| 【発明の名称】 |
移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】塚原 譲 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町605番地 菱農エンジニアリング株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】軟質材料である支持部材にタッピンネジを用いて耐磨耗性部材を取り付け、この耐磨耗性部材の摺動面を介して苗載台を左右往復動可能に支持する移植機において、当該耐磨耗性部材を繰り返して着脱すると、軟質材料である支持部材に形成されるタッピンネジのネジ山が潰れてしまうといった不具合を解消する。
【解決手段】エプロン18に凹陥部31aを有するスライドピース31を固着し、且つ苗載台12下部の裏面側に板状の取付部を備える支持部材25を横設し、前記支持部材25の取付部に耐磨耗性部材28を螺合手段26,27で固定すると共に、前記凹陥部31aに螺合手段のスライドピース31側への突出部を収容しながら、前記耐磨耗性部材28とスライドピース31とに形成した摺動面S1,S2を介して、当該苗載台12を左右往復動可能に支持した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エプロン(18)に凹陥部(31a)を有するスライドピース(31)を固着し、且つ苗載台(12)下部の裏面側に板状の取付部を備える支持部材(25)を横設し、前記支持部材(25)の取付部に耐磨耗性部材(28)を螺合手段(26,27)で固定すると共に、前記凹陥部(31a)に螺合手段のスライドピース(31)側への突出部を収容しながら、前記耐磨耗性部材(28)とスライドピース(31)とに形成した摺動面(S1,S2)を介して、当該苗載台(12)を左右往復動可能に支持することを特徴とする移植機。 【請求項2】 前記耐磨耗性部材(28)が、へ字状の断面形状を有する支持部材(25)に沿う2面の摺動面(S1,S2)を設けた曲げプレートであることを特徴とする請求項1記載の移植機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、苗載台を左右往復動可能に支持するエプロンを備える移植機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、田植機等の移植機においては、苗載台の下部に取り付けた樹脂製のスライドピースによって苗載台を左右往復動可能に支持すると共に、苗載台上に載置したマット苗をエプロンの苗受け部で受け止め、この苗受け部で受け止めたマット苗を植付爪を有するプランタで掻取りながら圃場に移植することができるようになっている。 【0003】 また、前記エプロンは、機体の軽量化や成形コスト等を考慮してアルミニウムの引抜き成形体を採用しているが、移植作業中に軟質材料であるエプロンに付着する泥水や小石等が十分に排除されないと、エプロンとスライドピースの摺動面が傷付き、それにより苗載台の横送り抵抗が増大して、当該苗載台の横送り機構を構成するスクリューシャフト等が破損する虞があるので、その対策として、タッピンネジを用いて耐磨耗性部材をエプロンに取付けると共に、この耐磨耗性部材とスライドピースに形成した摺動面を介して苗載台を左右往復動可能に支持したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献2】特開2003−319704号公報(第3頁、図3−図4) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、上述したものは、タッピンネジを用いて耐磨耗性部材をエプロンに取り付けるにあたって、両者の位置決めの容易化とタッピンネジの頭部が耐磨耗性部材の摺動面から突出しないように構成すべく、エプロンに形成されている凹陥部に嵌装可能な凸状部を耐磨耗性部材に設け、更にこの凸状部裏側の凹部から螺挿したタッピンネジの頭部が、前記凹部に収容できるようにしなければならず、必然的にコスト高になると共に、当該耐磨耗性部材をメンテナンス等のために繰り返して着脱すると、軟質材料であるエプロンに形成されるタッピンネジのネジ山が潰れてしまい、ひいてはエプロンを交換しなければならなくなるような場合があるといった不具合を有していた。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、エプロンに凹陥部を有するスライドピースを固着し、且つ苗載台下部の裏面側に板状の取付部を備える支持部材を横設し、前記支持部材の取付部に耐磨耗性部材を螺合手段で固定すると共に、前記凹陥部に螺合手段のスライドピース側への突出部を収容しながら、前記耐磨耗性部材とスライドピースとに形成した摺動面を介して、当該苗載台を左右往復動可能に支持することを第1の特徴としている。 