トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 水性マイクロカプセル懸濁製剤
【発明者】 【氏名】竹林 禎浩
【住所又は居所】兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化学工業株式会社内

【要約】 【課題】有害生物防除において効力的に優れ、速効性を保持しつつ、土壌処理時の有効成分の残存率を向上し得る有害生物防除用の水性マイクロカプセル懸濁製剤を提供すること。

【解決手段】有害生物防除成分を内包し、平均粒径が5〜30μm、平均粒径/膜厚が200〜1000であるマイクロカプセルの水性懸濁製剤であって、20℃における4%水溶液の粘度が40mPa・s以下であり、かつ、鹸化度が90モル%以下であるポリビニルアルコールを製剤に対し0.5〜3重量%含有することを特徴とする有害生物防除用の水性マイクロカプセル懸濁製剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有害生物防除成分を内包し、平均粒径が5〜30μm、平均粒径/膜厚が200〜1000であるマイクロカプセルの水性懸濁製剤であって、20℃における4%水溶液の粘度が40mPa・s以下であり、かつ、鹸化度が90モル%以下であるポリビニルアルコールを製剤に対し0.5〜3重量%含有することを特徴とする有害生物防除用の水性マイクロカプセル懸濁製剤。
【請求項2】
マイクロカプセルの被膜成分がポリウレタン及び/またはポリウレアである請求項1に記載の水性マイクロカプセル懸濁製剤。
【請求項3】
有害生物防除成分が木材害虫防除成分である請求項1に記載の水性マイクロカプセル懸濁製剤。
【請求項4】
有害生物防除成分がピレスロイド系化合物である請求項3に記載の水性マイクロカプセル懸濁製剤。
【請求項5】
ピレスロイド系化合物が、α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレートである請求項4に記載の水性マイクロカプセル懸濁製剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害生物防除成分をマイクロカプセル中に内包した有害生物防除用の水性マイクロカプセル懸濁製剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
有効成分のもつ効力をコントロールし、各種の安全性を向上させるために、マイクロカプセル製剤の研究開発が盛んに行われている。マイクロカプセル剤としては、有機リン系殺虫剤を活性成分とした剤については、例えば特許文献1に、ピレスロイド系殺虫剤を活性成分とした剤については、例えば特許文献2に記載されている。また、有効成分としてα−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)シクロプロパンカルボキシレートを使用した防蟻組成物のマイクロカプセル組成物に関しては、特許文献3に記載されている。
【0003】
有害生物防除成分のマイクロカプセル化においては有効成分を高分子等の被膜で被覆することから、効力の持続性を付与したり、土壌中での有効成分の安定性を付与したり、有効成分が蒸発しやすいものであれば揮散性を抑制したりすることは比較的容易ではあるものの、速効性を有する化合物をマイクロカプセル化した場合には、その効力を落としてしまうという欠点があった。膜厚を薄く設計することにより速効性を付与することは可能ではあるが、その場合は土壌中での有効成分の安定性を付与したり揮散性を抑制したりするのが難しかった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−161706号公報
【0005】
【特許文献2】
特公昭55−38325号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2000−159614号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる状況下、本発明者らは有害生物防除用マイクロカプセル製剤について検討を行った結果、特定のポリビニルアルコールを分散剤として含有し、粒径及び平均粒径/膜厚を特定範囲とし、有害生物防除成分を含有するマイクロカプセルの水性懸濁製剤が、特に速効性を有する有害生物防除成分、例えばピレスロイド系化合物の速効性を保持しつつ、同時に土壌処理時の有効成分の残存率を向上させ得ることを見出し、本発明に至った。
【0008】
即ち本発明は、有害生物防除成分を内包し、平均粒径が5〜30μm、平均粒径/膜厚が200〜1000であるマイクロカプセルの水性懸濁製剤であって、20℃における4%水溶液の粘度が40mPa・s以下であり、かつ、鹸化度が90モル%以下であるポリビニルアルコールを組成物に対し0.5〜3重量%含有することを特徴とする有害生物防除用の水性マイクロカプセル懸濁製剤(以下、本製剤と記す。)に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられる有害生物防除成分としては、例えば以下ものを挙げることができる。
【0010】
2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−1−イル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(3−フェノキシフェニル)メチル 3−(2,2−ジクロロエテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル 3−(2,2−ジクロロエテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、[2,5−ジオキソ−3−(2−プロピニル)−1−イミダゾリジニル]メチル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル 4−クロロ−α−(1−メチルエチル)ベンゼンアセテート、2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、[5−(2−プロピニル)−2−フラニル]メチル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル 2,2−ジメチル−3−(1,2,2,2−テトラブロモエチル)シクロプロパンカルボキシラート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル)メチル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(3−フェノキシフェニル)メチル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、[5−(フェニルメチル)−3−フラニル]メチル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、α−シアノ−3−フェノキシベンジル− 3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、2−メチルビフェニル−3−イルメチル 3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エニル)2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、α−シアノ−3−フェノキシベンジル 