| 【発明の名称】 |
植物育成床 |
| 【発明者】 |
【氏名】饗庭 利行
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| 【要約】 |
【課題】生分解処理が可能な植物性材料を主材料として利用し、育苗用ポットを必要とすることなく、植物の育成をすることができる植物育成床の提供。
【解決手段】圧搾繊維化された竹繊維と、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維とからなる非木材繊維100重量部に対して、打壊処理されたパーム繊維30〜70重量部と、植物性デンプン1〜3重量部とを投入し、同時に前記デンプンが吸水して粘性を生ずるに足る適量の水を加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させ、乾燥させて得たもの。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧搾繊維化された竹繊維と、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維とからなる非木材繊維100重量部に対して、打壊処理されたパーム繊維30〜70重量部と、植物性デンプン1〜3重量部とを投入し、同時に前記デンプンが吸水して粘性を生ずるに足る適量の水を加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させ、乾燥させて得た植物育成床。 【請求項2】 圧搾繊維化された竹繊維と、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維とからなる非木材繊維100重量部に対して、打壊処理されたパーム繊維30〜70重量部と、植物性デンプン1〜3重量部と、適量の防黴剤と水防腐剤とを投入し、同時に前記デンプンが吸水して粘性を生ずるに足る適量の水と少量の肥料とを加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させ、乾燥させて得た植物育成床。 【請求項3】 圧搾繊維化された竹繊維と、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維とからなる非木材繊維100重量部に対して、打壊処理されたパーム繊維30〜70重量部と、植物性デンプン1〜3重量部と、効力時期の異なる複数種類の適量の肥料とを投入し、同時に前記デンプンが吸水して粘性を生ずるに足る適量の水を加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させ、乾燥させて得た植物育成床。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、植物の種子を蒔いて苗を育成させ、また、小野菜にあっては採取期までそのまま育成させるのにも使用できる植物育成床に関するものである。 【背景技術】 【0002】 現在、この種の種子の育苗用に使用されている容器の一般的なものとしては、薄い合成樹脂シートを膨出成形した黒色の樹脂ポットや、射出成形した樹脂製または素焼きの植木鉢等が使用され、これらのポットに育苗用の土を入れて播種を行っている。これらの一般的な育苗用ポットにあっては、苗の育成後の定植時にポットから根土を取り出して植え付けなければならず、この植え代え時に根土が壊れ、苗の根を傷めることがあり、その後の生育を遅らせることがある。 【0003】 そのため、この問題を解決する手段として、育苗用ポットの素材自体を生分解性の素材で形成し、苗育成後の定植時にポットのまま定植地に埋めるだけで、苗の生長を継続させるようにした育苗ポットが提案されている。また、このようにして使用することができる素材シートとしての育苗ポット用生分解性不織布も提案されている。他方、多数の育苗ポットを連結させて育苗トレイとした個々のポットに装填する土に代えて植物繊維と粘土質材等を混合して圧縮成形した固形培地についても提案されている。 【特許文献1】特開2002−315443号公報 【特許文献2】特開平11−269753号公報 【特許文献3】特開2000−116233号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、これらの先行技術の内、前二者の育苗ポットは、旧来の一般のポットと同様に、播種に際して、適宜の育苗用土を適量づつポットに入れなければならない作業を必要とし、後者の固形培地にあっては、育苗ポットを対象とし、育苗用土の代わりに育苗ポットの中に投入して使用されるものであるため、投入するための育苗ポットが必要なものである。