| 【発明の名称】 |
クランプ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】多田 哲雄
|
| 【要約】 |
【課題】構造が簡単化されているとともに、既存の建設機械などに汎用的に取り付け可能で、且つ横方向から被運搬物を把持することができるクランプ装置の提供。
【解決手段】建設機械のアーム101に、固定フレーム12を取り付けるとともに、この固定フレーム12の前部に、左右に開閉可能な1対の把持アームを取り付け、且つこれらの把持アームの前端に、被運搬物を横方向に開いて挟み込んで把持する掴み爪18を設置し、建設機械のアーム101に予め取り付けられている油圧シリンダ106と接続され、該油圧シリンダ106の進退にしたがって把持アーム及び掴み爪18の開閉動作を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 建設機械のアームに、固定フレームを取り付けるとともに、この固定フレームの前部に、左右に開閉可能な1対の把持アームを取り付け、且つこれらの把持アームの前端に、被運搬物を横方向に開いて挟み込んで把持する掴み爪を設置し、 建設機械のアームに予め取り付けられている油圧シリンダと接続され、該油圧シリンダの進退にしたがって前記固定フレームに沿って前後に移動する可動フレームを該固定フレームに設け、 この可動フレームを、前記1対の把持アームに対し連結リンクを介して連結し、可動フレームが前記可動ピストンによって前記固定フレームに沿って前後に移動することで、前記連結リンクを介して前記把持アームの開閉動作を行うようにしたことを特徴とするクランプ装置。 【請求項2】 前記可動フレームはボックス状に形成されており、前記固定フレーム内側に可動フレームの前後動を案内するガイドレールを設け、可動フレームが固定フレーム内でガイドレールに沿って前後動することにより、前記連結リンクが連動して前記把持アームの開閉動作を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置。 【請求項3】 前記把持アームに前記連結リンクの一端が軸支されているとともに、連結リンクの他端が前記可動フレームに取り付けられ、この可動フレームの前後動によって、連結リンクを介して前記把持アームの開閉動作を行うようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のクランプ装置。 【請求項4】 前記固定フレームは、取り付けられるアームの種類に応じて取り替え可能なブラケットを介して建設機械のアームに取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のクランプ装置。 【請求項5】 前記掴み爪は、前記把持アームに対して脱着可能であり、被運搬物の種類に応じて取り換え可能であることを特徴とする請求項1乃至4に記載のクランプ装置。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、クランプ装置に係り、例えば、稲ワラ、牧草ロールなどを把持する開閉自在な左右1対の掴み爪などを備え、既存の建設機械などに汎用的に取り付けることが可能なクランプ装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、パワーショベル、ユンボ(商標)などの建設機械に取り付けられ、家屋の解体作業、農作業などの各種作業に使用される開閉可能な爪を有する掴み機として、特開平11-117542号公報記載の発明が公知である。同公報記載の掴み機は、上下縦方向に開閉可能な上爪と下爪とを備え、上爪と下爪のいずれかを建設機械のアームの先端に取り付けるとともに、油圧シリンダ及びリンク機構によって、上爪及び下爪を開閉駆動することで、建築物の廃材などを縦方向から把持するようになっている。つまり、同発明では、建設機械の掘削用バケットの代わりに、掴み装置を装着することによって建設機械を多用途に活用できるとされている。 【特許文献1】特開平11-117542号公報 【0003】 また、造園業などにおいて使用される枝絞り機として、特開平11-56127号公報記載の発明が公知である。この枝絞り機は、建設機械のアームに、樹木の枝などを把持する1対の挟持体を備え、この挟時体をシリンダによって開閉させることにより、広がった樹木の枝を両側から把持し、所定の位置まで移動させることができるようになっている。 【特許文献2】特開平11-56127号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、特開平11-117542号公報に記載されている掴み機は、上爪及び下爪が縦方向に開閉し、縦方向へ被運搬物を把持するようになっているため、その用途が限定され、稲ワラや、ロール状に巻かれている牧草ロールなどを横方向から掴むことができないという問題があった。 