| 【発明の名称】 |
乾燥貯蔵施設 |
| 【発明者】 |
【氏名】永尾 俊也 【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】従来の冷却パスに必要な時間を次の乾燥作業に充てることができ、また夜間作業を低減させることができると共に、従来よりも高い水分で穀物の一次貯蔵を行えて荷受能力の拡大などを容易に行うことができ、かつカビなどの発生を防いで穀物の品質劣化を防止できる。
【解決手段】荷受穀物を乾燥させて貯蔵する乾燥貯蔵施設において、乾燥工程の途中または終了段階で穀物を強制冷却することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 荷受穀物を乾燥させて貯蔵する乾燥貯蔵施設において、乾燥工程の途中または終了段階で穀物を強制冷却することを特徴とする乾燥貯蔵施設。 【請求項2】 穀物が乾燥終了水分に至るまでに乾燥工程を終了して乾燥仕上げ湿度に近い湿度の冷却風を穀物に送給することを特徴とする請求項1に記載の乾燥貯蔵施設。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は米・麦・大豆などを対象穀物とし、荷受部・乾燥部・貯蔵部・調製出荷部などで構成されるカントリーエレベータなどの穀物乾燥貯蔵施設に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、乾燥させた籾などをサイロに貯蔵させ、出荷するときにサイロから籾などを取出して調整出荷していた。(例えば特許文献1参照) 【0003】 【特許文献1】実開平5−29346号公報 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 前記従来技術は、常温定湿空気をサイロに供給させる除湿機を設け、外気温度をセンサで検出して前記除湿機を運転し、外気温度の低下によって常温定湿空気をサイロに供給して除湿するから、サイロ内壁面に結露が発生するのを阻止して籾などの変質を防止できたが、火力を用いる乾燥空気または常温定湿空気などを利用して行う穀物の乾燥作業は、一次乾燥工程、仕上げ乾燥工程及び各工程後の冷却パスなどの各作業時間の短縮を容易に行い得ず、穀物の乾燥作業の簡略化並びに乾燥コストの低減などを容易に図り得ない等の問題がある。 【0005】 【課題を解決するための手段】 然るに、本発明は、請求項1の如く、荷受穀物を乾燥させて貯蔵する乾燥貯蔵施設において、乾燥工程の途中または終了段階で穀物を強制冷却するもので、火力乾燥に必要な冷却パスを省略し得、従来の冷却パスに必要な時間を次の乾燥作業に充て得、また除湿(常温定湿)乾燥に必要な穀物のローテーション作業を省略し得、夜間作業を低減し得ると共に、従来よりも高い水分で穀物の一次貯蔵を行えて荷受能力の拡大などを容易に行い得、かつカビなどの発生を防いで穀物の品質劣化を防止し得るものである。 【0006】 また、請求項2の如く、穀物が乾燥終了水分に至るまでに乾燥工程を終了して乾燥仕上げ湿度に近い湿度の冷却風を穀物に送給するもので、穀物を冷却し乍ら除湿して乾燥させるから、乾燥機の運転時間を短縮し得、穀物の乾燥コストを容易に低減し得ると共に、仕上がり穀物の水分を略均一にし、調整出荷(籾摺または精米など)の損失が少なくなるように穀物を乾燥及び貯蔵し得るものである。 【0007】 【発明の実施の形態】 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はカントリーエレベータの説明図であり、個人別・荷口別に搬入される生籾を受付ける荷受部1を備え、荷受ホッパ2から荷受コンベア3及び昇降機4を介し搬入される荷受籾中より夾雑物を除去する粗選機5と、粗選後個人別・荷口別に荷口重量と水分が測定される荷受計量機6とを荷受部1に設ける。 【0008】 また、荷受後の生籾を胴割れを防止しながら乾燥する乾燥部7を備えるもので、前記荷受部1の荷受計量後の生籾を投入昇降機8を介して搬入させる連続流下構造の乾燥機9と、前記乾燥機9から半乾籾または乾燥籾を取出す乾燥機取出コンベア10とを乾燥部7に設け、該乾燥部7での半乾籾或いは乾燥籾を貯蔵部11に送り出すように構成している。 【0009】 さらに、前記貯蔵部11は、前記乾燥部7からの半乾籾或いは乾燥籾をサイロ昇降機12及び投入コンベア13、14を介して搬入して貯蔵するサイロ15と、前記サイロ15から取出コンベア16を介して取出した半乾籾を再び乾燥部7に送り出すサイロ取出昇降機17とを備え、サイロ15の乾燥籾をサイロ取出昇降機17を介して次工程の調製出荷部18に送出すように構成している。 【0010】 前記調節出荷部18は、前記サイロ15からの籾を昇降機17を介して搬入して脱ぷする籾摺機19と、良玄米を取出す揺動選別機20と、良玄米を投入する出荷タンク21などを備えている。 