| 【発明の名称】 |
ペット用車椅子 |
| 【発明者】 |
【氏名】有薗 秀昭 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡東区東田一丁目7番5号 株式会社有薗製作所内
【氏名】津々見 昭夫 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡東区東田一丁目7番5号 株式会社有薗製作所内
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で飼主がペットへの装着を容易に行なうことができ、小型、軽量で狭い屋内等でも扱い易く、部品の組合せによってペットの体型等に応じて容易に組立てることができ生産性に優れ、ペットの体や脚に負担をかけることなく楽な姿勢で立位の保持や歩行ができ安定性に優れると共に、歩行時に強制的に不自由な脚を動かすことにより、怪我や病気、手術等による筋力や関節機能、神経機能等の低下の防止や一次的に低下した筋力や関節機能、神経機能等の回復を図ることができ、二次的障害や疾患を防止できる信頼性に優れたペット用車椅子の提供。
【解決手段】本体フレーム又はサドルに上端部が揺動自在に配設された後脚保持部と、後脚保持部の一側部に配設されペットの後脚が挿通される後脚挿通部と、車輪の内側に形成又は配設された車輪係合部と、後脚保持部と車輪係合部を連結する後脚保持部連結部と、を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本体フレームと、前記本体フレームに配設され犬、猫、イタチ等の四足歩行のペットの左右の後脚が挿入され前記後脚の付根付近の胴体を下側から支えるサドルと、前記本体フレームの前方で前記ペットの肩に取り付けられる肩当て部と、前記本体フレームの後部両下端に配設された車輪と、を有するペット用車椅子であって、 前記本体フレーム又は前記サドルに上端部が揺動自在に配設された後脚保持部と、前記後脚保持部の一側部に配設され前記ペットの後脚が挿通される後脚挿通部と、前記車輪の内側に形成又は配設された車輪係合部と、前記後脚保持部と前記車輪係合部を連結する後脚保持部連結部と、を備えていることを特徴とするペット用車椅子。 【請求項2】 前記後脚保持部連結部が、前記後脚保持部の下部に形成され前記車輪係合部を摺動自在に案内する係合案内部であることを特徴とする請求項1に記載のペット用車椅子。 【請求項3】 前記後脚保持部連結部が、一端が前記車輪係合部に回動自在に枢軸され他端が前記後脚保持部に回動自在に枢軸されたリンク軸であることを特徴とする請求項1に記載のペット用車椅子。 【請求項4】 前記後脚保持部連結部が、一端が前記車輪係合部に連結され他端が前記後脚保持部に連結された鎖、ワイヤ、合成樹脂繊維製の単糸やロープの内、いずれか一種の紐状連結部であり、前記本体フレームが、前記紐状係合部を挿通支持する係合部挿通部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のペット用車椅子。 【請求項5】 前記本体フレームに形成された環状挿通部と、前記環状挿通部に挿通され前記左右の後脚保持部を互いに連結する左右後脚連結部と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のペット用車椅子。 【請求項6】 本体フレームと、前記本体フレームに配設され犬、猫、イタチ等の四足歩行のペットの左右の後脚が挿入され前記後脚の付根付近の胴体を下側から支えるサドルと、前記本体フレームの前方で前記ペットの肩に取り付けられる肩当て部と、前記本体フレームの後部両下端に配設された車輪と、を有するペット用車椅子であって、 前記本体フレームの後部に配設されたクランク軸と、前記クランク軸に挿通された補助車輪と、前記クランク軸に形成された二つのクランク部と、一端が前記二つのクランク部にそれぞれ回動自在に枢軸され他端に前記ペットの後脚が挿通される後脚挿通部が配設されたクランク係合部と、を備えていることを特徴とするペット用車椅子。 【請求項7】 一端が前記本体フレーム又は前記サドルに揺動自在に枢軸され他端が前記クランク係合部又は前記後脚挿通部に係合された後脚保持部を備えていることを特徴とする請求項6に記載のペット用車椅子。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、外傷や疾患等により自力で立位を保持したり、歩行したりすることが困難になった犬、猫、イタチ等の四足歩行の動物に装着することにより、該動物が自力で立位を保持でき、移動できると共に、移動時に強制的に不自由な脚を動かすことを可能とするペット用車椅子に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、医療技術の発展や飼育環境の改善等により、犬や猫等のペットの寿命が長くなってきているが、疾患や老齢のため、自力で立位を保持したり、歩行したりすることが困難になったペットが増加している。また、疾患や事故により脚が麻痺したり、脚を切断したりして障害を負ったペットも多く見られる。 これらのペットの歩行を補助するものとして、例えば(特許文献1)には、「下部平行脚部フレームと前・後逆U字フレームで構成する高さ調節機能を持った枠組みを作り下部に前輪キャスターと後輪を取り付け、高さ調節が出来る病犬の吊り上げベルトを持たせて、胴締め付けベルトを備えた胴輪とフレームとを長さ調節機能を持った轅で連結した病犬介護用歩行補助具」が開示されている。 また、(特許文献2)には、「犬の後脚を挿入するためのサドルを支える縦棒、犬の上半身に取り付ける2本の横棒、犬の肩に取り付ける肩棒、犬の背部及び腹部に取り付けるベルト及び犬の歩行を可能にする二個の車輪から構成される犬用歩行車」が開示されている。 【特許文献1】実開2002−345360号公報 【特許文献2】実用新案登録第3072245号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら上記従来の技術では、以下のような課題を有していた。 (1)(特許文献1)の病犬介護用歩行補助具は、吊り上げベルトにより犬の腹部を支えるので、犬の後半身、特に後脚を固定することができず不安定であり、後半身に障害を負った犬に使用するには安定性、信頼性に欠けるという課題を有していた。また、人が手押し車のように操作することにより、犬の歩行を補助するものであるため、構成が複雑で補助具全体が大型化し、犬が自力で移動することが困難であると共に、犬と人が歩行速度を合わせなければならず、使用性に欠けるという課題を有していた。さらに、後脚を動かさずに歩行するので、後脚の筋力や関節機能、神経機能等の低下が発生し易く、二次的疾患につながるという課題を有していた。 (2)(特許文献2)の犬用歩行車は、不自由な後脚の代りに体重を支えて立位を保持したり、移動をしたりするものであり、歩行時に後脚を動かすことがないので、後脚の筋力や関節機能、神経機能等の低下が発生し易く、二次的疾患につながるという課題を有していた。 【0004】 本発明は上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成で飼主がペットへの装着を容易に行なうことができ、小型、軽量で狭い屋内等でも扱い易く、部品の組合せによってペットの体型等に応じて容易に組立てることができ生産性に優れ、ペットの体や脚に負担をかけることなく楽な姿勢で立位の保持や歩行ができ安定性に優れると共に、歩行時に強制的に不自由な脚を動かすことにより、怪我や病気、手術等による筋力や関節機能、神経機能等の低下の防止や一次的に低下した筋力や関節機能、神経機能等の回復を図ることができ、二次的障害や疾患を防止できる信頼性に優れたペット用車椅子を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記課題を解決するために本発明のペット用車椅子は、以下の構成を有している。 