| 【発明の名称】 |
乗用芝刈機 |
| 【発明者】 |
【氏名】松木 悟志 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】榎本 和加雄 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】本多 春義 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】戸田 大尊 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
【氏名】片上 望 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】草刈作業中に地面との接触によってコレクタを変形させることがなく、また、排出時には草の零れがない乗用芝刈機を提供する。
【解決手段】走行機体後部に2本の支柱46を立設し、この支柱46には長さの異なる上下一対のリンク60,62を枢着して設け、これらリンク60,62の後端をコレクタ40に枢支し、更に支柱46,46下部と前記リンク62,62との間にはコレクタ40を昇降させる油圧シリンダ69を設け、コレクタ40が作業姿勢にあるときはコレクタ40の後部が後上がり姿勢となり、コレクタ40が上方に回動されたときはコレクタ40前面部に設けた開口部40aが上向き姿勢となるように支持すると共に、コレクタ40の前面と上面と後面を開口し、上面開口と背面開口をカバー76で覆い、このカバー76をコレクタ40内の草を放出させるダンプ用油圧シリンダ72の伸縮動作と連動させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前輪2操舵輪と後輪3駆動輪を備え、機体下部に2枚の互いに逆向きに回転する刈刃20,20を回転自在に軸支したモアデッキ18を昇降自在に支持して設け、モアデッキ18上面中央部には前側から後側にかけて次第に高く隆起する草排出通路24を設け、刈り取った草をこの草排出通路24と連通されたシュータ37を介して機体後部に装着されたコレクタ40に回収すべく構成された乗用芝刈機において、機体後部に2本の支柱46,46を立設すると共に、この支柱46,46には上部支点58,59を中心として回動する長さの異なる上下一対のリンク60,62を枢着して設け、これらリンク60,62の後端をコレクタ40に枢支連結し、更に支柱46,46下部と前記リンク62,62との間にはコレクタ40を昇降させる油圧シリンダ69を設け、コレクタ40が作業姿勢にあるときはコレクタ40の後部が後上がり姿勢となり、コレクタ40が上方に回動されたときはコレクタ40前面部に設けた開口部40aが上向き姿勢となるように支持すると共に、コレクタ40の前面と上面と後面を開口し、上面開口と背面開口をカバー76で覆い、このカバー76をコレクタ40内の草を放出させるダンプ用油圧シリンダ72の伸縮動作と連動させて開閉可能に構成したことを特徴とする乗用芝刈機。 【請求項2】 前記リンク60,62の後端部に縦リンク63が枢着され、この縦リンク63の中間部に設けた支点68を中心にしてコレクタ40が回動するようになし、縦リンク63の上端部とコレクタ40側の枠体70との間にダンプ用油圧シリンダ72を介装連結したことを特徴とする請求項1記載の乗用芝刈機。 【請求項3】 コレクタ40の上面開口と後面開口を覆うカバー76を、コレクタ40上部の横軸82を中心として回動可能に枢支すると共に、このカバー76を回動させるリンク83を弓形に形成し、この弓型リンク83を前記縦リンク63に枢着したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の乗用芝刈機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、雑草や芝などを刈り取る芝刈機に関するものである。特に自走車両の前後輪の間にリンク機構によって昇降自在に装着されるモアデッキを有する乗用芝刈機に利用される。 【背景技術】 【0002】 前後輪の間に芝刈用のモアを昇降自在に連結し、更に機体後部には箱型状の集草容器を装着して、モアデッキ側の草排出通路と集草容器側の入口とを筒状のシュータで接続してモアデッキで刈り取った草を集草容器内に回収するように構成したものが知られている。 【0003】 一般的に、モアデッキ内には複数個のブレードが左右横方向において回転自在に支持されていて回転する軸やブレードの周囲を覆う構成としているが、回転しているブレードによって刈り取られた草や芝はモアデッキに一体的に形成された草排出通路からモアデッキ外に排出される構造であるため、モアデッキの上面にはモアデッキ上面が隆起したトンネル状の草排出通路を形成しなければならない。 