| 【発明の名称】 |
移植機における苗ガイド装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】秦 啓二 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】苗載台上に載置したマット苗を受け止めるエプロンの苗受け部に切欠き状のマット苗の掻き取り口を設け、この掻き取り口の下方に植付爪によって掻き取った苗の前部に当接して、掻き取り苗の前方への倒れを抑制する第一苗ガイドと、掻き取り苗の拡散を阻止する第二苗ガイドとを備えた移植機において、両苗ガイドの組立作業性を向上する。
【解決手段】第二苗ガイド15の前側上端部15eを、エプロン13の摺動レール部13aの下端部から斜め上方に延設すると共に、前記前側上端部15eに嵌合部Fを設け、該嵌合部Fに第一苗ガイド14の基端部14aを弾持した状態で螺着できるように構成した |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右往復動可能に苗載台(5)の下端部を支持する摺動レール部(13a)と苗受け部(13b)とを備えたエプロン(13)に掻き取り口(13c)を設け、該掻き取り口(13c)から植付爪(10)によって掻き取った苗の前部に当接して、当該掻き取り苗の前方への倒れを抑制する第一苗ガイド(14)と、植付爪(10)によって掻き取った苗の拡散を抑制する第二苗ガイド(15)とを備えた移植機において、前記第二苗ガイド(15)におけるエプロン(13)への取り付け部の前方に嵌合部(F)を設け、該嵌合部(F)に第一苗ガイド(14)の基端部(14a)を弾持した状態で螺着することを特徴とする移植機における苗ガイド装置。 【請求項2】 前記第二苗ガイド(15)の前側上端部(15e)をエプロン(13)の摺動レール部(13a)の下端部から上方に延設すると共に、当該前側上端部(15e)に嵌合部(F)を設けたことを特徴とする請求項1記載の移植機における苗ガイド装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、苗載台を左右往復動可能に支持する摺動レール部と苗受け部とからなるエプロンを備え、このエプロンに設けたマット苗の掻き取り口から、植付爪によって掻き取った苗を植付け方向に案内する苗ガイドを備えた田植機等の移植機における苗ガイド装置に 関する。 【背景技術】 【0002】 従来の田植機等の移植機においては、苗載台の下端部を摺動自在に受け止める摺動レール(エプロン)を設け、この摺動レールに植付爪が通過する苗取り出し口を形成すると共に、苗取り出し口の縁部に沿って苗取り出し口ガイドを取り付け、且つ苗取り出し口の下方側に植付爪の移動軌跡に沿って取り出し苗の拡がりを阻止する左右の苗ガイドを設け、更に、左右の苗ガイドの奥側端縁に沿うステンレス材からなるガイド板の基端部を、前記苗取り出し口ガイドと摺動レールとの間に挟み込み支持するよう構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。 【特許文献1】特開平6−339315号公報(第2−3頁、図2−図7) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかし、上述したステンレス材からなるガイド板の基端部を、実際に苗取り出し口ガイドと摺動レールとの間に挟み込んで支持する際は、側面視で略くの字形に折り返し成形されたガイド板の基端部を、苗取り出し口ガイドの縁に沿う平面視コの字形に形成した縦板状の開口形成部の内奥側面と、摺動レールのフレーム部の一側面との間に挟み込んだ状態で、苗取り出し口ガイドと左右の苗ガイドの取付け部とを摺動レールの苗受け止め用縦面部に共締め固定しなければならず、極めて組立作業性が悪いことから、当該ガイド板の位置決め保持を目的として、苗取り出し口ガイドの開口形成部の内奥側面に形成した突起と、ガイド板に設けた係合孔を嵌合させるよう構成しているが十分なものではなかった。また、前記ガイド板を単独で位置調節することができなかった。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、左右往復動可能に苗載台の下端部を支持する摺動レール部と苗受け部とを備えたエプロンに掻き取り口を設け、該掻き取り口から植付爪によって掻き取った苗の前部に当接して、当該掻き取り苗の前方への倒れを抑制する第一苗ガイドと、植付爪によって掻き取った苗の拡散を抑制する第二苗ガイドとを備えた移植機において、前記第二苗ガイドにおけるエプロンへの取り付け部の前方に嵌合部を設け、該嵌合部に第一苗ガイドの基端部を弾持した状態で螺着することを第1の特徴としている。 【0005】 また、前記第二苗ガイドの前側上端部をエプロンの摺動レール部の下端部から上方に延設すると共に、当該前側上端部に嵌合部を設けたことを第2の特徴としている。 