3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペニル)2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−[2−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシカルボニル)ビニル]シクロプロパンカルボキシラート、シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル 2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシラート、3−(2−フラニルメチル)−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、シアノ(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)メチル 3−[2−クロロ−2−(4−クロロフェニル)エテニル]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、シアノ(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)メチル 3−[2−クロロ−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−1−イル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラート、1−[[2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロポキシ]メチル]−3−フェノキシベンゼン、1−[[2−[4−(ブロモジフルオロメトキシ)フェニル]−2−メチルプロポキシ]メチル]−3−フェノキシベンゼン、(4−エトキシフェニル)[3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル]ジメチルシラン、シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル4−(ジフルオロメトキシ)−α−(1−メチルエチル)ベンゼンアセテート、シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル N−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]バリネート、天然ピレトリン等を挙げることができ、これらはその構造に由来する何れかの光学異性体や幾何異性体の単独、あるいはその2種以上の混合物であり得る。
【0011】
好ましい態様として、アレスリン、d−アレスリン、ペルメトリン、シペルメトリン、フェンプロパトリン、イミプロトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フラメトリン、トラロメトリン、エンペントリン、テトラメトリン、d−テトラメトリン、d−フェノトリン、レスメトリン、d−レスメトリン、シフルトリン、デルタメトリン、トランスフルスリン、ビフェノトリン、シハロトリン、アクリナトリン、シクロプロトリン、フレトリン、フルメトリン、テラレトリン、ハルフェンプロックス、シラフルオフェン、フルシトリネート及びフルバリネートを挙げることができる。
【0012】
さらに好ましい態様として、(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1R)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1S)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1S)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、(R)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1S)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、(R)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1S)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、(R)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1R)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、(R)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート)、プラレトリン、
【0013】
(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1S)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1S)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1S)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1S)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート(一般名:d,d,T−シフェノトリン)、シフェノトリン、
【0014】
[2,5−ジオキソ−3−(2−プロピニル)−1−イミダゾリジニル]メチル(1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、[2,5−ジオキソ−3−(2−プロピニル)−1−イミダゾリジニル]メチル (1R)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、[2,5−ジオキソ−3−(2−プロピニル)−1−イミダゾリジニル]メチル (1S)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート、[2,5−ジオキソ−3−(2−プロピニル)−1−イミダゾリジニル]メチル (1S)−シス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート及びイミプロトリンを挙げることができる。
【0015】
