トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 ビニールハウス等のシート止着装置
【発明者】 【氏名】佐々木 亮
【住所又は居所】東京都中央区京橋一丁目5番12号 東都興業株式会社内

【要約】 【課題】ビニールハウスの外郭被覆材をハウス骨組みへ固定する手段、又はビニールハウス等の構築に使用される扉や窓枠などの部品、備品類のシート止着装置を提供する。

【解決手段】シート受け溝形材1の両側壁3、3の開口縁部に外向きに形成された止め縁4は、同側壁3の開口縁部の位置から外向きに湾曲され水平よりも少し前下がりの角度で延長され側壁3との間に略V字形溝7を形成する延長板部4aと、前記延長板部4aの先端を裏側へ折り返した折り返し部4bとで構成され、シート止め板材6は、シート受け溝形材1の開口縁部の延長板部4aおよび折り返し部4bの外面に密着するように重なる上向きに少し膨らんだ横断面形状から成り、その両側縁部に前記シート受け溝形材1の延長板部4aおよび折り返し部4bが形成する略V字形溝7の中に一部入り込む円弧形状の掛け止め部9を有し、横断面中央部分Eの板厚を若干薄く形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を幅狭に形成されたシート受け溝を有し、前記シート受け溝を形成する両側壁の開口縁部に外向きの止め縁を形成されたシート受け溝形材と、前記シート受け溝形材の長手方向に沿って開口部を覆い両側壁の止め縁との間にシートを挟み同止め縁へ掛け止めて同シートを止着するシート止め板材との組合せから成り、
前記シート受け溝形材の両側壁の開口縁部に外向きに形成された止め縁は、同側壁の開口縁部の位置から外向きに湾曲され水平よりも少し前下がりの角度で延長されて側壁との間に略V字形溝を形成する延長板部と、前記延長板部の先端を裏側へ折り返した折り返し部とで構成され、
前記シート止め板材は、前記シート受け溝形材の開口縁部の延長板部および折り返し部の外面に密着するように重なる上向きに少し膨らんだ横断面形状から成り、その両側縁部に前記シート受け溝形材の延長板部および折り返し部が形成する略V字形溝の中に一部入り込む円弧形状の掛け止め部を有し、横断面中央部分の板厚を若干薄く形成されていることを特徴とする、ビニールハウス等のシート止着装置。
【請求項2】
シート止め板材は、その横断面の中央下面部に下向きに突き出して止着シートの張力を加増する押し縁がその先端部を丸めた形状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載したビニールハウス等のシート止着装置。
【請求項3】
シート止め板材は、アルミニウムの押し出し成形品であることを特徴とする、請求項1又は2に記載したビニールハウス等のシート止着装置。
【請求項4】
シート受け溝形材のシート受け溝内に、バネ性を有する波形状の止め線によりシートが押し込まれ止着されていることを特徴とする、請求項1に記載したビニールハウス等のシート止着装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、簡易構造の温室として周知のいわゆるビニールハウスの外郭被覆材である透光性のフィルム状シート、特にそれが軟質シートであるか中・硬質シートであるかの別を問わず、ハウス骨組みへ少なくとも1枚、或いは必要に応じて2枚以上を重ね張りして固定する手段として使用され、又はビニールハウス等の構築に使用される出入り口用の扉や窓枠などの部品、備品類のシート止着手段としても使用されるシート止着装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
ビニールハウスの外郭被覆材である透光性のシートを、鋼製パイプ等で予め組み立てたハウス骨組みへ固定する手段としてのシート止着装置は、下記の特許文献1に原型が考案され実用に供されて以来、若干の改良、工夫を加えられたものの、今日まで原型をとどめた形で広く一般的に使用されている。シート止着装置は開口部を幅狭に形成されたシート受け溝を有するシート受け溝形材と、バネ性の強い鋼線を前記シート受け溝の溝幅よりも少し広幅の台形波が交互に逆向きとなる連続波形状等に成形加工した止め線とで構成されている。シート受け溝形材は通例帯鋼板のロールフォーミング成形加工法で製造されている。
【0003】
