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【発明の名称】 濃煎茶抽出液および濃煎茶抽出液の製造方法および希釈飲料
【発明者】 【氏名】三宅 利巨
【住所又は居所】神戸市中央区海岸通4丁目3番13−508号 ミツレフーズ株式会社内

【要約】 【課題】製造コストが低く、資源を有効的に利用でき、かつ、お茶本来の味、香り、色の優れた濃煎茶抽出液および濃煎茶抽出液の製造方法および希釈飲料を提供する。

【解決手段】茶葉を水にて煮出しタンニン濃度が120mg%以上200mg%以下となる濃煎茶抽出液であって、ガラクトオリゴ糖を、タンニン濃度の12.5倍量以上で、かつ、3.0重量%以下にて、濃煎茶抽出液は10℃以下となる前に添加し、5℃に下がっても濁りを生じなく、かつ、甘味を感じない程度となる濃煎茶抽出液を得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
茶葉を水にて煮出しタンニン濃度が120mg%以上となる濃煎茶抽出液であって、上記濃煎茶抽出液が5℃に下がっても濁りを生じない程度に、かつ、甘味を感じない程度に糖分が添加されていることを特徴とする濃煎茶抽出液。
【請求項2】
上記糖分は、オリゴ糖にて成ることを特徴とする請求項1に記載の濃煎茶抽出液。
【請求項3】
上記オリゴ糖は、ガラクトオリゴ糖にて成ることを特徴とする請求項2に記載の濃煎茶抽出液。
【請求項4】
上記タンニン濃度が120mg%〜200mg%の範囲にある濃煎茶抽出液に対して、上記糖分が上記タンニン濃度の11.25倍量以上でかつ3.6重量%以下にて添加されていることを特徴とする請求項3に記載の濃煎茶抽出液。
【請求項5】
上記糖分が上記タンニン濃度の12.5倍量以上でかつ3.0重量%以下にて添加されていることを特徴とする請求項4に記載の濃煎茶抽出液。
【請求項6】
上記茶葉は、半発酵茶葉が用いられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の濃煎茶抽出液。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の濃煎茶抽出液の製造方法において、茶葉を水にて煮出したときのタンニン濃度が120mg%以上となるように上記茶葉と上記水との量を設定して濃煎茶抽出液を抽出する工程と、上記濃煎茶抽出液を20℃±2℃に冷却して濾過する工程と、上記濾過された濃煎茶抽出液が10℃以下となる前に糖分を添加する工程とを備えたことを特徴とする濃煎茶抽出液の製造方法。
【請求項8】
上記茶葉は1.5mm〜2.5mmの大きさのものを用いることを特徴とする請求項7に記載の濃煎茶抽出液の製造方法。
【請求項9】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の濃煎茶抽出液を3倍ないし6倍の水で薄めて茶抽出液とすることを特徴とする希釈飲料。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、茶成分を多く含み、通常飲料として飲む場合には薄めて利用する濃煎茶抽出液および濃煎茶抽出液の製造方法および希釈飲料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の茶抽出液(抽出された液体がそのまま飲める状態の飲料を指し、一般的にストレート茶と言われている)の製造方法は、例えば、抽出機に熱湯を注入し同時に熱湯量に対して重量比で0.8重量%程度の茶葉を投入する。次に抽出促進剤(重炭酸ナトリウム)を投入する。そして、温度を90℃程度に保ちながら、抽出機内の攪拌プロペラによる攪拌停止の工程を繰り返す。
【0003】
次に、その茶抽出液は冷却工程に移行して、液温を20℃程度にまで下げる。次に、この茶抽出液は濾過工程へ移行して濾過を行う。次に、濾過された茶抽出液は調合タンクへ移行する。その茶抽出液は抽出工程で抽出促進剤(重炭酸ナトリウム)が投入されpH値が高いため、この高いpH値を下げるため、pH調整剤としてのビタミンC剤を必要量投入してpH値を適正値に調整し調合する。次に、その調合された茶抽出液は殺菌工程に移行し、茶抽出液温を一旦上げ、それを再度冷却工程で冷却してボトリング工程へ移行してボトリングを行い、消費者向の最終製品に仕上げる。
