| 【発明の名称】 |
活魚の寄せ集め方法と活魚イケス |
| 【発明者】 |
【氏名】大島 捷一
【氏名】稲田 博史
【氏名】溝口 美義
【氏名】熊沢 泰生
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| 【要約】 |
【課題】遊泳している活魚を簡単かつ容易に、しかも損傷させることなく速やかに狭い領域に寄せ集めする。
【解決手段】活魚の寄せ集め方法は、網材1からなる活魚イケスを海中に浮設して設置し、海水を網材1に自由に透過させる状態で活魚イケスの内部に活魚を遊泳させ、活魚イケスの内部で遊泳している活魚を特定の領域に寄せ集める。この寄せ集め方法は、活魚イケスを、海水に浮上する浮上部1aと、海水に沈降する寄せ集め部1bとに区画している。浮上部1aは、網材1の比重を海水よりも小さくして海水に浮上するようにし、寄せ集め部1bは、網材1の実質的な比重を海水に沈降するようにしている。海水に沈降する比重の寄せ集め部1bを海中に沈降させる状態としながら、浮上部1aを海水に浮上させて、活魚イケスを遊泳している活魚を寄せ集め部1bに寄せ集める。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 網材(1)からなる活魚イケスを海中に浮設して設置し、海水を網材(1)に自由に透過させる状態で活魚イケスの内部に活魚を遊泳させ、活魚イケスの内部で遊泳している活魚を特定の領域に寄せ集める方法において、 活魚イケスを、海水に浮上する浮上部(1a)と、海水に沈降する寄せ集め部(1b)とに区画し、浮上部(1a)は網材(1)の比重を海水よりも小さくして海水に浮上するようにし、寄せ集め部(1b)は、網材(1)の実質的な比重を海水に沈降するようにし、 海水に沈降する比重の寄せ集め部(1b)を海中に沈降させる状態としながら、浮上部(1a)を海水に浮上させて、活魚イケスを遊泳している活魚を寄せ集め部(1b)に寄せ集める活魚の寄せ集め方法。 【請求項2】 寄せ集め部(1b)の網材(1)に重りを設けて、寄せ集め部(1b)の実質的な比重を海水に沈降するようにする請求項1に記載される活魚の寄せ集め方法。 【請求項3】 寄せ集め部(1b)の近傍に、活魚を透過させて大きさ別に選別する選別網(15)を設け、寄せ集め部(1b)に集めた活魚を選別網(15)に透過させて、大きさ別に選別する請求項1に記載される活魚の寄せ集め方法。 【請求項4】 活魚イケスの上端開口部の平面形状を、多角形、円形、または楕円形とし、中心部から外側にずれた部分に寄せ集め部(1b)として、その他の部分を浮上部(1a)とし、中心部を重りで沈降させて活魚イケスの内部で活魚を遊泳させ、中心部を引き上げて、活魚イケスの内部を遊泳している活魚を寄せ集め部(1b)に寄せ集めする請求項1に記載される活魚の寄せ集め方法。 【請求項5】 網材(1)を海中に浮設して設置し、海水を網材(1)に自由に透過させて内部に活魚を遊泳させ、さらに活魚イケスの内部で遊泳している活魚を特定の領域に寄せ集めする活魚イケスであって、 海水に浮上する浮上部(1a)と、海水に沈降する寄せ集め部(1b)とに区画され、浮上部(1a)は網材(1)の比重を海水よりも小さくして海水に浮上するようにし、寄せ集め部(1b)は、網材(1)の実質的な比重を海水に沈降するようにしており、 海水に沈降する比重の寄せ集め部(1b)を海中に沈降させる状態で、浮上部(1a)を海水に浮上させて、内部を遊泳している活魚を寄せ集め部(1b)に寄せ集めるようにしてなる活魚イケス。 【請求項6】 寄せ集め部(1b)の網材(1)に複数の比重調整重りを設けて、寄せ集め部(1b)の実質的な比重を海水に沈降するようにしている請求項5に記載される活魚イケス。 【請求項7】 複数枚の側網(1A)を筒状に連結すると共に、筒状に連結している側網(1A)の底部に底網(1B)を連結して、一部の側網(1A)を寄せ集め部(1b)としている請求項6に記載される活魚イケス。 【請求項8】 比重調整重りが、複数本の重りロープである請求項6又は7に記載される活魚イケス。 【請求項9】 比重調整重りが、寄せ集め部(1b)に所定の間隔で連結している複数の重錘である請求項6又は7に記載される活魚イケス。 