また、この固形培地は、通常の育苗用土とその性質において変わりがないものであって、ポット内への給水によって形が崩れポットの形状に馴染むようにしたものである。 【0005】 そこで、本発明は、このような従来の育苗ポットや育苗ポット用培地が有していた課題を解決するために、特に地中での生分解性に優れた繊維素材であって、現在時点では自然界において活用されることなく放置状態とされている竹繊維や、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維のような非木材系の天然繊維を主材料とし、同じく生分解性に優れたパーム繊維とを混合使用し、地上での使用中は、給水によっても長期間形崩れすることなく、土中への埋設使用に際しては、短期間に自然分解して土壌化し易く、苗根の成長を妨げることなく苗の速やかな成長を助長させることを可能とした植物育成床を提供しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 該目的を達成するために講じた本発明にいう植物育成床の第1の構成を、実施例において使用した符号を用いて説明すると、圧搾繊維化された竹繊維と、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維とからなる非木材繊維100重量部に対して、打壊処理されたパーム繊維30〜70重量部と、植物性デンプン1〜3重量部とを投入し、同時に前記デンプンが吸水して粘性を生ずるに足る適量の水を加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させ、乾燥させて得るようにしたものである。 【0007】 また、第2の構成は、圧搾繊維化された竹繊維と、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維とからなる非木材繊維100重量部に対して、打壊処理されたパーム繊維30〜70重量部と、植物性デンプン1〜3重量部と、適量の防黴剤と水防腐剤とを投入し、同時に前記デンプンが吸水して粘性を生ずるに足る適量の水と少量の肥料とを加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させ、乾燥させて得るようにしたものである。 【0008】 更に、第3の構成は、圧搾繊維化された竹繊維と、葦・藁・薄等のイネ科植物繊維とからなる非木材繊維100重量部に対して、打壊処理されたパーム繊維30〜70重量部と、植物性デンプン1〜3重量部と、効力時期の異なる複数種類の適量の肥料とを投入し、同時に前記デンプンが吸水して粘性を生ずるに足る適量の水を加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させ、乾燥させて得るようにしたものである。 【発明の効果】 【0009】 本発明の請求項1にいうところの発明は、特に地中での生分解性に優れた繊維素材であって、現在、活用されることなく放置状態とされている竹の繊維化加工を施した繊維や、葦・藁・薄等のイネ科植物のような非木材系の天然繊維を主材料とし、これに対して重量比で5割前後のパーム繊維と、少量の植物性デンプンとを入れ、これにデンプンが吸水軟化して繊維のバインダ作用を果たさせるのに適した量の水を加えて略均等に撹拌混練し、この混練物を、所要形状に加圧圧縮させ、または、適宜の厚さに形成したものを抜き型等を利用して丸形や角形、星形やハート形等任意の形状に型抜き形成し、これを乾燥させて植物育成床を得るものであるから、地上での使用中は、給水によっても長期間形崩れすることなくブロック状態で使用することができるので、育苗ポットのような容器を必要とすることなく、例えば皿に載せたまま卓上においてハート形なり、星形なりを維持した状態で、育苗土と育苗容器とを兼ねさせて使用することができるという利点がある。 【0010】 また、育苗が終わった状態での土中への移植に際しては、育苗したブロック体そのものを直接土中に埋めるだけでよく、土中に埋めるとブロック体全体が天然植物繊維で形成されているため、土中菌の活躍によって短期間に自然分解し土壌化し易く、苗根は、生分解性素材で形成したポットを利用した場合のように、ポット内の土で成長した根が、育苗土とは異なる素材で作られたポット壁を突き破らなければ周囲の土壌中に伸びていくことができないのとは異なり、ブロック体から周囲の土壌中に向かって直接伸張することができるので、苗根の成長が妨げられることなく、速やかな成長を継続させることができる利点がある。 【0011】 本発明にいうところの植物育成床は、体積に対し約5倍の水を吸収し、保水させておくことができ、極めて保水性に富んでいるため、市販の育苗用土や圃場土に比して給水頻度を大幅に減少させることができ、同時に、育成植物の乾燥枯れ現象の発生を大幅に減少させることができるという利点を有している。 