| 【発明の名称】 |
コンバインの刈取装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】長井 敏郎 【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内
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| 【要約】 |
【課題】刈刃装置を畦際に接近させてこの畦際の植立穀稈を刈り取ることができるものとし、手刈り作業を少なくして収穫作業の能率を向上させる。
【解決手段】コンバインの刈取装置における下部横伝動ケ−ス22の左右一側部に引起し縦伝動パイプ27を固定的に立設する。そして、該引起し縦伝動パイプ27の上端部に引起し横伝動パイプ31の左右一側部を機体1の前後方向を向く軸芯回りに上下回動可能に設けると共に該引起し横伝動パイプ31に左右方向に並設する複数の引起装置35,35を支持する。しかして、該引起し横伝動パイプ31の上方回動によって前記複数の引起装置35,35を刈刃装置23の前側から上昇退避させて該刈刃装置23の前方を開放できるように構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体1に対して昇降揺動自在の縦支持フレ−ム19の先端部に下部横伝動ケ−ス22の左右長手方向中間部を取付け、該下部横伝動ケ−ス22の前方に刈刃装置23を配置し、該下部横伝動ケ−ス22の左右一側部に引起し縦伝動パイプ27を固定的に立設し、該引起し縦伝動パイプ27の上端部に引起し横伝動パイプ31の左右一側部を機体1の前後方向を向く軸芯回りに上下回動可能に設け、該引起し横伝動パイプ31に左右方向に並設する複数の引起装置35,35を支持して、該引起し横伝動パイプ31の上方回動によって前記複数の引起装置35,35を刈刃装置23の前側から上昇退避させて該刈刃装置23の前方を開放できるように構成したことを特徴とするコンバインの刈取装置。 【請求項2】 機体1に対して昇降揺動自在の縦支持フレ−ム19の先端部に下部横伝動ケ−ス22の左右長手方向中間部を取付け、該下部横伝動ケ−ス22の前方に刈刃装置23を配置し、該下部横伝動ケ−ス22の左右一側部に引起し縦伝動パイプ27を固定的に立設すると共に前記下部横伝動ケ−ス22の左右他側部に支持部材28を固定的に立設し、前記引起し縦伝動パイプ27の上端部に引起し横伝動パイプ31の左右一側部を機体1の前後方向を向く軸芯回りに上下回動可能に設けると共に前記支持部材28の上端部に前記引起し横伝動パイプ31の左右他側部を係脱自在に設け、該引起し横伝動パイプ31に複数の引起装置35,35を支持して、該引起し横伝動パイプ31の左右他側部を支持部材28から離脱して上方回動させることによって前記複数の引起装置35,35を刈刃装置23の前側から上昇退避させて該刈刃装置23の前方を開放できるように構成したことを特徴とするコンバインの刈取装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、コンバインの刈取装置に係るものである。 【背景技術】 【0002】 従来より、コンバインの刈取装置においては、刈刃装置の前側に引起装置や分草装置が配置されており、これら引起装置や分草装置が邪魔になって刈刃装置を畦畔に接近させることができず、この畦際の植立穀稈を刈り取ることができない欠点がある。 【0003】 そこで、このような従来のコンバインの刈取装置の欠点を克服するために、機体に対して昇降揺動自在の縦支持フレ−ムの先端部に下部横伝動ケ−スの左右長手方向中間部を取付け、該下部横伝動ケ−スの前方に刈刃装置を配置し、引起装置の前方への上昇回動によって該引起装置を刈刃装置の前側から上昇退避させることにより該刈刃装置の前方を開放できるようにする技術が試みられている。(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特開平6−327336号公報(特許請求の範囲の項、図3) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 前述のように引起装置を前方へ上昇回動させる構成では次のような課題がある。 