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【発明の名称】 緑化用ユニット
【発明者】 【氏名】木村 元保
【住所又は居所】東京都世田谷区上用賀4丁目9番19号 株式会社木村技研内

【氏名】木村 友映
【住所又は居所】東京都世田谷区上用賀4丁目9番19号 株式会社木村技研内

【要約】 【課題】施工や保守の容易な緑化用ユニットの提供を課題とする。また、植物の育成にも適した緑化用ユニットの提供を課題とする。

【解決手段】相互に間隔を開けて並設される複数の根太20(排水樋)と、この根太20上に架設されるパレット30を備え、パレット30には植物の培地となる土壌3が収容される緑化用ユニット1であって、前記パレット30は、パレット30の底面を形成している底板31と、この底板31に連設した周壁板32とを有し、底板31及び周壁板32の少なくとも一方には、パレット30内に給水される水を根太20によって構成される排水樋に排水するための排水口35aが設けられ、さらに、底板31には、パレット30内に給水された水を前記排水口35aに集水するための水勾配が設けられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に間隔を開けて施工面に設置される複数の排水樋と、この排水樋上に架設されるパレットを備え、前記パレットには植物の培地となる土壌が収容される緑化用ユニットであって、
前記パレットは、パレットの底面を形成している底板と、この底板に連設した周壁板とを有し、
前記底板及び周壁板の少なくとも一方には、前記パレット内に給水される水を前記排水樋に排水するための排水口が設けられ、さらに底板には、前記パレット内に給水された水を前記排水口に集水するための水勾配が設けられていることを特徴とする緑化ユニット。
【請求項2】
前記排水口は、前記排水樋の縁部より低い位置に開口していることを特徴とする請求項1に記載の緑化ユニット。
【請求項3】
前記水勾配は、前記底板の中央部から前記底板の縁部に向かって下る底板表面の斜面によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の緑化ユニット。
【請求項4】
前記水勾配が形成されている底板の水勾配上流部には、前記パレット内に水を給水するための給水部が設けられ、
前記給水部は、前記パレットの裏面側から延びる給水管に接続されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の緑化ユニット。
【請求項5】
前記水勾配が形成されている底板の表面には、底板の上流側から流れ込む水を底板の表面上に一旦貯水するための仕切板が設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の緑化ユニット。
【請求項6】
前記仕切板には、前記底板上に貯水される水の水位を調整するための流路が形成され、この流路は、前記仕切板の上端よりも低い位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の緑化ユニット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、施工面の緑化技術に関し、より詳細には、ビル等の屋上スラブでの使用に好適な緑化用ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の緑化技術として、例えば、下記特許文献1に示す屋上緑化装置が知られている。
この屋上緑化装置は、一定の水位となるように水を貯める下部コンテナと、人工土壌が収容された上部コンテナとを積重ねて栽培コンテナが構成され、この栽培コンテナを屋上の前後左右に敷き並べることで屋上に人工土壌を設けている。
【0003】
また、各下部コンテナは連結管によって相互に連結されており、その最上流部に位置する下部コンテナには、他の下部コンテナに水を供給するための給水栓が設けられている。また、一方、上部コンテナには、水吸上げ部材が設けられており、下部コンテナ内の水は、この水吸い上げ部材によって奏される毛細管現象に起因して、下部コンテナから上部コンテナに向かって吸い上げられる。
【特許文献1】特開平11−098929
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本発明者らの鋭意研究によれば、この種の屋上緑化装置について種々の改善すべき点が見いだされた。
まず、注目すべき点として、従来の屋上緑化装置では、貯水用のコンテナ(下部コンテナ)を屋上に敷き並べた後、これら貯水用のコンテナを相互に連結して各コンテナ間における水の出入りを可能にしている。このため、コンテナ相互の連結には、数多くの防水パッキンが必要とされ、施工現場において各所に防水パッキンを組み込むといった煩わしい作業が要求されていた。
【0005】
また、保守の面では、コンテナの連結において防水パッキンを使用する都合上、その経年劣化は避けられず、比較的短周期で保守や点検が要求されていた。
