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【発明の名称】 走行型芝刈機
【発明者】 【氏名】栖原 康行
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】走行機体の両後車輪の前側に刈取機構を前記両後車輪の後側に刈り取った芝草を受け入れるキャッチャボックスを配設し、前記刈取機構にて刈り取った芝草を前記キャッチャボックスに導く排出ダクトを備え、更に前記キャッチャボックスを、受入れ口部が前記排出ダストに向かう前向き姿勢と、下向きになる下向き姿勢とに回動可能に構成した走行型芝刈機において、前記キャッチャボックスを装着する構造の簡単化及び軽量化を図る。

【解決手段】走行機体1の車体フレーム1aの後端部をキャッチャボックス14内に受け入れ口部から挿入して、この後端部にキャッチャボックスを回動自在に枢着する一方、排出ダクトの後端部の部分に門型にした枠部材18を車体フレームに取付けて設け、この枠部材と排出ダクトとの間に、その間の隙間を塞ぐ板部材を設け、この板部材にキャッチャボックスを前向き姿勢にした時その受け入れ口14aの縁枠を接当する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも左右一対の後車輪にて支持された走行機体のうち前記両後車輪の前側に、刈取機構を、前記両後車輪の後側に、前記刈取機構にて刈り取った芝草を受け入れるキャッチャーボックスを各々配設する一方、前記両後車輪の間に、前記刈取機構にて刈り取った芝草を前記キャッチャーボックスに導く排出ダクトを配設し、更に、前記キャッチャーボックスを、その受け入れ口部が前記排出ダストの後端口に向かう前向き姿勢と、下向きになる下向き姿勢とに回動可能に構成して成る走行型芝刈機において、
前記走行機体のうちその前後方向に延びる車体フレームの後端部を、前記キャッチャーボックス内に、その受け入れ口部から挿入して、この後端部に、前記キャッチャーボックスを回動自在に枢着する一方、前記排出ダクトの後端部の部分に、当該排出ダクトの左右両側及び上側を囲う門型にした枠部材を、前記車体フレームに取付けて設け、この枠部材と前記排出ダクトとの間に、その間の隙間を塞ぐ板部材を設けて、この板部材に、前記キャッチャーボックスを前向き姿勢にしたときその受け入れ口の縁枠が接当するように構成したことを特徴とする走行型芝刈機。
【請求項2】
前記請求項1の記載において、前記板部材を、前記排出ダクトの後端口から適宜寸法だけ前側に位置したことを特徴とする走行型芝刈機。
【請求項3】
前記請求項1又は2の記載において、前記枠部材及び前記板部材を着脱自在に構成したことを特徴とする走行型芝刈機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータリーモア等の刈取機構を走行機体に装着して、この走行機体を走行しながら芝刈りを行うようにした走行型の芝刈機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
先行技術としての特許文献1には、この走行型芝刈機に関し、左右一対の前車輪及び後車輪に支持された走行機体のうち、前記前車輪と後車輪との間の部位に、ロータリーモア等の刈取機構を装着し、この刈取機構にて刈り取った芝草を、前記走行機体の後部に設けたキャッチャーボックス内に、前記両後車輪の間を後方に延びるように配設した排出ダストを介して導くようにする一方、前記キャッチャーボックスを、当該キャッチャーボックス内への受け入れ口部が前記排出ダストの後端口に向かう位置と、下向きになる位置とに回動可能に設けて成る走行型芝刈機が記載されている。
【特許文献1】特開2000−50716号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、この先行技術は、前記排出ダストの後端に、当該排出ダクトの周囲を囲うようにした支持枠体を設けて、この支持枠体に、前記キャッチャーボックスを、回動可能に装着していることにより、前記支持枠体を、これに適宜の補強部材を設ける等して、高い剛性を有するものに構成しなければならないから、部品点数が増大するばかりか、重量の大幅なアップ、組み立て手数の増大、大型化を招来するという問題があった。
【0004】
本発明は、この問題を解消して走行型の芝刈機を提供することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は、
「少なくとも左右一対の後車輪にて支持された走行機体のうち前記両後車輪の前側に、刈取機構を、前記両後車輪の後側に、前記刈取機構にて刈り取った芝草を受け入れるキャッチャーボックスを各々配設する一方、前記両後車輪の間に、前記刈取機構にて刈り取った芝草を前記キャッチャーボックスに導く排出ダクトを配設し、更に、前記キャッチャーボックスを、その受け入れ口部が前記排出ダストの後端口に向かう前向き姿勢と、下向きになる下向き姿勢とに回動可能に構成して成る走行型芝刈機において、
