| 【発明の名称】 |
根張り防止体 |
| 【発明者】 |
【氏名】田口 泰行 【住所又は居所】東京都世田谷区池尻2−33−16 太陽工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】街路や公園などの土中における植物根がある方向に向かって生長する場合に、この植物根が所定域以上に張り出すことを防止しようとして、根張り防止体を土中に埋め込む作業をする場合、この作業が容易にできるようにする。
【解決手段】根張り防止体1は、植物根Aのある方向に向かっての生長を抑制する防根シート2と、剛性を有してこの防根シート2と重ね合わされる保形プレート3とを備える。防根シート2が保形プレート3に連結されて防根シート2が保形プレート3により所定形状に保持されるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植物根のある方向に向かっての生長を抑制する防根シートと、剛性を有してこの防根シートと重ね合わされる保形プレートとを備え、上記防根シートが保形プレートに連結されて上記防根シートが上記保形プレートにより所定形状に保持されるようにした根張り防止体。 【請求項2】 互いに嵌合される内、外筒体を備え、これら内、外筒体のうち、いずれか一方を防根シート、他方を保形プレートで成形した請求項1に記載の根張り防止体。 【請求項3】 上記防根シートと保形プレートのうち、より直接的に植物根と対面する側に上記防根シートを配置するようにした請求項1、もしくは2に記載の根張り防止体。 【請求項4】 上記保形プレートに多数の通水孔を成形した請求項1から3のうちいずれか1つに記載の根張り防止体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】 本発明は、街路や公園などの土中における植物根がある方向に向かって生長し、張り出す場合に、この植物根が所定域以上に張り出さないよう、この張り出しを防止する根張り防止体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 【0003】 街路や公園などの土中において、植物根の生長による張り出しを自由なままにしておくと、この植物根が所定域を超えて大きく張り出すことがある。このような場合には、植物根の周りにおける土壌や舗装が上記の張り出した植物根により押し上げられて、人や車両の往来に障害を生じさせることがある。また、上記植物根が土中に埋設された通水管や電線管などの埋設管に巻き付いたり、埋設管内に侵入したりして、その後の管工事の障害、通水、通電障害、管体破損を生じさせるおそれがある。 【0004】 そこで、従来、植物根の張り出しを防止する根張り防止体を、上記植物根の周りの土中に埋め込み、これにより、上記植物根が所定域以上に張り出さないようにすることが行われている。 【0005】 上記根張り防止体は、従来、シート材に植物根の忌避剤を付着させることにより成形された防根シートである。そして、植物根の周りの土中に上記防根シートを埋め込む作業をする場合には、具体的には、植え込みをしようとする、もしくは植え込んだ植物根の周りの地面に穴を掘り、この穴の内面が上記所定域の境界面となるようこの穴を成形する。次に、上記穴の内面に沿って防根シートを張り渡し、次に、上記穴を埋め戻せば、上記防根シートの土中への埋め込み作業が完了する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 ところで、上記根張り防止体は、一般に、その主体が布製の防根シートであって、この防根シート自体、所定の形状を保持することは困難である。このため、上記したように防根シートを土中に埋め込もうとして、穴の内面に沿って防根シートを張り渡そうとする時には、この防根シートにおける多くの部分を上記穴の内面に連結させることが要求される。 【0007】 しかし、上記穴の内面には一般に大きい凹凸があり、また、穴の内面はもろいため、この穴の内面に防根シートの多くの部分を連結させるということは煩雑である。即ち、植物根が所定域以上に張り出すことを防止しようとして、根張り防止体を土中に埋め込む作業をする場合、この作業は煩雑となっている。 【0008】 本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、街路や公園などの土中における植物根がある方向に向かって生長する場合に、この植物根が所定域以上に張り出すことを防止しようとして、根張り防止体を土中に埋め込む作業をする場合、この作業が容易にできるようにすることを課題とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するための本発明の根張り防止体は、次の如くである。なお、この項において各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「発明の実施の形態」の項の内容に限定解釈するものではない。 