即ち、引起装置及び分草杆を前方へ上昇回動させた場合、引起装置の下端部が前方へ張り出すこととなり、例えば高い畦畔や住宅などの壁際で作業する場合に、この畦畔や壁に引起装置の下端部や分草杆の先端部が干渉して刈刃装置をこの畦畔や壁際に接近させにくく、この畦際や壁際に植立する穀稈を刈り取ることができない。このため、刈り残した穀稈を手刈りする作業を必要とし、コンバインによる収穫作業の能率を充分に向上させることができない問題がある。 【0005】 本発明は、このような問題点を解消しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講ずるもので ある。 すなわち、請求項1記載の発明においては、機体1に対して昇降揺動自在の縦支持フレ−ム19の先端部に下部横伝動ケ−ス22の左右長手方向中間部を取付け、該下部横伝動ケ−ス22の前方に刈刃装置23を配置し、該下部横伝動ケ−ス22の左右一側部に引起し縦伝動パイプ27を固定的に立設し、該引起し縦伝動パイプ27の上端部に引起し横伝動パイプ31の左右一側部を機体1の前後方向を向く軸芯回りに上下回動可能に設け、該引起し横伝動パイプ31に左右方向に並設する複数の引起装置35,35を支持して、該引起し横伝動パイプ31の上方回動によって前記複数の引起装置35,35を刈刃装置23の前側から上昇退避させて該刈刃装置23の前方を開放できるように構成したことを特徴とするコンバインの刈取装置としている。 【0007】 請求項1記載の発明によると、引起し横伝動パイプ31の上方回動によって複数の引起装置35,35が刈刃装置23の前側から上昇退避し、これによって、刈刃装置23の前方が開放され、刈刃装置23を畦際等に接近させやすくなり、この畦際に植立する穀稈を刈り取りやすくなる。 【0008】 請求項2記載の発明においては、機体1に対して昇降揺動自在の縦支持フレ−ム19の先端部に下部横伝動ケ−ス22の左右長手方向中間部を取付け、該下部横伝動ケ−ス22の前方に刈刃装置23を配置し、該下部横伝動ケ−ス22の左右一側部に引起し縦伝動パイプ27を固定的に立設すると共に前記下部横伝動ケ−ス22の左右他側部に支持部材28を固定的に立設し、前記引起し縦伝動パイプ27の上端部に引起し横伝動パイプ31の左右一側部を機体1の前後方向を向く軸芯回りに上下回動可能に設けると共に前記支持部材28の上端部に前記引起し横伝動パイプ31の左右他側部を係脱自在に設け、該引起し横伝動パイプ31に複数の引起装置35,35を支持して、該引起し横伝動パイプ31の左右他側部を支持部材28から離脱して上方回動させることによって前記複数の引起装置35,35を刈刃装置23の前側から上昇退避させて該刈刃装置23の前方を開放できるように構成したことを特徴とするコンバインの刈取装置としている。 【0009】 請求項2記載の発明によると、引起し横伝動パイプ31の左右他側部を支持部材28から離脱して上方回動させることによって複数の引起装置35,35が刈刃装置23の前側から上昇退避し、これによって、刈刃装置23の前方が開放され、刈刃装置23を畦際等に接近させやすくなり、この畦際に植立する穀稈を刈り取りやすくなる。また、引起し横伝動パイプ31を下方回動させてその左右他側部を支持部材28に係合支持させることによって複数の引起装置35,35の支持剛性が高まり、通常の刈取作業を円滑に行い得るようになる。 【発明の効果】 【0010】 請求項1記載の発明においては、複数の引起装置35,35を上昇退避させることにより刈刃装置23を畦際に接近させてこの畦際の植立穀稈を刈り取ることができ、手刈り作業を少なくしてコンバインによる収穫作業の能率を向上させることができる。 【0011】 請求項2記載の発明においては、複数の引起装置35,35を上昇退避させることにより刈刃装置23を畦際に接近させてこの畦際の植立穀稈を刈り取ることができ、手刈り作業を少なくしてコンバインによる収穫作業の能率を向上させることができる。