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【発明の名称】 歩行型の苗移植機
【発明者】 【氏名】石田 伊佐男
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】木下 栄一郎
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【要約】 【課題】従来の移植機においては、苗植付装置の側方に前記苗植付装置と作業者との間をさえぎるものがなく、苗植付け作業時に苗植付装置の側方を歩行する作業者が苗植付装置と接触する恐れがある。

【解決手段】左右の走行車輪5に伝動する伝動装置3から後方に延びるフレーム15の後部に操縦ハンドル8を設け、前記フレーム15の側方に圃場に苗を植付ける苗植付装置6を設けた歩行型の苗移植機において、該苗植付装置6の植付カップ6a上側に人手により一株づつ供給された苗を植付カップ6aへ落下供給する苗供給回転台28を設け、前記フレーム15は苗植付位置Cにある植付カップ6aの側方に設けた歩行型の苗移植機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の走行車輪(5)に伝動する伝動装置(3)から後方に延びるフレーム(15)の後部に操縦ハンドル(8)を設け、前記フレーム(15)の側方に圃場に苗を植付ける苗植付装置(6)を設けた歩行型の苗移植機において、該苗植付装置(6)の植付カップ(6a)上側に人手により一株づつ供給された苗を植付カップ(6a)へ落下供給する苗供給回転台(28)を設け、前記フレーム(15)は苗植付位置(C)にある植付カップ(6a)の側方に設けたことを特徴とする歩行型の苗移植機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、歩行型の苗移植機の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、機体の後部に操縦ハンドルを設け、圃場の畝をまたぐように畝の谷部を走行する左右の走行車輪より後側に畝の上面の左右中央に苗を植付ける苗植付装置を設け、前記苗植付装置の上側に人手により苗を一株づつ供給する苗供給部を設けた野菜等の苗を移植する歩行型の苗移植機がある。この歩行型の苗移植機においては、苗植付け作業時、走行車輪の駆動により機体を走行させると共に、作業者が走行車輪の後方及び前記苗植付装置の側方となる畝の谷部を歩行しながら前記苗供給部に苗を一株づつ供給することができる。一方、畝の終端等での機体の旋回時及び路上走行時には、機体の後部に設けられた操縦ハンドルをオペレータが把持して機体の操向操作等が行えるようになっている。
【特許文献1】特公平7−114577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記構成の移植機においては、苗植付装置の側方に前記苗植付装置と作業者との間をさえぎるものがなく、苗植付け作業時に苗植付装置の側方を歩行する作業者が苗植付装置と接触する恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、左右の走行車輪5に伝動する伝動装置3から後方に延びるフレーム15の後部に操縦ハンドル8を設け、前記フレーム15の側方に圃場に苗を植付ける苗植付装置6を設けた歩行型の苗移植機において、該苗植付装置6の植付カップ6a上側に人手により一株づつ供給された苗を植付カップ6aへ落下供給する苗供給回転台28を設け、前記フレーム15は苗植付位置Cにある植付カップ6aの側方に設けたことを特徴とする歩行型の苗移植機とした。
【0005】
従って、本発明の歩行型の苗移植機は、苗植付け作業時、左右の走行車輪5の駆動により機体を走行させ、苗植付装置6の側方を歩行する作業者により苗供給回転台28に供給された苗が苗供給回転台28から苗植付装置6の植付カップ6aへ落下供給されて、植付カップ6aにより苗が圃場に植付けられていく。このとき、苗植付装置6の側方の苗植付装置6と作業者との間には、上記フレーム15が介在している。また、フレーム15は苗植付位置Cにある植付カップ6aの側方に設けられているので、機体が著しく下降してしまうようなことがあっても、前記フレーム15が畝の上面に当接して苗植付装置6の作動により植付カップ6aが圃場の土壌内に深く突入しないように構成されており、苗植付装置6の破損が防止される。そして、機体の旋回時及び路上走行時、オペレータが機体の後部に設けた操縦ハンドル8を把持して機体の操向操作等が行われる。
