| 【発明の名称】 |
芝刈り高さ調節機構及びこれを備えた芝刈り機 |
| 【発明者】 |
【氏名】薮田 定一
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| 【要約】 |
【課題】容易且つ確実に正確な一定の刈高さへ調節することができるものであって、刈り込み現場への運搬が容易であり、比較的安価であり、また作業効率を向上させることのできる芝刈り高さの調節機構及びこれを備えた芝刈り機を提供すること。
【解決手段】本発明の芝刈り高さ調節機構は、リール刃Bの前方で接地するローラーRを具備するリール刃式の芝刈り機において、前記ローラーRの周囲を着脱自在に覆うことで、ローラーRを等しく拡径する拡径手段からなることを特徴とする。また、前記拡径手段は、前記ローラーRを覆う円筒を円周角方向に分割した、複数の円筒分割体1からなることが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リール刃の前方で接地するローラーを具備するリール刃式の芝刈り機において、前記ローラーの周囲を着脱自在に覆うことで、ローラーを等しく拡径する拡径手段からなることを特徴とする芝刈り高さ調節機構。 【請求項2】 前記拡径手段は、前記ローラーを覆う円筒を円周角方向に分割した、複数の円筒分割体からなる請求項1記載の芝刈り高さ調節機構。 【請求項3】 前記ローラーが幅方向に複数の円板刃を有すると共に、前記円筒分割体それぞれの内周面には、前記円板刃に嵌合する嵌合溝を設けたものである請求項2記載の芝刈り高さ調節機構。 【請求項4】 螺合構造によってリール刃との高さ方向の相対位置を調節しうるローラーと、請求項1ないし3いずれか記載の芝刈り高さ調節機構とを備えた芝刈り機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、リール式の芝刈り機における、芝刈りの高さを調節する機構、及びこれを備えたリール式の芝刈り機に関するものである。 【背景技術】 【0002】 リール式の芝刈り機を用いた、比較的低く整った刈上がりの芝刈りに関して、しばしば、互いに異なる数種類の芝の刈高が必要とされる。例えばゴルフ場において、グリーン部は、厳密に規定された正確な刈高さが求められており、また、その周囲のカラー部は、厳密な規定は無いもののグリーン部より高くフェアウェイ部より低い刈高であることが求められる。 【0003】 この高さの異なる芝刈りに関して、従来、前方のローラーの両端に連結された垂直方向のボルトとこれに螺合するナットとによって、リール刃の高さを調節する芝刈り機が存在する(例えば、特許文献1参照)。これは、前方のローラーの相対位置を、リール刃を覆う切断ユニットに対して螺合構造によって上下に可変させるものである。 【0004】 しかし、このような螺合構造による高さの調節は、微調節が可能であるものの、ナットのボルトに対する正確な位置を容易に認識できず、また、ナットを一旦緩めた後に工具を用いて締結することから、ナットの微調節によるリール刃の微細且つ正確な高さの設定や、前後左右の微細且つ正確な水平調節を要する。このため、確実な高さの調節を容易に行うことができず、刈り込み現場における高さの変更作業ができなかった。特に、刈高さを高く調節した後に、一定の低い刈高さへと容易且つ確実に調節することができない。 【0005】 ここで、例えばゴルフ場のグリーンの芝刈りでは、100分の1mm単位の誤差の、正確な刈高さが求められる。このような正確な刈高さの刈り込みにおいては、前記の通り、刈り込み現場において一定の刈高さへ確実に調節することが容易ではないことから、定められた一の刈高さへ正確に調節した芝刈り機を、刈高さの種類と同じ台数だけ用意し、複数台全てを刈り込み現場毎に運搬していた。このような複数台の芝刈り機は、様々な刈り込み現場への運搬が困難であると共に、機材経費により安価なものでなく、芝刈り機の稼働台数の減少により作業効率を低下させるものであった。 【0006】 他に、従来、リール刃を覆う切断ユニットのフレーム内に、垂直方向に整列した複数の孔を設けると共に、前方のローラーの両端にも孔を有する板体を設け、互いの孔をピン接合することで、リール刃の高さを調節する芝刈り機が存在する。これは、前方のローラーの相対位置を、リール刃を覆う切断ユニットに対してピン接合の構造によって上下に可変させるものである。 