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【発明の名称】 新規コマセ補助剤
【発明者】 【氏名】田宮 知則
【住所又は居所】千葉市美浜区新港8−2 オリエンタル酵母工業株式会社内

【氏名】松島 清久
【住所又は居所】東京都板橋区小豆沢三丁目6番10号 オリエンタル酵母工業株式会社内

【氏名】藤原 幸弘
【住所又は居所】千葉市美浜区新港8−2 オリエンタル酵母工業株式会社内

【要約】 【課題】本発明の課題は、実質的にオキアミやイサザアミ等のコマセのみを簡便に粘結させることが可能で、オキアミのみの集魚効果により、目的の魚以外の雑魚が集まらないコマセ補助剤を提供することである。

【解決手段】増粘剤および増量剤を含有することを特徴とするコマセ補助剤。特に増粘剤の含有比率が15〜57質量%であり、かつ増量剤の含有比率が30〜43質量%であるコマセ補助剤。更に望ましくは増粘剤の含有比率が50〜57質量%であり、かつ増量剤の含有比率が35〜43質量%であるコマセ補助剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
増粘剤および増量剤を含有することを特徴とするコマセ補助剤。
【請求項2】
増粘剤の含有比率が5〜70質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のコマセ補助剤。
【請求項3】
増量剤の含有比率が20〜80質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のコマセ補助剤。
【請求項4】
増粘剤の含有比率が15〜57質量%であり、かつ増量剤の含有比率が30〜43質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のコマセ補助剤。
【請求項5】
増粘剤の含有比率が50〜57質量%であり、かつ増量剤の含有比率が35〜43質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のコマセ補助剤。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣りにおいて使用するオキアミ、イサザアミ等のコマセ餌を粘結させるための補助剤であり、特に増粘剤および増量剤を含有することを特徴とするコマセ補助剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
魚釣りの際、魚を誘引するための物質として、ミミズ、魚粉、サナギ粉末、魚の発酵物、酒粕、オキアミ類、ウニ粉、米ぬか等のいわゆる「コマセ」と言われるものが使用される。このような誘引物質を幾つか組合せて散布したり、また、オカラなどの増量剤を添加して団子状にしてポイントに投入したり、コマセかご等に収容して海中に沈ませたり、さらには、食わせ餌を埋め込んだ状態で投げたりして使用するのが一般的である。
【0003】
しかしながら、特に磯釣りのように大型の魚を目的魚とする場合には通常オキアミやイサザアミのみをコマセ餌に用い、柄杓などにより海面に撒布するが、その場合には二つの問題点が存在する。すなわち、オキアミやイサザアミ等のコマセを柄杓等ですくって撒くと、広範囲に散らばってしまい、目的のポイントに集中的に撒くことが困難であること、これが第一の問題点として挙げられる。
【0004】
また、そのような問題を克服するために、やむを得ずオキアミやイサザアミ等に更に配合餌を添加し、適度な粘着性を持たせて海面に投餌する場合もあるが、そのようなコマセ餌を調製した場合、添加された配合餌の集魚効果により、目的の魚以外の雑魚が集まってしまう、これが第二の問題点である。
【0005】
コマセ餌に関する先行技術はこれまで幾つか提案されており、例えば、ベントナイトと増粘剤との混合物を一定形状に加圧成型して成型することにより、集魚目的の魚種や漁場環境に応じた沈降速度や崩壊所要時間を任意に調整することが可能となる釣り餌に関する報告(特許文献1及び2)がなされている。また、グアガム等の増粘多糖類を、コマセではなく、食わせ餌の補助剤として使用した前例(特許文献3)が存在する。
【0006】
【特許文献1】特開2001−190199号公報
【特許文献2】特開2000−279080号公報
【特許文献3】特開平6−38656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、実質的にオキアミやイサザアミ等のコマセのみを簡便に粘結させることが可能で、オキアミのみの集魚効果により、目的の魚以外の雑魚が集まらないコマセ補助剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題を解決するための手段は、以下の通りである。
<1>増粘剤および増量剤を含有することを特徴とするコマセ補助剤。
<2>増粘剤の含有比率が5〜70質量%であることを特徴とする、<1>に記載のコマセ補助剤。
<3>増量剤の含有比率が20〜80質量%であることを特徴とする、<1>に記載のコマセ補助剤。
<4>増粘剤の含有比率が15〜57質量%であり、かつ増量剤の含有比率が30〜43質量%であることを特徴とする、<1>に記載のコマセ補助剤。
<5>増粘剤の含有比率が50〜57質量%であり、かつ増量剤の含有比率が35〜43質量%であることを特徴とする、<1>に記載のコマセ補助剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明のコマセ補助剤により、オキアミやイサザアミ等のコマセを簡便に粘結させることが可能となり、それにより投餌する際にコマセが飛散せず、かつ望むポイントに集中的に撒けるようになる。更に、実質オキアミだけを粘結させて投餌を行うこととなるため、集魚効果はオキアミによるもののみとなり、目的とする魚以外の魚が集まりにくくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のコマセ補助剤とは、増粘剤及び増量剤を主成分とし、オキアミやイサザアミ等のコマセ餌と混合することにより、コマセ餌を粘結することが可能な素材のことを指す。
【0011】
本発明のコマセ補助剤に用いられる増粘剤としてはグアガムが望ましいが、その他キサンタンガム、ローカストビーンガム、α化澱粉、タマリンドシードガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが使用可能である。例えばグアガムの場合では5〜70質量%の配合比率で適宜調整可能であるが、粘着性及び水中での崩壊速度等を考慮すると、特に15〜57質量%、更には50〜57質量%の範囲が望ましい。なお、配合比率5質量%未満では充分な粘結効果が得られず、逆に70質量%以上では強く粘結し過ぎてしまい、水中における崩壊が遅くなり、充分な集魚効果が得られなくなる。
【0012】
本発明のコマセ補助剤に用いられる増量剤としては、乾燥オカラ、セルロース粉末あるいはパーライトなど、魚の嗜好性がほとんど存在しないかあるいは弱いものであり、かつ吸水性が大きい素材であれば使用可能であるが、特に乾燥オカラが望ましい。乾燥オカラを使用する場合、20〜80質量%の配合比率にて調整可能であるが、特に30〜43質量%、更には35〜43質量%が望ましい。なお、配合比率20質量%未満では充分な粘結効果が得られず、逆に80質量%以上では配合比率の増加に見合うだけの粘結効果が得られない。
【0013】
本発明のコマセ補助剤の調製は、上記原料を混合することにより行われる。なお、混合の際には乾燥条件で行うことが望ましい。また、本発明のコマセ補助剤の調製の際、他の吸水性樹脂やべんがら等の色素を副原料として配合しても良い。
【0014】
本発明のコマセ補助剤は、オキアミまたはイサザアミ1kgに対し、本発明のコマセ補助剤を約25g程度添加し、混合して使用する。コマセ補助剤の添加量は目的や条件等に応じて適宜調整可能である。本発明のコマセ補助剤をオキアミやイサザアミ等に添加・混合するだけで、粘性が高く、かつ水中における適度な崩壊速度のコマセ餌を調製することが可能となる。
【実施例】
【0015】
以下に本発明のコマセ補助剤の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下の表1の原料組成により、コマセ補助剤の調製を行った。
【表1】


