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【発明の名称】 根伸長促進剤及びその製造方法
【発明者】 【氏名】北川 隆徳
【住所又は居所】茨城県守谷市緑1−1−21 アサヒビール株式会社事業開発研究所内

【氏名】岡本 裕行
【住所又は居所】茨城県守谷市緑1−1−21 アサヒビール株式会社未来技術研究所内

【氏名】辻 貴之
【住所又は居所】東京都墨田区吾妻橋一丁目23番1号 アサヒフードアンドヘルスケア株式会社内

【要約】 【課題】本発明は、根の伸長を促進することにより健苗育成を可能とし、更には高品質高生産を可能とすることが期待される、安全な根伸長促進剤を提供することを目的とする。

【解決手段】本発明は、酵母細胞壁酵素分解物を含む根伸長促進剤を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酵母細胞壁酵素分解物を含む根伸長促進剤。
【請求項2】
酵母細胞壁酵素分解物が可溶化した酵母細胞壁である、請求項1記載の根伸長促進剤。
【請求項3】
根の伸長を促進するための酵母細胞壁酵素分解物の使用。
【請求項4】
酵母細胞壁酵素分解物が可溶化した酵母細胞壁である、請求項3記載の使用。
【請求項5】
植物活性剤に酵母細胞壁酵素分解物を添加することを特徴とする、該植物活性剤の根伸長促進効果を向上させる方法。
【請求項6】
酵母細胞壁酵素分解物が可溶化した酵母細胞壁である、請求項5記載の方法。
【請求項7】
酵母を自己消化させて得た酵母細胞壁を、グルカナーゼを含む酵素により可溶化することを含む、根伸長促進剤の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、植物の種子に、溶液状態、もしくは固体状態で土壌散布、土壌潅水、土壌潅注等の方法で、又は水耕栽培等の培養液に添加する方法で投与している根伸長促進剤に関する。
【背景技術】
【0002】
農業生産上において、農作物の健全育成を図ることは重要課題であり、植物の耐病性を高め、生長を促進するために、各種の肥料、農薬等が用いられている。しかし、化学合成によって製造された農薬等の薬剤は、有害動物などに対し毒性を有する反面、これらの有害動物以外に対しても影響が出てしまう可能性がある。特に、無機化合物などを用いる場合、人体への影響や植物自体に与える影響、或いは果実に対する影響等も考慮して、その使用量などを厳密に制限することが必要であった。特に、食材としての植物の成長剤に関しては農薬等は必要とされる反面、この毒性等に着目し、無農薬により栽培しているところも散見される。また、上記薬剤はいったん散布すると土壌中に長期間残存することが多く、環境汚染や公害等にもつながるという問題がある。このため、環境汚染や公害の問題がなく、植物の耐病性を向上させ、生長を促進させる物質が求められている。
【0003】
このような状況の下で、サリチル酸又はその誘導体により植物体の質量(地上部、根)を増加させ頑強な植物体を形成させる方法(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。また、含硫アミノ酸とD−グルコースとの混合物を投与することにより、植物自身の抗菌物質であるファイトアレキシンの発生を促し、病害抵抗性を高める技術(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。これらの化学物質は、上述した農薬とは異なり、環境汚染の危険性は少ないが、動植物に与える影響が懸念される。
【0004】
【特許文献1】特開2003−95821号公報
【特許文献2】特開2000−95609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は、根の伸長を促進することにより健苗育成を可能とし、更には高品質高生産を可能とすることが期待される、安全な根伸長促進剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、酵母細胞壁をグルカナーゼを含む酵素で分解して得られた根伸長促進剤を種子に与えることにより、幼根の伸長促進効果が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、酵母細胞壁酵素分解物を含む根伸長促進剤を提供する。
また、本発明は、根の伸長を促進するための酵母細胞壁酵素分解物の使用を提供する。
また、本発明は、植物活性剤に酵母細胞壁酵素分解物を添加することを特徴とする、該植物活性剤の根伸長促進効果を向上させる方法を提供する。
また、本発明は、酵母を自己消化させて得た酵母細胞壁を、グルカナーゼを含む酵素により可溶化することを含む、根伸長促進剤の製造方法を提供する。
なお、本明細書において、「植物」は、植物の語自体から認識され得るもの、例えば穀物、種子、球根、草花、野菜、果実、果樹、香草(ハーブ)、光合成能を有する単細胞生物、分類学上の植物等を意味するものとする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、根の伸長を促進し、健苗育成を可能とし、更には高品質高生産を可能とすることが期待される、安全な根伸長促進剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の根伸長促進剤は酵母細胞壁酵素分解物を含む。酵母細胞壁酵素分解物は、好ましくは可溶化した酵母細胞壁である。本明細書において、「可溶化」とは、水に溶けにくい物質を、水溶液中に安定に存在させるようにすることをいい、10,000gで数十分間遠心しても沈殿しない場合を可溶化したものとする。