もっとも、特許文献1のシート止着装置は、本来軟質のビニールシート止着用として考案されたもので、最近主流のポリオレフィン系フィルムシート類の止着には適用できるが、所謂硬質フィルムシートの止着には不向きとされる。そのため硬質フィルム止着用のシート止着装置が、例えば下記の特許文献2のように考案され実用に供されてきた。
【0004】
【特許文献1】実公昭48−37715号公報
【特許文献2】実公平2−42882号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
硬質フィルムシート(以下、単に硬質シートという。)を止着する場合は、当然にシートの反発力ないし抵抗が強く、特許文献1に示されたようなバネ性が強い程度の止め線ではシート受け溝形材のシート受け溝の中へ押さえ込んで必要十分な強さに止めることは難しい。のみならず、硬質シートは、局部を極端に強く折り曲げると、そこに亀裂が入って破損する性質があり、この意味でも適用は無理とされる。
一方、上記特許文献2に開示された硬質シート止着装置は、硬質シートを平面的に挟み付ける押さえ縁(又は当て縁)を用い、これをタップビスにより相手側部材へ締結して止める手法が採用されている。もとより軟質シートの止着装置とは別異に構成されており、併用は難しい。軟質シートは、タップビスで突き破ると、そこから破損が拡大、成長するからである。
【0006】
上記特許文献2の硬質シート止着装置が特に工夫した重要課題は、既に先行して広く一般的に使用され規格化された製品に等しい、特許文献1に開示されたシート受け溝形材の外形および寸法を尊重して、少なくとも同シート受け溝形材を鋼製パイプ等で予め組み立てたハウス骨組みへ取り付け固定する手段として多種多様に開発され実用に供されている連結具類をそのまま適用できるようにすることである。そのようにしないと、個別に専用の連結具類を開発し製造して用いるほか無くなり、それでは製品開発の労力と経済的負担が大きすぎるし製品管理の煩わしさに耐えられないからである。
【0007】
次に、ビニールハウスに強く要求される性能は、寒冷期の暖房費用を低減するため断熱性を向上すること、および作物の種類或いは生育過程でしばしば要求される、太陽光が直接に当たらないように遮る遮光ネット等の使用を可能にすることである。その解決策として、通例はシート止着装置を、1枚のシートだけでなく、必要に応じて2枚3枚と重ねて多重張りができる構成に工夫する。しかし、上記特許文献1、2のシート止着装置は、シートの多重張りには適さない構成である。
【0008】
本発明の目的は、既往のシート受け溝形材に適用される連結具類は等しく共通に使用することができ、しかも軟質シート、硬質シートの別無く比較的簡単、確実に止着できる構成のシート止着装置を提供することである。
本発明の次の目的は、軟質シートであれ硬質シートであっても、必要に応じて2枚、3枚と重ねて多重張りができる構成のシート止着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係るビニールハウス等のシート止着装置は、
開口部を幅狭に形成されたシート受け溝2を有し、前記シート受け溝2を形成する両側壁3、3の開口縁部に外向きの止め縁4を形成されたシート受け溝形材1と、前記シート受け溝形材1の長手方向に沿って開口部を覆い両側壁3、3の止め縁4との間にシート5を挟み同止め縁4へ掛け止めて同シートを止着するシート止め板材6との組合せから成り、
前記シート受け溝形材1の両側壁3、3の開口縁部に外向きに形成された止め縁4は、同側壁3の開口縁部の位置から外向きに湾曲され水平よりも少し前下がりの角度で延長されて側壁3との間に略V字形溝7を形成する延長板部4aと、前記延長板部4aの先端を裏側へ折り返した折り返し部4bとで構成され、
前記シート止め板材6は、前記シート受け溝形材1の開口縁部の延長板部4aおよび折り返し部4bの外面に密着するように重なる上向きに少し膨らんだ横断面形状から成り、その両側縁部に前記シート受け溝形材1の延長板部4aおよび折り返し部4bが形成する略V字形溝7の中に一部入り込む円弧形状の掛け止め部9又は9’を有し、横断面中央部分Eの板厚を若干薄く形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したビニールハウス等のシート止着装置において、
シート止め板材6は、その横断面の中央下面部に下向きに突き出して止着シート5に張力を加増する押し縁10がその先端部を丸めた形状に形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載したビニールハウス等のシート止着装置において、