他の有害生物防除成分としては、例えばプロポキサー、イソプロカルブ、フェノブカルブ、キシリルカルブ、メトルカルブ、XMC、エチオフェンカルブ、カルバリル、ピリミカルブ、ベンジオカルブ、カルボフラン、フラチオカルブ、カルボスルファン、アミノスルフラン、メソミル、フェノキシカルブ、アラニカルブ、クロエトカルブ、ベンフラカルブ、フェノチオカルブ等のカーバメート系化合物;フェニトロチオン、フェンチオン、プロパホス、シアノホス、プロチオホス、スルプロホス、プロフェノホス、EPN、シアノフェンホス、アセフェート、オキシデプロホス、ジスルホトン、チオメトン、フェントエート、バミドチオン、メカルバム、トリクロルホン、ネイルド、ジクロロボス、クロルフェンビンホス、テトラクロルビンホス、モノクロトホス、ホサロン、ジアリホス、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、ピリミホスエチル、ダイアジノン、エトリムホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、イソキサチオン、メチダチオン、ジオキサベンゾホス、ピラクロホス、クロルチオホス、フォートレス、イソフェンホス、ブタチオホス、ジクロルボス、メタミドホス、プロペタンホス、ホスチアゼート、ターブホス、エチオン、テメホス、マラチオン、フェントエート、ジメトエート、フェルモチオン、アジンホスエチル、アジンホスメチル、メチダチオン、エトプロホス、ピラクロホス等の有機リン系化合物;ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、ルフェヌロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン、ジアフェンチウロン、ヘキシチアゾクス、ノヴァルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、フルシクロクスロン、ビストリフルベンズロン等のウレア系化合物;その他、チアクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド、ジノテフラン、チアメトキサム等のネオニコチノイド系化合物;エチプロール、アセトプロール等のフェニルピラゾール系化合物;カルタップ、チオシクラム、ブプロフェジン、ベンスルタップ、メトプレン、ハイドロプレン、フェノキシカルブ、フェナザキン、クロフェンテジン、レバミゾール、ジェノクロル、シロマジン、フェンピロキシメート、ピリダベン、ピリプロキシフェン、スルフラミド、ヒドラメチルノン、チオジカルブ、クロルフェナピル、フェンプロキシメート、デイアフェンチウロン、ピメトロジン、ピリダベン、ピリミジフェン、テブフェノジド、テブフェンピラド、トリアザメート、メトキサジアゾン、フォスフォカルブ、スピロジクロフェン、インドキサカルブ、ハルフェノジド、メトキシフェノジド、クロマッフェノジド、イミデート、ビフェナゼート、フルニコタミド、フルアクリピリム等;カラン−3,4―ジオール、N,N−ジメチル−m−トルアミド(DEET)、p−メンタン−3,8―ジオール(ユーカリジオール)、2,3,4,5−ビス(△2−ブチレン)テトラヒドロフルフラール、ジ−n−プロピルイソシンコロネート、ジ−n―ブチルサクシネート、2−ヒドロキシオクチルスルフィド、(N―カルボ−sec−ブチロキシ)−2−(2’−ヒドロキシエチル)−ピペリディン、3−(N−ブチル−N−アセチル)−アミノプロピオネートエチルエステル等の忌避剤等が挙げられる。ピレスロイド系化合物以外の有害生物防除成分は、ピレスロイド系化合物と併用することが好ましい。
【0016】
本製剤の防除対象となる害虫としては、例えば、Oniscus asellusrmadillidium vulgare(オカダンゴムシ)、Porcellio scaber等の等脚目(Isopoda)害虫;Blanilus guttulatus(ヤスデの一種)などの倍脚目(Diplopoda)害虫;Geophilus carpophagusScutigera spp.Scolopendra subspinipes(トビズムカデ)、Thereunema spp.(ゲジの仲間)などの唇脚目(Chilopoda)害虫;Scutigerella immaculataなどの結合目(Symphyla)害虫;Ctenolepisma villosa(ヤマトシミ)、Lepisma saccharina(キボシアリシミの一種)などの総尾目(Thysanura)害虫;Trogium pulsatorium(コナチャタテ)などの噛虫目(Psocoptera)害虫;Onychiurus armatus(シロトビムシの一種)などの粘管目(Collembola)害虫;ムカシシロアリ科(Mastotermitidae)、Zootermopsis属、Archotermopsis属、オオシロアリ(Hodotermopsis japonica)等のHodotermopsis属、Porotetmes属等のオオシロアリ科(Termopsidae)、Kalotermes属、コウシュンシロアリ(Neotermes koshuensis)等のNeotermes属、ダイコクシロアリ(Cryptotermes domesticus)等のCryptotermes属、アメリカカンザイシロアリ(Incisitermes minor)等のIncisitermes属、サツマシロアリ(Glyptotermes satsumaensis)、ナカジマシロアリ(G. nakajimai)、カタンシロアリ(G. fuscus)等のGlyptotermes属等のレイビシロアリ科(Kalotermitidae)、Hodotermes属、Microhodotermes属、Anacanthotermes属等のシュウカクシロアリ科(Hodotermitidae)、ヤマトシロアリ(Retitulitermes speratus)、カンモンシロアリ(R. sp)、キアシシロアリ(R. flaviceps)、アマミシロアリ(R. miyatakei)等のReticulitermes属、Heterotermes属、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)等のCoptotermes属、Schedolinotermes属等のミゾガシラシロアリ科(Rhinotermitidae)、ノコギリシロアリ科(Serritermitidae)、Amitermes属、Drepanotermes属、Hopitalitermes属、Trinervitermes属、Macrotermes属、タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)等のOdontotermes属、Microtermes属、タカサゴシロアリ(Nasutitermes takasagoensis)等のNasutitermes属、ニトベシロアリ(Pericapritermes nitobei)等のPericapritermes属、Anoplotermes属等のシロアリ科(Termitidae)などの等翅目(Isoptera)害虫;Blatta orientalis(トウヨウゴキブリ)、eriplaneta americana(ワモンゴキブリ)、P. fuliginosa(クロゴキブリ)、Leucophaea maderae(マデラゴキブリ)、Blattella germanica(チャバネゴキブリ)、などの網翅目(Dictyoptera)害虫;Gryllotalpa spp.(ケラの一種)、Acheta domesticus(イエコオロギ)、Teleogryllus emma(エンマコオロギ)、Locusta migratoria(トノサマバッタ)、Melanoplus differentialis(バッタの一種)、Schistocerca gregaria(サバクワタリバッタ)などの直翅目(Orthoptera)害虫;Labidura riparia(オオハサミムシ)、Forficula auricularia(クギヌキハサミムシの一種)などの革翅目(Dermaptera)害虫;Phthirus pubis(ケジラミ)、Pediculus humanus(アタマジラミ)、Haematopinus suls(ブタジラミ)、Haematopinus eurysternus(ウシジラミ)、Damalinia ovis(ヒツジジラミ)、Linognathus spp.(ホソジラミの一種)、Solenopotes spp.