【0004】 刈草・刈芝を横外側方から排出する所謂サイドディスチャージ方式のモアデッキにあっては、この草排出通路がモアデッキの上面前部に横長状に設けられており、通常はモアデッキの左右方向の右側排出口から刈草を排出するようになっている。 【0005】 一方、自走車両の左右後輪の間にシュータを介して機体後部の集草容器に排出する所謂リヤディスチャージ形態のモアデッキにあっては、草排出通路がモアデッキの左右方向の中間部において前後方向に沿わせて形成される。 【0006】 この草排出通路は前側から後側に向うほど次第に高くなっており、集草容器であるコレクタとの間はシュータで結ばれ、コレクタ前面に形成した開口から草が入り込み、満杯になるとこれが上方へ回動され、中の草がコレクタ前面から下方に放出されるようになっている。コレクタは機体後上部に設けた支点を中心にして回動する構造であり、あまり地上高が取れないことからトラック等の運搬車への積み込みができない。 【0007】 そこでハイダンプ仕様といって比較的高い位置から草を放出させるものがあるが、その大半は機体後部に2本の支柱を立て、この支柱に2本の平行リンク機構を介してコレクタを昇降自在に連結し、昇降用油圧シリンダを伸縮操作してコレクタ全体を作業時の姿勢からその姿勢を維持したまま平行に持ち上げ、さらに別のダンプシリンダを用いてこれを反転させてコレクタ後部の排出口から草を放出させるものである。例えば特許文献1。 【0008】 この特許文献1に記載されたものは、コレクタが単に平行に移動するように平行リンク機構が設けられているので、コレクタが持ち上げられたときに中の草が上昇過程で入口開口部分から零れ落ちる欠点があった。 【0009】 草が零れないようにするにはコレクタの後側を下げ気味にしておかなければならず、あまり下げると傾斜地での草刈作業時にコレクタの後端が地面に接触してコレクタを変形させてしまうといった欠点を有していた。 【特許文献1】特開2001−275438号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 解決しようとする問題点は、刈り取った草の回収が容易で、コレクタの上昇時には草が決して零れ落ちないようにすると共に排出時には一気にしかも,確実に刈草を放出できるコレクタを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 請求項1の発明は、前輪2操舵輪と後輪3駆動輪を備え、機体下部に2枚の互いに逆向きに回転する刈刃20,20を回転自在に軸支したモアデッキ18を昇降自在に支持して設け、モアデッキ18上面中央部には前側から後側にかけて次第に高く隆起する草排出通路24を設け、刈り取った草をこの草排出通路24と連通されたシュータ37を介して機体後部に装着されたコレクタ40に回収すべく構成された乗用芝刈機において、機体後部に2本の支柱46,46を立設すると共に、この支柱46,46には上部支点58,59を中心として回動する長さの異なる上下一対のリンク60,62を枢着して設け、これらリンク60,62の後端をコレクタ40に枢支連結し、更に支柱46,46下部と前記リンク62,62との間にはコレクタ40を昇降させる油圧シリンダ69、69を設け、コレクタ40が作業姿勢にあるときはコレクタ40の後部が後上がり姿勢となり、コレクタ40が上方に回動されたときはコレクタ40前面部に設けた開口部40aが上向き姿勢となるように支持すると共に、コレクタ40の前面と上面と後面を開口し、上面開口と背面開口をカバー76で覆い、このカバー76をコレクタ40内の草を放出させるダンプ用油圧シリンダ72の伸縮動作と連動させて開閉可能に構成したことを特徴とする乗用芝刈機の構成とする。 【0012】 請求項2の発明は、前記リンク60,62の後端部に縦リンク63,63が枢着され、この縦リンク63,63の中間部に設けた支点68,68を中心にしてコレクタ40が回動するようになし、縦リンク63,63の上端部とコレクタ40側の枠体70との間にダンプ用油圧シリンダ72を介装連結したことを特徴とする請求項1記載の乗用芝刈機の構成とする。 【0013】 請求項3の発明は、コレクタ40の上面開口と後面開口を覆うカバー76を、コレクタ40上部の横軸82を中心として回動可能に枢支すると共に、このカバー76を回動させるリンク83を弓形に形成し、この弓型リンク83を前記縦リンク63,63に枢着したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の乗用芝刈機の構成とする。 【発明の効果】 【0014】 請求項1に記載の発明によると、芝刈作業時にはコレクタ40の後部が後上がり姿勢となっているので傾斜地での作業時にコレクタ40が地面に当接することがなく、従って凹凸の多い傾斜地で作業しているときにコレクタ40を変形させたりする恐れがない。