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【発明の名称】 収穫機の刈取り前処理装置
【発明者】 【氏名】南 龍一
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】西 輝雄
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】加藤 裕治
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】せん 志平
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】植立茎稈を無端回動ベルト51によって刈取り装置34に搬送するに当たり、茎稈ボリュームが大小いずれの場合もスムーズに搬送できるようにし、かつ、大ボリュームの場合でも隣接の搬送経路に搬送障害が出ないようにする。

【解決手段】無端回動ベルト51に対向する位置に、搬送茎稈に対して搬送案内作用する搬送ガイド体52及び搬送ガイド杆53を設けてある。搬送ガイド体52は、後搬送ガイド部52bによって搬送案内するように、かつ、茎稈からの当接反力によって弾性変形しないように剛体型に構成してある。搬送ガイド杆53は、茎稈に当接しない状態では搬送ガイド体52の後搬送ガイド部52bから無端回動ベルト51の方に突出するように、かつ、茎稈からの設定値以上の当接反力によって無端回動ベルト51から離間する方向に弾性変位するように弾性杆によって構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
茎稈引起し装置からの植立茎稈の株元側を茎稈刈取装置に供給する無端回動ベルトを設けた収穫機の刈取り前処理装置であって、
前記無端回動ベルトに対向してこの無端回動ベルトによる搬送茎稈に対して搬送案内作用する搬送ガイド杆及び搬送ガイド体を、搬送茎稈の稈身方向に近接し合った状態で設け、
前記搬送ガイド体を、搬送茎稈に対する当接による反力によって弾性変形しないように剛体型に構成し、
前記搬送ガイド杆を、搬送茎稈に対する当接による設定値以上の反力によって前記無端回動ベルトから離間する方向に弾性変位するように弾性杆によって構成するとともに非搬送案内作用状態では前記搬送ガイド体の作用部より前記無端回動ベルトの方に突出するように構成してある収穫機の刈取り前処理装置。
【請求項2】
前記搬送ガイド体を、板金製にして剛体型に構成してある請求項1記載の収穫機の刈取り前処理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、茎稈引起し装置からの植立茎稈の株元側を茎稈刈取装置に供給する無端回動ベルトを設けた収穫機の刈取り前処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記刈取り前処理装置にあっては、無端回動ベルトに対向する搬送ガイドを設け、茎稈引起し装置からの植立茎稈の株元側を搬送ガイドによって搬送案内しながら、無端回動ベルトによって搬送することにより、植立茎稈の株元側を茎稈刈取装置に供給するように構成される。
【0003】
この種の刈取り前処理装置にあっては、従来、たとえば特許文献1に示されるように、搬送ガイド12として、搬送茎稈のボリュームによっては搬送茎稈に対する当接による反力によって無端回動ベルト11から離間する方向に弾性変位するように、弾性杆によって構成したものが採用されていた。
【0004】
【特許文献1】特開平5−284839号公報(〔0008〕欄、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
搬送ガイドとして弾性杆で成るものを採用し、多量の茎稈が導入されるなど、搬送茎稈のボリュームが大である場合も弾性ガイドによって搬送案内されるようにすると、搬送ガイドが搬送茎稈の大ボリュームのために大きく変位して塑性変形してしまうことがあった。また、搬送ガイドが大きく変位すると、この搬送ガイドによって搬送案内される茎稈が搬送される経路に隣接する茎稈搬送経路に搬送ガイドの端部が入り込み、これが障害になって隣接搬送経路を茎稈が流れにくくなることもあった。
【0006】