【0011】 さらに、図1、図2に示す如く、日除け用屋根22によって覆う冷却機23を外気が通り易い場所に設置させ、前記サイロ15底部の通気ルーバ24に冷却バルブ25及び通気ダクト26を介して冷却機23の冷却風を送給させ、サイロ15内部の数百トンの籾27を冷却風によって冷却すると共に、測温ケーブルによって形成する温度センサ28をサイロ15の内部に設置させ、排気ダクト29及び換気ファン30をサイロ15の上屋に設ける。 【0012】 さらに、図2、図3 に示す如く、コンプレッサ32と、ヒータ33と、空調ダクト34を、前記冷却機23の筐体35に内設させ、排熱ファン36を筐体35に設けると共に、フィルタ37と、高圧ファン38と、エアダンパ39と、除湿冷却コンデンサ40と、コンプレッサ32の排熱を利用した加温器41と、ヒータ33の加熱器42と、温度計43と湿度計44とを、前記空調ダクト34に内設させる。 【0013】 さらに、図4に示す如く、6基のサイロ15の冷却バルブ25及び換気ファン30を開及びオンにする第一乃至第六サイロスイッチ45と、コンプレッサ32及びヒータ33を自動制御する温度及び湿度設定器46、47と、冷却バルブ25を自動制御する時間設定器48とを、冷却機23の冷却コントローラ49に接続させると共に、荷受計量機6及び乾燥機9及びサイロ15の稼動状況を入力させる施設管理用の集中コントローラ50に冷却コントローラ49を接続させ、冷却バルブ25、換気ファン30,コンプレッサ32、ヒータ33、高圧ファン38などを作動させ、乾燥機9から籾を投入したサイロ15に一定湿度の冷却風を送り、サイロ15の籾を強制冷却するもので、図5のフローチャートに示す如く、前記荷受部1から乾燥機9に投入して一次乾燥した籾(穀物)をサイロ15に搬入したとき、冷却バルブ25を開にしかつ換気ファン30を作動させて前記サイロ15に冷却機23の冷却風を送って籾を強制冷却し、一定時間が経過したときに冷却バルブ25を閉にして前記冷却動作を停止させると共に、前記サイロ15から乾燥機9に投入して二次乾燥した樅(穀物)をサイロ15に搬入したとき、冷却バルブ25を開にしかつ換気ファン30を作動させて前記サイロ15に冷却機23の冷却風を送って籾を強制冷却し、一定時間が経過したときに冷却バルブ25を閉にして前記冷却動作を停止させる。 【0014】 上記から明らかなように、荷受穀物である籾を乾燥させて貯蔵する乾燥貯蔵施設において、乾燥工程の途中または終了段階で籾(穀物)をサイロ15に搬入して強制冷却するもので、火力乾燥に必要な放冷工程を省略し、従来の冷却パスに必要な時間を次の乾燥作業に充て、また除湿(常温定湿)乾燥に必要な籾のローテーション作業を一部省略し、夜間作業を低減させると共に、従来よりも高い水分で籾の一次貯蔵を行えて荷受能力の拡大などを行い、かつカビなどの発生を防いで籾の品質劣化を防止する。 【0015】 また、籾が乾燥終了水分に至るまでに乾燥工程を終了してサイロ15に搬入させ、乾燥仕上げ湿度に近い湿度の冷却風をサイロ15の籾に送給するもので、サイロ15の籾を冷却し乍ら除湿して乾燥させ、乾燥機9の運転時間を短縮し、籾の乾燥コストを容易に低減させると共に、仕上がり籾の水分を略均一にし、調整出荷(籾摺または精米など)の損失が少なくなるように穀物を乾燥及び貯蔵する。 【0016】 例えば、乾燥機9を連続流下式の火力乾燥構造とし、水分25%の生籾100トンを荷受する場合、乾燥機9の能力を、1時間当り25トンの流量で、1回通過当りの乾減率を2%とし、従来と本発明とを対比する。 従来、17%まで一次乾燥を行い、その後一次貯蔵を行うので、25%−17%=8%の水分を乾燥によって除去することになる。さらに乾燥機通過回数(=パス数)を求めると、8%÷2%/パス=4パスとなり、これに放冷工程=冷却パスを加えるので、合計5パスが必要であった。これに対し、本発明の強制冷却を行うことによって、一次乾燥を19%で終了することが可能であり、25%−19%=6%の水分を除去すればよく、乾燥で必要なパス数は、6%÷2%/パス=3パスとなり、強制冷却を採用すれば、冷却パスは必要ではなく、従って3パスのみで一次乾燥を終えることができる。 同じく上記条件下での乾燥に要する時間を試算する。従来、100トンの生籾を5パスした場合、乾燥時間は、100t×5パス÷25t/h=20時間となるのに対し、本発明の強制冷却した場合は、100t×3パス÷25t/h=12時間となり、以上から乾燥能力に余力を生み、従来に比べて量の多い、もしくは水分の高い生籾でも荷受可能となる。 【0017】 以下、火力乾燥方式における一次乾燥から仕上乾燥までを追って、工程と効果を示す。荷受けした生籾を通風貯蔵などを経て、乾燥機9を使って19%まで一次乾燥させ、水分19%の生籾を冷却パスすることなく、サイロ15で直接強制冷却する。送風空気の湿度は平衡含水率を維持する水分より若干低めに設定して送風する。延べ2〜3日で冷却を終了して通風を停止する。 この時点で籾の水分は、通常1.5〜2.0%程度乾減する。これは乾燥機9による乾燥工程数1パス分に相当する。この時点で、冷却パス1回及び乾燥パス1回分、計2回分の運転短縮メリットを生む。17%でサイロ15から取り出した籾を再び乾燥機9で二次乾燥して仕上げる。