【0007】 しかし、このようなピン接合による高さの調節は、刈り込み現場における複数段階の高さの調節が比較的容易であるものの、ピンを容易に挿脱可能とすべく孔とピンの間にある程度の隙間(遊び)が必要であることから、ピン接合後にガタツキが生じ、誤差の少ない正確な刈高さの芝刈りを行うことができない。このため、例えばゴルフ場のグリーンのような正確な刈高さの刈り込みには適していなかった。 【特許文献1】特開平6−62636号公報、段落番号4等 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 そこで、本発明は、容易且つ確実に正確な一定の刈高さへ調節することができるものであって、刈り込み現場への運搬が容易であり、比較的安価であり、また作業効率を向上させることのできる芝刈り高さの調節機構及びこれを備えた芝刈り機を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 (1)すなわち、本発明の芝刈り高さ調節機構は、リール刃Bの前方で接地するローラーRを具備するリール刃式の芝刈り機において、前記ローラーRの周囲を着脱自在に覆うことで、ローラーRを等しく拡径する拡径手段からなることを特徴とする。 【0010】 このようなものであれば、芝刈り機のローラーRの周囲を覆ってローラーRを等しく拡径する、という簡易な手段によって、接地するローラーRの回転軸が、拡径された分だけ高い位置となる。これにより、リール刃Bの高さを一定量だけ容易且つ確実に変えることができる。また着脱自在であるから、ローラーRの周囲を覆った拡径手段を取り外すことによって、元の低い刈り込み高さへと容易且つ確実に変えることができる。また、前記従来のように刈高さの異なる複数台の芝刈り機を用意する必要が無く、比較的軽量且つ小型な拡径手段によって刈高さを調節できることから、刈り込み現場への運搬が容易になると共に、作業効率を向上させることができる。また、既存の芝刈り機を利用することができるため安価となる。 【0011】 (2)また、本発明の芝刈り高さ調節機構は、前記拡径手段が、前記ローラーRを覆う円筒を円周角方向に分割した、複数の円筒分割体1からなることが好ましい。 【0012】 このようなものであれば、簡易な構造の円筒分割体1それぞれを、ローラーRの周囲から複数の円周角方向から略円筒となるように組み合わせることによって、ローラーRを略全周角方向へ略均等に拡径することができる。円周角方向に分割した円筒分割体1はまた、刈り込み現場への運搬及び固定の際の取り扱いがより容易であると共に、円筒分割体1同士に隙間を開けて覆設することで、様々な径のローラーRに対応することができる。特に、刈り込み現場においては土砂や刈草という付着物がローラーRに容易に付着し、また温度によりローラーRが伸縮するところ、円筒分割体1同士に隙間を開けて覆設することで、付着物を除去することなく、また伸縮した径のローラーRであっても覆設することができる。 【0013】 (3)また、本発明の芝刈り高さ調節機構は、前記ローラーRが、幅方向に複数の円板Rdを有すると共に、前記円筒分割体1それぞれの内側部には、前記円板Rdに嵌合する嵌合溝22を設けたものであることが好ましい。 【0014】 このようなものであれば、ローラーRの円板Rdを利用した簡易な構造の嵌合溝22によって、ローラーRの幅方向へずれることのない確実な固定ができる。 【0015】 (4)また、本発明の芝刈り機として、螺合構造Sによってリール刃Bとの高さ方向の相対位置を調節しうるローラーRと、前記いずれかの芝刈り高さ調節機構とを備えたものであることが好ましい。 【0016】 このような芝刈り機であれば、螺合構造Sによって刈高さを微調節することで、最も低い刈高さとなるように予め正確に調節しておくことができる。これに前記覆設体からなる芝刈り高さ調節機構を設けることで、特に、一定の高い刈高さへと調節した後も低い刈高さの刈り込みを正確に行うことができる。 【発明の効果】 【0017】 本発明は、上述のような構成としたことで、容易且つ確実に正確な一定の刈高さへ調節することができる。