【発明の効果】
【0006】
よって、苗植付け作業時に、苗植付装置6の側方の苗植付装置6と作業者との間に支持フレーム15が介在しているので、畝の谷部を歩行する作業者と苗植付装置6との接触が防止され、作業者が安全に苗植付け作業を行うことができる。また、フレーム15は苗植付位置Cにある植付カップ6aの側方に設けられているので、機体が著しく下降してしまうようなことがあっても、前記フレーム15が畝の上面に当接して苗植付装置6の作動により植付カップ6aが圃場の土壌内に深く突入しないように構成されており、苗植付装置6の破損を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、苗移植機の一例として歩行型の野菜移植機1を示すものであり、この歩行型の野菜移植機1は、主として前部にエンジン2及び主伝動ケース3と走行車輪としての左右一対の前輪4,4及び後輪5,5と後部に苗植付装置6、苗供給部7及び操縦ハンドル8とを備えて構成される。この歩行型の野菜移植機1は、機体が圃場内の畝をまたぐように前記前輪4,4及び後輪5,5が畝の谷部を走行し、畝の上面の左右中央に前記苗植付装置6により野菜苗を植付けていくようになっている。
【0008】
前記主伝動ケース3の前部にエンジン載置台9が固着され、このエンジン載置台9に前記エンジン2が載置されて取り付けられた構成となっている。左右方向に設けられた前記エンジン2の出力軸が前記主伝動ケース内に突入して、エンジン2の動力が主伝動ケース内に入力されるようになっている。主伝動ケース3の左右端には該主伝動ケース3に対して回動可能な走行チェーンケース10,10が左右それぞれ設けられ、主伝動ケース内の動力が走行チェーンケース内に伝動される構成となっている。前記走行チェーンケース10,10の回動先端部の左右外側には出力軸10a,10aが設けられ、この出力軸10a,10aに走行車輪である左右一対の後輪5,5がそれぞれ取り付けられ、この左右一対の後輪5,5の駆動により機体が走行するようになっている。従って、主伝動ケース3は、走行車輪としての後輪5,5に伝動する伝動装置となっている。一方、エンジン載置台9の下部には左右方向に延びる前輪取付軸11が固着して設けられ、この前輪取付軸11の左右両端部に下方に延びる前輪取付アーム12,12が前記前輪取付軸11回りに回動可能に設けられ、前記前輪取付アーム12,12の先端部に前輪4,4が取り付けられ、左右一対の前記後輪5,5のそれぞれの前方に左右一対の前輪4,4が設けられた構成となっている。
【0009】
前記主伝動ケース3の後部には、左右両端部からそれぞれ後方に延びるフレーム15,15が設けられている。該フレーム15,15の後端部には操縦ハンドル8が設けられ、この操縦ハンドル8がフレーム15,15を介して前記主伝動ケース3に支持された構成となっている。尚、前記フレーム15,15は、後輪5,5の走行チェーンケース10,10より左右内側に設けられ、左右一対の前輪4,4及び後輪5,5の左右方向において内側に設けられている。
【0010】
また、主伝動ケース3の後部で左右方向の中央には、油圧昇降シリンダ16が設けられている。この油圧昇降シリンダ16は、主伝動ケース3に固着された油圧切替バルブ部17に固着して設けられ、主伝動ケース3に固着された油圧ポンプ18からの油圧を切り替える前記油圧切替バルブ部17に備えられた昇降操作バルブ17aが操作されることにより作動するようになっている。前記油圧昇降シリンダ16のシリンダロッド端には、スプリング19aを介して左右に延びる横杆19が上下方向の枢支軸20により枢着されている。この横杆19の左右端部にそれぞれ後輪昇降ロッド21,22が枢着され該ロッド21,22の他端がそれぞれの走行チェーンケース10,10に固着された上側アーム10b,10bに枢着されて、前記横杆19と走行チェーンケース10,10とが連結された構成となっている。従って、前記油圧昇降シリンダ16の伸縮により前記横杆19、前記後輪昇降ロッド21,22を介して走行チェーンケース10,10の入力軸10c,10c回りに走行チェーンケース10,10が回動され、該走行チェーンケース10,10の回動により後輪5,5が上下して機体が昇降する構成となっている。よって、これらの油圧昇降シリンダ16、横杆19及び後輪昇降ロッド21,22により車輪昇降装置23が構成されている。また、左右それぞれの走行チェーンケース10,10の下側に固着された下側アーム10d,10dと左右それぞれの前輪取付アーム12,12に固着された操作アーム部12a,12aとが前輪昇降ロッド24,24により連結され、左右それぞれの後輪5,5の昇降に伴って左右それぞれの前輪4,4が昇降するようになっている。
