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【発明の名称】 釣竿支持装置
【発明者】 【氏名】阿部 裕充

【要約】 【課題】水平方向に釣竿の角度を変えるようにした釣竿支持装置において、取り扱いが容易で丈夫な構造の支持装置を提供する。

【解決手段】船縁等に取り付けられる固定部材(1)の上面に取付ベース(8)を設ける。この取付ベース(8)は、ベース取付ボルト(7)により上記固定部材(1)に着脱可能に取り付けられる。上記取付ベース(8)の前面側には、上記固定部材(1)の側面に沿って延びる屈曲部(30)が設けられている。この屈曲部(30)と固定部材(1)の対向面は、上記ベース取付ボルト(7)を中心として上記取付ベース(8)を回動できるよう弧面に形成されている。上記固定部材(1)の前面側の側面には、複数のナット(33)・・・が間隔をあけて設けられ、屈曲部(30)には、このナット(33)にねじ着できるよう調整ねじ(34)が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船縁等に固定される固定部材と、釣竿を支持する竿受け部材を具備し、該竿受け部材は上記固定部材の上面にベース取付ボルトにより着脱可能に取り付けられる取付ベースと該取付ベースの前後に設けられるアームとクランプ部を有し、上記取付ベースの前面側に上記固定部材の側面に沿って延びる屈曲部を設け、上記ベース取付ボルトを中心として上記取付ベースを水平方向に回動できるよう上記屈曲部と固定部材の対向面を弧面に形成すると共に回動した位置で該屈曲部を固定部材に連結するよう連結部材を設けた釣竿支持装置。
【請求項2】
上記取付ベースの下面と固定部材の上面のいずれか一方に係合溝を形成し、他方に該係合溝内に突出するストッパーを設け、上記取付ベースの回動範囲を規制するようにした請求項1に記載の釣竿支持装置。
【請求項3】
上記ベース取付ボルトは上記取付ベースに抜け止めされている請求項1または2に記載の釣竿支持装置。
【請求項4】
上記連結部材は、固定部材に設けた複数のナットと該ナットにねじ着するよう上記屈曲部に抜け止め状態で設けた調整ねじを含む請求項1〜3のいずれかに記載の釣竿支持装置。
【請求項5】
上記連結部材は、固定部材に設けた複数の係合孔と該係合孔に嵌入するよう上記屈曲部に抜け止め状態で設けた調整ピンを含む請求項1〜3のいずれかに記載の釣竿支持装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、船縁等に取り付けて釣竿を保持できるようにした釣竿支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
船縁等に万力等の固定部材を取り付け、該固定部材上に設けた竿受け部材に釣竿を支持させるようにした釣竿支持装置が広く用いられている。そして、この支持装置として、上記竿受け部材を水平方向に回動可能に設けて竿の水平方向の角度を調整できるようにしたり(例えば、特許文献1参照)、竿受け部材を固定部材から簡単に外せるようにした機能を有するもの(例えば、特許文献2参照)その他種々の装置が知られている。
【0003】
水平方向の角度を変化できる機構として、特許文献1に記載のものは、支持台に水平方向に旋回可能に基台を取り付け、基台の前後にそれぞれ前後方向に回動可能に前方支持腕及び後方支持腕を設け、上記前方支持腕に上下方向に進退する調節ねじを取り付け、上記基台を取り付ける支持台の支持面に上記調整ねじが嵌合する複数の凹所を上記基台の旋回中心に対して放射状に設け、上記調整ねじを適宜の凹所に嵌合させることにより釣竿の水平方向の角度を変えるように構成されている。そのため、上記前方支持腕と後方支持腕に釣竿を支持させると、上記調整ねじ部分は釣竿や該釣竿に取り付けたリールによって隠され、側方からのぞき込まなければ見ることができず、操作がしにくい、という問題があった。
【0004】
その上、上記支持台と基台は、支持台に設けた中空筒状の支軸を基台に設けた中央孔に回動可能に嵌合し、該支軸にボルトを挿通して支持台の裏面側のナットにねじ込むことにより、抜け止めされ、該支軸部分だけで水平荷重を受ける構成であるから、大きな魚を釣る場合のように釣竿に過大な引張力が作用すると、上記支軸部分に荷重が集中して損傷しやすくなり、また、上記支持台から基台を取り外すには、上記抜け止めボルトを外さなければならないが、簡単に取り外すことができず、ナット等を紛失すると使用できなくなるおそれがある。そのため、通常は装置全体を船縁等に着脱するようにしているので、着脱するたびに万力等の固定部材で頻繁に船縁の各所が挟着され、該船縁が傷つきやすい。
