| 【発明の名称】 |
工業用殺菌組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉山 孝之 【住所又は居所】大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85号 日本エンバイロケミカルズ株式会社内
【氏名】田中 昭次 【住所又は居所】大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85号 日本エンバイロケミカルズ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】有害微生物に対する十分な防除効果を備えており、かつ、有機溶剤の使用量を低減して、環境への負荷の少なくすることができる工業用殺菌組成物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表されるアルキルイミダゾール系化合物と、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤とを配合し、これを水で希釈したときのpH値が、上記アルキルイミダゾール系化合物のpH値よりも小さくなるように、適宜調整することにより、工業用殺菌組成物を得る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記一般式(1)で表されるアルキルイミダゾール系化合物と、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤とを含み、 水で希釈したときのpH値が、上記アルキルイミダゾール系化合物のpH値よりも小さいことを特徴とする工業用殺菌組成物。 一般式(1): 【化1】
(式中、R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R2、R3およびR4は、独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基または水素原子を示す。) 【請求項2】 疎水性防カビ剤が、下記一般式(2)および(3)で示されるイソチアゾリン系化合物、下記一般式(4)で示されるハロアセチレン系化合物、ならびに、下記一般式(5)で示されるベンズイミダゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の工業用殺菌組成物。 一般式(2): 【化2】
(式中、R5は、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の炭化水素基を示す。R6およびR7は、独立して、炭化水素基(R6およびR7が2価の炭化水素基で環形成されている場合を含む。)、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(3): 【化3】
(式中、R8は、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。) 一般式(4): 【化4】
(式中、R9およびR10は、独立して、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。X1はハロゲン原子を示す。mは0または1の整数を示す。) 一般式(5): 【化5】
(式中、R11は、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。R12は、−NHCOOR13(R13は、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)で示されるカルバメート基、または、チアゾリル基を示す。) 【請求項3】 親水性防腐剤が、下記一般式(6)で示されるイソチアゾリン系化合物、下記一般式(7)で示されるニトロアルコール系化合物、下記一般式(8)で示されるジチオール系化合物、下記一般式(9)で示されるチオフェン系化合物、および、下記一般式(10)で示されるハロシアノアセトアミド系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載の工業用殺菌組成物。 一般式(6): 【化6】
(式中、R14は、置換基を有していてもよい炭素数1〜3の炭化水素基または水素原子を示す。R15およびR16は、独立して、炭化水素基(R15およびR16が2価の炭化水素基で環形成されている場合を含む。)、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(7): 【化7】
(式中、R17は、炭化水素基または水素原子を示す。R18は、ヒドロキシル基を有する炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子を示す。R19は、ヒドロキシル基を有する炭化水素基またはハロゲン原子を示す。) 一般式(8): 【化8】
(式中、X2およびX3は、独立して、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(9): 【化9】
(式中、R20、R21、R22およびR23は、独立して、置換基を有していてもよい炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(10): 【化10】
(式中、X4およびX5は、独立して、ハロゲン原子または水素原子を示す。R24は、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。) 【請求項4】 水系液剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の工業用殺菌組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は工業用殺菌組成物、詳しくは、細菌、かび、酵母の防除剤として用いられる工業用殺菌組成物に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、例えば、製紙パルプ工場の抄紙工程、各種工場の冷却水循環工程などにおける種々の産業用水や、金属加工油剤(切削油など)、カゼイン、澱粉糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、樹脂製品、セメント混和剤、シーリング剤、目地剤などの各種の産業製品には、細菌、カビ、酵母などの有害な微生物が繁殖しやすく、生産性や品質の低下、悪臭の発生などの原因となっている。そのため、このような有害微生物を殺菌するために、防腐剤や防カビ剤を含有する工業用殺菌組成物が広く使用されている。 【0003】 また、アルキルイミダゾール系化合物が抗菌活性を有することが知られている(特許文献1)。 【特許文献1】特開昭51−54925号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかるに、近年、環境への負荷の観点から、工業用殺菌組成物の分散媒に水を使用し、有機溶剤や界面活性剤の使用量を低減することが求められている。しかし、公知の防カビ剤のうち、防カビ性能が高いものは疎水性であることが多く、それゆえ、分散媒として有機溶剤を使用することが不可避となる。また、防腐剤には親水性のものが知られているものの、防カビ性能を得ようとすると、疎水性である公知の防カビ剤を配合する必要が生じる。 【0005】 本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、有害微生物に対する十分な防除効果を発現し、かつ、有機溶剤の使用量を低減して、環境への負荷を少なくすることができる、工業用殺菌組成物を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記の目的を達成するために、本発明者らは、防腐性能および防カビ性能を得ることができる水可溶性の有効性分について鋭意検討したところ、特定の構造のイミダゾール系化合物については、それ自体のpH値よりも低いpH値にした場合に、他の有効成分とともに可溶化する知見を見出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。 【0007】 すなわち、本発明は、 (1) 下記一般式(1)で表されるアルキルイミダゾール系化合物と、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤とを含み、 水で希釈したときのpH値が、上記アルキルイミダゾール系化合物のpH値よりも小さいことを特徴とする工業用殺菌組成物、 一般式(1): 【0008】 【化1】