【0011】
また、左側の前記後輪昇降ロッド22が伸縮するように該ロッド22の中途部に油圧ポンプ18からの油圧により作動する水平用油圧シリンダ25が設けられており、該水平用油圧シリンダ25の伸縮により右側の後輪5の上下位置に対して左側の後輪5を上下させて、畝の谷部の凹凸に関係なく機体を左右水平に維持できるようになっている。尚、主伝動ケース3の右側には振り子式の左右傾斜センサ26が設けられて、この左右傾斜センサ26の検出により油圧切替バルブ部17に備えられた水平操作バルブ17bを介して前記水平用油圧シリンダ25を作動させ機体が左右水平に維持される構成となっている。
【0012】
前記苗植付装置6は、一株の苗を圃場に植付けるべく主伝動ケース内からの動力が植付伝動軸29を介して植付伝動ケース30内に伝達され作動するようになっている。前記苗植付装置6は、苗植付具の一種である植付カップ6aと該植付カップ6aを昇降させるべく作動させる苗植付具作動機構6bとで構成される。
【0013】
また、前記苗供給部7は、前記苗植付装置6の上側に設けられ、一株の苗を前記苗植付装置6に順次供給する苗供給回転台28を備えて構成されている。前記苗供給回転台28は、前記植付伝動ケース30からの伝動により前後に往復作動するクランクロッド31を介して上下方向の回転軸28a回りに回転駆動するようになっている。また、苗供給回転台28は、前記回転軸28aを中心とする円周に沿って所定間隔毎に複数の苗供給カップ32…が設けられた構成となっている。該苗供給カップ32…は該カップ32…の底面32a…が開閉可能に設けられると共に、苗供給カップ32…の下方には苗供給回転台28の回転により苗供給カップ32…が所定の位置に来たときのみ該カップ32…の底面が開くように設けられた苗供給カップ開閉ガイド33が機体側に固着して設けられている。従って、苗供給回転台28の回転により苗供給カップ32…が所定の位置Aに来ると、苗供給カップ32…の底面32a…が開いて苗供給カップ内の苗を下方の植付カップ6aに落下供給し、更に苗供給回転台28が回転し苗供給カップ32…が前記所定の位置Aから外れると苗供給カップ32…の底面32a…が閉じるようになっている。
【0014】
苗供給回転台28の前側及び右側には、セルトレイに育苗された苗をセルトレイごと載置する苗載置台34F,34Rが設けられている。苗供給回転台28の前側の苗載置台34Fは、機体の左右中央に位置する苗供給回転台28に対して左方向に偏位して設けられている。苗供給回転台28の右側の苗載置台34Rは、セルトレイの苗の葉が苗供給回転台側に向くように傾斜して設けられている。また、左側の後輪の後方となる苗供給回転台28の左方は、苗載置台が設けられず、空間が構成されている。また、フレーム15,15は、苗供給回転台28の左右端部より左右方向において内側に配置されている。
【0015】
従って、作業者は、苗供給回転台28の左方の左側の後輪5の後方となる畝の谷部を機体の走行に併せて歩行しながら、前記苗載置台34F,34R上の苗を一株づつ抜き取って苗供給部7の苗供給回転台28の苗供給カップ32…に供給するようになっている。このとき、苗供給回転台28の左方は苗載置台が設けられず空間となっているので、左側の後輪5の後方を歩行する作業者と苗供給回転台28との間を遮るものがないと共に、苗供給回転台28の左側方近傍を作業者が歩行でき、作業者による苗供給回転台28の苗供給カップ32…への苗の供給作業が容易に行える。また、苗供給回転台28の右側の苗載置台34Rはセルトレイの苗の葉が苗供給回転台側に向くように傾斜して設けられているので、苗供給回転台28の左側の作業者による前記右側の苗載置台34R上のセルトレイから苗供給回転台28の苗供給カップ32…への苗の供給作業が容易になる。また、苗供給回転台28の前側の苗載置台34Fは機体の左右中央に位置する苗供給回転台28に対して左方向に偏位して設けられているので、前記前側の苗載置台34Fが前記苗供給回転台28の左側の作業者寄りとなり、前記苗供給回転台28の左側の作業者による該苗載置台34F上のセルトレイから苗を抜き取る作業が容易になる。また、フレーム15,15が苗供給回転台28の左右端部より左右方向において内側に配置されているので、前記フレーム15,15が邪魔になることがなく作業者が側方から苗供給回転台28に接近することができ、苗供給回転台28の苗供給カップ32…への苗の供給作業が容易になる。
