| 【発明の名称】 |
農業用ハウス |
| 【発明者】 |
【氏名】大木 理久夫
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| 【要約】 |
【課題】本発明は夏場に於いて遮熱被覆材4を張設させるだけで、他の手間を殆ど掛けずに直射日光と太陽熱が弱められて適宜な室温に維持することができ、且つ冬場に保温シートを張設すれば保温性や加熱効率が高められる農業用ハウスを提供することを目的とする。
【解決手段】農業用ハウスの屋根部1の外側に適宜離し且つ通気性を有する遮熱被覆材4を張設して風の通路が設けられた構造とする。またハウス内の床面2を平坦な舗装が施されたものとすると良く、屋根部1の内側上方に保温シート5を張設したり或いは、遮熱被覆材4を屋根部1と平行に張設することが好ましく、更に遮熱被覆材4として遮熱ネットを使用すると良い。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 骨組した外周を透光性シート或いはガラス板等の保温被覆材(3)で被覆して成る農業用ハウスに於いて少なくとも、屋根部(1)の外側に適宜離し且つ通気性を有する遮熱被覆材(4)を張設したことを特徴とする農業用ハウス。 【請求項2】 前記農業用ハウス内の床面(2)が、平坦な舗装を施して成る請求項1記載の農業用ハウス。 【請求項3】 前記屋根部(1)の内側に適宜離して保温シート(5)を張設した請求項1記載の農業用ハウス。 【請求項4】 前記遮熱被覆材(4)を前記屋根部(1)と平行に張設した請求項1記載の農業用ハウス。 【請求項5】 前記遮熱被覆材(4)が、遮熱ネットである請求項1又は4記載の農業用ハウス。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は7月〜9月中旬頃までの直射日光が強い時期に、屋根部と適宜離して外側に遮熱被覆材を張設させ、その間に風の通路を設けて直射日光が弱められ、室温の急上昇が防止出来る農業用ハウスに関する。 【背景技術】 【0002】 一般に骨組した外周を透光性シート或いはガラス板等の保温被覆材で被覆して成る農業用ハウスは、植物の育成過程、特に夏場に於いて、必要以上の太陽光や太陽熱による悪影響を植物へ及ぼさないように、ハウス内部の上方又は中間に遮光用シートを配置させて遮光したり或いは開口部を開いて風をハウス内部に入れたりして温度調整操作が行われている。例えば特開平10−295199号に、シートの開閉装置によって温室内の上方又は中間に保温用或いは遮光用のシートを配置し、このシートを開閉して温室内の室温を調整し、植物に対する直射日光の照射を調整することが開示されている。またハウス内部以外に屋根の上面へ遮光用シートが重ねられて配置したもの、或いは特開平9−298953号公報の農業ハウス用被覆材に於ける図4に、屋根面に被覆材(外部外張材)を直接に覆ったものが開示されている。 【特許文献1】特開平10−295199号公報 【特許文献2】特開平9−298953号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら特開平10−295199号は、遮光用シートが温室内に配置されているため、太陽光は温室内に直接入り、且つ特開平10−295199号の図4に示すように屋根面のビニールシートと温室内の遮光用シートによって、温室内が二重の層に仕切られているため、温室上部の保温性や加熱効率が高められて熱が溜まり、且つ遮光用シートが展張されたままにしておくと、植物に対する直射日光の照射が不足してしまう。従って、遮光用シートの開閉具合を調整することによって、植物に対する直射日光の照射の調整を行わなければならず、手間が掛かると共に豊富な経験を要する作業となっていた。更に室内温度の調整も頻繁に行わなければならなかった。 一方、特開平9−298953号は、屋根面に被覆材を覆ったままでいると、植物に対する直射日光の照射が不足してしまうので、植物に対する直射日光の照射の調整を行わなければならず、遮光用シートの開閉具合を必ず調整するため手間が掛かると共に開閉装置が必要であり、且つ遮光用シートの開閉具合を調整する操作には熟練した経験を要し、更に植物に対する直射日光の照射の調整を行うだけでなく、内部温度の調整も絶えず行わなければならず、この調整管理がうまく行かないと、収穫量に大きく影響する等の問題点があった。 【0004】 本発明は夏場に於いて遮熱被覆材を張設させるだけで、他の手間を殆ど掛けずに直射日光と太陽熱が弱められて適宜な室温に維持させることが出来る農業用ハウスを提供することを目的とする。 