【0006】
また、植物の育成にとって良好な環境を考えると、コンテナ内の水は、絶えず循環している方が望ましく、この点においても、従来の屋上緑化装置は、改善の余地があった。より詳しく説明すると、従来の屋上緑化装置は、緩やかに傾斜した屋上に各コンテナを敷設し、そのコンテナの最上流部から最下流部のコンテナに向かって水を流すため、各コンテナ内を流れる水の流量は乏しく、新鮮な水を絶えず土壌に供給することは困難であった。また、屋上の床スラブの状況によっては、コンテナ内に止水域が形成されることもあり、水の腐敗による臭気等の発生も懸念される。
【0007】
また、コンテナと床スラブ間における通気性を考えると、従来の屋上緑化装置では、床スラブ上に敷設された防水シート上にコンテナを直に設置するため、コンテナの裏面側の通気性は、ほとんど無く、長期に渡る使用では、この床スラブとコンテナの間に発生する湿気によって、防水シートの接着層や床スラブが劣化するといった虞もある。
【0008】
本発明は、このような技術的背景を考慮してなされたもので、施工や保守の容易な緑化用ユニットの提供を課題とする。また、植物の育成にも適した緑化用ユニットの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した技術的課題を解決するため、本発明では以下の構成とした。
すなわち、本発明は、相互に間隔を開けて施工面に設置される複数の排水樋と、この排水樋上に架設されるパレットを備え、前記パレットには植物の培地となる土壌が収容される緑化用ユニットであって、前記パレットは、パレットの底面を形成している底板と、この底板に連設した周壁板とを有し、前記底板及び周壁板の少なくとも一方には、前記パレット内に給水される水を前記排水樋に排水するための排水口が設けられ、さらに底板には、前記パレット内に給水された水を前記排水口に集水するための水勾配が設けられていることを特徴とする。
【0010】
このように構成された本発明の緑化用ユニットは、施工面に複数の排水樋を敷設し、植物の培地となる土壌を収容したパレットを、これら排水樋上に架設して構成されている。また、パレットの底板及び周壁板の少なくとも一方には、パレット内に給水された水を排水樋に排水するための排水口が設けられている。また、底板には、この排水口に水を集水するための水勾配が形成されており、パレット内の水は、この水勾配に起因して排水口に集められ、排水口を通じて排水樋に流れ込むことになる。
【0011】
つまり、本構成では、パレットを相互に連結することなく、各パレットの水を排水樋に集約して排水することができるため、その施工にあたり、防水パッキン等を用いて各パレットを相互に連結する必要がなく、その施工や保守において、簡略化を図ることができる。
【0012】
また、水勾配に関して、本緑化用ユニットは、パレット自体に水勾配が確保されることから、施工面の傾斜の有無に拘わらず、必要な斜度を有する水勾配をパレット内に確保することができる。また、各パレットは、排水樋上に架設されるため、床スラブとパレットの間には、十分な隙間が確保され、以て、パレットの裏面側における通気性をも向上させることが可能になる。
【0013】
なお、上記で土壌とは、自然の土壌のみならず、人工の砂礫等で構成される人工土壌等をも含む概念である。また、上記で水とは、植物の育成に必要な薬液等を含む飼育水も含む概念である。
【0014】
また、前記排水口は、前記排水樋の縁部より低い位置に開口している構成であってもよい。
この構成では、排水樋の縁部より低い位置に排水口が開口しているため、パレット内の水は、パレット裏面側に回り込むことなく、この排水口から排水樋内に滴り落ちることになる。
【0015】
前記水勾配は、前記底板の中央部から前記底板の縁部に向かって下る底板表面の斜面によって構成されていてもよい。
【0016】
この構成によれば、底板の中央部から底板の縁部に向かって下る斜面によって、底板の表面に水勾配が確保される。このため、例えば、底板を一方向に全体的に傾けて斜度を確保する場合に較べて、底板の表面の各所における高低差を減らしつつ、斜度の大きな水勾配を底板の表面に形成することができる。また、さらに加えて、底板の表面は、その頭頂部において非平滑面となり、底板に対して張りを与えることができるため、パレット内の土壌の重さに起因した底板の歪み等を抑制できるといった利点も得られる。
なお、上記で底板の中央部とは、点で定められる中央の他、例えば、中心線等で定められる中央をも含む概念である。
【0017】
また、前記水勾配が形成されている底板の水勾配上流部には、前記パレット内に水を給水するための給水部が設けられ、前記給水部は、前記パレットの裏面側から延びる給水管に接続されている構成であってもよい。
この構成によれば、底板の水勾配上流部に給水部が設けられ、給水部に対する水の供給は、底板裏面に延びる給水管で行われている。したがって、これら給水部や給水管は、パレットの表面側に露出せず、パレットの表面に臨む全開口部を植物の培地として有効利用できる。
【0018】
