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【発明の名称】 農薬含有微粒子及びその製造方法
【発明者】 【氏名】渡邉 敦
【住所又は居所】兵庫県宝塚市高司四丁目2番1号 住友化学株式会社内

【氏名】井上 雅夫
【住所又は居所】兵庫県宝塚市高司四丁目2番1号 住友化学株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液を、噴霧乾燥して得られる農薬含有微粒子。
【請求項2】
酸化ポリエチレンが融点80〜150℃の酸化ポリエチレンである請求項1記載の農薬含有微粒子。
【請求項3】
水難溶性農薬活性成分が融点80℃以上の水難溶性農薬活性成分である請求項1又は請求項2記載の農薬含有微粒子。
【請求項4】
水難溶性農薬活性成分がフルミオキサジンである請求項1又は請求項2記載の農薬含有微粒子。
【請求項5】
水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液を調製する工程と、該分散液を噴霧乾燥する工程を有することを特徴とする農薬含有微粒子の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、農薬含有微粒子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬効の持続、薬害の軽減等を目的として、農薬活性成分を徐放化した徐放性農薬製剤が、各種提案されている。このような徐放性農薬製剤としては、農薬活性成分をマイクロカプセル化したもの(例えば、特許文献1参照)、農薬活性成分を含有する粒子を被覆したもの(例えば、特許文献2参照)等が知られている。
【0003】
【特許文献1】特開昭59−20209号公報
【特許文献2】特開昭60−226801号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、優れた特性を有する農薬徐放性の農薬含有微粒子及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は鋭意検討を行い、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液を噴霧乾燥して得られる微粒子が、該水難溶性農薬活性成分を徐放化すると共に、水に懸濁させた場合の分散状態の持続性が優れたものであることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液を噴霧乾燥して得られる農薬含有微粒子;及び水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液を、噴霧乾燥することを特徴とする農薬含有微粒子の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の農薬含有微粒子は、農薬活性成分を徐放化すると共に水に懸濁させた場合の分散状態の持続性が良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の農薬含有微粒子は、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液を、噴霧乾燥して得られるものである。
【0008】
本発明に用いられる水難溶性農薬活性成分は、常温(25℃)において固体でも、液体のでもよいが、本発明の農薬含有微粒子の製造のしやすさの点から融点が80℃以上のものが好ましい。
また、本発明に用いられる水難溶性農薬活性成分とは、25℃における水溶解性が通常1000mg/1000ml以下の農薬活性成分をいい、好ましくは25℃における水溶解性が100mg/1000ml以下の農薬活性成分をいう。
農薬活性成分としては、例えば殺虫活性成分、殺菌活性成分、除草活性成分、及び植物成長調節活性成分が挙げられ、本発明に用いることができる水難溶性農薬活性成分として、具体的には例えば以下の化合物が挙げられる。
【0009】