【0016】
よって、前記苗載置台34F,34Rから苗供給回転台28の苗供給カップ32…への苗の供給作業が、苗供給回転台28の左側の作業者により能率良く良好に行える。
前記苗植付具作動機構6bは、第一平行リンク35及び第二平行リンク36の2個の平行リンクを備えて構成され、該作動機構6bの後端部に取り付けられた植付カップ6aを上下方向に長いループ軌跡Tを描くように昇降させるようになっている。前記第一平行リンク35は、基端側が植付伝動ケース30に取り付けられ他端側に中間連結プレート37が取り付けられている。そして、前記中間連結プレート37に前記第二平行リンク36の基端側が取り付けられ、前記第二平行リンク36の他端側に植付カップ6が取り付けられた構成となっている。また、植付伝動ケース内の伝動により駆動回転する苗植付具駆動アーム38の先端部と前記第二平行リンク36の上側のリンク36aの中途部とが枢着されており、前記苗植付具駆動アーム38の駆動により苗植付具作動機構6bが作動するようになっている。この苗植付具作動機構6bの作動により、植付カップ6aで構成される苗植付具を苗供給回転台28の直下の苗受け継ぎ位置Bから圃場の苗植付位置Cの間で昇降させるようになっている。
【0017】
前記植付カップ6aは、前後方向に2分割して下部を開閉する構成となっており、苗供給回転台28の苗供給カップ32…から受け継いだ一株分の苗を収容した状態で下降し、苗植付位置Cで下部を前後に開いて圃場に植付穴を形成すると共に該植付穴に苗を供給して植え付けるようになっている。植付カップ6aの前部に所定範囲内でロッド長が自在に変化するように設けられた植付カップ開閉ロッド39が枢着され、該ロッド39の他端が機体側に枢着された構成となっている。従って、苗植付具作動機構6bの作動による植付カップ6aの下降により前記植付カップ開閉ロッド39のロッド長が長くなり、植付カップ6aが苗植付位置Cに達すると前記植付カップ開閉ロッド39のロッド長が最長の状態で規制され植付カップ6aの前部が前方に回動して植付カップ6aの下部が開くようになっている。尚、植付カップ6aの後部は、植付カップ6aの前部の前方への回動に伴って後方へ回動するように前記植付カップ6aの前部と連繋されている。また、前記植付カップ6aの前部及び後部は、スプリング等の付勢手段(図示せず)により植付カップ6aの下部が閉じる方向へ回動付勢されている。
【0018】
また、苗植付位置Cの植付カップ6aの両側方となる位置に、左右のフレーム15,15が設けられた構成となっている。
植付カップ6aの後側には、圃場に植え付けた苗の側方の土壌を鎮圧する鎮圧輪40,40が左右それぞれに設けられている。この鎮圧輪40,40は、左右のフレーム15,15に取り付けられた左右方向の回動軸41a,41a回りに回動可能な鎮圧輪支持フレーム41に回転自在に取り付けられ、該鎮圧輪40,40及び前記鎮圧輪支持フレーム41の自重により常に畝の上面に接地して植え付けた苗の側方を鎮圧するようになっている。鎮圧輪40,40は、圃場内の畝の上面に接地した状態で機体が進行することにより回転するようになっている。また、前記鎮圧輪支持フレーム41の上下方向の回動により、該フレーム41から連結ロッド42,43等を介して油圧切替バルブ部17の昇降操作バルブ17aが操作され、油圧昇降シリンダ16が作動するようになっている。従って、前輪4,4及び後輪5,5が走行する畝の谷部の凹凸により機体が畝の上面に対して上下動するのに伴って鎮圧輪40,40が上下動すると、油圧昇降シリンダ16が作動し、鎮圧輪支持フレーム41の上下方向の角度が所定の角度となるように機体が昇降制御されるようになっている。
【0019】
