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【発明の名称】 草刈り機
【発明者】 【氏名】浅原 将人
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】鮫島 和夫
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】戸越 義和
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】集草バッグホルダーによって集草バッグを吊下げ支持するように構成した草刈り機において、集草バッグが揺れ動いても車体内側に入り込むことを構造簡単に抑制できるようにする。

【解決手段】集草バッグホルダー39のための支柱54に、集草バッグ30に対するストッパー部54bを設けてある。ストッパー部54bは、集草バッグ30が車体内側に向かって揺れ動いても車体内側に入り込まないように集草バッグ30に対して受け止め作用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集草バッグを車体部分の横側に位置させて吊下げ支持する集草バッグホルダーを備えた草刈り機であって、
前記集草バッグホルダーのための支柱を、前記集草バッグホルダーに装着された集草バッグより車体内方側に配置するとともに、集草バッグホルダーに装着された集草バッグが車体の内側に入り込むことを抑制するように集草バッグに対して受け止め作用するストッパー部を、前記支柱に備えてある草刈り機。
【請求項2】
前記集草バッグホルダーを、集草バッグが車体の後車輪よりも後方に位置する後端部分の横側で吊り下がるように構成し、
前記支柱を、車体前後方向に沿う前後向き支柱部、及び、この前後向き支柱部の後端部から車体上方向きに延出して車体上下方向に沿う上下向き支柱部を備えた屈曲支柱に構成するとともに、前記ストッパー部を、前記前後向き支柱部の車体よりも後方に突出した後端部によって構成してある請求項1記載の草刈り機。
【請求項3】
前記前後向き支柱部の前端部と共に下端側が車体側に対して連結され、上端側が前記上下向き支柱部の上端部と共に前記集草バッグホルダーに対して連結された直線状の支柱を設けてある請求項2記載の草刈り機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、集草バッグを車体部分の横側に位置させて吊下げ支持する集草バッグホルダーを備えた草刈り機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記草刈り機として、従来、たとえば特許文献1に示されるように、エンジンボンネット14の上方に位置する平面視巨形のガイド部19(集草バッグホルダーに相当)を有したフレーム15を備え、ガイド部19に3個の集草バッグ17,18,17を脱着されるとともに、3個の集草バッグ17,18.17のうちの両横外側の集草バッグ17が、エンジンボンネット14(車体部分に相当)の横側でガイド部19によって吊下げ支持されるものがあった。
【0003】
【特許文献1】実公平7−42270号公報(第2頁、第2,3,4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記草刈り機においては、集草バッグが走行振動のために揺れ動くことがある。また、集草バッグに貯留される刈り草の重量のために車体重心が高くなることを抑制することができるように、集草バッグを後車輪よりも車体後方側で吊下げ支持させて集草バッグが極力低く位置するようにしたものにあっては、車体が横方向に傾斜した際など、集草バッグが地面に接触して集草バッグに横揺れ操作力が作用することがある。このような場合、集草バッグが横揺れのために車体の内側に入り込むことがあると、集草バッグに破れなどの損傷が発生しやすくなる。
【0005】
本発明の目的は、集草バッグの上記損傷を構造簡単に回避することができる草刈り機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第1発明にあっては、集草バッグを車体部分の横側に位置させて吊下げ支持する集草バッグホルダーを備えた草刈り機において、
前記集草バッグホルダーのための支柱を、前記集草バッグホルダーに装着された集草バッグより車体内方側に配置するとともに、集草バッグホルダーに装着された集草バッグが車体の内側に入り込むことを抑制するように集草バッグに対して受け止め作用するストッパー部を、前記支柱に備えてある。
【0007】
すなわち、集草バッグが横揺れすることがあっても、支柱のストッパー部に当たり、このストッパー部による受け止め作用のために車体の内側に入り込まなくなる。また、入り込んでも入り込みが大きくならないものである。
【0008】