【特許文献1】実用新案登録第2500140号公報(実用新案登録請求の範囲、図2、図3)
【特許文献2】特開平7−289134号公報(特許請求の範囲、図1〜図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の解決課題は、釣竿の水平方向の角度を変える際、釣人が確実かつ容易に操作でき、釣竿に過大な引張力が作用しても破損するようなおそれも少なく、また簡単に竿受け部材を着脱して固定部材を船縁等に取り付けたままにでき、取扱いに手間がかからない釣竿支持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、船縁等に固定される固定部材と、釣竿を支持する竿受け部材を具備し、該竿受け部材は上記固定部材の上面にベース取付ボルトにより着脱可能に取り付けられる取付ベースと該取付ベースの前後に設けられるアームとクランプ部を有し、上記取付ベースの前面側に上記固定部材の側面に沿って延びる屈曲部を設け、上記ベース取付ボルトを中心として上記取付ベースを水平方向に回動できるよう上記屈曲部と固定部材の対向面を弧面に形成すると共に回動した位置で該屈曲部を固定部材に連結するよう連結部材を設けた釣竿支持装置が提供され、好ましくは上記連結部材は調整ねじ部分を含み、上記ベース取付ボルトと調整ねじは上記取付ベースに抜け止めされている。
【発明の効果】
【0007】
本発明は上記のように構成され、固定部材に回動可能に取り付けられた取付ベースの前面側に、上記固定部材の側面に沿って延びる屈曲部を設け、該屈曲部に連結部材を設けて回動した位置で取付ベースを固定部材に連結するようにしたから、連結部材を設けた屈曲部が釣人の目の前に表われ、操作が容易であり、その上釣竿に過大な引張力が作用しても上記屈曲部が固定部材の側面に当接することにより該屈曲部でも水平荷重を支持でき、大きな荷重に耐えることが可能であり、取付ベースが破損しにくい。また、上記ベース取付ボルトや連結部材を着脱することにより上記取付ベースを固定部材に簡単に着脱できるから、固定部材を船縁等に取り付けたままにすることができ、従来のように使用の際にその都度装置全体を着脱する場合に比べて船縁等を損傷することも少ない。また、ベース取付ボルトや連結部材の調整ねじ等を取付ベースに抜け止めすると、紛失するおそれがなく、安心である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1を参照し、本発明の釣竿支持装置は、船縁(図示略)等に固定される固定部材(1)と、釣竿(図示略)を支持する竿受け部材(2)を具備し、上記固定部材(1)は公知のように上枠(3)と下枠(4)の間に船縁等を挿入して締付ボルト(5)で締着する万力構造となっている。
【0009】
上記竿受け部材(2)は、上記固定部材(1)の上枠(3)の上面に埋設したナット(6)にベース取付ボルト(7)をねじ着することにより着脱可能に取り付けられる取付ベース(8)を有し、該取付ボルト(7)は取付ベース(8)に抜け止めされている。該取付ベース(8)の下面と固定部材(1)の上面のいずれか一方の部材、図に示す実施例では取付ベース(8)に嵌合孔(9)を形成し、他方の部材、図においては固定部材(1)に円柱状突起(10)を形成して両者を水平方向に回動可能に連結しているが、取付ベース側に円柱状突起を形成し、固定部材側に嵌合孔を形成してもよい。そして、上記取付ベースの回動範囲を規制するよう係合溝(11)と該係合溝(11)内に突出するようストッパー(12)を設けてある。図に示す実施例では、取付ベース(8)側に係合溝(11)を形成し固定部材(1)側にストッパー(12)を設けてあるが、それぞれ図示とは逆の部材側に係合溝とストッパーを形成してもよい。
【0010】
上記取付ベース(8)の前後には、それぞれ前後方向に揺動可能にアーム(13)とクランプ部(14)を軸(15)、(16)で枢支してある。上記アーム(13)の基部には、上記固定部材(1)の上面に頭部が当接するよう垂直角度調整ねじ(17)をねじ着してあり、該調整ねじ(17)のねじ込み量を調整することによりアーム(13)の先端に載置した釣竿の上下方向の角度を調整することができる。
【0011】
上記クランプ部(14)は、取付軸(18)を有するクランプブロック(19)と、上記取付軸(18)に嵌着するソケット部(20)を含み、該ソケット部(20)には、上記取付軸(18)に係合するよう軸(21)に枢支されたクランプ着脱レバー(22)と釣竿を締着するクランプ受(23)及びクランププレート(24)が設けられ、該クランププレート(24)を締付ボルト(25)、(25)で締着する。なお、上記クランプ着脱レバー(22)は、係止爪(26)が上記取付軸(18)の首部に係合する方向にばね(27)で付勢され、上記クランプブロック(19)は図1に示すように、起立した状態に回動する方向にばね(28)で付勢されている。