本発明の目的は、茎稈が小ボリームであっても大ボリュームであってもスムーズに搬送されるのみならず、大ボリュームであっても上記したトラブルの発生を回避することができる収穫機の刈取り前処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第1発明にあっては、茎稈引起し装置からの植立茎稈の株元側を茎稈刈取装置に供給する無端回動ベルトを設けた収穫機の刈取り前処理装置において、
前記無端回動ベルトに対向してこの無端回動ベルトによる搬送茎稈に対して搬送案内作用する搬送ガイド杆及び搬送ガイド体を、搬送茎稈の稈身方向に近接し合った状態で設け、前記搬送ガイド体を、搬送茎稈に対する当接による反力によって弾性変形しないように剛体型に構成し、前記搬送ガイド杆を、搬送茎稈に対する当接による設定値以上の反力によって前記無端回動ベルトから離間する方向に弾性変位するように弾性杆によって構成するとともに非搬送案内作用状態では前記搬送ガイド体の作用部より前記無端回動ベルトの方に突出するように構成してある。
【0008】
すなわち、導入される植立茎稈が小ボリュームの場合、弾性杆で成る搬送ガイド杆が搬送ガイド体の作用部より無端回動ベルトの方に突出して植立茎稈が搬送ガイド杆と無端回動ベルトによって挟まれる状態になり、搬送ガイド杆及び無端回動ベルトが植立茎稈に対して適切に案内作用や搬送作用するようになる。
【0009】
導入される植立茎稈が大ボリュームの場合、搬送ガイド杆が茎稈からの当接反力のために無端回動ベルトから離間する方向に弾性変位して搬送ガイド体の方に引退し、植立茎稈が搬送ガイド体と無端回動ベルトによって挟まれる状態になり、搬送ガイド体及び無端回動ベルトが植立茎稈に対して適切に案内作用や搬送作用するようになる。このとき、搬送ガイド体が剛体型のために植立茎稈からの当接反力によって変形しないで植立茎稈に対して強固にストッパー作用する。これにより、搬送ガイド杆は、茎稈からの当接反力によって搬送ガイド体に引退するまでは弾性変形してもそれ以上は大きく変形せず、搬送ガイド杆が大幅に変形して塑性変形したり隣接の茎稈搬送経路に入り込んだりすることを回避できるようになる。
【0010】
従って、本第1発明によれば、導入される植立茎稈が小ボリームであっても大ボリュームであっても、搬送ガイド杆又は搬送ガイド体による案内作用と、無端回動ベルトによる搬送作用とによってスムーズに刈取装置に供給することができる。しかも、大ボリュームの場合でも、搬送ガイド杆が大幅に変形して塑性変形してしまったり隣接の茎稈搬送経路に入り込んだりすることを防止し、搬送ガイド杆が塑性変形して案内不良を起こしたり、隣接の茎稈搬送経路に入って搬送障害を起こしたりして搬送不良が発生することを回避することができる。
【0011】
本第2発明にあっては、本第1発明の構成において、前記搬送ガイド体を、板金製にして剛体型に構成してある。
【0012】
すなわち、閉ループ形に屈曲成形した丸棒材などによっても、剛体型の搬送ガイド体を構成することができるが、この搬送ガイド体の場合、搬送茎稈がループ内に入り込んで絡み付く事態が発生しやすくなる。また、搬送ガイド体の製作に手間やコストが掛かりやすくなる。これに対し、搬送ガイド体を板金製にして剛体型に構成してあるものだから、剛体型の搬送ガイド体を、上記した茎稈の絡み付きが発生しない状態に、かつ、製作容易に得ることができる。
【0013】
従って、本第2発明によれば、大ボリュームの場合でも、搬送ガイド杆が変形したり隣接の茎稈搬送経路に入り込んだりすることを防止しながらスムーズに茎稈搬送することができるものを、茎稈が搬送ガイド体に絡み付いて搬送不良が発生しない状態に得ることができる。また、搬送ガイド体の製作面から安価に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、クローラ式走行装置1、運転座席2aが装備された運転部2、運転座席2aの下方に位置するエンジン11が装備された原動部10を備え、前記クローラ式走行装置1が前記エンジン11からの駆動力によって駆動されて走行する自走機体の機体フレーム3の前部に刈取り前処理装置30を連結し、前記機体フレーム3の後側に、脱穀装置4、及び、袋詰めタンク41が装備された袋詰め部40を設け、前記脱穀装置4の後部に排ワラ処理装置5を設けて、稲、麦などを収穫するコンバインを構成してある。
【0015】
