| 【発明の名称】 |
油圧駆動走行車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】原田 勇 【住所又は居所】長野県松本市石芝1丁目1番1号 石川島芝浦機械株式会社松本工場内
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| 【要約】 |
【課題】油圧駆動走行車両において、車両の暴走を防止するとともに、ブレーキ材の早期摩耗の防止、油温の上昇やエネルギーロスの防止を図ること。
【解決手段】後輪13L・13Rを駆動する油圧モータ51L・51Rを備えて、油圧モータ51L・51Rの出口通路に流量調整弁であるボールバルブ52L・52Rを配置し、前記ボールバルブ52L・52Rと、該ボールバルブ52L・52Rを作動させるブレーキペダル18L・18Rとをリンク機構60を介して連結し、該ブレーキペダル18L・18Rの踏込み量に応じて前記油圧モータ51L・51Rの出口通路の流量を制御可能とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車輪を駆動する油圧モータを備える油圧駆動走行車両において、前記油圧モータの出口通路に流量調整弁を配置したことを特徴とする油圧駆動走行車両。 【請求項2】 前記流量調整弁と、該流量調整弁を作動させる足踏みペダルとをリンク機構を介して連結し、該足踏みペダルの踏込み量に応じて前記油圧モータの出口通路の流量を制御可能としたことを特徴とする請求項1に記載の油圧駆動走行車両。 【請求項3】 車輪を駆動する油圧モータを備える油圧駆動走行車両において、前記油圧モータの出口通路に配置される電磁比例弁と、該電磁比例弁を作動させる足踏みペダルと、該足踏みペダルに付設する角度センサと、該角度センサにより検出された足踏みペダルの回動角に基づいて前記油圧モータの出口通路の流量を制御するための制御手段とを備えたことを特徴とする油圧駆動走行車両。 【請求項4】 前記油圧駆動走行車両の前後および左右の傾きを検出する角度センサと、該角度センサにより検出された機体の前後および左右の傾きに基づいて前記油圧モータの出口通路の流量を制御するための制御手段とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の油圧駆動走行車両。 【請求項5】 前記足踏みペダルを、車輪を制動するブレーキを作動させるブレーキペダルと兼用させたことを特徴とする請求項2、請求項3、または請求項4に記載の油圧駆動走行車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、車輪を駆動する油圧モータを備える油圧駆動走行車両に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、油圧駆動走行車両として、車輪を可変容量のピストンポンプと定容量の油圧モータとで駆動するものが知られている。このような油圧駆動走行車両では、エンジンの動力によりピストンポンプを作動して、該ピストンポンプから油圧モータへ送油することにより、油圧モータを駆動して、該油圧モータに連結する車輪を駆動することとしていた。そして、ピストンポンプの斜板の角度を変更することにより、ポンプ吐出量を変化させ、油圧モータへ送られる作動油の流量を変更して、車両の速度や牽引力を調節するようにしていた。 【0003】 ところが、車両が急な下り坂や長い下り坂を走行する場合には、油圧モータが車輪により回されて、該油圧モータがポンプ作用をなすことにより、ピストンポンプの斜板を押し開いてしまう、つまり、高速側に斜板を押して回動してしまうという不具合が生じていた。そして、ピストンポンプの押し開きが加速されると、車両が暴走してしまうという虞があった。 【0004】 このような、急な下り坂や長い下り坂での暴走を防止するため、油圧モータを駆動する油圧回路に、図8に示すような暴走防止用回路を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この暴走防止用回路110では、油圧モータ111の入口通路112と出口通路113とを、定差圧リリーフ弁114で連結している。そして、急な下り坂や長い下り坂を走行した場合、出口側圧力が上昇し、リリーフ弁114の設定圧力を超えると、出口通路113と入口通路112とが連通され、これにより車輪が自由回転となって、車両の暴走を防ぐようにしている。 【0005】 また、図9に示すような暴走防止用回路120を備えたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。この暴走防止用回路120では、油圧モータ121の出口通路122にリリーフ弁123を設けることにより、急な下り坂や長い下り坂を走行した場合であっても、出口通路の圧力が所定の圧力を超えないようにして、車両の暴走を防ぐようにしている。 【0006】 【特許文献1】 特開2001−8522号公報 【特許文献2】 特公平6−57087号公報 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 しかし、従来の油圧駆動走行車両には、次のような問題点があった。 前記特許文献1の油圧駆動走行車両においては、車輪を自由回転とすることによって暴走を防止するようにしているが、この自由回転の車輪を制動するには、機械式のブレーキを作動させなければならないこととなっていた。このため、ブレーキ材が早期に摩耗するという問題点が生じていた。 また、前記特許文献2の油圧駆動走行車両では、暴走防止用回路120において、常に一定の背圧が作用しており、この背圧により、作動油の温度上昇やエネルギーロスという問題点が生じていた。 