本発明の請求項1に記載のペット用車椅子は、本体フレームと、前記本体フレームに配設され犬、猫、イタチ等の四足歩行のペットの左右の後脚が挿入され前記後脚の付根付近の胴体を下側から支えるサドルと、前記本体フレームの前方で前記ペットの肩に取り付けられる肩当て部と、前記本体フレームの後部両下端に配設された車輪と、を有するペット用車椅子であって、前記本体フレーム又は前記サドルに上端部が揺動自在に配設された後脚保持部と、前記後脚保持部の一側部に配設され前記ペットの後脚が挿通される後脚挿通部と、前記車輪の内側に形成又は配設された車輪係合部と、前記後脚保持部と前記車輪係合部を連結する後脚保持部連結部と、を備えている構成を有している。 この構成により、以下のような作用を有する。 (1)本体フレーム又はサドルに上端部が揺動自在に配設された後脚保持部と、後脚保持部の一側部に配設された後脚挿通部を有するので、後脚挿通部にペットの後脚を挿通するだけで容易にペットの後脚を固定することができ、ペットに負荷をかけることなく楽な姿勢でペットの後脚を揺動自在に支持することができる。 (2)車輪の内側に形成又は配設された車輪係合部と、後脚保持部と車輪係合部を連結する後脚保持部連結部と、を備えていることにより、歩行時の車輪の回転に伴って車輪係合部及び車輪係合部に連結された後脚保持部連結部の一端側が回動するので、後脚保持部連結部の他端に連結された後脚保持部を前後に揺動させることができ、ペットの後脚を強制的に前後に運動させることができる。 (3)後脚保持部の長さ、後脚挿通部の取付位置や孔径を変更することにより、ペットの体形に合わせて所望の位置でペットの後脚を保持することができ、無理のない姿勢で安定して後脚挿通部を揺動させることができ、確実に後脚の運動を行わせることができる。 【0006】 ここで、車輪係合部は車輪の内側に直接、形成するか別部材で形成したものを配設する。車輪係合部は凸状又は凹状で断面が円形に形成されたものが好適に用いられる。車輪係合部が凸状に形成又は配設されている場合、後脚保持部連結部の一端には凸状の車輪係合部に係合できるように孔状、溝状、長孔状等の係合案内部が形成される。後脚保持部連結部の係合案内部を溝状や長孔状等に形成した場合、車輪の回転に伴って凸状の車輪係合部が後脚保持部連結部の係合案内部に沿って上下方向に摺動しながら回転し、後脚保持部連結部を前後に揺動させることができる。また、車輪係合部が凹状や孔状に形成されている場合、後脚保持部連結部の端部に車輪係合部に係合できるように係合凸部が形成又は配設される。係合凸部を後脚保持部連結部に対して摺動自在に配設することにより、車輪の回転に伴って係合凸部が後脚保持部連結部に沿って上下方向に摺動しながら回転し、後脚保持部連結部を前後に揺動させることができる。 後脚保持部連結部は後脚保持部に延設して一体に形成してもよいし、別部材で形成したものを後脚保持部の端部に回動及び/又は摺動自在に配設してもよい。 後脚保持部連結部の材質には、アルミニウム,ステンレス,鉄,チタン,マグネシウム等の金属又はそれらの合金、合成樹脂又はカーボン繊維,ガラス繊維等を添加した複合樹脂、或いは木材や竹材等を使用することができる。特にアルミニウム製や合成樹脂製の場合は強度があり、耐久性、信頼性に優れる。 【0007】 後脚保持部は後脚保持部連結部の材質と同様の材質で板状や棒状に形成できる他、鎖やロープ等の紐状に形成してもよい。後脚保持部を紐状に形成した場合、本体フレームやサドルに吊り下げるだけで容易に揺動自在に支持することができ組立て作業性に優れると共に、長さの調整が容易で後脚挿通部の位置や向きを自由に変えることができ、汎用性、装着性に優れる。 後脚保持部にはペットの後脚の途中や先端に着脱自在に装着されるよう環状や円弧状に形成された1又は2以上の後脚挿通部、或いはソックス状に形成された後脚挿通部が配設される。後脚挿通部の材質には、木や竹、ポリプロピレン,ポリスチレン,ポリエステル等の軟質の合成樹脂、合成ゴム等が好適に使用される。環状や円弧状に形成された後脚挿通部をペットの後脚に先端から挿通するか、半割して枢軸部を設け開口部を拡開させるようにして装着する。また、後脚挿通部をベルト状にしてペットの後脚に巻付けて装着することもできる。この場合、バックルや面ファスナー等により容易に固定することができる。後脚挿通部がソックス状に形成された場合、つま先の上面部及び/又は踵に開口部を形成することが好ましい。これにより、通気性に優れ、開口部から装着状態を確認できると共に、踵で確実に後脚挿通部を保持することができ、後脚挿通部が後脚から抜け落ちるのを防止でき信頼性に優れる。 後脚保持部が2以上の後脚挿通部を備えている場合、後脚挿通部同士は合成樹脂や合成ゴム等の弾性体で連結するか、ペットの関節位置に合わせて後脚保持部を分割して回動自在に枢軸することが好ましい。これにより、ペットの後脚の動きを拘束することがなく、無理な負荷をかけることがないので信頼性に優れる。 【0008】 後脚保持部と後脚挿通部を着脱自在にした場合、予め後脚挿通部のみをペットの後脚に装着し、ペットを車椅子に載せた後に、後脚保持部と後脚挿通部を連結することができ、容易に装着を行うことができると共に、交換や清掃を簡単に行うことができ、メンテナンス性に優れる。 後脚挿通部を後脚保持部に対して回動自在に配設した場合、後脚を後脚挿通部に挿通した際の角度に自由度があり、装着時や歩行時に後脚に負担をかけることがなく、安定した姿勢で後脚の運動を行わせることができる。また、後脚挿通部を後脚保持部に対して摺動自在に配設した場合、ペットの体格に応じて後脚挿通部の位置を容易に調整することができ、ペットに負荷をかけることがなく、汎用性に優れる。 車輪の接地面の材質としては、合成ゴム、発泡ウレタン、塩化ビニル樹脂等の他に、ナイロン,ポリエチレン,木材等の滑り易い材質が好適に用いられる。特に、車輪の外周にこれらの滑り易い材質で形成した環状部材を着脱自在に配設した場合、ペット用車椅子を使用する地面や床面の状態や材質に応じて容易に着脱したり、交換したりでき、地面や床面との摩擦係数や接地重量を調整することができ、ペットに過大な負荷が加わることを防止できる。 尚、動力源として電動機を使用し、ペットの前脚の動き又は車輪の回転をセンサで検知して後脚保持部を揺動させたり、タイマーで設定した周期に従って左右の後脚保持部を揺動させたりしてもよい。このとき、後脚に加わる負荷や変位量、後脚からの反力を圧力センサ、エンコーダ、レーザ変位計等により計測し、その値に基づいて後脚に加える負荷の大きさや揺動のストローク(変位量)、周期等を制御する制御部を備えることにより、ペットに負荷をかけることなく効率よく必要な運動を行わせることができ、信頼性、安定性に優れる。 【0009】 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のペット用車椅子であって、前記後脚保持部連結部が、前記後脚保持部の下部に形成され前記車輪係合部を摺動自在に案内する係合案内部である構成を有している。 この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。 (1)後脚保持部連結部が、後脚保持部の下部に形成され車輪係合部を摺動自在に案内する係合案内部であることにより、歩行時の車輪の回転に伴って車輪係合部が係合案内部に沿って上下方向に移動するだけで後脚保持部が上下動することがなく、後脚保持部連結部を前後に揺動させることができ、ペットの後脚に上下方向に無理な負荷をかけることなくスムーズな運動を行わせることができる。 ここで、車輪の中心から車輪係合部までの距離、車輪の直径を変更することにより、後脚保持部の前後の振れ角度、振れの周期を変更することができる。車輪の中心から車輪係合部までの距離が長い程、後脚保持部の前後の振れ角度が大きくなり、車輪の直径が大きくなる程、後脚保持部の振れの周期を長くすることができる。予め、車輪の中心から車輪係合部までの距離が異なる車輪や直径の異なる車輪を複数種類、用意することにより、ペットの体格、特に脚の長さに応じて最適なものを選択して車椅子を組立てることができる。また、車輪に複数の車輪係合部を形成するか、車輪係合部を異なる位置に着脱自在に配設する係着手段を設けることにより、汎用性、生産性を向上させることができる。 係合案内部としては、車輪の回転運動を往復直線運動に変換することができるスライダクランク機構を用いることができる。