【0009】 (式中、R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R2、R3およびR4は、独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基または水素原子を示す。) (2) 疎水性防カビ剤が、下記一般式(2)および(3)で示されるイソチアゾリン系化合物、下記一般式(4)で示されるハロアセチレン系化合物、ならびに、下記一般式(5)で示されるベンズイミダゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、前記(1)に記載の工業用殺菌組成物、 一般式(2): 【0010】 【化2】
【0011】 (式中、R5は、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の炭化水素基を示す。R6およびR7は、独立して、炭化水素基(R6およびR7が2価の炭化水素基で環形成されている場合を含む。)、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(3): 【0012】 【化3】
【0013】 (式中、R8は、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。) 一般式(4): 【0014】 【化4】
【0015】 (式中、R9およびR10は、独立して、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。X1はハロゲン原子を示す。mは0または1の整数を示す。) 一般式(5): 【0016】 【化5】
【0017】 (式中、R11は、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。R12は、−NHCOOR13(R13は、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)で示されるカルバメート基、または、チアゾリル基を示す。) (3) 親水性防腐剤が、下記一般式(6)で示されるイソチアゾリン系化合物、下記一般式(7)で示されるニトロアルコール系化合物、下記一般式(8)で示されるジチオール系化合物、下記一般式(9)で示されるチオフェン系化合物、および、下記一般式(10)で示されるハロシアノアセトアミド系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の工業用殺菌組成物、 一般式(6): 【0018】 【化6】
【0019】 (式中、R14は、置換基を有していてもよい炭素数1〜3の炭化水素基または水素原子を示す。R15およびR16は、独立して、炭化水素基(R15およびR16が2価の炭化水素基で環形成されている場合を含む。)、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(7): 【0020】 【化7】
【0021】 (式中、R17は、炭化水素基または水素原子を示す。R18は、ヒドロキシル基を有する炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子を示す。R19は、ヒドロキシル基を有する炭化水素基またはハロゲン原子を示す。) 一般式(8): 【0022】 【化8】
【0023】 (式中、X2およびX3は、独立して、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(9): 【0024】 【化9】
【0025】 (式中、R20、R21、R22およびR23は、独立して、置換基を有していてもよい炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(10): 【0026】 【化10】
【0027】 (式中、X4およびX5は、独立して、ハロゲン原子または水素原子を示す。R24は、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。) (4) 水系液剤であることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の工業用殺菌組成物 を提供するものである。 【発明の効果】 【0028】 本発明の工業用殺菌組成物によれば、上記一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物を用いることによって、疎水性の防カビ剤との組み合わせや、親水性の防腐剤との組み合わせのいずれの場合においても、均一水系として調製することができる。それゆえ、有害微生物に対する十分な防除効果を発現し、かつ、有機溶剤の使用量を低減して、環境への負荷を少なくすることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0029】 本発明の工業用殺菌組成物は、アルキルイミダゾール系化合物と、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤と、水とを含んでいる。 【0030】 本発明に用いられるアルキルイミダゾール系化合物は、下記一般式(1)で示される。 【0031】 一般式(1): 【0032】 【化11】
【0033】 (式中、R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を示す。R2、R3およびR4は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基または水素原子を示す。) 一般式(1)中、R1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。 【0034】 アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、sec−ペンチル、2−メチルペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシルなどの炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。 【0035】 アルケニル基としては、例えば、ビニル、1−プロペニル、アリル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニルなどの炭素数2〜18のアルケニル基が挙げられる。 【0036】 アルキニル基としては、例えば、エチニル、2−プロピニル、ブチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、デシニル、ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシニル、ペンタデシニル、ヘキサデシニル、ヘプタデシニル、オクタデシニルなどの炭素数2〜18のアルキニル基が挙げられる。 【0037】 シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどの炭素数3〜18のシクロアルキル基が挙げられる。 【0038】 アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、アズレニル、ビフェニルなどの炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。 【0039】 アラルキル基としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、o、mまたはp−メチルベンジル、o、mまたはp−エチルベンジル、o、mまたはp−イソプロピルベンジル、o、mまたはp−tert−ブチルベンジル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジメチルベンジル、2,3,4−、3,4,5−または2,4,6−トリメチルベンジル、5−イソプロピル−2−メチルベンジル、2−イソプロピル−5−メチルベンジル、2−メチル−5−tert−ブチルベンジル、2,4−、2,5−または3,5−ジイソプロピルベンジル、3,5−ジ−tert−ブチルベンジル、1−(2−メチルフェニル)エチル、1−(3−メチルフェニル)エチル、1−(4−メチルフェニル)エチル、1−(2−イソプロピルフェニル)エチル、1−(3−イソプロピルフェニル)エチル、1−(4−イソプロピルフェニル)エチル、1−(2−tert−ブチルフェニル)エチル、1−(4−tert−ブチルフェニル)エチル、1−(2−イソプロピル−4−メチルフェニル)エチル、1−(4−イソプロピル−2−メチルフェニル)エチル、1−(2,4−ジメチルフェニル)エチル、1−(2,5−ジメチルフェニル)エチル、1−(3,5−ジメチルフェニル)エチル、1−(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)エチルなどの炭素数7〜18のアラルキル基が挙げられる。 