【0005】 本発明の他の目的は、保温シートを張設して冬場に於ける保温性や加熱効率が高められる農業用ハウスを提供するにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、つまり、農業用ハウスの屋根部の外側に適宜離し且つ通気性を有する遮熱被覆材を張設して風の通路が設けられた構造とする。またハウス内の床面を平坦な舗装が施されたものとすると良く、屋根部の内側に適宜離して保温シートを張設したり或いは、前記遮熱被覆材を屋根部と平行に張設することが好ましく、更に遮熱被覆材として遮熱ネットを使用すると良い。尚、本発明で言う「遮熱」とは、適宜に太陽光を遮光することによって、太陽熱を弱めることを指す。 【発明の効果】 【0007】 請求項1のように保温被覆材(3)で外周を被覆した農業用ハウスの屋根部(1)の外側に適宜離し且つ通気性を有する遮熱被覆材(4)を張設することにより、従来の如き開閉装置を設ける必要がなく且つ開閉操作を行う手間が掛からずに、直射日光と太陽熱を弱めて適宜な室温に維持させることが出来る。また遮熱被覆材(4)に通気性が有るので、強風が吹いても、めくれや吹き飛ばされる心配が殆どないものとなる。しかも遮熱被覆材(4)が防風林の役目を果たすものとなるため、屋根の汚れが激減すると共に屋根部(1)の保温被覆材(3)の寿命が延びる。 【0008】 請求項2のようにハウス内の床面(2)を平坦な舗装に成すことにより、本発明者が提案した特願2003―204272のキャスター付き高設栽培棚が使用でき、これをイチゴ栽培用ハウスに利用すれば、イチゴの農作業がし易くなると共に多人数でも農作業が行え、その作業能率が良くなり、且つ床面(2)がバリアフリーになることにより、従来不可能であった車椅子を利用する人たちであってもイチゴ狩りを容易に楽しむことが可能となる。 【0009】 請求項3に示すように屋根部(1)の内側に適宜離して保温シート(5)を張設させると、屋根部(1)の保温被覆材(3)と保温シート(5)の間に空間部が形成されるため、空気断熱層が作られてハウス内部温度の保温効果が得られ、冬場に於ける保温性や加熱効率が高められ、暖房費が少なくて済むものとなる。 【0010】 請求項4に示すように遮熱被覆材(4)を屋根部(1)と平行に張設させることにより、風の通りが良くなり、且つ遮熱被覆材(4)を屋根部(1)に形成される空気層が均一となると共にそれが風の通路の役目を果たすので、直射日光と太陽熱が均等に弱められて適宜な室温に維持することが、より確実に行える。 【0011】 請求項5のように遮熱被覆材(4)として遮熱ネットを使用すると、木漏れ日状態の弱い太陽光となり、且つ木陰状態の涼しい風の通路が得られるため、効率良く直射日光及び太陽熱が弱められ、且つ室温が適宜温度に維持することが容易になる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 図1は本発明の実施形態を示す図であり、これに基づいて説明する。(1)は骨組した外周を後述する保温被覆材(3)で被覆して成る農業用ハウスの屋根部であり、(2)は農業用ハウス内の床面である。この床面(2)はコンクリートやアスファルトなどで平坦に舗装して形成するのが好ましい。尚、農業用ハウスは図1に示す1棟のものでも、図3に示す複数の屋根部(1)が連続するものでも良い。(3)はハウスの外周を被覆する保温被覆材であり、該保温被覆材(3)には透光性シート或いはガラス板等が使用されている。(4)は屋根部(1)の外側に適宜離して張設した遮熱被覆材であり、該遮熱被覆材(4)は、屋根部(1)の外側で且つ約1メートル〜約2メートル前後離して平行に張設するのが好ましいが、風の通路が確保できれば必ずしも平行でなくても良い。また前記遮熱被覆材(4)には遮熱ネットを使用するのが好ましいがこれに限定されるものではない。前記遮熱ネットとしては、ダイオ化成株式会社製の商品名「クールホワイト」を用いると良く、特に遮光率約55%品番820WH或いは遮光率約80%品番1900WHを用いるのが好ましい。この商品はカラミ織り或いはラッセル編みされ且つ通気性のあるものであり、ハウス内を明るく保ちつつ遮光・遮熱を行うためのものである。(5)はハウス内の上方にシートをやや傾斜して開閉可能に張設した保温シートであり、該保温シート(5)は、図3の左側の屋根部(1)内側に設けると、その内部が二重層に仕切られ、暖房機による加温の暖房効率が高められる。この保温シート(5)は一般に使用されているものを、同様にして使用すれば良いので、これ以上の説明は省略する。