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【発明の名称】 果樹用ハウス
【発明者】 【氏名】亀水 忠茂

【要約】 【課題】暴風に対し合成樹脂製透明フィルム等の破損を防ぎ、果樹や資材の損傷を防止し、フィルム等張設作業の安全性を向上する。

【解決手段】縦パイプ3及び横パイプ4を格子状に配設して形成された骨組1、2と、両骨組1、2を左、右に傾斜して形成されたほぼ三角形状のハウス本体5と、両骨組1、2に重ねられ、縦線10及び横線11を格子状に配設し、各線10、11の交点を一体に溶着して形成された補強材9と、補強材9に重ねられた合成樹脂製透明防風ネット13と、防風ネット13に重ねられた合成樹脂製フィルム14とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦パイプ及び横パイプを格子状に配設して形成された骨組と、
2個の前記骨組を左、右に傾斜して形成されたほぼ三角形状のハウス本体と、
前記骨組に重ねられ、縦線及び横線を格子状に配設し、前記各線の交点を一体に溶着して形成された補強材と、
該補強材に重ねられた合成樹脂製透明防風ネットと、
該防風ネットに重ねられた合成樹脂製透明フィルムと
を備えたことを特徴とする果樹用ハウス。
【請求項2】
骨組に補強材を金属線で結着したことを特徴とする請求項1記載の果樹用ハウス。
【請求項3】
補強材に嵌着用パイプを重ね、前記嵌着用パイプを前記補強材ないしは骨組に金属線で結着し、下側に開口が形成された樋状の嵌着具を、合成樹脂製透明防風ネット及び合成樹脂製透明フィルムを介して前記嵌着用パイプに嵌着し、前記フィルム及び前記防風ネットを前記補強材に張設したことを特徴とする請求項1または2記載の果樹用ハウス。
【請求項4】
骨組の縦パイプ及び横パイプが工事現場足場用約50〜60фの鉄パイプからなり、前記縦パイプの間隔が約1〜2mで、前記横パイプの間隔が約1.5〜3mであることを特徴とする請求項1、2または3記載の果樹用ハウス。
【請求項5】
補強材の縦線及び横線が約3〜7фの鉄線からなり、前記縦線の間隔及び前記横線の間隔が約10〜30cmであることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の果樹用ハウス。
【請求項6】
合成樹脂製透明防風ネットが角約1mm×1mmないし角約数mm×数mmネットからなることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の果樹用ハウス。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、台風が比較的よく通過する地域に適した果樹用ハウスに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に農業用温室は、骨組の構造材に合成樹脂製フィルムを張設している。
【特許文献1】特開平11−127701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
骨組の構造材に合成樹脂製フィルムを張設している温室の場合、台風が比較的よく通過する沖縄県等台風通過地域では、台風の暴風によりフィルムが破損し、温室内の植物及び資材が損傷する。とくに、バナナ、マンゴ等の果樹の場合、果樹用ハウスが比較的大型になるため、フィルムの破損が激しく、台風による風害や塩害により、果樹や資材の損害が甚大なものになる。
【0004】
さらに、フィルム等の張設作業が困難であり、作業性が悪く、危険をともなうという問題点がある。
【0005】
本発明は、前記の点に留意し、台風の暴風に対し合成樹脂製透明フィルム等の破損を防ぎ、果樹や資材の損傷を防止し、かつ、フィルム等の張設作業を容易にし、作業の安全性を向上した果樹用ハウスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の果樹用ハウスは、
縦パイプ及び横パイプを格子状に配設して形成された骨組と、
2個の前記骨組を左、右に傾斜して形成されたほぼ三角形状のハウス本体と、
前記骨組に重ねられ、縦線及び横線を格子状に配設し、前記各線の交点を一体に溶着して形成された補強材と、
該補強材に重ねられた合成樹脂製透明防風ネットと、
該防風ネットに重ねられた合成樹脂製透明フィルムと
を備えたものである(請求項1)。
【0007】
また、骨組に補強材を金属線で結着することが好ましい(請求項2)。
【0008】