前記操縦ハンドル8の前側で苗供給部7の後側には、操作パネル44が設けられている。この操作パネル44には、後輪5,5及び苗植付部7の駆動を共に入切可能な主クラッチレバー45と、油圧昇降シリンダ16による機体の昇降操作が可能な昇降レバー46とが設けられている。操縦ハンドル8の右側の把持部8aの機体内側には、苗植付部7の駆動の入切のみが行える植付クラッチレバー47が設けられている。
【0020】
また、操縦ハンドル8の左右それぞれの把持部8a,8aの下方にはサイドクラッチレバー48,48が設けられ、このサイドクラッチレバー48,48の操作により左右一対の後輪5,5の左右一方の駆動を断つようになっている。そして、オペレータが操縦ハンドル8を押し下げ前輪4,4を宙に浮かせた状態で左右一方のサイドクラッチレバー48を操作して左右一方の後輪5の駆動を断ち、該後輪5を中心に機体を旋回させるようになっている。
【0021】
従って、この歩行型の野菜移植機1は、エンジン2からの伝動で後輪5,5が駆動することにより前輪4,4及び後輪5,5が畝の谷部を走行して機体が進行する。また、苗植付け作業時、作業者が左側の後輪5の後方を歩行しながら苗供給部7の苗供給回転台28の苗供給カップ32…に苗を一株づつ供給することにより、苗供給カップ32…から苗受け継ぎ位置Bで植付カップ6aに苗が落下供給され、苗植付具作動機構6bにより植付カップ6aが圃場の苗植付位置Cまで下降して圃場に苗を植え付けていく。そして、畝の谷部の凹凸により機体が畝の上面に対して上下動しても、鎮圧輪40,40が畝の上面に接地して上下動することにより、油圧昇降シリンダ16を備える車輪昇降装置23により前輪4,4及び後輪5,5を昇降させて機体ひいては植付カップ6aの苗植付位置Cが畝の上面に対して所定の高さとなるように制御される。また、畝の谷部の凹凸により機体が左右方向に傾斜しても、機体が左右水平に維持されるように水平用油圧シリンダ25を作動させ左右の走行車輪4,4,5,5の上下高さを制御する。また、機体の旋回時及び路上走行時、オペレータが苗供給部7より後側に設けられた操縦ハンドル8を把持して操作することにより機体の操向操作等が行われる。
【0022】
よって、苗植付け作業時に、苗植付装置6の側方の苗植付装置6と作業者との間に走行車輪4,4,5,5より左右内側に設けられたフレーム15,15が介在しているので、作業者が走行車輪4,4,5,5の後方で苗供給部7の側方となる畝の谷部を歩行することができると共に、畝の谷部を歩行する作業者と昇降して作動する苗植付装置6との接触が防止され、作業者が安全に苗植付け作業を行うことができる。また、フレーム15,15が苗植付装置6と作業者とが接触するのを防止する防護フレームを兼ねているため、機体の軽量化を図ることができ、操縦ハンドル8による機体の操作性を良好にすることができる。尚、操縦ハンドル8がフレーム15,15を介して走行車輪4,4,5,5を支持する主伝動ケース3に支持されているので、オペレータによる機体の操向操作や旋回時の操縦ハンドル8の押し下げ操作が行える構成となっている。
【0023】
また、苗植付位置Cにある苗植付装置6の植付カップ6aの側方に前記フレーム15,15が設けられているので、車輪昇降装置23等の故障やオペレータの誤操作により機体を著しく下降させることがあっても、前記フレーム15,15が畝の上面に当接して苗植付装置6の作動により植付カップ6aが圃場の土壌内に深く突入しないように構成されており、苗植付装置6の破損が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】歩行型の野菜移植機の側面図
【図2】歩行型の野菜移植機の平面図
【図3】車輪昇降装置の油圧回路を示す平面図
【符号の説明】
【0025】
1…歩行型の野菜移植機(歩行型の苗移植機)、3…主伝動ケース(伝動装置)、5…後輪(走行車輪)、6…苗植付装置、6a…植付カップ、8…操縦ハンドル、15…フレーム、28…苗供給回転台
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
【出願日】 平成17年7月25日(2005.7.25)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−304509(P2005−304509A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2005−214341(P2005−214341)