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【発明の名称】 棚式野菜栽培方法
【発明者】 【氏名】泉 龍雄
【住所又は居所】広島県世羅郡甲山町大字小世良570番地1 京備産業有限会社内

【要約】 【課題】この発明は、新鮮で安全で美味しい野菜の栽培が誰でも簡単に出来る、棚式野菜栽培方法を開発・提供する事にある。

【解決手段】この課題を解決する為の手段として、この発明は、栽培に必要な新鮮な培土、及び野菜の発育状況が外から監視出来、且つ、環境状況に応じた培土の温度調節と、給水が可能で、栽培終了後は、耕運機付き台車を使用して土を耕したり、又、一度使用して雑菌等が繁殖した古い培土は運搬台車を使用して廃却し、新鮮な培土に簡単交換可能にした棚式野菜栽培方法である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定高さ(H)と所定幅(W1)と所定長さ(L1)を有し、且つ、上端左右に一対の走行用レール(R1)を敷設した架台フレーム(1)を前後方向に複数連設し、且つ、該架台フレーム(1)の中段よりやや上部に、縦(L2)・横(W2)所定の寸法を有する矩形状の棚用底板(1d)を設け、且つ、該底板(1d)は左右2分割に構成され、架台フレーム本体(1a)の左右前後に取り付けた4箇所の軸部(1e)を中心にして、下向き左右対称に所定の角度(α)まで開閉可能で、且つ、該架台フレーム本体(1a)の上部左右には、所定高さ寸法(h)を有するアクリル板等の透明樹脂部材(2)を設け、且つ、該透明樹脂部材(2)の内周部から底板(1d)部にかけて二枚重ねにしたビニールシート等の袋状の薄板(3)を敷設し、且つ、該薄板(3)左右の側部の下端部には、冷却水口及び保温水口(3a)を具設し、薄板(3)内部の左右側部及び底部には科学繊維等の空間濾過部材(F)を挿設し、且つ、該薄板(2)の内側上部に新鮮な培土(E)を入れ、補給水路(2a)から清水(W)を補給して野菜(V)等を栽培し、又、架台フレーム(1)上部のレール(R1)上に搬入用運搬台車(C1)及び耕運機付き台車(T)を搭載して、新鮮な培土(E)の搬入や、耕し作業を可能にし、且つ、該架台フレーム(1)中央下部に、レール(R2)を敷設し、搬出用運搬台車(C2)を走行させて、古くなった培土(E’)の搬出を可能にした事を特徴とする棚式野菜栽培方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、野菜栽培に関するもので、栽培に必要な培土及び野菜の発育状況が外から監視出来、且つ、環境状況に応じた培土の温度調節と給水が可能で、栽培終了後は、一度使用した培土は廃却し、新しい培土に交換して使用するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の野菜栽培は、世間にある畑等の土の中に苗を植えて栽培する方法が一般的であるが、近年、特に農薬や害虫等の被害や環境汚染等により、新鮮で安全で美味しい野菜の栽培に異常をきたしているというのが現状である。
【0003】
又、最近では特に農業を引き継ぐ若者が減少してきており、その原因は主に仕事事態が過酷で体力が必要とされ、且つ、汚い、重労働のわりには収入が少ない等、色々考えられるが、そうした問題点を改善する為に機械化が進められている。一例を挙げると野菜栽培を土耕で行わず、水中と空気中で行う二段苗床回転式水空両養栽培法が特許出願されている。(例えば、特許文献1を参照。)
【特許文献1】特開2003−339258
【0004】
しかしながら、上記の二段苗床回転式水空両養栽培法は農薬を使用しないで機械化する事で、確かに安全で安価なものにはなるが、農業本来の基本である土壌を基に有機肥料を使用した栽培方法に比較すると、野菜の品質・味・栄養素等でやや物足りなさを感じざるを得ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明は、新鮮で安全で美味しい野菜の栽培が誰でも簡単に出来る、棚式野菜栽培方法を開発・提供する事にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、この課題を解決する為の手段として、この発明は、栽培に必要な新鮮な培土、及び野菜の発育状況が外から監視出来、且つ、環境状況に応じた培土の温度調節と、給水が可能で、栽培終了後は、耕運機付き台車を使用して土を耕したり、又、一度使用して雑菌等が繁殖した古い培土は運搬台車を使用して廃却し、新鮮な培土に簡単交換可能にした棚式野菜栽培方法である。