また、前記水勾配が形成されている底板の表面には、底板の上流側から流れ込む水を底板の表面上に一旦貯水するための仕切板が設けられている構成であってもよい。
【0019】
この構成では、水勾配が形成される底板の表面に仕切板が設けられているため、この仕切板によって簡易な貯水域が底板の表面に確保されることになる。よって底板の表面に十分な水勾配を確保しつつも、底板の上方の土壌に対して、より確実に水を供給することが可能になる。また、仕切板を設けることで、水勾配の下流側への土壌の流出をも抑制できる。
【0020】
また、前記仕切板には、前記底板上に貯水される水の水位を調整するための流路が形成され、この流路は、前記仕切板の上端よりも低い位置に設けられている構成であってもよい。
【0021】
この構成によれば、仕切板に水位調整用の流路が形成されている。このため、底板の表面に一時的に貯まる水の水位は適切値に維持され、また、この水位よりも高い仕切板の上端は、パレット内に収容される土壌の流れ止めとなり、以て、底板表面の水流に起因した土壌の流出を、より確実に抑制することが可能になる。
【発明の効果】
【0022】
このように本発明によれば、施工や保守の容易な緑化用ユニットを提供することができる。また、植物の育成にも適した緑化用ユニットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に基づき、本発明の好適な実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態では、ビルの屋上に本発明の緑化用ユニットを用いて芝生面を形成した実施形態について説明する。
【0024】
まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態に示す緑化用ユニット1の概略構成を説明する。
本実施の形態に示す緑化用ユニット1は、施工面である屋上スラブSに敷設された複数本の大引10と、これら大引10上に架設された複数の根太20と、隣接する根太20を基礎として、この根太20上に架設される複数枚のパレット30と、パレット30内に水を補給するための給水装置40と、パレット30の裏面側に設けられる空間Pに通じる換気ダクト50を備えている。
【0025】
大引10は、図1及び図2に示すように、断面略矩形の中空ステンレス製ボックスから構成され、大引10の内部は、別途設置される給水タンク41に通じる排水経路41aに連通されている。また、大引10は、床スラブS上に敷設された防水シート2上に、等間隔且つ平行に設けられている。なお、隣接する大引10の間隔は、後述するパレット30の長辺方向における寸法と等しい値になっている。
【0026】
大引10上に架設される根太20は、図2に示すように、上端面が開口したステンレス製の樋形状をなし、その設置状態は、大引10の長手方向に対して直行し、且つ複数の大引10に跨って架設されている。また、根太20も同様に、大引10の長手方向において等間隔且つ平行に設置されている。なお、隣接する根太20の間隔は、後述するパレット30の短辺方向における寸法と等しい値に設定されている。
【0027】
また、根太20において、大引10と交差する箇所には、根太20から大引10内部の排水経路41aに達する連通路20aが形成されている。このため、根太20内に流れ込んだ水は、この連通路20aを滴り落ちて大引10内に流れ込み、さらに大引10内部から給水タンク41に至る排水経路41aを通じて給水タンク41に流れ込むことになる。
【0028】
続いて、根太20上に架設されるパレット30について図2から図4を参照して説明する。
パレット30は、図3に示すように、略矩形に形成された底板31と、この底板31の周囲に立設した周壁板32とを備え、植物を育成するための土壌3は、このパレット30の内部に収容されている。
なお、収容すべき土壌3としては、保水性や吸水性に富む軽量の人工砂礫等が望ましい。また、この人工土壌3に対して芝4が植えられている。
【0029】
また、パレット30の底面を形成する底板31には、図2に示すように、底板31の中央部から底板31の周囲にかけて下る斜面33が形成されており、この斜面33によって底板31に水勾配が確保されている。より詳しくは、底板31の長手方向に延びる中心線Cを頂(頭頂部)として、この中心線Cから底板31の長手方向に位置した両縁部に向かって下る2つの斜面33,33によって水勾配が確保されている。
【0030】
また、底板31の頂(水上部分)には、上記した給水装置40としてパレット30の裏面側から延びる給水管42に接続したストレーナ(給水部)43が突出して設けられ、パレット30内の土壌3には、この給水管42及びストレーナ43を通じて水が供給される仕組みになっている。
【0031】
なお、給水管42は、別途設置された上記の給水タンク41に、給水経路41bを通じて接続されており、パレット30内には、給水タンク41内に設けられた揚水ポンプ41cによって汲み上げられた水が供給されることになる。
【0032】