【請求項10】 寄せ集め部(1b)の近傍に、活魚を透過させて大きさ別に選別する選別網(15)を設けており、寄せ集め部(1b)に集めた活魚を選別網(15)に透過させて、大きさ別に選別するようにしてなる請求項5に記載される活魚イケス。 【請求項11】 選別網(15)の一部を網材(1)の内面に連結すると共に、この選別網(15)に引上ロープ(16)を連結しており、引上ロープ(16)を引っ張って選別網(15)を垂直方向に引き上げるようにしてなる請求項10に記載される活魚イケス。 【請求項12】 上端開口部の平面形状を、多角形、円形、または楕円形として、中心部から外側にずれた部分に寄せ集め部(1b)を設けて、その他の部分を浮上部(1a)としており、中心部を重りで沈降させて活魚イケスの内部で活魚を遊泳させ、中心部を引き上げて、活魚イケスの内部を遊泳している活魚を寄せ集め部(1b)に集めるようにしてなる請求項5に記載される活魚イケス。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、活魚を養殖し、あるいは、捕獲した活魚を一時的に畜養し、あるいはまた、魚を選別するために使用される活魚イケスと活魚の寄せ集め方法に関する。 【背景技術】 【0002】 活魚イケスは、活魚を傷つけずに自由に遊泳させること、さらに、生息させる活魚を傷をつけないように能率よく捕獲したり、選別することが大切である。遊泳する活魚の傷を少なくするためには、速やかに短時間で処理することに加えて、活魚が網材に衝突するのを防止することが大切である。処理時間が長くなると、活魚の損傷が増加し、活魚が網材に衝突し、あるいは網材を擦って損傷するからである。本発明者は、この欠点を解消することを目的として、図1に示す活魚イケスを開発した。(特許文献1参照) 【0003】 この活魚イケスは、図2に示すように、網材1の中心部分を吊り上げて、遊泳している活魚を寄せ集めする。中央部分が吊り上げられた活魚イケスは、ドーナツ状の回遊水路13ができる。したがって、活魚イケスを遊泳している活魚は、回遊水路13に集められる。回遊水路13に集められた活魚は、たとえば図3に示すように、寄せ網8を移動させてドーナツ状の回遊水路13に沿って追い込んで寄せ集めできる。 【0004】 図1と図2の回遊水路は、活魚をドーナツ状の回遊水路に寄せ集めできるが、さらに狭い領域に寄せ集めできるなら、より能率よく活魚を捕獲できる。また、活魚を大きさ別に選別する場合も、より短時間で能率よく処理するためには、さらに狭い領域に速やかに活魚を寄せ集めすることが大切である。 【0005】 活魚イケスの内部を遊泳している活魚を大きさ別に選別する場合、活魚イケスに選別網を設け、この選別網に通過させる方法で選別できる。この方法を実現する活魚イケスは開発されている。(特許文献2および3参照) 【0006】 特許文献2には、縦方向に並列配置した選別棒からなる魚類分離流通部によって養殖水槽を複数に区分すると共に、魚類分離流通部の選別棒の間隔を養殖する魚に応じて順次小さくなるように調節して大きさ順に分離選別して飼育する技術が記載される。 【0007】 特許文献3には、生簀を備えた育成装置であって、生簀は仕切板で仕切られた複数の直列に並んだ区画を有し、仕切板には魚体サイズ別に通過できる選別孔が設けてあり、各仕切板の選別孔は直列一方向に沿い順次小さくなるようにしてあり、一端の区画に入れた魚類を摂餌のため、あるいは刺激を与えた区画間を移動させ、選別孔を通過できる魚類と通過できない魚類に選別し、サイズがほぼ揃った魚体サイズ別グループを単位にして区画内で育成する魚類の育成装置を記載している。 【0008】 これ等の公報に記載される方法は、活魚を選別する網等を透過させて大きさ別に選別する。ただ、この方法では活魚を能率よく短時間で損傷しないように選別できない。それは、活魚が遊泳する領域が広いために、全ての活魚を速やかに選別網に通過できないからである。 