(ホソジラミの一種)などのシラミ目(Anoplura)害虫;Trichodectes spp.(ケモノハジラミの一種)、Tromenopon spp.(ケモノタンカクハジラミの一種)、Bovicola spp(ケモノハジラミの一種)、Felicola spp.(ケモノハジラミの一種)などの食毛目(Mallophaga)害虫;Frankliniella intons(ヒラズハナアザミウマ)、Thrips tabaci(ネギアザミウマ)、T. palmi(ミナミキイロアザミウマ)などの総翅目(Thysanoptera)害虫;Nezara spp.(アオクサカメムシの一種)、Eurygaster spp(チャイロカメムシの一種)、Dysdercus intermedius(ホシカメムシの一種)、Cimex lectularius(トコジラミ)、Triatoma spp.(サシガメの一種)、Rhodnius prolixus(オオサシガメの一種)、Nezara antennata(マオクサマメムシ)、Cletus punetiger(ホソハリカメムシ)などの異翅亜目(Heteroptera)害虫;Aleurocanthus spiniferus(ミカントゲコナジラミ)、Bemisia tabaci(タバココナジラミ)、Trialeurodes vaporariorum(オンシツコナジラミ)、Aphis gossypii(ワタアブラムシ)、Brevocoryne brassicae(ダイコンアブラムシ)、Cryptomyzus ribis(アブラムシの一種)、Aphis fabaeMacrosiphum euphorbiae(チューリップヒゲナガアブラムシ)、Myzus persicae(モモアカアブラムシ)、Phorodon humuli(ホップイボアブラムシ)、Empoasca spp.(ヒメヨコバイの一種)、Nephotettix cincticeps(ツマグロヨコバイ)、Lecanium corni(ミズキカタカイガラムシ)、Saissetia oleae(オリーブカタカイガラムシ)、Laodelphax striatellus(ヒメトビウンカ)、ilaparvata lugens(トビイロウンカ)、Aonidiella aurantii(アカマルカイガラムシ)、Aspidiotus hederae(シロマルカイガラムシ)、Pseudococcus spp.(クワコナカイガラムシの一種)、Psylla spp.(キジラミの一種)、Phylloxera vastatrix(ブドウネアブラムシ)などの 同翅亜目(Homoptera)害虫;Pectinophora gossypiella(ワタアカミムシ)、Lithocolletis blancardella(ホソガの一種)、Plutella xylostella(コナガ)、Malacosoma neustria(オビカレハ)、Euproctis subflava(ドクガ)、Lymantria dispar(マイマイガ)、Bucculatrix pyrivorella(ナシチビガ)、Phyllocnistis citrella(ミカンハモグリガ)、Agrotis spp.(カブラヤガの一種)、Euxoa spp.(ヤガの一種)、Earias insulana(ワタリンガの一種)、Heliothis spp.(ワタミムシの一種)、Spodoptera exigua(シロイチモジヨトウ)、S. litura(ハスモンヨトウ)、Spodoptera spp.(ヨトウの一種)、Mamestra brassicae(ヨトウガ)、Trichoplusia ni(ウワバの一種)、Carpocapsa pomonella(コドリンガ)、Pieris spp.(モンシロチョウの一種)、Chilo spp.(ニカメイガの一種)、Pyrausta nubilalis(メイガの一種)、Ephestia kuehniella(スジコナマダラメイガ)、Galleria mellonella(ハチミツガ)、Tineola bisselliella(コイガ)、Tenea translucens(イガ)、Homona magnanima(チャハマキ)、Tortrix viridana(ハマキの一種)などの鱗翅目(Lepidoptera)害虫;Anobium punctatum(シバンムシの一種)、Rhizopertha dominica(コナナガシンクイ)、Acanthoscelides obtectus(インゲンマメゾウムシ)、Agelastica alni(ハンノキハムシの一種)、Leptinotarsa decemlineata(コロラドハムシ)、haedon cochleariae(ハムシの一種)、Diabrotica spp.(コーンルートワームの一種)、Psylliodes angusticolli(ナスノミハムシ)、Phyllotreta striolata(キスジノミハムシ)、Epilachna spp.(ニジュウヤホシテントウの一種)、Atomaria spp.(キスイムシの一種)、Oryzaephilus surinamensis(ノコギリヒラタムシ)、Anthonomus spp.(ハナゾウムシの一種)、Sitophilus spp.(コクゾウムシの一種)、Otiorhynchus sulcatus(キンケクチブトゾウムシ)、Cosmopolites sordidus(バショウオサゾウムシ)、Ceuthorhyncidius albosuturalis(ダイコンゾウムシ)、Hypera postica(アルファルファタコゾウムシ)、Dermestes spp.(カツオブシムシの一種)、Trogoderma spp.(マダラカツオブシムシの一種)、Attagenus unicolor(ヒメカツオブシムシ)、Lyctus dentatum(アラゲヒラタキクイムシ)、L. planicollis(アメリカヒラタキクイムシ)、L. sinensis(ケヤキヒラタキクイムシ)、L. linearis(ナラヒラタキクイムシ)、L. brunneus(ヒラタキクイムシ)、L. africanus(アフリカヒラタキクイムシ)等のヒラタキクイムシ科(Lyctridae)、Meligethes aeneus(ケシキスイの一種)、Ptinus spp.(ヒョウホンムシの一種)、Gibbium psylloides(セマルヒョウホンムシ)、Tribolium spp.(コクヌストモドキの一種)、Tenebrio molitor(チャイロコメノゴミムシダマシ)、Agriotes spp.(ムナボソコメツキの一種)、Melolontha mololontha(コフキコガネの一種)、Xyleborus属、Scolytoplatypus属等のキクイムシ科(Scolytidae)、Monochamus属、Hylotrupes属、Hesperophanus属、Chlorophorus属、Palaeocallidium属、Semanotus属、Purpuricenus属、Stromatium属等のカミキリムシ科(Cerambycidae)、Crossotarsus属、Platypus属等のナガキクイムシ科(Platypodidae)、Dinoderus属、Bostrychus属、Sinoderus属等のナガシンクイムシ科(Bostrychidae)、Ernobius属、Anobium属、Xyletinus属、Xestobium属、Ptilinus属、Nicobium属、Ptilineurus属等のシバンムシ科(Anobiidae)、タマムシ科(Buprestidae)などの鞘翅目(Coleoptera)害虫;Diprion spp.