また、引起し横伝動パイプ31を下方回動させてその左右他側部を支持部材28に係合支持させることにより複数の引起装置35,35の支持剛性を高めて通常の刈取作業をも円滑に行うことができ、コンバインによる収穫作業の能率を向上させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 畦際における植立穀稈の刈取作業を円滑に行えるものとして手刈り作業を減少させるという目的を、コンバインの刈取装置の大幅な変更を伴うことなく実現した。 【実施例1】 【0013】 図1、図2はコンバインの説明用斜視図、図3、図4はコンバインの正面図であり、コンバインの機体1は、クロ−ラ2の上方に、操縦部3、グレンタンク4、脱穀装置5を搭載して構成し、該機体1の前側には刈取装置6を油圧シリンダにより昇降自在に取り付ける。 【0014】 前記操縦部3には、その前部パネル7上に操向レバ−8とハンドルフレ−ム9とを立設し、また前部パネル7の側面にはバックミラ−10と駐車ブレ−キ操作レバ−11とを取り付け、側部パネル12には主変速レバ−13を立設し、後部には座席14を配置して構成する。 【0015】 また、前記グレンタンク4には、1番揚穀筒15を接続して脱穀装置5によって脱粒された穀粒を投入する構成とし、このようにして貯留された穀粒を外部へ排出する穀粒排出オ−ガ(図示省略)を起伏揺動および旋回自在に設ける。 【0016】 また、前記脱穀装置5は、フィ−ドチェンと挟扼杆とによって穀稈を挾持搬送しながら、扱胴によってこの穀稈の穂先部に脱粒作用を与え、脱穀後の排藁は排藁搬送装置によって排藁カッタ−に投入して裁断処理して圃場面に排出する構成とする。 【0017】 また、前記クロ−ラ2は、ミッションケ−ス16によって駆動される駆動スプロケット17によって駆動される構成とする。 しかして、前記ミッションケ−ス16の上部には懸架台18を取付け、該懸架台18に刈取装置6の縦支持フレ−ム19を横軸20中心に昇降回動自在に軸支する。該横軸20は、刈取装置6の入力軸と同軸心であり、内側部に入力プ−リ21を備える。 【0018】 そして、前記縦支持フレ−ム19の下端部には、下部横伝動ケ−ス22の左右方向中間部を連結固定し、該下部横伝動ケ−ス22の前方に所定間隔をおいてバリカン式の刈刃装置23を配置し、該刈刃装置23を前記下部横伝動ケ−ス22の一端側から突出したクランクア−ム24から連動ロッド25と揺動ア−ム26とを介して往復駆動すべく構成する。 【0019】 更に、前記下部横伝動ケ−ス22の右側部上面に引起し縦伝動パイプ27を立設固定し上方へ延出させる。一方、前記下部横伝動ケ−ス22の左側部上面には、伝動軸を内装した支持部材28を立設固定し前記引起し縦伝動パイプ27と平行状に上方へ延出させる。尚、29は株元搬送チェン駆動用の伝動ケ−ス、30は株元搬送チェン駆動用の駆動スプロケットである。 【0020】 そして、前記引起し縦伝動パイプ27の上端部に、引起し横伝動パイプ31の右側端部を機体1の前後方向を向く軸心回りに上下回動可能に取り付け、該引起し横伝動パイプ31の左側端部は、前記支持部材28の上端部の二又状の受け部32に載置状態で係合離脱可能に支持させる。尚、この受け部32には引起し横伝動パイプ31を係合状態に固定するロック装置を設けるとよい。また、前記引起し横伝動パイプ31の左右両端部には、伝動ケ−ス33,33を介してラグ34を備えた左右の引起装置35,35の上部背面側を連結し、該伝動ケ−ス33,33を介して引起装置35,35に内装された引起しチェン駆動用の引起しチェン駆動スプロケット36,36を駆動すべく構成する。 【0021】 尚、前記引起し縦伝動パイプ27の上端部と引起し横伝動パイプ31の右側端部との間にはフランジ部37を形成し、該フランジ部37における双方のフランジ面の摺動によって引起し縦伝動パイプ27の上端部に対して引起し横伝動パイプ31が上下回動する構成である。また、この引起し横伝動パイプ31の上下傾動軸心は機体1の前後方向を向くが、この軸心の姿勢を引起装置35の前面の引起しケ−スカバ−面に対して直角に設定する。 