そこで、本発明では、油圧駆動走行車両において、油圧モータの出口通路に流量調整弁を設けることによって、車両の暴走を防止するとともに、ブレーキ材の早期摩耗の防止、油温の上昇やエネルギーロスの防止を図ることを課題とする。 【0008】 さらに、油圧駆動走行車両にかかわらず、デファレンシャル機構を有する車両においては、次のような問題点があった。車両が傾斜地を等高線に沿って作業を行いながら走行する場合(図6参照)には、山側の車輪にかかる荷重が減少する結果、山側の車輪と谷側の車輪との間に回転差が生じて、山側の車輪が早く回り、車両が谷側にずり落ちようとする。これを防止するため、ハンドルを山側へ切った状態(いわゆるあてかじ状態)で作業することが行われている。このあてかじ状態では、車両は斜面進行方向に対して、斜めの状態で進むこととなる。このため、リールモア等、複数の刈取ユニットを備える車両においては、各ユニットの進行方向の実質的な刈幅が減少したり、刈残しが発生したりするという問題点が生じていた。また、刈残しが発生するだけでなく、ずれながら進んでいるため、芝が剥がれてしまうという問題点も生じていた。 そこで、本発明では、油圧駆動走行車両において、油圧モータの出口通路に流量調整弁を設けることによって、山側の車輪と谷側の車輪との回転差による谷側へのずれを防止して、芝剥ぎや刈残しの発生を防止することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 すなわち、請求項1においては、車輪を駆動する油圧モータを備える油圧駆動走行車両において、前記油圧モータの出口通路に流量調整弁を配置したものである。 【0009】 請求項2においては、前記流量調整弁を、足踏みペダルとリンク機構を介して連結し、該足踏みペダルの踏込み量に応じて前記油圧モータの出口通路の流量を制御可能としたものである。 【0010】 請求項3においては、車輪を駆動する油圧モータを備える油圧駆動走行車両において、前記油圧モータの出口通路に配置される電磁比例弁と、該電磁比例弁を作動させる足踏みペダルと、該足踏みペダルに付設する角度センサと、該角度センサにより検出された足踏みペダルの回動角に基づいて前記油圧モータの出口通路の流量を制御するための制御手段とを備えたものである。 【0011】 請求項4においては、前記油圧駆動走行車両の前後および左右の傾きを検出する角度センサと、該角度センサにより検出された機体の前後および左右の傾きに基づいて前記油圧モータの出口通路の流量を制御するための制御手段とを備えたものである。 【0012】 請求項5においては、前記足踏みペダルを、車輪を制動するブレーキを作動させるブレーキペダルと兼用させたものである。 【0013】 【発明の実施の形態】 次に、発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。 図1は本発明を適用するトラクタの一実施例を示す側面図、図2は油圧回路を示す図、図3はブレーキペダルと、ボールバルブおよびブレーキとの連結を示す平面図、図4は後輪、油圧モータ、ブレーキ部分を示す平面図、図5はペダルシャフト部分を示す平面図、図6は傾斜地での走行の様子を示す正面図、図7は電磁比例弁と角度センサを用いることによる油圧モータの流量制御を示す図である。 【0014】 本発明の油圧駆動走行車両は、例えば、トラクタ、芝刈機、草刈機、管理機等の農業用作業車や、ホイールショベル、ホイールローダ等の建設用作業車に適用することができる。以下では、本発明をトラクタに適用した実施例について説明する。 【0015】 図1を用いて、トラクタ1の全体的な構成について説明する。 トラクタ1の機体フレーム14の前部上にエンジン11が載置され、該エンジン11はボンネット15により覆われている。ボンネット15後部に連設されるダッシュボード17上にステアリングハンドル16が突設され、該ステアリングハンドル16の後方に運転席22が配設されている。また、ダッシュボード17上には、主変速レバー、ポジションレバー、前後進切換レバー等が配設されている。さらに、ダッシュボード17後部と運転席22の間の機体フレーム14上をステップ21とし、該ステップ21の前部には、ブレーキペダル18、トラクタ1の駐車時に用いるブレーキロックプレート20等が配設されている。 【0016】 機体フレーム14は、図3に示すように、前後方向に左右対向配置される2本の前後フレーム14a・14a間に、左右方向に配置される複数本の連結フレーム14b・14b・・・によって梯子状に連結した構成となっている。そして、この機体フレーム14によって、前輪12・12および後輪13・13をそれぞれ支持することとしている。また、後述するペダルシャフト61を支持するための2本の支持フレーム14c・14cが、2本の連結フレーム14b・14bの間に架設されている。 【0017】 前輪12と後輪13の間のステップ21下方に昇降装置25を介してモアデッキ24が装着されている。モアデッキ24の前部と後部には、接地輪28・28・・・が上下位置調節可能に配置されている。そして、モアデッキ24の上面にはギアボックス26が配設されており、該ギアボックス26にエンジン11からの動力を伝達して、モアデッキ24に収納される回転刃(図示せず)を駆動して、芝生や草等の刈取作業を行うようにしている。また、昇降装置25によりモアデッキ24を昇降させて、刈取高さを調節することとしている。 【0018】 エンジン11からギアボックス26までの動力伝達経路について説明する。