尚、ハウス内には図示しないが、窓が設けられ、その窓の開閉機構や換気扇又は暖房機など一般の装備は一通り設けられている。また前記保温シート(5)は、図3の左側の屋根部(1)内側にだけでなく、屋根部(1)全体に張設するが、前記保温シート(5)は必ずしも必要ではない。 【0013】 本発明で使用する遮熱被覆材(4)の取付方法について説明する。予め設置された農業用ハウスの屋根部(1)の上方に、着脱可能な支持部と枠体を先ず始めに骨組みする。そして枠体の上方に遮熱被覆材(4)を張設させることにより、屋根部(1)に被覆した保温被覆材(3)と、遮熱被覆材(4)との間には約1メートル〜約2メートルの隙間が確保されるのである。この遮熱被覆材(4)は夏場だけ使用し、冬場は取外しておく。 【0014】 次に本発明の作用について説明する。図1のように組立て、風が吹いて来ると、ハウスの前方から風が通過する場合は、図2の矢印や図3の白抜き矢印のように保温被覆材(3)と遮熱被覆材(4)との間の隙間へ、風が入って後方へ抜ける。この時、太陽光は図中の太線矢印のように遮熱被覆材(4)の上方から照射されると、先ず始めに遮熱被覆材(4)によって、直射日光が弱められる。この遮光率は遮熱被覆材(4)の特性によって決まる。次に所定%遮光された太陽光は、図中の細線矢印のように保温被覆材(3)と遮熱被覆材(4)との隙間を通過する。この時、この隙間が風の通路になっているため、遮光されて太陽熱が弱められた上、更に風によって太陽熱が奪われて弱められるのである。これはまるで木陰で涼んでいる状態となり、真夏でもかなり涼しく感じられるものとなる。弱められた太陽光と太陽熱は、屋根部(1)の保温被覆材(3)を透過して図中の点線矢印のようにハウス内に入る。この時の太陽光は、まるで木漏れ日が差込む状態になる。又、ハウスの横方向から風が通過する場合は、図3の矢印のように保温被覆材(3)と遮熱被覆材(4)の隙間に、風が通過されて行くのである。従って、本発明は夏の高温対策として、屋根部(1)の上部に木漏れ日状態で且つ風の通路を確保することにより、従来の如き遮熱被覆材(4)の開閉操作を1日に何回も行う必要がなくなり、植物が容易に夏を越すことが可能となる。更に本発明は遮熱被覆材(4)がハウスを保護する防風林の役目も果たせるものとなる。一般に前記遮熱被覆材(4)の取外しは9月中旬頃に行うが、年末にイチゴの収穫ができるように苗を植えたイチゴ栽培用ハウスに於いては、11月中旬頃に行う。この理由は、11月頃まで暖かい日が続くと、イチゴの実が10月下旬には大きくなる前に色付き始めて固い実となってしまうが、本発明のハウスで栽培すれば、イチゴの実を出荷時期近くまで大きくしてから色付けることが可能となり、品質の良いイチゴの収穫が期待出来るものとなるからである。 【0015】 又、他の作用としては、保温シート(5)を屋根部(1)内側に設けておくと、内部が二重層に仕切られ、上層の空間部が空気層を形成し、これが断熱効果を発揮するので、特に冬場に於いて、暖房機による加温の暖房効率を高めることが可能なものとなる。 【図面の簡単な説明】 【0016】 【図1】本発明の実施形態を示す説明図である。 【図2】本実施形態の縦断面の要部を示す説明図である。 【図3】本発明の屋根部が連結されたハウスの風の流れを示す説明図である。 【符号の説明】 【0017】 1 屋根部 2 床面 3 保温被覆材 4 遮熱被覆材 5 保温シート
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| 【出願人】 |
【識別番号】303032797 【氏名又は名称】農事組合法人大富農園
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| 【出願日】 |
平成15年10月31日(2003.10.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083633 【弁理士】 【氏名又は名称】松岡 宏
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| 【公開番号】 |
特開2005−130784(P2005−130784A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−371768(P2003−371768) |
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