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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】福田 禎彦
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】古井 利武
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【要約】 【課題】湿田等で前後進操作に操作に合わせて機体の高さを下限状態、上限状態に制御するようにしたコンバインを提供する。

【解決手段】走行装置に支持される機体を、高さ調節装置により制御し得るコンバインにおいて、制御装置71に接続され、圃場が湿田状態であることを指示する湿田スイッチ63と、前記走行装置が前進状態にあるか後進状態にあるかを検出する主変速ポテンショメータ(前後進センサ)76と、を備え、前記湿田スイッチ63がオンでかつ前記主変速ポテンショメータ76が前進を検出した状態では、前記高さ調節装置が下限状態になるように制御し、前記湿田スイッチ63がオンでかつ前記主変速ポテンショメータ76が後進を検出した状態では、前記高さ調節装置が上限状態になるように制御するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置に支持される機体を、高さ調節装置により制御し得るコンバインにおいて、
前記走行装置が前進状態にあるか後進状態にあるかを検出する前後進センサと、
湿田状態にあって操作される湿田スイッチと、を備え、
前記湿田スイッチがオンでかつ前記前後進センサが前進を検出した状態では、前記高さ調節装置が下限状態になるように制御してなる、
ことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記湿田スイッチがオンで、かつ前記前後進センサが後進を検出した状態では、前記高さ調節装置が上限状態になるように制御してなる、
請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記高さ調節装置は、左右の前記走行装置にそれぞれ設けられ、該左右の高さ調節装置により前記機体が水平状態となるように制御する水平制御装置を有し、
前記高さ調節装置の上限状態又は下限状態は、前記左右高さ調節装置の少なくとも一方が上限又は下限状態に位置することである、
請求項1又は2記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、湿田等で前後進操作に操作に合わせて機体の高さを下限状態、上限状態に制御するようにしたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
左右一対の走行装置に配置された昇降装置の昇降速度を適宜変更することにより、姿勢制御時のハンチングをなくし姿勢制御指令に対しての応答を速めるようにしたコンバインがある。
【0003】
このコンバインは、自動制御装置からの指令によって、左右いずれか一方の昇降装置を上昇制御させると共に、他方の昇降装置を下降制御させることにより機体を水平に制御するものであって、前記自動制御装置の作動状態では、昇降装置は上昇速度よりも下降速度が速く設定され、かつ前記機体が下限位置まで下降したことを前記一方の昇降装置に対応する下限検出手段が検出した時、他方の昇降装置の上昇速度をそれ以前の速度より速く設定するか、または前記昇降装置を下降速度よりも上昇速度が速く設定され、かつ前記機体が上限位置まで上昇したことを前記一方の昇降装置に対応する上限検出手段が検出した時、他方の昇降装置の前記下降速度をそれ以前の速度より速く設定するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
前記コンバインにおいては、機体の姿勢制御に際し、一方の昇降装置が下限位置となって他方の昇降装置を上昇制御する状態が多くなり、左右の昇降装置を逆方向に制御することにより発生するハンチング動作が少なくなり、確実な姿勢制御が行え、かつ昇降装置に対する姿勢制御指令に対する応答を早めることができる。
【0005】
【特許文献1】特許第2981380号明細書(第4−5ページ、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、コンバインを湿田に入れた場合、機体の高さが高い状態で前進させると走行装置の前方傾斜角が急勾配となって、泥押等の不具合が生じやすい。また、後進状態では、機体の後部(反前処理部側)が浮き上がる所謂ヒップアップ現象が発生しやすく、このヒップアップ現象によりトランスミッションや前処理部等の機体前部が田面につかえて、走行不能等の不具合を生じやすい。