係合案内部は直線状の他、円弧状や曲線状に形成することができる。凹条溝や長孔状に形成された係合案内部に凸状の車輪係合部を係合させて摺動自在に案内してもよいし、棒状の係合案内部に端部が環状に形成された車輪係合部を外挿して摺動自在に案内してもよい。 【0010】 請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のペット用車椅子であって、前記後脚保持部連結部が、一端が前記車輪係合部に回動自在に枢軸され他端が前記後脚保持部に回動自在に枢軸されたリンク軸である構成を有している。 この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。 (1)後脚保持部連結部が一端が車輪係合部に回動自在に枢軸され他端が後脚保持部に回動自在に枢軸されたリンク軸であることにより、車輪の回転運動をリンク軸を介して確実に後脚保持部の揺動に変換することができ、後脚保持部を安定して前後に揺動させることができ、ペットの後脚に無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができる。 【0011】 ここで、後脚保持部は直線状や略L字型等に形成される。後脚保持部の各部の長さ、リンク軸の長さ、後脚保持部とリンク軸との連結位置により、後脚保持部の振れ角度を増減させることができる。寸法の異なる後脚保持部とリンク軸を予め用意し、これらを組合わせることにより、後脚保持部の振れ角度を増減させることができるので、容易にペットの体格に対応することができ、汎用性、生産性、組立て作業性を向上させることができる。 車輪とリンク軸が係合された車輪係合部との間にトルクリミッタを配設した場合、一定以上のトルクがかかった際に、滑りが発生してペットの後脚に過大な負担をかけることがなく、信頼性に優れる。トルクリミッタとしては、摩擦抵抗や流体抵抗を利用したものが簡便で、好適に用いることができる。ペットの体格や後脚の障害の程度に応じて負荷の限界を容易に調整することができ、効率的に運動をさせることができると共に、二次的な障害の発生を防止することができる。 尚、トルクリミッタを用いる代りに、リンク軸を一定以上の負荷が加わった場合に、伸縮する構造又は伸縮時に減衰力が作用する油圧式やガス式のシリンダとしても、同様の効果をえることができる。 【0012】 請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のペット用車椅子であって、前記後脚保持部連結部が、一端が前記車輪係合部に連結され他端が前記後脚保持部に連結された鎖、ワイヤ、合成樹脂繊維製の単糸やロープの内、いずれか一種の紐状連結部であり、前記本体フレームが、前記紐状連結部を挿通支持する係合部挿通部を備えている構成を有している。 (1)後脚保持部連結部が、一端が車輪係合部に連結され他端が後脚保持部に連結された鎖、ワイヤ、合成樹脂繊維製の単糸やロープの内、いずれか一種の紐状連結部であることにより、安価で簡便な構成で車輪の回転運動を確実に後脚保持部の揺動に変換することができ、後脚保持部を安定して前後に揺動させることができ、ペットの後脚に無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができる。 (2)本体フレームが紐状連結部を挿通支持する係合部挿通部を備えていることにより、車輪の回転に伴って滑らかに紐状連結部が摺動し、後脚保持部を確実に前後に揺動させることができる。 【0013】 ここで、紐状連結部は一本又は二本以上、使用することができる。特に、紐状連結部を二本用いる場合、係合部挿通部を後脚保持部の前方及び後方に設け、それぞれに紐状連結部を挿通することにより、前後両方から後脚保持部と連結することができ、より確実に後脚保持部を揺動させることができる。 紐状連結部は、金属製や合成樹脂製の鎖、金属製のワイヤ、合成樹脂繊維製の単糸や合成樹脂繊維を編んで形成したロープ等が好適に用いられる。特に、伸縮性が小さく、耐摩耗性に優れるものが好ましい。これにより、確実に車輪の回転を後脚保持部に伝達することができ、信頼性、耐久性に優れる。また、紐状連結部が合成樹脂製の場合は、軽量で加工や長さの調整が容易で生産性に優れる。 紐状連結部は、ばねやゴム紐等の伸縮部材、油圧ダンパやガス式シリンダ等の減衰機構と組合せて使用することができる。この場合、後脚保持部の前方又は後方の少なくとも一方側を伸縮部材や減衰機構で本体フレームに接続する。これにより、後脚保持部の揺動運動に対して伸縮部材や減衰機構で負荷を与えたり、運動のスピードをコントロールしたりでき、ペットに効率的な運動を行わせることができる。伸縮部材の弾性率や減衰機構の減衰率により、容易に負荷を調整することができる。 【0014】 請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のペット用車椅子であって、前記本体フレームに形成された環状挿通部と、前記環状挿通部に挿通され前記左右の後脚保持部を互いに連結する左右後脚連結部と、を備えている構成を有している。 この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。 (1)本体フレームに形成された環状挿通部と、環状挿通部に挿通され左右の後脚保持部を互いに連結する左右後脚連結部と、を有することにより、左右いずれか一方の後脚保持部の動作を他方の後脚保持部に伝達することができ、左右両方の後脚保持部を確実に揺動させることができる。 (2)左右の後脚保持部が左右後脚連結部により連結されていることにより、両者の動作のタイミングを確実に合わせることができ、左右の後脚保持部をそれぞれ単独で動作させるよりも動作の安定性、信頼性に優れる。 ここで、左右後脚連結部としては左右の後脚保持部に互いに連結して一方の動作を他方に伝達できるものであればよい。左右後脚連結部として鎖やロープ等の紐状の部材を使用する場合、環状挿通部を後脚保持部の前方及び後方に設け、それぞれに連結部を挿通することにより、前後両方から後脚保持部と連結することができ、より確実に後脚保持部を揺動させることができる。また、左右後脚連結部として歯車を介して左右の後脚保持部を交互に動かすようにすることもできる。 【0015】 請求項6に記載の発明は、本体フレームと、前記本体フレームに配設され犬、猫、イタチ等の四足歩行のペットの左右の後脚が挿入され前記後脚の付根付近の胴体を下側から支えるサドルと、前記本体フレームの前方で前記ペットの肩に取り付けられる肩当て部と、前記本体フレームの後部両下端に配設された車輪と、を有するペット用車椅子であって、 前記本体フレームの後部に配設されたクランク軸と、前記クランク軸に挿通された補助車輪と、前記クランク軸に形成された二つのクランク部と、一端が前記二つのクランク部にそれぞれ回動自在に枢軸され他端に前記ペットの後脚が挿通される後脚挿通部が配設されたクランク係合部と、を備えている構成を有している。 この構成により、以下のような作用を有する。 (1)本体フレームの後部に配設されたクランク軸と、クランク軸に挿通された補助車輪と、クランク軸に形成された二つのクランク部と、一端が前記二つのクランク部にそれぞれ回動自在に枢軸され他端に前記ペットの後脚が挿通される後脚挿通部が配設されたクランク係合部と、を備えていることにより、歩行時の補助車輪の回転に伴ってクランク軸が回転し、クランク軸に形成されたクランク部に回動自在に枢軸されたクランク係合部の一端を前後動させながら回動させることができるので、クランク係合部の他端に配設された後脚挿通部を前後に揺動させることができ、ペットの後脚を強制的に前後に運動させることができる。 (2)クランク係合部にペットの後脚が挿通される後脚挿通部を有するので、ペットの後脚に容易に後脚挿通部を着脱することができ、歩行時の補助車輪の回転に合わせて確実にペットの後脚を揺動させるように運動させることができる。 【0016】 ここで、クランク部は略コ字型に形成される。これにより、クランク係合部を前後動させながら回転させることができる。