| 【発明の名称】 |
農業用分解マルチフィルム |
| 【発明者】 |
【氏名】江上 正之 【住所又は居所】千葉県市原市潤井戸長者原2298番地1−4 みかど化工株式会社内
【氏名】藤野 直樹 【住所又は居所】千葉県市原市潤井戸長者原2298番地1−4 みかど化工株式会社内
【氏名】角田 邦彦 【住所又は居所】千葉県市原市潤井戸長者原2298番地1−4 みかど化工株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】耐久性に優れ、フィルム展張の際の必要強度を有し、分解性に優れる農業用分解マルチフィルムを提供すること。
【解決手段】40℃を超える湿潤の土壌中では生分解性が優れ、常温の土壌中では生分解性の劣る樹脂原料を用いて成形してなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 40℃を超える湿潤の土壌中では生分解性が優れ、常温の土壌中では生分解性の劣る樹脂原料を用いて成形してなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【請求項2】 層Iを形成する樹脂原料が、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料からなることを特徴とする請求項1記載の農業用分解マルチフィルム。 【請求項3】 層I中に、アルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種を配合してなり、層II中に、カーボンブラックを配合してなることを特徴とする請求項1又は2記載の農業用分解マルチフィルム。 【請求項4】 ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【請求項5】 ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にアルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の光反射性原料を配合してなる層IIと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料にカーボンブラックを配合してなる層IIIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【請求項6】 ポリオレフィン樹脂に、接着性の極性基を導入する、又は接着性樹脂を配合したことを特徴とする請求項4又は5記載の農業用マルチフィルム。 【請求項7】 ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【請求項8】 ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にアルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の光反射性原料を配合してなる層IIと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にカーボンブラックを配合してなる層IIIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【請求項9】 ポリオレフィン樹脂に、接着性の極性基を導入するか、又は接着性樹脂を配合したことを特徴とする請求項7又は8記載の農業用マルチフィルム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、土壌中において生分解により分解されたり、あるいは光や熱により分解する農業用分解マルチフィルムに関する。 【背景技術】 【0002】 近年、農業用マルチフィルムの栽培において、生分解性樹脂を原料として成形された生分解マルチフィルムが普及しつつある。生分解マルチフィルムに要求される基本的な性能は、分解性のみならず、マルチフィルム一般に要求される耐候性や展張作業時に破けない強度も要求される。 【0003】 従来の生分解性樹脂は、生体が合成した高分子をモデルとしている。生体は自ら合成した高分子(栄養、エネルギー源等)を利用するための分解機構、即ち酵素分解によりCO2,H2Oまで低分子化、無害化する反応システムをもっている。 【0004】 この高分子として、代表的なものが脂肪族ポリエステルで、各社より化学合成品として市販されている。これらは、土中や水中の微生物より出される酵素(リパーゼ等)により分解され得る。 【0005】 脂肪族ポリエステルは、分子鎖が配向し易く脆いため、脂肪族ポリエステルを原料とするマルチフィルムは、マルチ展張作業時に少しの衝撃で破れる問題があり、そのため、いわゆるマルチ効果が低下し、野菜生育が悪くなり、さらに雑草が発生する問題がある。 【0006】 また脂肪族ポリエステルを原料とするマルチフィルムは、耐久性が劣り、実用化は困難である。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 そこで、本発明は、耐久性に優れ、フィルム展張の際の必要強度を有し、分解性に優れる農業用分解マルチフィルムを提供することを課題とする。 【0008】 本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記課題は、以下の各発明によって解決される。 