また、刈取作業を終えてコレクタ40を上方へ持ち上げたときには、コレクタ40前面に設けた開口部40aが上向き姿勢となるように支持されているので、収容している刈草がこの開口部40aから零れ落ちることがなく、後から零れた草を集めるといった面倒な作業を必要としない。特にコレクタ40は上面開口と後面開口がカバーされていて、ダンプ用油圧シリンダ72を作動させたときだけそれらの開口から草が放出されるように構成しているので、草を放出する際には大量の刈草を短時間で下方に落下させることができる特徴を有するものである。 【0015】 また、請求項2の発明では、ダンプ用油圧シリンダ72の動きを確実にコレクタ40に伝えることができて、コレクタ40を円滑に回動させることができる。 請求項3の発明では、カバー76を回動させるリンク83が縦リンク63の上端部に枢着されると共に側面から見て弓形に形成されているので、カバー76が閉じた状態ではこの弓形リンク83がカバー76内に隠れ、見栄えを損なうことがない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 2枚の互いに逆向きに回転する刈刃を覆うモアデッキの左右方向中央部に前後方向に沿 う刈草排出通路を形成し、この刈草排出通路の後端にシュータを介して機体後部に装着し たコレクタに刈草を収容するようにした。コレクタは2本の支柱に枢着した上下リンク機 構により昇降自在に支持する。 【実施例1】 【0017】 以下、図面に基づいて実施例を説明する。 図1は乗用芝刈機の全体側面図、図2は全体平面図である。 この乗用芝刈機1は機体の前後に前輪2,2と後輪3,3を備え、更に機体前部のボンネット4内にエンジン5を搭載支持している。 【0018】 エンジン5の回転動力は、油圧式無段変速装置7等からなる変速装置を介して適宜減速され、その減速された回転動力は機体左右のチェンケース8,8内に設けたチェン・スプロケット等の伝動部材により後輪3,3に伝達されて機体を走行させる。 【0019】 機体の前後進はフロア10の右側前部に設けた前後進操作ペダル11によって行われ、操舵は座席12前部のステアリングハンドル13を回動操作することによって前輪2,2が操舵される。 【0020】 前輪2,2と後輪3,3の間の機体腹下部には、草や芝を刈り取るモア15がリンク機構16により昇降自在に取り付けられている。このリンク機構16は前後2本のリンク片16a,16bを左右一対にして設けたもので平行リンクを構成し、モア(芝刈機)15を地面に対して略平行な状態で昇降させることができる。 【0021】 なお、モア15の昇降は電動モータや油圧シリンダー等のアクチュエータにより行う。昇降操作はレバーでもスイッチ操作でも良い。 次にモア15の詳細構造について説明する。 【0022】 モア15のケーシングを構成するモアデッキ18全体は平面から見ると円形のハウジング18a,18bを左右に並べて一体化したような形をしており、これらのハウジング18a,18bにより回転軸19,19を回転自在に支持すると共に、ハウジング18a,18bの上面と外周縁とにより、回転軸19,19に固着されたブレード(刈刃)20,20の周囲を覆うように構成している。 【0023】 個々のハウジング18a,18b上面外周には、回転するブレード20,20によって刈り取られた刈草を排出すべく回転方向に沿って次第に隆起する草排出通路23,23が形成され、これらの通路23,23は左右方向の中央部で合流して後方が開放された1つの草排出通路24を形成する。 【0024】 なお、この実施例では、右側のブレード20Rは平面から見て反時計方向に回動し、左側のブレード20Lは時計方向に回転し、両ブレード20R,20Lは位相差が約90度ずれた状態で回転するようになっている。2枚のブレード20R,20Lに対する動力の伝達は次のように行なわれる。エンジン5前部の第1出力軸25にプーリ26を固着して設け、このプーリ26と機体前下部に設けられたプーリ27との間にベルト28を掛け回し、プーリ27と一体で回転する第2出力軸29とモア15側の入力軸30との間に自在継手軸32を介装連結し、ベベルギヤ機構を内装するギヤボックス33上部に設けたプーリ34と前記2本の回転軸19,19上部に取り付けたプーリ35,35との間に歯付ベルト37を巻き回して両ブレード20L,20Rを互いに逆向きに回転駆動するように構成している。 【0025】 2枚のブレード20L,20Rで刈り取られた刈草は草排出通路24を通って後方に排出される。この草排出通路24には断面が角筒状のシュータ37が連設され、シュータ37後端は後述するコレクタ40の前面開口部40aに連通する。