二つのクランク係合部の形成位置に位相差を設けることにより、左右の後脚挿通部の前後動のタイミングをずらすことができる。特に、位相差を180度にすることにより、左右の後脚挿通部を交互に揺動させることができる。 後脚挿通部をクランク係合部に対して回動自在に配設した場合、後脚を後脚挿通部に挿通した際の角度に自由度があり、装着時や歩行時に後脚に負担をかけることがなく、安定した姿勢で後脚の運動を行わせることができる。 クランク係合部は一端がクランク部に枢軸され、他端に後脚挿通部が配設されているので、後脚挿通部にペットの後脚が挿通されることにより、ペットの後脚の付根を支点として前後に運動する。 左右の車輪及び補助車輪の内、いずれか1以上にばね等を使用したサスペンション機構を該車輪とフレームの間に配設することが好ましい。これにより、地面や床面等の傾斜や凹凸によって車輪や補助車輪が接地しなくなることを防止でき使用性、動作安定性に優れる。また、サスペンション機構の強さと設置場所により補助車輪の接地荷重を調整することができ、ペットの後脚に過大な負荷がかからないようにすることができ信頼性に優れる。 【0017】 請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のペット用車椅子であって、一端が前記本体フレーム又は前記サドルに揺動自在に枢軸され他端が前記クランク係合部又は前記後脚挿通部に係合された後脚保持部を備えている構成を有している。 この構成により、請求項6の作用に加え、以下のような作用を有する。 (1)一端が本体フレームの側部やサドルの下部に揺動自在に枢軸され他端がクランク係合部又は後脚挿通部に係合された後脚保持部を有することにより、補助車輪の回転運動を確実に後脚保持部の揺動に変換することができ、後脚保持部で後脚挿通部を安定に支持して前後に揺動させることができ、ペットの後脚に無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができる。 【発明の効果】 【0018】 以上のように、本発明のペット用車椅子によれば、以下のような有利な効果が得られる。 請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。 (1)本体フレーム又はサドルに上端部が揺動自在に配設された後脚保持部と、後脚保持部の一側部に配設された後脚挿通部を有するので、後脚挿通部にペットの後脚を挿通するだけで容易にペットの後脚を固定することができ、ペットに負荷をかけることなく楽な姿勢でペットの後脚を揺動自在に支持することができる信頼性、装着性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 (2)車輪の内側に形成又は配設された車輪係合部と、後脚保持部と車輪係合部を連結する後脚保持部連結部と、を備えていることにより、歩行時の車輪の回転に伴って車輪係合部及び車輪係合部に連結された後脚保持部連結部の一端側が回動するので、後脚保持部連結部の他端に連結された後脚保持部を前後に揺動させることができ、ペットの後脚を強制的に前後に運動させることができ、後脚の筋力や関節機能、神経機能等の回復を図り、二次的疾患を低減できる機能性、信頼性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 (3)後脚保持部の長さ、後脚挿通部の取付位置や孔径を変更することにより、ペットの体形に合わせて所望の位置でペットの後脚を保持することができ、無理のない姿勢で安定して後脚挿通部を揺動させることができ、確実に後脚の運動を行わせることができる動作安定性、信頼性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 【0019】 請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。 (1)後脚保持部連結部が、後脚保持部の下部に形成され車輪係合部を摺動自在に案内する係合案内部であることにより、歩行時の車輪の回転に伴って車輪係合部が係合案内部に沿って上下方向に移動するだけで後脚保持部が上下動することがなく、後脚保持部連結部を前後に揺動させることができ、ペットの後脚に上下方向に無理な負荷をかけることなくスムーズな運動を行わせることができ安定性、信頼性に優れ、後脚の筋力や関節機能、神経機能等の回復を図り、二次的疾患を低減できるペット用車椅子を提供することができる。 【0020】 請求項3に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。 (1)後脚保持部連結部が一端が車輪係合部に回動自在に枢軸され他端が後脚保持部に回動自在に枢軸されたリンク軸であることにより、車輪の回転運動をリンク軸を介して確実に後脚保持部の揺動に変換することができ、後脚保持部を安定して前後に揺動させることができ、ペットの後脚に無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができる安定性、信頼性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 【0021】 請求項4に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。 (1)後脚保持部連結部が、一端が車輪係合部に連結され他端が後脚保持部に連結された鎖、ワイヤ、合成樹脂繊維製の単糸やロープの内、いずれか一種の紐状連結部であることにより、安価で簡便な構成で車輪の回転運動を確実に後脚保持部の揺動に変換することができ、後脚保持部を安定して前後に揺動させることができ、ペットの後脚に無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができ安定性、信頼性に優れ、後脚の筋力や関節機能、神経機能等の回復を図り、二次的疾患を低減できるペット用車椅子を提供することができる。 (2)本体フレームが紐状連結部を挿通支持する係合部挿通部を備えていることにより、車輪の回転に伴って滑らかに紐状連結部が摺動し、後脚保持部を確実に前後に揺動させることができる動作安定性、信頼性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 【0022】 請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。 (1)本体フレームに形成された環状挿通部と、環状挿通部に挿通され左右の後脚保持部を互いに連結する左右後脚連結部と、を有することにより、左右いずれか一方の後脚保持部の動作を他方の後脚保持部に伝達することができ、左右両方の後脚保持部を確実に揺動させることができ、後脚の筋力や関節機能、神経機能等の回復を図り、二次的疾患を低減できる機能性、信頼性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 (2)左右の後脚保持部が左右後脚連結部により連結されていることにより、両者の動作のタイミングを確実に合わせることができる後脚保持部の動作の安定性、信頼性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 【0023】 請求項6に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。 (1)本体フレームの後部に配設されたクランク軸と、クランク軸に挿通された補助車輪と、クランク軸に形成された二つのクランク部と、一端が前記二つのクランク部にそれぞれ回動自在に枢軸され他端に前記ペットの後脚が挿通される後脚挿通部が配設されたクランク係合部と、を備えていることにより、歩行時の補助車輪の回転に伴ってクランク軸が回転し、クランク軸に形成されたクランク部に回動自在に枢軸されたクランク係合部の一端を前後動させながら回動させることができるので、クランク係合部の他端に配設された後脚挿通部を前後に揺動させることができ、ペットの後脚を強制的に前後に運動させることができ動作安定性、機能性に優れ、後脚の筋力や関節機能、神経機能等の回復を図り、二次的疾患を低減できるペット用車椅子を提供することができる。 (2)クランク係合部にペットの後脚が挿通される後脚挿通部を有するので、ペットの後脚に容易に後脚挿通部を着脱することができ、歩行時の補助車輪の回転に合わせて確実にペットの後脚を揺動させるように運動させることができる機能性、装着性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 【0024】 請求項7に記載の発明によれば、請求項6の効果に加え、以下のような効果を有する。 (1)一端が本体フレーム又はサドルに揺動自在に枢軸され他端がクランク係合部又は後脚挿通部に係合された後脚保持部を有することにより、補助車輪の回転運動を確実に後脚保持部の揺動に変換することができ、後脚保持部で後脚挿通部を安定に支持して前後に揺動させることができ、ペットの後脚に無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができる安定性、信頼性に優れたペット用車椅子を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0025】 (実施の形態1) 以下、本発明の実施の形態1におけるペット用車椅子について、以下図面を参照しながら説明する。 図1(a)は本発明の実施の形態1におけるペット用車椅子の使用状態を示す側面図であり、図1(b)は図1(a)におけるA−A線の要部断面図であり、図2は本発明の実施の形態1におけるペット用車椅子の平面図である。 図1及び図2中、1aは本発明の実施の形態1におけるペット用車椅子、2はアルミニウム,ステンレス,鉄,チタン,マグネシウム等の金属又はそれらの合金、カーボン繊維やガラス繊維等を添加した合成樹脂、或いは木材や竹材等を素材とする断面略円形の中実棒又は中空パイプで形成されたペット用車椅子1の本体フレーム、2aは左右対称に形成され犬や猫等のペット20の両側にそれぞれ配置される本体フレーム2の側部フレーム部、2bは両側の側部フレーム部2a,2aの下部にそれぞれ連設された底部フレーム部、2cは左右の底部フレーム部2b,2bを各々内側に折り曲げ外周に発泡ウレタンや軟質樹脂等の弾性体で形成された後部緩衝部材2dを被着することにより連結して形成した後部フレーム部、3は前後中央部がくびれた環状や8の字型等に形成されペット20の後脚20bの付根付近の胴体を下側から支えるサドル、3aは本体フレーム2と同様の材質で形成されたサドル3の芯材となるサドルフレーム部、3bはサドル3のサドルフレーム部3aと本体フレーム2の両側の側部フレーム部2a,2aを固定する固定用ねじ、3cはペット20の左右の後脚20bが挿入されるサドル3の開口部、3dはサドル3のサドルフレーム部3aの外周に被着された後部緩衝部材2dと同様の緩衝部材、4は本体フレーム2の前方に配設されペット20の肩20aに取付けられる肩当て部、4aは本体フレーム2と同様の芯材に後部緩衝部材2dと同様の緩衝部材が被着されペット20の肩20aに当接する肩当て部4の円弧部、4b,4bは円弧部4aの両端から後方へそれぞれ略水平方向に延設された水平支持部、4cは肩当て部4の下部に配設されペット20の首や胸に巻付けられて肩当て部4とペット20を固定する肩当て固定ベルト、5は嵌合孔5a,5bにそれぞれ本体フレーム2の側部フレーム部2a及び肩当て部4の水平支持部4bが挿通され左右の側部フレーム部2a,2aに肩当て部4の水平支持部4b,4bを着脱自在に保持する固定部、6aは左右の底部フレーム部2bにそれぞれ配設された車輪、7は車輪6aの内側面にピン状に形成された凸状の車輪係合部、8aは上端部を枢軸部10により本体フレーム2の側部フレーム部2aに揺動自在に軸支された後脚保持部、9は後脚保持部8aの下端に長孔状に形成され車輪係合部7が摺動自在に係合された後脚保持部連結部8としての係合案内部、11は木や竹、ポリプロピレン,ポリスチレン,ポリエステル等の軟質の合成樹脂、合成ゴム等で環状に形成されペット20の後脚20bに着脱自在に装着される後脚保持部8aの後脚挿通部、11aは後脚保持部8aに後脚挿通部11を回動自在に軸支する枢軸部である。 【0026】 側部フレーム部2aの下部に底部フレーム部2bが連設され、左右の底部フレーム部2bが各々内側に折り曲げられ後部緩衝部材2dが被着されることにより連結され後部フレーム部2cが形成されていることにより、本体フレーム2全体を強固にして側部フレーム部2a,2aが左右に拡開するのを防止できると共に、後部フレーム部2cの後部緩衝部材2dをバンパーとして、周囲の障害物等が直接、ペット20の後脚20b等に接触することを防止できる。 サドル3や肩当て部4に後部フレーム部2cの後部緩衝部材2dと同様の緩衝部材を被着したことにより、装着時や歩行時にペット20にかかる衝撃を緩和することができ、ペット20の負担を軽減している。尚、サドル3はサドルフレーム部3aを固定用ねじ3bで側部フレーム部2aに固定したが、溶接により固定してもよい。 肩当て固定ベルト4cは面ファスナやバックル等で固定する方式とすることにより、容易に長さ調整をすることができ、ペット20の大きさに合わせて確実な固定を行うことができる。 固定部5の嵌合孔5a,5bにそれぞれ本体フレーム2の側部フレーム部2a及び肩当て部4の水平支持部4bが挿通され着脱自在に保持されているので、左右の側部フレーム部2a又は肩当て部4の水平支持部4bを固定部5の嵌合孔5a又は5bから引抜くようにして容易に分解できる。これにより、犬の大きさに合わせて肩当て部4の大きさや取付け位置を容易に変更することができ、設計及び組立て自在性に優れる。特に、側部フレーム部2aに対し、固定部5をねじ止め等の着脱自在な手段で固定した場合、使用時は確実に固定ができ、必要に応じて容易に肩当て部4の着脱ができる。 【0027】 以上のように構成された実施の形態1におけるペット用車椅子の使用方法について説明する。 図1において、まず、左右の側部フレーム部2aに対して肩当て部4の左右の水平支持部4bをそれぞれ着脱自在に固定している固定部5のうち、いずれか一方を前方(肩当て部4側)にスライドさせ嵌合孔5aから側部フレーム部2aを引抜く。これにより、肩当て部4の一方の水平支持部4bが開放されるので、他方の側部フレーム部2bに対して固定部5の嵌合孔5bにより回動自在に枢軸された肩当て部4の水平支持部4bを支点として肩当て部4を跳ね上げるように側部フレーム部2b廻りに回動させ、本体フレーム2の上方を開放する。 本体フレーム2の上方を開放した状態でペット20の左右の後脚20bをサドル3の開口部3aに上方から挿入し、サドル3でペット20の後脚20bの付根付近の胴体を下側から支え、ペット20を前脚で自立させる。 ペット20を自立させた状態で肩当て部4を逆方向に回動させ、肩当て部4の円弧部4aをペット20の肩20aに当接させ、固定部5を後方にスライドさせ嵌合孔5aに側部フレーム部2aを挿通し側部フレーム部2aに肩当て部4を固定すると共に、ペット20と肩当て部4を肩当て固定ベルト4cで固定する。 次に、ペット20を自立させた状態で後脚20bを先端から後脚保持部8aの後脚挿通部11を挿通し、後脚20bに後脚挿通部11を装着して装着が完了する。 【0028】 ペット20が歩行することにより車輪6aが回転し、凸状の車輪係合部7が後脚保持部8aの下端に形成された長孔状の係合案内部9に沿って上下に摺動しながら円形の軌跡を描く。それに伴い、後脚保持部8aは上端部の枢軸部10を支点として前後に揺動し、後脚保持部8aの後脚挿通部11が装着された後脚20bを前後に往復運動させることができる。 このとき、後脚保持部8aの後脚挿通部11が枢軸部11aにより回動自在に軸支されているので、後脚20bへ後脚挿通部11を装着した際の角度に自由度があり、装着時や歩行時に後脚20bに負担をかけることがなく、安定した姿勢で歩行を行うことができると共に、後脚20bをスムーズに運動させることができる。 尚、車輪6aの中心から車輪係合部7までの距離、車輪6aの直径を変更することにより、後脚保持部8aの前後の振れ角度、振れの周期を変更することができ、車輪6aの中心から車輪係合部7までの距離が長い程、後脚保持部8aの前後の振れ角度が大きくなり、車輪6aの直径が大きくなる程、後脚保持部8aの振れの周期を長くすることができ後脚20bの運動量を調整できる。 