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、従来の畑での野菜栽培を棚栽培方式にし、架台フレームの左右両側部にアクリル板等の樹脂部材を使用して、土の内部の野菜の苗の発育状態や、培土中の雑菌繁殖状況が監視出来る様にする事で、害虫防止や、根腐りを防止する事が出来、清水の補給も均等に行う事が出来る。
【0008】
又、培土(E)を入れた棚箱の底部に二重のビニールシート等の袋状の薄板(3)と、その間に科学繊維等の濾過部材(F)を敷設する事で、環境状況に適応した給水、及び温度管理が出来、天候に左右されずに栽培が出来る。
【0009】
又、栽培終了後、一度使用した古い培土を耕運機付き台車で耕したり、雑菌が付いた有害な培土は廃却し、新しい新鮮な培土に入れ替える事で、新鮮な安全で美味しい野菜を栽培する事が出来る。
【0010】
更に、栽培方式を棚式栽培方式にする事で、腰に負担が無く、誰でも簡単に作業が出来、機械化する事で、作業自体が効率的で、経済効果も期待出来る等、極めて有益なる効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の最良の形態は、栽培に必要な新鮮な培土、及び野菜の発育状況が外から監視出来、且つ、環境状況に応じた培土の温度調節と、給水が可能で、栽培終了後は、耕運機付き台車を使用して土を耕したり、又、一度使用して雑菌等が繁殖した古い培土は
運搬台車を使用して廃却し、新鮮な培土に簡単交換可能にした棚式野菜栽培。
【実施例1】
【0012】
そこで、この発明の一実施例を図1〜図5に基づいて詳述すると、所定高さ(H)と所定幅(W1)と所定長さ(L1)を有し、且つ、上端左右に一対の走行用レール(R1)を敷設した架台フレーム(1)を前後方向に複数連設し、且つ、該架台フレーム(1)の中段よりやや上部に、縦(L2)・横(W2)所定の寸法を有する矩形状の棚用底板(1d)を設け、且つ、該底板(1d)は左右2分割に構成され、架台フレーム本体(1a)の左右前後に取り付けた4箇所の軸部(1e)を中心にして、下向き左右対称に所定の角度(α)まで開閉可能で、且つ、該架台フレーム本体(1a)の上部左右には、所定高さ寸法(h)を有するアクリル板等の透明樹脂部材(2)を設け、且つ、該透明樹脂部材(2)の内周部から底板(1d)部にかけて二枚重ねにしたビニールシート等の袋状の薄板(3)を敷設し、且つ、該薄板(3)左右の側部の下端部には、冷却水口及び保温水口(3a)を具設し、薄板(3)内部の左右側部及び底部には科学繊維等の空間濾過部材(F)を挿設し、且つ、該薄板(2)の内側上部に新鮮な培土(E)を入れ、補給水路(2a)から清水(W)を補給して野菜(V)等を栽培し、又、架台フレーム(1)上部のレール(R1)上に搬入用運搬台車(C1)及び耕運機付き台車(T)を搭載して、新鮮な培土(E)の搬入や、耕し作業を可能にし、且つ、該架台フレーム(1)中央下部に、レール(R2)を敷設し、搬出用運搬台車(C2)を走行させて、古くなった培土(E’)の搬出を可能にした事を特徴とする野菜栽培棚から構成される。
【0013】
次に、この発明の野菜栽培棚の構造と機能について概要を説明すると、まず、架台フレーム本体(1a)は、左右と前後方向にL型鋼や平鋼等の補強部材(1b)(1c)を係止して構成し、野菜栽培棚の培土を格納する部分は、図1に示す様に架台フレーム(1)の左右両側面部にアクリル板等の透明樹脂部材(2)を使用し、土の中が監視出来る様に成っていて、底板部は、左右対称に2分割されていて、左右前後の架台フレーム部に取り付けた4箇所の軸部を中心に下向き方向に所定角度まで開閉出来、栽培終了後に、一度使用した培土を搬出する際に使用する。そして、底板(1d)の固定方法はピン等の係止部材(P)を差し込んで固定する。
【0014】
又、図3に示す様に、野菜栽培棚の下部は正面視形状が門型に形成されていて、且つ、棚中央部の地面にレール(R2)が敷設され、その上を搬出用運搬台車(C2)が前後方向に走行出来る様に成っている。