このシュータ37は予め機体の腹下部において機体にボルト等によって締付固着されており、その横断面は左右のチェンケース8,8が形成する間隔と略等しい断面積を有し、後下部は図1に示すように三角状(S)に切欠かれている。 【0026】 そして、シュータ37の入口に対してモア15側の草排出通路24後上部に取り付けられた断面逆U字状のカバー39が前方から差し込まれ、モア15が上下したときにこのカバー39が追従して上下に回動するように構成している。図示は省略するが、このカバー39は前部の支点を中心にして常時上向きに付勢され、このカバーの後上端部がシュータ37の天井部に常時当接するようにしている。 【0027】 また、前後方向に沿う機体フレーム42,42の後端部には中間部を縦長台径状に切欠いて形成した2枚の支持板44,44が固着され、この支持板44,44にコレクタ40を回動自在に支持するマスト46,46が固着されている。 【0028】 図1に示すコレクタ40は所謂ローダンプ仕様といって、比較的地面近くの低い位置でこれを回動させて収容している刈草を排出させるものであって、機体とコレクタ40上面前部との間に介装された1本の単動式の油圧シリンダー48を伸縮させることによってコレクタ40が支点45を中心として回動する。コレクタ40側の前面開口部には左右の側板49,49と底板50が繋がって出来た受枠52が設けられ、この受枠52はシュータ37の後下部に形成された三角状(S)の隙間を後方から埋めるようになっている。なお、左右の側板49,49間の距離はシュータ37の左右の側壁の間隔に略等しい。図1はコレクタ40が下方に回動して作業姿勢にある状態を示し、このときには、コレクタ40側の受枠52がシュータ37後下部に形成した三角状(S)切欠部を後方から埋めて隙間のない状態にし、シュータ37を通過した草が確実にコレクタ40側に入り込むように構成している。なお、図1において、符号54はコレクタ40に一体的に取り付けられていて、上面と後面の一部を覆うカバーである。コレクタ40底部を除き全体が通気可能な目抜き鉄板で周囲が形成されており、上面と後面がカバー54で覆われている。このために刈取作業中に草と共に送り込まれる空気はコレクタ40の左右側壁部、及び背面から外方に排出される。 【0029】 次に所謂ハイダンプ仕様のコレクタ40の取付構造について構成を説明する。ハイダンプ仕様のコレクタ40はトラック等への荷台に刈った草を落とし込むために放出位置を高くしたもので、図1のマスト46に比べてその長さが長く、2本のリンク機構と昇降用の油圧シリンダー、ダンプ用の油圧シリンダーを具備する点で先のローダンプ仕様のものと構成が相違している。 【0030】 図3、図4、図5に基づいてハイダンプ仕様のコレクタ40について説明する。左右のマスト46,46上部に設けた2つの回動支点58,58,59,59には2本のリンク60,60,62、62が枢着されている。 【0031】 2本のリンク60,62は後部が下向に屈曲していてそれらの後端部には側面から見てく字型の縦リンク63,63が取り付けられている。64,65は回動支点である。前側の上部回動支点58,59間の距離に比べて下部回動支点64,65間の距離は短く、また、上リンク60の支点58,64間距離に比べて下リンク62の支点59,65間距離の方が短い構成となっている。 【0032】 これは後述するように、作業時にはコレクタ40の後部が前部よりも高く傾斜し、リンク60,62を上昇させたときにはコレクタ40の前部側が後部側よりも高く傾斜するようにするためである。前記縦リンク63,63の中間部に設けた支点68によりコレクタ40を回動枢支する。マスト46,46下部と下リンク62,62との間には昇降用の油圧シリンダー69を取り付け、図示外の油圧昇降レバーを操作して作動油を油圧シリンダー69内に導けばコレクタ40が上昇し、反対に油圧昇降レバーを下げ側に操作すると油圧シリンダー69内の作動油がタンク側に排出されてコレクタ40が下降するように構成している。 【0033】 図4において点線で書いた状態が刈取作業姿勢であり、実線で書いた状態が上昇時の放出姿勢である。図から明らかなように作業姿勢ではコレクタ40の後部が尻上り状態に支持されているので、コレクタ40の後部が地面に当接する恐れがなく、傾斜地での作業でコレクタ40が地面に当たって変形するといった不具合を無くすことができる。反対に油圧シリンダー69内に作動油を供給してコレクタ40を上昇させたときには前上がり気味となるのでコレクタ40前面に設けた開口部40aから草が零れ落ちるといった不具合をなくすことができるものである。