組成物を各種形状の成形体とするためには、成形体中に上記粉末状乃至粒状緑茶(成分(A))と麦芽糖(成分(B))とトレハロース(成分(C))とを上配合割合で配合することが重要である。
上記麦芽糖の配合量が少なすぎると成形体に成形できなかったり、たとえ成形されたとしても僅かな衝撃でも型くずれしてしまう。また、麦芽糖の配合量が多すぎると麦芽糖の甘みを強く感じたり、緑茶本来の旨味が失われる。
また、トレハロースの配合量が少なすぎると成形体に成形しても型くずれしてしまう。又、トレハロースの配合量が多すぎると麦芽糖の甘みが強く感じたり、緑茶本来の旨味が失われる。
【0027】
(B) 配合方法
上記粉末状乃至粒状緑茶成分(成分(A))と麦芽糖成分(成分(B))とトレハロース成分(成分(C))の配合方法としては、これら各成分を単純に混合することにより調製しても良いが、一般に粉末状乃至粒状緑茶成分(成分(A))とトレハロース成分(成分(C))とを先に配合した後に、麦芽糖成分(成分(B))を配合しても良い。
配合方法について具体的に述べるならば、
(i) トレハロース成分(成分(C))で処理した粉末状乃至粒状緑茶成分(成分(A))に麦芽糖成分(成分(B))を配合する方法、
(ii) トレハロース成分(成分(C))で処理した粉末状乃至粒状緑茶成分(成分(A))に麦芽糖成分(成分(B))及びトレハロース成分(成分(C))を配合する方法、
(iii) 粉末状乃至粒状緑茶成分(成分(A))に麦芽糖成分(成分(B))及びトレハロース成分(成分(C))を配合する方法、
等の方法を挙げることができる。
【0028】
これらの配合方法の中でも、トレハロース成分を先に配合した後に、麦芽糖成分を配合する上記(i)及び(ii)に記載の方法が好ましい。
トレハロース成分を先に配合するのは、粉末状乃至粒状緑茶の変色を阻止することができるからで、その変色を阻止することができる理由については未だ不明であるが、トレハロース成分が茶葉中の有効成分を包接によって包み込んで、空気との接触を阻止して酸化による変色を防止したり、或いは、緑茶葉中の組織内の保有水にトレハロース成分を含有させて、保有水の粘度を増加させて、保有水の移動を阻止することにより、酸化による変色を防止しているためであろうと推定している。
従って、トレハロース成分が溶解する水溶液中に蒸した直後の茶葉を浸積させるか、或いは、トレハロース成分を溶解した水溶液を水蒸気の存在下又は不存在下に茶葉に満遍なく噴霧して、茶葉中にトレハロース成分を含有させた後に乾燥し、粉末化して粉末状緑茶成分とした後、麦芽糖成分を配合することが好ましい。
【0029】
(C) トレハロースの添加
上記トレハロース成分は、緑茶組成物の成形体の原材料中に添加して成形するか、或いは、緑茶組成物の成形体を成形する以前の粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中で添加することにより、緑茶組成物の成形体中に必要量のトレハロース成分を配合する。
しかし、成形体に成形するのに必要な量のトレハロース成分は、粉末状乃至粒状緑茶成分を製造する工程中のみで、或いは、成形体の原材料中のみに配合して成形しても良いが、粉末状乃至粒状緑茶成分を製造する工程中で少量を配合し、残りを成形体の原材料中に配合して成形することにより必要量のトレハロース成分を配合することができる。
上記トレハロース(成分(C))を粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中で少量を配合し、残りを成形体の原材料中に配合して成形する、いわゆるトレハロースを分割して配合する場合には、トレハロースで処理された粉末状乃至粒状緑茶(成分(A))のトレハロースの配合割合が既に成分(C)の配合割合に十分な量に達しているならば、新たにトレハロースを配合する必要性はないが、前記トレハロースの配合割合の範囲内であれば新たにトレハロースを追加して配合することもできる。
これら配合方法の中でも、必要量のトレハロースを粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中のみで配合するか、或いは、粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中で少量を配合し、残りを成形体の原材料中に配合して成形することにより必要量のトレハロース成分を配合することが好ましい。