【0007】
本発明は、前記の課題に鑑み、前後進操作に応じてその機体を下限状態、上限状態に制御するようにしたコンバインを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、走行装置(10)に支持される機体(2)を、高さ調節装置(30)により制御し得るコンバイン(1)において、
前記走行装置(10)が前進状態にあるか後進状態にあるかを検出する前後進センサ(76)と、
湿田状態にあって操作される湿田スイッチ(63)と、を備え、
前記湿田スイッチ(63)がオンでかつ前記前後進センサ(76)が前進を検出した状態では、前記高さ調節装置(30)が下限状態になるように制御してなる、
ことを特徴とするコンバインにある。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記湿田スイッチ(63)がオンで、かつ前記前後進センサ(76)が後進を検出した状態では、前記高さ調節装置(30)が上限状態になるように制御してなる、
請求項1記載のコンバインにある。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記高さ調節装置(30)は、左右の前記走行装置(10)にそれぞれ設けられ、該左右の高さ調節装置(30)により前記機体(2)が水平状態となるように制御する水平制御装置(71)を有し、
前記高さ調節装置(30)の上限状態又は下限状態は、前記左右高さ調節装置(30)の少なくとも一方が上限又は下限状態に位置することである、
請求項1又は2記載のコンバインにある。
【0011】
なお、前記括弧内の符号等は、図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る本発明によると、湿田での前進状態では、高さ調節装置を高位置にして走行すると、走行装置の前方傾斜角が急勾配となって、泥押し等の不具合が生じやすいが、湿田での前進状態では高さ調節装置が自動的に下限状態となるので、上述した不具合の発生を防止することができる。
【0013】
請求項2に係る本発明によると、湿田での後進状態では、機体がヒップアップ(前進時を基準としたヒップアップ)現象になり、トランスミッション等の機体部又は前処理部等の機体前部が田面につかえて、走行不能等の不具合を生じやすいが、湿田での後進状態では高さ調節装置が自動的に上限状態となるので、上述した不具合の発生を防止することができる。
【0014】
請求項3に係る本発明によると、高さ調節装置は、水平制御装置の左右高さ調節装置であるので、水平制御装置を、前進時には少なくとも一方の高さ調節装置が上限となる上限基準により、また後進時には少なくとも一方の高さ調節装置が下限となる下限基準により制御することにより、容易に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明を適用するコンバインの斜視図であり、同図において、コンバイン1は、左右一対の走行装置10、10(一方は図示を省略している)上に機体2が支持されている。前記機体2の前方には、穀稈の刈り取りを行う前処理部3が揺動可能に支持されている。また前記機体2の一側には、前記前処理部3で刈取られた穀藁の脱穀を行う脱穀部4が支持され、該機体2の他側には、前記脱穀部4で脱穀された穀粒を一時的に貯蔵するグレンタンク5が支持され、該機体2の後部で該グレンタンク5の後方には、オーガ6が旋回可能に支持されている。また、前記前処理部3と前記グレンタンク5の間には、運転席60が配置されている。
【0017】
図2は、図1に示す走行装置の側面図である。なお、左右の走行装置は同一構成であるので、左側の走行装置10のみを図2に図示して説明し、右側の走行装置10は図示、説明を省略する。同図において、走行装置10には、前記機体2を支持するメインフレーム11が設けられており、このメインフレーム11の前方(図2の左側)には、トランスミッション(図示せず)が配置されている。前記トランスミッションの下方に配置された支持フレーム12の先端側には駆動スプロケット13が、後端側には従動スプロケット14がそれぞれ回転可能に支持されている。
【0018】
前記メインフレーム11の下方に配置されたトラックフレーム16には、複数の固定転輪17が回転可能に支持され、その中央部には、スイングアーム18を介してスイング転輪19が回転可能に支持されている。前記駆動スプロケット13と従動スプロケット14と固定転輪17及びスイング転輪19にクローラ20を巻きかけることにより、走行装置10を構成している。
【0019】