【発明の効果】 【0006】 請求項1の発明によれば、第一苗ガイドを第二苗ガイドに取り付ける際、第一苗ガイドの基端部を、第二苗ガイドのエプロンへの取り付け部の前方に設けた嵌合部に弾持するだけで、容易に第二苗ガイドに対する第一苗ガイドの位置決めがなされ、次いで、第一苗ガイドの基端部を前記嵌合部に弾持した状態で螺着することができるので、その際、第二苗ガイドに対する第一苗ガイドのズレが抑制されて、余分な調整が不要となり、更に両苗ガイドを一体的に組立てた状態でエプロンに着脱することができるので、組立作業性が大幅に向上すると共に、両苗ガイドを構成する部品の管理をより簡略化できるようになる。また、第二苗ガイドをエプロンへ取り付けた後でも第一苗ガイドを単独で着脱することも可能であり、組立誤差等によって生じる植付爪の描く植付軌跡に対する第一苗ガイドの相対的な位置関係のズレを、第二苗ガイドに取り付けた後の第一苗ガイド単独で調節することもできる。 【0007】 また、請求項2の発明によれば、前記第二苗ガイドの前側上端部をエプロンの摺動レール部の下端部から上方に延設すると共に、当該前側上端部に嵌合部を設けたことによって、第一苗ガイドの基端部を植付爪の描く植付軌跡よりも離間させて取り付けることができるので、当該取り付け部(嵌合部)に植付爪によって掻き取られた苗の根や土が付着し難くなり、且つ泥落ちも良好となることから苗の植付姿勢の乱れが起こり難くなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、移植機である乗用型田植機1の機体後部には、リンク機構2を介して植付部3を昇降自在に連結している。そして、植付部3には、図示しないシャフトケースを介して機体の左右方向に所定の間隔を存して複数の植付伝動ケース4を並設すると共に、該植付伝動ケース4の上方に左右往復動する前傾姿勢の苗載台5を取り付けてある。 【0009】 また、植付伝動ケース4後部の一側または両側には、乗用型田植機1の機体側から伝動される植付動力によって回転するロータリケース6と、その両端部に設けられる一対のプランタアーム7とを備える植付機構8が設けられると共に、植付伝動ケース4の下方には、上下揺動可能なフロート9を備えている。 【0010】 そして、プランタアーム7の先端部に備える植付爪10が所定の植付軌跡を描くように、ロータリケース6には図示しないギヤ列が内装されており、当該ロータリーケース6が回転すると、植付爪10が苗載台5の下端部から苗を掻取った後、前方に膨らむ円弧を描きながら土中の植付位置に達し、その後、直線的に上昇する半月状の静止軌跡A(図2に示す走行停止時の植付爪10の先端運動軌跡)を描くように構成されている。これにより、ロータリケース6が一回転する毎に二回の植付けが実行されるようになっている。 【0011】 また、図2及び図3に示すように、左右往復動する苗載台5の下端部裏面側に側面視で略L字状の支持部材11を一体的に取着し、この支持部材11に下方に向け断面を略凹状に形成した複数個の樹脂製スライドピース12を螺設すると共に、該スライドピース12の凹状部に嵌装する断面が略角パイプ状の摺動レール部13aと、この摺動レール部13aから後方に一体延設した苗受け部13bとを有するエプロン13を機体の左右方向(幅方向)に配設して、当該苗載台5を左右往復動自在に支持している。 【0012】 そして、前記苗受け部13bにより苗載台5上に載置したマット苗を受け止めると共に、植付爪10に対応するマット苗の掻き取り口13cが苗受け部13bに切欠き状に設けてあって、植付爪10が上述した静止軌跡Aに沿って掻き取り口13cの上から下へ通り抜けながら所定量のマット苗を掻き取ることができるようになっている。更に、エプロン13を苗載台5の傾斜方向に上下平行移動可能に構成してあり、前記苗受け部13bと植付爪10の静止軌跡Aとの相対的な位置関係を変更して、植付爪10によるマット苗の掻き取り量、即ち苗の植え付け本数を調節することができるようになっている。 【0013】 また、エプロン13の掻き取り口13cの下方には、この掻き取り口13cから植付爪10によって掻き取った苗の前方への倒れを抑制する第一苗ガイド14と、植付爪10によって掻き取った苗の拡散を抑制する第二苗ガイド15とを備えており、詳述すると、前記第一苗ガイド14は、針金状のステンレス材で形成されると共に、植付爪10によって掻き取った苗の前部に当接して植付爪10の静止軌跡Aに沿って撓み変形しながら、当該掻き取り苗の前方への倒れを抑制している。一方、樹脂製の第二苗ガイド15は、植付爪10によって掻き取った苗の拡散を抑制するための左右の側壁15a,15bを有し、両苗ガイド14,15によって適正な姿勢で苗の植付けが実行されるようになっている。 【0014】 更に、第二苗ガイド15の上部は、エプロン13の掻き取り口13cに嵌め込んだ状態で位置決めできるように門型状に形成されると共に、その下方に向けて左右の側壁15a,15bを一体延設している。そして、門型状に形成された第二苗ガイド15の上部後側には、当該第二苗ガイド15をエプロン13の苗受け部13bの下方側から螺設することができるように、側面視で略L字フランジ状の左右の取り付け部15c,15dを一体形成している。 