| 【発明の名称】 |
養液栽培施設 |
| 【発明者】 |
【氏名】中田 次郎 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】牟田 博一 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】大野 雄三 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】多田 誠人 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】吉田 和弘 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】ロックウール等からなる栽培培地を天井から吊り下げて植物を生育させる養液栽培施設に関して、植物に防除用の薬物を散布するにあたって、植物の葉の両面にわたって満遍なく薬剤がかかるようにして、植物への防除効果を向上させること。
【解決手段】栽培培地を複数列設け、防除用管体1を培地下方に培地長手方向に沿って備え、隣接する培地列の植物に向かって上方に開口する吹き出し口1aを多数設ける。防除用管体は培地吊り下げ支持部材5に取り付ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 栽培室と、植物体が生育する横長状の栽培培地と、該栽培培地を上側に配置して支持する培地支持部材と、前記栽培培地に植物体への養液を供給する養液供給装置と、栽培培地から排出された養液を回収する排液回収装置と、植物体に散布する薬剤を移送する防除用管体とを設けた養液栽培施設において、前記栽培培地は複数列設け、前記防除用管体は前記栽培培地の近傍にあって、その長手方向に沿ってのびるように設けると共に、隣接する列の栽培培地で生育する植物体に向けて薬剤を散布するよう斜め上方に向けて開口する吹出口を多数設けたことを特徴とする養液栽培施設。 【請求項2】 栽培室と、植物体が生育する横長状の栽培培地と、該栽培培地を上側に配置して支持する培地支持部材と、前記栽培培地と前記栽培支持部材とを天井側から吊り下げ支持する吊り下げ支持部材と、前記栽培培地に植物体への養液を供給する養液供給装置と、栽培培地から排出された養液を回収する排液回収装置と、植物体に散布する薬剤を移送する防除用管体とを設けた養液栽培施設において、前記栽培培地は複数列設け、前記防除用管体は前記栽培培地の下方にあって、その長手方向に沿ってのびるように設けると共に、隣接する列の栽培培地で生育する植物体に向けて薬剤を散布するよう斜め上方に向けて開口する吹出口を多数設け、吊り下げ支持部材、又は培地支持部材に取り付けて吊り下げ支持するよう構成したことを特徴とする養液栽培施設。 【請求項3】 前記栽培室内の温度調節用の気体又は液体が内部を流通する温調用管体を、前記吊下げ支持部材又は前記培地支持部材に取り付けた取付け具で前記栽培培地の下方近傍に吊下げ支持し、前記防除用管体を前記温調用管体の長手方向の左右両側方に沿ってそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2記載の養液栽培施設。 【請求項4】 前記栽培室内の温度調節用の気体又は液体が内部を流通する温調用管体を、前記吊下げ支持部材又は前記培地支持部材に取り付けた取付け具によって前記栽培培地の下方近傍に吊下げ支持し、前記防除用管体は前記温調用管体の長手方向の下方に一本設けると共に、左右両隣側の栽培培地で生育する植物体に向けて薬剤を散布するよう前記吹出口を長手方向の左右両側にそれぞれ多数設けたことを特徴とする請求項2記載の養液栽培施設。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、植物を栽培する栽培培地を備える栽培ベッドを栽培室内に多数並列して配置している養液栽培施設に関するものである。 【背景技術】 【0002】 上記のような養液栽培施設にあっては栽培室内で栽培されている多くの植物に防除用の薬剤を散布する必要がある。そして、栽培培地で栽培する植物に消毒用の薬剤を散布する技術に関して、例えば特許文献1には、栽培室の天井に薬剤を散布する装置を移動させる部材を構成し、その散布装置が天井側を移動しながら植物の上方から薬剤を散布する技術が開示されている。 