酵母細胞壁酵素分解物は、例えば酵母細胞壁を、グルカナーゼを含む酵素で処理することによって得ることができる。酵母細胞壁として、酵母そのものを用いてもよく、又は自己消化法(酵母菌体内に本来あるタンパク質分解酵素等を利用して菌体を可溶化する方法)、酵素分解法(微生物や植物由来の酵素製剤を添加して可溶化する方法)、熱水抽出法(熱水中に一定時間浸漬して可溶化する方法)、酸あるいはアルカリ分解法(種々の酸あるいはアルカリを添加して可溶化する方法)、物理的破砕法(超音波処理や、高圧ホモジェナイズ法、グラスビーズ等の固形物と混合して混合・磨砕することにより破砕する方法)、凍結融解法(凍結・融解を1回以上行うことにより破砕する方法)等により得られた細胞壁、あるいは酵母から酵母エキスを抽出した後の残渣を用いてもよい。
本発明で使用する酵母としては、分類学上あるいは工業利用上酵母と称されるものであれば特に制限はなく、ビール酵母、パン酵母、清酒酵母、ウイスキー酵母、焼酎酵母、その他アルコール発酵用酵母等が挙げられる。
酵母細胞壁を分解する酵素としては、例えばグルカナーゼを含む任意の酵素を用いることができる。例えば、市販されているツニカーゼ(大和化成(株)製)、YL-NL及びYL-15(いずれも天野エンザイム(株)製)等を用いることができる。酵母細胞壁を分解する酵素の添加量は、酵母細胞壁乾物質量に対し、一般に0.00001〜10000質量%、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜2質量%である。
前記酵素により酵母細胞壁を分解する際の条件は、使用する酵素の種類、酵素の添加量等に応じて、当業者によって適宜決定すればよい。
前記可溶化した酵母細胞壁を種子に与えることにより、地上部の発育を抑制し、幼根の伸長を促進することができる。
【0009】
前記酵母細胞壁酵素分解物は、単独で用いてもよく、また農薬、肥料、園芸用培養土等と組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の根伸長促進剤の形態は、液状、粉状、顆粒状等のいずれの形態で製品化してもよい。また、散布に関しては、蒸気製品を直接散布しても、あるいは水等で適当な濃度になるように希釈して散布してもよい。さらに、散布方法も特に限定されず、例えば、植物の種子、葉、茎等に直接散布する方法、植物を栽培する培養期や土壌中に散布する方法等のいずれであってもよい。なお、肥料中に配合する場合、肥料としては、窒素、燐酸、カリウムを含有する化学肥料、油カス、魚カス、骨粉、海藻粉末、アミノ酸、糖類、ビタミン類などの有機質肥料等、その種類は限定されない。
【0010】
本発明の根伸長促進剤には、酵母細胞壁酵素分解物の根の伸長促進効果を妨げない範囲で、水溶性溶剤、界面活性剤等の成分を配合することができる。
水溶性溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどの2価アルコールや、グリセリンのような3価アルコール等が挙げられる。
【0011】
界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤及び陰イオン界面活性剤等水に溶解するものが使用できる。
非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、樹脂酸エステル、ポリオキシアルキレン樹脂酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、アルキル(ポリ)グリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(ポリ)グリコシド等が挙げられる。好ましくは、窒素原子を含まないエーテル基含有非イオン界面活性剤及びエステル基含有非イオン界面活性剤が挙げられる。特に好ましくは、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンポリグリセリン脂肪酸エステル等のオキシアルキレン基を含むエステル基含有非イオン界面活性剤や、アルキル(ポリ)グリコシド等の糖骨格を有する窒素原子を含まないエーテル基含有非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0012】
陰イオン界面活性剤としては、カルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系及びリン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。好ましくは、カルボン酸系及びリン酸エステル系界面活性剤である。カルボン酸系界面活性剤としては、例えば炭素数6〜30の脂肪酸又はその塩、多価カルボン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルアミドエーテルカルボン酸塩、ロジン酸塩、ダイマー酸塩、ポリマー酸塩、トール油脂肪酸塩等が挙げられる。スルホン酸系界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ジフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸の縮合物塩、ナフタレンスルホン酸の縮合物塩等が挙げられる。