支柱を集草バッグより車体内方側に配置したものであるから、支柱を集草バッグと車体の間に配置できるように小型化しながら、ストッパー部を支柱に備えさせることができる。
【0009】
従って、本第1発明によれば、集草バッグが車体内側に入り込んで破れるなど損傷することを支柱のストッパー部によって回避することができる。しかも、支柱を小型化しながらストッパー手段に利用した簡単な構造で済んで安価に損傷回避をできる。
【0010】
本第2発明にあっては、本第1発明の構成において、前記集草バッグホルダーを、集草バッグが車体の後車輪よりも後方に位置する後端部分の横側で吊り下がるように構成し、前記支柱を、車体前後方向に沿う前後向き支柱部、及び、この前後向き支柱部の後端部から車体上方向きに延出して車体上下方向に沿う上下向き支柱部を備えた屈曲支柱に構成するとともに、前記ストッパー部を、前記前後向き支柱部の車体よりも後方に突出した後端部によって構成してある。
【0011】
すなわち、集草バッグを後車輪よりも後方側で吊下げ支持させて極力低く配置することができるものである。この場合、車体が左右に傾斜すると、集草バッグの底部が接地しやすくなるとともに、接地しても見えにくくて認識しにくいが、集草バッグが接地による横揺れ操作を受けても、支柱のストッパー部によって受け止められて車体後面側に入り込みにくくなるものである。
【0012】
従って、本第2発明によれば、集草バッグを極力低く配置し、貯留される刈り草の重量のために車体重心が高くなることを抑制しながら刈り草を回収させることができるものでありながら、集草バッグが車体内側に入り込んで損傷することを、支柱をストッパー手段に利用して構造簡単に回避することができる。
【0013】
本第3発明にあっては、本第1又は第2発明の構成において、前記前後向き支柱部の前端部と共に下端側が車体側に対して連結され、上端側が前記上下向き支柱部の上端部と共に前記集草バッグホルダーに対して連結された直線状の支柱を設けてある。
【0014】
すなわち、直線状の支柱が屈曲支柱における前後向き支柱の前端部と、上下向き支柱部の上端部とにわたって位置し、直線状支柱と屈曲支柱が強固に組み合った支柱構造体になって集草バッグホルダーを支持するものである。
【0015】
従って、本第3発明によれば、直線状支柱と屈曲支柱とで成る支柱構造体によって集草バッグを強固に支持させて刈り草を多量に貯留させ、貯留された刈り草の排出のために作業を中断する回数を少なくして能率よく作業を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1,2に示すように、左右一対のキャスタ輪形の遊転自在な前車輪1と、左右一対の駆動自在な後車輪2とによって自走し、かつ、車体後部に位置するエンジン6を有した原動部7、原動部7の前側近くに位置する運転座席9や運転座席9の前側近くに位置する左右一対の操縦レバー13を有した運転部、転倒保護フレーム10を備えた自走車体の車体フレーム3の前後輪間に、リンク機構4を介してモーア20を連結するとともに、このモーア20の入力軸21に対して回転軸24、後輪駆動ケース11の動力取り出し軸14を介して前記エンジン6の駆動力を伝達するように構成し、前記自走車体の後部に、左右一対の集草バッグ30が脱着自在な集草部8を設けるとともに、モーア20の刈り刃ハウジング23の横一端部に位置するブロワBの吐出口をダクト28を介して集草部8の案内カバー33に連通させて、乗用型草刈り機を構成してある。
【0017】
この草刈り機は、草や芝の刈り取り作業を行なうものであり、左側の操縦レバー13を車体前後方向に揺動操作して後輪駆動ケース11が有する左後輪用の静油圧式無段変速装置(図示せず)を変速操作し、右側の操縦レバー13を車体前後方向に揺動操作して後輪駆動ケース11が有する右後輪用の静油圧式無段変速装置(図示せず)を変速操作することにより、左右後輪2,2を停止させて車体の停止操作を行い、左右後輪2,2を前進側や後進側に駆動するとともに前進側においても後進側においても無段階に変速したり、左右後輪2,2の駆動方向や駆動速度を相違させて車体の走行及び操向操作を行なうようになっている。
リンク機構4の後リンク4bに連動しているリフトシリンダ5を伸縮操作すると、このリフトシリンダ5がリンク機構4の前リンク4a及び後リンク4bを車体フレーム3に対して上下に揺動操作してモーア20を接地輪22が地面上に接地した下降作業状態と、接地輪22が地面上から浮上した上昇非作業状態とに昇降操作する。モーア20を下降作業状態にして自走車体を走行させると、モーア20は、刈り刃ハウジング23の内部の車体横方向での複数箇所で車体上下向きの軸芯まわりで回動する回転ブレード25によって草や芝を切断処理していく。切断された刈り草や刈り芝は、回転ブレード25の回転によって発生する搬送風と、ブロワBが発生させる搬送風によって刈り刃ハウジング23からダクト28を介して集草部8の案内カバー33の内部に供給され、左右一対の集草バッグ30に回収されて貯留されていくようになっている。
