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【発明の名称】 園芸作物の栽培方法及び装置
【発明者】 【氏名】鈴木 清
【住所又は居所】広島県呉市築地町1番24号 株式会社ダイクレ内

【氏名】秋山 洋文
【住所又は居所】広島県呉市築地町1番24号 株式会社ダイクレ内

【氏名】土井 克行
【住所又は居所】広島県呉市築地町1番24号 株式会社ダイクレ内

【要約】 【課題】実質的に大きさを均一化させることができ、かつ丈夫で耐久性に優れた園芸作物を得るための栽培方法を提供する。

【解決手段】ノズル5を取付けたダクト4を備える台車3を用い、ノズル5よりエアを、並列する別のノズルより水を園芸作物に吹付けてストレスによる矮化作用を与え、茎葉を硬化(根や幹を太くかつ強く)し,根系を発達させて丈夫な園芸作物を得、病虫害に対する抵抗力を与える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水噴射用のノズル及び若しくはエア噴射用のノズルを備えた台車を畝に沿い、移動速度を任意に制御して移動させ、畝に栽培される園芸作物に対し、矮化作用によるハ−ドニング効果を与えるため、上記ノズルから水及び若しくはエアを園芸作物の真上、横、斜め下、斜め上のうち、少なくとも一方向から噴射させることを特徴とする栽培方法。
【請求項2】
水及び若しくはエアの吹付けは、園芸作物に対し横又は斜め下方向から行われることを特徴とする請求項1記載の栽培方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の栽培方法において用いられる台車であって、水噴射用のノズル及び若しくはエア噴射用のノズルを備え、移動速度を任意に変えることができる制御装置を備えた台車。
【請求項4】
ノズルは高さ及び若しくは向きが調整可能である請求項3記載の台車。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、大きさを均一化させ、丈夫で耐久性に優れた園芸作物の栽培方法及び該方法において用いられる台車に関する。
【背景技術】
【0002】
同時期に播種し、生育した園芸作物は揃って(同時期に)出荷することが望まれることが多いが、園芸作物の生育は不揃いとなりがちで、なかには必要以上に生育したり、生育が不十分で出荷できないものがあったりする。そこで同時期に播種した園芸作物は均一に生育させることが望まれる。
【0003】
園芸作物はまた、病害虫に対して抵抗力がある、丈夫で耐久性に優れたものが望まれる。根系が発達して茎が太く、根系をしっかりと発達させる等のハ−ドニングを行った園芸作物は、丈夫で耐久性もあることから、園芸作物に矮化作用によりハ−ドニングを与える試みがなされている。その一つとして下記特許文献1には、作物の生長点にエアを吹付けて刺激することにより作物の徒長を防止する方法が開示されている。
【特許文献1】特開平5−328850号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
矮化作用を与えられた園芸作物は、丈夫で耐久性に優れ、徒長も抑制されるが、特許文献1に開示される方法では、作物の生長点は向き、高さ、位置等が不揃いで、成長点に物理的刺激を与えることは実質的に困難である。
【0005】
本発明の目的は、徒長を抑制して実質的に生育を均一化させることができ、かつ丈夫で耐久性に優れた園芸作物を得るための栽培方法及び該方法で用いる台車を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の園芸作物の栽培方法は、水噴射用のノズル及び若しくはエア噴射用のノズルを備えた台車を畝に沿い、移動速度を任意に制御して移動させ、畝上で畝に栽培される園芸作物に対し、矮化作用によるハードニング効果を与えるため、上記ノズルから水及び若しくはエアを、園芸作物の真上、横、斜め下、斜め上のうち、少なくとも一方向、好ましくは横方向ないし斜め下方向から噴射させることを特徴とするもので、水及び若しくはエアの噴射はまた、好ましくはその噴射量及び噴射速度が調整できるようにされる。
【0007】
上記方法で用いる台車は、水噴射用のノズル及び若しくはエア噴射用のノズルを備え、移動速度を任意に変えることができる制御装置を備えることを特徴とし、ノズルは好ましくは高さ及び若しくは向きが調整可能とされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の栽培方法によると、水とエア或いは水のみ又はエアのみを噴射させて園芸植物に吹付けることにより
(1)強風雨に曝されがちである海岸沿いの樹木が概して背が低く、大きさのバラツキが比較的少ないように、園芸作物にストレスによる矮化作用が与えられて背が低く、大きさが均一化されるため、同時期に播種した園芸作物を収穫したり出荷する際、収穫や出荷できない園芸作物が少なくなって収穫や出荷の歩留まりが向上すること、
