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【発明の名称】 イチゴの培養土回収装置
【発明者】 【氏名】藤見 清隆
【住所又は居所】北海道上川郡美瑛町扇町工業団地 株式会社藤見鉄工所内

【要約】 【課題】イチゴの根が強固にからんだ培養土塊51から、培養土を回収することができる簡易なイチゴの培養土回収装置を提供する。

【解決手段】培養土塊51を解砕する多数の傾斜したブレード13を備えた2軸回転解砕機10と、この解砕機10を内包し、解砕された根と培養土とを分離して排出する回転ドラム式分離装置30とを小型一体可搬に組合せてイチゴの培養土回収装置1を形成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の傾斜したブレードを備え、イチゴの根が強固にからんだ培養土塊を解砕する2軸回転解砕機と、該解砕機を内包し、解砕された根と培養土とを分離して排出する回転ドラム式分離装置とを小型一体可搬に組合せたことを特徴とするイチゴの培養土回収装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、イチゴの培養土回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イチゴは価格が高い為、農家の新しい収入源として、福岡、静岡、栃木等の先発地で栽培されているが、近時、比較的北の地方でも栽培されて来ている。
【0003】
北の地方では、暖かい地方と違い、路地栽培では収穫期間が短いので、発泡ポリスチレン製の箱などに培養土を入れ、これらの箱をビニールハウス等の中に棚状に並べてイチゴを栽培している。このような、箱の中での栽培は根詰まりをおこし、長くは収穫できない。そこで収量や価格が下がる時期が来ると、イチゴと培養土を廃棄し、新しい苗と培養土に更新するようにしている。この場合、イチゴの根がマット状に生育し、培養土と絡み合うため、培養土を再利用する事が困難であった。
【0004】
培養土は価格も高く、再利用したいところである。そのためにマット状になった培養土塊を丸棒で掻き崩す機械もあるが、掻き崩すのに時間がかかると共に、崩した培養土から根を手作業で取り去る手間が必要であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点を解決し、イチゴの根がからみ合ってマット状となった培養土塊を簡易な装置で処理し、容易に培養土を回収することができるようにしたイチゴの培養土回収装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、多数の傾斜したブレードを備え、イチゴの根が強固にからんだ培養土塊を解砕する2軸回転解砕機と、該解砕機を内包し、解砕された根と培養土とを分離して排出する回転ドラム式分離装置とを小型一体可搬に組合せたことを特徴とするイチゴの培養土回収装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、手間を要することなく、イチゴの根が強固にからまった培養土塊から容易に培養土と根とを分離することができ、効率的に培養土を回収することができるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0009】
図1は本発明の実施例のイチゴの培養土回収装置1を示す縦断側面図、図2は図1のA−A矢視図である。
【0010】
本発明のイチゴの培養土回収装置1は、イチゴの根がからまってマット状になった培養土塊51を瞬時に解砕し、解砕した産物から根と培養土とを分離して培養土を回収する装置である。この培養土回収装置1は、解砕装置10と、これを内蔵した回転ドラム式分離装置30とを一体的に組合せ、これらを車輪41、42を備えたフレーム4上に搭載している。
【0011】
解砕装置10は、その平面図を図3に示すように、ケーシング11内に平行な一対の刃物ドラム12を備え、これに多数のブレード13を取付けた2軸回転式解砕装置10である。多数のブレード13は、一対の刃物ドラム12の円周上に、軸直交面に対してそれぞれ異なる方向に僅か傾け、互いに軸方向に間隔を保って交互に配設されている。この一対の刃物ドラム12は図示省略した原動機から回転動力伝達部16に回転力を付与され、同期歯車17、18を介して互いに逆回転方向に同期回転する。
【0012】
図4は一対の刃物ドラム12の正面図で、刃物ドラム12の外周面にブレード取付部14が取付けられ、このブレード取付部14に取付ボルト15によってブレード13が取付けられている。一対の刃物ドラム12は矢印21で示す回転方向(互いに逆向き方向)に回転する。ブレード13は供給された塊を、一対の刃物ドラム12相互間に引込み、これに多数の切断線を与え、かつ圧壊するように作用する。
【0013】
回転ドラム式分離装置30は周面に多数の孔31を備えた篩を装着した中空ドラムであって、タイヤ32を備え、受ローラ33に支持されてほぼ水平な中心軸まわりに回転する。孔31はパンチプレートに穿設された多数の丸孔や角孔でもよく、交差する多数の棒によって形成された開口でもよく、織網等で構成された篩の開き目でもよい。