特に、必要量のトレハロースを粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中のみで配合する方法は、トレハロースを粉末状乃至粒状緑茶中に均一に分散することができるので好ましい方法である。
また、トレハロースを粉末状乃至粒状緑茶を製造する工程中のみで配合する方法の中でも、特に生茶葉を加熱処理する際に、或いは、加熱処理した直後の蒸し茶葉にトレハロースを接触させるトレハロース処理方法を行うことが好ましい。
以上述べたことから明らかなように、本発明の緑茶組成物の成形体の製造においては、原料として用いられる緑茶組成物として、成分(C)のトレハロースを成分(A)の粉末状乃至粒状緑茶の製造工程中で予め接触させて含有させたものと、成分(B)の麦芽糖とを配合した緑茶組成物を使用することが好ましい。
【0030】
(3) 緑茶組成物の成形体の成形
(A) 成形方法
上記緑茶組成物を錠剤成形機、食品成形機等の各種成形機の金型内に充填して加圧して圧縮成形することにより、各種形状の緑茶組成物の成形体に成形することができる。
成形は原材料をそのまま、又は賦形剤、結合剤、崩壊剤若しくはその他の適当な添加剤を加えて均等に混合した粉体を直接圧縮成形する直接圧縮法により製造するのが好ましい。
(B) 成形条件
成形は、一般に加圧成形、特に直接粉末圧縮法により行われ、その成形条件は、一般に0〜30℃、好ましくは5〜25℃、特に好ましくは10〜20℃の温度で、一般に350kg/cm以上、好ましくは400〜500kg/cm、特に好ましくは450〜500kg/cmの圧力条件下で行われる。
【0031】
(4) 緑茶組成物の成形体の形状
(A) 形 状
上記緑茶組成物より形成される緑茶組成物の成形体の形状としては、上記緑茶組成物を錠剤成形機、食品成形機等の各種成形型内に充填して加圧して圧縮成形することにより、錠剤状、平板状、棒状、球状、直方体状等の各種形状に成形することができる。これら各種形状の中でも成形される成形体の硬度等の観点から直径が3〜15mm、特に6〜12mmの錠剤状に成形するのが好ましい。
【0032】
(B) 硬 度
本発明の緑茶組成物の成形体の硬度としては、一般に3〜10kg/cm、特に4〜6kg/cmであることが好ましく、錠剤状にした場合にも形状保持性が十分であり、柔らかめで噛み砕き易く、崩壊性が良く、水又はお湯に溶け易い。
【0033】
[III] 用 途
本発明の緑茶組成物の成形体は、粉末状乃至粒状緑茶を錠剤等の各種形状に成形したものは、口臭予防や薬剤として服用する場合においても計量が容易である。
また、紙パック等の個別に包装する場合においても、棒状や粉末状乃至粒状の緑茶と異なり、粉体流動性が良好で、しかも、計量が容易で、紙パック等の個別包装においても包装速度を低下させることはない。
【実施例】
【0034】
以下に示す実験例によって、本発明を更に具体的に説明する。
[I] 評価方法
(1) 緑色指数の測定
本発明の緑茶組成物の緑色指数の測定は、株式会社キーエンス製デジタルカラー判別センサ CZ−V1型測定器によって行うことができる。
測定条件
光源 色 :緑色LED
種類 :CZ−40
検体距離:60mm
角度 :センサヘッドの検体に対して直角
スポット:6mm
計測時間:0.5〜1分
基準色設定 :収穫直後の生茶葉の色を標準品(1000)とする。
測定条件 :静止
検体収納容器 :ガラスシャーレ
検体 :恒温器を用いて40℃にて保存したもの
製造直後、1ヶ月後、2ヶ月後、
【0035】
(2) 水分の測定
本発明の緑茶中の水分の測定は、日本薬局方生薬乾燥減量測定法に準じて行うことができる。
【0036】
(3) カテキン含量の測定
本発明の緑茶組成物中のカテキン含量の測定は、(株)矢内原研究所製酵素イムノアッセイキットを用いて、お茶中に含まれるガロカテキン・ガレート(GCg)、エピガロカテキン・ガレート(EGCg)、エピカテキン・ガレート(ECg)を総カテキン量として測定することができる。
【0037】
(4) 硬 度
この緑茶組成物の成形体の硬度の測定方法としては、一般に硬度計で錠剤に圧力をかけて錠剤が破壊されたときの圧力を測定する日本薬局方に記載される方法によって測定することができる。
この時に使用される硬度計としてはデジタル錠剤硬度計 ERWEKA(測定範囲0〜30kg/cm)が用いられる。
【0038】
(5) 甘味度
緑茶組成物の成形体の甘味度は、砂糖100%を100とした時の甘さに対する割合であることから、使用した糖の割合と甘味度とを掛けることにより算出される。