【0009】 【特許文献1】特開平10−56912号公報 【特許文献2】特開2002−171864号公報 【特許文献3】特開平05−115230号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明は、従来の活魚イケスが有するこのような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、遊泳している活魚を簡単かつ容易に、しかも損傷させることなく速やかに狭い領域に寄せ集めできる活魚の寄せ集め方法と、活魚イケスを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明の活魚の寄せ集め方法は、網材1からなる活魚イケスを海中に浮設して設置し、海水を網材1に自由に透過させる状態で活魚イケスの内部に活魚を遊泳させ、活魚イケスの内部で遊泳している活魚を特定の領域に寄せ集める。この寄せ集め方法は、活魚イケスを、海水に浮上する浮上部1aと、海水に沈降する寄せ集め部1bとに区画している。浮上部1aは、網材1の比重を海水よりも小さくして海水に浮上するようにし、寄せ集め部1bは、網材1の実質的な比重を海水に沈降するようにしている。海水に沈降する比重の寄せ集め部1bを海中に沈降させる状態としながら、浮上部1aを海水に浮上させて、活魚イケスを遊泳している活魚を寄せ集め部1bに寄せ集める。 【0012】 本発明の請求項2に記載される活魚の寄せ集め方法は、寄せ集め部1bの網材1に重りを設けて、寄せ集め部1bの実質的な比重を海水に沈降するようにしている。さらに、本発明の請求項3に記載される活魚の寄せ集め方法は、寄せ集め部1bの近傍に、活魚を透過させて大きさ別に選別する選別網15を設け、寄せ集め部1bに集めた活魚を選別網15に透過させて、大きさ別に選別する。 【0013】 さらに、本発明の請求項4に記載される活魚の寄せ集め方法は、活魚イケスの上端開口部の平面形状を、多角形、円形、または楕円形とし、中心部から外側にずれた部分に寄せ集め部1bとして、その他の部分を浮上部1aとし、中心部を重りで沈降させて活魚イケスの内部で活魚を遊泳させ、中心部を引き上げて、活魚イケスの内部を遊泳している活魚を寄せ集め部1bに寄せ集めする。 【0014】 本発明の請求項5に記載される活魚イケスは、網材1を海中に浮設して設置し、海水を網材に自由に透過させて内部に活魚を遊泳させ、さらに活魚イケスの内部で遊泳している活魚を特定の領域に寄せ集めする。この活魚イケスは、海水に浮上する浮上部1aと、海水に沈降する寄せ集め部1bとに区画している。浮上部1aは、網材1の比重を海水よりも小さくして海水に浮上するようにし、寄せ集め部1bは、網材1の実質的な比重を海水に沈降するようにしている。海水に沈降する比重の寄せ集め部1bを海中に沈降させる状態で、浮上部1aを海水に浮上させて、内部を遊泳している活魚を寄せ集め部1bに寄せ集めるようにしている。 【0015】 本発明の請求項6に記載される活魚イケスは、寄せ集め部1bの網材1に複数の比重調整重りを設けて、寄せ集め部1bの実質的な比重を海水に沈降するようにしている。本発明の請求項7に記載される活魚イケスは、複数枚の側網1Aを筒状に連結すると共に、筒状に連結している側網1Aの底部に底網1Bを連結して、一部の側網1Aを寄せ集め部1bとしている。本発明の請求項8に記載される活魚イケスは、比重調整重りを、複数本の重りロープとしている。さらに、本発明の請求項9に記載される活魚イケスは、比重調整重りを、寄せ集め部1bに所定の間隔で連結している複数の重錘としている。 【0016】 さらに、本発明の請求項10に記載される活魚イケスは、寄せ集め部1bの近傍に、活魚を透過させて大きさ別に選別する選別網15を設けており、寄せ集め部1bに集めた活魚を選別網15に透過させて、大きさ別に選別している。さらに、本発明の請求項11に記載される活魚イケスは、選別網15の一部を網材1の内面に連結すると共に、この選別網15に引上ロープ16を連結しており、引上ロープ16を引っ張って選別網15を垂直方向に引き上げるようにしている。 【0017】 さらに、本発明の請求項12に記載される活魚イケスは、上端開口部の平面形状を、多角形、円形、または楕円形として、中心部から外側にずれた部分に寄せ集め部1bを設けて、その他の部分を浮上部1aとしている。