【0012】 殊に、本発明にいうところの植物育成床は、播種後の給水によってその素材である天然植物繊維とこの繊維を結合させる植物性デンプンとが自己醗酵しブロック内の温度が僅かながらでも高められるためと思われるが、通常の土壌のみを育苗土として使用した場合に比して成長が顕著に早く、また、土中への移植後にあっても、土中菌の活躍による自然分解時に発生するブロック内の温度上昇によると思われるが、移植苗の成長、開花時期が確実に早められるという顕著な効果を期待することが出来るに至ったのである。 【0013】 また、本発明の請求項2にいうところの発明は、請求項1にいう素材中に、適量の防黴剤と水防腐剤とを投入して混合混練するようにしたものであるため、植物育成床を形成する繊維に黴が発生したり、育苗中に給水した水が植物育成床内で腐ったりすることを防止したり、少なくとも遅延させることが出来るので、繊細な稚苗の根の成長に支障を生じることを回避し、苗の順調な成長を促進させる効果を有する。 【0014】 更に、本発明の請求項3にいうところの発明は、請求項1にいう素材中に、効力時期の異なる複数種類の肥料を投入し混合しておくようにしたものであるから、即ち、即効性肥料と緩効性肥料と遅効性肥料とのように効力時期の異なる複数種類の肥料を組み合わせて投入しておくことによって、例えば、葉菜類や二十日大根のような生育の早い植物の場合には、地中への移植を必要とすることなく、また、何らかの追肥を与えることなく、播種後の育苗や間引き作業から収穫に至るまで、給水だけで収穫が可能な植物育成床として利用できるという利点を有している。それ故に、団地等におけるベランダのような土地のない場所でも、未経験な人々による植物の育成ができるという効果を期待することが出来るに至ったのである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 本発明を実施するに当たっては、構成要件中にいうところの非木材繊維を、煮沸処理してしようすること、即ち、竹繊維と葦・藁・薄等の圧搾繊維を使用し、必要に応じてパーム繊維も煮沸処理したものを使用すると、黴の発生の少ない植物育成床を得ることが出来る。 【0016】 また、構成要件中にいうところの防黴剤としては、山椒の葉、実、樹皮、唐辛子の実、葉、茎、種子又はこれら両材料を混合して使用することができる。 【0017】 構成要件中にいうところの水防腐剤としては、木炭粉末、竹炭粉末またはこれらの混合物、木酢液、竹酢液またはこれらの混合物、消石灰、シリカ(無定形二酸化ケイ素)などがあり、これらの1種類か複数種類を使用することができる。 【0018】 肥料としては、窒素・燐酸・カリを主剤とする混合化学肥料、乾燥鶏糞、乾燥牛糞、乾燥粉末処理または有機処理された生ゴミ、魚粉、骨粉、貝殻粉等の自然肥料であって、これらから選ばれた1種類か複数種類を使用することができる。このように混合素材中に肥料を混合しておくことによって、追肥することなく苗や育成植物の生長を促進させることができる植物育成床を得ることが出来る。 【0019】 また、混合肥料として、窒素・燐酸・カリを主剤とする混合化学肥料、乾燥鶏糞、乾燥牛糞、乾燥粉末処理または有機処理された生ゴミ、魚粉、骨粉、貝殻粉等の自然肥料であって、これらから選ばれた即効性肥料と緩効性肥料と遅効性肥料とを組み合わせた複数種のものを使用することができる。このように即効性肥料と緩効性肥料と遅効性肥料とを組み合わて使用することによって、苗の育成のみならず、比較的早期に成長し採取が可能なチシャやレタス・ホウレンソウなどの葉菜類や、二十日大根や人参などの根菜類、ミニトマトや茄子などの小果実野菜類の他、一年草の草花等を追肥に苦労することなく無難に採取まで育成することができる。 【実施例】 【0020】 以下本発明の実施例について図面に基づいて説明する。図中、図1乃至図4は、本発明の第1実施例を示す図であって、学校教材用として使用するのに適した小形の植物育成床に関するものであって、図1は平面形状を星形とし、平面長さ約8センチ、厚さ約2.5センチとしたもの。図2は平面形状を長円形とし、平面長さ約8センチ、厚さ約3センチとしたもの。図3は平面形状をハート形とし、平面横長さ約8センチ、厚さ約5センチとしたもの。これらは所要厚さに形成した平板状の素材を金属帯板で外形を形成した型によって型抜きして形成したものである。図4は平面形状を全体を小鉢状に切頭円錐形とし、上部平面長さを約8センチ、下部平面長さを約6.5センチ、厚さ約8センチに形成したものであって、これは小鉢状の容器に素材を圧縮して押し込むことによって形成したものである。このような手段によって、円盤状や円柱状のものも形成することができ、適宜の形状や大きさのものを得ることができる。 