エンジン11より出力軸11aが、前方に突出されており、該出力軸11a上には出力プーリが固設されている。また、ギアボックス26より入力軸26aが前方に突出されている。 エンジン11の動力は、出力プーリからベルトを介してフロントPTO入力軸27a上のプーリに伝えられ、さらに、フロントPTO駆動装置を経て、フロントPTO出力軸27bから伝動軸29を介してギアボックス26の入力軸26aに伝達される。なお、PTO出力軸27bと伝動軸29との間、および伝動軸29とギアボックス26の入力軸26aとの間は、ユニバーサルジョイントにより連結されている。 【0019】 次に、トラクタ1を走行させるための油圧回路について、図2を用いて説明する。 この油圧回路は、可変容量ピストンポンプと定容量油圧モータとが接続された閉回路を備える構成となっており、エンジン11の動力でピストンポンプを作動させて、車輪駆動用の油圧モータへ作動油を送り、該油圧モータを駆動させることによって、トラクタ1を走行させるようになっている。そして、ピストンポンプの斜板の角度を変更することによって、ポンプ吐出量を変化させ、油圧モータへ供給する作動油の量を調節して、トラクタ1の速度や牽引力を調節するようにしている。 【0020】 図2に示すように、油圧回路には、供給部30、前輪駆動部40、後輪駆動部50、増速切換部70、パワステ(パワーステアリング)駆動部80、作業機昇降部90が備えられている。 【0021】 供給部30は、前述した各部に作動油を供給するために設けられており、該供給部30には、前輪駆動用の可変容量ピストンポンプ31、後輪駆動用の可変容量ピストンポンプ32、チャージポンプ33、ポンプ34が備えられ、それぞれのポンプ31・32・33・34は、エンジン11の動力により作動する。 【0022】 前輪駆動用のピストンポンプ31が作動すると、前輪駆動部40に作動油が供給される。前輪駆動部40には、定容量油圧モータ41L・41Rが備えられており、該油圧モータ41L・41Rは、左右の前輪12L・12Rとそれぞれ連結されている。 ピストンポンプ31と油圧モータ41L・41Rとが接続されて、閉回路が形成されており、ピストンポンプ31の斜板31aの角度を変更することによって、該ピストンポンプ31の吐出量を変化させて、油圧モータ41L・41Rに供給する作動油の流量を変更し、回転駆動する油圧モータ41L・41Rの回転速度を無段階に変速するようにしている。こうして、ピストンポンプ31の斜板31aの角度を調節することによって、トラクタ1の車速を調節できる。この場合、ピストンポンプ31から油圧モータ41L・41Rに送られる作動油の流量が増大する方向に、斜板31aを傾けることによってトラクタ1が増速し、逆に、ピストンポンプ31から油圧モータ41L・41Rに送られる作動油の流量が減少する方向に、斜板31aを傾けることによってトラクタ1が減速する。また、斜板31aを、その中立位置から正方向に傾けることによって、油圧モータ41L・41Rが正転して、トラクタ1は前進し、逆に、中立位置から逆方向に傾けることによって、油圧モータ41L・41Rが逆転して、トラクタ1は後進する。 【0023】 後輪駆動用のピストンポンプ32が作動すると、後輪駆動部50に作動油が供給される。後輪駆動部50には、定容量油圧モータ51L・51Rが備えられており、該油圧モータ51L・51Rは、左右の後輪13L・13Rとそれぞれ連結されている。 ピストンポンプ32と油圧モータ51L・51Rとが接続されて、閉回路が形成されており、ピストンポンプ32の斜板32aの角度を変更することによって、該ピストンポンプ32の吐出量を変化させて、油圧モータ51L・51Rに供給される作動油の流量を変更し、回転駆動する油圧モータ51L・51Rの回転速度を無段階に変速するようにしている。こうして、ピストンポンプ32の斜板32aの角度を調節することにより、トラクタ1の車速を調節できる。この場合、ピストンポンプ32から油圧モータ51L・51Rに送られる作動油の流量が増大する方向に、斜板32aを傾けることによってトラクタ1が増速し、逆に、ピストンポンプ32から油圧モータ51L・51Rに送られる作動油の流量が減少する方向に、斜板32aを傾けることによってトラクタ1が減速する。また、斜板32aを、その中立位置から正方向に傾けることによって、油圧モータ51L・51Rが正転して、トラクタ1は前進し、逆に、中立位置から逆方向に傾けることによって、油圧モータ51L・51Rが逆転して、トラクタ1は後進する。なお、トラクタ1の前後進の切換は、ダッシュボード17上に配置される前後進切換レバーを操作することによって行われ、この場合、前後進切換レバーの操作によって、斜板31a・32aが同期して作動するようにしている。 【0024】 また、それぞれの油圧モータ51L・51Rの出口通路には、流量調整弁52L・52Rが接続されている。本実施例では、この流量調整弁52L・52Rを調節することにより、油圧モータ51L・51Rに供給される作動油の流量を調節することとしている。流量調整弁52L・52Rの流量制御については、後述する。 【0025】 増速切換部70は、トラクタ1の車速を、例えば、路上走行時と作業時とにおいて、切り換えて変更するために設けられている。増速切換部70には、増速用の切換弁71L・71Rが備えられており、該切換弁71L・71Rには、通常位置と増速位置とが設けられている(図2では、増速位置に切り換えられている)。 切換弁71L・71Rが通常位置に切り換えられている場合(例えば作業時)には、前輪駆動用のピストンポンプ31からの作動油は、前輪駆動用の油圧モータ41L・41Rに供給されて、前輪12L・12Rが駆動される。