【0018】
前記集草部8について更に詳述すると、図3,4,6などに示すように、この集草部8は、原動部7の両横側に位置するメイン支柱51など備えた支柱群50を介して車体フレーム3の後端部3aなどに固定されたバッグ支持枠31の車体横方向での両端部などで成る集草バッグホルダー39、この左右一対の集草バッグホルダー39それぞれによって吊下げ支持される集草バッグ30、前記左右一対の支柱群50それぞれの前記メイン支柱51の上端側に固定されたブラケット37に対して連結アーム36を介して前端側が連結している前記案内カバー33、前記バッグ支持枠31の車体横方向での中間部に固定されて原動部7のエンジンボンネット41の上方を覆うカバープレート42を備えて構成してある。
【0019】
図6に示すように、前記バッグ支持枠31は、屈曲成形された丸形鋼管の車体前後方向に沿う両端部で成る外側支持アーム31a、前記丸形鋼管の車体横向きに沿った中間部で成る連結杆31b、この連結杆31bの車体横方向での2箇所から車体後方向きに延出された下向き溝形の板金部材で成る内側支持アーム31cを備えて成り、前記カバープレート42の両横側で、前記連結杆31bと外側支持アーム31aと内側支持アーム31cとにより、集草バッグ脱着口が車体後方向きに開口した前記集草バッグホルダー39を構成している。
【0020】
前記各集草バッグホルダー39は、図6,7の如く集草バッグ30の上端側に位置する矩形の出し入れ口に脱着自在に装着してその出し入れ口を保形するように構成したループ形の芯枠体34を、前記連結杆31b、外側支持アーム31a、内側支持アーム31cの上面側に載置することにより、その芯枠体34に受け止め作用して集草バッグ30を外側支持アーム31aと内側支持アーム31cの間から原動部7の後部の横側に吊下げて支持するようになっている。このとき、芯枠体34に板金部材を付設して設けた係止部32を前記バッグ支持枠31に固定された帯板金38の切欠き部で成る係止孔40に嵌め込んで、集草バッグ30の集草バッグホルダー39に対する位置決め及び外れ止めを行なうようになっている。
【0021】
図3,5に示すように、前記案内カバー33は、前記連結アーム36が前記ブラケット37に対して回動自在に連結している車体横向きの軸芯Pまわりで上下に揺動操作することにより、バッグ支持枠31から上方に離間して各集草バッグホルダー39に対する集草バッグ30の脱着を可能にするように両集草バッグホルダー39の上方を開放した上昇開き状態と、バック支持枠31の上側に接近して各集草バッグホルダー39に装着された集草バッグ30の出し入れ口の上方を覆った下降閉じ状態とに切り換わるようになっている。
【0022】
つまり、集草部8は、左右一対の集草バッグホルダー39に集草バッグ30を装着するとともに案内カバー33を下降閉じ状態にしておくと、一方の集草バッグ30が車体部分の一例としての原動部7の後端部の左横側で、後車輪2よりも後方に位置するようにして、他方の集草バッグ30が車体部分の一例としての原動部7の後端部の右横側で、後車輪2よりも後方に位置するようにして2個の集草バッグ30,30を左右一対の集草バッグホルダー39によって吊下げ支持し、ダクト28からの刈り草や刈り芝をブロワBからの搬送風によって案内カバー33の内部に位置する吐出ダクト33aから案内カバー33の内部に吐出し、吐出ダクト33aからの刈り草や刈り芝をカバープレート42によってエンジンボンネット41の上に落下しないようにしながら案内カバー33によって各集草バッグ30の出し入れ口に案内させて左右の集草バッグ30に供給するようになっている。
【0023】
図1,3,6に示すように、前記左右の支柱群50は、車体フレーム3の後端部3aに固定のブラケット52に下端部が連結され、上端部が転倒保護フレーム10に固定のブラケット53に連結された前記メイン支柱51、このメイン支柱51よりも車体後方側に位置するように、かつ、集草バッグホルダー39に装着された集草バッグ30よりも車体内方側に大部分が位置するように配置した一対の補助支柱54,55を備えて構成してある。
【0024】
図3,6に示すように、前記メイン支柱51の上端側は、前記ブラケット37を介して前記バッグ支持枠31の前記連結杆31bに連結されている。
【0025】
前記一対の補助支柱54,55の一方の第1補助支柱54は、前記メイン支柱51の下端部に固定のブラケット56に対して前端部が連結されるとともに車体前後方向に沿う前後向き支柱部54a、及び、この前後向き支柱部54aの後端部54bから車体上方向きに車体上下方向に沿って延出するとともに延出端部が集草バッグホルダー39の前記内側支持アーム31cの後端部に連結された上下向き支柱部54cを備えた屈曲支柱に構成してある。