【0015】 また、上述の如く門型状に形成した第二苗ガイド15の前側上端部15eを、エプロン13の摺動レール部13aの下端部から斜め上方に延設すると共に、当該前側上端部15eに第一苗ガイド14の基端部14aを弾装するための嵌合部Fを設けている。更に詳しくは、針金状の第一苗ガイド14の基端部14aをリング状に曲げ加工すると共に、前記第二苗ガイド15に設けた嵌合部Fに対して第一苗ガイド14の基端部14aを、第二苗ガイド15を構成する樹脂の弾性を利用して把持できるように両者14a,Fの間の嵌合寸法を設定し、更に第一苗ガイド14の基端部14aを第二苗ガイド15の嵌合部Fに弾持した状態でボルト16、及びナット17を介して螺着できるように構成してある。 【0016】 即ち、第一苗ガイド14の基端部14aを第二苗ガイド15に設けた嵌合部Fに弾持することにより、左右の側壁15a,15bを有す第二苗ガイド15に対する針金状の第一苗ガイド14の位置決めが容易になされると共に、次いで前記ボルト16、ナット17により螺着する際の第二苗ガイドに対する第一苗ガイドのズレが抑制されると共に、組立誤差等によって生じる植付爪10の描く植付軌跡Aに対する第一苗ガイド14の相対的な位置関係のズレを、第二苗ガイド15に取り付けた後の第一苗ガイド14単独で図中E矢印方向に調節することも可能である。更に、本実施例の如く第一苗ガイド14が針金状のガイドである場合は、二股状に切欠形成されている植付爪10の先端部中央に貫入した状態で作用するものであるから、当該第一苗ガイド14を植付爪10の先端部中央に位置合わせすることが容易に行えるので極めて有効である。 【0017】 そして、上述したように、第一苗ガイド14の基端部14aを、第二苗ガイド15に設けた嵌合部Fに弾持した状態で螺着することができるので、組立作業性が大幅に向上する。また、図4に示すように、前記両苗ガイド14,15を一体的に組立てた状態でエプロン13に着脱することもでき、その場合は両苗ガイド14,15を個々に位置決めして取り付ける必要がないので作業時間の短縮化が図れると共に、両苗ガイド14,15を構成する部品の工程管理をより簡略化することができるようになる。 【0018】 また、上述したように、第二苗ガイド15の前側上端部15eを、エプロン13の摺動レール部13aの下端部から斜め上方に延設すると共に、当該前側上端部15eに第一苗ガイド14の基端部14aを弾持するための嵌合部Fを設けているが、更に詳しくは、前記嵌合部Fは、図3及び図4に示す如く、エプロン13の掻取口13c上部の前方延長線C(門型状に形成された第二苗ガイド15の上部内面に相当)よりも上方に設けられているので、第一苗ガイド14の基端部14aを植付爪10の描く植付軌跡Aよりも離間させて取り付けることができ、しかもその取り付け部(嵌合部F)は第二苗ガイド15の前側上端部の前方に延設され、下方に向けて突出していないので、植付爪10によって掻き取られた苗の根や土が前記延設部の周辺に付着し難く、且つ泥落ちも良好となるので苗の植付姿勢に乱れが起こり難い。 【0019】 尚、第二苗ガイド15の突起部15eの先端には、図4に示すD矢印方向からのボルト16の着脱を容易化するU字状の切欠きK(図3参照)を設けている。また、万一ナット17が脱落したとしても、リング状に曲げ加工された第一苗ガイド14の基端部14aに差し込まれたボルト16によって、当該第一苗ガイド14が容易に圃場に落下することはない。 【0020】 また、エプロン13を苗載台5の傾斜方向に上下平行移動することで、当該エプロン13の苗受け部13bと植付爪10との相対的な位置関係を変更し、それによって植付爪10によるマット苗の掻き取り量、即ち苗の植え付け本数を調節できるように構成してあるが、その際、エプロン13に一体的に組付けられている第一苗ガイド14と第二苗ガイド15は、当該エプロン13と共に平行移動するので、前記マット苗の掻き取り量の変更に伴って、針金状の第一苗ガイド14と植付爪10の描く植付軌跡(静止軌跡A)との大きなズレは起こらない。 【図面の簡単な説明】 【0021】 【図1】植付部の側面図。 【図2】苗載台下端部の要部側面図。 【図3】図2におけるB矢視図。 【図4】組立てた状態の苗ガイドを示す側面図。 【符号の説明】 【0022】 5 苗載台 10 植付爪 13 エプロン 13a 摺動レール部 13b 苗受け部 13c 掻き取り口 14 第一苗ガイド 14a 基端部 15 第二苗ガイド 15e 前側上端部 F 嵌合部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成16年4月12日(2004.4.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−295891(P2005−295891A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月27日(2005.10.27) |
| 【出願番号】 |
特願2004−116920(P2004−116920) |
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