【0004】
また、従来の濃縮茶抽出液(抽出された液体を煮詰めて濃縮し、消費者が水にて薄めて飲む状態の飲料とするもの、一般的に濃縮茶と言われている。)の製造方法は、上記ストレート茶と同様に、抽出機に熱湯を注入し同時に熱湯量に対して重量比で0.8重量%程度の茶葉を投入する。次に抽出促進剤(重炭酸ナトリウム)を投入する。そして、温度を90℃程度に保ちながら、抽出機内の攪拌プロペラによる攪拌停止の工程を繰り返す。
【0005】
次に、その茶抽出液は冷却工程に移行して、液温を20℃程度まで下げる。次に、この茶抽出液は濾過工程へ移行して濾過を行う。次に、茶抽出液は加熱タンクに移行し、加熱タンク内にて高温を保ち続けて、水分の蒸発を連続して行い例えば3分の1量程度にまで濃縮する。次に再びストレート茶と同様に、濾過された濃縮茶抽出液は調合タンクへ移行する。その濃縮茶抽出液は抽出工程で抽出促進剤(重炭酸ナトリウム)が投入されpH値が高いため、この高いpH値を下げるため、pH調整剤としてのビタミンC剤を必要量投入して調整し調合する。次に、その調合された濃縮茶抽出液は殺菌工程に移行しボトリングを行い、消費者向けの最終製品に仕上げる。そして、消費者は、それを適当な度合となるように水で薄めて飲料の状態として利用している。
【0006】
また、これらの他にも様々な茶抽出液の製造方法が開発されている。
【0007】
【特許文献1】特開2003−210111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のストレート茶を製造した場合、お茶本来の味、香り、色などに優れたお茶抽出液として消費者に美味しい飲料を提供することができる。しかしながら、製造元から消費者の手に渡るまでには運送、流通など様々な工程を経なくてはならず、嵩が大きく、重量がかさむため、コストがかかるという問題点があった。また、飲みきり飲料であるため飲んだ後はペットボトルなどの包装容器がゴミとなり資源の無駄遣いになるという問題点があった。
【0009】
これに対し、濃縮茶を製造した場合、ストレート茶に比較してコストが低くなり、消費者が適度に薄めて飲料とするため包装容器などの資源の無駄遣いもなくなる。しかしながら、その製造工程において高温にて水分を蒸発して茶抽出液を濃縮しているため、お茶本来の味、香り、色などがその段階で著しく損なわれ、それを回復するために、化学的な添加剤を添加し、本来のお茶の味、香り、色とは異なるものとなり、消費者が美味しく飲料として飲むことができないという問題点があった。
【0010】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、製造コストが低く、資源を有効的に利用でき、かつ、お茶本来の味、香り、色の優れた濃煎茶抽出液および濃煎茶抽出液の製造方法および希釈飲料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、茶葉を水にて煮出しタンニン濃度が120mg%以上となる濃煎茶抽出液であって、濃煎茶抽出液が5℃に下がっても濁りを生じない程度に、かつ、甘味を感じない程度に糖分が添加されているものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の濃煎茶抽出液は、茶葉を水にて煮出しタンニン濃度が120mg%以上となる濃煎茶抽出液であって、濃煎茶抽出液が5℃に下がっても濁りを生じない程度に、かつ、甘味を感じない程度に糖分が添加されているので、製造コストが低く、資源を有効的に利用でき、かつ、お茶本来の味、香り、色の優れた濃煎茶抽出液を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