高さ調節装置30は、前記メインフレーム11とトラックフレーム16の間に配置されている。即ち、高さ調節用の油圧シリンダ31は、一端がピン32を介して前記メインフレームに揺動可能に支持されている。前記油圧シリンダ31のピストンロッド33の一端は、一端が前記支持フレーム12にピン34を介して揺動可能に支持された連結板35の他端にピン36を介して揺動可能に連結されている。
【0020】
前記連結板35の上部には、ピン37を介して連結レバー38の一端が揺動可能に連結され、該連結レバー38の他端は、一端が軸39を介して前記支持フレーム12に支持された揺動レバー40の他端とピン41を介して揺動可能に連結されている。前記軸39には、一端が軸42を介して前記トラックフレーム16に揺動可能に支持された揺動アーム43の他端が連結されている。そして、前記揺動レバー40と前記揺動アーム43は、前記軸42を中心として一体的に揺動するようになっている。
【0021】
前記連結板35の中央部には、連結ロッド45の一端がピン46を介して揺動可能に連結され、該連結ロッド45の他端は、一端が軸46を介して前記支持フレーム12に支持された揺動レバー47の他端とピン48を介して揺動可能に連結されている。前記軸46には、一端が軸49を介して前記トラックフレーム16に揺動可能に支持された揺動アーム50の他端が連結されている。そして、前記揺動レバー47と前記揺動アーム50は、前記軸49を中心として一体的に揺動するようになっている。
【0022】
このような構成であるから、図2に示す前記メインフレーム11(即ち、前記機体2)が下降位置にあるとき、前記油圧シリンダ31のピストンロッド33をメインフレーム11の後方(図2の右方向)に向けて伸張させると、前記ピン34を基点として連結板35が時計回り方向に揺動する。前記連結板35の揺動により、前記連結レバー38を介して前記揺動レバー40と前記揺動アーム43が、前記軸42を中心として一体的に時計回り方向に揺動する。同時に、前記連結板35により前記連結ロッド45が前記メインフレーム11の後方に向けて引っ張られ、前記揺動レバー47と前記揺動アーム50が、前記軸49を中心として一体的に時計回り方向に揺動する。すると、前記揺動アーム43及び揺動アーム50によって前記支持フレーム12が押し上げられ、前記メインフレーム11を上昇させることができる。
【0023】
また、前記コンバイン1が左右いずれかの方向に傾いた場合、左右いずれか一方の前記走行装置10の前記高さ調節装置30を上昇方向に、他方の前記走行装置10の前記高さ調節装置30を下降方向に作動させることにより前記機体2の水平状態を維持することができる。即ち、前記高さ調節装置30は、前記機体2の水平制御装置を兼用することができる。
【0024】
図3は、図1に示すコンバインの運転席の平面図であり、同図において、前記運転席60には、座席61の周囲に前記コンバイン1の運転操作に必要な各種のレバー類やスイッチ類が配置されている。前記コンバイン1の前後進と速度を操作する主変速レバー62には、該主変速レバー62の操作方向及び操作量を検知する前後進検出センサ(図示せず)が配置されている。また、各種スイッチ類と共に、圃場が湿田であることを指示する湿田スイッチ63や、前記機体2の水平を維持することを指示する水平自動スイッチ64等が配置されている。
【0025】
図4は、図1に示すコンバインの制御装置を示すブロック線図であり、同図において、マイクロコンピュータで構成される制御装置71の入力側には、前記機体2の傾斜を検出する傾斜センサ72と、左右の前記高さ調節装置30の作動位置を検出する左車高ポテンショメータ73、右車高ポテンショメータ74、前記水平自動スイッチ64、前記湿田スイッチ63、手動で前記機体2の水平を操作する水平手動スイッチ75、前記前後進検出センサを構成する主変速ポテンショメータ76等が接続されている。また、該制御装置71の出力側には、前記左右の走行装置10には位置された前記油圧シリンダ31への油圧の供給を制御する左車高シリンダソレノイド78と、右車高シリンダソレノイド79が接続されている。
【0026】
図5乃至図9は、図4に示す制御装置で行う制御手順を示すプログラムフローチャートであり、同図に基づいて、作用を説明する。
【0027】
図5において、コンバイン1のエンジンが始動されると、制御装置71は、初期設定を行う(図5のステップSA1、以下、単にステップSA○という)。スイッチ安定化タイマのセットを行う(ステップSA2)。所要のスイッチ入力操作する(ステップSA3)。このスイッチ操作のタイミングが、前記ステップSA2で設定されたタイマのタイムアップ後か否かを判定する(ステップSA4)。もし、スイッチ操作がタイムアップ前である場合には、スイッチ操作を受け付けることなく、再度スイッチ操作を要求する。スイッチ操作がタイマのタイムアップ後であれば、前記左車高ポテンショメータ73と右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、現在の前記機体2の車高を計算する(ステップSA5)。計算された現在の車高を予め設定されている設定車高と比較する(ステップSA6)。そして、現在車高と設定車高とを比較した結果、現在車高が設定車高より高い場合には、上・下限フラグをセット(1)する(ステップSA7)。そして、スイッチ入力(ステップSA8)、水平制御を行い(ステップSA9)、出力を実行(ステップSA10)する。