シート止め板材6は、アルミニウムの押し出し成形品であることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載した発明は、請求項1に記載したビニールハウス等のシート止着装置において、
シート受け溝形材1のシート受け溝2内に、バネ性を有する波形状の止め線11によりシート12が押し込まれ止着されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のシート止着装置は、開口部を幅狭に形成されたシート受け溝2を有するシート受け溝形材1、即ち両側壁3、3の開口縁部に形成された外向きの止め縁4の形状の差異点を除けば、既往のシート受け溝形材の外形および寸法の仕様と変わりないシート受け溝形材1を用いるので、当然のことながら、既往の連結具類をそのまま適用できて至便であり、実施に際しての経済的負担が少なく、新たな製品開発を格別必要としない。
例えばアルミニウムの押し出し成形品として安価に大量生産できるシート止め板材6を使用するので、局部を極端に強く折り曲げると、そこに亀裂が入って破損しやすい性質の硬質シートでも、無理なく止着できる。もちろん、軟質シートの止着にも適用できるのであり、硬・軟質シート両用として便利に使用できる。そのいずれの用途であっても、シート止め板材6は、横断面の中央下面部に下向きに突き出して止着シート5の張力を加増する押し縁10がその先端部を丸めた形状に形成されているので、特に硬質シートの場合に緩みのない堅固な止着を実現でき好都合である。
【0014】
一方、シート止め板材6は、横断面形状を上向きに少し膨らんだ形状とされ、且つ中央部分Eの板厚を若干薄く形成してバネ性を発揮する構成としたので、硬いアルミニウム製であっても前記膨らみを押し潰すような操作でシート5の止着作業を割合に容易に行うことができる。その際、シート受け溝形材1の開口縁部に形成された外向きの止め縁4の延長板部4aは水平よりも少し前下がりの角度に傾斜しているので、シート止め板材6の両側縁部の掛け止め部9又は9’の嵌め込み操作を誘導する効果があり、シート5の止着操作を容易にできる。その一方、シート止め板材6の両側縁部の掛け止め部9は、シート受け溝形材1の延長板部4aおよび折り返し部4bが形成する略V字形溝7の中へ一部入り込む形の円弧形状なので、軟質シート、硬質シートの何れであっても丸く又は柔らかく当たって止めるので、シート5を傷つけることなく確実、強力に止着できる。また、シートの張り替え等の必要に応じてシート止め板材6をシート受け溝形材1から引き外す場合には、前記円弧形状の掛け止め部9の先端と側壁3とが形成する隙間へバール等の工具先端を差し込み引き起こすことにより、比較的簡単に能率良く引き外し作業を進めることができる。
【0015】
本発明のシート止着装置の場合も、上記シート止め板材6を使用してシート5を止着する以前に、予め1枚又は2枚のシート12を個別に止め線11を使用してシート受け溝形材1のシート受け溝2内に押し込み止着することができる。その上で、更にシート止め板材6を使用してシート5を止着する手順を実行することにより、2枚、3枚のシート5、12を重ね張りすることが容易に可能である。したがって、ビニールハウスの断熱性を向上すること、又は遮光シートを止着して作物を太陽の直射日光から遮り保護する目的を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
開口部を幅狭に形成されたシート受け溝2を有し、前記シート受け溝2を形成する両側壁3、3の開口縁部に外向きの止め縁4を形成されたシート受け溝形材1と、前記シート受け溝形材1の長手方向に沿って開口部を覆い両側壁3、3の止め縁4との間にシート5を挟み同止め縁4へ掛け止めて同シート5を止着するシート止め板材6との組合せでシート止着装置を構成する。
前記シート受け溝形材1の両側壁3、3の開口縁部に外向きに形成された止め縁4は、側壁3の開口縁部の位置から外向きに湾曲され水平よりも少し前下がりの角度で延長されて側壁3との間に略V字形溝7を形成する延長板部4aと、前記延長板部4aの先端を裏側へ折り返した折り返し部4bとで構成する。
前記シート止め板材6は、前記シート受け溝形材1の開口縁部の延長板部4aおよび折り返し部4bの外面に密着するように重なる上向きに少し膨らんだ横断面形状から成るものとし、その両側縁部に前記シート受け溝形材1の延長板部4aおよび折り返し部4bが形成する略V字形溝7の中に一部入り込む円弧形状の掛け止め部9又は9’を設け、横断面中央部分Eの板厚を若干薄く形成する。