また、底板31には、ストレーナ43を保持するためのスリーブ34が設けられており、施工時には、給水管42をこのスリーブ34内に換挿した後、内部にOリングが設けられた締付け用のスリーブ34aを給水管42を通じてスリーブ34側に締め付けることで、給水管42とスリーブ34との間における防水性を確保する。また、この給水管42の先端(開口端)を覆うように筒状のストレーナ43を被せる。
【0033】
また、パレット30の長辺に位置した底板31の縁部には、上記した根太20の開口部に係合する集水溝35がパレット30裏面側に突出して設けられており、パレット30は、この突出して設けられた集水溝35と根太20との係合によって、根太20に対する位置決めがなされている。
【0034】
また、集水溝35の底面には、根太20の縁部21より低い位置に開口した排水口35aが設けられている。このため、パレット30に給水された水は、一旦集水溝35に集水された後、この集水溝35の底面に開口した排水口35aを通じて根太20内に排水されることになる。
したがって、パレット30内の水は、集水溝35→排水口35a→根太20→連通路2
0a→大引10→排水経路41a→給水タンク41→揚水ポンプ41c→給水経路41b→給水管42→ストレーナ43→パレット30→の順で、パレット30内を循環する。
また、本発明の特許請求の範囲との兼ね合いでは、このパレット30が架設される根太20で本発明に係る排水樋が構成されている。
【0035】
また、本実施の形態に示すパレット30の底板31上には、ストレーナ43から供給される水の一部を底板31の表面の各所に一時貯水するための仕切板36が設けられている。
この仕切板36は、図2に示すように、いずれも同じ高さであり、斜面33にて構成される底板31の表面に、階差を有する簡易なダム様の貯水域Rを等間隔で確保している。
【0036】
また、各仕切板36には、貯水域Rの水位を一定に調整するための流路36aが形成されており、底板31の各所に貯水される水の水位は、この仕切板36に設けられる流路36aによって、適正値に保たれている。より詳しくは、図4に示すように、各仕切板36には、その上端から幾分低い位置に、水位調整用の調整孔37が設けられており、仕切板36の上流側から流れ込んだ水は、図2に示すように、この調整孔37よりも低い位置に貯水され、調整孔37よりも高い位置では、さらに下流に設けられる仕切板36に向かって余分な水が流れ出る仕組みになっている。
【0037】
また、この仕切板36は、図2に示すように、パレット30内に収容される土壌3に埋設されるため、この仕切板36と土壌3との接触によって、底板31下流への土壌3の流出が抑制されている。すなわち、仕切板36は、土壌3の流出抑制壁ともいえる。
【0038】
換気ダクト50は、図2に示すように、屋上に敷設されるパレット30の周囲に設けられ、大引10及び根太20によって嵩上げされたパレット30の裏面側の換気を行っている。より詳しくは、パレット30の裏面側に形成される空隙Cに連通した換気塔51と、この換気塔51の壁面に形成されたダクト52を備え、パレット30の裏面側の湿気等は、換気塔51に設けられるダクト52を通じて外気に排気されることになる。
【0039】
続いて、上記した緑化用ユニット1の施工方法について説明する。
まず、施工面たる床スラブS上に防水シート2を敷設した後、この防水シート2上に大引10を平行且つ等間隔に設置する。また、併せて上記換気ダクト50を施工面の適所に配置する。
【0040】
続いて、大引10上に根太20を架設した後、各パレット30が架設されるべき箇所に給水管42を立ち上げる。また、根太20及び大引10には、図示しないステー等が設けられており、作業者は、このステーにクランプ等を用いて給水管42を固定する。
【0041】
続いて、芝4が植えられたパレット30を工場から搬入し、隣接した根太20上に、このパレット30を架設する。なお、その際、パレット30に設けられる集水溝35を根太20を係合させることで、根太20に対するパレット30の位置決めを行うと共にパレット30から根太20(排水樋)に至る排水経路を確保する。
【0042】
また、パレット30に収容された土壌3は、パレット30の底板31に設けられるスリーブ34がパレット30の表面側に臨むように収容されており、作業者は、スリーブ34内に給水管42が突出するように各パレット30を根太20上に敷設していく。また、スリーブ34に締付け用のスリーブ34aを締め付けた後、給水管42の先端にストレーナ43を被せる。そして、最後に、このストレーナ43を覆い隠すように土壌3を盛り、芝4を植える。
【0043】
このように本実施の形態に示す緑化用ユニット1は、パレット30を相互に連結することなく、各パレット30の水を排水樋(根太20)に集約して排水することができるため、その施工にあたり、防水パッキンを用いて各パレット30を相互に連結する必要性がなく、その施工や保守において、各種作業の簡略化を図ることができる。
【0044】
また、水勾配に関して、本緑化用ユニット1は、パレット30自体に水勾配が確保されていることから、施工面の傾斜の有無に拘わらず、必要な斜度の水勾配を得ることができる。よって、パレット30内における水の流れが良好となり、土壌3に対して新鮮な水を供給することが可能になる。