【0028】
なお、前記ステップSA1から前記ステップSA7までは、コンバイン1のエンジンの始動時に1回だけ行う。
【0029】
図6に示すプログラムフローチャートは、前記図5のステップSA9の水平制御に対応するサブルーチンであり、同図において、前記水平手動スイッチ75が操作(ON)されたか否かを判定する(図6のステップSB1、以下単にステップSB○という)。水平手動スイッチ75が操作(ON)されていた場合、手動水平制御を行う(ステップSB2)。なお、水平手動制御については、説明を省略する。
【0030】
前記ステップSB1で水平手動スイッチ75が操作されていない(OFF)の場合、その時ONからOFFになったのか、それ以前からOFFであったのかを判定する(ステップSB3)。そして、水平手動スイッチ75がONからOFFに変化していた場合には、前記左車高ポテンショメータ73と右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、現在の前記機体2の車高を計算する(ステップSB4)。計算された現在の車高を予め設定されている設定車高と比較する(ステップSB5)。そして、現在車高と設定車高とを比較した結果、現在車高が設定車高より高い場合には、上・下限フラグをセット(1)する(ステップSB6)。また、前記ステップSB5で、現在車高と設定車高とを比較した結果、現在車高が設定車高より低い場合には、上・下限フラグをリセット(0)する(ステップSB6)。
【0031】
前記ステップSB3で水平手動スイッチ75がそれ以前からOFFであった場合、あるいは、前記ステップSB6で上・下限フラグをセットした後、又は前記ステップSB7で上・下限フラグをリセットした後、自動水平制御(ステップSB8)へ移る。
【0032】
図7に示すプログラムフローチャートは、前記図6のステップSB8の自動水平制御に対応するサブルーチンであり、同図において、先ず、前記湿田スイッチ63のON、OFFを判定する(図7のステップSC1、以下、単にステップSC○という)。そして、湿田スイッチ63がONされている場合には、前記主変速レバーポテンショメータ76の出力により前記主変速レバー62の操作位置を判定する(ステップSC2)。主変速レバー62の操作位置が後進位置にある場合には、前記左車高ポテンショメータ73及び右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、その何れかが車高の上限状態にあるか否かを判定する(ステップSC3)。
【0033】
前記ステップSC2で、主変速レバー62の操作位置が後進位置にない場合(即ち、主変速レバー62が中立位置もしくは前進位置にある場合、即ち、コンバイン1が停止しているか前進する状態にあるとき)、前記左車高ポテンショメータ73及び右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、その何れかが車高の下限状態にあるか否かを判定する(ステップSC4)。そして、左右何れの車高も下限状態にない場合には、前記左車高シリンダソレノイド78及び右車高シリンダソレノイド79を駆動して、前記油圧シリンダ31を作動させて、前記機体2を下限状態に移動させる(ステップSC5)。
【0034】
前記ステップSC2で、主変速レバー62の操作位置が後退位置にある場合(即ち、コンバイン1を後退させる状態にある場合)で、前記ステップSC3で左車高ポテンショメータ73及び右車高ポテンショメータ74の出力がいずれも車高の上限位置にない場合、前記左車高シリンダソレノイド78及び右車高シリンダソレノイド79を駆動して、前記油圧シリンダ31を作動させて、前記機体2を上限状態に移動させる(ステップSC6)。
【0035】
なお、前記ステップSC2からステップSC6までの制御は、前記水平自動スイッチ75のON、OFFに関らず、前記湿田スイッチ63がON操作されている場合に行われる。即ち、湿田スイッチ63がON操作されていれば、コンバイン1の前進、後進操作により機体2を下限状態、上限状態に移動させることができ、泥押しや機体前部が田面につかえる等の不具合の発生を防止することができる。
【0036】
