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【発明の名称】 釣り用折りたたみ天秤
【発明者】 【氏名】宮沢 忠男

【要約】 【課題】天秤の連結強度と折り畳み時のコンパクトな状態とを同時に兼ねることが可能になり、しかも、遠投時及び使用時には道糸用腕体とハリス用腕体とを所定角度に保つことができる釣り用折りたたみ天秤を提供する。

【解決手段】基端部に道糸用腕体10を挿通する略リング状の連結部21が形成されたハリス用腕体20を設ける。道糸用腕体10にハリス用腕体20を揺動自在に連結する。ハリス用腕体20の揺動角度を固定する固定筒体30を設ける。固定筒体30は、連結筒31と固定筒35とからなる。ハリス用腕体20使用時の角度と不使用時の折りたたみ角度とを固定筒体30にて固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端部に道糸用腕体を挿通する略リング状の連結部が形成され、ハリスを支持するハリス用腕体が、道糸を連結する道糸用腕体に揺動自在に連結し、これら道糸用腕体とハリス用腕体とを挿通しハリス用腕体の揺動角度を固定する固定筒体とからなり、該固定筒体は、予め道糸用腕体を挿通して前記ハリス用腕体の連結部上下に装着される連結筒と、該連結筒に重合してハリス用腕体の角度を固定する固定筒とからなり、ハリス用腕体使用時の角度と不使用時の折りたたみ角度とを固定筒体にて固定することを特徴とする釣り用折りたたみ天秤。
【請求項2】
前記固定筒体において、前記固定筒の側面に、前記ハリス用腕体を上下に揺動せしめる揺動スリットと、道糸用腕体に対してハリス用腕体を略直角の位置でスライド係止するスライド溝部とを形成した請求項1記載の釣り用折りたたみ天秤。
【請求項3】
前記固定筒体において、前記連結筒と固定筒とを重合したときに相互に嵌合し、固定筒を連結筒に回転自在に止着する嵌合部を連結筒と固定筒とに設けた請求項1又は2記載の釣り用折りたたみ天秤。
【請求項4】
前記固定筒体において、前記ハリス用腕体を持ち上げて前記道糸用腕体に略平行に重ねた際に、ハリス用腕体を嵌合する嵌合凹部が前記連結筒に設けられた請求項1乃至3いずれか記載の釣り用折りたたみ天秤。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、釣り用折りたたみ天秤に係り、特に、連結強度に優れ持ち運びに好適な釣り用折りたたみ天秤に関する。
【背景技術】
【0002】
当発明者は、先に特許文献1記載の釣り用天秤を発明している。この天秤は、携帯に便利なように工夫されたもので、道糸用腕体とハリス用腕体とを分離して設けたものである。この天秤によると、スライド筒体の内部に挿入する固定チューブとを設け、このスライド筒体と固定チューブとの間に、ハリス用腕体の屈曲した基端部を挟着してハリス用腕体を着脱自在に連結するものである。
【0003】
一方、特許文献2には、軸に対して、基部側に支持部を有する複数本の線材を回動自在の状態として延出させるとともに、軸に嵌合部を有する保持部材を配置させ、線材の基部、あるいは、支持部の基部を嵌合部に嵌合させることにより、線材の回動状態を固定し得るようにした釣り用天秤が記載されている。この天秤では、横方向に延出させた複数の線材を、携行時にまとめることで、嵩張りや、変形を防止するものである。
【0004】
更に、当発明者は、特許文献3に記載された釣り用折りたたみ天秤を提案している。この天秤は、前記特許文献1を更に改良したもので、特に、遠投時に、ハリス用腕体を一定の角度に固定する角度保持具を設けることで、遠投時においてハリス用腕体を所定角度に保つことができるものである。
【特許文献1】特開平10−4844号公報
【特許文献2】特開平10−178987号公報
【特許文献3】特開平11−215941号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、これら従来の釣り用折りたたみ天秤では、いずれも天秤の連結強度と折り畳み時のコンパクトな状態とを同時に兼ねることが困難な構造になっていた。
【0006】
すなわち、特許文献1に記載の天秤は、道糸用腕体とハリス用腕体とを分離して設けたものであるから、これらを分離することで、極めてコンパクトな状態になる。ところが、道糸用腕体にハリス用腕体を連結するのは、スライド筒体と固定チューブである。したがって、これらの部材に少しでも緩みが生じると、ハリス用腕体が道糸用腕体から外れてしてまう虞があった。
【0007】
一方、特許文献2の天秤は、複数本の線材の基部側にリング状の支持部を設け、軸に対して、この支持部を通して連結している。その為、天秤の連結強度を高めることに成功しているが、この複数本の線材を折りたたむことはできず、これらの線材を一本に束ねた状態が最もコンパクトな状態となる。したがって、軸に対して束ねた線材が略直角に連結された状態になっているので、天秤の連結強度と折り畳み時のコンパクトな状態とを同時に兼ねることが困難な構造になっている。