本願発明の濃煎茶抽出液が適切量の糖分の添加により実現し得たことについてまず説明する。本願発明のように糖分を添加しなくとも、通常のストレート茶の製造方法で茶葉の割合を多くして濃煎茶抽出液を製造する場合、その濃煎茶抽出液を消費者の好みにて薄めてお茶飲料として飲むこと自体は、全く問題なく、お茶本来の味、香り、色を得ることができる。しかしながら、濃煎茶抽出液の温度を低温、例えば家庭用の冷蔵庫などにて保管することを想定して低温5℃にまで低下させた場合、濁りが生じることが確認された。そしてこの濁りが一旦生じると、通常の温度(室温)においても解消されることがない。このように濁りが生じても、著しい品質の低下または腐敗などは全く無く、お茶本来の味、香りなどにおいて従来のストレート茶と同程度のものである。しかしながら、このように濁りが生じると一般的な消費者はお茶の品質が低下または腐敗したように感じる。
【0014】
よって、この低温状態となった際の濁りを解消するために、本願発明者は糖分の添加により、濃煎茶抽出液を低温状態にて保持しても濁りを生じないという解消方法を発見した。しかしながら、糖分を添加すると甘味を感じお茶本来の味わいが損なわれる可能性があるため、甘味を感じない程度に添加量を決定する必要がある。また、一旦濁った濃煎茶抽出液に糖分を添加しても通常の温度では濁りを解消することができなかった。そこで次に、この糖分の添加温度について検討した。図1に、糖分未添加の濃煎茶抽出液の温度変化における濁り度合いを示す。
【0015】
図においては、横軸は温度変化を示し、10℃から(+)側は10℃より高い温度を、(−)側は10℃より低い温度と成ることを示す。また、縦軸は透明濃褐色から濁濃褐色の度合いを示し、低いほど透明で濁りが無く、高いほど濁りが増していくことを示している。この図から明らかなように濃煎茶抽出液は10℃以下に成ると急激に濁りが発生する。よって、10℃以下となる前に糖分を添加し、濁りの発生を防ぐ必要があることが確認された。
【0016】
以下、本発明の実施の形態1の濃煎茶抽出液の製造方法について説明する。まず、本発明は通常のストレート茶の製造方法とほぼ同様の工程にて行う。ただし本願発明においては、水に対する茶葉の量を通常より多く例えば3倍程度を使用し、タンニン濃度が120mg%以上となるように調整した。例えば、容量1100リットルの抽出機に900リットルの熱湯を注入し熱湯量に対して2.4重量%の茶葉(ストレート茶の場合は0.8重量%程度を使用)を投入する。次に、抽出促進剤(例えば、重炭酸ナトリウム)をその熱湯量に対して0.025重量%投入する。次に、熱湯温度を90℃〜91℃に保ちながら、抽出機内の攪拌プロペラによる攪拌停止の工程を連続して繰り返す。この回転と停止との作業の回数は経験測によって見極められる。
【0017】
次に、その濃煎茶抽出液(液温:90℃)は冷却工程に移行して、液温を20℃±2℃程度にまで下げる。次に、この濃煎茶抽出液は濾過工程へ移行して濾過を行う。次に、濾過された濃煎茶抽出液は調合タンクへ移行する。その濃煎茶抽出液は抽出工程で抽出促進剤(重炭酸ナトリウム)を加入されている為に、pH値が7.5〜8あり、この高いpH値を下げるため、pH調整剤としてのビタミンC剤を必要量投入して調整しpH値を6.2〜6.5に調合する。そしてこの際、糖分を濃煎茶抽出液の温度が10℃となる前に、濃煎茶抽出液が5℃に成っても濁りを生じない程度に、かつ、甘味を感じない程度に添加する。この糖分の添加温度は上記においても説明したように、10℃より下がると急激に濁りが発生するため、その前即ち10℃に下がる前に添加し、濁りの発生を防ぐ必要がある。
【0018】
次に、その調合された濃煎茶抽出液は殺菌工程に移行し、136℃〜141℃まで濃煎茶抽出液の温度を上げる。次に、冷却工程で85℃〜89℃まで下げボトリング工程へ移行しボトリングを行い、消費者向の最終製品に仕上げる。そして消費者は、それを適当な度合となるように水にて薄めて飲料の状態として利用することができる。
【0019】
また、他の利用方法としては濃煎茶抽出液の状態にて販売地まで搬送した後に、濃煎茶抽出液の3倍〜6倍量の水にて希釈してボトリングを行い、通常のストレート茶として販売する場合も考えられる。このようにすれば、優れた味のお茶を製造元から遠方の販売地へ低コストにて搬送することができる。
【0020】
上記のように製造された実施の形態1の濃煎茶抽出液は5℃程度の低温にて保存しても濁りを生じることなく保存することができた。また、甘味を感じることなく飲むことができる。また、製造コストが低く、資源を有効的に利用できる。
【0021】
