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【発明の名称】 園芸支柱と園芸支柱組立体
【発明者】 【氏名】和田捷平

【要約】 【課題】コストが安く、耐久性に優れた園芸支柱であると共に、機能を大幅に向上させた製品を提供するところにある。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
突起を全体に亘り多数配置した園芸支柱において、金属板をロールフォーミング加工して構成され、長さ方向に溝を持ち、その断面の端末付近をカールさせると共に、カール部を使って前記の溝を末広がりとしている事を特徴とする園芸支柱。
【請求項2】
(請求項1)の園芸支柱の溝を使って、先端が円錐で球状のこぶし部を両側に持つ取付け具で、支柱同士を連結した事を特徴とする園芸支柱組立体。
【請求項3】
(請求項1)の園芸支柱に、断面が楔形の先端を持つこぶし状で、その楔形の先端とこぶし部が帯状をなし、帯状のこぶし部の楔形の先端のほぼ中央に切込み部を構成した取付け具でフイルム、ネット、及び紐を固着した事を特徴とする園芸支柱組立体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コストが安く、耐久性に優れた園芸支柱であると共に、機能を大幅に向上させた製品の発明に関するものである。
【背景技術】
【0002】
園芸支柱の歴史は古く、大昔から身近にある竹が支柱として使われてきた。この事は植物の支えとして自然界の中に豊富にある竹がその用途に一番ふさわしく、竹の節が植物を誘引するのに他の素材よりも都合が良いという事からであった。
しかし、屋外において使用するので竹の腐食が激しく、数年で折れて使えなくなるという欠点があった。
【0003】
昭和40年頃に、塩化ビニールを鋼管の上に被せ、その上に突起をつけた、竹そっくりの製品が代用品として出てきた。
【0004】
次に、植物を誘引するのに都合の良い引っ掛かりの機能だけを追及した製品が登場した。この製品は、鉄製の鋼管の上に、ポリオレフィン系の樹脂で突起を付けながら被覆した〔特許文献1〕にあるような製品が登場する事となった。
【0005】
〔特許文献1〕によると、鋼管に樹脂を被覆する時に、被覆する樹脂の長尺方向と平行に複数本の突条が突設された状態で樹脂被覆して、被覆樹脂の上に歯型の付いた回転体で突条を押しつぶして凹陥部を作る事となっている。
【特許文献1】特公昭50−28325
【0006】
しかし、このような製品は強度部材として使っている鋼管が、薄肉でしかもメッキされていないこともあり、表面の樹脂に傷が入ってしまうと、その部分から錆が発生し、鋼管が腐食して折れて使えなくなる、という欠点があった。
【0007】
また、形状が単純な丸で出来ているので、機能を付与するのに、取付け具で留めるにも、まん丸でくるりと回ってしまう等、やりにくい面があった。 従って、紐を使って支柱同士を連結したり、ネット、紐等の固定をしていた。手間が掛かるし、見栄えの悪い汚い物となっていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、簡単に安く作れると共に、耐久性と、機能性に優れた園芸支柱を提供せんとするものである。
【0009】
鋼管の上に薄く樹脂コーテイングした園芸支柱は、強度もそれなりにあり綺麗なものであるが、安くて強度のあるものにする為に、肉厚が0.3ミリメートルと薄肉のコイルを溶接して、パイプにする事で強度のある製品にしていた。従って、溶接面の防錆処理に神経を使う必要があまり無く、実用的なものにする為の一番理想的な姿が、鋼管の上に樹脂被覆するという形であった。
【0010】
しかし、鋼管の肉厚が0.3ミリメートルから0.6ミリメートルと薄肉であることから、表面の樹脂層に傷が入るとすぐに錆が出てしまい、鋼管が腐蝕して、力が掛かると折れてしまうという欠点があった。
【0011】
そこで、鋼管と樹脂とを接着させれば、たとえ傷が入っても錆が広がらないので、品質を向上させる事ができるが、このような加工を施すには、コストアップになるので二の足を踏む事になっていた。
【0012】
又、支柱にフイルムとか、ネット、紐等を固定したりする必要があり、丸いパイプに色々な部材を取り付けるにはバンドで留めるとか、紐で結ぶとか、樹脂製の取付け具で留めるという方法であるが、バンドはコストが高く留める手間がかかり、樹脂製の取付け具は丸いパイプである事から固着が弱く、見栄えが悪いという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明では、メッキ鋼板の少なくとも片面に樹脂を接着したプレコート板をロールフォーミング加工して開放断面を持つ筒状の支柱を構成するのであるが、その支柱1に強度と機能性を持たせるため、断面の端面をカール6させて、断面性能を上げる工夫と長手方向に溝8を作るなどをして、溶接なしでパイプ以上の断面性能と防食性能及び機能を確保する事にある。