【特許文献1】特開平10−262471号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 特許文献1で開示されている技術のように、植物の上方から薬剤を散布する技術では、植物の葉の表面側に薬剤の多くがかかり、特に害虫が多く付きやすい葉の裏側にかかり難くなるという欠点を生じる。 【0004】 本発明は、植物の葉の両面にわたって満遍なく薬剤がかかるようにすることで、植物への防除効果を向上させることを課題とする。また、栽培培地を天井側から吊り下げ支持する構成の養液栽培施設において、薬剤を散布する装置を合理的に配置することで、前記課題を解決することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は、上記課題を解決するために次のような技術的手段を備える。 【0006】 すなわち、請求項1記載の発明においては、栽培室と、植物体が生育する横長状の栽培培地と、該栽培培地を上側に配置して支持する培地支持部材と、前記栽培培地に植物体への養液を供給する養液供給装置と、栽培培地から排出された養液を回収する排液回収装置と、植物体に散布する薬剤を移送する防除用管体とを設けた養液栽培施設において、前記栽培培地は複数列設け、前記防除用管体は前記栽培培地の近傍にあって、その長手方向に沿ってのびるように設けると共に、隣接する列の栽培培地で生育する植物体に向けて薬剤を散布するよう斜め上方に向けて開口する吹出口を多数設けたことを特徴とする養液栽培施設とする。 【0007】 請求項2記載の発明においては、栽培室と、植物体が生育する横長状の栽培培地と、該栽培培地を上側に配置して支持する培地支持部材と、前記栽培培地と前記栽培支持部材とを天井側から吊り下げ支持する吊り下げ支持部材と、前記栽培培地に植物体への養液を供給する養液供給装置と、栽培培地から排出された養液を回収する排液回収装置と、植物体に散布する薬剤を移送する防除用管体とを設けた養液栽培施設において、前記栽培培地は複数列設け、前記防除用管体は前記栽培培地の下方にあって、その長手方向に沿ってのびるように設けると共に、隣接する列の栽培培地で生育する植物体に向けて薬剤を散布するよう斜め上方に向けて開口する吹出口を多数設け、吊り下げ支持部材、又は培地支持部材に取り付けて吊り下げ支持するよう構成したことを特徴とする養液栽培施設とする。 【0008】 請求項3記載の発明においては、前記栽培室内の温度調節用の気体又は液体が内部を流通する温調用管体を、前記吊下げ支持部材又は前記培地支持部材に取り付けた取付け具で前記栽培培地の下方近傍に吊下げ支持し、前記防除用管体を前記温調用管体の長手方向の左右両側方に沿ってそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2記載の養液栽培施設とする。 【0009】 請求項4記載の発明においては、前記栽培室内の温度調節用の気体又は液体が内部を流通する温調用管体を、前記吊下げ支持部材又は前記培地支持部材に取り付けた取付け具によって前記栽培培地の下方近傍に吊下げ支持し、前記防除用管体は前記温調用管体の長手方向の下方に一本設けると共に、左右両隣側の栽培培地で生育する植物体に向けて薬剤を散布するよう前記吹出口を長手方向の左右両側にそれぞれ多数設けたことを特徴とする請求項2記載の養液栽培施設とする。 【発明の効果】 【0010】 請求項1記載の発明においては、防除用管体を栽培培地の近傍にあって、その長手方向に沿ってのびるよう構成し、防除用管体の斜め上方で生育する隣接する列の栽培培地の植物体に向けて薬剤を散布することができる。そのため、植物体の葉の裏側に薬剤がかかりやすくすることができると共に、葉の裏側にかからなかった薬剤は落下することで下方にある葉の表面に降りかかるため、葉の両面にわたってより均一に薬剤がかかることが可能になり、植物体への防除効果が向上する。 【0011】 請求項2記載の発明においては、吊り下げ式の栽培培地の下方の空間を利用して防除用管体を吊り下げるよう構成することで、隣接する列の栽培ベッド間の通路を狭くすること無く葉の両面にわたってより均一に薬剤がかかることが可能になり、植物体への防除効果が向上する。 