次に、本願発明のタンニン濃度について説明する。濃煎茶抽出液中のタンニン濃度は120mg%以上としている。これは、濃煎茶抽出液を薄めて飲料とする場合に適当であるタンニン濃度を官能テストから判断した最低値である。また、上記の濃煎茶抽出液の製造を行う場合は、タンニン濃度として200mg%が上限値である。さらに好ましくは、タンニン濃度が150mg%〜170mg%程度である。
【0022】
以下において、上記製造方法の具体例を説明する。
上記では触れなかったが、一般的に使用される茶葉の3倍量の茶葉を使用する場合に、一般的に使用されている茶葉と同様の茶葉をそのままの状態にて抽出機に投入したのでは、茶葉の量が多いため茶葉が水分を吸い嵩が増え、抽出機からあふれてしまったり、また、あまりにも多くの茶葉を使用するためすべての茶葉に水分が十分浸透しなかったりし、3倍量の茶葉を使用しているにもかかわらず、所望の高濃度の濃煎茶抽出液を得ることができない場合が発生する。
【0023】
よって本願発明者は、茶葉の形状を小さく粉砕することとした。小さく粉砕すれば、茶葉間の空間が減り嵩も少なくなり、茶葉の表面積が増え、多くの茶葉を使用しても水分が十分に浸透するからである。しかしながら、茶葉の形状をあまりにも小さく粉砕すると、後工程で行う濾過工程の際に小さく粉砕された茶葉により目づまりが生じ、十分な濾過が行えず、濾過工程自体の見直しが必要となり、製造コストが大きくなり経済的でなくなる。以上のような観点から、通常の状態で平均的な茶葉形状が2cm前後のものを、その1/10程度(1.5mm〜2.5mm)にまで粉砕した茶葉を用いることとした。
【0024】
そして、容量1100リットルの抽出機に900リットルの熱湯を注入し熱湯量に対して2.4重量%の粉砕した茶葉を投入する。ここで使用した茶葉は、半発酵茶葉である、水仙:色種:鉄観音=12:7:1の割合にて配合したものを使用した。次に、抽出促進剤(例えば、重炭酸ナトリウム)をその熱湯量に対して0.025重量%投入する。次に、熱湯温度を90℃〜91℃に保ちながら、抽出機内の攪拌プロペラにて攪拌停止の工程を行う。この回転の工程においても、粉砕した茶葉を利用したことにより、抽出機より茶葉があふれ出るのを防ぐことができる。
【0025】
そしてここでは、従来まで20秒攪拌40秒停止の攪拌停止作業を通常4〜5回繰り返していたところ、抽出効率を上げるために、はじめの攪拌停止作業は20秒攪拌100秒停止とし、そのあと20秒攪拌40秒停止作業を7回行う。最初の攪拌停止作業(20秒攪拌100秒停止)により、原料の茶葉を充分蒸らすことができ、後工程の7回の連続の攪拌停止作業により、茶葉の成分、即ち味、香り、色をより多く抽出することができた。
【0026】
次に、その濃煎茶抽出液(液温:90℃)は冷却工程に移行して、液温を20℃程度にまで下げる。次に、この濃煎茶抽出液は濾過工程へ移行して濾過を行う。この濾過工程では5ミクロンのメッシュによる濾過と遠心分離機を用いた分離処理により濾過工程を行い、ほとんどの浮遊物質を除去することができる。本願発明のように多くの茶成分が抽出された濃煎茶抽出液がこのような濾過工程を経ても茶成分が除去されることはない。
【0027】
次に、濾過された茶抽出液は調合タンクへ移行する。その茶抽出液は抽出工程で抽出促進剤(重炭酸ナトリウム)が加入されている為に、pH値が7.5〜8程度まであり、この高いpH値を下げるため、pH調整剤としてのビタミンC剤を必要量投入して調整し調合する。そしてこの際、糖分を濃煎茶抽出液の温度が10℃となる前に、濃煎茶抽出液が5℃に成っても濁りを生じない程度に、かつ、甘味を感じない程度に添加する。この糖分の添加の詳細については以下にて説明する。次に、その調合された茶抽出液は殺菌工程に移行し、136℃〜141℃まで茶抽出液温を上げ殺菌し、それを冷却工程で85℃〜89℃まで下げボトリング工程へ移行し、ボトリングを行い消費者向の最終製品として仕上げる。そして消費者は、それを適当な度合となるように水にて薄めて飲料の状態として利用することができる。
【0028】