籾の仕上げ水分は通常14.5%であるが、15%程度で、作業を終了する。また、この時、冷却パスは一次乾燥同様に省略できる。仕上げ乾燥後も再びサイロ15に投入して強制冷却を行う。この時、送風空気の湿度は仕上げ水分と釣り合う設定とし、乾燥終了水分と仕上げ水分の差=0.5%分の乾燥を行うと同時に、全体の水分誤差の収束効果も得られる。ここで冷却パス1回及び乾燥パス1回の計2回分の運転短縮メリットを生む。なお、常温定湿空気によって籾を乾燥させる除湿装置を使った貯蔵乾燥の場合、冷却による品質保持、また、ローテーション等の作業軽減による運営メリット、仕上げ水分の収束、そして、荷受集中に対する能力向上が期待できる。 【0018】 本発明のサイロ15を用いた強制冷却と従来の除湿乾燥との違いについて述べる。本発明のサイロ15を用いる冷却機23は、穀物冷却が本来の目的であるから、吸い込み空気の温度を下げる能力優先で設計する。また、数百tの穀物が収容されているサイロ15内部(通常高さ=20m)を、高い圧力抵抗に抗して下から上に向かって送風すべく、高圧ファン38を内蔵しており、反して送風量は200‰以下と、高圧力、小風量の機械であり、風量がわずかなので、除湿量も僅かである。 これに対し、乾燥用除湿機は、穀物乾燥が目的であるから、温度は下げず、除湿機能優先の設計がされており、対象穀物は刻々変わるが、100t程度から2〜300t程度であるが、乾燥の為には理論的にある程度の風量が必要で、通常1000‰から1200‰程度を送風する。一方、圧力は150mmAq程度と、本発明のサイロ15冷却に比べてかなり低い圧力での運転となる。 【0019】 さらに籾を、冷却したときの物性変化は、ある温・湿度の空気と籾の水分の間には、相互の蒸気圧によって湿気平衡の関係が成立するから、例えば温度のみを下げたとすれば、雰囲気湿度は上昇し、籾は吸湿することになり、その含水率が増加して貯蔵性を損ねるから、本発明は、強制冷却を行う送風冷気の湿度を調節可能とし、温度を下げたときに籾の含水率が増加するのを防いでいる。 また、乾燥機9での一連の乾燥作業において、乾燥途中の籾(穀物)をサイロ15に収納し、強制的に冷却することで籾の呼吸を沈静化し、籾の消耗劣化を抑える効果が得られると共に、前記冷却によってカビなどの微生物の繁殖が抑えられ、ロットの安全性が高められる等の大きなメリットがある。 しかも、本発明の冷却機23は、従来の乾燥用除湿機ではないので、大きな除湿能力は持たないが、数パーセントの範囲で微妙な送風湿度の調整が可能であり、乾燥途中の冷却時にこの湿度設定を行うことで、水分低下=乾燥効果も期待できるもので、従来行われていない乾燥工程途中において、穀物冷却をすることにより、除湿乾燥と同じ現象が起こりますが、火力乾燥で暖められた籾に冷気を送ることで、乾燥効果が助長される。 【0020】 【発明の効果】 以上実施例から明らかなように本発明は、請求項1の如く、荷受穀物を乾燥させて貯蔵する乾燥貯蔵施設において、乾燥工程の途中または終了段階で穀物を強制冷却するもので、火力乾燥に必要な放冷工程を省略でき、従来の放冷工程に必要な時間を次の乾燥作業に充てることができ、また除湿(常温定湿)乾燥に必要な穀物のローテーション作業を省略でき、夜間作業を低減させるとこができると共に、従来よりも高い水分で穀物の一次貯蔵を行えて荷受能力の拡大などを容易に行うことができ、かつカビなどの発生を防いで穀物の品質劣化を防止できるものである。 【0021】 また、請求項2の如く、穀物が乾燥終了水分に至るまでに乾燥工程を終了して乾燥仕上げ湿度に近い湿度の冷却風を穀物に送給するもので、穀物を冷却し乍ら除湿して乾燥させるから、乾燥機9の運転時間を短縮でき、穀物の乾燥コストを容易に低減させることができると共に、仕上がり穀物の水分を略均一にし、調整出荷(籾摺または精米など)の損失が少なくなるように穀物を乾燥及び貯蔵できるものである。 【図面の簡単な説明】 【図1】カントリーエレベータの作業説明図。 【図2】サイロの説明図。 【図3】冷却機の説明図。 【図4】冷却制御回路。 【図5】冷却制御フローチャート。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006781 【氏名又は名称】ヤンマー株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
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| 【出願日】 |
平成15年8月25日(2003.8.25) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−65513(P2005−65513A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月17日(2005.3.17) |
| 【出願番号】 |
特願2003−208612(P2003−208612) |
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