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【発明の名称】 廃鶏の吸引収獲装置
【発明者】 【氏名】丹羽 潤一

【氏名】鈴木 利幸

【氏名】沼倉 宏友

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鶏舎内の最上段ケージに伸張可能な作業台付昇降装置の上端部に吸引ホースを支持して鶏舎内の通路を自走する作業カートと、鶏舎外に停車して前記ホースに接続する収容タンクと吸引空気の消毒脱臭装置を備えた吸引ポンプ車とからなる廃鶏の吸引収獲装置。
【請求項2】
昇降装置が、自走台車に固定された第1シリンダと第2シリンダ及び作業台支持柱体で構成され、前記各シリンダ及び前記作業台支持柱体が夫々の長手方向に並行駆動される請求項1記載の装置。
【請求項3】
作業カートと吸引ポンプ車が、両端にジョイント口金を有する延長ホースを巻装したキャスタ付リール台車を介して接続されてなる請求項1又は2記載の装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、養鶏所において鶏舎内から回収すべき廃鶏を飼育カゴから真空吸引して収獲する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
採卵用の「にわとり」は、生れて5ヶ月後から卵を産み始め、その後約15ヶ月間が経済的な採卵期間とされ、孵化後20ヶ月で定期的に更新されるのが一般であり、生存廃鶏は家畜用飼料の原料として有効に利用される。回収される廃鶏は、生存廃鶏の他、流行性疾患によって大量死した死鶏などである。
大型養鶏所の多くは2階建てで各フロアーには6羽単位で収容するケージ(飼育カゴ)が4〜6段重ねられて長さ100m程度のものが何列も並べられて構成されていて、一棟に5〜10万羽が収容されている。、
鶏舎内は換気扇などを備えていても鶏糞から発生する悪臭や有害ガスが高濃度で混在している上、ケージ間の間隔は約1m程度しかないから廃鶏の収獲作業は、劣悪な環境下での危険を伴う作業になる。更に、採卵期間中の「にわとり」に恐怖を与えないようにできるだけ静かに行う必要があるため、専ら人手によって鶏舎単位で行なわれている。このような理由から廃鶏収獲費用が相当高額になり、飼料業者などからその低減を求められていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、人手による捕獲作業をなくして、廃鶏収穫作業の労力とコストを低減すると共に安全で衛生的な作業を迅速に行え、大規模鶏舎の飼育ケージにも適用できる収穫装置を提供するものであって、最近の関係法令の施行によって実現可能なものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、飼育ケージ間の狭い通路を走行し、上段の飼育ケージにも届く吸引ホースと作業者の昇降手段を備えた作業カートと、ホース巻取り装置を有するホースリール台車と、廃鶏を収容するフィルタ付タンクを備えた吸引ポンプ車とから構成される。
ホースは、廃鶏吸込み口から吸引ポンプ車の収容タンクまで鶏を搬送できる直径(例えば5インチ)を有し、作業カートは、自走式4輪台車上にエンジン発電機、油圧ユニットなどを搭載する他、作業台を固設して垂直に伸縮する多段昇降装置を備え、昇降装置の上端に吸引ホースの先端部を支持すると共に台車の後端に吸引ホースの接続部を固定して構成され、ケージ間の通路を前進後退して走行する。
ホースリール台車は、キャスタ付台車に回転巻取りリールを支持させたもので専らホースの延長に使用される。
吸引ポンプ車は、吸引ポンプと羽毛除去用のフィルタ付回収タンクの外に、少なくとも1のヒータ内臓の消毒タンクと脱臭フィルタを備えているので周辺の衛生と環境が確保される。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、鶏舎内の狭い通路を走行すると共に多段ケージ内の廃鶏も少人数で容易に吸引収穫でき、時間当たり数千羽の廃鶏を回収できる。その上、不衛生になりがちな回収袋などを使用せず、放出空気も消毒脱臭されるので衛生的で環境汚染の心配もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は代表的なケージ鶏舎のケージ配置平面図、図2は縦断正面図であって、1は鶏舎、2は出入口、3は、エキスパンドメタルなどの通気性床面、4はケージ、5は床面上の通路である。
本発明装置は、図3に示すように鶏舎内の通路5に連結配置されて使用される。
作業カート10は、図4乃至図8に示され、駆動輪11,12と従動輪13,13を有する4輪自走台車のフレーム14上の前部に作業台昇降装置15と、後部に動力装置16を備えると共に中央にホースHを保持している。
【0007】
昇降装置15は、フレーム上に垂設された第1シリンダ17とこれに沿って昇降する第2シリンダ18及び作業台20を下端部に取付けた支持柱体19で構成される。
第1シリンダ17は、ボトム側クレビス21がフレーム14にピン連結22されると共に側壁とフレーム間をリンクバー23に掛止されて垂直に固定されている。24は伸張ロッド、25はシリンダの左右側壁に固設されたガイドレールである。
第2シリンダ18は、その上端が連結部材26を介して第1シリンダのロッド24の先端に連結されると共に下端にコロ付U状ホルダ27が固設されている。 ホルダの内側には一対のコロ28,29が対向配設され、夫々第1シリンダのガイドレール25を挟んで転動する。
【0008】
30は、第2シリンダの左右側壁に固設されたガイドレール、31は伸張ロッドであって先端に作業台支持柱体19の上端を連結部材32によって連結一体化している。33は支持柱体19の下端側に固着したコロ付U状ホルダであり、内側に第2シリンダのガイドレール30を挟む一対のコロ34,35が軸支されている。
上記構成によって第2シリンダ18は、第1シリンダ17に沿って昇降し、作業台支持柱体19は、第2シリンダ18に沿って円滑に昇降する。