シート止め板材6には、その横断面の中央下面部に下向きに突き出して止着シート5に張力を加増する押し縁10をその先端部を丸めた形状に形成する。
【実施例1】
【0017】
図1と図2は、本発明に係るシート止着装置の第1実施例を示す。
これは図1で明らかなように、横断面がハの字形状の両側壁3、3によって開口部を幅狭に形成されたシート受け溝2を有し、前記シート受け溝2を形成する両側壁3、3の開口縁部に外向きの止め縁4、4を形成されたシート受け溝形材1と、前記シート受け溝形材1の長手方向に沿って開口部を覆う形に嵌め合わせ、前記両側壁3、3の止め縁4、4との間にシート5を挟んで止め縁4、4へ掛け止めて同シート5を止着するシート止め板材6との組合せで構成されている。
【0018】
前記シート受け溝形材1の開口縁部に外向きに形成された止め縁4は、側壁3の上端の開口縁部の位置から外向きに湾曲され水平よりも少し前下がりの角度、例えば約20度位の下り傾斜で若干の長さ延長されて側壁3との間に略V字形溝7を形成する延長板部4aと、その先端を裏側へ折り返してぴったり重ね合わせた折り返し部4bとで構成されている。もっとも、折り返し部4bは、シート5を傷つけない程度に小さく丸めたカール部として形成しても良い。図1中の符号8はこの種のシート受け溝形材1の底壁に通例として長手方向に均等な三角断面で形成されるタップビス案内用の微小溝である。
因みに、本実施例のシート受け溝形材1は、帯鋼板のロールフォーミング成形加工法で製造されている。その寸法仕様について概説すると、左右の両側壁3、3の低部の最大外法寸法A、高さ寸法B、開口部幅C、左右の折り返し部4b、4bの外法間隔Dはそれぞれ、既往のシート受け溝形材と基本的にほぼ同形、同大である。従って、既往のシート受け溝形材に使用される連結具類はそのまま本実施例のシート止着装置に適用できる。
【0019】
次に、上記シート止め板材6は、図1および図2並びに図3に示したように、上記シート受け溝形材1の開口縁部の止め縁4、具体的言えば延長板部4aおよび折り返し部4bの外面に密着するように重なる、上向きに少し膨らませた横断面形状に形成されている。このシート止め板材6は、シート受け溝形材1と同じく長手方向に均等断面材であり、通例は軽量で強く錆びにくいアルミニウムの押し出し成形品として製造される(請求項3記載の発明)。
シート止め板材6の両側縁部には、上記シート受け溝形材1の延長板部4aおよび折り返し部4bと側壁3とで形成する略V字形溝7の中に一部入り込む円弧形状であってくの字形にターンする掛け止め部9を有すると共に、横断面の中央部分は図1中に矢印Eで示した範囲の上面側の肉を盗んでその板厚を若干薄く形成し、適度なバネ性(弾力性)を発揮する構成とされている。具体的に言うと、このシート止め板材6の平均肉厚は1.2〜1.5mm程度であるところ、前記E範囲の肉厚は0.1〜0.5mm程度薄く設計されている。
因みに、このシート止め板材6の前記両側縁部の掛け止め部9、9間の内法間隔Fは、上記シート受け溝形材1の左右の折り返し部4b、4bの外法間隔Dよりも少し小さく、その寸法差分が掛け止め効果、ひいてはシートの止着効果を発揮する構成とされている。Hは高さ寸法を示す。
【0020】
シート止め板材6には、その横断面の中央下面部に、図2のように下向きに突き出して止着シート5に突き当たり同シート5の張力を加増する押し縁10が、その先端部を丸めた形状に形成されている。シートの止着時には、この押し縁10が止着シート5に突き当たり同シート5をピンと張ってその張力を加増する。その結果、硬質シートはもとより、軟質シートであっても、シート止め板材6がシート受け溝形材1の左右の止め縁4、4との間にシートを挟んで止めた際に起こり勝ちな緩みを解消して緊張する効果がある。ひいてはシート5をビニールハウス等の全面にわたり所定の張力でピンと張った状態に止めることができるし、爾後に緩んで弛む不都合も発生しにくい。押し縁10が止着シート5に突き当たり同シート5の張力を加増する作用に際して同シート5を傷つけることがないように、押し縁10は先端部を丸めた形状に形成されている。符号13はタップビス案内用の微小溝である。
【0021】