【0014】
又、併せてロールフォーミング加工の際、支柱1の表面に凸部となる突起4を同時に構成する事で、一気に園芸支柱を作り込もうとするものである。しかし突起4があることでロールフォーミング加工が極めて難しいのであるが、長さ方向に一列に突起を並べる事でなんとかクリアーできる事となった。
【0015】
本発明では、支柱断面がパイプ状に溶接されていないので、力が掛かるとネジレやすくなる。しかし、断面の端面に構成したカール6がネジリの力に対して強く抵抗して,支柱として十分な強度を構成する事となる。
【0016】
図2、のカール部分を持つ溝8は、強度を上げる為以外に、支柱、フイルム、ネット、及び紐等を止めるために使用される、この溝8の小口寸法は2ミリメートルから10ミリメートルで、奥行きが5ミリメートルから30ミリメートルとし、この小口に同じ断面を持つ支柱を取り付ける時は、先端が円錐で球状のこぶし部を両側に持つ取付け具11で連結し、又、フイルム、ネット、及び紐等の場合は、図7、の楔付きこぶし部15が帯状になった取付け具13を溝8の中に押し込むのである。円錐形と楔形の先端は、支柱の溝8の幅より細い先を持ち、併せてこぶし部の最大寸法に向かってテーパーとなっているのである。
【0017】
支柱1の長さ方向の片方の端末3を、数センチメートル扁平にプレスすることで、土中に突き刺す時、より簡単に差し込めると共に、もう一方の支柱の頭部となる端末にキャップ2を被せるのであるが、このキャップ2の中にコイン風の鉄板を入れておくと,土の中に突き刺す時、キャップの上からハンマーで叩き込む事が出来て好都合である。
又、併せてキャップ2の一部に溝を付けたり、突起をつけたりと工夫する事で、紐を張ったりネットを張ったりするための機能を付与する事も出来る。
【発明の効果】
【0018】
メッキ鋼板の上に樹脂を接着したプレコート板は大量に生産されているので、安価に購入できるし、大気中は勿論の事、土中においても樹脂がメッキ鋼板の上に強く接着されているので、耐食性は高く、その切口もロールで押し切りされていて、メッキされている亜鉛が鉄板の切口に回りこみ亜鉛による犠牲防食効果が発揮されるのである。
【0019】
プレコート板の土中における耐食性は,大気腐食より大きいのが普通であるが、腐食度の実測値は土壌の種類やタイプによって著しく違う、普通亜鉛メッキだけでも、驚くべき効果を発揮するが、更に樹脂を接着させているので、腐食の心配は殆ど無いに等しい。仮にあるとすれば、切口の線錆程度である。
【0020】
プレコート板を使って、一気に突起を付けながらロールフォーミング加工するので、溶接等による欠点も無く安価に供給できるし、支柱断面の端末にカール6させた断面を延伸することで、溶接しなくてもパイプと同等以上の強い断面を持つ支柱1を構成することができるのである。
【0021】
メッキ鋼板の上に樹脂を接着させたプレコート板をロールフォーミング加工する際に、その鋼板の裏面からロールでプレスして、突起を付けるのであるが、突起の高さは2ミリメートルでピッチは10ミリメートルから100ミリメートルと自由に構成出来るので、より植物を誘引させるのに都合のよい設計にする事が出来るのである。
【0022】
又、図2のように一気に、断面の両端末部をカール6させた溝8を、支柱1の長さ方向に構成する事が出来るので、他の部材との組みつけに際してもいちいち穴を開けることもなく、この溝8をうまく使って、取付け具の形状を工夫する事等で、色々な機能を付与することが出来るのである。
【0023】
図2の溝8は、強度を上げる以外に、フイルム、ネット、及び紐等を止めるために使用される。この溝8の小口の幅寸法は2ミリメートルから10ミリメートルで、奥行きが5ミリメートルから30ミリメートルとし、この小口にフイルム、ネット、及び紐等を当てて、楔付きこぶし部15が帯状になった取付け具13を溝8の中に押し込むのである。紐の場合は、楔付きこぶし部15を持つ取付け具13の帯状のほぼ中央に設けた切込み9の中に紐を入れて、支柱1の溝8に取付け具と共に押し込むのである。このようにネットや紐のようなものでも、どこにでも簡単に固着することが出来る。
【0024】