【0015】
次に、野菜栽培棚の培土(E)の下部に敷設し、保温水(W’)を注入して温度調整する二枚重ねにしたビニールシート(3)には、冷却水口、及び環境に適応した温度を保つ為の保温水口(3a)を具設し、二重のビニールシート(3)間内部の左右両側部及び底部には科学繊維等の空間濾過部材(F)を挿設して培土の重みによる二重ビニール(3)間の密着を防止して、常時均等に保温水(W’)が行き渡る様に構成されていて、野菜等の食物の栽培に必要な無害の清水(W)は地下水から供給し、培土(E)の保温用に使用する保温水は、夏場は水道水を使用し、冬場は温水器等から湯を供給できる様、環境条件に応じた適温水が供給出来る。
【0016】
又、野菜栽培棚は、必要に応じて前後方向に連設可能で棚の数を増加する事で増産、増益も期待できる。
【0017】
次に、古くなった培土搬出用運搬台車(C2)について概要を説明すると、図3に示す様に、台車の大きさは全幅が野菜栽培棚の左右フレーム間を通過出来、全高は棚底板を開いた時に棚底板と緩衝しない程度とし、全長は野菜栽培棚とほぼ同等で、全体の積載容量も野菜栽培棚とほぼ同等に成る様に構成されている。
【0018】
次に、新しい培土を搬入する搬入用運搬台車(C1)、及び野菜栽培棚の土を耕す耕運機付き台車について概要を説明すると、まず、最初に搬入用運搬台車(C1)は図4に示す様に、架台フレーム上のレール(R1)を走行し、台車の底部に開閉扉を設け、新しい培土を野菜栽培棚に搬入出来る様に成っている。
【0019】
又、図5に示す様に、耕運機付き台車(T)も搬入用運搬台車(C1)と同様に、架台フレーム上のレール(R1)を走行し、野菜栽培棚の古く成った旧倍土(E’)を、回転羽根(TS)を回転させながら掻き混ぜる仕組みに成っている。
【0020】
更に、野菜栽培棚の左右両端下部には、潅水用パイプ(WP)とエアーパイプ(AP)を配設し、倍土中に新鮮な水(W)や空気(A)を供給できる様に成っている。そして、中央下部にはドレーンバルブ付きの排水口(DP)を設けている。
【産業上の利用可能性】
【0021】
この発明の棚式野菜栽培方法は、従来の栽培方式に比較し、作業性・安全性・経済性等何れにおいても上まっており、高齢化社会において理想的な条件を満たしており、広範囲の人に効果を発揮する点で、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の一実施例を示し、正面図である。
【図2】この発明の一実施例を示し、(A)は平面図で、(B)は側面図である。
【図3】この発明の一実施例を示し、耕運機付き台車による旧倍土の掻き混ぜ状況を示す、一部欠截断面図である。
【図4】この発明の一実施例を示し、旧倍土の搬出状況を示す、一部欠截断面図である。
【図5】この発明の一実施例を示し、新倍土の搬入状況を示す、一部欠截断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 架台フレーム
1a 架台フレーム本体
1b 補強部材
1c 補強部材
1d 底板
1e 軸部
2 透明樹脂部材
3 薄板
3a 冷却水口及び保温水口
A 空気
AP エアーパイプ
C1 搬入用運搬台車
C2 搬出用運搬台車
DP 排水口
E 新鮮な培土
E’ 古くなった旧倍土
F 空間濾過部材
H 架台フレームの所定高さ
h アクリル板の所定高さ
L1 架台フレームの所定長さ
L2 底板の縦寸法
P 係止部材
R1 架台フレーム上のレール
R2 架台フレーム下のレール
T 耕運機付き台車
TS 回転羽根
W 水
W’ 保温水
W1 架台フレームの所定幅
W2 底板の横寸法
WP 潅水用パイプ
V 野菜
α 所定の角度
【出願人】 【識別番号】504023475
【氏名又は名称】京備産業有限会社
【住所又は居所】広島県世羅郡甲山町大字小世良570番地1
【出願日】 平成16年1月19日(2004.1.19)
【代理人】 【識別番号】100074055
【弁理士】
【氏名又は名称】三原 靖雄

【公開番号】 特開2005−198611(P2005−198611A)
【公開日】 平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願番号】 特願2004−10361(P2004−10361)