【0010】 請求項1の発明は、植物根Aのある方向に向かっての生長を抑制する防根シート2と、剛性を有してこの防根シート2と重ね合わされる保形プレート3とを備え、上記防根シート2が保形プレート3に連結されて上記防根シート2が上記保形プレート3により所定形状に保持されるようにしたものである。 【0011】 請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、互いに嵌合される内、外筒体7,8を備え、これら内、外筒体7,8のうち、いずれか一方を防根シート2、他方を保形プレート3で成形したものである。 【0012】 請求項3の発明は、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記防根シート2と保形プレート3のうち、より直接的に植物根Aと対面する側に上記防根シート2を配置するようにしたものである。 【0013】 請求項4の発明は、請求項1から3のうちいずれか1つの発明に加えて、上記保形プレート3に多数の通水孔5を成形したものである。 【0014】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。 【0015】 図1,2において、符号1は根張り防止体で、この根張り防止体1は、植物根Aのある方向に向かっての生長を化学的に抑制するための忌避性能を有する防根シート2と、剛性を有してこの防根シート2と面接触状に重ね合わされる樹脂製の保形プレート3とを備えている。上記防根シート2の各部は上記保形プレート3に連結具4により連結されて、上記防根シート2が上記保形プレート3により所定形状に保持されるようになっている。 【0016】 上記植物根Aは樹木根、草根、竹笹根茎など地下を生長する植物の全てが含まれる。上記防根シート2は、ポリエステル長繊維不織布と、この不織布に付着させられた植物根Aの忌避剤とを備えており、全体として屈曲や折り畳みが自由にできる可撓性を有している。 【0017】 上記保形プレート3を水平な平坦面上に載置して自由状態にさせれば、この保形プレート3は、上記平坦面に沿って平坦に延びるよう屈曲可能である。また、この保形プレート3を軸心が鉛直方向に延びる筒形状に屈曲させて上記平坦面上に載置すれば、この保形プレート3は上記平坦面上に自立可能な剛性を有している。また、上記保形プレート3の上記軸心6周りの方向における長手方向の各部は弾性、もしくは塑性変形により任意に屈曲可能であり、更に、長手方向の寸法も切断などにより、自由に調整可能である。また、上記保形プレート3は多数の通水孔5を有して、全体的に通水、通気性を備えている。 【0018】 上記連結具4は、防根シート2と保形プレート3とを互いに接着させる接着剤とされている。なお、上記連結具4は、上記防根シート2と保形プレート3の各外縁部同士を互いに結合させるクリップ、グロメット、コイル式縫合、ステープル、および面ファスナーなどであってもよい。 【0019】 上記根張り防止体1につき、より具体的に説明すると、この根張り防止体1は、鉛直方向に延びる軸心6を有して互いに面接触するよう嵌合する円筒形状の内、外筒体7,8と、これら各筒体7,8を互いに結合させる上記連結具4と、上記各筒体7,8の上記軸心6周りの各端部を互いに着脱可能に結合させる面ファスナー製の結合具10とを備え、上記内筒体7は防根シート2により成形され、外筒体8は保形プレート3により成形されている。 【0020】 上記根張り防止体1は全体として円筒形状をなして、その軸心6が鉛直方向に延びている。この根張り防止体1の内筒体7の内部空間12は植物根Aを収容可能としており、この場合、上記防根シート2と保形プレート3のうち、より直接的に植物根Aと対面する側に上記防根シート2が配置されることとなっている。 【0021】 上記外筒体8は保形プレート3製であるため、その軸心6の周りの各部は弾性、もしくは塑性変形により任意に屈曲可能であり、かつ、上記各筒体7,8の上記軸心6周りの寸法は、これら各筒体7,8の各端部の重ね合わせ寸法を調整して結合したり、端部を切断することにより、自由に調整可能であり、つまり、上記根張り防止体1の平面視の形状、径寸法、面積は任意に設定可能である。 【0022】 なお、図1中一点鎖線で示すように、上記内筒体7と互いに面接触するようこの内筒体7に嵌入される円筒形状の補強筒体13を設けてもよく、この場合、上記外筒体8と補強筒体13は、通水孔5を有する一枚の平坦形状の保形プレート3を二枚折りすることにより成形されている。このように保形プレート3を二枚折りした間に防根シート2を挟んで三枚重ね体とし、この三枚重ね体を円筒形状となるよう屈曲させ、その各端部を上記結合具10により結合することにより、上記した円筒形状の根張り防止体1が成形されている。