また、刈高さの異なる複数台の芝刈り機を用意する必要が無いことから、刈り込み現場への運搬が容易であり、比較的安価であり、作業効率を向上させることのできる芝刈り高さ調節機構及びこれを備えた芝刈り機を得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下、本発明を実施するための最良の形態を、各実施例として示す各図と共に説明する。図1ないし図3に、本発明の芝刈り高さ調節機構の実施例1を示す。また図3は、実施例1の芝刈り高さ調節機構を備えた芝刈り機を示す。 【0019】 図5に本発明の芝刈り高さ調節機構の実施例2を、図6、図7に本発明の芝刈り高さ調節機構の実施例3を、それぞれ示す。尚、図4は、本発明の芝刈高さ調節機構を固定する対象である芝刈り機の例を示す。 【0020】 以下のいずれの実施例においても、本発明の芝刈り高さ調節機構は、リール刃Bの前方で接地するローラーRを具備するリール刃式の芝刈り機に、着脱自在に設けられるものである。そして、前記ローラーRの全部または一部の幅方向において、ローラーRの周囲の全部または一部の円周角方向を覆うことで、ローラーRの一部幅方向を等しく拡径する拡径手段からなることを特徴とする。また、前記拡径手段は、前記ローラーRを覆う、一または複数の部材からなる円筒と、前記ローラーRを覆ったこの円筒を前記ローラーRに固定する固定構造2と、からなる。 【実施例1】 【0021】 図1は、実施例1の芝刈り高さ調節機構を、芝刈り機のローラーRに着脱自在に固定する前の状態を示す斜視説明図である。図2は、固定したローラーRの状態を示す平面視一部断面説明図である。図3は、実施例1の芝刈り高さ調節機構を芝刈り機に固定した芝刈り機の状態を示す、側面視一部切欠き説明図である。図4は、図3との比較において実施例1の芝刈高さ調節機構を取り外した状態を示す。また同時に図3および図4は、螺合構造Sの芝刈り機と実施例1の芝刈高さ調節機構とを備えた本発明の芝刈り機について、使用状態を示す。 【0022】 本発明の芝刈り高さ調節機構を固定する対象の芝刈り機は、図4に示すように、リール刃Bと、リール刃Bの前方で接地するローラーRと、を具備するリール刃式の芝刈り機であり、市販の芝刈り機を用いることもできる。他に、リール刃Bと、リール刃Bの前方で接地するローラーRと、を具備する芝刈りユニットを備えた、自走式または手押し式の車両でもよい。 【0023】 尚、このリール刃式の芝刈り機と、これに固定する本発明の芝刈り高さ調節機構とを具備したものとして、芝刈り高さ調節機構を備えた本発明の芝刈り機がある。 【0024】 リール刃式の芝刈り機の刈高さは、例えば図4のh0に示すように、回転するリール刃Bと、その下方にて接する固定された固定刃との接触高さで決定される。 【0025】 ローラーRは、芝刈り機の左右の幅方向に伸びてそれ自体の両端で枢支され、リール刃Bの前方で接地しながら転動する。また、幅方向の軸に対して垂直に、複数の同一形状の円板Rdを略等間隔毎に有する。この円板Rdは芝面と垂直に接しながら転動し、芝面との接地面積を少なくすると共にその円板面で芝刈り前の芝を起立させて、刈高さを正確なものとするものである。 【0026】 また、ローラーRを枢支する枢支枠は、略垂直方向に伸びるボルト、ナットによる螺合構造Sによってリール刃Bとの高さ方向の相対位置を調節しうる。 【0027】 そして、本実施例の芝刈り高さ調節機構の拡径手段は、ローラーRの幅方向の一部分を覆う円筒を円周角方向に分割した、複数の円筒分割体1と、この複数の円筒分割体1をローラーRの周囲に固定する固定構造2と、からなる。すなわち、分割した複数の円筒分割体1を互いに当接させて組み合わせ、これを後述の固定構造2によってローラーRから容易に外れないように固定することによって、ローラーRを略全周角方向に亘って、略均等に拡径する。 【0028】 この略均等の拡径幅は、必要な刈高さに応じたものとし、各刈り込み現場にて必要とされる拡径幅の円筒分割体1を一または複数種、選択して用いることで、細かな刈高さの調節をも可能とする。 【0029】 円筒分割体1は、ローラーRの周囲を覆う円筒を複数の円周角方向に分割してなり、拡径幅の等しい内部切欠き扇形断面を有する。さらには、複数たる二の円筒分割体1を略円筒となるように、互いに当接させて組み合わせることによって、ローラーRの周囲のうち複数たる二の円周角方向から覆うものである。 【0030】 また、それぞれの円筒分割体1は互いに等形状であり、形状の異なるものと比して製造費用を抑えた安価なものとして得られる。 