【0010】 (請求項1)40℃を超える湿潤の土壌中では生分解性が優れ、常温の土壌中では生分解性の劣る樹脂原料を用いて成形してなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【0011】 (請求項2)層Iを形成する樹脂原料が、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料からなることを特徴とする請求項1記載の農業用分解マルチフィルム。 【0012】 (請求項3)層I中に、アルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種を配合してなり、層II中に、カーボンブラックを配合してなることを特徴とする請求項1又は2記載の農業用分解マルチフィルム。 【0013】 (請求項4)ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【0014】 (請求項5)ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にアルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の光反射性原料を配合してなる層IIと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料にカーボンブラックを配合してなる層IIIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【0015】 (請求項6)ポリオレフィン樹脂に、接着性の極性基を導入する、又は接着性樹脂を配合したことを特徴とする請求項4又は5記載の農業用マルチフィルム。 【0016】 (請求項7)ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【0017】 (請求項8)ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にアルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の光反射性原料を配合してなる層IIと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にカーボンブラックを配合してなる層IIIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルム。 【0018】 (請求項9)ポリオレフィン樹脂に、接着性の極性基を導入するか、又は接着性樹脂を配合したことを特徴とする請求項7又は8記載の農業用マルチフィルム。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、本発明の実施の形態を説明する。 【0020】 (第1の態様) 本発明の農業用分解マルチフィルムの第1の態様は、40℃を超える湿潤の土壌中では生分解性が優れ、常温の土壌中では生分解性の劣る樹脂原料を用いて成形してなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなるものである。この態様の積層フィルムは、層Iと層IIの2層積層でもよいが、2層以上の積層でもよい。 【0021】 40℃を超える湿潤の土壌中では生分解性が優れ、常温の土壌中では生分解性の劣る樹脂原料Iとしては、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料が好ましい。 【0022】 本態様のフィルムが生分解性を示すのは、基本的には、生分解性の良いフィルム層と悪いフィルム層を積層すると、良いフィルム層側で分解が進み、それが分解性の悪いフィルム層側に影響を与えることによる。 【0023】 本発明者は、生分解し難いフィルム層と生分解し易いフィルム層を土中に埋設して置くと、生分解し易いフィルム層の分解に伴い、生分解し難いフィルム層の分解が促進されることを見いだした。 【0024】 一般土壌中には、分解酵素を持つ微生物が多数生息し、しかもほぼ均一に生息している。生分解フィルムの近くに居る微生物は、酵素を分泌し、これが生分解フィルムに作用する(=酵素分解開始)。そして、生分解し易いフィルム層の分解により、分解微生物が極所的に増殖し、大量の酵素を分泌し、この大量の酵素が生分解し難いフィルム層に作用し、生分解の促進を促す。 【0025】 層Iに用いる芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂は、強度的には優れるが生分解性の劣る性質がある。市販品としては、例えばBASF社製「ECOFLEX」を用いることができる。 【0026】 層IIに用いられる脂肪族ポリエステルは、生分解性に優れた構造のものが用いられる。かかる脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリヒドロキシブチレート、ポリエステルカーボネート、ポリヒドロキシブチレート/ヒドロキシバリレート、等の脂肪族ポリエステルや脂肪族芳香族ポリエステル共重合体が挙げられる。 【0027】 中でも好ましいのは、例えば、三菱化学社製「GSPLA」である。 