(クロホシハバチの一種)、Hoplocampa spp.(ハバチの一種)、Lasius spp.(クロクサアリの一種)、Formica japonica(クロヤマアリ)、Vespa spp.(スズメバチの一種)、Urocerus属、Sirex属等のキバチ科(Siricidae)などの膜翅目(Hymenoptera)害虫;Aedes spp.(シマカの一種)、Anopheles spp.(ハマダラカの一種)、Culex spp.(イエカの一種)、Drosophila melanogaster(キイロショウジョウバエの一種)、Musca domestica(イエバエ)、Fannia spp.(ヒメイエバエの一種)、Calliphora spp.(クロバエの一種)、Lucilia spp.(キンバエの一種)、Chrysomya spp.(オビキンバエの一種)、Cuterebra spp.Gastrophilus spp.(ウマバエの一種)、Stomoxys spp.(サシバエの一種)、Oestrus spp.(ヒツジバエの一種)、Hypoderma spp.(ウシバエの一種)、Tabanus spp.(アブの一種)、Bibio hortulanus(ケバエの一種)、Pegomyia hyoscyami(ハナバエの一種)、Ceratitis capitata(チチュウカイミバエ)、Dacus dorsalis(ミカンコミバエ)、Tipula paludosa(ガガンボの一種)、Simulium spp.(ブユの一種)、Eusimulium spp.Phlebotomus spp.(サシチョウバエの一種)、Culicoides spp.(ヌカカの一種)、Chrysops spp.(メクラアブの一種)、Haematopota spp.(サシバエの一種)、Braula spp.(ミツバチシラミバエの一種)、Morellia spp.(ハナバエの一種)、Glossina spp.(ツェツェバエの一種)、Wohlfahrtia spp.Sarcophaga spp.(ニクバエの一種)、Lipoptena spp.(シラミバエの一種)、Melophagus spp.(シラミバエの一種)、Muscina spp.(オオイエバエの一種)などの双翅目(Diptera)害虫;Xenopsylla cheopis(ケオプスネズミノミ)、Ctenocephalides felis(ネコノミ)、Ctenocephalides canis(イヌノミ)、Ceratophyllus spp.(トゲノミの一種)、Pulex spp.(ヒトノミの一種)などの隠翅目(Siphonaptera)害虫;Scorpio maurusLatrodectus mactansChiracanthium spp.(コマチグモの一種)などの蛛形綱(Arachnida)害虫;Otodectes spp.(ミミヒゼンダニの一種)、Acarus siro(アシブトコナダニ)、Argas spp.(ヒメダニの一種)、Ornithodoros spp.(カズキダニの一種)、Ornithonyssus spp.(イエダニの一種)、Dermanyssus spp.(ワクモの一種)、Eriophyes spp.(フシダニの一種)、Haemaphyxalis longicornis(フタトゲチマダニ)、Boophilus microplus(オウシマダニ)、Rhipicephalus spp.(コイタマダニの一種)、Chelacaropsis moorei(ミナミツメダニ)、ermatophagoides spp.(ヒョウヒダニの一種)、Hyalomma spp.(イボマダニの一種)、Ixodes ovatus(ヤマトマダニ)、Ixodes persulcatus(シュルツェマダニ)、 Psoroptes equi(キュウセンヒゼンダニ)、Chorioptes spp.(ショクヒヒゼンダニの一種)、Sarcoptes spp.(ヒゼンダニの一種)、Tarsonemus spp.(ホコリダニの一種)、Bryobia praetiosa(クローバハダニ)、Panonychus spp.(ミカンハダニの一種)、Tetranychus spp.(ナミハダニの一種)、Dermacentor spp.(カクマダニの一種)、Haemaphysalis spp.(チマダニの一種)、Raillietia spp.Pneumonyssus spp.(サルハイダニの一種)、Sternostorma spp.Acarapis spp.(ミツバチダニの一種)、Cheyletiella spp.(ツメダニの一種)、Myobia spp.(ケモチダニの一種)、Psorergates spp.(ヒツジツメダニの一種)、Demodex spp.(ニキビダニの一種)、Trombicula spp.(ツツガムシの一種)、Listrophorus spp.(ズツキダニの一種)、Tyrophagus spp.(ケナガコナダニの一種)、Sarcoptes spp.(イヌセンコウヒゼンダニの一種)、Notoedres spp.(ネコショウセンコウヒゼンダニの一種)、Cytodides spp.(フエダニの一種)、Laminosioptes spp.などのダニ目(Acarina)害虫等が挙げられる。
【0017】
特に、木材害虫、例えば、ムカシシロアリ科(Mastotermitidae)、Zootermopsis属、Archotermopsis属、オオシロアリ(Hodotermopsis japonica)等のHodotermopsis属、Porotetmes属等のオオシロアリ科(Termopsidae)、Kalotermes属、コウシュンシロアリ(Neotermes koshuensis)等のNeotermes属、ダイコクシロアリ(Cryptotermes domesticus)等のCryptotermes属、アメリカカンザイシロアリ(Incisitermes minor)等のIncisitermes属、サツマシロアリ(Glyptotermes satsumaensis)、ナカジマシロアリ(G. nakajimai)、カタンシロアリ(G. fuscus)等のGlyptotermes属等のレイビシロアリ科(Kalotermitidae)、Hodotermes属、Microhodotermes属、Anacanthotermes属等のシュウカクシロアリ科(Hodotermitidae)、ヤマトシロアリ(Retitulitermes speratus)、カンモンシロアリ(R. sp)、キアシシロアリ(R. flaviceps)、アマミシロアリ(R. miyatakei)等のReticulitermes属、Heterotermes属、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)等のCoptotermes属、Schedolinotermes属等のミゾガシラシロアリ科(Rhinotermitidae)、ノコギリシロアリ科(Serritermitidae)、Amitermes属、Drepanotermes属、Hopitalitermes属、Trinervitermes属、Macrotermes属、タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)等のOdontotermes属、Microtermes属、タカサゴシロアリ(asutitermes takasagoensis)等のNasutitermes属、ニトベシロアリ(Pericapritermes nitobei)等のPericapritermes属、Anoplotermes属等のシロアリ科(Termitidae)などの等翅目(Isoptera)及びLyctus dentatum(アラゲヒラタキクイムシ)、L. planicollis(アメリカヒラタキクイムシ)、L. sinensis(ケヤキヒラタキクイムシ)、L. linearis(ナラヒラタキクイムシ)、L. brunneus(ヒラタキクイムシ)、L. africanus(アフリカヒラタキクイムシ)等のヒラタキクイムシ科(Lyctridae)等の害虫等の防除に適している。