【0022】 また、図示は省略するが、前記横軸20部、縦支持フレ−ム19、下部横伝動ケ−ス22、引起し縦伝動パイプ27、引起し横伝動パイプ31、伝動ケ−ス33,33、支持部材28下部には、夫々伝動軸が内装軸架されており、前記入力プ−リ21に入力された駆動力が、横軸20部内の伝動軸と縦支持フレ−ム19内の伝動軸と下部横伝動ケ−ス22内の伝動軸と引起し縦伝動パイプ27内の伝動軸と引起し横伝動パイプ31内の伝動軸と伝動ケ−ス33,33内の伝動軸とを介して引起しチェン駆動スプロケット36,36に伝動される構成である。 【0023】 また、前記左右の引起装置35,35には左右の分草杆38,38を一体的に設けると共に、中分草杆39支持用の支持杆40の上端部を左の引起装置35の上端部に取り付け、該支持杆40を左右の引起装置35,35のラグ34,34の対向間に沿って下方へ延設して該延設端部に中分草杆39を取り付けた構成とする。 【0024】 また、上記図1、図2、図3記載の構成は、右側の引起し縦伝動パイプ27の上端部に引起し横伝動パイプ31の右端部を上下回動可能に取り付けたものであるが、引起し横伝動パイプ31の上下回動軸心を左右逆側に変更し、図4に示すように、下部横伝動ケ−ス22の左端部に左側の引起し縦伝動パイプ27を立設し、該左側の引起し縦伝動パイプ27の上端部に引起し横伝動パイプ31の左端部を機体1の前後方向を向く軸心回りに上下回動可能に取り付け、下部横伝動ケ−ス22の右端部に支持部材28を立設し、該支持部材28上端部の受け部32に前記引起し横伝動パイプ31の左端部を係合支持する構成としてもよい。 【0025】 次に作用を述べる。 エンジンの動力が刈取クラッチを介して入力プ−リ21に入力されると、この駆動力が、横軸20部内の伝動軸と縦支持フレ−ム19内の伝動軸と下部横伝動ケ−ス22内の伝動軸と引起し縦伝動パイプ27内の伝動軸と引起し横伝動パイプ31内の伝動軸と伝動ケ−ス33,33内の伝動軸とを介して引起しチェン駆動スプロケット36,36に伝動され、引起しチェンが駆動されて多数のラグ34が駆動される。また、これと共に、下部横伝動ケ−ス22内の伝動軸からクランクア−ム24が駆動され、該クランクア−ム24の駆動によって連動ロッド25および揺動ア−ム26を介して刈刃装置23が左右に往復駆動される。また、これと共に、株元搬送チェン駆動用の伝動ケ−ス41を介して株元搬送チェン駆動用の駆動スプロケット42が駆動されて株元搬送チェンが駆動されるか、又は掻込ホイ−ルが駆動される。 【0026】 この状態で主変速レバ−13を前進操作して機体1を前進させながら、左右の分草杆38,38及び中分草杆39によって植立穀稈を分草しながら、該植立穀稈を引起装置35,35の多数のラグ34の上昇による掻き上げ作用によって引起し、該植立穀稈の株元部を刈刃装置23によって切断し、株元搬送チェン等によって後方へ搬送し、フィ−ドチェンと挾扼杆とによって挾持搬送しながら脱穀装置5へ供給して脱穀処理し、収穫された穀粒は1番揚穀筒15を介してグレンタンク4へ投入されて一時貯留される。また、脱穀後の排藁は、排藁カッタ−に供給されて細断処理されて圃場へ排出される。 【0027】 そして、このようにして圃場の一辺を刈り取りながら畦際に接近した際に、引起し横伝動パイプ31の左端部と受け部32とのロックを解除し、電動モ−タ等の駆動装置の駆動又は手動操作によって引起し横伝動パイプ31を上昇回動させると、これによって引起装置35,35と左右の分草杆38,38と中分草杆39とが一体的に刈刃装置23の前側から上昇退避し、これによって、刈刃装置23および掻込みホイ−ルの前方が開放され、刈刃装置23および掻込みホイ−ルを畦際等に可及的に接近させやすくなり、この畦際に植立する穀稈を刈り取ることができる。尚、このように引起装置35,35と左右の分草杆38,38と中分草杆39とは略90度上昇回動して退避する構成であり、このように上昇退避する際に、これら引起装置35,35と左右の分草杆38,38と中分草杆39とが刈刃装置23等の固定物に干渉しない構成である。 