一方、特開平11-56127号公報記載の枝絞り機は、挟持体が横開きであるため、横方向から被運搬物を把持することは可能であるが、挟持体それぞれを動かすための作動シリンダを個別に設ける必要があり、構造の複雑化並びに部品点数の増加によるコスト高を招来している。また、保守点検に際しても部品点数が多いため、作業効率が悪い。 【0005】 本発明は、このような諸事情に対処するために提案されたものであって、構造が簡単化されているとともに、既存の建設機械などに汎用的に取り付け可能で、且つ横方向から被運搬物を把持することができるクランプ装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、建設機械のアームに、固定フレームを取り付けるとともに、この固定フレームの前部に、左右に開閉可能な1対の把持アームを取り付け、且つこれらの把持アームの前端に、被運搬物を横方向に開いて挟み込んで把持する掴み爪を着脱自在に設置し、建設機械のアームに予め取り付けられている油圧シリンダと接続され、該油圧シリンダの進退にしたがって前記固定フレームに沿って前後に移動する可動フレームを該固定フレームに設け、この可動フレームを、前記1対の把持アームに対し連結リンクを介して連結し、可動フレームが前記可動ピストンによって前記固定フレームに沿って前後に移動することで、前記連結リンクを介して前記把持アームの開閉動作を行うようにしたことを特徴とする。 【0007】 請求項2記載の発明は、請求項1において、前記可動フレームはボックス状に形成されており、前記固定フレーム内側に可動フレームの前後動を案内するガイドレールを設け、可動フレームが固定フレーム内でガイドレールに沿って前後動することにより、前記連結リンクが連動して前記把持アームの開閉動作を行うようにしたことを特徴とする。 【0008】 請求項3記載の発明は、請求項1又は2において、前記把持アームに前記連結リンクの一端が軸支されているとともに、連結リンクの他端が前記可動フレームに取り付けられ、この可動フレームの前後動によって、連結リンクを介して前記把持アームの開閉動作を行うようにしたことを特徴とする。 【0009】 請求項4記載の発明は、請求項1乃至3において、前記固定フレームは、取り付けられるアームの種類に応じて取り替え可能なブラケットを介して建設機械のアームに取り付けられていることを特徴とする。 【0010】 請求項5記載の発明は、請求項1乃至4において、前記掴み爪は、前記把持アームに対して脱着可能であり、被運搬物の種類に応じて取り換え可能であることを特徴とする。 【発明の効果】 【0011】 上述のように、請求項1又は2に記載の発明によれば、建設機械のアームに予め取り付けられている油圧シリンダを利用することで、可動フレームを前後に移動させて把持アームの開閉動作を行うようにしている。このため、建設機械などに予め設けられている油圧ピストンなどの既存の部材を利用して、クランプ装置を駆動することができ、建設機械などの汎用性が高まるとともに、クランプ装置の構造を簡単化することができる。 また、被運搬物を把持する掴み爪は、横方向に開閉することができるので、稲ワラや、ロール状に巻かれている牧草ロールなどを横方向から把持して運搬することができ、使い勝手が大幅に向上する。 【0012】 上述のように、請求項3に記載の発明によれば、把持アームに連結リンクの一端を軸支し、可動フレームを前後動させることにより、連結リンクを介して把持アームの開閉動作を行うようにしている。このため、クランプ装置は、簡単な構造で、被運搬物の把持動作を確実に行うことが可能となる。 【0013】 上述のように、請求項4記載の発明によれば、固定フレームを建設機械のアームに取り付ける場合に、取り付けられるアームの種類に応じて取り替え可能なブラケットを介して取り付けるようにしているので、ブラケットを交換するだけで、様々な種類の建設機械にクランプ装置を取り付けることが可能となり、汎用性が向上する。 【0014】 上述のように、請求項5記載の発明によれば、掴み爪を把持アームに対して脱着可能として、被運搬物の種類に応じて取り換え可能としているので、様々な被運搬物に対応させることができ、クランプ装置を多用途に使用することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明に係るクランプ装置の好適な実施例を、添付図面を参照して説明する。 【0016】 図1は、一実施形態のクランプ装置が取り付けられた建設機械の概略を示した概略斜視図、図2は、建設機械のアームの部分を拡大して示した斜視図である。これらの図に示されるように、クランプ装置10は、建設機械100のアーム101に取り付けられているが、このアーム101は、その後端部が、建設機械のブーム102の先端部に枢支され、油圧シリンダ104によって、ブーム102に対して上下動するようになっている。アーム101には、掘削用のバケットなどを取り付けることが一般的であるが、本実施形態では、クランプ装置10を、通常取り付けられているバケットに換えて取り付けている。