殺虫活性成分:シペルメトリン、デルタメトリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、アクリナトリン、ビフェントリン、レスメトリン、テトラメトリン、ペルメトリン、イソプロカルブ、キシリルカルブ、XMC、カルバリル、カルボフラン、フェノキシカルブ、アラニカルブ、フェノブカルブ、ベンダイオカルブ、テトラクロルビンホス、ジメチルビンホス、ホサロン、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、ピリダフェンチオン、キナルホス、メチダチオン、アジンホスエチル、アジンホスメチル、サリチオン、シアノホス、EPN、シアノフェンホス、ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、ルフェヌロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン、フルシクロクスロン、ジアフェンチウロン、ヘキシチアゾクス、ノヴァルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、ベンスルタップ、フェノキシカルブ、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリダベン、ヒドラメチルノン、チオジカルブ、クロルフェナピル、ピメトロジン、ピリミジフェン、テブフェノジド、テブフェンピラド、トリアザメート、スルフルラミド、ミルベメクチン、ピリダリル等。
【0010】
殺菌活性成分:ベノミル、カルベンダジム、チオファネートメチル、ジエトフェンカルブ、プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン、ジニコナゾール、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、フルシラゾール、トリアジメフォン、フラメトピル、メプロニル、フルトラニル、トルクロホスメチル、ピラゾホス、ピリメサニル、メパニピリム、シプロジニル、フルジオキソニル、フェンピクロニル、アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、クロロタロニル、マンゼブ、キャプタン、フォルペット、プロベナゾール、ジメトモルフ、ファモキサドン、オキソリニック酸、フルアジナム、フェリムゾン等。
【0011】
除草活性成分:フェノキサプロップ−p−エチル、シハロホップブチル、ベンスルフロンメチル、ニコスルフロン、シクロスルファムロン、トリフルスルフロンメチル、イマザキン、フルメツラム、アトラジン、メトリブジン、フルオメツロン、イソプロチュロン、プロパニル、ブロモキシニル、アイオキシニル、ベンタゾン、フルミオキサジン、フルチアセットメチル、アザフェニジン、サルフェントラゾン、ノルフルラゾン、ジフルフェニカン、イソキサフルトール、ペンディメサリン、トリフルラリン、メフェナセット、メコプロップ、フルロキシピル等。
【0012】
植物成長調節活性成分:チジアズロン、イナベンファイド、パクロブトラゾール 、ウニコナゾール等。
【0013】
本発明において酸化ポリエチレンとは、一般に“酸化ポリエチレンワックス”とも呼称されている物質(CAS No. 68441-17-8)であって、ポリエチレンを酸化することにより製造される。酸化ポリエチレンの市販品を入手することも可能であり、例えば、ネオワックスE(ヤスハラケミカル社製、融点:100℃、酸価:15mgKOH/g)、ネオワックスE−20(ヤスハラケミカル社製、融点:102℃、酸価:18mgKOH/g)、ネオワックスE−3(ヤスハラケミカル社製;融点:110℃、酸価:1mgKOH/g)、Licowax PED 522(クラリアント社製、滴点:102−107℃、酸価:22−28mgKOH/g)、Licolub H12(クラリアント社製、滴点:100−108℃、酸価:15−19mgKOH/g)、Ceridust 3719(クラリアント社製、滴点:113−118℃、酸価:16−19mgKOH/g)、Luwax OA2 powder(BOYSAN社製、融点:107−113℃、酸価:19−25mgKOH/g)、Marcus M3400(Marcus Oil & Chemical社製、融点:109℃(peak)、酸価:12−16mgKOH/g)、Marcus M3500(Marcus Oil & Chemical社製、融点:109℃(peak)、酸価:24mgKOH/g)が挙げられる。本発明においては、1gに含まれる遊離カルボン酸を中和するために必要な水酸化カリウムの量(以下、酸価と記す。)が10〜30mgである酸化ポリエチレン、融点が80〜150℃の酸化ポリエチレンが好ましい。なお、ここで言う酸化ポリエチレンの融点とは、固体の酸化ポリエチレンを加熱したときに、該酸化ポリエチレンが溶け始める温度をいう。
【0014】