【0028】 これにより、手刈り作業を少なくしてコンバインによる収穫作業の能率を向上させることができる。 また、引起し横伝動パイプ31の上下回動軸心の姿勢が後上がり傾斜姿勢である引起装置35の前面の引起しケ−スカバ−面に対して直角に設定されているために、左右の分草杆38,38及び中分草杆39とは上昇しながら後退する軌跡をたどり、この上昇回動中に前方に畦畔に干渉して破損するようなことがない。 【実施例2】 【0029】 図5から図9に実施例2を示す。 このコンバインは、上述の実施例1と同じ構成であり、その刈取作業における作用も同様のものである。 【0030】 しかして、この実施例2では、下部横伝動ケ−ス22の左右両側部上面から左右の引起し縦伝動パイプ27,27を立設固定する。尚、43は株元搬送チェン駆動用の伝動ケ−ス、44は株元搬送チェン駆動用の駆動スプロケットである。 【0031】 そして、前記左右の引起し縦伝動パイプ27,27の上端部には、左右の回動式伝動ケ−ス45,45の上部背面側を連結し、該左右の回動式伝動ケ−ス45,45の下部前面側には、ラグ46を備えた左右の引起装置47,47の引起しケ−ス48,48の上部背面側を連結する。 【0032】 この左右の引起し縦伝動パイプ27,27の上端部と左右の回動式伝動ケ−ス45,45の上部背面側との連結構成は、図7に示すように、引起し縦伝動パイプ27,27側のフランジと回動式ケ−ス45,45側のフランジとを相対回動自在に摺接させて摺接回動保持部49,49を構成するものである。 【0033】 また、左右の回動式伝動ケ−ス45,45の下部前面側と左右の引起しケ−ス48,48の上部背面側との連結構成も、図7に示すように、回動式伝動ケ−ス45,45側のフランジと引起しケ−ス48,48側のフランジとを相対回動自在に摺接させて摺接回動保持部49,49を構成するものである。 【0034】 そして、前記左右の引起し縦伝動パイプ27,27に内装軸架された引起し縦伝動軸50,50上端のベベルギヤ51,51と、前記摺接回動保持部49,49に内装軸架された前後方向姿勢の中間伝動軸52,52一端のベベルギヤ53,53とを噛み合わせ、前記中間伝動軸52,52他端のスプロケット54,54と前記摺接回動保持部49,49に内装軸架された前後方向姿勢の引起し駆動軸55,55一端のスプロケット56,56とにわたって伝動チェン57,57を巻き掛け、前記引起し伝動軸58,58他端のスプロケット59,59に、多数のラグを備えた引起しチェンを巻き掛ける。 【0035】 以上の構成により、前記回動式伝動ケ−ス45,45を前記中間伝動軸52,52の軸心を中心として前記引起し縦伝動パイプ27,27に対して左右揺動させて上下に回動させると、これに伴って、前記回動式伝動ケ−ス45,45と引起しケ−ス48,48とが相対的に回動して引起しケ−ス48,48の姿勢を大きく変化させることなく、引起しケ−ス48,48が昇降する。 【0036】 尚、前記引起し縦伝動軸50,50は、前記入力プ−リ21から、縦支持フレ−ム19内の伝動軸(図示省略)と下部横伝動ケ−ス22内の伝動軸(図示省略)とを介して駆動される構成である。 【0037】 また、前記左右の引起装置47,47の引起しケ−ス48,48の背面側下部に分草パイプ60,60の基部を固定し、該分草パイプ60,60を一旦後方へ延出した後、前方へ屈曲させて引起装置47,47の前側まで延出し、該延出端部に分草板61,61を取り付ける。そして、前記左右の分草パイプ60,60の各屈曲部を、前記刈刃装置23の後側に立設した左右の逆U字状の案内部材62,62に対して上下摺動自在に係合させる。 【0038】 また、前記左右一側の引起装置47のラグ突出側上端部に中分草パイプ63の上端部を取付け、該中分草パイプ63を左右の引起装置47,47のラグ先端間に沿って下方へ延出し、該延出端部に中分草板64を取り付ける。 【0039】 更に、刈刃装置23の上方に、左右一対のスタ−ホイル65,65と左右一対のラグベルト式の掻込装置66,66とを配置し、該左右一対の掻込装置66,66を電動モ−タ67,67の駆動によって図8に示す互いに非平行のハ字状姿勢から図9に示す互いに平行となる平行姿勢に姿勢変更可能に構成する。