【0018】
また、牛、羊等の家畜、イヌ、ネコ等のペット等の動物の外部寄生虫、例えば、ノイエバエ(Musca hervei),クロイエバエ(Musca bezzii),ノサシバエ(Haematobia irritans),ツメトゲブユ(Simulium iwatens),ウシヌカカ(Culicoides oxystoma),ウシアブ(Tabanus chrysurus)、アカイエカ(Culex pipiens)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)等の双翅目害虫、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus),ヒツジジラミ(Damalinia ovis)等のシラミ目害虫、フタトゲチマダニ(Haemaphyxalis longicornis),ヤマトチマダニ(Haemaphysalis japonica)、アミメカクマダニ(Dermacentor recticulatus)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanensis)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)、オウシマダニ(Boophilus microplus)等のダニ目害虫、ネコノミ(Ctenocephalides felis),イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)等のノミ目害虫等の防除に適している。
【0019】
本製剤における有害生物防除成分を内包するマイクロカプセルは、例えば、相分離法、In−Situ法、液中乾燥法、界面重合法、スプレードライイング法等の通常のマイクロカプセル化方法により得ることができる。中でも相分離法、In−Situ法、界面重合法が好ましく、界面重合法が特に好ましい。
【0020】
相分離法は、1種以上の高分子物質を溶かした溶液中に芯物質を分散させ、その後温度、pH等を変化させたり、相分離誘起剤として溶媒や他の物質を添加したりすることにより芯物質表面に被膜となる高分子を沈着させ、その後必要ならば高分子を硬化させるという方法である。
【0021】
In−Situ法は、互いに交じり合わない2相のどちらか一方の相にモノマーと触媒を溶かし反応を開始させることにより、芯物質の表面に均一な被膜を形成するという方法である。
【0022】
液中乾燥法は、被膜となる高分子を溶解させた溶液中に芯物質を分散させ、これをさらにその溶媒と混じらない溶媒に分散させる。その後、最初の溶媒を徐々に除去して被膜となる高分子を芯物質の界面に析出させるという方法である。
【0023】
界面重合法とは、互いに交じり合わない2つの溶媒中に被膜の原料となるモノマーのそれぞれを溶解させ、さらにその一方にあらかじめ芯物質を溶解または分散させておき、両者を混合することによりその界面で該モノマーを反応させ被膜を形成させるという方法である。
【0024】
スプレードライイング法は、芯物質を分散させた溶液に被膜となる壁剤を溶解させ、熱風中に吹き付けることにより壁剤を芯物質表面に沈積させるという方法である。
【0025】
本製剤におけるマイクロカプセルの被膜の材質としては、通常のものを使用することができ、例えば界面重合法におけるポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホナート、ポリスルホンアミド等を挙げることができ、その中でも、製造性、膜物性の点でポリアミド、ポリウレタンまたはポリウレアが好ましく、ポリウレタン及び/またはポリウレアが、反応速度を制御しやすいという点で特に好ましい。なお、当然のことながら、これらの混合材質であってもかまわない。
【0026】
ポリウレタンを具体例として下記するが、他の被膜材質についてもマイクロカプセルに使用される通常のものを挙げることができる。
ポリウレタンは、一般に2個以上の水酸基を有する多価アルコールと、多官能性イソシアネートとの重合により生成される。
二個以上の水酸基を有する多価アルコールとしては、一般にエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、レゾルシン、ハイドロキノン、ポリエチレングリコール、ヒマシ油、ソルビトール等があげられる。多官能性イソシアネートとしては、たとえばトルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートの自己縮合物、さらにスミジュールL(商品名:住友バイエルウレタン株式会社製)、スミジュールN(商品名:住友バイエルウレタン株式会社製)等が挙げられる。
【0027】
本製剤中には、通常、有害生物防除成分が1〜60重量%含まれ、マイクロカプセルにおける被膜成分を除く部分、即ち芯物質中には該有害生物防除成分が通常10〜100重量%含まれる。必要に応じて有害生物防除成分を溶解させるための有機溶剤を含有することができる。有機溶媒の含有量としては、本製剤中に通常0〜40重量%、芯物質中には通常0〜90重量%である。
【0028】
有機溶剤としては、マイクロカプセル物性に悪影響を与えない限り特に限定されるものではないが、実使用場面を考えると臭気が少なく安全性が高いものを選択するのが望ましく、具体的には以下があげられる。
芳香族系溶剤としては、フェニルキシリルエタン、メチルナフタレン、アルキルベンゼン等が好ましく、この中でもフェニルキシリルエタンが安全性、臭気の点で特に好ましい。エステル系溶剤としては、アジピン酸ジイゾブチル、アジピン酸ジイソデシル等のアジピン酸エステル、フタル酸ジトリデシル等のフタル酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル等のミリスチン酸エステル、酢酸ブチル、酢酸エチル等の酢酸エステル、クエン酸トリブチルアセテート等のクエン酸エステル等が好ましく、この中でもアジピン酸エステルが安全性、溶解性、臭気の点で特に好ましい。その他、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、N−メチルピロリドン等のN−アルキルピロリドン等が挙げられる。
なお、2種以上の有機溶剤を混合して用いても良い。
【0029】
本製剤は、ポリビニルアルコールを分散剤として製剤に対し0.5〜3重量%含有する。
【0030】
ポリビニルアルコールは、通常、酢酸ビニルを重合して得られたポリ酢酸ビニルを鹸化することにより得られるが、その重合度、鹸化の度合い(鹸化度)の違いにより物性が異なる。本製剤において含有されるポリビニルアルコールの重合度は、20℃における4%水溶液の粘度で表すと40mPa・s以下であり、かつ、鹸化度は90モル%以下、好ましくは70〜90モル%である。なお、本発明において鹸化度は、ポリ酢酸ビニルのモノマー単位1モル当りの加水分解された割合を意味する。
【0031】
また、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子系分散剤等の他の分散剤を含有していてもよい。