この場合、後輪駆動用の油圧モータ51L・51Rに対しても後輪駆動用のピストンポンプ32から作動油が供給され、後輪13L・13Rが駆動しており、この結果、トラクタ1は4輪駆動となる。 これに対して、切換弁71L・71Rが増速位置に切り換えられている場合(例えば路上走行時)には、前輪駆動用のピストンポンプ31からの作動油は、後輪駆動用のピストンポンプ32から作動油とともに、後輪駆動用の油圧モータ51L・51Rに供給されて、後輪13L・13Rが駆動される。この場合、前輪12L・12Rは駆動されない。しかし、後輪駆動用の油圧モータ51L・51Rに供給される作動油の流量が増加して、トラクタ1が増速する。 【0026】 なお、チャージポンプ33を作動させることにより、タンク35の作動油が、前述した後輪駆動用の閉回路に補充される。また、ポンプ34を作動させることにより、タンク35の作動油がパワステ駆動部80および作業機昇降部90に供給される。パワステ駆動部80では、ステアリングハンドル16の操作によりパワステ駆動用の切換弁81が切り換えられると、アクチュエータ82が作動し、ステアリングハンドル16による操向操作をアシストするようにしている。また、作業機昇降部90では、作業機昇降用の切換弁91・92が切り換えられると、アクチュエータ93・94が作動し、この結果、昇降装置25が駆動されて、モアデッキ24が昇降する。 【0027】 次に、流量調整弁52L・52Rによる油圧モータ51L・51Rの流量制御について、図3、図4、図5を用いて説明する。なお、以下では、ピストンポンプ31・32の斜板31a・32aは、それぞれ所定位置(中立位置を除く)に保持されているものとする。 図3に示すように、左右の後輪13L・13Rのそれぞれに、油圧モータ51L・51Rと、機械式のブレーキである内拡式ドラムブレーキ53L・53Rとが備えられ、該油圧モータ51L・51Rはドラムブレーキ53L・53Rに内蔵されている。油圧モータ51L・51Rは、前述したように、ピストンポンプ32から作動油が供給されることにより駆動し、該油圧モータ51L・51Rの駆動力によって後輪13L・13Rを駆動する。ドラムブレーキ53L・53Rは、ステップ21上に配設される左右のブレーキペダル18L・18Rを踏み込むことにより作動し、後輪13L・13Rを制動する。 【0028】 油圧モータ51L・51Rの出口通路に配置される流量調整弁52L・52Rは、本実施例では、ボールバルブとして構成されており、該ボールバルブの開度(作動量)を調節することにより、油圧モータ51L・51Rに供給される作動油の流量を調節することとしている。そして、このボールバルブ52L・52Rは、左右のブレーキペダル18L・18Rを踏み込むことによって、左右のドラムブレーキ53L・53Rと同時に作動する。つまり、ブレーキペダル18L・18Rを、ボールバルブ52L・52Rを作動させるための足踏みペダルとし、かつ、ドラムブレーキ53L・53Rを作動させるための足踏みペダルとして、兼用することとしている。これにより、部品点数の削減が図れ、また、ブレーキペダル18L・18Rを踏み込むことで、ボールバルブ52L・52Rの作動による後輪13L・13Rの制動(後述)、およびドラムブレーキ53L・53Rによる後輪13L・13Rの制動が同時に行われ、トラクタ1における操作性の向上が図れる。 【0029】 左右のブレーキペダル18L・18Rは、支持フレーム14c・14cに回動可能に支持されているペダルシャフト61に取り付けられている。右ブレーキペダル18Rはペダルシャフト61に固定して取り付けられており、右ブレーキペダル18Rを踏み込むと、該右ブレーキペダル18Rの踏込量に応じて、ペダルシャフト61が回動する。 一方、左ブレーキペダル18Lは、左右に横架されるペダルシャフト61の左端部上に取り付けられる左ブレーキボス62Lに固定して取り付けられている。左ブレーキボス62Lはペダルシャフト61上に、相対回転自在に取り付けられており、このため、左ブレーキペダル18Lのみを踏み込むと、該左ブレーキペダル18Lの踏込量に応じて、左ブレーキボス62Lがペダルシャフト61に対して回動する。 【0030】 このように、ペダルシャフト61に対して、右ブレーキペダル18Rは相対回転不能に取り付けられており、左ブレーキペダル18Lは相対回転可能に取り付けられている。そして、例えば、作業時には、左右のブレーキペダル18L・18Rを各々踏むことによって、左右のドラムブレーキ53L・53Rを独立して作動可能となっており、また、例えば、路上走行時には、一方のブレーキペダルに設けた連結プレート19を他方のブレーキペダルに掛け渡すことにより左右のブレーキペダル18L・18Rを連結して、左右のドラムブレーキ53L・53Rを同時に作動可能として、片ブレーキとなって急旋回することを防止している。 【0031】 図4、図5を用いて、ドラムブレーキ53L・53R、およびボールバルブ52L・52Rの作動について、詳しく説明する。なお、以下では、右ブレーキペダル18Rを踏み込んだ場合のドラムブレーキ53Rおよびボールバルブ52Rの作動について述べるが、この場合と同様に、左ブレーキペダル18Lを踏み込むと、ドラムブレーキ53Lおよびボールバルブ52Lが作動する。 【0032】 ボールバルブ52Rは、リンク機構60を介して右ブレーキペダル18Rに連結されている。右ブレーキペダル18Rはペダルシャフト61に固定されており、該ペダルシャフト61の右端部上には、右ブレーキボス62Rがバネピン63により固定されている。このため、右ブレーキボス62Rは、ペダルシャフト61と一体的に回動する。そして、右ブレーキボス62Rがロッド64の一端に連結され、該ロッド64の他端がクランク65の一端に連結されている。