【0031】 より具体的には、円筒分割体1は、共に180度の断面略等中心角を有し、ローラーRを両側から周設する一対の半円筒である。このような半円筒の円筒分割体1は、部材点数が少なく構造が簡易なため、運搬およびローラーRへの着脱が容易である。この円筒分割体1を対向させて、それぞれの当接面を当接させるように組み合わせてローラーRを覆う。 【0032】 一対の半円筒の円筒分割体1から形成される円筒の中心軸長さ、すなわち円筒分割体1の固定時における左右の幅方向の厚さは、運搬及び取り扱いのためには、ローラーRの軸長の8分の1ないし6分の1程度であることが好ましい。ローラーRへの固定の際には、この半円筒の円筒分割体1を二組用意し、ローラーRの枢支枠付近たる両端に近接して固定する。これにより、ローラーRの走行が安定する。また円筒分割体1と連結部材21とからなる拡径手段の接地面積を、二組の円筒分割体1によって一定以上に確保することができる。これよりも接地面積が小さい場合には、芝刈り前の芝が拡径手段によって高圧で踏まれ、正確な刈高さを確保し得ないものとなってしまう。 【0033】 対向する円筒分割体1同士が当接する当接面には、それぞれ、互いに当接した円筒分割体1同士がローラーRの軸方向にずれないように、円筒分割体1同士の相対位置を決める位置決め構造11が設けられている。この位置決め構造11は、具体的には、一の円筒分割体1の当接面に設けられた嵌入突起と、他の円筒分割体1の当接面に設けられ前記嵌入突起が嵌入する嵌入穴と、からなる嵌入構造である。ローラーRへの固定の際には、この位置決めの嵌入構造によって各円筒分割体1の当接の状態を容易に認識することができる。ひいては、ローラーRへの固定作業が容易となる。 【0034】 円筒分割体1のそれぞれの外周面には、前記連結部材21を円筒分割体1の外周面より内側(中心方向)に収納して外周面から突出しないようにする収納凹部12を設けている。 【0035】 収納凹部12は、円筒分割体1の幅方向の中央付近において、外周面の全周角方向に亘って設けられ、円筒分割体1からなる円筒の外周を細くするものである。また、一対の円筒分割体1を当接させて組み合わせた状態で、収納凹部12の底面は略円柱側面を形成する。この収納凹部12の深さ、すなわち円筒の外周を細くする幅は、後述の連結部材21たる巻装体を重ねた厚みと同程度である。このような深さであれば、各円筒分割体1を連結した連結部材21たる巻装体が、図2で示すように、円筒分割体1の外周面と連続した側面を形成し、凹凸のない一体的なものとして構成される。この連続した側面はすなわち拡径手段の接地面であるから、拡径手段が一定以上の接地面積を確保することができる。 【0036】 円筒分割体1のそれぞれの内周面には、後述する固定構造2として、ローラーRの円板Rdに嵌合する嵌合溝22を設けている。この嵌合溝22に円板Rdを嵌入することで、固定した円筒分割体1がローラーRに対して、左右の幅方向すなわち軸方向にずれることが無いものとしている。 【0037】 そして、固定構造2は、ローラーRに覆設した円筒分割体1同士を連結する連結部材21と、ローラーRの円板Rdに嵌合する嵌合溝22とからなる。嵌合溝22にローラーRの円板Rdを嵌入した状態で円筒分割体1同士を連結することで、固定した円筒分割体1の、ローラーRからの離脱を防止する。 【0038】 連結部材21は、ローラーRの周囲に覆設した状態の円筒分割体1同士を解除可能に連結し、円筒分割体1同士が容易に分離しないようにするものである。 【0039】 具体的には、実施例1の連結部材21は、複数の円筒分割体1を外周面から巻装する長尺の巻装体である。これは、巻装という単純な手段によって、複数の覆設体たる円筒分割体1の全てを連結し、もってローラーRの周囲に確実に固定するものであり、安価で強度性に優れたものとしうる。更には、巻装体は、面ファスナーであり、巻装する長さを自在に調節できると共に着脱が容易なものとしている。 【0040】 連結部材21は他に、磁性体によるもの、粘性接着体によるもの等でもよく、以下実施例2、実施例3に説明するものでもよい。 【0041】 嵌合溝22は、円筒分割体1のそれぞれの内周面において、それぞれがローラーRの一部の円板Rdに嵌合するように、幅方向へ略等間隔に複数設けられる。