なお、以下に実施例中にて使用した各糖100%の甘味度を示す。
砂糖 :100
還元麦芽糖 : 80
トレハロース: 45
フルクトース:173
ラクトース : 17
【0039】
[II] 実験例
実施例1
(1) 生茶葉
静岡県榛原郡相良町地区にて8月下旬より9月上旬に機械摘みにより収穫した夏茶(番茶)100kgを採取したものを原材料として用いた。
この生茶葉の水分含量を測定した結果、78重量%であった。
(2) 蒸熱工程
上記夏茶を平野鉄工社製ボイラー及び鈴木鉄工社製10寸型(スピードコントロール付送帯型)蒸し器を用いて、100℃の温度で90秒間蒸して酵素の活性を失わせた。
この蒸し茶葉の水分含量を測定した結果、78重量%であった。
(3) 冷 却
上記蒸熱工程で処理した蒸し茶葉を宮村鉄工所製(スピードコントロール付送帯型)冷却器を用いて、2分間常温にまで冷却した。
【0040】
(4) トレハロース処理
上記蒸し茶葉を、水14.5リットルにトレハロース(株式会社林原製「トレハTM」)5.5kgを溶解させたトレハロース27.5重量%水溶液中に浸漬させ、組織を壊さない程度に攪拌を行いながら、常温で2時間含浸させた。
このトレハロース処理茶葉の水分含量を測定した結果、78重量%であった。
(5) 粗揉工程
上記トレハロース処理した茶葉を、カワサキ機工社製120型粗揉機を用いて、50〜70℃の温度の熱風を吹き付けながら40〜45分間攪拌し、乾燥させた。
この粗揉処理した茶の水分含量を測定した結果、50重量%に減少した。
(6) 乾 燥
45〜50℃の温度の熱風が送られている山益製作所社製MAS−2420型減圧乾燥機を用いて、最大減圧値450mm/HOの減圧下で、8時間かけて乾燥させた。
この乾燥処理した茶葉の水分含量を測定した結果、5重量%であった。
また、この茶葉の緑色指数は950であり、カテキン類は茶葉中に18重量%であった。
【0041】
(7) 製粉機
乾燥緑茶を日本ニューマチック工業社製衝突式気流粉砕機PGM130型を用いて60メッシュ以下に設定し粉砕した。
(8) 緑茶組成物の調製
上記トレハロース処理した粒径が60〜100メッシュの粉末状乃至粒状緑茶60.0kgに、還元麦芽糖(株式会社林原製「還元麦芽糖」)39.48kg、蔗糖脂肪酸エステル0.50重量%、カルボキシメチルセルローズカルシウム0.02重量%を配合して、粉末状乃至粒状緑茶57.00重量%、還元麦芽糖37.51重量%、トレハロース5.00重量%、蔗糖脂肪酸エステル0.48重量%、カルボキシメチルセルローズカルシウム(CMC)0.02重量%からなる緑茶組成物98.60kgを得た。
(9) 成形体の製造
上記緑茶組成物を(株)菊水製作所製 錠剤機D−36型を用いて直接圧縮法により450kg/cmの圧力下で、大きさが9mm×6.6mm、重量335mgの錠剤を成形した。
(10) 評 価
得られた錠剤の硬度、甘味度、緑色指数の測定を行った。
その結果を表1に示す。
【0042】
実施例2〜3及び比較例1〜5
実施例1において「(8) 緑茶組成物の調製」及び「(9) 成形体の製造」を、下記の「(8) 緑茶組成物の調製」に変更する以外は実施例1と同様に実施した。
(8) 緑茶組成物の調製
上記トレハロース処理した粒径が60〜100メッシュの粉末状乃至粒状緑茶に表1に示す各種配合成分を表1に示す配合割合で配合して緑茶組成物を得た。
【0043】
【表1】


【出願人】 【識別番号】500196098
【氏名又は名称】株式会社 仁生堂
【住所又は居所】静岡県静岡市大谷2237番地
【出願日】 平成17年6月6日(2005.6.6)
【代理人】 【識別番号】100075812
【弁理士】
【氏名又は名称】吉武 賢次

【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝

【識別番号】100094640
【弁理士】
【氏名又は名称】紺野 昭男

【識別番号】100107342
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 修孝

【公開番号】 特開2005−253474(P2005−253474A)
【公開日】 平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願番号】 特願2005−165595(P2005−165595)