この場合、上記外筒体8と補強筒体13は、その各下縁部が互いに一体成形されたものとされている。 【0023】 上記構成によれば、防根シート2で成形された内筒体7は、保形プレート3で成形された外筒体8と補強筒体13とで挟まれて所定形状に保持される。よって、連結具4がなくても、防根シート2と保形プレート3との互いの連結は全体的、かつ、強固になされ、また、上記保形プレート3は二重となるため、上記根張り防止体1の剛性が全体的に向上する。なお、上記補強筒体13はなくてもよい。 【0024】 街路や公園などの土中において、植物根Aが、水平方向などのある方向に向かって生長し、張り出す場合に、この植物根Aが所定域以上に張り出すことを防止しようとして、植物根Aの周りの土中に根張り防止体1を埋め込む作業をする場合には、まず、植え込みをしようとする、もしくは植え込んだ植物根Aの周りの地面Bに穴Cを掘り、この穴Cの内面が上記所定域の境界面となるようこの穴Cを成形する。次に、上記穴Cの内面に沿って根張り防止体1を張り渡し、次に、上記穴Cを埋め戻せば、上記根張り防止体1の土中への埋め込み作業が完了する。 【0025】 上記埋め込み作業において、穴Cの内面に沿って根張り防止体1を張り渡す場合、上記したように、根張り防止体1の防根シート2は剛性を有していないが、この防根シート2は上記保形プレート3により所定形状に保持されるため、上記穴Cの内面に沿っての根張り防止体1の張り渡しは容易にでき、その分、上記埋め込み作業が容易にできることとなる。 【0026】 また、前記したように、互いに嵌合される内、外筒体7,8を備え、これら内、外筒体7,8のうち、いずれか一方を防根シート2、他方を保形プレート3で成形している。 【0027】 このため、上記したように根張り防止体1が、互いに嵌合される内、外筒体7,8を備え、全体として筒形状をなす場合には、この根張り防止体1はそれ自体の剛性が向上して、その形状が保持されることとなる。よって、上記根張り防止体1と穴Cの形状が互いに合致するようこれら各形状を定めれば、上記穴Cの内面に沿っての根張り防止体1の張り渡しは、上記穴Cに根張り防止体1を単に嵌入させることによって、極めて容易にでき、その分、上記埋め込み作業がより容易にできることとなる。 【0028】 また、前記したように、防根シート2と保形プレート3のうち、より直接的に植物根Aと対面する側に上記防根シート2を配置するようにしている。 【0029】 このため、植物根Aが所定域以上に張り出すことは、上記防根シート2によって、より確実に防止される。 【0030】 また、前記したように、保形プレート3に多数の通水孔5を成形してある。 【0031】 このため、上記防根シート2と保形プレート3のうち、より直接的に対面するものがいずれであるとしても、植物根Aが上記通水孔5を通過して、所定域以上にまで張り出すことは、上記防根シート2によって防止される。よって、より直接的に植物根Aと対面する側に防根シート2と保形プレート3のいずれを配置するかについては自由に選択できることから、その分、根張り防止体1の設置の自由度が向上して、上記埋め込み作業が更に容易にできる。 【0032】 なお、図1中二点鎖線で示すように、根張り防止体1は、ほぼ円、角錐台筒体(倒立のものや、椀形状含む)であってもよい。 【0033】 また、以上は図示の例によるが、上記防根シート2は織布でもよい。また、上記防根シート2はある方向に向かっての植物根Aの生長を物理的に遮断するよう抑制するものであってもよい。また、上記保形プレート3に通水孔5は設けなくてもよい。また、上記根張り防止体1は内筒体7と外筒体8とによって、角筒形状などとしてもよい。また、上記外筒体8と補強筒体13は互いに別体であってもよい。また、上記根張り防止体1の内部空間12に通水管などを収容し、根張り防止体1の外部の植物根Aが内部空間12に向かって張り出さないようにしてもよい。 【0034】 図3,4は、連結具4についての他の実施の形態を示している。 【0035】 これによれば、上記連結具4は樹脂製で、この連結具4は、防根シート2と保形プレート3の各外縁部に沿って延びる可撓性枢支軸15と、この枢支軸15に多数枢支される一対の板材16,17と、一方の板材16に突設され、他方の板材17に成形された係止孔18に係脱可能とされる係止突起19とを備え、上記両板材16,17を回動させることにより、これら両板材16,17の間に上記防根シート2と保形プレート3の各外縁部を挟み付け、かつ、これら各外縁部に対し上記係止突起19を貫通させて、上記係止孔18に係止突起19を係止させれば、上記防根シート2と保形プレート3の各外縁部が連結されるようになっている(図4中一点鎖線)。 【0036】 図5は、連結具4についての更に他の実施の形態を示している。 【0037】 これによれば、上記他の実施の形態における枢支軸15に代えて、可撓性のチューブ20が設けられ、このチューブ20に上記各板材16,17がそれぞれ一体成形されている。