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【発明の名称】 コンバインのエンジン支持構造
【発明者】 【氏名】小松 正寛
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】義田 修務
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【氏名】吉田 雅彦
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内

【要約】 【課題】縦置きエンジンを安定して支持するコンバインのエンジン支持構造を提供することを課題としている。

【解決手段】走行装置1を支持する前後方向のメインフレーム17L,17Rを有する機体フレーム12上に、機体2の内側に向かって駆動力を出力するようにエンジン13を縦置きに搭載し、エンジン13を機体フレーム12に搭載するためのマウントフレーム14のうち機体内側に位置するマウントフレーム14bF,14bRをメインフレーム17Rに固定した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置(1)を備えた機体(2)の機体フレーム(12)上に搭載されるエンジン(13)を備え、機体フレーム(12)が走行装置(1)を支持する前後方向のメインフレーム(17L),(17R)を有するコンバインにおいて、エンジン(13)を縦置きに搭載し、機体(2)の内側に向かって駆動力を出力するように構成し、エンジン(13)を機体フレーム(12)に搭載するためのマウントフレーム(14)を機体フレーム(12)とエンジン(13)との間に設けてエンジン(13)の左右両側に配し、機体内側に位置するマウントフレーム(14bF),(14bR)をメインフレーム(17R)に固定したコンバインのエンジン支持構造。
【請求項2】
左右方向の横フレーム(18),(19)をメインフレーム(17R)に固定して設け、少なくとも機体内側に位置するマウントフレーム(14bF),(14bR)を横フレーム(18),(19)の近傍においてメインフレーム(17R)に固定した請求項1のコンバインのエンジン支持構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインのエンジン支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来機体フレーム上にエンジンを縦置きに搭載し、機体の内側に向かって駆動力を出力するコンバインが公知となっている(例えば特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−235329号公報(第5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしエンジンは機体の内側に向かって駆動力が出力されるため、駆動力の出力に伴いエンジンに機体内側に引っ張られる力がかかる場合がある。この場合エンジンより機体内側に位置するマウントフレームを介して該マウントフレームの機体フレームとの固定部分に高負荷がかかり、支持が安定しないことがあるという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するための本発明のコンバインのエンジン支持構造は、走行装置1を備えた機体2の機体フレーム12上に搭載されるエンジン13を備え、機体フレーム12が走行装置1を支持する前後方向のメインフレーム17L,17Rを有するコンバインにおいて、エンジン13を縦置きに搭載し、機体2の内側に向かって駆動力を出力するように構成し、エンジン13を機体フレーム12に搭載するためのマウントフレーム14を機体フレーム12とエンジン13との間に設けてエンジン13の左右両側に配し、機体内側に位置するマウントフレーム14bF,14bRをメインフレーム17Rに固定したことを第1の特徴としている。
【0005】
第2に左右方向の横フレーム18,19をメインフレーム17Rに固定して設け、少なくとも機体内側に位置するマウントフレーム14bF,14bRを横フレーム18,19の近傍においてメインフレーム17Rに固定したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
以上のように構成される本発明の構造によると、エンジンは機体の内側に向かって駆動力が出力されるため、駆動力の出力に伴いエンジンに機体内側に引っ張られる力がかかる場合がある。この場合機体内側に位置するマウントフレームを介して該マウントフレームの機体フレームとの固定部分に高負荷がかかる。これに対して機体内側に位置するマウントフレームがメインフレームに固定されており、メインフレームは走行装置を支持するために高剛性となっているため、上記のようにエンジンに機体内側に引っ張られる力がかかった場合もエンジンのマウント(搭載)が安定して行われるという効果がある。
【0007】
また少なくとも機体内側に位置するマウントフレームを、メインフレームに固定される横フレームの近傍においてメインフレームに固定することによって、上記マウントフレームは、高剛性のメインフレームの横方向に補強がなされた特に剛性が高い部分に固定され、エンジンのマウントは特に安定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1はコンバインの側面図であり、クローラ式の走行装置1を備えた機体2の前方に前処理部3が上下昇降自在に設けられている。機体2の右側方には運転席4が設けられている。機体2の左側方には脱穀装置6が搭載されている。運転席4の後方にはホッパ7が設けられている。
【0009】
運転席4内には座席8が設けられており、図2に示されるように、座席8の下方にエンジンルーム9が設けられている。エンジンルーム9の外側方はエンジンルーム9内に主に冷却風(空気)を導入する網部を備えたエンジンカバー11が設けられている。図3〜図6に示されるように、エンジンルーム9内には、機体フレーム12上に搭載(マウント)されてエンジン13が縦置きされている。