即ち、左右一対の掻込装置66,66を互いにハ字状姿勢とすることによって、引起装置47,47によって引き起こされた穀稈を中央部へ掻き込んで刈り取るものとなり、一方、左右一対の掻込装置66,66を互いに平行姿勢とすることによって、穀稈をこの左右一対の掻込装置66,66間に挾持して保持および後方搬送できる構成である。 【0040】 次に作用を述べる。 エンジンの動力が刈取クラッチを介して入力プ−リ21に入力されると、この動力が縦支持フレ−ム19内の伝動軸と下部横伝動ケ−ス22内の伝動軸とを介して左右の引起し縦伝動軸50,50に伝動され、該左右の引起し縦伝動軸50,50の回転が、ベベルギヤ51,51とベベルギヤ53,53との噛み合いによって中間伝動軸52,52に伝わり、該中間伝動軸52,52の回転によってスプロケット54,54が回転し、該スプロケット54,54に巻き掛けられた伝動チェン57,57の駆動によってスプロケット56,56が回転し、該スプロケット56,56の回転によって引起し伝動軸58,58が駆動され、該引起し伝動軸58,58の回転によってスプロケット59,59が回転して引起しチェンが駆動されて多数のラグが駆動される。また、これと共に、下部横伝動ケ−ス22内の伝動軸からクランクア−ム24が駆動され、該クランクア−ム24の駆動によって連動ロッド25および揺動ア−ム26を介して刈刃装置23が左右に往復駆動される。また、これと共に、株元搬送チェン駆動用の伝動ケ−ス29を介して株元搬送チェン駆動用の駆動スプロケット30が駆動されて株元搬送チェンが駆動されるか、又は掻込ホイ−ルスタ−ホイル65が駆動される。 【0041】 この状態で主変速レバ−13を前進操作して機体1を前進させながら、左右の分草板61,61及び中分草板64によって植立穀稈を分草しながら、該植立穀稈を引起装置47,47の多数のラグの上昇による掻き上げ作用によって引起し、該植立穀稈の株元部を刈刃装置23によって切断し、株元搬送チェン等によって後方へ搬送し、フィ−ドチェンと挾扼杆とによって挾持搬送しながら脱穀装置5へ供給して脱穀処理し、収穫された穀粒は1番揚穀筒15を介してグレンタンク4へ投入されて一時貯留される。また、脱穀後の排藁は、排藁カッタ−に供給されて細断処理されて圃場へ排出される。 【0042】 そして、このようにして圃場の一辺を刈り取りながら畦際に接近した際に、電動モ−タ等の駆動装置(図示せず)によって回動式伝動ケ−ス45,45を上昇回動させると、これによって引起装置47,47が刈刃装置23の前側から上昇退避し、これによって、刈刃装置23およびスタ−ホイル65の前方が開放され、刈刃装置23およびスタ−ホイル65を畦際等に可及的に接近させやすくなり、この畦際に植立する穀稈を刈り取ることができる。そして、この際、電動モ−タ67,67の作動によって左右一対の掻込装置66が互いに平行姿勢となり、刈り取った穀稈ないし刈取直前の穀稈が挾持して保持および後方搬送され、畦際の穀稈を刈り倒してしまうことがない。また、例えばこの上昇退避した引起装置47,47のラグを畦際の植立穀稈の穂先部に作用させれば、この穂先の搬送遅れが是正され得る。 【0043】 これにより、引起装置47,47を上昇退避させることにより刈刃装置23およびスタ−ホイル65を畦際に可及的に接近させてこの畦際の植立穀稈を刈り取ることができ、手刈り作業を少なくしてコンバインによる収穫作業の能率を向上させることができる。また、例えばこの上昇退避した引起装置47,47のラグによる掻き上げ作用を畦際の植立穀稈の穂先部に作用させれば、この穂先の搬送遅れを是正して円滑な刈取脱穀作業を行うことができる。 【0044】 また、下部横伝動ケ−ス22の左右両端部から前方へ支持ア−ム68,68を延出し、該支持ア−ム68,68先端部にガ−ド部材69,69を設ける。該ガ−ド部材69,69は刈刃装置23の左右両側方に位置して、その前面が刈刃装置23の前縁よりも前方に位置するように配置する。