【0008】
また、特許文献3の天秤では、道糸用腕体に合成樹脂製の連結体を装着し、この連結体にハリス用腕体を揺動自在に連結している。したがって、ハリス用腕体の連結強度は、この合成樹脂製の連結体の強度によるものになる。その為、連結体の強度を高めるために、連結体の厚みを増す必要が生じ、天秤自体が嵩張る不都合が生じた。しかも、合成樹脂製の連結体は、経年劣化により強度が極端に劣化し、せっかくの獲物が連結体の破損により逃してしまう虞もある。
【0009】
このように、従来の釣り用折りたたみ天秤では、いずれも天秤の連結強度と折り畳み時のコンパクトな状態とを同時に兼ねることが困難な構造になっている。
【0010】
そこで、本発明は、上述の課題を解消するために創出されたもので、天秤の連結強度と折り畳み時のコンパクトな状態とを同時に兼ねることが可能になり、しかも、遠投時及び使用時には道糸用腕体とハリス用腕体とを所定角度に保つことができる釣り用折りたたみ天秤の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の手段は、基端部に道糸用腕体10を挿通する略リング状の連結部21が形成され、ハリスを支持するハリス用腕体20が、道糸を連結する道糸用腕体10に揺動自在に連結し、これら道糸用腕体10とハリス用腕体20とを挿通しハリス用腕体20の揺動角度を固定する固定筒体30とからなり、該固定筒体30は、予め道糸用腕体10を挿通して前記ハリス用腕体20の連結部上下に装着される連結筒31と、該連結筒31に重合してハリス用腕体20の角度を固定する固定筒35とからなり、ハリス用腕体20使用時の角度と不使用時の折りたたみ角度とを固定筒体30にて固定するものである。
【0012】
第2の手段は、前記固定筒体30において、前記固定筒35の側面に、前記ハリス用腕体20を上下に揺動せしめる揺動スリット36と、道糸用腕体10に対してハリス用腕体20を略直角の位置でスライド係止するスライド溝部37とを形成している。
【0013】
第3の手段は、前記固定筒体30において、前記連結筒31と固定筒35とを重合したときに相互に嵌合し、固定筒35を連結筒31に回転自在に止着する嵌合部33,38を連結筒31と固定筒35とに設けている。
【0014】
第4の手段は、前記固定筒体30において、前記ハリス用腕体20を持ち上げて前記道糸用腕体10に略平行に重ねた際に、ハリス用腕体20を嵌合する嵌合凹部32が前記連結筒31に設けられたことを課題解消のための手段とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の天秤によると、請求項1により、ハリス用腕体20の基端部に道糸用腕体10を挿通する略リング状の連結部21を屈曲形成しているので、道糸用腕体10とハリス用腕体20との連結強度を高めることができる。
【0016】
また、これら道糸用腕体10とハリス用腕体20とを挿通し、ハリス用腕体20の支持角度を固定する固定筒体30を設けているので、遠投時及び使用時には道糸用腕体とハリス用腕体とを所定角度に保つことが可能である。
【0017】
更に請求項2により、固定筒35の側面に、前記ハリス用腕体20を上下に揺動せしめる揺動スリット38と、道糸用腕体10に対してハリス用腕体20を略直角の位置でスライド係止するスライド溝部36とを形成し、該固定筒35が前記連結筒31の上で回転するように設けているので、収納時、使用時のいずれにおいても固定筒体30の操作によって簡単に設定することができる。
【0018】
また、請求項3により、連結筒31と固定筒35とを重合したときに相互に嵌合し、固定筒35を連結筒31に回転自在に止着する嵌合部33,37を連結筒31と固定筒35とに設けているので、連結筒31と固定筒35とは常に一体化した状態になり、ハリス用腕体20の固定を確実なものにしている。
【0019】
そして、請求項4により、ハリス用腕体20を嵌合する嵌合凹部32が前記連結筒31に設けられていることから、前記ハリス用腕体20を持ち上げて前記道糸用腕体10に略平行に重ねる際に、極めてコンパクトな状態にすることができる。
【0020】
このように本発明によると、天秤の連結強度と折り畳み時のコンパクトな状態とを同時に兼ねることが可能になり、しかも、遠投時及び使用時には道糸用腕体とハリス用腕体とを所定角度に保つことができるなどといった今までにはない優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施するための最良の形態は、基端部に道糸用腕体10を挿通する略リング状の連結部21が屈曲形成され先端部にハリスを支持するハリス用腕体20を設ける。これら道糸用腕体10とハリス用腕体20とを挿通しハリス用腕体20の支持角度を固定する固定筒体30を設ける。該固定筒体30は、予め道糸用腕体10を挿通して前記ハリス用腕体20の連結部上下に装着される連結筒31と、該連結筒31に嵌合してハリス用腕体20の角度を固定する固定筒35とからなる。固定筒35の側面に、前記ハリス用腕体20を上下に揺動せしめる揺動スリットを形成する。道糸用腕体10に対してハリス用腕体20を略直角の位置でスライド係止するスライド溝部36を形成する。固定筒35が前記連結筒31の上で回転するように設けることで、当初の目的を達成するものである。