【0040】 R1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素など)、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどの炭素数1〜6のアルコキシ基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基など)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルなどの炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基など)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオなどの炭素数1〜4のアルキルチオ基など)およびアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基など)などが挙げられる。これらの置換基は同一または相異なって1〜5個、好ましくは1〜3個置換していてもよい。 【0041】 上記したR1で示される置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基の炭化水素基は、置換基を有していないものが好ましく、そのなかでも、アルキル基が好ましい。さらに、このアルキル基は、炭素数が6〜18であるものが好ましく、8〜12であるものがより好ましい。特に好ましいアルキル基としては、ドデシルが挙げられる。 【0042】 上記したR2で示される置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基の炭化水素基は、置換基を有していないものが好ましく、そのなかでも、アルキル基が好ましい。さらに、このアルキル基は、炭素数が1〜6であるものが好ましく、1〜3であるものがより好ましい。特に好ましいアルキル基としては、メチルが挙げられる。 【0043】 上記したR3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基の炭化水素基としては、置換基を有していないものが好ましく、そのなかでも、アルキル基が好ましい。さらに、このアルキル基は、炭素数が1〜6であるものが好ましく、 1〜3であるものがより好ましい。 【0044】 R3およびR4は、とりわけ、水素原子であるものが好ましい。 【0045】 一般式(1)の好ましい態様としては、例えば、R1が炭素数6〜18のアルキル基、R2が炭素数1〜6のアルキル基、R3およびR4が水素原子である態様が挙げられる。 【0046】 一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができる(例えば、(i) 特開昭51−54925号公報、(ii) S. Khabnadideh et al.,「抗菌剤としてのN−アルキル置換イミダゾール誘導体の合成(Synthesis of N−alkylated Derivatives of Imidazole as Antibacterial Agents)」,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,(米国),Pergamon,2003年,第13巻,pp.2863−2865.、(iii) 柴田洋文ら、「2−アルキルイミダゾール誘導体の抗菌活性」、防菌防黴、日本防菌防黴学会、1984年、第12巻、第8号、pp.371−375.参照)。その具体例としては、2−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−プロピルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、1−ブチルイミダゾール、1−ペンチルイミダゾール、1−ヘキシルイミダゾール、1−ヘキシル−2−メチルイミダゾール、1−ヘプチルイミダゾール、1−オクチルイミダゾール、1−オクチル−2−メチルイミダゾール、1−オクチル−2−エチルイミダゾール、1−オクチル−2−プロピルイミダゾール、1−ノニルイミダゾール、1−ノニル−2−メチルイミダゾール、1−デシルイミダゾール、1−デシル−2−メチルイミダゾール、1−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ドデシルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−エチルイミダゾール、1−ドデシル−2−プロピルイミダゾール、1−トリデシルイミダゾール、1−テトラデシルイミダゾール、1−ヘキサデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1−オクタデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、1−ドデシル−2−メチルイミダゾールが挙げられる。これらのアルキルイミダゾール系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0047】 本発明に用いられる疎水性防カビ剤には、下記一般式(2)および(3)で示されるイソチアゾリン系化合物、下記一般式(4)で示されるハロアセチレン系化合物、および、下記一般式(5)で示されるベンズイミダゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。 【0048】 本発明に用いられる疎水性防カビ剤としてのイソチアゾリン系化合物は、下記一般式(2)および/または(3)で示される。 【0049】 一般式(2): 【0050】 【化12】
【0051】 (式中、R5は、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の炭化水素基を示す。R6およびR7は、独立して、炭化水素基(R6およびR7が2価の炭化水素基で環形成されている場合を含む。)、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(3): 【0052】 【化13】
【0053】 (式中、R8は、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。) 一般式(2)中、R5で示される置換基を有していてもよい炭素数6〜12の炭化水素基の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、上記した置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基のうち、炭素数が6〜12のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭素数6〜12の炭化水素基が好ましく、炭素数6〜12のアルキル基がより好ましい。特に好ましくは、n−オクチルである。 【0054】 一般式(2)中、R6およびR7で示される炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、炭素数が限定されるものではないが、上記した置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭素数1〜6の炭化水素基が好ましく、とりわけ、置換基を有していない炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。 【0055】 R6およびR7が2価の炭化水素基で環形成されている場合の2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどの炭素数1〜6のアルキレン基が挙げられる。 