【0012】 請求項3記載の発明においては、吊り下げ式の栽培培地の下方の空間を利用して温調用管体と防除用管体とをそれぞれ合理的に配置することができるものでありながら、葉の両面にわたってより均一に薬剤がかかることが可能になり、植物体への防除効果が向上する。 【0013】 請求項4記載の発明においては、一本の防除用管体で左右両隣側の栽培ベッドで生育する植物体に向けて薬剤を散布することができるため、薬剤を散布する装置全体を簡単な構成にすることができ、かつ、栽培ベッド間の通路を狭くすること無く葉の両面にわたってより均一に薬剤がかかることが可能になり、植物体への防除効果が向上する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 本発明を実施するための最良の形態となる養液栽培施設の構成を図面に基づいて説明する。
この発明は、養液をロックウール等からなる栽培床に循環供給してトマト等の作物を育成栽培する養液栽培施設に関するもので、特に、栽培中の植物Pを観賞したり、栽培中の植物の果実をとって食する等の観光を行うことを前提とした栽培施設に関するものである。 ある。以下、この養液栽培施設の概要構成を図面に基づき説明する。 【0015】 図1から図3までに示すように、養液栽培施設は栽培室Aと、後述する養液栽培施設内の各種装置を制御する制御盤Bと、高糖度ミニトマトがなる植物体Pが植生される栽培培地2…と、栽培培地2…を上側に配置して支持する一方向に長い培地支持部材3…と、栽培培地2…で生育する植物体Pへの養液を栽培培地2…に供給する養液供給装置と、栽培培地2…から排出された養液を回収する排液回収装置と、培地支持部材3…の長手方向に沿ってのびる管体であって内部を温度調節用の気体又は液体が流通する温調用管体4…と、培地支持部材3…の長手方向に沿ってのびる管体であって内部を防除用の薬剤を移送し、散布するする防除用管体1…と、培地支持部材3…を栽培室Aの天井から吊下げる吊下げ支持部材5…と、をそれぞれ設けている。そして、培地支持部材3…を栽培室Aの天井から吊下げた吊下げ支持部材5…に取り付けて吊下げ支持し、温調用管体4…を吊下げ支持部材5…又は培地支持部材3…に取り付けた取付け具6a…によって栽培培地2…の下方近傍に吊下げ支持し、防除用管体1…を吊下げ支持部材5…又は培地支持部材3…、あるいは温調用管体4…に取り付けた取付け具6bた構成としている。 【0016】 栽培室Aは、ガラスハウス等のような温室で、床面Fはコンクリート等で整地している。栽培培地2…は、その栽培培地2…から上方にのびる植物体Pから果実Mをもぎ取りやすいように、作業者の肩の高さより低く配置される。また、栽培培地2…は、樋状の培地支持部材3…の長手方向に沿って長いロックウール等の培地部材で、その栽培培地2…の上に、植物体Pが植え付けられて育成されたロックウール等の定植用ブロック2a…を載置し、これも含めて栽培培地2…を構成している。 【0017】 養液供給装置は、培地支持部材3…の長手方向に沿ってのびる養液供給管7…で養液が送られ、この養液供給管7…から枝状に栽培培地2…にのびる給液パイプ8…を通って、その先端に取り付けられ定植用ブロック2a…に突刺された給液ノズル9…の先端から出るように設けている。排液回収装置は、培地支持部材3…の長手方向に沿う側部に形成した溝3a,3a…に栽培培地2…から排出された養液が受けられて、その溝3a,3a…の端部から排出される養液、すなわち排液が集められて回収されるように設けている。 【0018】 吊下げ支持部材5…は、培地支持部材3…の長手方向に複数箇所で吊下げ支持するように設け、そして、その吊下げ支持部材5…に前記取付け具6a…を引っ掛けて温調用管体4…を吊下げ支持している。図例の温調用管体4…は、暖房のみを行う温風ダクトであり、この管体4…の周囲に設けた通気孔(図示せず)から温風が外に出るように設けている。 【0019】 温調用管体4…の下方に設ける一本の防除用管体1…は温調用管体4…に取り付けている取付け具6b…で支持されるよう構成しており、吊下げ支持部材5…で吊下げ支持されている構成である。 【0020】 そして、防除用管体1…は植物体Pに向けて薬剤を散布するための散布ノズル1a…をその長手方向の左右両側にそれぞれ斜め上方に向けて多数設けている。