【実施例】
【0022】
本発明天秤は、道糸に連結する道糸用腕体10に対して揺動自在に連結したハリス用腕体20を設け、これらの連結部分に外嵌する固定筒体30を有する(図1参照)。
【0023】
道糸用腕体10は、錘Rなどを装着する部材で、道糸に連結する。ハリス用腕体20は、この道糸用腕体10の側面に揺動自在に連結される部材であり、先端にハリスを連結する。このハリス用腕体20の基端部に、道糸用腕体10を挿通する略リング状の連結部21が屈曲形成されている(図1、図2参照)。そして、この連結部21を介して道糸用腕体10とハリス用腕体20とが強固に連結されると共に、ハリス用腕体20が揺動自在になるものである。図示の連結部21は、折りたたみ時のハリス用腕体20が道糸用腕体10に近付くように屈曲している(図1参照)。
【0024】
固定筒体30は、これら道糸用腕体10とハリス用腕体20とを挿通しハリス用腕体20の支持角度を固定する部材である。この固定筒体30は、更に連結筒31と固定筒35とからなる。連結筒31は、予め道糸用腕体10を挿通し、道糸用腕体10に連結したハリス用腕体20の連結部21上下に装着されている。図示の連結筒31は、自身の長手側面に開口部34を形成し、この開口部34内で連結部21を道糸用腕体10に連結している(図1、図2参照)。
【0025】
一方、固定筒35は、連結筒31に重合してハリス用腕体20の角度を固定する。すなわち、ハリス用腕体20使用時の角度と不使用時の折りたたみ角度とを、この固定筒35で固定する。図示の固定筒35は、前記ハリス用腕体20を上下に揺動せしめる揺動スリット36を側面に形成している(図3、図4参照)。更に、この揺動スリット36からスライド溝部37を形成している。このスライド溝部37は、道糸用腕体10に対してハリス用腕体20が略直角の位置のときにスライド係止する部分で、使用時のハリス用腕体20を固定するものである(図5、図6参照)。
【0026】
固定筒体30には、更に嵌合部33,38を設けている。この嵌合部33,38は、前記連結筒31と固定筒35とを重合したときに相互に嵌合し、固定筒35を連結筒31に回転自在に止着する。図示例では、連結筒31に凹状の嵌合部33を設け、固定筒35に凸状の嵌合部38を設けているが、嵌合部33,38の凹凸や設置位置などは自由に変更できるものである。
【0027】
更に連結筒31には、嵌合凹部32が設けられている(図4参照)。この嵌合凹部32は、ハリス用腕体20を持ち上げて道糸用腕体10に略平行に重ねた際に、ハリス用腕体20を嵌合するものである。この嵌合凹部32にハリス用腕体20を嵌合した状態で固定筒35を回転させると、ハリス用腕体20が固定され、極めてコンパクトな状態になる(図7参照)。
【0028】
尚、本発明は図示例に限定されるものではなく、各構成部位における形状、寸法等の設計変更などは、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で自由に変更することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明吊り金具において固定筒に道糸用腕体とハリス用腕体とを挿通する状態を示す斜視図である。
【図2】本発明吊り金具の固定筒に連結筒を重合する状態を示す要部側面図である。
【図3】本発明吊り金具において、ハリス用腕体を揺動する状態を示す斜視図である。
【図4】本発明吊り金具の固定筒における揺動スリットを示す側面図である。
【図5】本発明吊り金具において、ハリス用腕体を使用状態に設定する状態を示す要部側面図である。
【図6】本発明吊り金具において、ハリス用腕体を使用状態に固定した状態を示す要部側面図である。
【図7】本発明吊り金具において、ハリス用腕体を折りたたみ状態に固定した状態を示す要部側面図である。
【符号の説明】
【0030】
R 錘
10 道糸用腕体
20 ハリス用腕体
21 連結部
30 固定筒体
31 連結筒
32 嵌合凹部
33 嵌合部
35 固定筒
36 揺動スリット
37 スライド溝部
38 嵌合部
【出願人】 【識別番号】596049751
【氏名又は名称】宮沢 忠男
【出願日】 平成16年2月4日(2004.2.4)
【代理人】 【識別番号】100066223
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 政美

【公開番号】 特開2005−218325(P2005−218325A)
【公開日】 平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願番号】 特願2004−27597(P2004−27597)