すなわち、図2に示すように、刈取り前処理装置30の前処理部フレーム33にリフトシリンダ6を連結してあり、このリフトシリンダ6を操作すると、リフトシリンダ6が前処理部フレーム33を機体フレーム3に対して上下に揺動操作して刈取り前処理装置30を分草具31や、茎稈引起し装置32の下部が地面上近くに位置した下降作業状態と、分草具31や茎稈引起し装置32が地面上から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降操作する。刈取り前処理装置30を下降作業状態にして自走機体を走行させると、刈取り前処理装置30は、分草具31によって植立穀稈を刈取り対象と非刈取り対象とに分草し、分草具31からの刈り取り対象の植立穀稈を茎稈引起し装置32よって引起し処理しながら刈取装置34によって刈取り処理し、刈取穀稈を供給搬送装置35によって機体後方向きに搬送して脱穀装置4の脱穀フィードチェーン4aに供給する。脱穀装置4は、脱穀フィードチェーン4aによって刈取穀稈の株元側を挟持搬送しながら穂先側を脱穀部(図示せず)に供給して回動する扱胴(図示せず)によって扱き処理し、脱穀排ワラを排ワラ処理装置5に供給し、脱穀粒を袋詰め部40の袋詰めタンク41に供給する。排ワラ処理装置5は、脱穀装置4からの脱穀排ワラを長ワラ状態のままで機体後方に落下させる長ワラ放出処理を行なったり、排ワラ細断装置(図示せず)によって細断して落下させる細断処理を行なったりする。
【0016】
図1に示すように、袋詰め部40は、前記袋詰めタンク41、この袋詰めタンク41の下部に機体前後方向に並べて設けた袋詰め吐出筒42、袋詰めタンク41の下方に位置する袋支持杆43及び袋受けデッキ44を備えて構成してあり、袋支持杆43の基端側に空の穀粒袋を装着して収納しておき、この穀粒袋を袋支持杆43の基端側から先端側に取り出して袋詰め吐出筒42に装着することにより、袋詰めタンク41の穀粒が袋詰め吐出筒42から穀粒袋に吐出されて袋詰めすることができるようになっている。
【0017】
自走機体の袋詰め部40が位置する側の横側に、脱穀粒の袋詰め作業を行なう補助作業者の搭乗に主として使用する補助者用ステップ45を設けてある。
この補助者用ステップ45は、このステップ45の自走機体横方向での一端側に配置した自走機体前後向きの軸芯Xまわりで機体フレーム3に対して上下に揺動操作できるように連結しており、上下に揺動操作されることにより、機体フレーム3に対して上昇揺動して袋詰め部40の横外側に起立した上昇格納状態と、機体フレーム3から自走機体の横外側に水平またはほぼ水平に延出した下降使用状態とに切り換わるようになっている。
【0018】
刈取り前処理装置30について、さらに詳述すると、図2,3などに示す如く構成してある。
すなわち、伝動ケースに兼用の前記前処理部フレーム33、この前処理部フレーム33の先端に中間部が連結した機体横向きの伝動ケース36、この伝動ケース36に基端側が連結するとともに機体横向きの刈り刃フレーム37、及び、機体横方向に並ぶ複数本の機体前後向きの分草フレーム38を有した引起し刈取りフレームなどによって前処理機枠を構成し、各分草フレーム38の先端に前記分草具31を設け、隣り合う一対の分草フレーム38どうしの間に茎稈引起し搬送経路Rを設け、各茎稈引起し搬送経路Rの横側部に1個ずつ位置する状態で機体横方向に並ぶ複数個の前記茎稈引起し装置32を、機体上方側ほどやや機体後方側に位置する傾斜姿勢にして所定の前記分草フレーム38の前記分草具31の後側に立設し、各茎稈引起し搬送経路Rの前記分草具31の後方側に、無端回動ベルト51を備えた搬送装置50を設け、前記刈り刃フレーム37にバリカン型の前記刈取装置34を設け、この刈取装置34の上方近くの機体横方向での2箇所に、左右一対の掻き込み回転体39を掻き込み歯が互いに噛合う状態で回動自在に設け、刈取り装置34の上方から脱穀装置4の脱穀フィードチェーン4aの始端部付近にわたって前記供給搬送装置35を設けて構成してある。
【0019】
図3,4,5に示すように、前記各搬送装置50は、刈取装置34の前方に搬送始端部が位置し、刈取装置34の上方に搬送終端部が位置するように配置した前記無端回動ベルト51、この無端回動ベルト51が植立茎稈に対して搬送作用する部位に対向するように配置した搬送ガイド体52、前記無段回動ベルト51の前記搬送作用部位に対向するように、かつ、前記搬送ガイド体52と搬送茎稈の稈身方向に近接し合うように搬送ガイド体52の上面側に配置した搬送ガイド杆53を備えて構成してある。