【0012】
上記取付ベース(8)の前面側には、上記固定部材(1)の側面(29)に沿って延びる屈曲部(30)が形成され、上記ベース取付ボルト(7)を中心として上記取付ベースを水平方向に回動できるよう上記屈曲部(30)と固定部材(1)の対向面(摺接面)(31)、(32)は上記ベース取付ボルトの軸心を中心とする弧面に形成されている。
【0013】
上記取付ベース(8)の屈曲部(30)と固定部材(1)は、取付ベース(8)を回動した位置で適宜の連結部材により連結される。図1に示す実施例では、固定部材(1)に複数のナット(33)・・・をインサート成形により埋設し、屈曲部(30)に抜け止め状態で調整ねじ(34)を設け、該調整ねじ(34)を適宜位置の上記ナット(33)・・・にねじ着できるようにしてある。なお、上記ナット(33)・・・は、適宜の間隔で設けることができ、図に示す実施例では約30°間隔に設けてあるが、上記固定部材(1)の外側面の大きさに応じて、それよりも狭い間隔で設けたり、大きな間隔で設けたり適宜にすることができる。また、適宜の位置に、ナットの位置を示すような印を設けてもよい(図示略)。
【0014】
図6は、連結部材の他の実施例を示し、固定部材(1)には、適宜間隔で複数の係合孔(35)・・・を設け、該係合孔(35)に嵌入するよう上記屈曲部(30)に抜け止め状態で調整ピン(36)を設け、該ピン(36)が係合孔(35)に入り込む方向にばね(37)で付勢してある。つまみ(38)をつかんで該ピン(36)を係合孔(35)から抜き出せば、上記屈曲部(30)と固定部材(1)の連結は外れ、取付ベース(8)を回動させることができ、回動した位置に存する係合孔に上記調整ピンを挿入すれば、屈曲部と固定部材を連結することができる。
【0015】
上記取付ベース(8)は、ベース取付ボルト(7)で固定部材(1)に締着されているから、釣竿の水平方向の角度を変更する際は、該取付ボルト(7)を緩め、前面側に表われている上記連結部材の調整ねじ(34)をナット(33)から抜き出して取付ベースを回動させればよい。所望の位置に回動したら、上記調整ねじ(34)を対応する位置に存するナットにねじ着し、上記ベース取付ボルト(7)を締めつければ、該取付ベース(8)は固定部材(1)に確実に固定することができ、大物を釣るときでも該取付ベースが破損するおそれはない。なお、上記調整ねじだけでも固定部材に取付ベース(8)を固定できるから、上記ベース取付ボルト(7)を緩めたままにしてもよい。
【0016】
上記ベース取付ボルト(7)及び調整ねじ(34)をナットから外せば、上記竿受け部材(2)を固定部材(1)から簡単に取り外すことができる。したがって、船に固定部材だけを常時取り付けておき、釣りをする際に竿受け部材を取り付けるようにすることができるから、船宿等で釣人に釣竿支持装置を貸し出す場合等に便利に使用することができる。
【0017】
上記実施例では、上記ストッパー(12)により取付ベースの回動範囲を規制するようにしているが、該取付ベース(8)を360°回転できるようにしてもよい。この場合は、上記ストッパーをなくし、上記固定部材(1)の上枠(3)を円形状に形成し、この円形状の外側面に複数のナットを設ければよい。このように構成すると、上記固定部材を船縁等に取り付ける際、下枠(4)を船外側に位置させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例を示し、一部を断面した側面図。
【図2】正面図。
【図3】平面図。
【図4】固定部材の上枠の平面図。
【図5】取付ベースの底面図。
【図6】他の実施例を示す説明図。
【符号の説明】
【0019】
1 固定部材
2 竿受け部材
7 ベース取付ボルト
8 取付ベース
13 アーム
14 クランプ部
17 垂直角度調整ねじ
30 屈曲部
33 ナット
34 調整ねじ
35 係合孔
36 調整ピン
【出願人】 【識別番号】592218919
【氏名又は名称】有限会社サニー商事
【出願日】 平成16年1月21日(2004.1.21)
【代理人】 【識別番号】100081547
【弁理士】
【氏名又は名称】亀川 義示

【公開番号】 特開2005−204529(P2005−204529A)
【公開日】 平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願番号】 特願2004−12675(P2004−12675)