【0028】 層Iと層IIはいずれも透明層であってもよいが、層Iを白色、層IIを黒色に形成することも好ましい。 【0029】 本態様のフィルムを使用するには、層IIを土壌側に向くようにすることが好ましい。 白色層Iを形成するには、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂にアルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種を配合する。配合比はアルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種、好ましくは二酸化チタンを共重合樹脂100重量部に対して1〜70重量部配合することが好ましい。二酸化チタンの粒径は、5〜500nmの範囲が好ましい。 【0030】 黒色層IIを形成するには、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料にカーボンブラックを配合すればよく、配合比はカーボンブラックを樹脂原料100重量部に対して1〜20重量部の範囲が好ましい。カーボンブラックの粒径は、1〜100nmの範囲が好ましい。 【0031】 層I及び層IIの何れか一方又は両方には、従来公知の界面活性剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤等を添加できる。 【0032】 本態様の農業用分解マルチフィルムの製造法としては、上記の原料を用い、インフレ成形によって形成できる。 【0033】 各層の厚みは、層Iは2〜30μmの範囲が好ましく、層IIは2〜30μmの範囲が好ましい。 【0034】 (第2の態様) 本発明の農業用分解マルチフィルムの第2の態様は、ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIを、少なくとも積層してなるものである。 【0035】 層Iは、分解過程として酸化劣化の過程を経て、最終的に生分解されて炭酸ガスと水になる。ポリオレフィン樹脂に紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合し、酸化劣化を促進させる。層は厚すぎると分解が遅くなるので1〜10μmがこのましい。 【0036】 劣化剤を含有する思想は、基本的には、フィルムの耐久性、耐候性を追及する思想と逆行するが、本発明では、ある程度の使用期間経過後は、劣化を敢えて促進させる思想である。 【0037】 劣化剤としては、ベンゾフェノンなどのケトン類、アントラキノンなどのキノン類といった光三重項励起によってポリマーから水素引き抜き反応を行う物質、光によって容易に分解する有機遷移金属化合物、光分解してラジカルを発生する化合物などがある。その他、生物体は元々分解性を持っており、その分泌物がポリマーの劣化を促進させることがあり、生物体や生物体成分の粉末も劣化剤として効果がある。 【0038】 劣化剤の配合量はベース樹脂100重量部に、0.1〜10.0重量%配合することが好ましい。 【0039】 ポリオレフィン樹脂としては、LDPE(低密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LLDPE(鎖状低密度ポリエチレン)などが挙げられる。 【0040】 脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料からなる層IIについては第1の態様と同じであるので、その説明を省略する。 【0041】 本態様で好ましいのは、分解に要する時間を短くするため劣化剤を配合したポリオレフィン樹脂層をなるべく薄くすることであり、そのため余分な物質を多量に配合することはできないが、アルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の光反射性原料を配合して白色や銀色層とすることもできる。 【0042】 光反射性原料の中でも好ましいのは、二酸化チタンであり、かかる二酸化チタンを樹脂原料100重量部に対して1〜70重量部配合することもできる。 【0043】 また、本発明において、層IIが、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料にカーボンブラックを配合して黒色層に構成されることは好ましく、カーボンブラックを樹脂原料100重量部に対して1〜20重量部配合することがより好ましい。 【0044】 層I及び層IIの何れか一方又は両方には、従来公知の界面活性剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤等を添加できる。 【0045】 本態様の農業用分解マルチフィルムの製造法としては、上記の原料を用い、インフレ成形によって形成できる。 【0046】 この第2の態様は、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料に代えて芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料からなる層IIを、ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、少なくとも積層することもできる。