この嵌合溝22に円板Rdを嵌入することで、固定した円筒分割体1がローラーRに対して、左右の幅方向すなわち軸方向にずれることが無いものとしている。嵌合溝22の溝底形状は、ローラーRの円板Rdと同一またはこれよりわずかに大径の円形状である。この円形状の溝底によって、ローラーRへ固定した円筒分割体1の、円筒分割体1に対するガタツキが減少し、ローラーRから容易に外れることの無い固定構造2としうる。 【0042】 嵌合溝22は他に、以下実施例4に説明するように軟質樹脂の弾性体からなるもの、或いは溝底等、嵌合溝22の一部に軟質樹脂の弾性体を使用したものとしてもよい。このようなものであれば、振動を吸収することで安定した刈高さを維持することができる。 【0043】 上記構成の芝刈高さ調節機構は、以下のように使用する。まず、螺合構造Sによってリール刃Bとの高さ方向の相対位置を調節し、刈高さを微調節することで、最も低い刈高さとなるように予め正確に調節しておく。具体的には、工具を用いてナットの微調節によるリール刃Bの微細且つ正確な高さの設定や、前後左右の微細且つ正確な水平調節を、工具、設備及び環境の整った準備作業場で完了させておく。これによって、様々な刈り込み現場において、図4に示すように、最も低い刈高さh0の刈り込みを正確に行うことができる。 【0044】 そして、より高い刈高さh1へと調節する際には、図1に示すように、ローラーRの左右幅方向の複数箇所において、一定の距離を開けて、連結部材21たる巻装体により円筒分割体1を固定する。特に、図1、図2に示すように、ローラーRの両端部に二組の円筒分割体1を固定したものであれば、固定後の走行が安定すると共に固定の手間が少なくなるため好ましい。これにより、図3に示すように、ローラーRの拡径幅に応じた一定量だけ確実に刈高さを高くして、より高い刈高さh1へ調節することができる。また、必要な刈高さh1に応じた拡径幅の円筒分割体1を選択して用いることができる。 【0045】 更に、一定の高い刈高さh1へと調節した後に、最も低い刈高さh0へと調節する際には、固定した円筒分割体1を、連結部材21たる巻装体を外すことで取り外す。これによって、図4に示すように、予め正確に調節しておいた最も低い刈高さh0の刈り込みを正確且つ確実に行うことができる。 【0046】 その他、各部の具体的な構成は、上述した実施例に限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。 【実施例2】 【0047】 実施例2の芝刈り高さ調節機構について、図5に、芝刈り機のローラーRに固定した状態の斜視説明図を示す。 【0048】 実施例2の連結部材21は、一対の円筒分割体1同士をそれぞれの当接部付近にて掛架する、弾性体たるバネからなる。この弾性体は、側面視にて左右二箇所ある当接部のそれぞれに、1本ずつ設けられている。弾性体により、円筒分割体1を着脱可能に近接するように付勢することで、円筒分割体1同士の分離を効果的に防止すると共に、円筒分割体1同士の間隔を自在に且つ容易に変更できる。これにより、様々な径のローラーRに対応することができ、例えば土砂等の付着物が付着していても、付着物を落とすことなく容易に円筒分割体1を連結することができる。またローラーRの径が熱膨張により大きくなった場合でも、異なる形状の円筒分割体1を用意する必要が無い。 【0049】 円筒分割体1の外周面には、前記連結部材21を外周面より内側に収納して外周面から突出しないようにする収納凹部12を、円筒分割体1同士が当接する当接部付近に一対設けている。この収納凹部12はまた、当接させた各円筒分割体1同士を亘るように一体的に形成される直線溝である。 【0050】 各収納凹部12には、連結部材21としての前記弾性体たるバネの端部を掛止するための掛止突起12pが設けられる。この掛止突起12pに両端を掛止することで、弾性体たるバネは円筒分割体1同士を掛架する。その他の構成は、実施例1と同様である。 【実施例3】 【0051】 実施例3の芝刈り高さ調節機構について、図6に、ローラーRへの固定前の断面図を、図7に、固定後の断面図を示す。 【0052】 実施例3の連結部材21は、一対の円筒分割体1同士それぞれの当接部付近にて設けられ、円筒分割体1が当接した状態で互いに対向して掛合する掛合板からなる。掛合板は板バネ構造により容易に掛合が解除されないものとなっている。