【0010】
エンジン13はエンジンルームケース10に収容され、エンジンマウントフレーム14を介して前後左右の4点でマウントされている。エンジンマウントフレーム14は中間部分にエンジンマウント16を備え、一端側が機体フレーム12に溶着され、他端側がエンジン13にボルト固定されている。
【0011】
機体フレーム12は、左右に配置された縦方向のメインフレーム17L,17Rを中心に構成されている。右側のメインフレーム17Rには、エンジン13の前方位置で右側方に突出する横フレーム18が一体的に固定されている。エンジン13の後方には、両メインフレーム17L,17Rに一体的に固定されて左右方向に突出する横フレーム19が設けられている。
【0012】
横フレーム19の後方には、両メインフレーム17L,17Rに一体的に固定される横フレーム21が設けられている。横フレーム19と横フレーム21によって脱穀装置6が搭載される。両メインフレーム17L,17R間には、走行装置1を支持する横方向の走行支持フレーム22,23が前後に設けられている。
【0013】
前方の走行支持フレーム22は両メインフレーム17L,17Rに直接固定されており、走行支持フレーム22には、上下方向の支持杆24L,24Rが固定されている。左右の走行装置1のトラックフレーム26は、上記支持杆24L,24Rの下端に支持されている。
【0014】
後方の走行支持フレーム23はブラケット27を介して両メインフレーム17L,17Rに固定されており、走行支持フレーム23の下部左右両端で左右の走行装置1のトラックフレーム26を支持している。両メインフレーム17L,17Rは上記のように左右の走行装置1及び脱穀装置6を支持するため、高剛性である。
【0015】
横フレーム18と横フレーム19との間には、横フレーム18及び横フレーム19に一体的に固定された補助フレーム28が設けられている。補助フレーム28はエンジン13より外側方に位置している。エンジン13は右側のメインフレーム17Rより外側で、横フレーム18と横フレーム19との間に位置しており、外側の前後両エンジンマウントフレーム14aF,14aRは補助フレーム28に固定され、内側の前後両エンジンマウントフレーム14bF,14bRはメインフレーム17Rに固定されている。
【0016】
左右の前方側のエンジンマウントフレーム14aF,14bFは横フレーム18に近接した位置でメインフレーム17R又は補助フレーム28に溶着されている。左右の後方側のエンジンマウントフレーム14aR,14bRは横フレーム19に近接した位置でメインフレーム17R又は補助フレーム28に溶着されている。トランスミッション29は両メインフレーム17L,17R間に配置されている。
【0017】
エンジン13の出力軸は後方に向かって突出しており、2段の出力プーリ31,32が取り付けられている。エンジン13の出力は両出力プーリ31,32を介して、エンジン13より機体内側(左側)に位置するトランスミッション29側と、脱穀装置6側にベルトを介して出力される。
【0018】
このためエンジン13には、後方側が機体内側に引っ張られる力がかかり、内側のエンジンマウントフレーム14bF,14bRを介して該エンジンマウントフレーム14bF,14bRの固定部分に高負荷がかかる。しかし両エンジンマウントフレーム14bF,14bRはメインフレーム17Rに固定されており、上記のようにメインフレーム17Rは高剛性であるため、エンジン13のマウントは安定して行われる。
【0019】
特にエンジンマウントフレーム14bFが横フレーム18に近接した位置で、エンジンマウントフレーム14bRが横フレーム19に近接した位置でメインフレーム17Rに固定されており、両エンジンマウントフレーム14bF,14bRは高剛性のメインフレーム17Rの横方向に補強がなされた特に剛性が高い部分に固定されており、エンジン13のマウントは特に安定している。
【0020】
なお外側のエンジンマウントフレーム14aF,14aRも、横フレーム18又は横フレーム19に近接した位置で補助フレーム28に固定されており、補助フレーム28の横フレーム18,19との固定部分という剛性の高い部分に固定されている。このためエンジン13の外側のマウントも安定して行われる。
【0021】
またエンジン13が縦置きにマウントされているため、エンジン13の後端において駆動力を横方向に取り出すことができ、トランスミッション29や脱穀装置6側への伝動をベルトやプーリによって簡単に行うことができる。ベルトやプーリ等のメンテナンスもエンジン13の前後位置に置いて簡単に行うことができる。なおエンジン13が縦置きとなっているため、エンジン13を機体2の中心側に寄った位置に配置し、機体2の左右バランスを向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】エンジンルーム側方の要部側面図である。
【図3】エンジンのマウント状態を示す機体フレームの要部平面図である。
【図4】エンジンのマウント状態を示す機体フレームの要部側面図である。
【図5】エンジンのマウント状態を示す機体フレームの要部正面図である。
【図6】エンジンのマウント状態を示す機体フレームの要部背面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 走行装置
2 機体
12 機体フレーム
13 エンジン
14 マウントフレーム
14bF マウントフレーム
14bR マウントフレーム
17L メインフレーム
17R メインフレーム
18 横フレーム
19 横フレーム
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
【出願日】 平成16年1月14日(2004.1.14)
【代理人】 【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠

【公開番号】 特開2005−198526(P2005−198526A)
【公開日】 平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願番号】 特願2004−6256(P2004−6256)