これにより生分解性をそれほど低下させずに耐久性をさらに上げることができる。 【0047】 各層の厚みは、層Iは1〜10μmの範囲が好ましく、層IIは5〜30μmの範囲が好ましい。 【0048】 (第3の態様) 本発明の農業用分解マルチフィルムの第3の態様は、ポリオレフィン樹脂に、紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤を配合してなる層Iと、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にアルミニウム、二酸化チタン、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の光反射性原料を配合してなる層IIと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料または芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料にカーボンブラックを配合してなる層IIIを、少なくとも積層してなる農業用分解マルチフィルムである。 【0049】 この態様は、第2の態様において、層Iは透明層とし、層IIを白色層、層IIIを黒色層とする態様である。 【0050】 層構成の原料、添加剤、配合比等については第2の態様と同様であるので、その説明を省略する。 【0051】 本態様の農業用分解マルチフィルムの製造法としては、上記の原料を用い、インフレ成形によって形成できる。 【0052】 各層の厚みは、層Iは1〜10μmの範囲が好ましく、層IIは2〜30μmの範囲が好ましく、層IIIは2〜30μmの範囲が好ましい。 【0053】 本発明では、上記第2の態様において、層Iを構成するポリオレフィン樹脂に、接着性の極性基を導入するか、又は接着性樹脂を配合することが好ましい。ポリオレフィン樹脂に接着性の極性基を導入する態様は、ポリオレフィンに極性基を導入した樹脂原料を使用することであり、また接着性樹脂を使用する態様は、ポリオレフィンに相溶性があって極性基を持つ樹脂原料を使用することである。 【0054】 接着性の極性基を導入するか、又は接着性樹脂を配合すると、ポリオレフィンからなる層Iと、脂肪族ポリエステルを含む生分解性に優れた樹脂原料または芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料からなる層IIとの接着力を上げ、強度や耐久性が向上する。 【0055】 ポリオレフィン樹脂に接着性樹脂を配合する際の配合比は、一般には20〜80wt%である。 【実施例】 【0056】 以下、実施例により、本発明の効果を例証する。 【0057】 実施例1 層Iの構成原料として、ベース原料として芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料(BASF社製「ECOFLEX」)を用い、この原料にアンチブロッキング剤(シリカ微粉末、以下同じ。)、スリップ剤(オレイン酸アミド、以下同じ。)を配合した。 【0058】 層IIの構成原料として、脂肪族ポリエステルを含む生分解性の優れた樹脂原料(三菱化学社製「GSPLA」)を用い、この原料にアンチブロッキング剤、スリップ剤を配合した。 【0059】 層Iと層IIの原料を用い、インフレ成形により、厚さ比1:1の2層積層フィルムを製造した。2層積層フィルムの厚さは20μmであった。 【0060】 この2層フィルムは、難分解樹脂からなる透明層と易分解性樹脂からなる透明層によって構成される。 【0061】 実施例2 実施例1において、層Iに、白色顔料MB(二酸化チタン60%含有、ECOFLEXベース、以下同じ。)を30%配合して白色層とし、また、実施例1において、層IIに黒色顔料MB(カーボンブラック35%含有、GSPLAベース、以下同じ。)を7.5%配合して黒色層とした以外は、同様にして、インフレ成形により2層積層フィルムを製造した。2層積層フィルムの厚さは20μmであった。 【0062】 この2層フィルムは、難分解樹脂からなる白色層と易分解性樹脂からなる黒色層によって構成される。 【0063】 実施例3 層Iの構成原料は、ポリオレフィン樹脂原料(密度0.920 MFR4の低密度ポリエチレン、以下同じ。)に紫外光及び又は熱や微生物の出す酵素により活性を示す劣化剤(ジフェニルケトン0.3wt%、鉄アセチルアセトン錯体0.3wt%。生物抽出物1wt%、以下同じ。)を配合した。 【0064】 層IIの構成原料は、脂肪族ポリエステルを含む生分解性の優れた樹脂原料にアンチブロッキング剤、スリップ剤を配合した。 【0065】 層Iと層IIの原料を用い、インフレ成形により2層積層フィルムを製造した。層Iの厚みは5μm、層IIの厚みは15μmであった。 【0066】 この2層フィルムは、ポリオレフィン崩壊性樹脂からなる透明薄層と、易分解性樹脂からなる透明層によって構成される。 【0067】 実施例4 層Iの構成原料は、実施例3で用いたポリオレフィン樹脂原料に劣化剤を配合した。 【0068】 層IIの構成原料は、実施例1で用いた芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料に白色顔料MB(二酸化チタン60%含有)30%を配合した。 