前記走行機体のうちその前後方向に延びる車体フレームの後端部を、前記キャッチャーボックス内に、その受け入れ口部から挿入して、この後端部に、前記キャッチャーボックスを回動自在に枢着する一方、前記排出ダクトの後端部の部分に、当該排出ダクトの左右両側及び上側を囲う門型にした枠部材を、前記車体フレームに取付けて設け、この枠部材と前記排出ダクトとの間に、その間の隙間を塞ぐ板部材を設けて、この板部材に、前記キャッチャーボックスを前向き姿勢にしたときその受け入れ口の縁枠が接当するように構成した。」
ことを特徴としている。
【0006】
また、本発明の請求項2は、
「前記請求項1の記載において、前記板部材を、前記排出ダクトの後端口から適宜寸法だけ前側に位置する。」
ことを特徴としている。
【0007】
更にまた、本発明の請求項3は、
「前記請求項1又は2の記載において、前記枠部材及び前記板部材を着脱自在に構成した。」
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
前記請求項1に記載の構成にすることにより、キャッチャーボックスを、走行機体における車体フレームにて支持することができる一方、前記キャッチャーボックスをその受け入れ口が排出ダクトに向かう前向き姿勢にしたとき当該受け入れ口の縁枠が接当する板部材の周囲は、前記フレームに排出ダクトを囲うように取付けた門型の枠部材にて補強されているから、前記部分における構造を、従来の場合よりも部品点数を少なくし、且つ、所定の剛性を保った状態のもとで、大幅に簡単化できるとともに、軽量化及び小型化できる。
【0009】
また、請求項2に記載の構成にすることにより、前記板部材に、前記キャッチャーボックスを前向きに姿勢にしてその受け入れ口の縁枠を接当したとき、前記排出ダクトの後端口が適宜寸法だけ前記キャッチャーボックス内に突出することになるから、刈り取った芝草を前記排出ダクトから前記キャッチャーボックス内に導くことが、芝草の外部への漏れだしを阻止した状態で円滑にできる。
【0010】
更にまた、請求項3に記載の構成にすることにより、組み立て及び分解が容易になり、この組み立て・分解に要する手数を大幅に軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図6の図面について説明する。
【0012】
この図において、符号1は、前後方向に延びる左右一対の車体フレーム1aにて構成した走行機体を示し、この走行機体1は、左右一対の前車輪2と、同じく左右一対の後車輪3とで支持され、且つ、この走行機体1の前部上面には、エンジン4が搭載されているとともに、前記両前車輪2を同時に回動するように舵取りするための操縦ハンドル5が設けられ、また、前記走行機体1の後部上面には、作業者が座る操縦座席6が設けられている。更にまた、前記走行機体1の上面には、前記両後車輪3の上部を覆うフェンダー7aと、前記操縦座席の前側の部分にステップ台7bとを備えたフロントカウル7が、走行機体1の全体を覆うように設けられ、このフロントカウル7には、前記エンジン4に対するボンネットカバー8が開閉可能に設けられている。
【0013】
前記両後車輪3は、前記走行機体1における両車体フレーム1aの外側面に上下方向に延びるように固着したブラケット9の下端に装着されている。
【0014】
前記走行機体1における下面側で、且つ、前記両前車輪2と両後車輪3との間には、刈取機構としてのロータリーモア10が、左右一対の前部リンク11と、後部リンク12とにより上下動可能に装着され、且つ、前記操縦座席6の右側に配設した昇降操作レバー(図示せず)の回動によって、上下動するように構成されている。
【0015】
一方、前記走行機体1における両車体フレーム1aの後部を、後方に向かって斜め上向きに傾斜するように折り曲げて、この下面のうち前記両後車輪3間、正確には、後車輪3が取付く左右一対のブラケット9間の部分に、前記ロータリーモア10にて刈り取った芝草を後ろ方向に導くようにした排出ダクト13が、後方に延びるように配設されている。
【0016】
また、前記走行機体1における車体フレーム1aのうち前記前記排出ダクト28の上部で、且つ、前記操縦座席6の下部の部位には、図示していないが、前記エンジン4の回転を適宜変速して前記両後車輪3に伝達するための走行ミッション機構が設けられている。
【0017】
前記走行機体1における後部には、前記ロータリーモア10にて刈り取った芝草を受け入れるためのキャッチャーボックス14が、以下に述べるような構造にして装着されている。
【0018】
すなわち、前記両車体フレーム1aの後端部1a′を、前記キャッチャーボックス14内に、その前端における受け入れ口14a内から突出して、この後端部1a′に、前記キャッチャーボックス14を、前記走行機体1における走行方向に対して直角方向に延びる支持軸15にて、図1に実線で示すように、その受け入れ口14aが前記排出ダクト13における後端口13aに向かう前向き姿勢と、図1に二点鎖線で示すように、その受け入れ口14aが下向きになる下向き姿勢とに自在に回動するように枢着して、このキャッチャーボックス14を、前記操縦座席6の右側に配設した操作レバー16にリンク機構17を介して連結することにより、前記操作レバー16を、図1に実線で示すように、下側の位置にしたとき前記キャッチャーボックス14が前向き姿勢になり、前記操作レバー16を、図1に二点鎖線で示すように上側の位置にしたとき前記キャッチャーボックス14が下向き姿勢になるように構成する。