また、防除用管体1…の端部は列ごとにそれぞれバルブ1b…を取り付けており、薬剤タンクYから移送される薬剤を所望の列の防除用管体1…から散布できるよう構成している。 【0021】 なお、13は、植物体Pの幹を上方に誘引支持する誘引ひもであり、14は誘引ひもの移動等の栽培管理を行う昇降可能に構成した作業台車で、レール14aに沿って移動する。 【0022】 栽培室Aに複数設けている屋根15には開閉窓15aが取り付けられており、屋根の下方には栽培室A内の温度が設定温度以上の状態の場合に、室温を下げるため細霧を発生させる細霧装置16を備え、更にその下方には栽培室A内に照射される太陽光を遮光する開閉式のカーテン17を設けている。 【0023】 ところで、この細霧装置16は、夏場等気温が高く、太陽光が強いときにカーテン17が閉じた状態でその上から細霧を降りかけるようにする。その時、降りかける量の目安としてカーテン17から栽培室A内に水滴が落ちない程度にすると良い。すると、細霧を蒸発させる気化熱の作用で栽培室A内の温度を低くすることができる。通常、この細霧による冷房は栽培室A全体に向かって行われるが、それだと湿度の変動が大きくなり、植物体Pに悪影響を及ぼす場合があったが、この構成により湿度の変動をより少なくして、温度を下げることが出来る。また、カーテンを広げれば通常の細霧による冷房をも行うことができる。 【0024】 次に防除用管体1…から薬剤を散布する場合について説明する。 薬剤タンクYから移送されてきた薬剤はバルブ1bが開いている防除用管体1…の中を移送され、左右両側の散布ノズルよりそれぞれ斜め上方に向かって噴霧される。すると、左右両隣側の栽培ベッドで生育する植物体に向けて薬剤を散布し、特に害虫が多い植物体の葉の裏側に向けて薬剤がかかる。そして、葉の裏側にかからなかった薬剤は落下し、下方にある葉の表面に降りかかる。そのため、葉の両面にわたってより均一に薬剤がかかることが可能になり、植物体への防除効果が向上する。 【0025】 また、観光目的の入場者を受入れるようにした観光用養液栽培施設にあって、栽培培地2…が吊下げ状態で設置されるとともに、温調用管体4…、及び防除用管体1…もその栽培培地2…の下方近傍に吊下げ状態で設置されるので、観光目的の入場者にとって安全に歩行し易く、栽培室A内の床面Fの掃除も行いやすくなり、更に、温調用管体4…、及び防除用管体1…も栽培培地2…の下方に隠れて入場者から見えにくく、室内の美感も良好なものとなる。また、温調用管体4…が栽培培地2…の下方近傍で培地支持部材3…の長手方向に沿って配置されて植物体Pの根幹部に近くで温調作用を発揮するものとなるから、温調用管体4…をコンパクトに構成しながらも適確な温調効果を得ることができる。 【0026】 なお、防除用管体1…は図4のように温調用管体4…の長手方向の左右両側方に沿ってそれぞれ設けるようにしても良い。この構成によると、吊り下げ式の栽培培地の下方の空間を利用して温調用管体と防除用管体とをそれぞれ合理的に配置することができるものでありながら、薬剤の噴霧高さ位置を高い位置に配置することができるため、より隣接する列の植物体Pに薬剤を散布し易くなる。したがって、葉の両面にわたってより均一に薬剤がかかることが可能になり、植物体Pへの防除効果が向上する。 【0027】 次に、図5に基づいて本発明の養液栽培施設で使用される養液及び排液の殺菌等に用いられる湯水の流れ等について説明する。 【0028】 栽培培地2…に養液を供給する養液供給ライン20は、パイプ等により構成されていて、養液混合装置Hで生成した養液を各栽培培地2…に供給する。各栽培培地2…の排液口22は床面Fに設けられた排液回収タンク23に臨ませ、排液回収タンク23に栽培培地2…からの排液を回収する構成である。この排液回収タンク23の排液は、排液ポンプ24により排液ライン25を経て排液タンク26へ供給される。 【0029】 この排液タンク26から前記殺菌タンク27にかけて第一還元ライン28が設けられていて、還元ライン28に配設した還元モータ29により排液をフィルタ30に送って濾過し、更に、排液は酸混合室31で酸タンク50から酸を供給され、PHを調節して殺菌タンク27に還流する構成である。 