【0020】
無端回動ベルト51は、ベルトの複数箇所からベルトループの外側に向けて延出したアーム形の突起51aを備えており、茎稈引起し装置32が引起し処理しながら機体後方側に搬送する植立茎稈の株元側を突起51aによって機体後方側に係止搬送して刈取装置34に供給する。
【0021】
前記搬送ガイド体52は、前記分草フレーム38に固定の支持板54に前端側が固定された機体上下方向視で菱形の板金によって構成することにより、植立茎稈の株元側に対して当接して搬送案内するとともに植立茎稈に対する当接による植立茎稈からの反力によっては弾性変形しない剛体型の前搬送ガイド部52aと後搬送ガイド部52bとを備えており、前搬送ガイド部52aによって茎稈引起し装置32からの植立茎稈の株元側を無端回動ベルト51の搬送作用部位に至るように搬送案内し、後搬送ガイド部52bによって無端回動ベルト51が前記突起51aによって搬送する植立茎稈の株元側を刈取装置34に至るように搬送案内するようになっている。
【0022】
前記搬送ガイド杆53は、前記搬送ガイド体52の上面側に前端側が固定され、後端側が搬送ガイド体52などに固定されない自由状態になった弾性杆によって構成してあり、植立茎稈に当接しない非搬送案内作用状態にある場合には、搬送ガイド体52の後搬送ガイド部52bから無端回動ベルト51の方に突出した状態になり、無端回動ベルト51が搬送する植立茎稈に当接してこの当接による植立茎稈からの反力のために無体回動ベルト51から離間する方向に弾性変形しても、前記反力が設定値より小にある場合は、弾性杆が備える弾性復元力のために植立茎稈からの反力に抗して搬送ガイド体52の後搬送ガイド部52bから無端回動ベルト51の方に突出して無端回動ベルト51が搬送する植立茎稈を刈取装置34に至るように搬送案内する状態になり、無端回動ベルト51が搬送する植立茎稈からの反力が前記設定値以上にある場合には、その反力のために無端回動ベルト51から離間する方向に弾性変形して搬送ガイド体52の後搬送ガイド部52bの機体横方向での内側に引退する状態になるようになっている。
【0023】
図4などに示すように、各搬送装置50のうちの隣り合う一対の搬送装置50の一方と他方の搬送ガイド体52も搬送ガイド杆53も、同一の板金部材又は同一の弾性杆によって構成してある。
【0024】
これにより、各搬送装置50は、茎稈引起し装置32によって引起し処理されながら機体後方側に搬送されている植立茎稈の株元側を、搬送ガイド体52の前搬送ガイド部52aによって無端回動ベルト51の搬送作用部位の始端部に搬送案内し、無端回動ベルト51に導入された植立茎稈のボリュームが搬送ガイド杆53の弾性力によって決まる設定ボリュームより小の場合、図4(イ)に示す如くその植立茎稈の株元側を無端回動ベルト51の突起51aによる搬送作用と、搬送ガイド杆53による搬送案内とによって機体後方側に搬送して刈取り装置34に供給する。無端回動ベルト51に導入された植立茎稈のボリュームが前記設定ボリューム以上の場合、図4(ロ)に示す如く搬送ガイド杆35が植立茎稈の押圧作用によって弾性変形して搬送ガイド体52に内側に引退し、その植立茎稈の株元側を無端回動ベルト51の突起51aによる搬送作用と、搬送ガイド体52の後搬送ガイド部52bによる搬送案内とによって機体後方側に搬送して刈取装置34に供給する。
【0025】
従って、刈取り前処理装置30は、各分草具31によって植立穀稈を刈取り対象と非刈取り対象とに分草したり、隣り合う植立穀稈と分草したりするとともに刈取り対象の植立穀稈を分草具31の横側の茎稈引起し搬送経路Rの始端部に導入する。各茎稈引起し経路Rに導入された植立穀稈をその茎稈引起し経路Rに対応する茎稈引起し装置32の引起し作用側を引起しケースから突出した状態で上昇移動する引起し爪32aによって引起し処理しながら機体後方側に搬送し、これとともに、引起し処理される植立穀稈の株元側を搬送装置50の搬送ガイド体52の前搬送ガイド部52aによって無端回動ベルト51に供給し、この無体回動ベルト51による搬送作用と、搬送ガイド杆53又は搬送ガイド体52の後搬送ガイド部52bによる搬送案内とによって機体後方側に搬送して刈取装置34に供給してこの刈取装置34によって刈取り処理する。