さらに、補強材に嵌着用パイプを重ね、前記嵌着用パイプを前記補強材ないしは骨組に金属線で結着し、下側に開口が形成された樋状の嵌着具を、合成樹脂製透明防風ネット及び合成樹脂製透明フィルムを介して前記嵌着用パイプに嵌着し、前記フィルム及び前記防風ネットを前記補強材に張設することが望ましい(請求項3)。
【0009】
その上、骨組の縦パイプ及び横パイプが工事現場足場用約50〜60фの鉄パイプからなり、前記縦パイプの間隔が約1〜2mで、前記横パイプの間隔が約1.5〜3mであることが適している(請求項4)。
【0010】
また、補強材の縦線及び横線が約3〜7фの鉄線からなり、前記縦線の間隔及び前記横線の間隔が約10〜30cmであることが好ましい(請求項5)。
【0011】
さらに、合成樹脂製透明防風ネットが角約1mm×1mmないし角約数mm×数mmのネットからなることが望ましい(請求項6)。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、果樹用ハウスの骨組の縦パイプ及び横パイプに、一般の工事現場足場用の約50〜60фの鉄パイプを用いることができ、各パイプを足場用の結束金具により容易に連結し、骨組を格子状に簡単に形成できる。
【0013】
また、骨組に重ねられる補強材が、縦線及び横線を格子状に配設し、各線の交点を一体に溶着して形成され、縦線及び横線が約3〜7фの鉄線からなり、縦線の間隔及び横線の間隔が約10〜30cmであり、建築用鉄鋼スチール、ワイヤーメッシュと称されるコンクリート補強の補強材を用いることができ、安価である。
【0014】
さらに、骨組に補強材が、溶接でなく、ステンレス線等の金属線で結着されているため、骨組への補強材の取付及び分解が容易である。
【0015】
その上、補強材に、合成樹脂製透明防風ネット及び合成樹脂製フィルムが重ねられ、骨組、補強材、防風ネット、フィルムの4層構成であり、風に対する強度がきわめて大であり、高価な防風ネットの傷みが風害から保護され、同時に、補強材及び防風ネットにより薄い安価なフィルムも補強されて保護され、防風ネット及びフィルムを長期間使用することができる。
【0016】
さらに、2個の骨組が、左、右に傾斜してほぼ三角形状に形成されているため、台風の暴風をハウスの外面の下方から上方へ逃がすことができ、ハウスの損傷を防止することができ、果樹及び資材を保護することができる。
【0017】
また、防風ネット及びフィルムの張設時、補強材の縦線の間隔が約10〜30cmであるため、補強材の横線に足をかけることができ、傾斜した骨組及び補強材の上部から下部へ、防風ネット及びフィルムを順次張設でき、張設作業が容易で安全であり、作業性が向上する。
【0018】
さらに、補強材に嵌着用パイプが重ねられ、下側が開口した樋状の嵌着具を、防風ネット及びフィルムを介して嵌着用パイプに嵌着することにより、防風ネット及びフィルムを補強材に簡単に張設することができる。
【0019】
しかも、嵌着用パイプも補強材ないしは骨組に金属線で結着されるため、取付及び分解が容易である。
【0020】
また、防風ネットが角約1mm×1mmないし角約数mm×数mmのネットであるため、きわめて強靭である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施するための最良の形態を、図1ないし図8を参照して説明する。それらの図において、1は左骨組、2は右骨組であり、両骨組1、2は、それぞれ複数本の縦パイプ3及び横パイプ4が格子状に配設されて形成されている。
【0022】
これらのパイプ3、4は、例えばビル等建築の工事現場足場用の約50〜60фの鉄パイプであり、縦パイプ3の間隔は約1〜2m、好しくは約1.5m、横パイプ4の間隔は約1.5〜3m、好ましくは約2mであり、各パイプ3、4の交点は、着脱自在の結束金具(図示せず)により強固に結合され、骨組1、2の形成、分解が容易になっている。
【0023】
5はハウス本体であり、左骨組1、右骨組2が左側、右側に傾斜し、正面から見てほぼ三角形状になっている。
【0024】
6は両骨組1、2の頂部を支持した中心パイプ、7は両骨組1、2の中間部を連結した連結パイプ、8は上端部が両骨組1、2の縦パイプ3の下端部を支持した下端パイプである。
【0025】
9は補強材であり、複数本の縦線10及び横線11が格子状に配設され、各線10、11の交点が溶接により一体に溶着され、両線10、11は約3〜7ф、好ましくは約5фの鉄線からなり、縦線10の間隔及び横線11の間隔は約10〜30cm、好ましくは、約15cmであり、建築用鉄鋼スチール、ワイヤーメッシュと称され、コンクリートに埋設されるコンクリート補強材である。