【0032】
本製剤における膜厚の定義は、以下のとおりである。
マイクロカプセルの膜厚は芯物質と膜物質の体積の比によって変化するが、下記する近似式によって求めることができる。マイクロカプセルの芯物質の重さをWc、膜物質の重さをWw 、膜物質の密度をρw 、芯物質の密度をρc 、芯物質の平均粒径をdとすると
【0033】
膜厚=(Ww/Wc)×(ρc/ρw)×(d/6)
となる。本発明に言う膜厚は当式を用いて計算したものである。
【0034】
本製剤におけるマイクロカプセルの平均粒径は5〜30μmであり、中でも10〜20μmが好ましい。
なお、マイクロカプセルの平均粒径はマイクロカプセル化における懸濁分散に際して用いられた分散剤の種類、濃度、懸濁分散時の分散方法、撹拌強度等によって決定されるものである。また、本発明において平均粒径の測定には、コールターカウンターモデルTA−II型(コールター社製)が用いられ、本発明でマイクロカプセルの平均粒径というときはコールターカウンターモデルTA−II型で測定した数値を意味する。
【0035】
平均粒径/膜厚をかかる範囲とするためには、例えば、先ず、得られるマイクロカプセルの水性懸濁製剤の平均粒径を計測し、膜厚を算出して得られる値から平均粒径/膜厚を導き、その値によって適宜平均粒径及び/または膜厚を調整することにより行うことができる。
【0036】
該マイクロカプセルの水懸濁液中には、本発明の効果を失わない限り、必要に応じて、増粘剤、凍結防止剤、防腐剤、比重調節剤等を含有することができる。増粘剤としては、例えばザンタンガム、ラムザンガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ウエランガム等の天然多糖類、ポリアクリル酸ソーダ塩等の合成高分子類、カルボキシメチルセルロース等の半合成高分子類、アルミニウムマグネシウムシリケート、スメクタイト、ベントナイト、ヘクトライト、乾式法シリカ等の鉱物質微粉末、アルミナゾルなどの水中で増粘効果のある物質が挙げられる。増粘剤の含有量はその種類等にもよるが、一般に本製剤100重量部中に10重量部以下である。また凍結防止剤としては、例えばプロピレングリコール等が挙げられる。凍結防止剤の含有量は、一般に本製剤100重量部中に20重量部以下である。防腐剤としては、例えばパラヒドロキシ安息香酸エステル、サリチル酸誘導体などの通常の製剤に用いるものが挙げられ、比重調節剤としては、例えば硫酸ナトリウム等の水溶性塩類、グルコース等の多糖類、尿素等の水溶性肥料等が挙げられる。
【0037】
界面重合法にて本製剤を製造する場合について例示すると以下の方法が挙げられる。
油相として、所定量の有害生物防除成分、所定量の多官能性イソシアネート及び必要に応じて所定量の非水溶性有機溶媒の混合物、また水相として所定量のポリビニルアルコールと所定量の多価アルコールとを所定量の水に溶解した溶液を調製する。
この水相をホモミキサー等で高速攪拌させている中に、前記油相を徐々に滴下し、さらに適切な時間、高速攪拌を継続して、分散スラリーを得る。この分散スラリーを50〜70℃でさらに10〜30時間攪拌し、マイクロカプセルスラリーを調製する。
一方、所定量のザンサンガム、所定量のアルミニウムマグネシウムシリケート及び必要に応じて防腐剤を所定量の水に溶解して、増粘剤溶液を調製する。
この増粘剤溶液の所定量と前記マイクロカプセルスラリーの所定量とを混合して本製剤を得る。
【0038】
上記の本製剤の製造法で、平均粒径を調整する方法としては、例えば分散スラリーを調製する際の条件(高速攪拌時の攪拌速度、高速攪拌時の攪拌時間、混合する水相と油相との量比等)を変更することにより適宜達成することができる。また、膜厚は、分散スラリーを調製する際の、多官能性イソシアネート及び多価アルコールの量を変更することにより適宜達成することができる。
【0039】
本製剤は、通常、有害生物に直接施用したり、有害生物の生息場所、土壌等に施用することにより用いられるが、被覆電線や合成樹脂シート等に混入させることにより有害生物防除処理された各種製品とすることもできる。
【0040】
本製剤の施用量及び施用方法は、本製剤を家庭防疫用に用いる場合、例えば屋内のハエやカを防除するに際しては、有害生物防除成分量に換算して、通常0.001〜10mg/m程度を空間または害虫に施用する。また、ゴキブリ、アリ等を防除するに際しては、有害生物防除成分量に換算して、通常0.001〜100mg/m程度を害虫に直接または害虫の通り道、生息場所等に施用する。木材害虫を防除する場合、本製剤を害虫に直接施用してもよいが、通常は本製剤を害虫の生息場所である木材、土壌等に施用する。また、本製剤を接着剤に混ぜて合板や木質ボード類の製造に用いたり、被覆電線や合成樹脂シート等に混入させることにより防虫処理された各種製品とすることができる。その場合の施用量は、対象となる害虫の種類、製剤形態、施用場所、施用方法等により異なるが、一般に有害生物防除成分量に換算して、通常 0.1〜10000mg/m程度である。
【0041】
さらに、本製剤を農業用に用いる場合、有害生物防除成分量に換算して、通常1〜1000g/ha程度を有害生物に直接または植物や土壌等に施用する。
【0042】
本製剤を、犬、猫などのペットや牛、羊などの家畜等の動物の外部寄生虫防除に用いる場合、例えば、動物に施用するときには、有害生物防除成分量として、通常0.1〜1000mg/kg、動物以外の床面、屋外等に施用するときには、通常0.1〜10000mg/m程度を施用する。
【0043】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
実施例1
スミジュールL−75(住化バイエルウレタン(株)製:芳香族ポリイソシアネート)2.3gとビニサイザー40(花王(株)製:アジピン酸ジイソブチル)150gとを、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシラート(一般名:d,d,T−シフェノトリン)100gに混合して均一にした後、これを15gのゴーセノールGL−05(日本合成化学(株)製、ポリビニルアルコール、4%水溶液粘度(20℃)5.3mPa、鹸化度87.8%)、および1.3gのエチレングリコールを含む水溶液252.3gに加え、T.K.オートホモミクサー(特殊機化(株)製)を用いて常温で攪拌分散し、所定粒径の微小滴を得た。次いで、60℃で22時間ゆるやかに攪拌し、d,d,T−シフェノトリンがポリウレタン膜中に内包されたマイクロカプセルスラリーを得た。得られたスラリーに1.2gのザンタンガムと2.4gのアルミニウムマグネシウムシリケート、および1gのバイオホープL(ケイ・アイ化成製:イソチアゾリン系防腐剤)を含む水溶液160gを加え、TSA−730(東芝シリコーン(株)製、消泡剤)を0.1g含む濃度調整水を加えて、組成物中に10重量%のd,d,T−シフェノトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤を1000g得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は8.4μm、平均粒径/膜厚は1000であった。なお、平均粒径はコールターカウンターTA−II型(コールター社製)により計測した値である。
【0044】
実施例2