ホースHの先端は、ケージの狭い入口(図示せず)から挿入されて操作される。36はホースバンド、37は手すり状固定用具である。なお、ホース先端はラッパ状に開口させるのがよい。ホースの中間は、台車の中央に支持され、後端のホースジョイント38が台上に固定されている。動力装置16は、エンジン発電機40と、電動モータ、油圧ポンプ及び方向制御弁を内蔵した油圧ユニット41を有し、制御弁は作業台の操作レバー42で操作される。
車輪11,12は、個別のモータ43,44で駆動され、45は速度制御器、46は操作レバー、47は手動ハンドルである。
【0009】
鶏舎が比較的小さい場合は、上記作業カートのみで作業できるが、通路の長さが20m以上の場合は、ホースリール台車を仲介させて延長する。
図9乃至図11において、50はキャスター付の台車であって台板51上にリールスタンド52が立設され、ホース巻取りドラム53を支持している。54はベアリング支持装置であり、リール側板55に固設された外筒56の外周に環状ラック57が嵌着されてピニオン58と噛合している。
59はクラッチ付ブレーキモータであって、ホース巻取り時はドラムを駆動するが、作業カートの進行によってホースが引出される時は解放されてリールはフリー回転する。
ホース先端には作業カートのジョイント38に接続するホースジョイント60が取付けられ、後端61はリールの中心を通る芯管62に連設されてスイーベルジョイント63を介してホース口金64に連絡する。65はエンジン発電機などの電源、66は巻取り操作スイッチである。ドラムに巻かれているホースは、通常30〜50m/台であるからリール台車50は複数台連結される。
【0010】
図12は、図示しない4トントラックなどによる吸引ポンプ車に搭載される吸引回収装置70の構成図である。71はホース接続管、72は開閉弁、73はダンプ式の回収タンクであってその構成は公知であるから詳細説明は省略する。74は羽毛除去用の網フィルタである。
75は2段式吸引ポンプ、76は吸引ポンプと回収タンク間に接続された第1消毒タンク、77は吸引ポンプの吐出側に接続された第2消毒タンク、78は脱臭フィルタである。
【0011】
第1、第2の各消毒タンクの構成は略同一であって、夫々消毒用薬液D1,D2が所定量充填され、加熱用のヒータE1,E2を内蔵している。なお、ヒータの温度設定器は省略した。79A,79Bは散気管、80は隔壁である。各消毒タンクは分離して設置してもよいが、熱効率を考慮して隣設する。
81は排気管であり、放出用ファンを設けてもよい。
上記の構成によって、羽毛の除去と放出空気の消毒と脱臭が行われ、環境汚染のおそれのない回収作業が可能になる。
【0012】
(試験例)
内径5インチ、静電防止仕様の両端カプラ付の市販ホースを使用してポンプ容量40m/分,最高真空度−720mmHgのポンプを備えた吸引車に図4の作業カートを接続し、4個のケージに収容されている合計24羽の廃鶏(身長340〜390mm,質量1.3〜1.9Kg)を夫々ホース長を変えて鶏の頭側から吸引した。
ホース長を10m、40m、120mとして吸引したがホース内の移送速度は10m/秒であってホース長による差異は認められなかった。廃鶏を胴側から吸引した場合は、ホース内に数秒滞留することがあるがホース詰りはなく、作業の継続に支障はなかった。回収タンク内の収穫廃鶏は、減圧下において完全に窒息死していた。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ケージ鶏舎の平面図
【図2】同縦断正面図
【図3】装置の連結構成を示す平面図
【図4】昇降機構の伸張を示す作業カートの側面図
【図5】作業カートの背面図
【図6】シリンダの底部と頭部の拡大側面図
【図7】昇降シリンダ中間部の横断面図
【図8】カートの駆動制御系の配管・配線図
【図9】ホースリール台車の側面図
【図10】同背面図
【図11】同拡大横断面図
【図12】吸引ポンプ車の要部構成図
【符号の説明】
【0014】
1 鶏舎
2 出入口
4 ケージ
5 通路
10 作業カート
11,12駆動輪
13,13従動輪
14 台車フレーム
15 昇降装置
16 動力装置
H ホース
17 第1シリンダ
18 第2シリンダ
19 支持柱体
20 作業台
23 リンクバー
24 伸張ロッド
25 ガイドレール
26 連結部材
27 コロ付U状ホルダ
28 29コロ
30 ガイドレール
31 伸張ロッド
32 連結部材
33 コロ付U状ホルダ
34,35 コロ
36 ホースバンド
37 リング
38 ホースジョイント
40 エンジン発電機
41 油圧ユニット
42 操作レバー
43,44 駆動モータ
45 速度制御器
46 操作レバー
47 手動ハンドル
50 キャスター付台車
51 台板
52 リールスタンド
53 ホース巻取りドラム
54 ベアリング支持装置
55 リール側板
56 外筒
57 環状ラック
58 ピニオン
59 クラッチ付ブレーキモータ
60 ホースジョイント
61 後端
62 芯管
63 スイーベルジョイント
64 ホース口金
65 電源
66 巻取り操作スイッチ
70 吸引回収装置
73 回収タンク
74 羽毛除去フィルタ
75 吸引ポンプ
76 第1消毒タンク
77 第2消毒タンク
E1,E2 ヒータ
79A,79B 散気管
78 脱臭フィルタ
80 隔壁
81 排気管
【出願人】 【識別番号】596018931
【氏名又は名称】マルマテクニカ株式会社
【識別番号】504047080
【氏名又は名称】日本環境有限会社
【識別番号】597028494
【氏名又は名称】株式会社 トラスト
【出願日】 平成16年2月5日(2004.2.5)
【代理人】 【識別番号】100065318
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 宏

【公開番号】 特開2005−218345(P2005−218345A)
【公開日】 平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願番号】 特願2004−28832(P2004−28832)