【0056】 R6およびR7で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは塩素が挙げられる。 【0057】 R6およびR7は、とりわけ、ハロゲン原子または水素原子であるのが好ましく、より好ましくは、水素原子である。 【0058】 一般式(2)の好ましい態様としては、例えば、R5が炭素数6〜12のアルキル基、R6およびR7がハロゲン原子または水素原子である態様が挙げられる。 【0059】 一般式(3)中、R8で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、炭素数が限定されるものではないが、上記した置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭素数が1〜6の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、特に好ましくは、n−ブチルである。 【0060】 Aで示される置換基を有していてもよいベンゼン環の置換基としては、例えば、R1、R2、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基など)が挙げられる。これらの置換基は、同一または相異なって、1〜4個、好ましくは、1または2個置換していてもよい。A環で示される置換基を有していてもよいベンゼン環の好ましい態様としては、置換基を有していないベンゼン環が挙げられる。 【0061】 一般式(3)の好ましい態様としては、例えば、R8が置換基を有しない炭素数1〜6のアルキル基で、環Aが置換基を有しないベンゼン環である態様が挙げられ、より好ましくは、R8がn−ブチルまたは水素原子で、環Aがベンゼンである態様が挙げられる。 【0062】 一般式(2)および(3)で示される疎水性のイソチアゾリン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンが挙げられる。これらのうち、さらに好ましくは、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが挙げられる。これらのイソチアゾリン系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0063】 本発明に用いられるハロアセチレン系化合物は、下記一般式(4)で示される。 【0064】 一般式(4): 【0065】 【化14】
【0066】 (式中、R9およびR10は、独立して、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。X1はハロゲン原子を示す。mは0または1の整数を示す。) 一般式(4)中、R9およびR10で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、炭素数が限定されるものではないが、上記した置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、とりわけ、置換基を有していないアルキル基がより好ましい。アルキル基としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、sec−ペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシルなどの炭素数1〜10のアルキル基が挙げられ、より好ましくは、n−ブチルが挙げられる。 【0067】 一般式(4)中、X1で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、ヨウ素が挙げられる。 【0068】 一般式(4)の好ましい態様としては、例えば、R9およびR10がともに水素原子、R9およびR10のいずれか一方が水素原子であり他方が炭素数1〜10のアルキル基、または、R9およびR10がともに炭素数1〜10のアルキル基であり、X1がヨウ素であり、mが1である態様が挙げられる。さらに好ましくは、R9およびR10のいずれか一方が水素原子であり他方が炭素数1〜10のアルキル基であり、X1がヨウ素であり、mが1である態様が挙げられる。特に好ましくは、R9およびR10のいずれか一方が水素原子であり、他方がn−ブチルであり、X1がヨウ素であり、mが1である態様が挙げられる。 【0069】 一般式(4)に示すハロアセチレン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、mが0のときのハロアセチレン系化合物である酸アミド誘導体として、例えば、3−クロロプロピオール酸アミド、N−メチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−エチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−プロピル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−ブチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−ヘキシル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−オクチル−3−クロロプロピオール酸アミド、N−シクロヘキシル−3−クロロプロピオール酸アミドなどの(N−置換−)3−クロロプロピオール酸アミド、例えば、3−ブロモプロピオール酸アミド、N−メチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−エチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−プロピル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−ブチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−ヘキシル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−オクチル−3−ブロモプロピオール酸アミド、N−シクロヘキシル−3−ブロモプロピオール酸アミドなどの(N−置換−)3−ブロモプロピオール酸アミド、例えば、3−ヨードプロピオール酸アミド、N−メチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−エチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−プロピル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−ヘキシル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−オクチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、N−シクロヘキシル−3−ヨードプロピオール酸アミドなどの(N−置換−)3−ヨードプロピオール酸アミドなどが挙げられる。好ましくは、(N−置換−)3−ヨードプロピオール酸アミドが挙げられ、より好ましくは、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミドが挙げられる。 【0070】 また、mが1のときのハロアセチレン系化合物であるカルバメート誘導体として、例えば、3−ヨード−2−プロピニルメチルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルエチルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルプロピルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルヘキシルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルオクチルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルシクロヘキシルカルバメートなどの3−ヨード−2−プロピニルアルキルカルバメートなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメートが挙げられる。これらのハロアセチレン系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0071】 本発明に用いられるベンズイミダゾール系化合物は、下記一般式(5)で示される。 【0072】 一般式(5): 【0073】 【化15】