硫酸エステル系界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、トリスチレン化フェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノール硫酸エステル塩、アルキルポリグリコシド硫酸塩等が挙げられる。リン酸エステル系界面活性剤として、例えばアルキルリン酸エステル塩、アルキルフェニルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩等が挙げられる。前記塩としては、例えば金属塩(Na、K、Ca、Mg、Zn等)、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、脂肪族アミン塩等が挙げられる。
【0013】
両性界面活性剤としては、アミノ酸系、ベタイン系、イミダゾリン系、アミンオキサイド系が挙げられる。アミノ酸系としては、例えばアシルアミノ酸塩、アシルサルコシン酸塩、アシロイルメチルアミノプロピオン酸塩、アルキルアミノプロピオン酸塩、アシルアミドエチルヒドロキシエチルメチルカルボン酸塩等が挙げられる。ベタイン系としては、アルキルジメチルベタイン、アルキルヒドロキシエチルベタイン、アシルアミドプロピルヒドロキシプロピルアンモニアスルホベタイン、アシルアミドプロピルヒドロキシプロピルアンモニアスルホベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルジメチルカルボキシメチルアンモニアベタイン等が挙げられる。イミダゾリン系としては、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルエトキシカルボキシメチルイミダゾリウムベタイン等が挙げられる。アミンオキサイド系としては、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルジエタノールアミンオキサイド、アルキルアミドプロピルアミンオキサイド等が挙げられる。
上記界面活性剤は、単独で、又は二種以上混合して使用してもよい。
【0014】
本発明の植物活性剤は、更に、ペプチド、多糖類、糖タンパク質及び脂質から選ばれるエリシター活性を有する物質の一種以上を含有するものを添加することもできる。エリシター活性とは、植物体内におけるファイトアレキシン等の抗菌性物質の合成を誘発する作用である。
エリシター活性を有する物質は、植物に固有の物質が種々知られており、対象とする植物に応じて適宜選定すればよいが、グルカンオリゴ糖、キチンオリゴ糖、キトサンオリゴ糖、ヘプタ−β−グルコシド、システミン、カゼインタンパクのキモトリプシン分解物などの外因性エリシター、オリゴガラクチュロン酸、ヘキソース、ウロン酸、ペントース、デオキシヘキソースなどの内因性エリシター、その他に、ショ糖エステル、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カラギーナン、真菌類の菌糸分解物、海藻抽出物などが挙げられ、水溶性で安定供給可能なものが好ましい。
【0015】
本発明の植物活性剤は、更に、植物成長調節剤を添加することもできる。植物成長調節剤としては、オーキシン拮抗剤としては、マレイン酸ヒドラジド剤、ウニコナゾール剤等、オーキシン剤としては、インドール酪酸剤、1-ナフチルアセトアミド剤、4-CPA剤等、サイトカイニン剤としては、ホルクロルフェニュロン剤等、ジベレリン剤としてはジベレリン剤等、その他のわい化剤としては、ダミノジット剤等、蒸散抑制剤としては、パラフィン剤等、その他の植物成長調整剤としては、コリン剤等、生物由来の植物成長調整剤としては、クロレラ抽出物剤等、エチレン剤としては、エテホン剤等が挙げられる。
【0016】
本発明の根伸長促進剤は、酵母細胞壁酵素分解を乾物として0.00001〜30質量%、特に0.001〜0.1質量%含有することが好ましい。
【実施例】
【0017】
(実施例1)
自己消化法により得られた、乾物濃度15質量%のビール酵母液1.5Lから遠心分離により上清を除去し、酵母細胞壁スラリー1000gを得た。水500gを加え、pHを5.5に調整後、乾物質量に対し0.7質量%のYL-15(天野エンザイム)を添加し、55℃で18時間反応させ、80℃で10分間処理した後に酵母細胞壁液1500gを得た。
得られた酵母細胞壁液に水を加えて、乾物濃度25ppmに調整し、濾紙に浸潤させた。この溶液の電気伝導度(EC)は3.5μS/cmであった。この濾紙を敷いたφ9cmシャーレにレタス種子30粒を播種し、22℃、暗所に3日間置床した後に、胚軸長、幼根長を測定した。胚軸長と幼根長は発芽した個体について、無作為に15個体を調査した。
【0018】
(比較例1)
蒸留水を浸潤させた濾紙を敷いたφ9cmシャーレにレタス種子30粒を播種し、22℃、暗所に3日間置床した後に、胚軸長、幼根長を測定した。胚軸長と幼根長は発芽した個体について、無作為に15個体を調査した。
【0019】
(比較例2)
大塚ハウス肥料(S1号、2号)溶液を希釈してECを3.5μS/cmに調整し、濾紙に浸潤させた。この濾紙を敷いたφ9cmシャーレにレタス種子30粒を播種し、22℃、暗所に3日間置床した後に、胚軸長、幼根長を測定した。胚軸長と幼根長は発芽した個体について、無作為に15個体を調査した。
【0020】
【表1】