上記の原料を充分乾燥させた後、リボンミキサー(株式会社ダルトン製)を用いて混合し、コマセ補助剤1kgを得た。
【0016】
(実施例2)
実施例1において得られたコマセ補助剤25gをオキアミ1kgに撒布し、常温にて混合し、粘結したコマセ餌を得た。
【0017】
(実施例3)
次に、実施例2により得られたコマセ餌をパネラー10人を対象に磯釣りに使用させ、操作性(コマセ餌を海面に撒く際の使い勝手の良さ)及び集魚性(目的の魚以外の魚が集まりにくいこと)の点から5段階(5:大変良い、4:良い、3:普通、2:あまり良くない、1:良くない)により評価を行わせ、その平均値を以下の表2にまとめた。なお、上記コマセ補助剤を配合せず、オキアミのみをコマセ餌として使用した場合(補助剤無添加区)、並びに、市販の配合餌(オリエンタル酵母工業株式会社製「グレジャック」)500g及び市販の補助剤(マルキュー株式会社製「ブッ飛び」)50gをオキアミ1kgに対して混合して調製したコマセ餌を使用した場合(配合餌添加区)を比較区として行った。
【表2】


【0018】
操作性に関しては、補助剤無添加区では柄杓を用いて約5m以上離れたポイントに撒こうとするとオキアミが広範囲に散らばってしまい、目的のポイントに集中的にオキアミを投餌することが不可能であったため、平均評価が1.6と低いものであった。しかしながら本発明の補助剤を添加した場合(補助剤添加区)、15m以上離れたポイントへ投餌した場合でも、オキアミが塊の状態のまま海水面に到達したため4.5と高い評価であった。
【0019】
次に集魚性に関しては、配合餌添加区では、配合餌に含まれる成分による集魚効果により、フグ類やイワシ類など、目的魚以外の魚が集まってしまう事態が頻発し、評価が2.1とやや低いものとなったが、補助剤添加区ではそのような事態は少なく、4.5と高い評価を得た。
【0020】
また、上記操作性及び集魚性に関する評価の平均値を総合評価として算出したが、本発明の補助剤を添加した場合は4.5と高い評価を得た。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明のコマセ補助剤により、オキアミやイサザアミ等のコマセを簡便に粘結させることが可能となり、それにより投餌する際にコマセが飛散せず、かつ望むポイントに集中的に撒けるようになる。更に、実質オキアミだけを粘結させて投餌を行うこととなるため、集魚効果はオキアミによるもののみとなり、目的とする魚以外の魚が集まらなくなる。
【出願人】 【識別番号】000103840
【氏名又は名称】オリエンタル酵母工業株式会社
【住所又は居所】東京都板橋区小豆沢3丁目6番10号
【出願日】 平成15年7月29日(2003.7.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−46074(P2005−46074A)
【公開日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願番号】 特願2003−282195(P2003−282195)