さらに、クランク65の他端がアーム66の一端に連結され、該アーム66の他端がスプリング67を介してボールバルブレバー68に連結され、該ボールバルブレバー68の基部がボールバルブ52Rに回動可能に取り付けられている。 このように構成されるリンク機構60を介して、右ブレーキペダル18Rの踏み込み操作がボールバルブレバー68に伝えられ、該ボールバルブレバー68が回動する。なお、69は戻しバネであり、該戻しバネ69の付勢力は回動した右ブレーキボス62Rを元の位置に戻そうとする方向に作用している。 【0033】 ボールバルブレバー68が回動するとボールバルブ52Rが作動し、該ボールバルブ52Rの開度が変更される。ボールバルブ52Rは、右ブレーキペダル18Rを踏み込んでいない状態では全開の状態となっており、右ブレーキペダル18Rの踏込量に応じて、つまり、ボールバルブレバー68の回動量に応じて、ボールバルブ52Rの開度は小さくなっていく。そして、ボールバルブレバー68はスプリング67を介して引っ張られるため、ドラムブレーキ53Rの摩耗によりペダル踏込量が増加した場合であっても、ボールバルブ52Rが破損しないようにしている。 また、ボールバルブレバー68は、ネジリコイルバネ(図示せず)により付勢されており、該ネジリコイルバネの付勢力は回動したボールバルブレバー68を元の位置に戻そうとする方向(ボールバルブ52Rが開く方向)に作用している。 【0034】 ボールバルブ52Rの開度によって、油圧モータ51Rに供給される作動油の流量が定まる。ボールバルブ52Rの開度を小さくすると、油圧モータ51Rの出口通路が絞られて、油圧モータ51Rへの流量が減少する。したがって、右ブレーキペダル18Rを踏み込むことにより、その踏込量に応じて、油圧モータ51Rに供給される作動油の流量が減少する。そして、油圧モータ51Rに供給される作動油の流量が減少すると、油圧モータ51Rにより駆動される後輪13Rの回転数が減少し、トラクタ1が減速する。 なお、ボールバルブ52Rは、右ブレーキペダル18Rを最大限踏み込んだ場合であっても、全閉の状態にならないようにしている。ボールバルブ52Rが全閉の状態では、油圧モータ51Rに作動油を供給しないため、後輪13Rがロックされた状態となる。このような後輪13Rがロックされる状態を回避するために、右ブレーキペダル18Rを最大限踏み込んだ状態においても、ボールバルブ52Rを全閉の状態とはせず、油圧モータ51Rに少量の作動油を供給するようにしている。 【0035】 ドラムブレーキ53Rは、ブレーキワイヤ55を介して右ブレーキボス62Rに連結されている。右ブレーキボス62Rがブレーキワイヤ55の一端に連結され、該ブレーキワイヤ55の他端がブレーキフォーク56に連結されている。ブレーキフォーク56は、ブレーキアーム57とピン58により連結されている。この場合、ブレーキアーム57に形成されるピン58の挿入孔57aを長孔としている。そして、右ブレーキペダル18Rを踏み込んでいない状態では、ピン58は長孔57aの一端に位置している。 【0036】 右ブレーキペダル18Rを踏み込むと、ペダルシャフト61および右ブレーキボス62Rが回動して、ブレーキワイヤ55が引っ張られる。そして、ブレーキフォーク56およびブレーキアーム57が引っ張られて、これにより、ドラムブレーキ53Rが作動して、後輪13Rを制動する。この場合、右ブレーキペダル18Rを踏み込んだ直後には、ブレーキフォーク56が引っ張られると、ピン58が長孔57a中を前記一端側から他端側に移動することによって、ブレーキフォーク56がブレーキアーム57に対して摺動する。このため、ピン58が長孔57a中を移動している間は、ブレーキアーム57は引っ張られず、ドラムブレーキ53Rは作動しない。このようにして、右ブレーキペダル18Rを踏み込んだ直後には、ドラムブレーキ53Rが作動しないようにしている。これにより、ドラムブレーキ53Rが作動する前に、ボールバルブ52Rが閉じる方向に作動する。 そして、ピン58が長孔57aの他端に位置した後には、右ブレーキペダル18Rの踏込量に応じて、ブレーキアーム57が引っ張られ、ドラムブレーキ53Rが作動する。これにより、後輪13Rが制動され、トラクタ1が減速する。なお、ピン58が挿入され、移動する長孔を、ブレーキアーム57にではなく、ブレーキフォーク56に形成することとしてもよい。 【0037】 このように、右ブレーキペダル18Rを踏み込むことによって、ボールバルブ52Rおよびドラムブレーキ53Rが作動する。ドラムブレーキ53Rが作動すると、摩擦作用により直接的に後輪13Rを制動する。一方、ボールバルブ52Rが閉じる方向に作動すると、油圧モータ51Rの出口通路を絞ることにより油圧回路的に後輪13Rを制動する。この場合、トラクタ1の走行状態に応じて、右ブレーキペダル18Rを踏み込むと、その踏込量に応じて、油圧モータ51の出口通路の流量が制御され、油圧モータ51への作動油の流量が減少する。したがって、右ブレーキペダル18Rの踏込量に応じて、後輪13Rに油圧回路的な制動力が作用する。 【0038】 以上のように構成されるトラクタ1によれば、急な下り坂や長い下り坂を走行する場合等の従来における問題点を、次のように解消できる。 急な下り坂、長い下り坂を走行する場合には、左右のブレーキペダル18L・18Rを連結プレート19により連結し、該ブレーキペダル18L・18Rを下り坂の程度に応じて踏み込む。これにより、ブレーキペダル18L・18Rの踏込量に応じて、ボールバルブ52L・52Rおよびドラムブレーキ53L・53Rが作動する。