前記ステップSC1で湿田スイッチ63がOFFの場合、あるいは前記ステップSC3で左右何れかが車高の上限状態にある場合、または前記ステップSC4で左右何れかの車高が下限状態になっている場合には、前記水平自動スイッチ64の操作状態を判定する(ステップSC7)。水平自動スイッチ64がONになっている場合には、前記湿田スイッチ63の操作状態を判定する(ステップSC8)。湿田スイッチ63がONになっている場合には、前記主変速ポテンショメータ76の出力に基づいて前記主変速レバー62の操作位置を判定する(ステップSC9)。そして、主変速レバー62の操作位置が後進位置にある場合には、上限水平制御を行う(ステップSC10)。
【0037】
前記ステップSC8で、湿田スイッチ63がOFFになっている場合には、上・下限フラグがセット(1)されているか否かを判定する(ステップSC11)。そして、上・下限フラグがセットされている場合には、上限水平制御を行う(ステップSC12)。前記ステップSC9で主変速レバー62が後退位置にない場合、及び前記ステップSC11で上・下限フラグがリセット(0)されている場合には、下限水平制御を行う(ステップSC13)。
【0038】
図8に示すプログラムフローチャートは、前記図7のステップSC10及びステップSC12の上限水平制御に対応するサブルーチンであり、同図において、前記傾斜センサ72の出力に基づき、前記機体2が左下がりになっているか、右下がりになっているかを判定する(図8のステップSD1、以下、単にステップSD○という)。
【0039】
機体2が左下がりになっていた場合には、前記左車高ポテンショメータ73の出力に基づいて、機体2の左側の車高が上限位置になっているか否かを判定する(ステップSD2)。機体2の左側の車高が上限に達していない場合(即ち、機体2の左側をさらに上昇させる余地がある場合)には、前記左車高シリンダソレノイド78を開き、機体2の左側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の左側を上昇させ(ステップSD3)て機体2を水平状態にする。
【0040】
前記ステップSD2で、機体2の左側の車高が上限状態になっている場合(即ち、機体2の左側をさらに上昇させる余地がない場合)には、前記右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、機体2の右側の車高が下限状態になっているか否かを判定する(ステップSD4)。機体2の右側の車高が下限状態になっていない場合(即ち、機体2の右側をさらに下降させる余地がある場合)には、前記右車高シリンダソレノイド79を開き、機体2の右側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の右側を下降させ(ステップSD5)て機体2を水平状態にする。
【0041】
なお、機体2が左下がりの状態で、機体2の左側が上限状態にあり、かつ機体2の右側が下限状態にある場合には、機体2の水平制御は行われない。
【0042】
前記ステップSD1で、機体2が右下がりになっていた場合には、前記右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、機体2の右側の車高が上限位置になっているか否かを判定する(ステップSD6)。機体2の右側の車高が上限に達していない場合(即ち、機体2の右側をさらに上昇させる余地がある場合)には、前記右車高シリンダソレノイド79を開き、機体2の右側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の右側を上昇させ(ステップSD7)て機体2を水平状態にする。
【0043】
前記ステップSD6で、機体2の右側の車高が上限状態になっている場合(即ち、機体2の右側をさらに上昇させる余地がない場合)には、前記左車高ポテンショメータ73の出力に基づいて、機体2の左側の車高が下限状態になっているか否かを判定する(ステップSD8)。機体2の左側の車高が下限状態になっていない場合(即ち、機体2の左側をさらに下降させる余地がある場合)には、前記左車高シリンダソレノイド78を開き、機体2の左側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の左側を下降させ(ステップSD9)て機体2を水平状態にする。
【0044】
なお、機体2が右下がりの状態で、機体2の右側が上限状態にあり、かつ機体2の左側が下限状態にある場合には、機体2の水平制御は行われない。
【0045】
図9に示すプログラムフローチャートは、前記図7のステップSC13の下限水平制御に対応するサブルーチンであり、同図において、前記傾斜センサ72の出力に基づき、前記機体2が左下がりになっているか、右下がりになっているかを判定する(図9のステップSE1、以下、単にステップSE○という)。
【0046】