【0026】
この補強材9は骨組1、2に重ねられ、ステンレス線等の金属線(図示せず)で結着されている。補強材9の骨組1、2への結合が溶接でないため、骨組1、2への補強材9の取付及び分解が容易である。
【0027】
12は嵌着用パイプであり、例えば約20фの鉄パイプからなり、補強材9の縦線10に沿って設けられ、ステンレス線等の金属線(図示せず)により、補強材9の縦線10ないしは骨組1、2の縦パイプ3に結着されている。
【0028】
13は嵌着用パイプ12を介して補強材9に重ねられた合成樹脂製透明防風ネットであり、角約1mm×1mmないし角約数mm×数mm、好ましくは角約2mm×2mmのネットからなり、強風に対する強度が大である。
【0029】
14は防風ネット10に重ねられた農業用温室等に用いられる合成樹脂製透明フィルムである。
【0030】
15は下側に開口16が形成された樋状の嵌着具であり、約15cmの長さを有し、防風ネット13及びフィルム14を介して嵌着用パイプ12に嵌着し、フィルム14及び防風ネット13を補強材9に張設している。嵌着具15の取付間隔は1〜3mが好ましく、1.5mが最も適している。
【0031】
17は嵌着具15の両端部内面に形成された短かい扁平な溝であり、嵌着具15の取り外し時、溝17にマイナスドライバ等の先端部を挿入し、嵌着具15を嵌着用パイプ12から取り外す。
【0032】
前記形態において、果樹用ハウスが、ハウス本体5の骨組1、2、補強材9、防風ネット13、フィルム14からなる4層構造であり、風に対する強度がきわめて大であり、高価な防風ネット13の傷みが風害から保護され、同時に、補強材9及び防風ネット13により薄いフィルム14も補強され、防風ネット13、フィルム14を長期間使用できる。
【0033】
さらに、2個の骨組1、2が左、右に傾斜してほぼ三角形状に形成されているため、台風の暴風をハウスの外面に沿って下方から上方へ逃がすことができ、台風が比較的よく通過する沖縄県等台風通過地域のバナナ、マンゴ等の果樹及び資材を、ハウスにより保護することができる。
【0034】
また、骨組1、2を形成する縦パイプ3、横パイプ4に、ビル建築等の工事現場足場用の鉄パイプを用いることができ、縦線10、横線11からなる補強材9に、建築用鉄鋼スチール、ワイヤーメッシュと称されるコンクリート補強の補強材を用いることができ、安価に構成できる。
【0035】
その上、骨組1、2に補強材9が金属線で結着され、嵌着用パイプ12が金属線で補強材9ないしは骨組み1、2に結着され、防風ネット13及びフィルム14が嵌着具15により補強材9に張設されているため、防風ネット13、フィルム14を始め、ハウス全体5の構築及び解体が容易である。
【0036】
さらに、防風ネット13及びフィルム14の張設に際し、補強材9の縦線10の間隔が約10〜30cmであるため、横線11に足を掛けることができ、傾斜した骨組1、2及び補強材7の上部から下部へ、防風ネット13及びフィルム14を順次張設でき、張設作業が容易で安全であり、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態の斜視図である。
【図2】図1の一部の正面図である。
【図3】図1の他の一部の拡大概略正面図である。
【図4】図1の補強材の一部の斜視図である。
【図5】図1の骨組に補強材を重ねた一部の斜視図である。
【図6】図1の一部の切断正面図である。
【図7】図1の一部の切断平面図である。
【図8】図1の嵌着具であり、Aは斜視図、Bは一部の切断正面図、Cは右側面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 左骨組
2 右骨組
3 縦パイプ
4 横パイプ
5 ハウス本体
9 補強材
10 縦線
11 横線
12 嵌着用パイプ
13 合成樹脂製透明防風ネット
14 合成樹脂製透明フィルム
15 嵌着具
16 開口
【出願人】 【識別番号】503315115
【氏名又は名称】亀水 忠茂
【出願日】 平成15年8月29日(2003.8.29)
【代理人】 【識別番号】100061516
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 龍太郎

【公開番号】 特開2005−73545(P2005−73545A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−306232(P2003−306232)