【0021】
(実施例2)
酵素分解法により得られた、乾物濃度15質量%のビール酵母液1.5Lから遠心分離により上清を除去し、酵母細胞壁スラリー1000gを得た。水500gを加え、pHを5.5に調整後、乾物質量に対し0.5質量%のYL-15(天野エンザイム)を53℃で18時間反応させ、80℃で10分間処理後、遠心分離により沈澱を除去し、酵母細胞壁液1000gを得た。
得られた酵母細胞壁液に水を加えて、乾物濃度250ppmに調整し、濾紙に浸潤させた。この濾紙を敷いたφ9cmシャーレにキャベツ種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長、発芽率を測定した。幼根長は発芽した個体について、無作為に15個体を調査した。
【0022】
(比較例3)
蒸留水を浸潤させた濾紙を敷いたφ9cmシャーレにキャベツ種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長を測定した。幼根長は発芽した個体について、無作為に15個体を調査した。
【0023】
【表2】


【0024】
(実施例3)
酵素分解法により得られた、乾物濃度15質量%のビール酵母液1.5Lから遠心分離により上清を除去し、酵母細胞壁スラリー1000gを得た。水500gを加え、pHを5.5に調整後、乾物質量に対し0.5質量%のYL-15(天野エンザイム)を53℃で18時間反応させ、80℃で10分間処理後、遠心分離により沈澱を除去し、酵母細胞壁液1000gを得た。
得られた酵母細胞壁液に水を加えて、乾物濃度250ppmに調整し、濾紙に浸潤させた。この濾紙を敷いたφ9cmシャーレにホウレンソウ種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長、発芽率を測定した。幼根長は発芽した個体について、無作為に15個体を調査した。発芽率は、30個体のうち、発芽した個体の割合を調査した。
(比較例4)
蒸留水を浸潤させた濾紙を敷いたφ9cmシャーレにホウレンソウ種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長、発芽率を測定した。幼根長は発芽した全個体について調査した。発芽率は、30個体のうち、発芽した個体の割合を調査した。
【0025】
【表3】