なお、同図において、符号70はコレクタ40の外側にあってコレクタ40と一体に形成された枠体であって、側面から見るとT字を90度寝かしたような形状をしており、この長辺70a部分にコレクタ40の回動支点68を設け、縦リンク63,63の上部と枠体70の短辺70bとの間にダンプ用の油圧シリンダー72を介装連結している。ダンプ用の油圧シリンダー72を伸ばすと支点68を中心としてコレクタ40が時計方向に回動する。 【0034】 なお、このハイダンプ仕様のコレクタ40は上面と背面が大きく開口しており、収容している刈草をこの開口部から放出するものである。常態では上面も背面も樹脂製のカバー部材76で覆われており、草がこれら上部開口77と背面開口78から零れ落ちることはない。前記樹脂カバー76は上面水平部76aと後面垂直部76bが一体でも良いが、途中で前後に2分割しても良い。 【0035】 また、カバー部材76は側面から見て逆L字型に折曲したカバーフレーム80に着脱自在に装着されており、このカバーフレーム80の前部はコレクタ40の骨組みをなす枠組部材80の前側上部にピン82にて枢支されている。また、縦リンク63,63の上端と前記カバーフレーム80との間には上方に向かって中間部が湾曲する弓型リンク83が枢着されており、ダンプ用の油圧シリンダー72の伸長動作に連動させてこの弓型リンク83がコレクタ40に対して起立し、カバー部材76はピン82を中心として上方に回動してコレクタ40の上部開口77と背面開口78を開放するようにしている。 【0036】 このように構成することによってコレクタ40内に収容されている刈草は地上に放出されるものである。ダンプ用油圧シリンダー72の外側にはこの油圧シリンダー72やリンク片の一部を覆う矩形状のカバー85が設けられ、図4に示すようにダンプ用の油圧シリンダー72を短縮させているときにはこのカバー85が前記カバー部材76のコーナー部に納まり、油圧シリンダー72を伸長させると図5に示すようにコーナー部から相対的に移動してカバー部材76が開くようにしている。図4から明らかなようにダンプ用の油圧シリンダー72を短縮させてカバー部材76が閉じて両カバーが1箇所にまとまった状態にあるときには弓型リンク83はカバーによって覆われており、外側方からは見えない状態になっている。このため、従来のようにコレクタの開口部を開閉させるためのリンク類が表の部分に現れて見栄えを悪くするといった不具合を招くことがない。 【0037】 図6はカバーフレーム80の後部の構造を示すものである。即ち、コレクタ40の側壁部40cは目抜き鉄板で構成されているので通風可能であり、コレクタ40の背面開口78はカバーフレーム80の後端面に取り付けられた目抜き鉄板87で常時塞がれている。この目抜き鉄板87はカバーフレーム80の後部にあって左右両側に設けられたガイド部88,88内に上方から差し込まれており、常態においてはこの鉄板87で背面開口78を塞ぎ、草を放出すべくダンプ用の油圧シリンダー72を伸長させていくとこのカバーフレーム80がカバー毎開いてコレクタ40の開口部を開放し、中の草を下方に放出させるようにしている。長時間、長期間の作業で目抜き鉄板87が損傷して交換を必要としたり、点検作業を行なう場合には、この鉄板だけを上方に引き抜き、交換あるいは点検を行なう。 【0038】 次に図7乃至図15に基づいてコレクタ周辺部の細かな改良構造の説明を行なう。図7はマスト46部分を後方から見た図、図8はコレクタ40の底板40b部分と受枠52部分を上方から見た図である。左右のマスト46,46同士は横フレーム90で連結される。 【0039】 シュータ37側にあって、コレクタ40の受枠52が入り込む部分は図8に示すように縦方向のフレーム91,91が設けられ、この縦フレーム91,91は、進行方向後側の間隔が広く進行方向前側の間隔を狭くし、その間には後方から前方に向かって徐々に間隔が狭くなる傾斜案内面91aを設けている。 【0040】 このように構成することによってシュータ37とコレクタ40の接合が容易になる。特に傾斜地作業において機体が左右方向に傾いていても、コレクタ40を下降させたときにその受枠52が傾斜案内面91aに当接案内されてシュータ37の後端開口との端部同士が接合しやすくなる特徴を有するものである。 【0041】 図9、図10、図11は満杯センサ92の取付構造について説明したものである。 図9は斜め前方からコレクタ40を見た図であり、受枠52の底板部に孔94を開け、この孔94に長方形状で端部が斜めに折り返されてカム面95aが形成された板体95をヒンジ97,97により回動自在に枢支している。そして、底板部の下面にはスイッチ98が取り付けられており、底板の上に草がある程度以上溜まって重量が規定重量以上になるとこの板体95が下方に回動するようにしている。板体95の端面は斜めに折り返されてカム面が形成されているために図11に示すようにこのカム面がスイッチ98のローラ98aを押すことになり、スイッチ98が入って警報装置が作動する。