| 【発明の名称】 |
人工土壌構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】服部 崇 【住所又は居所】愛知県名古屋市港区宝神3丁目1016番地 グローベン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来の人工土壌構造の機能を備えるばかりでなく、より簡単にかつ効率よく水を供給することができる新規な人工土壌構造を提供する。
【解決手段】上面に溝部15が形成された保水板11と、前記溝部15を含む保水板11の上面に一体に敷設された布状物20と、前記溝部15内に収容された散水管30とからなり、前記布状物20を介して前記保水板11の上部に床土40を積層したものであって、前記保水板11は籾殻又はポリウレタンもしくは竹粉末によって成形することができ、前記溝部15は略十字型に形成するとよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上面に溝部(15)が形成された保水板(11)と、 前記溝部を含む保水板の上面に一体に敷設された布状物(20)と、 前記溝部内に収容された散水管(30)とからなり、 前記布状物を介して前記保水板の上部に床土(40)を積層したことを特徴とする人工土壌構造。 【請求項2】 前記保水板が、籾殻又はポリウレタンもしくは竹粉末によって成形された請求項1に記載の人工土壌構造。 【請求項3】 前記溝部が、略十字型に形成されている請求項1又は2に記載の人工土壌構造。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、屋上や屋根、ベランダ等において、セダムや岩垂草、芝生等を植生して好適に緑化することができる人工土壌構造に関する。 【背景技術】 【0002】 都市部では、土地の大半がビルやマンション等で占められ、緑地の減少が進んで地球温暖化の原因となる二酸化炭素が増え続けており、環境面において大きな問題となっている。そこで、近年では、都市部の緑化促進等の要請から、ビルあるいはマンション等の屋上やベランダ等に庭園を設けることが多くなっている。 【0003】 このように、屋上やベランダ等の緑化を行う場合には、例えば、最下部に保水層を形成してその上面に不織布を敷設し、さらに該不織布の上面に床土を積層させてなる人工土壌構造を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この従来の人工土壌構造にあっては、軽量でかつ高い保水性を備えているため、植生の管理を容易に行うことが可能となる。 【0004】 ところで、上記のような人工土壌構造では、保水層に水を供給する場合、降雨によって自然に供給したり、別途散水装置等を外部に設ける必要がある。しかしながら、長期にわたって降雨がなければ、たとえ高い保水性を有していても充分な水分を得ることができないし、散水装置等を設けるための手間がかかってしまうおそれがあり、構成が煩雑となって、しかも効率よく保水層全体に適度な水を供給することが困難であった。そこで近年では、より簡単にかつ効率よく水を供給することができる人工土壌構造が求められている。 【特許文献1】特開2003−325037号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、従来の人工土壌構造の機能を備えるばかりでなく、より簡単にかつ効率よく水を供給することができる新規な人工土壌構造を提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 すなわち、請求項1の発明は、上面に溝部(15)が形成された保水板(11)と、前記溝部を含む保水板の上面に一体に敷設された布状物(20)と、前記溝部内に収容された散水管(30)とからなり、前記布状物を介して前記保水板の上部に床土(40)を積層したことを特徴とする人工土壌構造に係る。 【0007】 請求項2の発明は、前記保水板が、籾殻又はポリウレタンもしくは竹粉末によって成形された請求項1に記載の人工土壌構造に係る。 【0008】 請求項3の発明は、前記溝部が、略十字型に形成されている請求項1又は2に記載の人工土壌構造に係る。 【発明の効果】 【0009】 請求項1の発明に係る人工土壌構造よれば、上面に溝部が形成された保水板と、前記溝部を含む保水板の上面に一体に敷設された布状物と、前記溝部内に収容された散水管とからなり、前記布状物を介して前記保水板の上部に床土を積層したため、従来の人工土壌構造のように軽量でかつ高い保水性を有するばかりでなく、極めて簡単にかつ効率よく保水板全体に水を供給することが可能となる。したがって、天候や設置場所等に左右されることなく、保水板が常に所定の水分を維持することができ、適宜の場所において好適に緑化を行うことができる。 【0010】 請求項2の発明によれば、請求項1において、前記保水板が、籾殻又はポリウレタンもしくは竹粉末によって成形されているため、より軽量でかつ高い保水性を容易に備えることができる。 【0011】 請求項3の発明によれば、請求項1又は2において、前記溝部が、略十字型に形成されているため、保水板全体により効果的に水を供給することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。 図1はこの発明の一実施例に係る人工土壌構造の断面図、図2は図1の人工土壌構造における土壌用マットの斜視図、図3は図2の土壌用マットの平面図、図4は散水管の斜視図、図5は図2の土壌用マットの他の実施例を表す平面図である。 【0013】 図1ないし図3に示すように、この発明の人工土壌構造10は、保水板11と、布状物20と、散水管30とからなる土壌用マット50の上部に床土40を積層したものである。 【0014】 保水板11は、軽量で保水性を有する適宜の材料によって略平板状に成形されたものであって、その上面には溝部15が形成されている。この保水板11にあっては、その厚さや大きさ、溝部15の形状や深さ等は用途に応じて適宜のものとされる。また、この保水板11は、保水性を有するものであればどのような材料によって成形してもよく、特に、請求項2の発明として規定したように、籾殻又はポリウレタンもしくは竹粉末によって成形することによって、より軽量でかつ高い保水性を容易に備えることができる。 【0015】 実施例では、籾殻とイソシアネート系接合剤を用いて、厚さを約3cm、縦と横の長さをそれぞれ約40cm、溝部の深さと幅をそれぞれ約2cmとして圧縮成形し、軽量で高い保水性を有するばかりでなく、腐りにくく耐久性に優れた保水板を得ることができた。