また、本発明に用いられる酸化ポリエチレンは、例えば、ポリエチレンが水に分散した樹脂エマルジョンを酸素酸化することにより、酸化ポリエチレンが分散した樹脂エマルジョンとして製造することもできるし、酸化ポリエチレンが分散した樹脂エマルジョンの市販品を入手することも可能であり、例えば、Agrocer DCX 1688(クラリアント社製、固形分量:約18%)、Poligen WE6(BOYSAN社製、固形分量:33−36%)が挙げられる。本発明には、酸化ポリエチレンの樹脂エマルジョンをそのまま本発明の農薬含有微粒子の製造に使用することができる。また、酸化ポリエチレンの樹脂エマルジョンは、市販の酸化ポリエチレンを水に分散させることによっても製造することができる。具体的には例えば、以下の方法により製造することができる。酸化ポリエチレンを加熱溶融し、必要に応じて界面活性剤(カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤)を加え、これを攪拌下に95〜98℃の熱水中に加え、ポリカルボン酸の乳化液を調製する。この際、酸化ポリエチレンの融点に応じて、オートクレーブ容器等の加圧条件下で行う。酸化ポリエチレンが溶融した状態のままで、攪拌等により酸化ポリエチレンの粒径を整え、徐々に冷却して、酸化ポリエチレンの樹脂エマルジョンを得る。
本発明には、平均粒子径が通常1μm以下の酸化ポリエチレンが用いられる。
【0015】
本発明において、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとの重量比は、通常1:99〜95:5の範囲であり、好ましくは10:90〜80:20の範囲である。
【0016】
本発明の農薬含有微粒子の製造方法は、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液を調製する工程と、該分散液を噴霧乾燥する工程を含む。
水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとを水に分散させた分散液は、例えば、上記の酸化ポリエチレンを水に分散させた樹脂エマルジョンに、微粉砕(平均粒子径1〜7μm程度)した水難溶性農薬活性成分を加え、攪拌することにより調製される。
水難溶性農薬活性成分等を微粉砕する方法としては、例えばハンマーミルやジェットミル等の乾式粉砕法やビーズミル等の湿式粉砕法が挙げられる。
【0017】
この分散液には、本発明の目的を達する範囲内で、界面活性剤、粉砕助剤、増粘剤等が含有されていてもよい。
界面活性剤としては例えば、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤あるいはこれらの混合物が挙げられる。非イオン性界面活性剤として具体的には、例えばポリオキシエチレンカルボン酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステルが挙げられる。その使用量は、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとの合計量100重量部に対して、通常0.5〜30重量部である。
【0018】
粉砕助剤としては、例えば非晶性二酸化珪素、珪藻土、カオリンクレー、ロウ石クレー、セリサイト、ジークライト、タルク、酸性白土、炭酸カルシウム及びベントナイトが挙げられる。その使用量は、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとの合計量100重量部に対して、通常0.5〜50重量部である。
【0019】
増粘剤としては、ポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロース、デキストリン、キサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、アルギン酸、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル系ポリマー、デンプン誘導体、ヘテロ多糖類等の高分子系増粘剤及びベントナイト、ホワイトカーボン等の無機系増粘剤が挙げられる。その使用量は、水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとの合計量100重量部に対して、通常1〜10重量部である。
【0020】
本発明の農薬含有微粒子は、前記の農薬活性成分と酸化ポリエチレンとが水に分散された分散液を噴霧乾燥することにより製造される。本発明において、噴霧乾燥とは、分散液中の分散媒である水を噴霧と同時に蒸発させて固体を析出させる技術を意味する。
本発明において前記の水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとが水に分散された分散液の噴霧乾燥は、通常80〜200℃程度に加熱した乾燥空気の流れ中に前記の水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとが水に分散された分散液を噴霧装置を用いて噴霧することにより行われる。噴霧された水難溶性農薬活性成分と酸化ポリエチレンとが水に分散された分散液は、乾燥空気の流れ中で水が蒸発して、本発明の農薬含有微粒子を形成する。