この活魚イケスは、中心部を重りで沈降させて活魚イケスの内部で活魚を遊泳させ、中心部を引き上げて、活魚イケスの内部を遊泳している活魚を寄せ集め部1bに集めるようにしている。 【発明の効果】 【0018】 本発明の請求項1の寄せ集め方法と請求項5の活魚イケスは、活魚イケスの内部を遊泳している活魚を、簡単かつ容易に、しかも損傷させることなく速やかに狭い領域に寄せ集めできる特長がある。とくに、この寄せ集め方法と活魚イケスは、活魚の寄せ集め部の実質的な比重を海水よりも重くして、寄せ集め部を海水に沈降させながら、海水よりも比重の軽い浮上部を海水に浮上させるので、寄せ集め部の周囲を理想的な状態で浮上できる。このため、寄せ集め部やその周囲に、遊泳している活魚が侵入するしわなどができず、多数の活魚を速やかに寄せ集め部に寄せ集めできる。このため、活魚イケスを遊泳している活魚を、速やかに狭い領域に寄せ集めして能率よく捕獲したり、選別することができる。 【0019】 本発明の請求項3の寄せ集め方法と請求項10の活魚イケスは、寄せ集め部に選別網を設けて、寄せ集め部に集めた活魚を選別網に透過させることで、極めて能率よく、しかも短時間に活魚の損傷を極減して選別できる特長がある。このことは、活魚イケスで生育させている活魚の選別にとくに大切である。それは、選別したときに損傷を受けた活魚は、数日後に死滅するからである。ちなみに、本発明の方法によると、1万匹の活魚を30分で大きさ別に選別でき、しかも選別してから10日経過した後における活魚を死滅率を数%以下と著しく少なくできることが実証された。このように、活魚を能率よくしかも損傷を少なくして選別できる方法は、現在までに開発されていない。活魚イケスで活魚を生育させる場合、活魚を大きさ別に選別して出荷し、あるいは大きさ別に選別して、大きい魚と小さい魚とを区別して能率よく生育できる。本発明の方法は、活魚イケスの活魚を理想的な方法で選別して、活魚をより好ましい環境で生育して出荷できる。 【0020】 さらに、本発明の請求項4の寄せ集め方法と請求項12の活魚イケスは、活魚イケスの中心部を引き上げ、中心部から外側にずれた部分に設けている寄せ集め部に活魚を寄せ集めできる。この方法は、活魚イケス内部を遊泳している活魚を、ドーナツ型の回遊水路に寄せ集め、その後寄せ集め部に寄せ集めするので、大きな回遊水路から極めて狭い領域に活魚を速やか損傷なく寄せ集めできる特長がある。それは、活魚イケスの広い領域から回遊水路に活魚を寄せ集め、回遊水路の活魚をさらに狭い寄せ集め部に集めるからである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0021】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための活魚イケスと寄せ集め方法を例示するものであって、本発明は活魚イケスと寄せ集め方法を下記のものに特定しない。 【0022】 さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。 【0023】 図4に示す活魚イケスは、海水を自由に透過させて内部に活魚を生息させる網材1と、この網材1の上端に沿って設けられたイケスフレーム2とを備える。 【0024】 網材1は、上端開口部の平面形状を多角形、円形、または楕円形とし、水平断面積を下方に向かって次第に小さく形成している。図5に示す網材1は、平面形状を八角形としている。この網材1は、上端の開口部と底面の両方を八角形として、底面の八角形を上端開口部の八角形よりも小さくしている。この網材1は、下方に向かって次第に幅が狭くなる台形状をしている8枚の側網1Aを筒状に連結し、底に八角形の底網1Bを連結して製作される。 【0025】 開口部を八角形とする網材1は、図6に示すように、底網1Bを四角形とすることもできる。この図の網材1は、幅を同じとする長方形の側網1Aと、逆三角形の側網1Aとを連結し、底に四角形の底網1Bを連結して製造される。この形状の網材1は、長方形の側網1Aを使用して能率よく製造できる。 【0026】 さらに、図7に示す網材1は、上端と底面を六角形としている。