ボールバルブ52L・52Rが作動すると、油圧モータ51L・51Rの出口通路が絞られて、後輪13L・13Rを油圧回路的に制動し、この結果、トラクタ1の暴走を防止できるとともに、ドラムブレーキ53L・53Rの負担を軽くでき、該ドラムブレーキ53L・53Rのブレーキ材の早期摩耗を防止できる。また、ドラムブレーキ53L・53Rの容量を少なくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。 また、油圧モータ51L・51Rの出口通路にリリーフ弁を設ける構成とはしていないため、常に一定の背圧が作用する状態を回避でき、これにより、油温の上昇やエネルギーロスを抑制することができる。 【0039】 傾斜地を等高線に沿って、作業を行いながら走行する場合(図6参照)には、連結ペダルによる左右のブレーキペダル18L・18Rの連結を解除し、山側の後輪13を制動するブレーキペダル18を斜面の程度に応じて踏み込む。これにより、ブレーキペダル18の踏込量に応じて、山側の後輪13の油圧モータ51の出口通路が絞られ、該後輪13に油圧回路的なブレーキがかかるため、左右の後輪13L・13Rの回転差による谷側へのずれがなくなり、斜面に沿ってトラクタ1を直進させることができる。これにより、芝剥ぎや、斜め走行による刈残しを防止することができる。 【0040】 ボールバルブ52L・52Rに替えて、油圧モータ51L・51Rの出口通路に、流量調整弁として電磁比例弁101L・101Rを配置してもよい。この場合には、該電磁比例弁101L・101Rを作動させることにより、油圧モータ51L・51Rの流量制御を行って、油圧回路的に後輪13L・13Rを制動する。なお、電磁比例弁101L・101Rを配置する構成とする場合には、図3に示す、ボールバルブ52L・52Rとブレーキペダル18L・18Rを連結するためのリンク機構60・60は不要となる。 【0041】 図7を用いて、電磁比例弁101L・101Rによる油圧モータ51L・51Rの流量制御について説明する。 電磁比例弁101L・101Rは、制御手段であるコントローラ100と接続され、該コントローラ100の指令を受けて作動する。電磁比例弁101L・101Rが作動することにより、油圧モータ51L・51Rの出口通路が絞られて、作動油の流量が制御され、油圧モータ51L・51Rへの流量が減少する。そして、油圧モータ51L・51Rに供給される作動油の流量が減少すると、該油圧モータ51L・51Rにより駆動される後輪13L・13Rの回転数が減少し、トラクタ1が減速する。 【0042】 左右のブレーキペダル18L・18Rの回動基部には、角度センサ(例えば、ポテンショメータ)102L・102Rが付設されており、該角度センサ102L・102Rによりブレーキペダル18L・18Rの回動角を検出する。つまり、角度センサ102L・102Rによって、ブレーキペダル18L・18Rの踏込量を検出するようにしている。角度センサ102L・102Rはコントローラ100と接続されており、該コントローラ100に角度センサ102L・102Rにより検出されたブレーキペダル18L・18Rの回動角が入力される。 そして、コントローラ100は入力されたブレーキペダル18L・18Rの回動角に基づいて、電磁比例弁101L・101Rに指令(作動信号)を送る。この結果、油圧モータ51L・51Rを絞る方向に電磁比例弁101L・101Rが作動して、油圧モータ51L・51Rの出口通路の流量を制御する。 【0043】 ブレーキペダル18L・18Rを踏み込むことによって、電磁比例弁101L・101Rの作動とともに、ドラムブレーキ53L・53Rが作動する。ドラムブレーキ53L・53Rは、前述した場合と同様に作動する。ドラムブレーキ53L・53Rが作動すると、摩擦作用により直接的に後輪13L・13Rを制動する。一方、電磁比例弁101L・101Rが作動すると、油圧モータ51Rの出口通路を絞ることにより油圧回路的に後輪13L・13Rを制動する。この場合、トラクタ1の走行状態に応じて、ブレーキペダル18L・18Rを踏み込むと、角度センサ102の検出結果(ブレーキペダル18L・18Rの踏込量)に基づいて、油圧モータ51の出口通路の流量が制御され、油圧モータ51への作動油の流量が減少する。これにより、ブレーキペダル18L・18Rの踏込量に応じて、後輪13L・13Rに油圧回路的な制動力が作用する。 【0044】 以上のように、油圧モータ51L・51Rの出口通路の流量調整弁として電磁比例弁101L・101Rを設ける構成のトラクタ1によれば、急な下り坂や長い下り坂を走行する場合等の従来における問題点を、次のように解消できる。 急な下り坂、長い下り坂を走行する場合には、左右のブレーキペダル18L・18Rを連結プレート19により連結し、該ブレーキペダル18L・18Rを下り坂の程度に応じて踏み込む。これにより、ブレーキペダル18L・18Rの踏込量に応じて、電磁比例弁101L・101Rおよびドラムブレーキ53L・53Rが作動する。電磁比例弁101L・101Rが作動すると、油圧モータ51L・51Rの出口通路が絞られて、後輪13L・13Rを油圧回路的に制動し、この結果、トラクタ1の暴走を防止できるとともに、ドラムブレーキ53L・53Rの負担を軽くでき、該ドラムブレーキ53L・53Rのブレーキ材の早期摩耗を防止できる。また、ドラムブレーキ53L・53Rの容量を少なくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。 また、油圧モータ51L・51Rの出口通路にリリーフ弁を設ける構成とはしていないため、常に一定の背圧が作用する状態を回避でき、これにより、油温の上昇やエネルギーロスを抑制することができる。 