次に、糖分の添加要領について詳細に説明する。即ち、上述した低温における濁りを解消し、かつ、糖分を添加しても甘味を感じずお茶本来の味わいが損なわれることのない糖分の種類、添加量について様々検討した。その結果、甘味の少ないオリゴ糖が選択され、さらに最適なオリゴ糖としてガラクトオリゴ糖がもっとも甘味を感じることなく一定量の添加量を確保できることが確認された。そこでガラクトオリゴ糖の添加量を変化させ、図2に示すような官能テストおよび濁りテストを行った。尚、使用したガラクトオリゴ糖には、カップオリゴ(日新製糖(株))を採用した。
【0029】
そしてこの官能テストは、合計10人のお茶の開発者およびお茶業界に精通している者によるテストを行い、その平均値を示した。また、濁りのテストは、濃煎茶抽出液を60℃の状態と5℃の状態とを交互に繰り返すサイクルテストを1ヶ月行い、その後の濃煎茶抽出液の濁り度合いを確認した。以上の各テストを、上記で説明した製造方法にて製造された濃煎茶抽出液(タンニン濃度:160mg%)に対して、ガラクトオリゴ糖の添加量を、1.5重量%、1.8重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.6重量%、3.8重量%とした場合のそれぞれに対して行った。
【0030】
図から明らかなように、濃煎茶抽出液の濁りはガラクトオリゴ糖の添加量が1.8重量%以上になるとほとんど感じないことが確認できる。さらに好ましくは2.0重量%以上である。しかしながら、あまり多くの糖分を添加するとお茶本来の味が劣化する。官能テストにおける香り、甘味、渋みにおいて、香りは強く感じるほどよく、甘味は感じないほどよい、また、渋みは感じなくても強く感じすぎても適当ではなく、感じる(++)程度が妥当であるといえる。そこで、これらの官能テストの結果から、3.6重量%以下でガラクトオリゴ糖の添加による不具合が無く適当であることが確認できる。さらに好ましくは3.0重量%以下である。以上の、官能テストおよび濁りテストに基づいて、ガラクトオリゴ糖の添加量は1.8重量%〜3.6重量%がよいことが確認できる。さらに好ましくは、2.0重量%〜3.0重量%である。
【0031】
以上では、タンニン濃度160mg%に対するガラクトオリゴ糖の添加量における濁りの解消が確認されたが、糖分の添加量は、その濃煎茶抽出液のタンニン濃度にほぼ比例すると考えられるため、任意のタンニン濃度の濃煎茶抽出液の濁り解消のためには、ガラクトオリゴ糖の添加量はタンニン濃度の値の11.25倍量以上が必要であり、12.5倍量以上が最適であると考えられる。
また、甘味に関してはタンニン濃度に関係ないと考えられるため、甘味を感じさせないためのガラクトオリゴ糖の添加量の限界は、3.6重量%以下とするのが妥当であり、3.0重量%以下とするのが最適であると考えられる。
【0032】
以上のことより、タンニン濃度が120mg%〜200mg%の範囲にある濃煎茶抽出液に対しては、糖分としてのガラクトオリゴ糖の添加量がタンニン濃度の11.25倍量以上でかつ3.6重量%以下にて添加されていることが妥当であり、さらに、確実な濁りの解消および甘味不感を実現するのであれば、糖分としてのガラクトオリゴ糖の添加量がタンニン濃度の12.5倍量以上でかつ3.0重量%以下にて添加されていることが最適であると言える。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】糖分未添加の濃煎茶抽出液の濁りの温度変化を示す図である。
【図2】実施の形態1における濃煎茶抽出液のガラクトオリゴ糖の添加量の比較テストの結果を示した図である。
【出願人】 【識別番号】500295645
【氏名又は名称】サカイキャニング株式会社
【住所又は居所】和歌山県伊都郡高野口町小田530番地
【識別番号】598024721
【氏名又は名称】ミツレフーズ株式会社
【住所又は居所】神戸市中央区海岸通4丁目3番13−508号
【出願日】 平成15年10月29日(2003.10.29)
【代理人】 【識別番号】100093562
【弁理士】
【氏名又は名称】児玉 俊英

【公開番号】 特開2005−130731(P2005−130731A)
【公開日】 平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願番号】 特願2003−368183(P2003−368183)