【0030】 殺菌タンク27内には排液を加温殺菌するための加熱装置を設けており、本実施の形態では温水殺菌パイプ31を配置してボイラGで暖められ、温水タンク32内の温水を循環させることで殺菌タンク27内の排液を加温殺菌している。殺菌タンク27で加温殺菌された排液は第二還元ライン33の途中に設ける熱交換器Kで熱を奪われて殺菌済みタンク34に貯留される。そして、殺菌済みタンク34内の殺菌済み排液に原水タンク35から原水が原水ライン36を経て供給され、養液混合装置H内で新たに栽培培地2…に供給する養液が生成される。 【0031】 原水タンク35に接続している原水ライン36の下手側を養液供給ライン20に接続し、原水ライン36の接続部上手側に原水調節弁37を設け、養液供給ライン20の接続部上手側で且つ殺菌済みタンク33の下手側に排液調節弁38を設けている。しかして、排液調節弁38の開度により流れる還流排液量に対して原水調節弁37を調節し、原水ライン36からの原水供給量を調節しながら養液を生成する。 【0032】 なお、このとき、殺菌タンク27内の排液量を排液位センサ39H、39Lにより検出しながら、原水の供給量を調節している。すなわち、高位センサ39Hが排液を検出し排液量が多いときには、原水の供給量を少なくし、逆に、低位センサ39Lが排液無しを検出し排液量が少ないときには、原水の供給量を多くするようにして、還流排液を有効に活用しながら、原水を補給し安全な所定濃度の養液を生成する。 【0033】 ところで、第二還元ライン33の途中にはバイパス33aを設け切換弁33bで切り換えると加温殺菌された排液は熱交換器Kで熱を奪われずに殺菌済みタンク33に貯留されるよう構成することで、特に冬場の寒い時期に栽培培地2…に供給する養液を別途加温装置を設けて加温しなくてもその凍結を防止することができる。また、本実施の形態のように、原水タンク35内に温水タンク32からの温水を循環させるパイプ67を備えて、原水を所望の温度に加温するよう構成しても良い。さらに、殺菌タンク27、殺菌済みタンク33、原水タンク35等に温度計(図示せず)を設けて、所望の温度になるように原水タンク35や殺菌タンク27への加温を制御するよう構成しても良い。もちろん栽培培地2…の温度を計測して、その検出結果に基づいて所望の温度の養液になるように排液や原水の温度調節をするよう構成しても良い。または、培地支持部材3…内に沿って培地加温用温水パイプ65を設け、温水タンク32から温水を循環させて栽培培地2…を暖めるようにしても良い。これらの場合、特に冬場等の気温の低い時期に適切な水温の養液を供給することで、植物体の根が活発になるなどの効果を奏することが出来る。 【0034】 また、養液供給ライン20の前記接続部の下手側に養液混合装置Hが設けられていて、還流排液と原水を撹拌混合し、所定濃度の養液を生成している。また、前記原水調節弁37、排液調節弁38は制御部からのソレノイドの出力により制御される。原水調節弁37及び排液調節弁38は、共に0〜100%の開度で調節することができ、原水に対するする還流排液の混合量を0〜40%程度の範囲で制御することで、排液を過不足なく再利用している。 【0035】 前記原水タンク35には、第1洗浄ライン40、第2洗浄ライン41が接続されていて、第1洗浄ライン40及び第2洗浄ライン41の下手側を還流ライン28に接続し、第1洗浄ライン40には洗浄ポンプ42を設けている。しかして、洗浄ポンプ42により第一還元ライン28に原水を圧送し、第一還元ライン28や、第一還元ライン28に設けたフィルタ43等を洗浄し、また、第1洗浄ライン40、第2洗浄ライン41を経由して、殺菌前の排液に原水を供給し混合できる構成としている。 【0036】 また、第一還元ライン28には還元バルブ44を、第1洗浄ライン40には第1洗浄バルブ45を、第2洗浄ライン41には洗浄排出バルブ46、第2洗浄バルブ47を夫れ夫れ設けている。第一還元ライン28の中途部にリターンライン48の始端部を接続して、リターンライン48の終端側を排液タンク26に接続し、第1切替弁60、第2切替弁61及び三方向切替弁62等により流れを制御し、第一還元ライン28から殺菌タンク27への流れと、第一還元ライン28の中途部から排液タンク26に還流する流れとに切り替えている。 