【0045】
また、水勾配の形成にあたり、本実施の形態では、底板31の中央部から底板31の縁部に向かって下る斜面33によって、底板31の表面に水勾配を確保している。このため、例えば、底板31を一側方から他側方に向かって全体的を傾けて斜度を確保する場合に較べて、底板31の表面の各所における高低差を減らしつつ、斜度の大きな水勾配を底板31の表面に確保することができる。このため、パレット30の深さが底板31の各所においてほぼ同様な深さとなり、パレット30に対して土壌3をほぼ均一な厚みで敷き詰めることが可能となる。よって、根太20に対して、バランス良く荷重をかけることができる。また、勿論、パレット30に対して土壌3をほぼ均一に敷き詰めることが可能であることから、土壌3の表面を平坦に維持できるといった利点も得られる。
【0046】
また、さらに加えて、底板31の表面は、その頭頂部(中心線C)において非平滑面となり、この中心線Cが簡易なリブとしての機能を果たすこととになる。よって、底板31に対して張りを与えることができるため、パレット30内の土壌3の重さに起因した底板31の歪み等を積極的に抑制できるといった利点も得られる。
【0047】
なお、上記した実施の形態は、あくまでも一実施の形態であり、その詳細は所望に応じて変更可能である。
まず、上記した実施の形態では、仕切板36に調整孔37を形成しているが、この調整孔37にかえて、例えば、図5に示すように、仕切板36の上縁に切欠きを形成して、この切欠きを水調整用の流路36aとして使用してもよい。
【0048】
また、上記した実施の形態では、底板31に対する水勾配の形成にあたり、パレット30の長手方向に延びる中心線Cを頂として形成される2つの斜面33,33によって水勾配を形成しているが、必ずしもその必要はなく、例えば、図6に示すように底板31の中心から底板31の周囲に向かって下る放射状の斜面33など、パレット30の形状変更に伴い水勾配の向きは、任意に変更することができる。
【0049】
また、上記した実施形態では、根太20及び大引10の基材として、ステンレス材を採用したが、必ずしもその必要はなく、ステンレス材に換わる他の材料(例えば、樹脂)を採用することも可能である。
【0050】
また、上記した実施の形態では、スリーブ34と給水管42との間における防水性の確保にあたり、Oリングを有する締付け用のスリーブ34aを用いたが、例えば、パレット30と一体にスリーブ34を形成しておき、且つパレット30の表面に対するスリーブ34の突出量を、スリーブ34の周囲に形成される貯水域Rの水位に較べて十分多く取れば、スリーブ34と給水管42の隙間からの漏水を、機構上、抑制することが可能になる。
【0051】
また、本実施の形態では、施工面としてビルの屋上を例示したが、必ずしもその必要はなく、例えば、良好な水捌けが要求されるグランド等においても本発明の緑化ユニットは、好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本実施の形態に示す緑化ユニットの概略構成図。
【図2】本実施の形態に示す緑化ユニットの要部拡大断面図。
【図3】本実施の形態に示すパレット30の斜視図。
【図4】本実施の形態に示す仕切板36の拡大斜視図。
【図5】本実施の形態に示す仕切板36の変形例を示した図。
【図6】本実施の形態に示すパレット30の変形例を示した図。
【符号の説明】
【0053】
1 緑化用ユニット
2 防水シート
3 土壌
4 芝
10 大引
20 根太
20a 連通路
21 根太の縁部
30 パレット
31 底板
32 周壁板
33 斜面
34 スリーブ
34a 締付け用のスリーブ
35 集水溝
35a 排水口
36 仕切板
36a 流路
37 調整孔
40 給水装置
41 給水タンク
41a 排水経路
41b 給水経路
41c 揚水ポンプ
42 給水管
43 ストレーナ(給水部)
50 換気ダクト
51 換気塔
52 ダクト
R 貯水域
S 屋上スラブ
【出願人】 【識別番号】000155333
【氏名又は名称】株式会社木村技研
【住所又は居所】東京都世田谷区上用賀4丁目9番19号
【出願日】 平成15年10月8日(2003.10.8)
【代理人】 【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之

【識別番号】100090516
【弁理士】
【氏名又は名称】松倉 秀実

【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊

【識別番号】100089244
【弁理士】
【氏名又は名称】遠山 勉

【公開番号】 特開2005−110592(P2005−110592A)
【公開日】 平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願番号】 特願2003−349913(P2003−349913)