アーム101には、クランプ装置10を作動させる油圧シリンダ106が取り付けられているが、本実施形態ではパワーショベルの掘削用バケットなどを動作させるものを、クランプ装置用の駆動源として利用している。 【0017】 図3はクランプ装置10の正面図、図4は側面図、図5は図4のV-V線に沿った矢視断面図、図6は背面図である。これらの図に示されるように、クランプ装置10は、固定フレーム12と、可動フレーム14と、左右一対の把持アーム16と、左右一対の掴み爪18、ブラケット20等とから構成されている。 図7は固定フレームを示した図であり、固定フレーム12は、図2〜図4及び図7に示されるように、前板12A、後板12B、左右一対の側板12Cを組み合わせて溶接することによってボックス状に形成され、正面視略逆台形状をなしている。固定フレーム12の内部には、可動フレーム14が内蔵されている。図3、図4及び図7(A)において、固定フレーム12の正面側には、ブラケット20が、その左右一対の取付片20Aに合計12本のボルト22が貫通して固定フレーム12に締め付けられ、固定フレーム12に対して着脱自在に取り付けられている。さらに、ブラケット20には、取付片20Aと垂直な取付部20Bがそれぞれ左右に設けられ、図2に示されるように、取付部20Bに設けられた2本の取付孔20Cから、2本のボス及びボルト・ナット21によって固定することにより、建設機械100のアーム101と接続されている。ブラケット20は、アーム101の種類に応じて取り替え可能なため、適切なブラケットを用いることによってクランプ装置10を、パワーショベルに限らず様々な建設機械に取り付けることができるようになっている。 【0018】 図7は固定フレーム12の詳細を示した図である。図5及び図7に示されるように、固定フレーム12の内側の前板12A及び後板12Bには、上から下方向にかけて、可動フレーム14を案内する一対のガイドレール22が設けられている。また、側板12Cの両側下端には、把持アーム16に開放時に、その動作を規制するストッパ24が取り付けられている。固定フレーム12の上部は、可動フレーム14を進退させる油圧シリンダ106のピストン106Aが通るために開放されている。また、下部は把持アーム16の開閉動作を規制しないように、開放されている。 【0019】 図8は可動フレーム14の詳細を示した図である。同図に示されるように、可動フレーム14は、正面視略台形状をなし、前板14A及び後板14Bを具備し、その中央部には、油圧シリンダ106のピストン106Aと接続される接続部26が設けられている。可動フレーム14の中央下部には、矩形断面のガイド部28が、前板14A及び後板14Bに設けられている。ガイド部28の上部及び下部には、2つの摺動片30Aが、又、ガイド部28の側部には、それぞれ2つずつ摺動片30Bが取り付けられている。 図9は、図6のIX−IX線に沿った矢視図である。図9に示されるように、摺動片30A,30Bは、可動フレーム14を固定フレーム12に組み付けたときに、ガイドレール22に沿って案内され、固定フレーム12に対して可動フレーム14が、がたつくことなく前後に移動できるようにしている。図5及び図8に示されるように、可動フレーム14の両側下端には左右一対の連結リンク32,32の端部(一端)32Aが回動可能に軸支されているとともに、他端32Bは把持アーム16と回動可能に連結されている。 【0020】 図10は把持アーム16並びに掴み爪18の詳細を示した図である。同図(B)に示されるように、把持アーム16は、2つの板状部材16A,16Bと、連結片16Cとを具備し、その上端部に取付孔36がそれぞれの板状部材16A,16Bに穿設されており、取付孔36によって固定フレーム12中央部の固定孔34に回動可能に取り付けられている。詳しくは、図4に示されるように、把持アーム16は、ボス及びボルト・ナット35によって固定孔34に取り付けられ、又、把持アーム16の下端部よりの部分には、前述した連結リンク32の他端32Bが取り付けられる取付孔38が設けられている。連結リンク32は、把持アームの板状部材16A,16Bの間に挿入された状態で位置し、後述する作用により把持アーム16の開閉動作を行うようになっている。 【0021】 図4及び図10(B)に示されるように、掴み爪18は、把持アーム16の連結片16Cに、矢印C方向から嵌め込んだ後、ボルト40によって固定されている。このため、掴み爪18は、本実施形態に記載したものに限らず、被運搬物の種類に応じて最適な形状のものに適宜交換することが可能である。掴み爪18は、鋼材を組み合わせることによって梯子状に形成されており、その先端には被運搬物の脱落を防止する横長の台形状の係止片18Aが取り付けられている。 【0022】 次いで、本実施形態のクランプ装置10の動作について説明する。図11〜図13は、クランプ装置10の把持アーム16及び掴み爪18の動きを示した図である。 図11に示されるように、把持アーム16及び掴み爪18を開く際は、ピストン106Aを縮めることによって可動フレーム14を上方に移動させる。