これにより、前述の如く引起装置47,47を上昇退避させて刈刃装置23を畦に接近させた場合、刈刃装置23が畦に平行であっても平行でなくても、ガ−ド部材69,69が刈刃装置23よりも先に畦に接触することとなり、刈刃装置23が畦に接触して破損したり畦を壊すのを防止することができる。 【0045】 また、左右の分草パイプ60,60の各屈曲部を、前記刈刃装置23の後側に立設した左右の逆U字状の案内部材62,62に対して上下摺動自在に係合させる構成を備えることにより、引起装置47,47の上昇退避動作および下降復帰動作を円滑なものとすることができる。 【実施例3】 【0046】 図10、図11に実施例3を示す。 このコンバインは、上述の実施例1と同じ構成であり、その刈取作業における作用も同様のものである。 【0047】 しかして、この実施例3では、下部横伝動ケ−ス22の左右両側部から立設した引起し縦伝動パイプ70,70の上端部に左右の引起装置71,71の上端部背面側を固定し、該左右の引起装置71,71の下端部前面側に左右の分草体72,72を取り付け、左側の引起装置71の上端部に支持杆73の上端部を取り付け、該支持杆73を引起装置71,71のラグ先端軌跡に沿って下方へ延出して該延出端部に中分草体74を取り付ける。 【0048】 そして、前記左右の引起し縦伝動パイプ70,70の上下方向中間部から前方へ向けて左右の支持部材75,75を延出し、右側の支持部材75の先端部に吊り下げア−ム76の上端部を前後回動自在に軸着し、該吊り下げア−ム76の下端部に刈刃装置77の右側端部から後方へ延出した支持ブラケット78の後端部を前後回動自在に軸着する。一方、前記左側の支持部材75は左側の引起し縦伝動パイプ70内の引起し縦伝動軸に連動した伝動機構を内蔵し、該左側の支持部材75の先端部に伝動ケ−ス79の上端部を前後回動自在に軸着して連動し、該伝動ケ−ス79の下端部に刈刃装置77の左側端部から後方へ延出した駆動ケ−ス80の後端部を前後回動自在に軸着して連動する。 【0049】 以上の構成により、図10に示す通常の刈取作業状態においては、刈刃装置77を後方へ移動させておき、図11に示す畦際での刈取作業状態においては、吊り下げア−ム76及び伝動ケ−ス79を前方へ揺動させて刈刃装置77を前方へ移動させ、該刈刃装置77を引起装置71,71の下方近傍まで移動させてこの刈刃装置77を駆動して畦際の植立穀稈を刈り取ることができ、手刈り作業を少なくして刈取作業の能率を向上させることができる。 【実施例4】 【0050】 図12、図13に実施例4を示す。 このコンバインは、上述の実施例2と同じ構成であり、その刈取作業における作用も同様のものである。 【0051】 しかして、この実施例4では、左右の回動式伝動ケ−ス45,45を電動モ−タ81,81の駆動によって駆動ギア82,82及び従動ギヤ83,83を介して上下回動させられるように構成する。そして、左側の分草板61に超音波式測距センサ84を設け、該超音波式測距センサ84によって畦畔85までの距離を測定し、この測定結果が一定距離以下になったことが検出された場合に、前記電動モ−タ81,81を駆動して左右の引起装置47,47及び分草板61,61及び中分草板64を一体的に上昇退避させるように連繋する。 【0052】 これにより、畦際刈り作業に移る際に引起装置47,47等を手動で上昇退避させる煩わしさがなくなり、刈取作業を省力化することができる。また、超音波式測距センサ84によって畦畔までの距離が一定距離以下になったことが検出された場合に、左右の引起装置47,47及び分草板61,61及び中分草板64を自動的に上昇退避させることができるため、分草板61,61や中分草板64が畦畔に突っ込んで破損するような不具合を解消することができる。 【0053】 また、前記超音波式測距センサ84によって畦畔85までの距離が一定距離以下になったことが検出されると電動モ−タ81,81を駆動して左右の引起装置47,47及び分草板61,61及び中分草板64を一体的に上昇退避させ、この後、主変速レバ−13を後進操作すると前記電動モ−タ81,81が逆方向に駆動して左右の引起装置47,47及び分草板61,61及び中分草板64を一体的に下降させて通常の刈取作業状態に復帰するように構成してもよい。