【0074】 (式中、R11は、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子を示す。R12は、−NHCOOR13(R13は、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)で示されるカルバメート基、または、チアゾリル基を示す。) 一般式(5)中、R11で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、上記したR9およびR10で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、とりわけ、置換基を有していないアルキル基がより好ましい。アルキル基としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、とりわけ、メチルが好ましい。 【0075】 R11が、置換基を有していてもよい炭化水素基である場合の態様としては、ベンズイミダゾール環の4位、5位、6位および7位のいずれかが置換基を有していてもよい炭化水素基で置換される態様が挙げられる。また、R11が、水素原子である場合の態様としては、ベンズイミダゾール環の4位、5位、6位および7位のいずれもが置換基を有していない炭化水素基で置換されていない態様、すなわち、一般式(5)において、R11が削除された態様が挙げられる。R11の最も好ましい態様としては、水素原子、一般式(5)において、R11が削除された態様である。 【0076】 R12で示される−NHCOOR13(カルバメート基)において、R13で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、上記したR9およびR10で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、とりわけ、置換基を有していないアルキル基がより好ましい。アルキル基としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、とりわけ、メチル、エチルが好ましい。 【0077】 R12で示されるチアゾリル基としては、例えば、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリルなどが挙げられる。好ましくは、4−チアゾリルが挙げられる。 【0078】 一般式(5)で示されるベンズイミダゾール系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、R12が−NHCOOR13で示されるカルバメート基である場合には、メチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート、エチル 2−ベンズイミダゾールカルバメートなどが挙げられる。また、R11がチアゾリル基である場合には、例えば、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、メチル 2−ベンズイミダゾールカルバメートが挙げられる。これらのベンズイミダゾール系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0079】 本発明に用いられる親水性防腐剤には、下記一般式(6)で示されるイソチアゾリン系化合物、下記一般式(7)で示されるニトロアルコール系化合物、下記一般式(8)で示されるジチオール系化合物、下記一般式(9)で示されるチオフェン系化合物、および、下記一般式(10)で示されるハロシアノアセトアミド系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。 【0080】 本発明に用いられる親水性防腐剤としてのイソチアゾリン系化合物は、下記一般式(6)で示される。 【0081】 一般式(6): 【0082】 【化16】
【0083】 (式中、R14は、置換基を有していてもよい炭素数1〜3の炭化水素基または水素原子を示す。R15およびR16は、独立して、炭化水素基(R15およびR16が2価の炭化水素基で環形成されている場合を含む。)、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(6)中、R14で示される置換基を有していてもよい炭素数1〜3の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基などが挙げられ、具体的には、上記した置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基のうち、炭素数が1〜3のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましく、特に好ましくは、メチルである。 【0084】 一般式(6)中、R15およびR16で示される炭化水素基としては、上記したR6およびR7で示される炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭素数1〜3の炭化水素基が好ましく、とりわけ、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。 【0085】 R15およびR16が2価の炭化水素基で環形成されている場合の2価の炭化水素基としては、上記したR6およびR7で示される2価の炭化水素基と同様のものが挙げられる。 【0086】 ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは塩素が挙げられる。 【0087】 R15およびR16は、とりわけ、ハロゲン原子または水素原子であるのが好ましく、より好ましくは、水素原子である。 【0088】 一般式(6)の好ましい態様としては、例えば、R14が炭素数1〜3のアルキル基、R15およびR16がハロゲン原子または水素原子である態様が挙げられる。 【0089】 一般式(6)で示される親水性のイソチアゾリン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンが挙げられる。これらのうち、さらに好ましくは、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが挙げられる。これらのイソチアゾリン系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0090】 本発明に用いられるニトロアルコール系化合物は、下記一般式(7)で示される。 【0091】 一般式(7): 【0092】 【化17】
【0093】 (式中、R17は、炭化水素基または水素原子を示す。R18は、ヒドロキシル基を有する炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子を示す。R19は、ヒドロキシル基を有する炭化水素基またはハロゲン原子を示す。) 一般式(7)中、R17で示される炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的には、炭素数が限定されるものではないが、上記した置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、さらには、アルキル基が好ましい。アルキル基としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。 【0094】 一般式(7)中、R18およびR19で示されるヒドロキシル基を有する炭化水素基の炭化水素基としては、上記したR17で示される炭化水素基と同様のものが挙げられ、好ましくは、アルキル基である。アルキル基としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。また、ヒドロキシル基は、例えば、炭化水素基に、1〜3個置換していることが好ましく、そのなかでも、1個置換していることが好ましい。 【0095】 このようなヒドロキシル基を有する炭化水素基としては、好ましくは、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルなどが挙げられ、より好ましくは、ヒドロキシメチルが挙げられる。 