【0021】 学校教材用として販売するに際しては、素材内に植物種子を予め埋め込んだものとしたり、表面に播種用の切り込みや小孔を形成してあるものとし、別途種子を同封してあるものとしておくことができる。 【0022】 また、図5に示したものは、大形の植物育成床に関するものであって、平面形状を長方形状とし、平面の長尺約80センチ、短尺約40センチ、厚さ約20センチに形成したものである。この植物育成床の素材中には、窒素・燐酸・カリを主剤とする緩効性肥料と遅効性肥料を混合した化学肥料と、乾燥鶏糞、乾燥牛糞及び魚粉、骨粉、貝殻粉等の混合肥料を混合したものであって、例えば、葉菜類や根菜類の播種から採取まで追肥することなくこの植物育成床で生長させることが出来るようにしたものである。 【0023】 而して、これらの実施例にいうところの植物育成床は、竹を煮沸し、圧搾機にかけて圧搾して得た繊維を裁断機にかけて短繊維に切断して得た竹繊維40重量部と、葦と薄のイネ科植物を圧搾機によって圧搾すると共に切断機にかけて切断した短繊維60重量部とを混合して得た非木材繊維100重量部に対して、同じく圧搾機によって圧搾すると共に切断機にかけて切断処理したパーム繊維50重量部と、植物性デンプン2重量部と、防黴剤として少量の唐辛子の実と、水防腐剤として少量の木炭粉末と竹炭粉末及び木酢液と竹酢液とを混入し、適量の水を加えて撹拌混練した混練物を、加圧して任意の厚さと形状に成形させて乾燥させる。 【0024】 このようにして得た植物育成床1は、主として育苗に適した育苗土兼育苗鉢として使用され、適宜の水やりによって、苗が移植に適した状態にまで生育したら、そのまま即ち、育成床1のまま土中に埋めてその後の生育を促進させる。 【0025】 また、他の手段として、該実施例に示した前記素材中に、例えば窒素・燐酸・カリを主剤とする化学肥料で、速効性のものと緩効性のものと遅効性のものとを適宜混合したり、天然肥料として古くから使用されている乾燥鶏糞、乾燥牛糞及び魚粉、骨粉、貝殻粉等の肥料を適宜混合したりして植物育成床1を形成することができる。 【0026】 このように効力発揮時期の異なる肥料を素材中に混合しておくことによって、例えば、葉菜類や根菜類の種を播いてから育苗し、成長させ採取するまでを、移植することなく、一つの植物育成床1によって継続的に育成させることができる。 【0027】 以上本発明の代表的と思われる実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例に示した構造のみに限定されるものではなく、本発明にいうところの前記構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、効果を有する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。 【産業上の利用可能性】 【0028】 本発明にいうところの植物育成床は、それ自体が保形性を有していて、育苗用ポットをを必要とすることなくそのまま使用することができ、所期の形状を維持した状態で植物の育成ができるので、一般家庭用のみならず、学校用教材としても使用することができるので、広く世上に受け入れられ重宝に使用される可能性が大なるものである。 【図面の簡単な説明】 【0029】 【図1】第1実施例の植物育成床の外形を示す斜視図。 【図2】第1実施例の他の植物育成床の外形を示す斜視図。 【図3】第1実施例の他の製品の外形を示す斜視図。 【図4】第1実施例の更に他の製品の外形を示す斜視図。 【図5】第2実施例の外形を示す斜視図。 【符号の説明】 【0030】 1 植物育成床
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| 【出願人】 |
【識別番号】301024198 【氏名又は名称】饗庭 利行
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| 【出願日】 |
平成16年5月25日(2004.5.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100127362 【弁理士】 【氏名又は名称】甲斐 寛人
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| 【公開番号】 |
特開2005−333850(P2005−333850A) |
| 【公開日】 |
平成17年12月8日(2005.12.8) |
| 【出願番号】 |
特願2004−154461(P2004−154461) |
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