図1および図2のシート止着装置の使用法としては、予め組み立てたビニールハウスの骨組み材(図示は省略)の所要の位置へ、既往の連結具を使用して、シート受け溝2が外向きとなる態様で、既往の取り付け作業の内容を踏襲した同様の手法でシート受け溝形材1を取り付け固定する。その上で、前記シート受け溝2の面前にシート5を平面的に敷き均し、且つ適度な張力を賦与した状態を保ちつつ、同シート5の上方からシート止め板材6をその両側縁部の掛け止め部9、9が丁度シート受け溝形材1の両側壁上端の止め縁4、4の上へ等しく重なるように位置合わせをし、同シート止め板材6を強力に押して掛け止め部9、9を止め縁4、4の下側へ滑り込ませシート5を抱き止めさせる。或いは図2中に点線で示したように、シート止め板材6の片側の掛け止め部9を先行してシート受け溝形材1の一側の止め縁4へ掛け止め、ここを支点として右側の掛け止め部9を回転させつつ同側の止め縁4へ押し込んで掛け止める。
かくすると、シート止め板材6の横断面形状が少し上向きに膨らんだ形状であり、且つ中央部Eの範囲が薄肉のため弾力性を発揮して適度に反る変形をするので、上記のシート止着操作に際して、シート止め板材6の掛け止め部9、9をシート受け溝形材1の止め縁4、4の下側へ滑り込ませる動きを容易なものとし、シート止着操作を円滑に無理なく容易に行うことができる。その一方、図2で明らかなように、シート5を湾曲したり折り曲げる度合いは低いので(部分的に小さく丸める程度)、軟質シートはもとより、硬質シートであっても破損させることなく止着することができる。
【実施例2】
【0022】
図4は、シート止め板材6の左側の掛け止め部9’が円形断面に形成された実施例を示す。この実施例は、上記のようにシート止め板材6の左側の掛け止め部9’を先行してシート受け溝形材1の左側の止め縁4へ掛け止めて、その位置を支点として右側の掛け止め部9を回転させて同側の止め縁4へ掛け止める操作に一層至便である。
図5の実施例はさらに進んで、シート止め板材6の両側の掛け止め部9’、9’が共に円形断面に形成された実施例を示す。
【実施例3】
【0023】
図6は、シート受け溝形材1のシート受け溝2内に先行して、バネ性を有する波形状の止め線11によりシート12が押し込まれ止着されている。その上で、上記のシート止め板材6を用いて別異のシート5が止着された重ね張りの実施例を示す。なお、シート受け溝2内には、必要に応じて更にもう1枚のシートを別異の止め線を用いて止着することも可能である。
上記のようにしてシート5、12の重ね張りを実施することにより、ビニールハウスの断熱性を高めたり、或いは作物の種類や生育状態に応じて、日光の直射を遮る遮光ネットを張ることが可能である。
【実施例4】
【0024】
図7は、シート受け溝形材1の両側壁上端の止め縁4、4の形状、特に延長板部の形状が異なる実施例を示す。本実施例の延長板部は、側壁3の上端の開口縁部の位置から外向きに、一旦は水平よりもやや上向きに湾曲され、中間点付近からは水平よりも少し前下がりの角度に傾斜して延長した形に形成され、その先端を裏側へ折り返してぴったり重ね合わせた折り返し部とで止め縁4が構成されている。本実施例の構成でも、止め縁4は側壁3との間に略V字形状溝7を形成し、シート止め板材6の両側の掛け止め部9、9は確実に強力に止められる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係るシート止着装置を分解状態で示した横断面図である。
【図2】前記シート止着装置の使用状態を示した横断面図である。
【図3】シート止め板材の斜視図である。
【図4】本発明に係るシート止着装置の第2実施例を示した横断面図である。
【図5】本発明に係るシート止着部材の異なる実施例を示した横断面図である。
【図6】本発明に係るシート止着装置の第3実施例を示した横断面図である。
【図7】本発明に係るシート止着装置の第4実施例を示した横断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 シート受け溝形材
2 シート受け溝
3 側壁
4 止め縁
5 シート
6 シート止め板材
4a 延長板部
4b 折り返し部
7 略V字形溝
9、9’ 掛け止め部
E 薄肉部
10 押し縁
11 止め線
12 シート
【出願人】 【識別番号】000221568
【氏名又は名称】東都興業株式会社
【住所又は居所】東京都中央区京橋一丁目5番12号
【出願日】 平成16年6月14日(2004.6.14)
【代理人】 【識別番号】100090114
【弁理士】
【氏名又は名称】山名 正彦

【公開番号】 特開2005−348691(P2005−348691A)
【公開日】 平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願番号】 特願2004−175480(P2004−175480)