ビニサイザー40の量を200gとし、スミジュールL−75の量を2.8gとし、エチレングリコールの量を1.6gとし、ゴーセノールGL−05の量を20gとし、TSA−730を添加しなかった以外は実施例1と同様にして実験を行い、10重量%d,d,T−のシフェノトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤を1000g得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は9.4μm、平均粒径/膜厚は1000であった。
【0045】
実施例3
スミジュールL−75の量を6.5gとし、エチレングリコールの量を3.7gとした以外は実施例1と同様にして実験を行い、10重量%のd,d,T−シフェノトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤を1000g得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は8.3μm、平均粒径/膜厚は353であった。
【0046】
実施例4
ビニサイザー40に代えてハイゾールSAS−296(日本石油化学(株)製、1―フェニル−2−キシリルエタン)を使用し、スミジュールL−75の量を3.8gとし、エチレングリコールの量を2.1gとした以外は実施例1と同様にして実験を行い、10重量%のd,d,T−シフェノトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤を1000g得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は10.5μm、平均粒径/膜厚は589であった。
【0047】
実施例5
ビニサイザー40に代えてビニサイザー40とハイゾールSAS−296との混合物(40g/110g)を使用し、、スミジュールL−75の量を6.5gとし、エチレングリコールの量を3.7gとした以外は実施例1と同様にして実験を行い、10重量%のd,d,T−シフェノトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤を1000g得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は15.0μm、平均粒径/膜厚は353であった。
【0048】
実施例6
ゴーセノールGL−05の量を10gとし、さらにアラビックコールSS(三晶(株)製、アラビアガム)を10g添加し、TSA−730を添加しなかった以外は実施例1と同様にして実験を行い、10重量%のd,d,T−シフェノトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤を1000g得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は10.0μm、平均粒径/膜厚は1000であった。
【0049】
実施例7
スミジュールL−75(住化バイエルウレタン(株)製:芳香族ポリイソシアネート)3.5gをフェニトロチオン210gに混合し均一にした後、これを20gのゴーセノールGL−05(日本合成化学(株)製、ポリビニルアルコール、4%水溶液粘度(20℃)5.3mPa、鹸化度87.8%)、および6.2gのエチレングリコールを含む水溶液250gに加え、T.K.オートホモミクサー(特殊機化(株)製)を用いて常温で攪拌分散し、所定粒径の微小滴を得た。次いで、60℃で22時間ゆるやかに攪拌し、フェニトロチオンがポリウレタン膜中に内包されたマイクロカプセルスラリーを得た。得られたスラリーに2gのザンタンガムと4gのアルミニウムマグネシウムシリケート、および2gのプロキセルGXL(S)(アビシア(株)製、防腐剤)を含む水溶液266.7gを加え、アンチフォームCE(ダウコーニング(株)製、消泡剤)を0.1g含む濃度調整水を加えて、製剤中に21重量%のフェニトロチオンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤1000gを得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は11.0μm、平均粒径/膜厚は500であった。
【0050】
実施例8
スミジュールL−75(住化バイエルウレタン(株)製:芳香族ポリイソシアネート)2.8gをビニサイザー40を150g、プラレトリン150gに混合し均一にした後、これを15gのゴーセノールGL−05(日本合成化学(株)製、ポリビニルアルコール、4%水溶液粘度(20℃)5.3mPa、鹸化度87.8%)、および1.6gのエチレングリコールを含む水溶液350gに加え、T.K.オートホモミクサー(特殊機化(株)製)を用いて常温で攪拌分散し、所定粒径の微小滴を得た。次いで、60℃で22時間ゆるやかに攪拌し、プラレトリンがポリウレタン膜中に内包されたマイクロカプセルスラリーを得た。得られたスラリーに2gのザンタンガムと4gのアルミニウムマグネシウムシリケート、および1gのバイオホープLを含む水溶液266.7gを加え、アンチフォームCE(ダウコーニング(株)製、消泡剤)を0.1g含む濃度調整水を加えて、製剤中に15重量%のプラレトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤1000gを得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は15.2μm、平均粒径/膜厚は1000であった。
【0051】
比較例1
15gのゴーセノールGL−05に代えて30gのアラビックコールSSを使用し、TSA−730を添加しなかった以外は実施例1と同様にして実験を行い、10重量%のd,d,T−シフェノトリンを含むマイクロカプセルの水性懸濁製剤を1000g得た。得られたマイクロカプセルの平均粒径は10.5μm、平均粒径/膜厚は1000であった。
【0052】
試験例
直径9cmのプラスチック製シャーレに直径約9cmの濾紙を置き、その上にイエシロアリ職蟻10頭を放した。ここに、本製剤をd,d,T−シフェノトリンとして0.5%となるように水で希釈した液をイワタ式スプレーガンで0.6ml散布した。その後、経時的に苦悶虫、死亡虫の数をカウントし、供試したシロアリのうち50%の虫が苦悶又は死亡するまでの時間(KT50)を求めた。
結果を表1に示す。
【0053】
【表1】


【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、有害生物防除において効力的に優れ、速効性を保持しつつ、土壌処理時の有効成分の残存率を向上し得る有害生物防除用の水性マイクロカプセル懸濁製剤が提供できる。
【出願人】 【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
【住所又は居所】東京都中央区新川二丁目27番1号
【出願日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【代理人】 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆

【識別番号】100113000
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 亨

【識別番号】100119471
【弁理士】
【氏名又は名称】榎本 雅之

【公開番号】 特開2005−68025(P2005−68025A)
【公開日】 平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願番号】 特願2003−208990(P2003−208990)