【0096】 一般式(7)中、R18およびR19で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、塩素および臭素が挙げられる。 【0097】 一般式(7)の好ましい態様としては、例えば、R17が、炭素数1〜4のアルキル基または水素原子であり、R18が、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基、臭素原子、塩素原子または水素原子であり、R19が、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基、臭素原子または塩素原子である態様が挙げられ、より好ましくは、R17が、メチルまたは水素原子であり、R18が、ヒドロキシルエチル、ヒドロキシメチル、臭素原子または水素原子であり、R19が、ヒドロキシルメチル、臭素原子または塩素原子である態様が挙げられる。 【0098】 一般式(7)で示されるニトロアルコール系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2−ブロモ−2−ニトロブタン−1,3−ジオール、3−ブロモ−3−ニトロペンタン−2,4−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール、2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン、3,3−ジブロモ−3−ニトロ−2−プロパノール、2−クロロ−2−ニトロエタノール、2−クロロ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、3−クロロ−3−ニトロ−2−プロパノールなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノールが挙げられる。これらのニトロアルコール系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0099】 本発明に用いられるジチオール系化合物は、下記一般式(8)で示される。 【0100】 一般式(8): 【0101】 【化18】
【0102】 (式中、X2およびX3は、独立して、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(8)中、X2およびX3で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、塩素および臭素が挙げられる。 【0103】 一般式(8)の好ましい態様としては、例えば、X2およびX3がともに臭素原子、X2およびX3がともに塩素原子、X2およびX3のうち、いずれか一方が臭素原子で他方が塩素原子、X2およびX3のうちいずれか一方が臭素原子で他方が水素原子、X2およびX3のうち、いずれか一方が塩素原子で他方が水素原子である態様が挙げられる。 【0104】 下記一般式(8)で示されるジチオール系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、4,5−ジブロモ−1,2−ジチオール−3−オン、4−クロロ−1,2−ジチオール−3−オン、4−ブロモ−1,2−ジチオール−3−オンなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、4,5−ジブロモ−1,2−ジチオール−3−オンが挙げられる。これらのジチオール系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0105】 本発明に用いられるチオフェン系化合物は、下記一般式(9)で示される。 【0106】 一般式(9): 【0107】 【化19】
【0108】 (式中、R20、R21、R22およびR23は、独立して、置換基を有していてもよい炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子を示す。) 一般式(9)中、R20、R21、R22およびR23で示される置換基を有してもよい炭化水素基としては、上記したR9およびR10で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、とりわけ、置換基を有していないアルキル基がより好ましい。アルキル基としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。 【0109】 R20、R21、R22およびR23で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、塩素が挙げられる。 【0110】 一般式(9)の好ましい態様としては、R20、R21、R22およびR23のすべてがハロゲン原子、R20、R21およびR22がハロゲン原子で、R23が水素原子、R20およびR21がハロゲン原子で、R22およびR23が水素原子である態様が挙げられる。このうち、R20、R21、R22およびR23のすべてがハロゲン原子、とりわけ、R20、R21、R22およびR23のすべてが塩素原子である態様が好ましい。 【0111】 一般式(9)で示されるチオフェン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラブロモテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,4−ジクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4−トリブロモテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどが挙げられる。これらのうち、好ましくは、3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドが挙げられる。これらのチオフェン系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0112】 本発明に用いられるハロシアノアセトアミド系化合物は、下記一般式(10)で示される。 【0113】 一般式(10): 【0114】 【化20】
【0115】 (式中、X4およびX5は、独立して、ハロゲン原子または水素原子を示す。R24は、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。) 一般式(10)中、X4およびX5で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、好ましくは、臭素が挙げられる。 【0116】 一般式(10)中、R24で示される置換基を有してもよい炭化水素基としては、上記したR9およびR10で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられる。そのなかでも、置換基を有していない炭化水素基が好ましく、とりわけ、置換基を有していないアルキル基がより好ましい。アルキル基としては、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。 【0117】 一般式(10)で示されるハロシアノアセトアミド系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、モノクロロシアノアセトアミド、モノブロモシアノアセトアミド、ジクロロシアノアセトアミド、ジブロモシアノアセトアミド、モノクロロモノブロモシアノアセトアミド、N−メチルジブロモシアノアセトアミドなどがあげられ、好ましくは、ジブロモシアノアセトアミドが挙げられる。これらのハロシアノアセトアミド系化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。 【0118】 一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物と、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤との配合割合は、特に限定されるものではないが、アルキルイミダゾール系化合物100重量部に対して、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部である。 