【0045】 傾斜地を等高線に沿って、作業を行いながら走行する場合(図6参照)には、連結ペダルによる左右のブレーキペダル18L・18Rの連結を解除し、山側の後輪13を制動するブレーキペダル18を斜面の程度に応じて踏み込む。これにより、ブレーキペダル18の踏込量に応じて、山側の後輪13の油圧モータ51の出口通路が絞られ、該後輪13に油圧回路的なブレーキがかかるため、左右の後輪13L・13Rの回転差による谷側へのずれがなくなり、斜面に沿ってトラクタ1を直進させることができる。これにより、芝剥ぎや、斜め走行による刈残しを防止することができる。 【0046】 また、ブレーキペダル18L・18Rの回動角を検出するための角度センサ102に加えて、トラクタ1の前後の傾きを検出するための角度センサ(例えば、ポテンショメータ)103、およびトラクタ1の左右の傾きを検出するための角度センサ(例えば、ポテンショメータ)104が、機体の適宜位置に付設する構成としてもよい(図7)。角度センサ103および角度センサ104は、コントローラ100と接続されており、該コントローラ100に角度センサ103により検出されたトラクタ1の前後の傾きおよび角度センサ104により検出された左右の傾きが入力される。 そして、コントローラ100は入力されたトラクタ1の前後および左右の傾きに基づいて、電磁比例弁101L・101Rに指令(作動信号)を送る。この結果、油圧モータ51L・51Rを絞る方向に電磁比例弁101L・101Rが作動して、油圧モータ51L・51Rの出口通路の流量が制御され、油圧モータ51への作動油の流量が減少する。これにより、後輪13L・13Rに油圧回路的な制動力が作用する。 【0047】 このように、角度センサ103および角度センサ104を設けて、該角度センサ103および角度センサ104の検出結果に基づいて、油圧モータ51L・51Rの出口通路の流量を制御することにより、走行する路面(地面)の状況に応じてトラクタ1の円滑な運転を行うことができる。例えば、傾斜地を等高線に沿って、作業を行いながら走行する場合にも、斜面に沿ってトラクタ1を直進させることができ、芝剥ぎや、斜め走行による刈残しを防止することができる。 また、ブレーキペダル18L・18Rを踏み込んでいない場合であっても、自動的に油圧モータ51L・51Rの出口通路の流量を制御可能であるため、トラクタ1の暴走を防止できるとともに、ドラムブレーキ53L・53Rの負担を軽くでき、該ドラムブレーキ53L・53Rのブレーキ材の早期摩耗を防止できる。また、ドラムブレーキ53L・53Rの容量を少なくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。 【0048】 なお、角度センサ103および角度センサ104と、角度センサ102とを併用する場合には、それぞれの検出結果がコントローラ100に入力されることとなるが、この場合には、いずれかの検出結果を優先させて、この優先した検出結果に基づく作動信号のみを電磁比例弁101L・101Rに送ることとしてもよい。また、検出結果のうち、最大または最小に相当する検出結果に基づく作動信号を送ることとしてもよい。あるいは、それぞれの角度センサ102・103・104をオン・オフする切換手段(例えば、スイッチやレバー等の操作具)を設けて、オンに切り換えられた角度センサの検出結果に基づく作動信号のみを電磁比例弁101L・101Rに送ることとしてもよい。 【0049】 【発明の効果】 本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。 すなわち、請求項1に示す如く、車輪を駆動する油圧モータを備える油圧駆動走行車両において、前記油圧モータの出口通路に流量調整弁を配置したので、流量調整弁の作動量に応じて油圧モータの出口通路が絞られ、車輪を油圧回路的に制動することができる。これにより、車両の暴走を防止できる。さらに、油圧モータの出口通路にリリーフ弁を設ける構成とはしていないため、常に一定の背圧が作用する状態を回避でき、これにより、油温の上昇やエネルギーロスを抑制することができる。 【0050】 請求項2に示す如く、前記流量調整弁を、足踏みペダルとリンク機構を介して連結し、該足踏みペダルの踏込み量に応じて前記油圧モータの出口通路の流量を制御可能としたので、急な下り坂、長い下り坂を走行する場合には、足踏みペダルを下り坂の程度に応じて踏み込むことにより、足踏みペダルの踏込量に応じて、流量調整弁が作動して、油圧モータの出口通路が絞られ、車輪を油圧回路的に制動することができる。これにより、車両の暴走を防止できるとともに、機械式ブレーキの負担を軽くでき、機械式ブレーキのブレーキ材の早期摩耗を防止できる。また、機械式ブレーキの容量を少なくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。さらに、油圧モータの出口通路にリリーフ弁を設ける構成とはしていないため、常に一定の背圧が作用する状態を回避でき、これにより、油温の上昇やエネルギーロスを抑制することができる。 しかも、傾斜地を等高線に沿って、作業を行いながら走行する場合には、足踏みペダルを斜面の程度に応じて踏み込むことにより、足踏みペダルの踏込量に応じて、山側の車輪の油圧モータの出口通路が絞られ、該車輪に油圧回路的なブレーキがかかるため、左右の車輪の回転差による谷側へのずれがなくなり、斜面に沿って車両を直進させることができる。また、これにより、芝剥ぎや、斜め走行による刈残しを防止することができる。 