【0014】
受ローラ33はタイヤ32を受けて回転ドラムを支持すると共に、図示省略した動力装置により回転され、回転ドラムの回転駆動ローラとしても作用する。
【0015】
回転ドラム式分離装置30は内部空間内に解砕装置10を内蔵し、解砕装置10が解砕した産物を受けて、直ちに篩分ける。分離した網上産物は排出方向36(矢印)に排出され、網下産物は下部ホッパ34を経て排出方向35(矢印)に排出される。
【0016】
回転ドラム内上部には篩孔の目詰りを解除する回転ブラシ37が装着されている。また、タイヤ32の上端には押えローラ38が設けられ、この押えローラ38は回転ドラムの浮上を防止するように、スプリング等によって付勢されている。
【0017】
これらの解砕装置10、回転ドラム式分離装置30はコンパクトに一体化され、フレーム4上に搭載されている。フレーム4には移動車輪41、42が装着されており、容易に手押しによって移動させることができる。
【0018】
また車輪41と42は取付高さに差を設け、培養土塊51を解砕装置10内へ誘導するように傾斜を与えると共に、回転ドラム式分離装置30の中心軸に傾斜を与えて、分離された網上産物の排出を容易にするようにしている。
【0019】
次に本発明装置の使用方法について説明する。図5(a)に示す発泡ポリスチレン等の箱50内でイチゴを養育すると図5(b)に示すようなイチゴの根が固くからまった培養土塊51が箱50内に生成する。
【0020】
発泡ポリスチレン等の箱50を持ち上げて上下転倒し、マット状になった培養土塊51を培養土回収装置1の供給台2上に載せ、これをシュート3内に押し込むと、培養土塊51は自重により進行し、解砕装置10の一対の刃物ドラム12間に引き込まれる。刃物ドラム12には多数のブレード13が軸直交面に対して互いに逆方向に傾斜を持って取付けられている。この傾斜を持たせることにより、ブレード13が培養土塊51を解砕機10内に引き込む効果がある。ブレード13が軸に直角で傾斜がないとこの引き込み作用は生じない。刃物ドラム12は高速回転し、ブレード13による裁断部でマット状の培養土塊を裁断解砕する。
【0021】
本発明の実施例では、イチゴの根が強固にからみ合った横29cm×縦47cm×厚さ7.5cm(約10リットル)のマット状の培養土塊は正回転(図4に示す矢印21方向の回転)では1〜2秒で荒く裁断され、解砕される。この解砕を逆回転(矢印21と逆向の回転)で試験して見ると、約10秒で培養土塊51を細かく裁断することができるが、細かくするとイチゴの根が篩孔を通って培養土側に落ちて混入してしまうので逆回転はしないほうが良い。なお、邪魔板22は、解砕機10による解砕物の飛散を防止し回転ドラム式分離装置30内に留めるためのものである。
【0022】
解砕された培養土塊51は回転ドラム式分離装置30によって培養土と根を分離して回収することができる。
【0023】
回転ドラムは目詰まりを起こさないように回転ブラシ37を備え、絶えず清掃する。培養土は回転ドラムの孔を通って下方に落下し、根はお互いに絡み合いながら回転ドラム後方側へ排出される。
【0024】
本発明は、以上の実施例に示したものと形状や形式の異なる2軸回転解砕機や分離装置を排除するものではなく、当業者が容易に創作することができるこれらの装置を小型、一体、可搬に組合わせたイチゴの培養土回収装置も包含する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施例の側面図である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】実施例の解砕機の平面図である。
【図4】実施例の解砕機の刃物軸の側面図である。
【図5(a)】発泡ポリスチレン箱の斜視図である。
【図5(b)】根のからまった培養土塊の説明図である。
【符号の説明】
【0026】
1 培養土回収装置
2 供給台
3 シュート
4 フレーム
10 解砕装置
11 ケーシング
12 刃物ドラム
13 ブレード
14 ブレード取付部
15 取付ボルト
16 回転動力伝達部
17、18 歯車
21 回転方向(矢印)
22 邪魔板
30 回転ドラム式分離装置
31 篩孔
32 タイヤ
33 受ローラ
34 下部ホッパ
35 培養土排出方向(矢印)
36 根排出方向(矢印)
37 回転ブラシ
38 押えローラ
41、42 車輪
50 箱
51 培養土塊
52 進入方向(矢印)
【出願人】 【識別番号】593047301
【氏名又は名称】株式会社藤見▲鉄▼工所
【住所又は居所】北海道上川郡美瑛町扇町(番地なし)
【出願日】 平成16年4月22日(2004.4.22)
【代理人】 【識別番号】100079175
【弁理士】
【氏名又は名称】小杉 佳男

【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀

【公開番号】 特開2005−304406(P2005−304406A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−127056(P2004−127056)