【0026】
第1補助支柱54の前記前後向き支柱部54aにおける後端部54bを、集草バッグ30に対するストッパー部になるように、車体側面視で原動部7の後端としてのエンジンボンネット41の後端41a、及び、リヤバンパ43の後端43aよりも車体後方側に突出して、集草バッグ30の下部の横側方に位置するように配置してある。すなわち、集草バッグ30が車体振動や接地によって発生した操作力のために車体内方側に向けて揺れ動くことがあっても、集草バッグ30の下部の車体後方側における隅部30aが原動部7のエンジンボンネット41やリヤバンパ43の横端縁を越えて原動部7の直後方まで入り込むことを抑制するように、前記後端部54bがストッパー部に成って集草バッグ30の前記隅部30aに対して車体内方側から受け止め作用するようになっている。
【0027】
前記一対の補助支柱54,55の他方の第2補助支柱55は、車体側面視で後端側ほど車体上方側に位置する後上がり状態の傾斜姿勢になった直線状の支柱に構成してあり、この第2補助支柱55の下端部は、前記メイン支柱51の前記ブラケット56に対して第1補助支柱54の前記前後向き支柱部54aにおける前端部と共に締め付け連結してあり、この第2補助支柱55の上端部は、集草バッグホルダー39の前記内側支持アーム31c後端部に対して前記第1補助支柱54の前記上下向き支柱部54cにおける延出端部と共に締め付け連結してある。
【0028】
つまり、各支柱群50は、メイン支柱51の下端部が車体フレーム3の後端部3aに、上端部が転倒保護フレーム10にそれぞれ支持され、メイン支柱51の上端側が集草バッグホルダー39を構成するバッグ支持枠31の連結杆31bに連結していることにより、このメイン支柱51によって集草バッグホルダー39の前端側を支持し、第1補助支柱54及び第2補助支柱55の下端側がメイン支柱51を介して車体側に支持され、第1補助支柱54及び第2補助支柱55の上端側が集草バッグホルダー39の内側支持アーム31cの後端部に連結していることにより、第1補助支柱54及び第2補助支柱55によって集草バッグホルダー39の後端側を支持するようになっている。
そして、各集草バッグ30が車体内方側に向けて揺れ動くことがあっても、第1補助支柱54の前記前後向き支柱部54aのおける後端部54bで成るストッパー部が集草バッグ30に対して受け止め作用し、これによって集草バッグ30の前記隅部30aが原動部7の直後方側に入り込むことを抑制するようになっている。
【0029】
尚、図4に示す排気口44は、エンジン6の排気マフラー(図示せず)からのエンジン排気を吐出するためのものである。図6に示すシール板45は、前記連結アーム36を介して案内カバー33に対して連結されており、図3に示す如く案内カバー33の下降閉じ状態において、前記帯板金38に当接して集草バッグ30と案内カバー33の間を刈り草や刈り芝が漏れ出ないようにシールするものである。
【0030】
図6に示すように、前記集草バッグ30の周壁部の下部に補強布46を設け、図7に示すように、集草バッグ30の底壁部30bに補強帯布47を設けてある。補強布46は、周壁部の下部に対してこの下部を全周囲にわたって囲繞するようにして、かつ、図8に示す如く集草バッグ30の底壁部30bの下側に一部が回り込むようにして縫い付けられており、その周壁下部を車体や地面などと接触しても破れにくいように2重布構造にしている。補強帯布47は、底壁部30bの合い対向する一対の一辺の一方から他方に渡るようにして付設されていて底壁部30bの強度アップを図っている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】乗用型草刈り機全体の側面図
【図2】乗用型草刈り機全体の平面図
【図3】集草部の側面図
【図4】集草部の後面図
【図5】案内カバーの上昇開き状態での断面図
【図6】集草バッグホルダーの斜視図
【図7】集草バッグの上面図
【図8】集草バッグ底部の補強布取り付け構造を示す断面図
【符号の説明】
【0032】
2 後車輪
30 集草バッグ
39 集草バッグホルダー
54 支柱
54a 支柱の前後向き支柱部
54b ストッパー部
54c 支柱の上下向き支柱部
55 直線状の支柱
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成16年5月14日(2004.5.14)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎

【公開番号】 特開2005−323546(P2005−323546A)
【公開日】 平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願番号】 特願2004−145052(P2004−145052)