この場合に用いられる噴霧装置としては、例えばロータリー式、加圧ノズル式、及び二流体ノズル式が挙げられるが、二流体ノズル式が好ましい。
【0021】
本発明の農薬含有微粒子の大きさ(粒子径)は、通常5〜30μmの範囲内である。この粒子径は、農薬活性成分と酸化ポリエチレンとが水に分散された分散液を噴霧乾燥する際の噴霧条件を変化させることで制御する。即ち、供給する噴霧液の噴霧圧を高くするか、噴霧液の供給量を少なくすることにより、小さな粒子径の農薬含有微粒子を製造することができる。更に、噴霧液中の固形分の濃度を小さくするか、噴霧液の粘度を低くすることにより、小さな粒子径の農薬含有微粒子を製造することができる。
農薬含有微粒子の粒子径は、レーザー回折法により測定することができる。例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(Laser diffraction particle size analyzer)SALD−1100(島津製作所製)が使用できる。
【0022】
噴霧乾燥条件は、噴霧乾燥に使用する装置に応じて適宜設定することができる。例えば東京理化器械株式会社製スプレードライヤーSD-1型を用いて二流体ノズルを用いる場合には試料送液流量50〜500ml/時間、噴霧空気圧0.2〜2.0kg/cm2、乾燥空気流量0.4〜1.0m3/分、乾燥空気入口温度100〜200℃、乾燥空気出口温度50〜100℃である。
【0023】
前述の製造方法で本発明の農薬含有微粒子を製造すると、本発明の農薬含有微粒子が多数固着して団粒化する場合がある。この場合には、得られた粒子を粉砕機等により解砕することで、本発明の農薬含有微粒子を得ることができる。
【0024】
本発明の農薬含有微粒子は、例えばそのまま水に懸濁させて、農薬活性成分の有効量を土壌や植物に施用することで使用することができる。
また、本発明の農薬含有微粒子は、固体担体、液体担体等の不活性担体とを混合し、必要に応じて界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤等に製剤化されることも可能である。本発明の農薬徐放性粒子がさらに製剤化された場合には、その製剤形態に応じて、通常の農薬施用方法により使用することができる。
【0025】
本発明の農薬含有微粒子は、農薬活性成分が徐放化されたものであり、また水に懸濁させた場合に分散状態の持続性に優れるものである。
【実施例】
【0026】
次に製造例、試験例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0027】
製造例1
酸化ポリエチレン樹脂エマルジョン(Agrocer 06;酸化ポリエチレン(融点:115℃、平均粒子径:0.19μm、酸価:16〜19mgKOH/g)の25重量%懸濁液;クラリアント社製)40重量部と水40重量部との混合物に、フルミオキサジン(平均粒子径:3.3μm、ジェットミルにより粉砕)20重量部を加えて攪拌し、分散液を調製した。この分散液を下記の条件で噴霧乾燥し、得られた固形物を粉砕機(スクリーン径:1.5mm、回転数10000rpm、日本精機製作所製)で解砕して、本発明の農薬含有微粒子(平均粒子径:11.1μm)を得た。
【0028】
噴霧乾燥の条件
噴霧乾燥機:東京理化器械株式会社製 SD−1型噴霧乾燥機
噴霧装置:試料噴出ノズル直径0.51mmの二流体ノズル
試料送液流量:200ml/時間
試料噴霧空気圧:0.7kg/cm2
乾燥空気流量:0.6m3/分
乾燥空気入口温度:115℃
乾燥空気出口温度:65℃
【0029】
製造例2
酸化ポリエチレン樹脂エマルジョン(Agrocer 06;酸化ポリエチレン(融点:115℃、平均粒子径:0.19μm、酸価:16〜19mgKOH/g)の25重量%懸濁液;クラリアント社製)40重量部、水50重量部、及びフルミオキサジン(平均粒子径:3.3μm)10重量部を使用し、製造例1と同様にして本発明の農薬含有微粒子(平均粒子径9.1μm)を得た。
【0030】
製造例3
酸化ポリエチレン樹脂エマルジョン(Agrocer 06;酸化ポリエチレン(融点:115℃、平均粒子径:0.19μm、酸価:16〜19mgKOH/g)の25重量%懸濁液;クラリアント社製)60重量部、水25重量部、及びフルミオキサジン(平均粒子径:3.3μm)15重量部を使用し、製造例1と同様にして本発明の農薬含有微粒子を得る。