【0037】 また、酸タンク50から殺菌ライン51を経由して第一還元ライン28及び酸混合室31に酸を供給できる構成とし、殺菌ライン51には酸調節弁52,53を設けて、殺菌酸の供給量を調節している。第一還元ライン28を経て流れる排液に酸タンク15からの酸を供給混合して殺菌し、この殺菌排液は殺菌タンク27に流れて貯溜され、殺菌タンク27でも殺菌作用が行われる。 【0038】 そして、排液位センサ39の検出によって排液調節弁38、原水調節弁37の開度比率を変えて適正な養液を生成する。即ち、高位センサ39Hと低位センサ39Lとの間に排液があるときには、適正な排液量として排液調節弁38を制御部(図示省略)からの出力で開閉調節する。また、高位センサ39Hが排液を検出すると、排液調節弁38の開度を大きくして養液供給ライン20への供給量を増加調節し、殺菌タンク27の排液量を減少制御する。また、排液量が減少しすぎ低位センサ39Lが排液を検出しなくなると、排液調節弁38を減少調節して供給量を減少制御する。このようにして、殺菌タンク27内の排液量を所定範囲に維持する制御をし、養液混合装置22における生成養液濃度を安定させ、排液を有効活用する。 【0039】 このように殺菌タンク27からの排液供給量が変化すると、原水ライン36の原水調節弁37が関連的に開閉調節されて、排液供給量に応じた原水量に調節制御され、養液混合装置22の生成養液濃度を一定に維持する制御がなされる。なお、養液供給ライン20の養液混合装置Hの下手側には養液濃度センサ66を設けて、養液濃度の制御を行なう。 【0040】 次に、図6に基づいてボイラGで発生する熱、及び二酸化炭素を栽培室に供給する構成について説明する。 【0041】 ボイラGで発生した熱が通過する熱通路70と、二酸化炭素が通過する二酸化炭素通路80をボイラGにそれぞれ連結する。そして、熱通路途中には熱通路切替弁71を設け、温水タンク32を温めたり、温調用管体4…を温めるための熱源が通過する熱源用通路72と、栽培室A内に電力を供給する発電機Hを駆動させるために用いられる発電用通路73とに分かれるよう構成する。そして、特に、夏場等の暑い時期に温水タンク32や温調用管体4…を等を温める必要が無いときには、発電機Dを駆動させるのにボイラGの熱を使用することで、本来、廃棄する場合があるボイラGで発生した熱をより効率良く使用することが出来る。 【0042】 一方、二酸化炭素通路80の途中には二酸化炭素切替弁72を設け、栽培室内に二酸化炭素を供給するための供給通路82と大気に放出するための放出通路83に切り替えるよう構成している。そして、供給通路82は複数本に分岐して、それぞれがバルブ84を介して栽培室Aに連通する。従来、二酸化炭素を栽培室Aに供給する通路は1箇所だったが、栽培室A内に不均一に放出されていた。この実施の形態の構成によると栽培室A内の複数箇所から二酸化炭素を供給することで、より均一に二酸化炭素を栽培室全体に放出することが出来る。また、栽培室A内の複数箇所に二酸化炭素の濃度を検出できる検出手段を設け、その検出手段の結果に基づきバルブ84を調節して二酸化炭素の供給量を調節することで、より栽培室A内の二酸化炭素の濃度を均一にすることが可能になる。 【図面の簡単な説明】 【0043】 【図1】栽培室の平面図 【図2】栽培室の側面図 【図3】発明の要部の正面図 【図4】発明の要部の別実施例図 【図5】養液栽培施設の養液供給ラインを示す図 【図6】熱及び二酸化炭素の通路を示す図 【符号の説明】 【0044】 A 栽培室 P 植物体 H 養液供給タンク 1 防除用管体 1a ノズル 2 栽培培地 3 培地支持部材 5 吊り下げ支持部材 20 養液供給装置 23 排液回収タンク
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成16年1月30日(2004.1.30) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−211025(P2005−211025A) |
| 【公開日】 |
平成17年8月11日(2005.8.11) |
| 【出願番号】 |
特願2004−24827(P2004−24827) |
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