この網材1は、図5の網材1と同じように、下方に向かって幅が狭くなる台形状の側網1Aを連結し、底面に六角形の底網1Bを連結して製造される。 【0027】 図8に示す網材1は、上端と底面を五角形としている。この網材1も、図5の網材1と同じように、下方に向かって幅が狭くなる5枚の台形状側網1Aを連結し、底面に五角形の底網1Bを連結して製造される。 【0028】 さらにまた、図9に示す網材1は、上端と底面を四角形としている。この網材1も、図5の網材1と同じように、下方に向かって幅が狭くなる4枚の台形状側網1Aを連結し、底面に四角形の底網1Bを連結して製造される。 【0029】 さらに、図10に示す網材1は、上端の開口部を12角形として、底面を6角形としている。この網材1は、幅を同じとする6枚の長方形の側網1Aと、6枚の逆三角形の側網1Aとを連結し、底に六角形の底網1Bを連結して製造される。この形状の網材1も、長方形の側網1Aと三角形の側網1Aとを使用して能率よく製造できる。 【0030】 図5ないし図10に示す網材1は、上端開口部を多角形としている。ただ、網材は、上端開口部を、円形ないし楕円形のイケスフレームに連結して、円形あるいは楕円形に拡開することもできる。 【0031】 網材1は、図11に示すように、底部に主おもり11を設けている。主おもり11は、好ましくは、底網1Bと側網1Aとの境界部、及び底網1Bの中央部分に固定する。これらの位置に主おもり11を備える網材1は、主おもり11から受ける引張力よって、拡開状態に保持される。主おもり11は、図12に示すように、紐を介して網材1に取り付けることもできる。これらの網材は、通常静置時および底部引き上げ時に、網材に生じる網シワを少なくできる特長がある。ただ、本発明は、主おもりの固定位置を上記の位置に特定しない、主おもりは、網材の形状に応じて、網材全体を効率よく拡開して海中に設置できる種々な位置に変更することもできる。 【0032】 さらに、活魚イケスは、網材1を、海水に浮上する比重の浮上部1aと、海水に沈降する寄せ集め部1bとに区画している。図5ないし図10の活魚イケスは、図においてハッチングで示す一部の側網1Aを寄せ集め部1bとし、他の側網を浮上部1aとしている。図の活魚イケスは、1ないし2枚の側網1Aを寄せ集め部1bとし、その他の側網1Aと底網1Bを浮上部1aとしている。寄せ集め部1bの側網1Aは、比重調整重り(図示せず)を連結して、実質的な比重を海水よりも重くしている。浮上部1aの網材1は、比重を海水よりも小さくして、主おもり11で強制的に沈ませないかぎり、海水に浮上するようにしている。 【0033】 寄せ集め部1bの網材1は、実質的な比重を海水より重くして、海水に沈降するようにする。寄せ集め部1bは、網材1に複数の比重調整重りを設けて、寄せ集め部1bの実質的な比重を海水に沈降するようにしている。寄せ集め部は、網材自体に海水よりも比重の重いものを使用することもできる。比重調整重りは、複数本の重りロープが適している。比重調整重りである重りロープは、寄せ集め部1bの網材全体に一定の間隔で固定されて、寄せ集め部1bの比重を海水よりも大きくする。重りロープは、縦横に交差するように寄せ集め部1bの網材1に固定され、あるいは、平行に並べて寄せ集め部1bの網材1に固定される。一定の間隔で重りロープを固定している寄せ集め部1bは、全体を均一に沈降できる特長がある。ただし、比重調整重りは、必ずしも重りロープとする必要はない。比重調整重りには、多数の重錘も使用できる。比重調整重りである多数の重錘は、寄せ集め部1bの周囲とその内側とに所定の間隔で固定されて、網材1の寄せ集め部1bを均一に海中に沈降させる。 【0034】 さらに、活魚イケスは、寄せ集め部1bの近傍に、活魚を透過させて大きさ別に選別する選別網15を設けている。この選別網15は、寄せ集め部1bに集めた活魚を透過させて、大きさ別に選別する。選別網15は、活魚を選別するときにのみ使用する。したがって、活魚を活魚イケスの内部に遊泳させるとき、選別網15が邪魔にならないように、選別網15を網材1の内面に沿わせる。選別網15は、図13に示すように、周囲の一部を網材1の内面に連結している。