また、車輪係合部7を車輪6aの異なる位置に着脱自在に配設することにより、汎用性、生産性を向上させることができる。 【0029】 尚、本実施の形態では、後脚挿通部11を環状に形成したが、切れ目部を形成して拡径できるようにしてもよいし、ベルト状にしてペット20の後脚20bに巻付けて装着してもよい。後脚挿通部11を平行に二箇所以上、上下に並べて形成した場合、より確実に後脚20bを後脚保持部8aに固定することができ、信頼性に優れる。 また、後脚保持部8aの分岐部より上の部分を鎖やロープ等の紐状に形成した場合、上端部を側部フレーム部2aやサドル3に吊り下げるだけで容易に揺動自在に支持することができる。これにより、長さの調整が容易で後脚挿通部11の位置や向きを自由に変えることができ、汎用性、装着性に優れる。 本実施の形態では、係合案内部9を長孔状に形成し、車輪係合部7を摺動自在に係合したが、係合案内部9を棒状に形成し、車輪係合部7の端部を環状に形成して係合案内部9に外挿して摺動自在に係合してもよい。 また、ペット20と肩当て部4を固定する肩当て固定ベルト4cに加え、側部フレーム部2a又はサドル3にペット20の腰と固定するための腰固定ベルトを配設した場合、より確実にペット用車椅子1aとペット20を固定することができ、信頼性に優れる。 本実施の形態では、固定部5に嵌合孔5a,5bを穿設し、側部フレーム部2a及び肩当て部4の水平支持部4bをそれぞれ挿通し保持したが、嵌合孔5a,5bの代りにいずれか一方を円弧状に形成し、開口部から側部フレーム部2a又は肩当て部4の水平支持部4bを嵌脱できるようにしてもよいし、ピン嵌合、ねじ止め、バックル方式、磁石による着磁方式、フックや板ばねによる係止のほか、側部フレーム部2a及び肩当て部4の水平支持部4bの周りにバンドを巻回して面ファスナー,ボタン,ホック等により固定する方法等を用いることができる。 【0030】 次に、実施の形態1におけるペット用車椅子の変形例について説明する。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。 図3(a)は実施の形態1におけるペット用車椅子の第1の変形例を示す側面図であり、図3(b)は図3(a)におけるB−B線の要部断面図ある。 図3の第1の変形例が実施の形態1のペット用車椅子と異なるのは、ペット用車椅子1bの肩当て部24が革や合成樹脂で形成されたハーネス部24aを胸固定ベルト24b、胴体固定ベルト24cによって胸及び胴体に固定している点と、肩当て部24に配設された回動式のフレーム連結部材24dを本体フレーム2の固定部25に形成されたハーネス固定孔25aに挿通し回動させることにより肩当て部24を本体フレーム2に着脱自在に固定している点と、本体フレーム2とペット20が腰固定ベルト24eにより固定されている点と、後脚保持部連結部8として、一端が車輪係合部7に回動自在に枢軸され他端が略L字型に形成された後脚保持部8bの他端に枢軸部10aにより回動自在に枢軸されたリンク軸12を有する点と、後脚挿通部21がつま先及び踵にそれぞれ形成された開口部21a、21bを有するソックス状に形成されている点である。 【0031】 これにより、車輪6aの回転に伴ってリンク軸12の下端が回転すると共に、後脚保持部8bが上端部の枢軸部10を支点として前後に揺動し、後脚挿通部21を前後に往復運動させることができる。 また、後脚挿通部21がソックス状に形成され、つま先及び踵に開口部21a、21bを有することにより、通気性に優れ、開口部21a、21bから装着状態を確認できると共に、踵で確実に後脚挿通部21を保持することができ、後脚挿通部21が後脚20bから抜け落ちるのを防止でき信頼性に優れる。 肩当て部24が革や合成樹脂で形成されたハーネス部24aを有するので、胸固定ベルト24b、胴体固定ベルト24cによってペット20に肩当て部24を常時、装着させておくことができ、肩当て部24のフレーム連結部材24dと本体フレーム2の固定部25によって肩当て部24と本体フレーム2を容易に連結することができる。 本変形例では固定部25のハーネス固定孔25aにフレーム連結部材24dを挿通させた後、フレーム連結部材24dを90度回転させることにより固定する方式としたが、固定部25及びフレーム連結部材24dとしては互いに着脱自在なものであればよい。例えば、ピン嵌合、ねじ止め、バックル方式、磁石による着磁方式、フックや板ばねによる係止、面ファスナー,ボタン,ホック等による固定方法等を用いることができる。 本体フレーム2とペット20が腰固定ベルト24eにより固定されていることにより、腰の位置がずれ難く、歩行時の動作安定性に優れる。尚、本変形例ではサドル3の略中央部に固定した一本の腰固定ベルト24eを使用したが、複数の腰固定ベルト24eを使用してもよいし、腰固定ベルト24eの下端側を分岐させてサドル3の前後二箇所で固定してもよい。また、ハーネス部24aと腰固定ベルト24eを別の連結用ベルトで連結することもできる。 尚、本変形例では後脚保持部8bを略L字型に形成したが、後脚保持部8bは直線状に形成してもよい。後脚保持部8bの各部の長さ、リンク軸12の長さ、後脚保持部8bとリンク軸12との連結位置により、後脚保持部8bの振れ角度を増減させることができる。 【0032】 図4は実施の形態1におけるペット用車椅子の第2の変形例を示す要部側面図である。 図4の第2の変形例が実施の形態1のペット用車椅子と異なるのは、ペット用車椅子1cの後脚保持部連結部8として、金属製のワイヤや合成樹脂製のロープ等で形成された紐状連結部12a、12bの一端がそれぞれ車輪係合部7に連結され、紐状連結部12a、12bの他端が後脚保持部8cの前後でそれぞれ後脚保持部8cに係合部連結部13aにより連結されている点である。 車輪係合部7と後脚保持部8cを繋ぐ紐状連結部12a、12bの途中をそれぞれ本体フレーム2の底部フレーム部2b及び側部フレーム部2aに形成した係合部挿通部2eに挿通することにより、車輪6aの回転に伴って滑らかに紐状連結部12a、12bが摺動し、後脚保持部13を確実に前後に揺動させることができる。 【0033】 図5は実施の形態1におけるペット用車椅子の第3の変形例を示す要部側面図である。 図5の第3の変形例が第2の変形例のペット用車椅子と異なるのは、ペット用車椅子1dが、紐状連結部12bに代えて、一端が後脚保持部8cの係合部連結部13aに連結され、他端が側部フレーム部2aに形成された係合部挿通部2eに連結された連結用ばね12cを備えている点である。 これにより、後脚保持部8cの揺動運動に対して連結用ばね12cで負荷を与えることができ、ペット20に効率的な運動を行わせることができる。連結用ばね12cのばね係数により、容易にペット20の後脚20bに与える負荷を調整することができ、ペット20の症状や回復状態に対応でき機能性、汎用性に優れる。 尚、本変形例においては、紐状連結部12bに代えて連結用ばね12cを配設したが、連結用ばね12cは紐状連結部12a、12bと併用することもできる。また、連結用ばね12cの代りに、ゴム紐を配設したり、運動時に減衰を与える目的で油圧ダンパ等を配設したりしてもよい。 【0034】 実施の形態1のペット用車椅子は以上のように構成されているので以下の作用を有する。 (1)本体フレーム2の側部フレーム部2aに上端部が揺動自在に配設された後脚保持部8a乃至8cと、後脚保持部8a乃至8cの一側部に配設された後脚挿通部11を有するので、後脚挿通部11にペット20の後脚20bを挿通するだけで容易にペット20の後脚20bを固定することができ、簡単な構成でペット20に負荷をかけることなく楽な姿勢でペット20の後脚20bを揺動自在に支持し、運動させ、健康維持を図ることができる。 (2)後脚保持部連結部8として後脚保持部8aの下部に形成され車輪係合部7に係合された係合案内部9を有することにより、歩行時の車輪6aの回転に伴って車輪係合部7が係合案内部9に沿って上下方向に移動して後脚保持部8aを前後に揺動させることができ、ペット20の後脚20bに上下方向に無理な負荷をかけることなくスムーズな運動を行わせることができる。 (3)後脚保持部連結部8として一端が車輪係合部7に回動自在に枢軸され、他端が後脚保持部8bに枢軸部10aにより回動自在に枢軸されたリンク軸12を有することにより、車輪6aの回転運動をリンク軸12を介して確実に後脚保持部8bの揺動に変換することができ、後脚保持部8bを安定して前後に揺動させることができ、ペット20の後脚20bに無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができる。 (4)後脚保持部8bの各部の長さ、リンク軸12の長さ、後脚保持部8bとリンク軸12との連結位置を変更することにより、後脚保持部8bの振れ角度を増減させることができ、容易にペット20の体格に対応することができるので、汎用性、生産性、組立て作業性を向上させることができる。 (5)後脚保持部連結部8として一端が車輪係合部7に連結され、他端が後脚保持部8cに連結された紐状連結部12a、12bを有することにより、安価で簡便な構成で車輪6aの回転運動を確実に後脚保持部8cの揺動に変換することができ、後脚保持部8cを安定して前後に揺動させることができ、ペット20の後脚20bに無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させ、健康を維持することができる。 (6)本体フレーム2の底部フレーム部2b及び側部フレーム部2aに紐状連結部12a、12bを挿通支持する係合部挿通部2eを備えていることにより、車輪6aの回転に伴って滑らかに紐状連結部12a、12bが摺動し、後脚保持部8cを確実に前後に揺動させることができる。 (7)紐状連結部12bに代えて、一端が後脚保持部8cの係合部連結部13aに連結され、他端が側部フレーム部2aに形成された係合部挿通部2eに連結された連結用ばね12cを備えていることにより、後脚保持部8cの揺動運動に対して連結用ばね12cで負荷を与えることでき、効率的に後脚20bの筋力や関節機能、神経機能等の回復運動を行わせることができる。 (8)ペット20の症状や回復状態に応じて連結用ばね12cのばね係数を調整することにより、容易にペット20の後脚20bに与える負荷をペット20の筋力に応じて増減させることができ、機能性、汎用性に優れる。 (9)後脚保持部8a乃至8cの後脚挿通部11が枢軸部11aにより回動自在に軸支されていることにより、後脚20bへ後脚挿通部11を装着した際の角度に自由度があり、装着時や歩行時に後脚20bに負担をかけることがなく、安定した姿勢で歩行を行うことができる。 (10)後脚挿通部21をソックス状に形成し、つま先及び踵に開口部21a、21bを形成した場合、通気性に優れ、開口部21a、21bから装着状態を確認できると共に、踵で確実に後脚挿通部21を保持することができ、後脚挿通部21が後脚20bから抜け落ちるのを防止でき信頼性に優れる。 (11)肩当て部24がハーネス部24aを有し、肩当て部24のフレーム連結部材24dと本体フレーム2の固定部25を着脱自在にした場合、ペット20に肩当て部24を常時、装着させておくことができ、必要に応じて肩当て部24と本体フレーム2を容易に連結することができる。 【0035】 (実施の形態2) 以下、本発明の実施の形態2におけるペット用車椅子について、以下図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。 図6は本発明の実施の形態2におけるペット用車椅子の平面図である。 実施の形態2におけるペット用車椅子が実施の形態1と異なるのは、ペット用車椅子1eの左右の後脚保持部8aの内、左側の後脚保持部8aのみが車輪6aの車輪係合部7に回動自在に枢軸され、右側の後脚保持部8aが車輪6bに連結されていない点と、左右の後脚保持部8aの前後がそれぞれ互いにロープで形成された左右後脚連結部14a、14bにより連結されている点である。 本体フレーム2の左右の底部フレーム部2b及び側部フレーム部2aにそれぞれ形成した環状挿通部2f、2gに左右後脚連結部14a、14bをそれぞれ挿通することにより、前後両方から後脚保持部8a同士を確実に連結することができる。これにより、車輪6aの回転に伴って左側の後脚保持部8aが前後に揺動した際に、滑らかに左右後脚連結部14a、14bが摺動し、右側の後脚保持部8aを揺動させることができ、後脚挿通部11が装着されたペット20の左右の後脚20bを交互に往復運動させることができる。 尚、本実施の形態では、後脚保持部8aを用いたが、代りに後脚保持部8b及びリンク軸12を用いてもよい。また、左右の後脚挿通部11をそれぞれ後脚保持部8aに配設したが、車輪6bに直接、係合しない右側の後脚挿通部11については、後脚保持部8aの代りに後脚保持部8cに配設したものを用いてもよい。 【0036】 実施の形態2のペット用車椅子は以上のように構成されているので、実施の形態1の作用に加え、以下の作用を有する。 (1)左右の後脚保持部8aの前後を互いに連結する左右後脚連結部14a、14bを備えていることにより、左右いずれか一方の後脚保持部8aの動作を他方の後脚保持部8aに伝達することができ、左右両方の後脚保持部8aを確実に揺動させ、後脚20bの筋力や関節機能、神経機能等の回復を図ることができる。 (2)左右の後脚保持部8aが左右後脚連結部14a、14bにより連結されていることにより、両者の動作のタイミングを確実に合わせることができ、左右の後脚保持部8aをそれぞれ単独で動作させるより動作の安定性、信頼性に優れる。 (3)本体フレーム2の左右の底部フレーム部2b及び側部フレーム部2aにそれぞれ環状挿通部2f、2gが形成され、左右後脚連結部14a、14bがそれぞれ挿通されることにより、前後両方から左右の後脚保持部8a同士を確実に連結することができ、車輪6aの回転に伴って左側の後脚保持部8aが前後に揺動した際に、滑らかに左右後脚連結部14a、14bが摺動し、右側の後脚保持部8aを揺動させることができ、後脚挿通部11が装着されたペット20の左右の後脚20bを交互に往復運動させることができる。 【0037】 (実施の形態3) 以下、本発明の実施の形態3におけるペット用車椅子について、以下図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態1及び2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。 図7(a)は本発明の実施の形態3におけるペット用車椅子の平面図である。 実施の形態3におけるペット用車椅子が実施の形態1及び2と異なるのは、ペット用車椅子1fが、本体フレーム2の底部フレーム部2bの後部に固定された軸支部に回動自在に配設されたクランク軸15に挿通された補助車輪16を有する点と、クランク軸15に左右対称に形成された略コ字型の左右のクランク部15a、15bにそれぞれ回動孔17において連結され他端が左右の後脚挿通部11の枢軸部11a又は後脚保持部8cの後端(図示せず)にそれぞれ回動自在に枢軸されたクランク係合部12dを有する点である。 クランク部15a、15bが略コ字型に形成されているので、補助車輪16の回転に伴ってクランク係合部12dを前後動させながら回転させることができ、クランク係合部12dに連結された後脚保持部8cを枢軸部10を支点として前後に揺動させることができ、後脚保持部8cの後脚挿通部11が装着されたペット20の後脚20bを前後に往復運動させることができる。 二つのクランク部15a、15bの形成位置に位相差(例えば180度)を設けることにより、左右の後脚保持部8cの前後動のタイミングをずらすことができる。特に、位相差を180度にすることにより、左右の後脚保持部8cを前後で交互に揺動させることができる。 尚、左右の車輪6b及び補助車輪16の内、いずれか1以上にばね等を使用したサスペンション機構を底部フレーム部2bとの間などに配設した場合、地面や床面等の傾斜や凹凸によって車輪6bや補助車輪16が接地しなくなることを防止でき使用性、動作安定性に優れる。