(2)水分が補給される等の灌水効果と共に、作物の気孔の開閉動作が促進され、新陳代謝が活発になることにより、生育が促進され、生育期間を短縮できるので、生産性が向上すること、
(3)矮化作用によりハードニング効果が生じて出荷前はもとより出荷後、流通および消費者段階での商品性が向上すること、
(4)園芸作物を傷めることなく根系が発達し、花蕾(花びら)数の多い良質な園芸作物を得ることができること、
(5)根や幹が強い丈夫な園芸作物が得られ、病虫害に対する抵抗力が増すと共に、葉の裏に寄生するアブラムシ、スリップス、ダニなどの害虫が活動を抑制されるため、病虫害による被害が少なくなり、そのための殺虫剤散布のための手間や殺虫剤自体の使用をなくしたり減らすことができる。(、また殺虫剤使用による作物の育成阻害や品質低下を防ぐこともできる。)
【0009】
(6)エアの吹付けにより気孔周辺への二酸化炭素の供給が行われ、光合成が促進されること、
(7)エアを吹付けることにより余剰水分を蒸発除去することができ、植物の羅病を防止できること、
(8)ノズルを備えた台車の移動を園芸作物の種類や生育状況に応じて所望の速度に調整し、必要時には必要に応じて停止させることにより、最適な矮化作用を与えることができること、
また植物の気孔は葉の裏側に多いが、エア及び若しくは水を園芸作物の横又は斜め下方から吹付けられるようにすれば、気孔の開閉動作がより一層促進されて生育が促進され、また光合成をより一層促進することができるうえ、葉の裏側に寄生する害虫の抑制がより確実に行えるようになる。
【0010】
また送水量と送風量を調整できるようにすれば、上述する効果をより一層高めることができる。
また本発明の台車を用いることにより、園芸作物に水及び若しくはエアの噴射を定期的又は所要時に自動的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明に係る栽培装置について示すもので、畝1の両側にはレール2が敷設され、台車3がレール2上を走行するようになっている。
台車3はフレームよりなり、例えば、園芸に使用する器具、出荷用に収穫した園芸作物等を載せて搬送することができるようになっており、フレームの前後に横架されたダクト4と給水管(図示省略)にはそれぞれ、図2又は図3に示すように、下向き或いは斜め下を向くノズル5が等間隔で取付けてある(図にはダクト4に取付けたノズル5を示しているが、給水管にも散水用のノズルが同じ間隔で取付けてある)。そしてダクト4と給水管はそれぞれフレームに高さ調整可能に取付けられている。
【0012】
図中、6はダクト4に接続されるファンであり、7は給水管に接続されるポンプで、ファン6の駆動によりノズル5からエアが噴出され、畝1に栽培された園芸作物に上方より吹付けられるようになっており、またポンプ7の駆動により図示しない給水管のノズルから噴射された水が上記園芸作物に対し、上方より吹付けられるようになっている。また8は、駆動輪9を駆動するための防水ブレーキ付きギヤモータで、外部からリモコン制御できるようにしてある。
【0013】
上記実施形態では、ダクトが園芸作物の上方に配置され、水及び若しくはエアが園芸作物に上方より吹付けられるようになっているが、ダクトを左右両側に配置し、該ダクトにノズルを横向き或いは斜め上向き、斜め下向きに配置すれば、園芸作物に対し水とエアを横方向から或いは斜め下方、斜め上方から吹付けることができる。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明の栽培方法及び装置は、野菜、草花、稲、果樹などの栽培、苗栽培等に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】栽培装置の概略正面図。
【図2】ダクトに取付けられるノズルの拡大概略側面図。
【図3】向きを斜め下向きにしたノズルの拡大概略側面図。
【符号の説明】
【0016】
1・・畝
2・・レール
3・・台車
4・・ダクト
5・・ノズル
6・・ファン
7・・ポンプ
8・・防水ブレーキ付きギヤモータ
9・・駆動輪
【出願人】 【識別番号】000133294
【氏名又は名称】株式会社ダイクレ
【住所又は居所】広島県呉市築地町1番24号
【出願日】 平成15年8月25日(2003.8.25)
【代理人】 【識別番号】100079636
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 晃一

【公開番号】 特開2005−65591(P2005−65591A)
【公開日】 平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願番号】 特願2003−299729(P2003−299729)