さらに、選別網15は、図14に示すように、垂直な姿勢に起こす引上ロープ16を連結している。選別網15で活魚を選別するときは、図14に示すように、引上ロープ16を引っ張って選別網15を垂直方向に引き上げる。引き上げられた選別網15は、図15に示すように寄せ集め部1bにあって、ここに集められた活魚をこれに通過させて大きさ別に選別する。選別網は、1枚ないし複数枚を活魚イケスの内部に設けて、活魚を大きさ別に複数のグループに選別することもできる。図16の活魚イケスは、2枚の選別網15と仕切り網17を設けている。仕切り網17は、活魚を通過させない網である。大きい目の選別網15Aは、寄せ集め部1bの侵入部分に張設され、小さい目の選別網15Bは、寄せ集め部1bの内部に張設され、仕切り網17は、寄せ集め部1bの終端部分に張設している。矢印で示す方法に寄せ集められる活魚は、最初に大きい目の選別網15Aを通過し、さらに小さい目の選別網15Bを通過して大きさ別に選別される。 【0035】 さらに、網材1は、図11に示すように、底面の中心部分に、網材1を引き上げる引上部材3を連結している。引上部材3は、網材1の底部に下端を連結しているロープで、上端に浮き6を連結している。ロープは、浮き6を水面に浮上させる全長をしている。引上部材3は、浮き6を使用しないで、上端を作業橋4に連結することもできる。この構造の引上部材3は、常にロープを連結しているので、網材1を簡単に引き上げできる特長がある。 【0036】 引上部材3は、必ずしも網材1に常に連結する必要はない。図12に示すように、下端に重りとフック7を連結したロープとすることもできる。この引上部材3は、重りで降下される。フック7は、網材1の底面を通過して、引き上げるときに、網材1を引っかける。この引上部材3は、常に網材1に連結せず、網材1を引き上げるときに連結するので、活魚が遊泳するのに邪魔にならない特長がある。 【0037】 イケスフレーム2は、図4に示すように、全体の形状を八角形としている。ただイケスフレームは、全体の形状を、八角形以外の多角形、円形、楕円形とすることもできる。イケスフレーム2は、金属や竹等を方形状に連結して製造される。イケスフレーム2は、海上に浮設できるように、図17の断面図に示すように、フロート12を設けている。イケスフレーム2は、上を歩くことができるように、歩み板18を張設している。 【0038】 作業橋4は、イケスフレーム2に、対向する辺を連絡して連結されている。作業橋は、イケスフレームの対角線上に連結することもできる。作業橋4は、充分な強度を有するように、金属や竹等をトラス組みした構造としている。作業橋4は、中心に吊揚開口5を設けている。吊揚開口5は、図18に示すように、網材1を吊り上げて通過できる大きさに開口されている。 【0039】 網材1の中央部分が吊り上げられると、図18に示すように、寄せ集め部1bは深く、浮上部1aは浅くなって、活魚は図15の矢印で示すように、浮上部1aから寄せ集め部1bに集められる。寄せ集め部1bは、網材1の比重が海水よりも重くて沈むのに対して、浮上部1aの網材1は、海水よりも比重が軽くて浮くからである。網材1の中央部分を吊り上げて主おもり11が持ち上げられると、比重の軽い浮上部1aは海水に浮上して浅くなり、寄せ集め部1bは重いので沈んで深くなる。したがって、網材1の中心部を引き上げることにより、活魚イケスを遊泳していた活魚を寄せ集め部1bに集めることができる。寄せ集め部1bに集められる活魚は、魚ポンプ14で吸い上げて捕獲でき、また選別網15に通過させて大きさ別に選別できる。 【0040】 網材1は、図19に示すように、活魚イケスに作業船9を横付けし、作業船9のクレーン10を引上部材3に連結して簡単に吊り上げできる。ただ、網材は、作業橋に伸縮クレーンを装備し、この伸縮クレーンを引上部材に連結して吊り上げることもできる。また、引上部材を手で引っ張って吊り上げることもできる。 【0041】 以上の構造の活魚イケスは、以下のようにして活魚を寄せ集めする。 (1) 活魚イケスを海中に浮設して設置し、養殖される活魚、捕獲した活魚、あるいは大きさ別に選別する活魚を遊泳させる。