【0026】
【表4】


【0027】
(実施例4)
酵素分解法により得られた、乾物濃度15質量%のビール酵母液1.5Lから遠心分離により上清を除去し、酵母細胞壁スラリー1000gを得た。水500gを加え、pHを5.5に調整後、乾物質量に対し0.5質量%のYL-15(天野エンザイム)を53℃で18時間反応させ、80℃で10分間処理後、遠心分離により沈澱を除去し、酵母細胞壁液1000gを得た。
得られた酵母細胞壁液に水を加えて、乾物濃度250ppmに調整し、濾紙に浸潤させた。この濾紙を敷いたφ9cmシャーレにニンジン種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長、発芽率を測定した。幼根長は発芽した全個体について調査した。発芽率は、30個体のうち、発芽した個体の割合を調査した。
【0028】
(比較例5)
蒸留水を浸潤させた濾紙を敷いたφ9cmシャーレにニンジン種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長、発芽率を測定した。幼根長は発芽した全個体について調査した。発芽率は、30個体のうち、発芽した個体の割合を調査した。
【0029】
【表5】


【0030】
【表6】


【0031】
(実施例5)
酵素分解法により得られた、乾物濃度15質量%のビール酵母液1.5Lから遠心分離により上清を除去し、酵母細胞壁スラリー1000gを得た。水500gを加え、pHを5.5に調整後、乾物質量に対し0.5質量%のYL-15(天野エンザイム)を53℃で18時間反応させ、80℃で10分間処理後、遠心分離により沈澱を除去し、酵母細胞壁液1000gを得た。
得られた酵母細胞壁液に水を加えて、乾物濃度250ppmに調整し、濾紙に浸潤させた。この濾紙を敷いたφ9cmシャーレにネギ種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長、発芽率を測定した。幼根長は発芽した個体について、無作為に15個体を調査した。発芽率は、30個体のうち、発芽した個体の割合を調査した。
【0032】
(比較例6)
蒸留水を浸潤させた濾紙を敷いたφ9cmシャーレにネギ種子30粒を播種し、20℃、暗所に3日間置床した後に、幼根長、発芽率を測定した。幼根長は発芽した全個体について調査した。発芽率は、30個体のうち、発芽した個体の割合を調査した。
【0033】
【表7】


【0034】
【表8】


【0035】
(結果)
表1、表2、表3、表5、表7に示した結果から以下の事が明らかである。本発明の根伸長促進剤の適用により、比較例と比べると、幼根の生育を促進し、胚軸の生育を抑えることが確認された。また、表4、表6、表8に示した結果から、本発明の根伸長促進剤の適用により、比較例と比べると、幼根の発芽率を上昇させることが確認された。
本発明の根伸長促進剤は、優れた植物の増強効果をもたらす。例えば、実施例で示すように、レタスに対しては、幼根の生育を促進し、胚軸の生育を抑える。つまり、徒長を抑制しながら、植物体を頑強にするという健苗育成が可能となり、更には高品質高生産を行うことが期待される。
【出願人】 【識別番号】000000055
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
【住所又は居所】東京都中央区京橋3丁目7番1号
【識別番号】397009004
【氏名又は名称】アサヒフードアンドヘルスケア株式会社
【住所又は居所】東京都墨田区吾妻橋一丁目23番1号
【出願日】 平成16年11月2日(2004.11.2)
【代理人】 【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男

【識別番号】100084009
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信夫

【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤

【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治

【識別番号】100114007
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 孝二

【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫

【公開番号】 特開2005−333980(P2005−333980A)
【公開日】 平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願番号】 特願2004−319492(P2004−319492)