【0006】 また、前記耐磨耗性部材が、へ字状の断面形状を有する支持部材に沿う2面の摺動面を設けた曲げプレートであることを第2の特徴としている。 【発明の効果】 【0007】 請求項1の発明によれば、苗載台下部の裏面側に横設した板状の取付部を備える支持部材に、ボルト及びナット等からなる螺合手段を用いて耐磨耗性部材を固定することができ、当該耐磨耗性部材をメンテナンス等のために繰り返し着脱したとしても、従来の如く軟質材料からなる部材に直接タッピンネジを用いて耐磨耗性部材を取り付ける構成のものと比べると、耐磨耗性部材の支持部材への脱着を繰り返しても支持部材を痛めることがないので実用的な耐久性に優れている。そして、エプロンに固着したスライドピースの凹陥部に螺合手段のスライドピース側への突出部を収容しながら、耐磨耗性部材とスライドピースとに形成した摺動面を介して苗載台を左右往復動可能に支持することによって、前記摺動面に入り込もうとする泥水や小石等をスライドピースの凹陥部から容易に排出することができる。 【0008】 また、請求項2の発明によれば、前記耐磨耗性部材が、へ字状の断面形状を有する支持部材に沿って2面の摺動面を設けた単純な形状の曲げプレートであることから、当該耐磨耗性部材を安価に形成できると共に、前記2面の摺動面によって確実に苗載台を支持することができるのでスムーズな苗載台の左右往復動が可能になる。そして、へ字状の断面形状を有する前記支持部材と耐磨耗性部材の角部を利用して両者の位置決めを容易に行って耐磨耗性部材を取り付けることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3に示すように、移植機の一例である乗用型田植機1は、走行機体2を前輪3と後輪4によって支持すると共に、走行機体2の後方上部に運転席5を載置し、その前方には操作パネル6を装備し、該操作パネル6の上部には運転ハンドル7、その下方には操作部床面を形成するステップ8を設けている。 【0010】 そして、走行機体2の前側には、図示しないエンジン等を被包するボンネット9を設けている。また、走行機体2の後部には、リンク機構10を介して植付作業部11を昇降自在に装着している。この植付作業部11は、前高後低状の傾斜姿勢の苗載台12と、該苗載台12に保持されている苗を植え付ける複数のプランタ13等を有し、該プランタ13の下方には圃場面を整地するフロート14を設けているが、これらの基本構成は何れも従来通りである。 【0011】 更に詳しく説明すると、リンク機構10の後端に昇降ホルダ15を取付けると共に、該昇降ホルダ15の下部には、走行機体2の幅方向に向けて植付フレーム16を延設している。そして、前記植付フレーム16には、植付爪13a,13aを備えたプランタ13を作動させるチェン伝動機構を内装したプランタケース17を、走行機体2の幅方向に所定間隔で取付けている。 【0012】 また、植付フレーム16の上方には、左右往復動する苗載台12を前高後低状の傾斜姿勢で配設してあり、この苗載台12に載置されているマット苗をエプロン18の苗受け部18bで受け止め、当該苗載台12の横移動に連係して植付爪13a,13aを作動させることによって、前記苗受け部18bで受け止めたマット苗を掻取って圃場に植付けることができるようになっている。尚、19は、プランタケース17を植付フレーム16に取付けるための取付けブラケットである。また、図3において、二点鎖線矢印Aで示したものは、植付爪13aの掻取り(静止植付)軌跡である。 【0013】 そして、上述したプランタケース17の略中央上部は、傾斜支持面17aを有する突起状に形成してあり、この傾斜支持面17aには、エプロン18を走行機体2の幅方向に配設して支持するための詳細は後述するブラケット20を取付けている。 【0014】 また、エプロン18は、アルミニウムの引抜き成形体であって、エプロン18の苗受け部18bは、その基端部18aである断面が略角パイプ状部分から一体的に延設されると共に、前記基端部18aの前側には、プランタケース17の傾斜支持面17aと直交するT溝18cが形成してあり、このT溝18cにボルト21を嵌挿すると共に圧縮スプリング22を介して、当該エプロン18がブラケット20に常時圧接状態で支持されるようにロックナット23,24による取付調整を行っている。 【0015】 そして、図示しない掻取り量調節レバーを段階的に回動操作し、前記プランタケース17の傾斜支持面17aに沿ってエプロン18を上下動させることによって、植付爪13aによるマット苗の掻取り量の調節が行えるようになっている。 