このような円筒分割体1に一体的に設けられた掛合板による連結であれば、部材点数が減少し極めて容易な連結作業となり、ひいては刈高さの調節を容易に行える。 【0053】 円筒分割体1に掛合板が一体的に設けられているため、円筒分割体1の外周面には、実施例1のような収納凹部12は不要であり、より簡易な構造として得られる。その他の構成は、実施例1と同様である。 【実施例4】 【0054】 他に、本発明の芝刈り高さ調節機構は、一の覆設体として、ローラーRを挿入してローラーRの幅方向の一部における全円周角方向を覆う円筒体と、この挿入した円筒体をローラーRへ着脱自在に固定する固定構造2とからなるものとしてもよい(図示せず)。円筒体がローラーRに覆設されることで、ローラーRを等しく全周方向へ均等に拡径する。これにより、拡径したローラーRの走行が極めて安定し、覆設体を覆設した後の刈高さを一定の高いものに安定させることができる。 【0055】 実施例4の固定手段は、例えば、幅方向の略等間隔に複数の円板Rdを有するローラーRの、各円板Rdに嵌合する、軟質樹脂製の嵌合溝22から成るものとしてもよい。軟質樹脂製の嵌合溝22は、例えば天然或いは合成ゴムを含有する弾性体からなり、形状復元機能を有することで、円板Rdを容易に嵌合溝22に嵌入させることができる。また弾性体からなる嵌合溝22は、芝刈り機の進行時に振動を吸収し、刈高さを安定させることで、正確な刈高さの芝刈りを行うことができる。 【0056】 本実施例では、円筒体として一体的に形成された円筒を用いるため、実施例1のような円筒分割体1や、円筒分割体1同士を連結する連結部材21や、円筒分割体1同士の相対位置を決める位置決め構造11や、連結部材21を収納する収納凹部12は不要である。よって、より簡易な構造として安価に得られ、また運搬及び取り扱いにも優れたものとなる。その他の構成は、実施例1と同様である。 【産業上の利用可能性】 【0057】 このようにして得られた各実施例の芝刈り高さ調節機構及びこれを備えた芝刈り機は、主に、最も低い刈高さにおいて正確な刈高さが規定されるゴルフ場の芝刈りにおいて好適に使用されるが、その他、複数の刈高さが求められるサッカー、野球等のスポーツターフをはじめとする種々の芝刈りに用いることができる。 【図面の簡単な説明】 【0058】 【図1】本発明の実施例1の芝刈り高さ調節機構を、芝刈り機のローラーに固定する前の状態を示す斜視分解説明図である。 【図2】実施例1の芝刈り高さ調節機構を、芝刈り機のローラーに固定した状態例を示す平面断面図である。 【図3】実施例1の芝刈り高さ調節機構を、芝刈り機のローラーに固定した状態例を示す側面一部切欠説明図である。 【図4】本発明の芝刈り高さ調節機構を固定する対象の、芝刈り機の例を示す側面一部切欠説明図である。 【図5】本発明の実施例2の芝刈り高さ調節機構を、芝刈り機のローラーに固定した状態を示す斜視説明図である。 【図6】本発明の実施例3の芝刈り高さ調節機構を、芝刈り機のローラーに固定する前の状態を示す断面説明図である。 【図7】実施例3の芝刈り高さ調節機構を、芝刈り機のローラーに固定した状態を示す断面説明図である。 【符号の説明】 【0059】 1 円筒分割体 2 固定構造 22嵌合溝 B リール刃 R ローラー Rd 円板 S 螺合構造
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| 【出願人】 |
【識別番号】599157930 【氏名又は名称】有限会社 ヤブタ
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| 【出願日】 |
平成15年9月26日(2003.9.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072213 【弁理士】 【氏名又は名称】辻本 一義
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| 【公開番号】 |
特開2005−95110(P2005−95110A) |
| 【公開日】 |
平成17年4月14日(2005.4.14) |
| 【出願番号】 |
特願2003−335836(P2003−335836) |
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