各一対の搬送装置50によって刈取装置34に供給されて刈取り処理された2条分の刈取穀稈の株元側をその搬送装置50対に対応する一対の掻き込み回転体39,39によって刈取装置34の後方に掻き込み搬送する。一方の一対の掻き込み回転体39,39からの刈取穀稈を供給搬送装置35の主搬送装置部35aの株元側挟持搬送装置と穂先側係止搬送装置とによって立ち姿勢に保持しながら機体横一側方でかつ機体後方に向けて搬送し、他方の一対の掻き込み回転体39,39からの刈取穀稈を供給搬送装置35の副搬送装置部35bの株元側挟持搬送装置と穂先側係止搬送装置とによって立ち姿勢に保持しながら供給搬送装置35の主搬送装置部35aの搬送途中に搬送して合流させ、この合流した刈取穀稈を供給搬送装置35の主搬送装置部35aによって立ち姿勢に保持しながらさらに機体横一側方でかつ機体後方に向けて搬送し、この主搬送装置部35aの搬送終端部で、穂先側係止搬送装置と株元側挟持搬送装置とが機体横方向に離れることによって刈取り穀稈を立ち姿勢から横倒れ姿勢に姿勢変更し、横倒れ姿勢で脱穀フィードチェーン4aの始端部に供給する。
【0026】
図6に示すように、搬送ガイド杆53の基端側に、搬送ガイド杆53を構成する丸棒材の屈曲成形によって形成した機体前後向きで、一端側で開口した取り付け長孔55が付いた取り付け部を設け、この取り付け長孔55に装着した連結ネジ56の締め付け力によって搬送ガイド杆53の基端側を搬送ガイド体52の上面側に締め付け固定してある。前記取り付け長孔55は、その奥側に至るほど横幅が狭くなる奥細り形に設定してある。
これにより、図6(イ)に連結ネジ56が取付け長孔55の開口側に位置した場合を示し、図6(ロ)に連結ネジ56が取付け長孔55の奥側に位置した場合を示すように、搬送ガイド杆53を取り付け長孔53に沿わせて連結ネジ56に対して機体前後方向にスライド調節し、連結ネジ56が取り付け長孔55の奥側に位置するほど連結ネジ56による取り付け長孔55の押し広げが大になり、搬送ガイド杆53が無端回動ベルト51に対して近づいていく。つまり、搬送ガイド杆53を取り付け長孔55に沿わせて連結ネジ56に対してスライド調節することにより、搬送茎稈のボリューム変化にかかわらず搬送ガイド杆53が適切に作用するように、搬送ガイド杆53を無端回動ベルト51に対して遠近調節することができる。
【0027】
〔別実施形態〕
上記実施形態の如く搬送ガイド体52を板金製にすることにより、搬送茎稈からの当接反力によって弾性変形しないように剛体型に構成して実施する他、閉ループ側に屈曲成形した丸棒材などのループ形棒材によって構成することによって剛体型に構成して実施してもよいのであり、この場合も本発明の目的を達成することができる。
【0028】
また、本発明は、コンバインの他、各種の作物を収穫対象物する作業機に装備される刈取り前処理装置にも適用できる。従って、これらコンバイン、作業機などを総称して収穫機と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】コンバイン全体の側面図
【図2】コンバイン前部の側面図
【図3】刈取り前処理装置の概略平面図
【図4】(イ)は、茎稈ボリュームが小の場合の搬送装置の平面図、(ロ)は、茎稈ボリュームが大の場合の搬送装置の平面図
【図5】搬送装置の側面図
【図6】(イ)は、連結ネジが取付け長孔の開口側に位置した場合の搬送ガイド杆の平面図、(ロ)は、連結ネジが取付け長孔の奥側に位置した場合の搬送ガイド杆の平面図
【符号の説明】
【0030】
32 茎稈引起し装置
34 刈取装置
51 無端回動ベルト
52 搬送ガイド体
52a 搬送ガイド体の作用部
53 搬送ガイド杆
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成16年1月26日(2004.1.26)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎

【公開番号】 特開2005−204623(P2005−204623A)
【公開日】 平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願番号】 特願2004−17425(P2004−17425)