また、サスペンション機構の強さと設置場所により補助車輪14の接地荷重を調整することができ、ペット20の後脚20bに過大な負荷がかからないようにすることができ信頼性に優れる。 また、左右の車輪6bの回転軸をL字型に形成しL字型の垂直部を底部フレーム部2bに対し回動自在に軸支して自在キャスターとした場合、容易に進行方向を変えることができ、方向転換がし易く小回りが効くので、使用性を向上させることができる。 【0038】 図7(b)は本発明の実施の形態3におけるペット用車椅子の変形例を示す平面図である。 図7(b)の変形例が実施の形態3のペット用車椅子と異なるのは、ペット用車椅子1gの左右の後脚保持部8c及びクランク係合部12dがペット20の後脚20bの内側に配設されている点と、左右の後脚保持部8cの上端がサドル3の中央底部に固設された軸支部3eにより軸支されている点である。これにより、左右の後脚保持部8c同士を近接させることができ、両者を軸支部3eで確実に支持することができるので、後脚保持部8cの動作を安定させることができ、信頼性に優れる。 また、左右の後脚保持部8cの内、いずれか一方のみをクランク係合部12dを介してクランク部15a又は15bと連結した場合でも、容易に左右の後脚保持部8c同士を連結することができ、一方の後脚保持部8cの動作を他方に伝達することができる。特に、歯車等を用いて連結した場合、左右の後脚保持部8cを交互に前後で揺動させることができ、使用性に優れる。 【0039】 実施の形態3のペット用車椅子は以上のように構成されているので、実施の形態1又は2の作用に加え、以下の作用を有する。 (1)本体フレーム2の底部フレーム部2bの後部に配設されたクランク軸15と、クランク軸15に挿通された補助車輪16と、クランク軸14に形成された二つのクランク部15a、15bと、一端がクランク軸15に形成された略コ字型の左右のクランク部15a、15bにそれぞれ回動孔17において連結され他端が左右の後脚挿通部11の枢軸部11aにそれぞれ回動自在に枢軸されたクランク係合部12dと、クランク係合部12dの他端に配設されペット20の後脚20bが挿通される後脚挿通部11と、を備えていることにより、歩行時の補助車輪16の回転に伴ってクランク軸15が回転し、クランク軸15に形成されたクランク部15a、15bに回動自在に枢軸されたクランク係合部12dの一端を前後動させながら回動させることができるので、クランク係合部12dに配設された後脚挿通部11を前後に揺動させることができ、ペット20の後脚20bを強制的に前後に運動させることができ、後脚20bの筋力や関節機能、神経機能等の回復を図ることができる。 (2)クランク係合部12dにペット20の後脚20bが挿通される後脚挿通部11を有するので、ペット20の後脚20bに容易に後脚挿通部11を着脱することができ、歩行時の補助車輪16の回転に合わせて確実にペット20の後脚20bを揺動させるように運動させることができる。 (3)一本のクランク軸15に形成されたクランク部15a、15bに左右のクランク係合部12dがそれぞれ回動孔17で回動自在に連結されているので、左右の後脚挿通部11を確実に連動させて前後に往復運動させることができ、後脚挿通部11を装着されたペット20の後脚20bを前後に揺動させるように運動させることができる。 (4)左右の車輪6b及び補助車輪16の内、いずれか1以上にばね等を使用したサスペンション機構を配設した場合、地面や床面等の傾斜や凹凸によって車輪6bや補助車輪16が接地しなくなることを防止できると共に、補助車輪16の接地荷重を調整することができ、ペット20の後脚20bに過大な負荷がかからないようにすることができ使用性、動作安定性に優れる。 (5)一端が本体フレーム2の側部フレーム部2a又はサドル3に揺動自在に枢軸され、他端がクランク係合部12dに係合された後脚保持部8cを有することにより、補助車輪16の回転運動を確実に後脚保持部8cの揺動に変換することができ、後脚保持部8cで後脚挿通部11を安定に支持して前後に揺動させることができ、ペット20の後脚20bに無理な負荷をかけることなく確実かつスムーズに運動させることができる。 【産業上の利用可能性】 【0040】 本発明は、外傷や疾患等により自力で立位を保持したり、歩行したりすることが困難になった犬、猫、イタチ等の四足歩行の動物に装着することにより、該動物が自力で立位を保持でき、移動できると共に、移動時に強制的に不自由な脚を動かすことを可能とするペット用車椅子であり、簡単な構成で飼主がペットへの装着を容易に行なうことができ、小型、軽量で狭い屋内等でも扱い易く、部品の組合せによってペットの体型等に応じて容易に組立てることができ生産性に優れると共に、歩行時に強制的に不自由な脚を動かすことにより、怪我や病気、手術等による筋力や関節機能、神経機能等の低下の防止や一次的に低下した筋力や関節機能、神経機能等の回復を図ることができ、二次的障害や疾患を防止できる信頼性に優れたペット用車椅子として好適に用いることができる。 【図面の簡単な説明】 【0041】 【図1】(a)本発明の実施の形態1におけるペット用車椅子の使用状態を示す側面図 (b)図1(a)におけるA−A線の要部断面図 【図2】本発明の実施の形態1におけるペット用車椅子の平面図 【図3】(a)本発明の実施の形態1におけるペット用車椅子の第1の変形例を示す側面図 (b)図3(a)におけるB−B線の要部断面図 【図4】実施の形態1におけるペット用車椅子の第2の変形例を示す要部側面図 【図5】実施の形態1におけるペット用車椅子の第3の変形例を示す要部側面図 【図6】本発明の実施の形態2におけるペット用車椅子の平面図 【図7】(a)本発明の実施の形態3におけるペット用車椅子の平面図 (b)本発明の実施の形態3におけるペット用車椅子の変形例を示す平面図 【符号の説明】 【0042】 1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g ペット用車椅子 2 本体フレーム 2a 側部フレーム部 2b 底部フレーム部 2c 後部フレーム部 2d 後部緩衝部材 2e 係合部挿通部 2f、2g 環状挿通部 3 サドル 3a サドルフレーム部 3b 固定用ねじ 3c 開口部 3d 緩衝部材 3e 軸支部 4 肩当て部 4a 円弧部 4b 水平支持部 4c 肩当て固定ベルト 5 固定部 5a、5b 嵌合孔 6a、6b 車輪 7 車輪係合部 8 後脚保持部連結部 8a、8b、8c 後脚保持部 9 係合案内部 10、10a 枢軸部 11、21 後脚挿通部 11a 枢軸部 12 リンク軸 12a、12b 紐状連結部 12c 連結用ばね 13a 係合部連結部 13b 枢軸部 14a、14b 左右後脚連結部 15 クランク軸 15a、15b クランク部 16 補助車輪 17 回動孔 20 ペット 20a 肩 20b 後脚 21a、21b 開口部 24 肩当て部 24a ハーネス部 24b 胸固定ベルト 24c 胴体固定ベルト 24d フレーム連結部材 24e 腰固定ベルト 25 固定部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000155687 【氏名又は名称】株式会社有薗製作所 【住所又は居所】福岡県北九州市八幡東区東田一丁目7番5号
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| 【出願日】 |
平成16年4月28日(2004.4.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095603 【弁理士】 【氏名又は名称】榎本 一郎
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| 【公開番号】 |
特開2005−312370(P2005−312370A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月10日(2005.11.10) |
| 【出願番号】 |
特願2004−134916(P2004−134916) |
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