すると、把持アーム16は、可動フレーム14とともに上方へ移動する連結リンク32によって、固定フレーム12の固定孔34を支点として矢印A方向に回動させられる。このとき、把持アーム16は、その側面がストッパ24と当接し、必要以上に回動しないようその動きが規制される。 【0023】 そして、被運搬物の把持動作を行う際は、図12に示されるように、ピストン106Aを伸ばすことによって可動フレーム12を下方へと移動させながら、把持アーム16に連結リンク32を介してピストン106Aの力を伝達していく。把持アーム16は、固定孔34を支点として矢印B方向に回動し、最終的に可動フレーム12が最も下方へ移動すると、図13の実線で示す状態となって係止片18Aの先端同士が当接した状態で、閉動作が終了する。この閉動作は、ピストン106Aの伸びる力を利用しているので、確実に被運搬物の把持動作を行うことができる。 【0024】 以上説明したように、本実施形態のクランプ装置によれば、その構造が非常に簡単化されているとともに、既存の建設機械などの予め取り付けられている油圧シリンダ106をそのまま利用して汎用的に取り付けるようにしているので、低コストを実現することができる。また、横方向から被運搬物を把持することができるので、建設機械などの用途を拡大することができる。 【0025】 なお、前述した実施形態においては、把持アーム16に掴み爪18を取り付けているが、この掴み爪18は被運搬物の種類に応じて、最適な形状、寸法を有するものに変更可能である。また、固定フレーム12を建設機械100のアーム101に取り付けるためのブラケット20についても、取り付けられるアームの形状、寸法に合わせて適宜変更することにより、クランプ装置10を例示のものに限らず、様々な種類の建設機械等に取り付けることが可能である。さらに、本実施形態では、把持アーム16と掴み爪18とを別部材で構成しているが、両者を一体化するようにしてもよい。 【産業上の利用可能性】 【0026】 以上説明したように、本発明によれば、建設機械などの油圧ピストンなどの既存の部材を利用して、クランプ装置を設置するため、建設機械などの汎用性が高まるとともに、クランプ装置の構造を簡単化することができる。また、被運搬物を横方向から把持することができるので、稲ワラや、ロール状に巻かれている牧草ロールなどを運搬する際の利便性が大幅に向上する。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】一実施形態のクランプ装置が取り付けられた建設機械の概略を示した概略斜視図である。 【図2】本実施形態の要部である建設機械のアームの部分を拡大して示した斜視図である。 【図3】同じく、本実施形態のクランプ装置の正面図である。 【図4】同じく、本実施形態のクランプ装置の側面図である。 【図5】図4のV-V線に沿った矢視断面図である。 【図6】本実施形態のクランプ装置の背面図である。 【図7】同じく、本実施形態のクランプ装置の要部である固定フレームの詳細を示した図である。 【図8】同じく、本実施形態のクランプ装置の要部である可動フレームの詳細を示した図である。 【図9】図6のIX−IX線に沿った矢視図である。 【図10】本実施形態のクランプ装置の要部である把持アーム並びに掴み爪の詳細を示した図である。 【図11】本実施形態のクランプ装置の把持アーム及び掴み爪の動きを示した図である。 【図12】同じく、本実施形態のクランプ装置の把持アーム及び掴み爪の動きを示した図である。 【図13】同じく、本実施形態のクランプ装置の把持アーム及び掴み爪の動きを示した図である。 【符号の説明】 【0028】 10 クランプ装置 12 固定フレーム 12A 前板 12B 後板 12C 側板 14 可動フレーム 16 把持アーム 16A 16B 板状部材 16C 連結片 18 掴み爪 18A 係止片 20 ブラケット 20A 取付片 20B 取付部 20C 取付孔 21 ボス及びボルト・ナット 22 ガイドレール 23 ボルト 24 ストッパ 26 接続部 28 ガイド部 30A 30B 摺動片 32 連結リンク 32A 端部 32B 他端 34 固定孔 35 ボス及びボルト・ナット 36 38 取付孔 40 ボルト 100 建設機械 101 アーム 102 ブーム 104 106 油圧シリンダ 106A ピストン
|
| 【出願人】 |
【識別番号】504228852 【氏名又は名称】株式会社協生産業
|
| 【出願日】 |
平成16年6月14日(2004.6.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100106954 【弁理士】 【氏名又は名称】岩城 全紀
|
| 【公開番号】 |
特開2005−348679(P2005−348679A) |
| 【公開日】 |
平成17年12月22日(2005.12.22) |
| 【出願番号】 |
特願2004−174869(P2004−174869) |
|