【0069】 層IIIの構成原料は、脂肪族ポリエステルを含む生分解性の優れた樹脂原料に対して、黒色顔料MB(カーボンブラック35%含有)を7.5%配合した。 【0070】 層Iと層IIと層IIIの原料を用い、インフレ成形により3層積層フィルムを製造した。層Iの厚みは5μm、層IIの厚みは10μm、層IIIの厚みは10μmであった。 【0071】 この3層フィルムは、ポリオレフィン崩壊性樹脂からなる透明層と、難分解性樹脂からなる白色層と、易分解性樹脂からなる黒色層によって構成される。 【0072】 実施例5 実施例4において、層Iに接着性樹脂(日本ポリエチレン社製「アドテック」、以下同じ。)を50wt%配合した以外は、同様にして3層フィルムを形成した。 【0073】 実施例6 実施例5において、層IIIの構成原料を、層IIで用いた芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料に対して、黒色顔料MB(カーボンブラック35%含有、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂ベース)を7.5%配合した以外は、同様にして3層フィルムを形成した。 【0074】 比較例1(実施例1において、層IIを形成しないで層Iのみとした例) ベース原料として実施例1で用いた芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料を用い、この原料にアンチブロッキング剤、スリップ剤を配合した。 【0075】 層Iの原料を用い、インフレ成形により単層フィルムを製造した。フィルムの厚さは20μmであった。 【0076】 比較例2(実施例1において、層Iを形成しないで層IIのみとした例) ベース原料として実施例1で用いた脂肪族ポリエステルを含む生分解性の優れた樹脂原料を用い、この原料にアンチブロッキング剤、スリップ剤を配合した。 【0077】 層IIの原料を用い、インフレ成形により単層フィルムを製造した。フィルムの厚さは20μmであった。 【0078】 比較例3(実施例2において層IIに難分解樹脂を用いた例) 層IIに実施例1の層Iに使用した芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの共重合樹脂原料を用い、黒色顔料MB(カーボンブラック35%含有、ECOFLEXベース)を7.5%配合して黒色層とした以外は、同様にして、インフレ成形により2層積層フィルムを製造した。2層積層フィルムの厚さは20μmであった。 【0079】 比較例4 実施例3において、層IIを形成しないで層Iのみとして、同様にインフレ成形により単層フィルムを製造した。層の厚みは、20μmであった。 【0080】 比較例5 実施例4において、層Iの厚みを10μmとして、その他は同様にインフレ成形により3層フィルムを製造した。層の厚みは、30μmであった。 【0081】 (評価) 1 耐久性 上記の実施例と比較例のフィルムサンプルを70×200cm試験畦へ展張、曝露評価を行い、資材の耐久性を調べて結果を表1に示す。 【0082】 実験期間 平成14年5月〜平成16年1月 実験圃場 千葉市緑区誉田町 【0083】 評価基準 フィルム表面が大きく破れるか、層間で剥がれるか又は地際から大きく破れた時間を測定し、以下の基準で評価した。 4ヶ月以上 ◎ 3〜4ヶ月 ○ 2〜3ヶ月 ○− 1〜2ヶ月 △ 1ヶ月以内 × 【0084】 2 堆肥化分解性 現地で作物栽培後に回収したフィルム(2m2)を野菜残渣(500g)と共に、直径50cm、深さ20cmの円形状の穴に設置し、分解促進剤として米ぬか、澱粉を加える。一週間毎に目視観察で形状変化をみる。 【0085】 実験期間 平成15年9月〜10月 実験圃場 千葉県市原市潤井戸 【0086】 評価基準 微細崩壊した時間により、以下の基準で評価した。 2週間以内 ◎ 2〜4週間 ○ 4〜8週間 ○− 8週間以上 × 【0087】 3 感触強度 フィルムを展張する際に必要な強度を手裂き、引っ張りの感触で評価した結果を表1に示す。 【0088】 評価基準 引張、引裂ともにかなり強い ◎ 引張、引裂ともに強い ○ 引張、引裂のいずれか弱い △ 引張、引裂ともに弱い × 【0089】 【表1】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100458 【氏名又は名称】みかど化工株式会社 【住所又は居所】千葉県市原市潤井戸長者原2298番地1−4
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| 【出願日】 |
平成16年2月24日(2004.2.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101340 【弁理士】 【氏名又は名称】丸山 英一
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| 【公開番号】 |
特開2005−237225(P2005−237225A) |
| 【公開日】 |
平成17年9月8日(2005.9.8) |
| 【出願番号】 |
特願2004−48558(P2004−48558) |
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