なお、ポリウレタンの場合も籾殻と同様の効果を期待することができ、特に廃棄ポリウレタンを再利用すれば経済的にも有利となる。また、竹粉末の場合は、雑草の成長等を抑制することができる。 【0016】 布状物20は、高い浸透性を有し、前記溝部15を含む保水板11の上面に一体に敷設されるものであって、例えば、圧縮成形後で接合剤が乾ききっていない状態の保水板11に敷設して接着したり、ニードルパンチ等の公知の手段によって張り付けられる。このように、保水板11の上面に布状物20を敷設すれば、後述の散水管30等によって散水された水は、主に浸透性の高い前記布状物20を伝って広がることとなり、より速く保水板11全体に水を浸透させることが可能となる。なお、布状物20には、綿100%の不織布やガーゼ等の浸透性に優れた適宜の布状物を使用することができる。 【0017】 散水管30は、ポリエチレン等の公知の合成樹脂によって形成され、図3及び図4に示すように、円筒形の本体部31と、該本体部31の適宜の位置に複数設けられた孔部32とからなり、前記溝部15内に収容されるように構成される。また、この散水管30は、前記溝部15に固定されるように構成することが好ましく、これにより、別途固定部材等を設けなくても、該散水管30を簡単にかつ均等に配置することができる。実施例の散水管30は、本外部31の外径が約1.6cmのポリエチレン製チューブであり、本体部31より大径かつ溝部15の幅と略等しく形成された固定部33によって溝部15内に固定して収容可能とされている。 【0018】 床土40は、セダムや岩垂草、芝生等が植生された人工土壌であって、例えば、図示のように切り芝41と土層42で構成され、前記布状物20を介して保水板11の上部に積層される。この床土40としては、例えば、腐葉土や、パーライト等が混入された軽量の人工土壌等が使用される。 【0019】 上記のように構成された人工土壌構造10では、適宜の給水装置から水を供給することにより、その水が散水管30の孔部32から保水板11の溝部15に流出して布状物20全体に浸透していくので、該布状物20を介して簡単にかつ効率よく保水板11全体に水を供給することができる。 【0020】 また、散水管30を溝部15内に収容することで、例えば、人が上に乗る等して散水管30の上方から荷重がかかったとしても、該散水管30の形状は変形せず、好適に水を流通させることができる。それに加え、土壌用マット50の上面がほぼ平坦に形成されるので、積層される床土40の上面を平らにすることができ、美観的に優れると共に、当該人工土壌構造10上を歩行しても凹凸によってつまずくことがない。特に、床土40を積層する際に、土層42を少なく積層又は全く積層せずに切り芝41を保水板11上部に積層しても、その上面を平らにすることができ、設置が容易となる。 【0021】 また、この人工土壌構造10にあっては、特に、図示しかつ請求項3の発明として規定したように、溝部15を略十字型に形成することが好ましい。実施例においは、図示のように、保水板11の中央部分に、直交する2つの溝部15A及び15Bからなる十字型の溝部15が形成されており、一側の溝部15A内に散水管30が収容されるように構成される。この構成により、当該人工土壌構造10に水を供給した際には、散水管30の孔部32から一側の溝部15Aに流出した水が、該溝部15Aから布状物20に浸透していくとともに、前記溝部15Aに直交する溝部15Bにも流通して該溝部15B側から布状物20に浸透していくので、多方向から布状物20全体に水が浸透することとなって、保水板11全体により効果的に水を供給することが可能となる。 【0022】 なお、本発明の人工土壌構造は、上記実施例で述べた構成に限るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を付加して実施することができる。例えば、実施例では一の土壌用マット50を用いた構成を説明したが、広い範囲で当該人工土壌構造を設置する場合等では、図5に図示したように、その設置場所の広さ等の用途に応じて複数の土壌用マット50を適宜並設し、その上部に床土(図示せず)を積層した人工土壌構造10Aが使用される。 【0023】 この人工土壌構造10Aでは、図示のように、並設する際に複数の土壌用マット50の各溝部15が連接されるとともに、一側の各溝部15A内に散水管30が収容される。そして、当該人工土壌構造10Aの端部の土壌用マット50Aにおいて、一側の溝部15Aに直交する溝部15B内に、接続部材35を介して前記散水管30に接続された散水管30Aが収容される。このように散水管30を配置することにより、複数の土壌用マット50を並設した場合であっても、簡易な構成で前記各土壌用マット50全体に水を行き渡らせることが可能となる。したがって、広い範囲に設置した人工土壌構造10Aにおいても、極めて効果的に水の供給を行うことができる。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】この発明の一実施例に係る人工土壌構造の断面図である。 【図2】図1の人工土壌構造における土壌用マットの斜視図である。 【図3】図2の土壌用マットの平面図である。 【図4】散水管の斜視図である。 【図5】図2の土壌用マットの他の実施例を表す平面図である。 【符号の説明】 【0025】 10 人工土壌構造 11 保水板 15 溝部 20 布状物 30 散水管 40 床土 50 土壌用マット
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| 【出願人】 |
【識別番号】392010142 【氏名又は名称】グローベン株式会社 【住所又は居所】愛知県名古屋市港区宝神3丁目1016番地
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| 【出願日】 |
平成16年6月11日(2004.6.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079050 【弁理士】 【氏名又は名称】後藤 憲秋
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| 【公開番号】 |
特開2005−348669(P2005−348669A) |
| 【公開日】 |
平成17年12月22日(2005.12.22) |
| 【出願番号】 |
特願2004−173879(P2004−173879) |
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