【0119】 より具体的には、上記一般式(1)で示されるイミダゾール系化合物100重量部に対して、上記一般式(2)および(3)で示されるイソチアゾリン系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部であり、上記一般式(4)で示されるハロアセチレン系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部であり、上記一般式(5)で示されるベンズイミダゾール系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部であり、上記一般式(6)で示されるイソチアゾリン系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部であり、上記一般式(7)で示されるニトロアルコール系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部であり、上記一般式(8)で示されるジチオール系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部であり、上記一般式(9)で示されるチオフェン系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部であり、上記一般式(10)で示されるハロシアノアセトアミド系化合物が、5〜2000重量部、好ましくは、10〜1000重量部である。 【0120】 そして、本発明の工業用殺菌組成物は、水で希釈したときのpH値が、上記一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物のpH値よりも小さくなるように調製される。pH値をこのように調整すれば、上記一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物を、他の有効成分とともに可溶化することができる。 【0121】 上記一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物は、水に配合することによって、そのpH値が9〜11程度となる。従って、本発明の工業用殺菌組成物の調製においては、さらに、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤を配合したときのpH値が、これらを配合しないときのpH値よりも小さくなるように、例えば、酸を配合して、そのpHが1〜8、好ましくは2〜8となるように調整する。 【0122】 酸としては、特に限定されるものではなく、公知の無機酸や有機酸を使用することができる。具体的には、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸などの無機酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸が挙げられる。酸の配合量は、適宜決定される。 【0123】 本発明の工業用殺菌組成物は、目的および用途に応じて製剤化すればよく、その剤型は特に制限されないが、例えば液剤、好ましくは、水系液剤として調製することができる。水系液剤として調製するには、例えば、上記した各成分と、水とを配合して、混合し、液剤のpHを、アルキルイミダゾール系化合物のpHよりも小さくなるように、上記したように、適宜酸を加えればよい。 【0124】 また、上記した各成分と、水とを配合して、混合した後、例えば、無機担体に吸着させて、粒状化または粉体化してもよく、さらには、マイクロカプセル化してもよい。 【0125】 なお、溶剤として、水とともに、水に可溶なアルコール類、グリコール類などを、本発明の効果を阻害しない範囲で用いてもよい。 【0126】 アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコールなどが挙げられる。 【0127】 グリコール類としては、メチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテルなどが挙げられる。 【0128】 本発明の工業用殺菌組成物を液剤として用いる場合において、一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物と、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤との配合割合は、特に限定されるものではないが、アルキルイミダゾール系化合物と、疎水性防カビ剤および/または親水性防腐剤との総量が、液剤全体に対して、例えば、0.5〜50重量%、好ましくは、1〜30重量%となるように調製する。 【0129】 さらに、本発明の工業用殺菌組成物は、その目的および用途によって、例えば、上記に例示した以外の防腐剤や防カビ剤、または、防藻剤、酸化防止剤、光安定剤などの公知の添加剤を、本発明の工業用殺菌組成物の効果を阻害しない範囲において、適宜添加してもよい。 【0130】 他の防腐剤、防カビ剤、防藻剤としては、例えば、フタルイミド系化合物、ハロアルキルチオ系化合物、ピリチオン系化合物、フェニルウレア系化合物、トリアジン系化合物、グアニジン系化合物、トリアゾール系化合物、四級アンモニウム塩系化合物、ビス四級アンモニウム塩系化合物、有機ヨウ素系化合物、チオカルバメート系化合物、ニトリル系化合物、ピジリン系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、オキサチアジン系化合物、シアノアセトアミド系化合物、チオシアネート系化合物などが挙げられる。 【0131】 フタルイミド系化合物としては、例えば、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captafol)、N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captan)、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド(Fluorfolpet)、N−トリクロロメチルチオフタルイミド(Folpet)などが挙げられる。 【0132】 ハロアルキルチオ系化合物としては、例えば、N−ジメチルアミノスルホニル−N−トリル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Tolylfluanide)、N−ジメチルアミノスルホニル−N−フェニル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Dichlofluanide)などが挙げられる。 【0133】 ピリチオン系化合物としては、例えば、ナトリウムピリチオン、ジンクピリチオンなどが挙げられる。 【0134】 フェニルウレア系化合物としては、例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアなどが挙げられる。 【0135】 トリアジン系化合物としては、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンなどが挙げられる。 【0136】 グアニジン系化合物としては、例えば、1,6−ジ−(4’−クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩などが挙げられる。 【0137】 トリアゾール系化合物としては、例えば、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:テブコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:プロピコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:アザコナゾール)、α−(4−クロロフェニル)−α−(1−シクロプロピルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:シプロコナゾール)などが挙げられる。 【0138】 四級アンモニウム塩系化合物としては、例えば、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ジ−n−デシル−ジメチルアンモニウムクロライド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロライドなどが挙げられる。 