また、上記板材16の基部に切り欠き形状の屈曲促進部21が成形され、この屈曲促進部21を中心として上記板材16が回動可能とされている。他の構成は上記他の実施の形態と同様である。 【0038】 【発明の効果】 本発明による効果は、次の如くである。 【0039】 請求項1の発明の根張り防止体は、植物根のある方向に向かっての生長を抑制する防根シートと、剛性を有してこの防根シートと重ね合わされる保形プレートとを備え、上記防根シートが保形プレートに連結されて上記防根シートが上記保形プレートにより所定形状に保持されるようにしてある。 【0040】 上記根張り防止体により、街路や公園などの土中において、植物根がある方向に向かって生長する場合に、この植物根が所定域以上に張り出すことを防止しようとして、植物根の周りの土中に根張り防止体を埋め込む作業をする場合には、植え込みをしようとする、もしくは植え込んだ植物根の周りの地面に穴を掘り、この穴の内面が上記所定域の境界面となるようこの穴を成形する。次に、上記穴の内面に沿って根張り防止体を張り渡し、次に、上記穴を埋め戻せば、上記根張り防止体の土中への埋め込み作業が完了する。 【0041】 上記埋め込み作業において、穴の内面に沿って根張り防止体を張り渡す場合、防根シートは剛性を有していないが、この防根シートは上記保形プレートにより所定形状に保持されるため、上記穴の内面に沿っての根張り防止体の張り渡しは容易にでき、その分、上記埋め込み作業が容易にできることとなる。 【0042】 請求項2の発明は、互いに嵌合される内、外筒体を備え、これら内、外筒体のうち、いずれか一方を防根シート、他方を保形プレートで成形している。 【0043】 このため、上記したように根張り防止体が、互いに嵌合される内、外筒体を備え、全体として筒形状をなす場合には、この根張り防止体はそれ自体の剛性が向上して、その形状が保持されることとなる。よって、上記根張り防止体と穴の形状が互いに合致するようこれら各形状を定めれば、上記穴の内面に沿っての根張り防止体の張り渡しは、上記穴に根張り防止体を単に嵌入させることによって、極めて容易にでき、その分、上記埋め込み作業がより容易にできることとなる。 【0044】 請求項3の発明は、上記防根シートと保形プレートのうち、より直接的に植物根と対面する側に上記防根シートを配置するようにしている。 【0045】 このため、植物根が所定域以上に張り出すことは、上記防根シートによって、より確実に防止される。 【0046】 請求項4の発明は、上記保形プレートに多数の通水孔を成形してある。 【0047】 このため、上記防根シートと保形プレートのうち、より直接的に対面するものがいずれであるとしても、植物根が上記通水孔を通過して、所定域以上にまで張り出すことは、上記防根シートによって防止される。よって、より直接的に植物根と対面する側に防根シートと保形プレートのいずれを配置するかについては自由に選択できることから、その分、根張り防止体の設置の自由度が向上して、上記埋め込み作業が更に容易にできる。 【図面の簡単な説明】 【図1】根張り防止体の側面部分断面図である。 【図2】根張り防止体の平面図である。 【図3】連結具についての他の実施の形態を示し、連結具の斜視図である。 【図4】連結具についての他の実施の形態を示し、連結具の正面図である。 【図5】連結具についての更に他の実施の形態を示し、図4に相当する図である。 【符号の説明】 1 根張り防止体 2 防根シート 3 保形プレート 4 連結具 5 通水孔 6 軸心 7 内筒体 8 外筒体 10 結合具 12 内部空間 A 植物根 B 地面 C 穴
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204192 【氏名又は名称】太陽工業株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市淀川区木川東4丁目8番4号
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| 【出願日】 |
平成15年6月23日(2003.6.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084272 【弁理士】 【氏名又は名称】澤田 忠雄
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| 【公開番号】 |
特開2005−13019(P2005−13019A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月20日(2005.1.20) |
| 【出願番号】 |
特願2003−178809(P2003−178809) |
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