これにより、上昇退避した左右の引起装置47,47及び分草板61,61及び中分草板64を手動操作で下降復帰させる煩わしさがなくなり、刈取作業の省力化を図ることができる。 【実施例5】 【0054】 図14から図17に実施例5を示す。 このコンバインは、上述の実施例3と同じ構成であり、その刈取作業における作用も同様のものである。 【0055】 しかして、この実施例5では、実施例3に記載した構成に加え、左右の分草体72,72を電動モ−タ86,86の駆動によって上方へ180度反転させて退避させ、中分草体74を電動モ−タ86から支持杆73の内部に挿通した捩じりケ−ブル87を介して上方へ180度反転させて退避させる構成を備える。 【0056】 即ち、図14に示す通常の刈取作業状態においては、刈刃装置77を後方へ移動させておき、畦際での刈取作業状態においては、まず図15に示すように吊り下げア−ム76及び伝動ケ−ス79を前方へ揺動させて刈刃装置77を前方へ移動させて該刈刃装置77を引起装置71,71の下方近傍まで移動させ、続いて図16に示すように左右の分草体72,72および中分草体74を上方へ180度反転させて退避させる。 【0057】 これより、より畦畔に刈刃装置77を接近させて畦際の植立穀稈を刈り取ることができ、手刈り作業を少なくして刈取作業の能率を向上させることができる。 また、中分草体74を直接、電動モ−タ86によって反転させる構成とする場合、支持杆73の先端部にはこの電動モ−タ86を設置するスペ−スがなく、実現が困難であったが、上述のように中分草体74を電動モ−タ86から支持杆73の内部に挿通した捩じりケ−ブル87を介して上方へ180度反転させて退避させる構成とすることにより、中分草体74を電動モ−タ86による遠隔操作で反転させる構成を実現することができたものである。 【図面の簡単な説明】 【0058】 【図1】コンバインの説明用斜視図である。(実施例1) 【図2】コンバインの説明用斜視図である。(実施例1) 【図3】コンバインの正面図である。(実施例1) 【図4】コンバインの正面図である。(実施例1) 【図5】コンバインの説明用斜視図である。(実施例2) 【図6】コンバインの説明用斜視図である。(実施例2) 【図7】刈取装置の一部の説明図である。(実施例2) 【図8】掻込装置の説明図である。(実施例2) 【図9】掻込装置の説明図である。(実施例2) 【図10】コンバインの説明用斜視図である。(実施例3) 【図11】コンバインの説明用斜視図である。(実施例3) 【図12】コンバインの説明用斜視図である。(実施例4) 【図13】コンバインの説明用斜視図である。(実施例4) 【図14】コンバインの説明用斜視図である。(実施例5) 【図15】コンバインの説明用斜視図である。(実施例5) 【図16】コンバインの説明用斜視図である。(実施例5) 【図17】中分草体部の説明図である。(実施例5) 【符号の説明】 【0059】 1 機体 19 縦支持フレ−ム 22 下部横伝動ケ−ス 23 刈刃装置 27 引起し縦伝動パイプ 28 支持部材 31 引起し横伝動パイプ 35 引起装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
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| 【出願日】 |
平成15年9月26日(2003.9.26) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−95108(P2005−95108A) |
| 【公開日】 |
平成17年4月14日(2005.4.14) |
| 【出願番号】 |
特願2003−335657(P2003−335657) |
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