【0031】
製造例4
酸化ポリエチレン樹脂エマルジョン(Agrocer 06;酸化ポリエチレン(融点:115℃、平均粒子径:0.19μm、酸価:16〜19mgKOH/g)の25重量%懸濁液;クラリアント社製)80重量部、及びフルミオキサジン(平均粒子径:3.3μm)20重量部を用い、製造例1と同様にして本発明の農薬含有微粒子(平均粒子径15.9μm)を得た。
【0032】
製造例5
酸化ポリエチレン樹脂エマルジョン(Agrocer 06;酸化ポリエチレン(融点:115℃、平均粒子径:0.19μm、酸価:16〜19mgKOH/g)の25重量%懸濁液;クラリアント社製)80重量部、水10重量部、及びフルミオキサジン(平均粒子径:3.3μm)10重量部を用い、製造例1と同様にして本発明の農薬含有微粒子(平均粒子径11.9μm)を得た。
【0033】
比較製造例1
ポリエチレン樹脂エマルジョン(Hordamer PE03;ポリエチレン(融点:96℃、平均粒子径:0.17μm)の40重量%懸濁液;クラリアント社製)25重量部と水55重量部との混合物にフルミオキサジン(平均粒子径:3.3μm、ジェットミルにより粉砕)20重量部を加えて攪拌し、分散液を調製した。この分散液を、製造例1と同じ条件で噴霧乾燥、解砕して、農薬含有粒子を得た。
【0034】
比較製造例2
ポリエチレン樹脂エマルジョン(Hordamer PE03;ポリエチレン(融点:96℃、平均粒子径:0.17μm)の40重量%懸濁液;クラリアント社製)50重量部と水30重量部との混合物にフルミオキサジン(平均粒子径:3.3μm、ジェットミルにより粉砕)20重量部を加えて攪拌し、分散液を調製した。この分散液を、製造例1と同じ条件で噴霧乾燥、解砕して、農薬含有粒子を得た。
【0035】
試験例1
342ppm硬水(CIPAC標準水)50mlに、均一に分散された場合にフルミオキサジン換算で500ppmの濃度となる量の農薬含有微粒子を加え懸濁させた。
一方、250ml有栓メスシリンダーに342ppm硬水(CIPAC標準水)200mlを入れて、30℃に保った。ここに、前記の農薬含有微粒子の懸濁液を加え、栓をして、1分間に30回転倒させた。
その後、30℃で30分間静置してから、メスシリンダーの目盛りが125mlの付近の懸濁液25mlを採取した。この採取した懸濁液に含有されるフルミオキサジンの量を高速液体クロマトグラフィーにより定量分析し、下式により懸垂率を求めた。
【0036】
懸垂率(%)={(採取した懸濁液中のフルミオキサジン量)/(試験に用いた農薬含有微粒子中に含有されるフルミオキサジン全量/10)}×100
結果を表1に示す。
【0037】
【表1】


【0038】
次に、本発明の農薬含有微粒子が徐放性能を有することを、水への高倍率希釈条件における溶出試験にて示す。
試験例2
上述の製造例1及び製造例4により得た本発明の農薬含有微粒子の所定量とイオン交換水1Lとを混合し、水温25℃で緩やかに6時間攪拌した。その後に、ビーカー中央部から試験液100mlを採取して、濾過し、得られた固形分からフルミオキサジンを抽出し、固形分に含有されるフルミオキサジン量を高速液体クロマトグラフィーにより定量した。この結果から、6時間後の本発明の農薬含有微粒子からのフルミオキサジンの溶出率を求めた。
結果を表2に示す。高倍率希釈条件においても本発明の農薬含有微粒子に農薬活性成分が保持されており、徐放性を有することが判る。
【0039】
【表2】


【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の農薬含有微粒子は、優れた特性を有するので、それ自体農薬製剤として有用であり、また農薬製剤の原料としても好適である。
【出願人】 【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
【住所又は居所】東京都中央区新川二丁目27番1号
【出願日】 平成16年11月10日(2004.11.10)
【代理人】 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆

【識別番号】100113000
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 亨

【識別番号】100119471
【弁理士】
【氏名又は名称】榎本 雅之

【公開番号】 特開2005−162739(P2005−162739A)
【公開日】 平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願番号】 特願2004−326019(P2004−326019)