この警報装置による作動だけでなくPTOクラッチをOFFにしてブレードの回転を停止させたり、あるいはエンジンを停止させるように連動構成しても良い。 【0042】 図12、図13はシュータ37後方下部の底板37aを操作レバー100で回動させる部分の構造を説明したものである。角筒状のシュータ37の底板37aが横軸101を中心として後方に回動するようになっており、シュータ37の右側に配設された操作レバー100を軸102廻りに回動させると操作レバー100と一体のアーム103、リンク片104、リンク片104の下部に枢着されたアーム105を順次介して底板37aが後方に回動してシュータ37内に詰まっている刈草をシュータ37の後方に押し出すように構成している。底板37aの後方寄り部位にはヒンジ107,107によってセンサプレート108が取り付けられ、このセンサプレート108の左右一側を上方へ折り返した後に更に水平に折り曲げ、この水平部でスイッチ109を押すように構成している。 【0043】 センサプレート108は一定の荷重では下がらず、草が一定以上溜まったときだけこのセンサプレート108が下降回動し、スイッチ109を押して警報機を作動させる。なお、満杯センサーとしてのスイッチはコレクタ40の受枠52側とシュータ37側の両方に設けても良いし、あるいは片方だけに設けるように構成しても良い。 【0044】 次に図14、図15について構成及び作用を説明する。 これらのスイッチ機構は図9乃至図11に相当するものの改良例である。底板の荷重調整機構を設けた点が新たな特徴部分である。 【0045】 詳細構造を説明すると、コレクタ40の受枠を構成する箇所であってその底板部を矩形状に切欠いて断面山形状のセンサプレート112を設け、ヒンジ113,113によって回動可能に枢支している。底板の裏面にL字プレート114を固着し、このL字プレート114にボルト115を挿通支持して設け、前後のナット116,117を締付けてボルト115の位置を決めるようにしている。ボルト115のねじ部が設けられていない部分を折曲し、この折曲端部とコレクタ40側のフレーム117に固着された係止プレート118との間にスプリング120を介装連結し、前記センサプレート112がヒンジ113,113を中心として浮き上がり気味となるように付勢する。スプリング120の横にスイッチ122を設け、このスイッチ122を支持板123に固定すると共にスイッチ部の上部にセンサプレート112の端部が当接するようにセンサプレート112をセットする。 【0046】 このような構成において、スプリング荷重を重くする場合には図13においてボルト115が前方(左側)に移動するように長さを調整し、反対にスプリング荷重を軽くする場合にはボルト115を後方(右側)に移動させて2つのナット116,116を締め上げる。 【0047】 このように構成することによって、刈草の水分量に応じた極め細やかな荷重調整が可能になり、警報機が作動する設定を雑草の種類や水分量に応じて簡単に調節ができる特徴がある。 【図面の簡単な説明】 【0048】 【図1】ローダンプ仕様の乗用芝刈機の全体側面図である。 【図2】乗用芝刈機の要部の平面図である。 【図3】ハイダンプ仕様の乗用芝刈機の全体側面図である。 【図4】ハイダンプ仕様の乗用芝刈機の拡大側面図である。 【図5】作用説明図である。 【図6】要部の拡大斜視図である。 【図7】要部の背面図である。 【図8】平面から見た作用説明図である。 【図9】コレクタの斜視図である。 【図10】受枠52の一部を構成する底板部分の斜視図である。 【図11】満杯センサを構成するスイッチ部分の断面図である。 【図12】シュータ部分の斜視図である。 【図13】底板部分の斜視図である。 【図14】要部の側断面図である。 【図15】図14の底面図である。 【符号の説明】 【0049】 1 乗用芝刈機 2 前輪 3 後輪 4 ボンネット 5 エンジン 15 モア 16 リンク機構 18 モアデッキ 20 ブレード 24 草排出通路 25 草排出通路 35 シュータ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成15年10月31日(2003.10.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−130799(P2005−130799A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−372319(P2003−372319) |
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