【0019】
なお、前記キャッチャーボックス14の全体は、その受け入れ口14aを除いて通気性の布帛又は網にて覆われている。
【0020】
そして、前記排出ダクト13における後端口13aの部分には、中空部材を前記排出ダクト13の左右両側及び上側の三方を囲うように門型に折り曲げして成る枠部材18が、前記両車体フレーム1aに図示しないボルト等にて着脱可能に取付けるようにして配設され、この枠部材18の内側には、前記排出ダクト13における左右両側面との間の隙間を塞ぐ左右一対の板部材19a,19b、及び前記排出ダクト13における上面との間の隙間を塞ぐ板部材19cが、図示しないボルトの締結等により着脱可能に取付けて、この各板部材19a,19b,19cに対して、前記キャッチャーボックス14を前向き姿勢にしたときその受け入れ口14aにおける周囲の縁枠14a′が、前記枠部材18の内側において接当するように構成する。
【0021】
一方、前記各板部材19a,19b,19cを、図6に示すように、前記枠部材18における走行機体の前進方向の前側面に取付けることにより、前記排出ダクト13における後端口13aよりも適宜寸法Sだけ前側に位置する。
【0022】
また、前記フロントカウル7の後端を、前記枠部材18に対して着脱可能に取付けるという構成にしている。
【0023】
前記した構成にすることにより、キャッチャーボックス14を、走行機体1における車体フレーム1aにて直接支持することができる一方、前記キャッチャーボックス14をその受け入れ口14aが排出ダクト13に向かう前向き姿勢にしたとき当該受け入れ口14aの縁14a′が接当する各板部材19a,19b,19cの周囲を、前記車体フレーム1aに排出ダクト13を囲うように取付けた門型の枠部材18にて確実に補強することができる。
【0024】
また、前記キャッチャーボックス14を前向き姿勢にしたとき、前記排出ダクト13における後端口13aが、前記キャッチャーボックス14内に適宜寸法Sだけ突出することにより、刈り取った芝草を前記排出ダクト13から前記キャッチャーボックス14内に導くことが、芝草の外部への漏れだしを阻止した状態で円滑にできる。
【0025】
更にまた、前記枠部材18及び前記各板部材19a,19b,19cは着脱可能であるから、これらの組み立て及び分解が容易にできる。
【0026】
前記した構成において、前記排出ダクト13の左右両側における板部材19a,19bのうちいずれか一方、例えば、右側の板部材19bには、前記キャッチャーボックス14内に溜まる芝草量を検出するための芝草センサー20を設けて、前記キャッチャーボックス14内に芝草が所定量に溜まると、作業者にその旨を知らせるか、刈取作業を中止するか、或いは、前記キャッチャーボックス14を下向きに姿勢にするように構成している。この芝草センサー20は、前記排出ダクト13における底面からこの排出ダクト13の高さ寸法Hの半分までの高さ範囲内に設けることにより、芝草量の検出が確実にできるようにに構成され、且つ、その接触子20aは、その上面に芝草が堆積しないように下向きに構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】走行型芝刈機の側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図2のIII −III 視拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV視断面図である。
【図5】図3のV−V視断面図である。
【図6】図5のVI−VI視断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 走行機体
1a 車体フレーム
2 前車輪
3 後車輪
4 エンジン
5 操縦ハンドル
6 操縦座席
10 ロータリーモア
14 キャッチャーボックス
14a 受け入れ口
14a′ 縁枠
15 支持軸
16 操作レバー
18 枠部材
19a,19b,19c 板部材
20 芝草センサー
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成16年2月3日(2004.2.3)
【代理人】 【識別番号】100079131
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫

【識別番号】100096747
【弁理士】
【氏名又は名称】東野 正

【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸

【公開番号】 特開2005−218304(P2005−218304A)
【公開日】 平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願番号】 特願2004−26486(P2004−26486)