プレコート板をロールフォーミング加工する時に突起4を支柱全体に亘り多数配置するのであるが、ロールフォーミング加工の途中で突起を付ける為の凸部を持つロールで、鋼板に押し込んでプレスする形で構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図面において、図1は、本発明園芸支柱の正面図である。図2は、支柱の横断面図であり、支柱の外周面5に突起4を支柱の外径が20ミリメートル位では3箇所構成する。支柱の外径が10ミリメートルから30ミリメートルと比較的に細い事もあり、10ミリメートル位の外径では1から2箇所、30ミリメートルになると3から5箇所ぐらいの構成になる。
【0026】
メッキ鋼板の両面に樹脂を接着したプレコート板をロールフォーミング加工して溝8を持つ筒状の支柱1を構成するのであるが、プレコート板は外径10ミリメートルの支柱であれば0.3ミリメートル位の厚みの鋼板が使用されるし、外径20ミリメートルの支柱であれば0.4ミリメートルの厚みの鋼板が使用される。
【0027】
ロールフォーミング加工の途中で突起4を支柱全体に亘り多数配置するのであるが、突起を付ける為の凸部を持つロールで、鋼板に押し込んでプレスする形で高さ2ミリメートルの突起を20ミリメートルピッチで長さ方向に1列に並べて構成するが、外径20ミリメートルの支柱であれば3列突起を並べる形で構成する。
【0028】
支柱1の小口断面に末広がりで隙間が4ミリメートルの溝8を作り,両端面をカール6させるのであるが、この時端面のカールの部分を使いながら、取付け具が挿入しやすくて、抜けにくい末広がりの溝8を構成するのである。支柱の外径が10ミリメートル位ではカール部のアールが1ミリメートル、また、20ミリメートルでは2ミリメートルのアールとしながら、末広がりで隙間が4ミリメートルの溝8を構成するのである。
【0029】
図3は、支柱1を2本組んで構成した正面図であり、図5の先端が円錐で球状のこぶし部14を両側に持つ取付け具11を使って一体とする。図4は、取付け具11で連結され、2本の支柱の交点を一体にさせた断面の斜視図である。先端が円錐で球状のこぶし部14を両側に持つ取付け具11の最大寸法が5ミリメートルの径で構成されていて、開放断面を持つ支柱1の4ミリメートルの溝8の中に押し込まれ接合される。球状のこぶし部14で接合されているので、接点の角度が自在な園芸支柱組立体となるのである。
【0030】
図6は、園芸支柱1の外周面5に高さ2ミリメートルでピッチ20ミリメートルの突起4を長さ方向に3列並べ、ネットとかフイルムの取り付けに使用される取付け具13を末広がりの溝8に押し込み固着した使用状況斜視図である。図7の取付け具13の楔付きこぶし部15の最大厚みが5ミリメートルで、その先の部分が園芸支柱1の末広がりの溝8に押し込まれる形でネット、フイルム等が固着され園芸支柱組立体となるのである。
【0031】
図8、紐10の場合は、園芸支柱1の末広がりの溝8に、楔付きこぶし部15が帯状になった取付け具13で押し込まれる形で紐10が固着される園芸支柱組立体であるが、その取付け具13の帯状の幅は30ミリメートルで、そのほぼ中央に設けた7ミリメートルの切込み9の中に紐を入れて取付け具13と共に支柱1の溝8に押し込まれる。12は取り外しのための引掛け用の穴で、指を突っ込んで手前に引く事で末広がりの溝8から取付け具13を引き出すのである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】園芸支柱の正面図である。
【図2】園芸支柱の断面図である。
【図3】園芸支柱を2本使った組立体の正面図である。
【図4】〔図3〕の接合部分断面の斜視図である。
【図5】接合用取付け具斜視図である。
【図6】園芸支柱と〔図7〕の取付け具による網固定の組立体の断面斜視図である。
【図7】面材固定用の取付け具の斜視図である。
【図8】園芸支柱に紐を固定する斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 園芸支柱
2 キャップ
3 支柱下部先端
4 突起
5 アール
6 カール部
7 ネット
8 溝
9 取付け具の切込み
10 紐
11 支柱連結用取付け具
12 引掛け穴
13 面材・線材用取付け具
14 楔付きこぶし部
15 楔付きこぶし部
【出願人】 【識別番号】503373377
【氏名又は名称】ワンダー技研有限会社
【出願日】 平成16年3月8日(2004.3.8)
【代理人】 【識別番号】303050779
【氏名又は名称】和田 捷平

【公開番号】 特開2005−245380(P2005−245380A)
【公開日】 平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願番号】 特願2004−63596(P2004−63596)