このとき、選別網15は、網材1の内面に沿わせて、活魚の遊泳に邪魔にならないようにする。この状態において、海水を網材1に自由に透過させる状態として、活魚イケスの内部に活魚を遊泳させる。 【0042】 (2) 活魚イケスの中心部分を持ち上げると、海水に沈降する比重の寄せ集め部1bは海中に沈降しようとして深くなり、浮上部1aは軽くて海水に浮上して浅くなる。このため、活魚イケスを遊泳している活魚は、浮上部1aから寄せ集め部1bに集められる。寄せ集め部1bに集められた活魚は、魚ポンプやタモで排出され、あるいは選別網15に通過させて大きさ別に選別する。 以上の活魚イケスは、中心部分を持ち上げて、活魚を寄せ集め部1bに集めているが、活魚イケスは必ずしも中心部分を持ち上げる必要はなく、寄せ集め部の近傍を、あるいは寄せ集め部の外周部分を持ち上げ、あるいは又、浮上部を持ち上げて、活魚を寄せ集め部に寄せ集めることもできる。 【図面の簡単な説明】 【0043】 【図1】本発明者が先に開発した活魚イケスを示す斜視図である。 【図2】図1に示す活魚イケスの底部を引き上げる状態を示す断面図である。 【図3】図2に示す活魚イケスの活魚を捕獲する状態を示す平面図である。 【図4】本発明の一実施例にかかる活魚イケスを示す斜視図である。 【図5】図4に示す活魚イケスの網材の一例を示す側面図、平面図および展開図である。 【図6】網材の他の一例を示す側面図、平面図および展開図である。 【図7】網材の他の一例を示す側面図、平面図および展開図である。 【図8】網材の他の一例を示す側面図、平面図および展開図である。 【図9】網材の他の一例を示す側面図、平面図および展開図である。 【図10】網材の他の一例を示す側面図、平面図および展開図である。 【図11】本発明の一実施例にかかる活魚イケスを示す断面図である。 【図12】本発明の他の実施例にかかる活魚イケスを示す断面図である。 【図13】網材に選別網を配設する状態を示す断面図である。 【図14】図13に示す選別網を垂直な姿勢に引き上げた状態を示す断面図である。 【図15】本発明の一実施例にかかる活魚イケスで活魚を寄せ集める状態を示す平面図である。 【図16】本発明の他の実施例にかかる活魚イケスで活魚を寄せ集める状態を示す平面図である。 【図17】図11に示す活魚イケスの底部を引き上げる状態を示す断面図である。 【図18】図4に示す活魚イケスの使用状態を示す平面図である。 【図19】網材を吊り上げる状態の一例を示す平面図である。 【符号の説明】 【0044】 1…網材 1A…側網 1B…底網 1a…浮上部 1b…寄せ集め部 2…イケスフレーム 3…引上部材 4…作業橋 5…吊揚開口 6…浮き 7…フック 8…寄せ網 9…作業船 10…クレーン 11…主おもり 12…フロート 13…回遊水路 14…魚ポンプ 15…選別網 15A…大きい目の選別網 15B…小さい目の選別網 16…引上ロープ 17…仕切り網 18…歩み板
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| 【出願人】 |
【識別番号】596027047 【氏名又は名称】株式会社フレッシュテクノ 【識別番号】000110882 【氏名又は名称】ニチモウ株式会社
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| 【出願日】 |
平成15年7月7日(2003.7.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074354 【弁理士】 【氏名又は名称】豊栖 康弘
【識別番号】100104949 【弁理士】 【氏名又は名称】豊栖 康司
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| 【公開番号】 |
特開2005−27578(P2005−27578A) |
| 【公開日】 |
平成17年2月3日(2005.2.3) |
| 【出願番号】 |
特願2003−271645(P2003−271645) |
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