機体2が左下がりになっていた場合には、前記右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、機体2の右側の車高が下限位置になっているか否かを判定する(ステップSE2)。機体2の右側の車高が下限に達していない場合(即ち、機体2の右側をさらに下降させる余地がある場合)には、前記右車高シリンダソレノイド79を開き、機体2の右側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の右側を下降させ(ステップSE3)て機体2を水平状態にする。
【0047】
前記ステップSE2で、機体2の右側の車高が下限状態になっている場合には、前記左車高ポテンショメータ73の出力に基づいて、機体2の左側の車高が上限状態になっているか否かを判定する(ステップSE4)。機体2の左側の車高が上限状態になっていない場合(即ち、機体2の左側をさらに上昇させる余地がある場合)には、前記左車高シリンダソレノイド78を開き、機体2の左側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の左側を上昇させ(ステップSE5)て機体2を水平状態にする。
【0048】
なお、機体2が左下がりの状態で、機体2の右側が下限状態にあり、かつ機体2の左側が上限状態にある場合には、機体2の水平制御は行われない。
【0049】
前記ステップSE1で、機体2が右下がりになっていた場合には、前記左車高ポテンショメータ73の出力に基づいて、機体2の左側の車高が下限位置になっているか否かを判定する(ステップSE6)。機体2の左側の車高が下限に達していない場合(即ち、機体2の左側をさらに下降させる余地がある場合)には、前記左車高シリンダソレノイド78を開き、機体2の左側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の左側を下降させ(ステップSE7)て機体2を水平状態にする。
【0050】
前記ステップSE6で、機体2の左側の車高が下限状態になっている場合(即ち、機体2の左側をさらに下降させる余地がない場合)には、前記右車高ポテンショメータ74の出力に基づいて、機体2の右側の車高が上限状態になっているか否かを判定する(ステップSE8)。機体2の右側の車高が上限状態になっていない場合(即ち、機体2の右側をさらに上昇させる余地がある場合)には、前記右車高シリンダソレノイド79を開き、機体2の右側の走行装置10に配置された高さ調節装置30の油圧シリンダ31を作動させ、機体2の右側を上昇させ(ステップSE9)て機体2を水平状態にする。
【0051】
なお、機体2が右下がりの状態で、機体2の左側が下限状態にあり、かつ機体2の右側が上限状態にある場合には、機体2の水平制御は行われない。
【0052】
前記高さ調節装置30は、水平制御装置の左右高さ調節装置であるので、水平制御装置を、前進時には少なくとも一方の高さ調節装置30が上限となる上限基準により、また後進時には少なくとも一方の高さ調節装置30が下限となる下限基準により制御することにより、容易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明を適用するコンバインの斜視図である。
【図2】図1に示す走行装置の側面図である。
【図3】図1に示すコンバインの運転席の平面図である。
【図4】図1に示すコンバインの制御装置を示すブロック線図である。
【図5】図4に示す制御装置で行う制御手順を示すプログラムフローチャートである。
【図6】図4に示す制御装置で行う制御手順を示すプログラムフローチャートである。
【図7】図4に示す制御装置で行う制御手順を示すプログラムフローチャートである。
【図8】図4に示す制御装置で行う制御手順を示すプログラムフローチャートである。
【図9】図4に示す制御装置で行う制御手順を示すプログラムフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
1 コンバイン
2 機体
10 走行装置
30 高さ調節装置
63 湿田スイッチ
71 水平制御装置(制御装置)
76 前後進センサ(主変速ポテンショメータ)
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
【出願日】 平成16年3月23日(2004.3.23)
【代理人】 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫

【公開番号】 特開2005−269944(P2005−269944A)
【公開日】 平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願番号】 特願2004−85802(P2004−85802)