【0051】 請求項3に示す如く、車輪を駆動する油圧モータを備える油圧駆動走行車両において、前記油圧モータの出口通路に配置される電磁比例弁と、該電磁比例弁を作動させる足踏みペダルと、該足踏みペダルに付設する角度センサと、該角度センサにより検出された足踏みペダルの回動角に基づいて前記油圧モータの出口通路の流量を制御するための制御手段とを備えたので、急な下り坂、長い下り坂を走行する場合には、足踏みペダルを下り坂の程度に応じて踏み込むことにより、足踏みペダルの踏込量に応じて、電磁比例弁が作動して、油圧モータの出口通路が絞られ、車輪を油圧回路的に制動することができる。これにより、車両の暴走を防止できるとともに、機械式ブレーキの負担を軽くでき、機械式ブレーキのブレーキ材の早期摩耗を防止できる。また、機械式ブレーキの容量を少なくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。さらに、油圧モータの出口通路にリリーフ弁を設ける構成とはしていないため、常に一定の背圧が作用する状態を回避でき、これにより、油温の上昇やエネルギーロスを抑制することができる。 しかも、傾斜地を等高線に沿って、作業を行いながら走行する場合には、足踏みペダルを斜面の程度に応じて踏み込むことにより、足踏みペダルの踏込量に応じて、山側の車輪の油圧モータの出口通路が絞られ、該車輪に油圧回路的なブレーキがかかるため、左右の車輪の回転差による谷側へのずれがなくなり、斜面に沿って車両を直進させることができる。また、これにより、芝剥ぎや、斜め走行による刈残しを防止することができる。 【0052】 請求項4に示す如く、前記油圧駆動走行車両の前後および左右の傾きを検出する角度センサと、該角度センサにより検出された機体の前後および左右の傾きに基づいて前記油圧モータの出口通路の流量を制御するための制御手段とを備えたので、走行する路面(地面)の状況に応じて車両の円滑な運転を行うことができる。例えば、傾斜地を等高線に沿って、作業を行いながら走行する場合にも、斜面に沿って車両を直進させることができ、芝剥ぎや、斜め走行による刈残しを防止することができる。 また、足踏みペダルを踏み込んでいない場合であっても、自動的に油圧モータの出口通路の流量を制御可能であるため、車両の暴走を防止できるとともに、機械式ブレーキの負担を軽くでき、機械式ブレーキのブレーキ材の早期摩耗を防止できる。また、機械式ブレーキの容量を少なくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。 【0053】 請求項5に示す如く、前記足踏みペダルを、車輪を制動するブレーキを作動させるブレーキペダルと兼用させたので、部品点数の削減が図れるとともに、ブレーキペダルを踏み込むことで、流量調整弁の作動による車輪の制動、およびブレーキによる車輪の制動が同時に行われ、操作性の向上が図れる。 そして、急な下り坂、長い下り坂を走行する場合には、ブレーキペダルを下り坂の程度に応じて踏み込むことにより、ブレーキペダルの踏込量に応じて、ブレーキとともに流量調整弁が作動して、油圧モータの出口通路が絞られ、車輪を油圧回路的に制動することができる。これにより、車両の暴走を防止できるとともに、ブレーキの負担を軽くでき、ブレーキのブレーキ材の早期摩耗を防止できる。また、ブレーキの容量を少なくでき、装置のコンパクト化を図ることができる。さらに、油圧モータの出口通路にリリーフ弁を設ける構成とはしていないため、常に一定の背圧が作用する状態を回避でき、これにより、油温の上昇やエネルギーロスを抑制することができる。 しかも、傾斜地を等高線に沿って、作業を行いながら走行する場合には、山側の車輪を制動するブレーキペダルを斜面の程度に応じて踏み込むことにより、ブレーキペダルの踏込量に応じて、山側の車輪の油圧モータの出口通路が絞られ、該車輪に油圧回路的なブレーキがかかるため、左右の車輪の回転差による谷側へのずれがなくなり、斜面に沿って車両を直進させることができる。また、これにより、芝剥ぎや、斜め走行による刈残しを防止することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明を適用するトラクタの一実施例を示す側面図。 【図2】油圧回路を示す図。 【図3】ブレーキペダルと、ボールバルブおよびブレーキとの連結を示す平面図。 【図4】後輪、油圧モータ、ブレーキ部分を示す平面図。 【図5】ペダルシャフト部分を示す平面図。 【図6】傾斜地での走行の様子を示す正面図。 【図7】電磁比例弁と角度センサを用いることによる油圧モータの流量制御を示す図。 【図8】従来における暴走を防止する回路の一部を示す図。 【図9】従来における暴走を防止する回路の一部を示す図。 【符号の説明】 1 トラクタ 13L・13R 後輪 18L・18R ブレーキペダル 51L・51R 油圧モータ 52L・52R ボールバルブ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000198330 【氏名又は名称】石川島芝浦機械株式会社 【住所又は居所】東京都中野区本町一丁目32番2号
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| 【出願日】 |
平成15年6月12日(2003.6.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2005−92(P2005−92A) |
| 【公開日】 |
平成17年1月6日(2005.1.6) |
| 【出願番号】 |
特願2003−167990(P2003−167990) |
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