【0016】 また、苗載台12下部の裏面側には、側面視でへ字状の断面形状を有するアルミニウムの引抜き成形体である支持部材25を走行機体2の幅方向に向けて一体的に横設してある。そして、前記支持部材25に備える取付部、即ち支持部材25の下側には、ボルト26及びナット27からなる螺合手段を用いて、ステンレス等の硬質板材からなる耐磨耗性部材28を苗載台12の幅方向に亘って複数枚に分割して取り付けている。尚、耐磨耗性部材28は、側面視でへ字状の断面形状を有する支持部材25に沿う2面の摺動面S1,S2を設けた単純な形状の曲げプレートであって、極めて安価に形成することができる。 【0017】 一方、エプロン18の基端部18aの上部には、下方に向けて断面が略凹状の形状を有する複数個の樹脂製スライドピース31を、前記基端部18aに嵌装した状態で苗載台12の幅方向に所定の間隔を存してボルト32を介して取付けてある。尚、本実施例では、前記ボルト32を螺合するエプロン18の基端部18aにヘリサート33を介装することによって、スライドピース31を着脱する際の耐久性を高めている。そして、スライドピース31上側には、上述した耐磨耗性部材28の2面の摺動面S1,S2に相対する同様の摺動面S1,S2が形成されており、両者28,31の摺動面S1,S2によって確実に苗載台12を支持することができるので、該苗載台12をスムーズに左右往復動させることができる。更に、へ字状の断面形状を有する前記支持部材25と耐磨耗性部材28の角部を利用して両者の位置決めを容易に行って耐磨耗性部材を取り付けることができる。 【0018】 また、スライドピース31上側の摺動面S1の中間には、凹陥部31aが設けてあり、この凹陥部31aには、スライドピース31側に突出する前記支持部材25に耐磨耗性部材28を取り付けるためのボルト26の頭部と、エプロン18の基端部18aにスライドピース31を取り付けるためのボルト32の頭部が収容されると共に、耐磨耗性部材28とスライドピース31の摺動面S1,S2間に入り込もうとする泥水や小石等を、当該凹陥部31aから容易に排出することができる。 【0019】 以上説明したように本発明によると、苗載台12下部の裏面側に横設した板状の取付部を備える支持部材25に、螺合手段であるボルト26とナット27を用いて耐磨耗性部材28を固定するので、この耐磨耗性部材28をメンテナンス等のために繰り返し着脱したとしても、従来の如く軟質材料からなるエプロン18に直接タッピンネジを用いて耐磨耗性部材28を取り付ける構成のものと比べると、耐磨耗性部材28の支持部材25への脱着を繰り返しても支持部材25を痛めることがないので実用的な耐久性に優れている。 【0020】 そして、エプロン18に固着したスライドピース31の凹陥部31aに、前記螺合手段のスライドピース31側への突出部(ボルト26の頭部)を収容しながら、耐磨耗性部材28とスライドピース31とに形成した摺動面S1,S2を介して苗載台12を左右往復動可能に支持することによって、前記両摺動面S1,S2間に入り込もうとする泥水や小石等をスライドピース31の凹陥部31aから容易に排出することができる。 【0021】 また、耐磨耗性部材28がへ字状の断面形状を有する支持部材25に沿う2面の摺動面S1,S2を設けた曲げプレートであることから、当該耐磨耗性部材28を安価に形成できると共に、前記2面の摺動面によって確実に苗載台12を支持することができるのでスムーズな苗載台12の左右往復動が可能になる。そして、へ字状の断面形状を有する前記支持部材25と耐磨耗性部材28の角部を利用して両者の位置決めを容易に行って耐磨耗性部材を取り付けることができる。 【図面の簡単な説明】 【0022】 【図1】乗用型田植機の側面図。 【図2】植付作業部の側面図。 【図3】苗載台下部の支持構造を示す側面図。 【符号の説明】 【0023】 12 苗載台 18 エプロン 25 支持部材 26 螺合手段(ボルト) 27 螺合手段(ナット) 28 耐磨耗性部材 31 スライドピース 31a 凹陥部 S1 摺動面 S2 摺動面
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成16年4月30日(2004.4.30) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−312371(P2005−312371A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月10日(2005.11.10) |
| 【出願番号】 |
特願2004−134964(P2004−134964) |
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