【0139】 ビス四級アンモニウム塩系化合物としては、例えば、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムアセテート)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロマイド)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムアセテート)などが挙げられる。 【0140】 有機ヨウ素系化合物としては、例えば、ジヨードメチル−p−トルイルスルホン、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルフォルマールなどが挙げられる。 【0141】 チオカルバメート系化合物としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィドなどが挙げられる。 【0142】 ニトリル系化合物としては、例えば、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルなどが挙げられる。 【0143】 ピジリン系化合物としては、例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジンなどが挙げられる。 【0144】 ベンゾチアゾール系化合物としては、例えば、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどが挙げられる。 【0145】 オキサチアジン系化合物としては、例えば、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキサイドなどが挙げられる。 【0146】 シアノアセトアミド系化合物、例えば、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロパンアミドなどが挙げられる。 【0147】 チオシアネート系化合物としては、例えば、メチレンビスチオシアネートなどが挙げられる。 【0148】 また、本発明の工業用殺菌組成物では、水で希釈したときのpH値を安定させるという観点から、公知の緩衝剤を配合することができる。 【0149】 そして、このように調製される本発明の工業用殺菌組成物は、上記一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物と疎水性防カビ剤との組み合わせや、上記一般式(1)で示されるアルキルイミダゾール系化合物と親水性の防腐剤との組み合わせのいずれの場合においても、均一水系として調製することができる。また、有害微生物に対する十分な防カビ性能と防腐性能とによる相乗効果を発現し、かつ、有機溶剤の使用量を低減して、環境への負荷を少なくすることができる。 【0150】 なお、本発明の工業用殺菌組成物は、その適用対象に応じて添加量を適宜決定すればよいが、例えば、5〜1000mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、10〜500mg(有効成分)/kg(製品)の濃度として用いられる。 【実施例】 【0151】 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例に用いる成分の略号を下記に示す。 SZ:1−ドデシル−2−メチルイミダゾール OIT:2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン H−MIT:2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 実施例1 SZ5.0gと、OIT5.0gと、水88.3gと、36%塩酸1.7gとを配合して、攪拌混合することにより、水系液剤を得た。 【0152】 実施例2 SZ1.0gと、OIT10.0gと、水88.4gと、36%塩酸0.6gとを配合して、攪拌混合することにより、水系液剤を得た。 【0153】 比較例1 OIT5.0gと、水95.0gとを配合することにより、水系液剤を得た。 【0154】 比較例2 OIT5.0gと、水95.0gと、36%塩酸1.7gとを配合して、攪拌することにより、水系液剤を得た。 【0155】 評価 実施例1、2および比較例1で得られた水系液剤について、そのpH(層分離が生じた(場合には水層のpH)を測定し、さらに、その外観を目視で観察した。結果を表1に示す。また、SZを単独で水に配合したものを、対照として示す。 【0156】 【表1】
【0157】 実施例3 SZ5.0gと、H−MITを50%含む水溶液10.0gと、水84.3gと、36%塩酸0.7gとを配合して、攪拌混合することにより、水系液剤を得た。この水系液剤は、pH5.3の透明な溶液であった。 【0158】 試験例1 SZとOITとを水に配合してなる下記の水系液剤を用いて、下記の防腐効果試験と、防カビ効果試験により、防腐性能および防カビ性能を評価した。 (i)SZ10.0gと、水88.0gと、36%塩酸2.0gとを配合して、攪拌混合してなる水系液剤(pH5.7)。 (ii)SZ7.5gと、OIT2.5gと、水88.1gと、36%塩酸1.9gとを配合して、攪拌混合してなる水系液剤(pH5.5)。 (iii)SZ5.0gと、OIT5.0gと、水88.3gと、36%塩酸1.7gとを配合して、攪拌混合してなる水系液剤(pH5.4)。 (iv)SZ2.5gと、OIT7.5gと、水88.5gと、36%塩酸1.5gとを配合して、攪拌混合してなる水系液剤(pH1.2)。 (v)OIT10.0gと、水89.6gと、36%塩酸0.4gとを配合して、攪拌してなる水系液剤(pH1.2)。 【0159】 試験は、pH6に調整されたグルコース−ブイヨン寒天培地を用いた倍数希釈法で、表2に示す供試菌を用い、細菌は33℃で18時間培養し、また、かびおよび酵母は33℃で18時間培養した後、28℃で2日間培養し、それぞれの最小発育阻止濃度(MIC:μg/ml)を求めた。結果を表2に示す。 【0160】 【表2】
【0161】 試験例2 SZとH−MITとを水に配合してなる下記の水系液剤を用いたこと以外は、試験例1と同様にして、防腐性能および防カビ性能を評価した。結果を表3に示す。 (i)SZ10.0gと、水88.0gと、36%塩酸2.0gとを配合して、攪拌してなる水系液剤(pH5.7)。 (ii)SZ7.5gと、H−MITを50%含む水溶液5.0g(H−MIT分2.5g)と、水85.6gと、36%塩酸1.9gとを配合して、攪拌混合してなる水系液剤(pH5.6)。 (iii)SZ5.0gと、H−MITを50%含む水溶液10.0g(H−MIT分5.0g)と、水84.3gと、36%塩酸0.7gとを配合して、攪拌混合してなる水系液剤(pH5.3)。 (iv)SZ2.5gと、H−MITを50%含む水溶液15.0g(H−MIT分7.5g)と、水82.0gと、36%塩酸0.5gとを配合して、攪拌混合してなる水系液剤(pH5.0)。 (v)H−MITを50%含む水溶液20.0g(H−MIT分10g)と、水80gととを配合して、攪拌してなる水系液剤(pH4.5)。 【0162】 【表3】
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| 【出願人】 |
【識別番号】503140056 【氏名又は名称】日本エンバイロケミカルズ株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区道修町二丁目3番8号
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| 【出願日】 |
平成16年4月13日(2004.4.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103517 【弁理士】 【氏名又は名称】岡本 寛之
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| 【公開番号】 |
特開2005−298422(P2005−298422A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月27日(2005.10.27) |
| 【出願番号】 |
特願2004−118261(P2004−118261) |
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