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【発明の名称】 苗植機
【発明者】 【氏名】木下 栄一郎
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】荒木 正勝
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】勝野 志郎
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】村並 昌実
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】切手 肇
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】大久保 嘉彦
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】土井 宏貴
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】黒瀬 英明
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【氏名】鈴木 宏
【住所又は居所】愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機株式会社技術部内

【要約】 【課題】ねぎ等のような長い苗を植付けるとき、上昇する苗植付け体が苗の上端部を引っかけて苗を前方に倒すようなことが生じにくいようにすることを課題とする。

【解決手段】機体を前進走行可能とする走行車体1と、昇降して圃場に苗を植付けるくちばし状の苗植付け体25…とを備えた苗植機において、前記苗植付け体25…の昇降軌跡上部側での上昇時の姿勢を、直立姿勢に対して下部が上部より後側になる前倒姿勢となるように設定した。また、前記苗植付け体25…の下降時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より前側になった後倒姿勢となるように設定し、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更するように設け、前記苗植付け体25…の上昇時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より後側になった前倒姿勢となるように設定した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体を前進走行可能とする走行車体1と、昇降して圃場に苗を植付けるくちばし状の苗植付け体25…とを備えた苗植機において、前記苗植付け体25…の昇降軌跡上部側での上昇時の姿勢を、直立姿勢に対して下部が上部より後側になる前倒姿勢となるように設定したことを特徴とする苗植機。
【請求項2】
前記苗植付け体25…の下降時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より前側になった後倒姿勢となるように設定し、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更するように設け、前記苗植付け体25…の上昇時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より後側になった前倒姿勢となるように設定したことを特徴とする請求項1記載の苗植機。
【請求項3】
苗植付け体25…を昇降する上下動機構26を、第一軸40aS回りに昇降駆動される第一昇降リンク40aと、該第一昇降リンク40aの上側或は下側で第二軸40bS回りに昇降自在に設けた第二昇降リンク40bと、該第一昇降リンク40a及び第二昇降リンク40bの各先端部を連結する連結部材39とで構成し、該連結部材39と苗植付け体25…を連結して苗植付け体25…を昇降する構成とし、前記第一軸40aSと第二軸40bSの少なくとも一方の軸を、回転駆動される回転軸40aRに偏芯状態で設けて、該回転軸40aRの回転によって回転軸40aRの軸芯回りに回転駆動される構成とし、前記第一昇降リンク40aの昇降駆動中に前記回転軸40aRが回転駆動することにより苗植付け体25をその昇降動中に前後に傾けるように構成したことを特徴とする苗植機。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、畑圃場に苗を植付ける苗植付け体を備えた苗植機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に示されるように、機体を前進走行可能とする走行車体と、昇降して圃場に苗を植付けるくちばし状の苗植付け体とを備えた苗植機において、前記苗植付け体の昇降時に、苗植付け体が前後に傾くようにした苗植機がある。
【特許文献1】特開平6−125619号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に示された苗植機は、苗植付け体の昇降軌跡上部側での上昇時の姿勢を、直立姿勢に対して下部が上部より前側になる後倒姿勢となるように設定している。このため、ねぎ等のような長い苗を植付けるとき、苗植付け体が、その昇降軌跡上部側での上昇時に苗の上端部を引っかけて苗を前方に倒すことがあった。
【0004】
そこで、本発明は、ねぎ等のような長い苗を植付けるとき、上昇する苗植付け体が苗の上端部を引っかけて苗を前方に倒すようなことが生じにくいようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の技術的手段を講じたものである。
【0006】
即ち、請求項1記載の発明は、機体を前進走行可能とする走行車体1と、昇降して圃場に苗を植付けるくちばし状の苗植付け体25…とを備えた苗植機において、前記苗植付け体25…の昇降軌跡上部側での上昇時の姿勢を、直立姿勢に対して下部が上部より後側になる前倒姿勢となるように設定したことを特徴とする苗植機としたものである。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記苗植付け体25…の下降時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より前側になった後倒姿勢となるように設定し、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更するように設け、前記苗植付け体25…の上昇時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より後側になった前倒姿勢となるように設定したことを特徴とする請求項1記載の苗植機としたものである。
【0008】
請求項3記載の発明は、苗植付け体25…を昇降する上下動機構26を、第一軸40aS回りに昇降駆動される第一昇降リンク40aと、該第一昇降リンク40aの上側或は下側で第二軸40bS回りに昇降自在に設けた第二昇降リンク40bと、該第一昇降リンク40a及び第二昇降リンク40bの各先端部を連結する連結部材39とで構成し、該連結部材39と苗植付け体25…を連結して苗植付け体25…を昇降する構成とし、前記第一軸40aSと第二軸40bSの少なくとも一方の軸を、回転駆動される回転軸40aRに偏芯状態で設けて、該回転軸40aRの回転によって回転軸40aRの軸芯回りに回転駆動される構成とし、前記第一昇降リンク40aの昇降駆動中に前記回転軸40aRが回転駆動することにより苗植付け体25をその昇降動中に前後に傾けるように構成したことを特徴とする苗植機としたものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明は、上記構成としたものなので、苗植付け体25がその昇降軌跡上部側での上昇時に前倒姿勢となるので、ねぎ等のような長い苗を植付けるときに、苗植付け体25…の下部内側から苗の葉の上端部が抜け出やすくなり、苗を前方に倒すようなことが生じにくくなり、苗を良好な姿勢で植付けられる。
【0010】
請求項2記載の発明は、上記構成としたものなので、請求項1記載の発明が奏する上記効果を奏するとともに、苗植付け体25…が後倒姿勢で下降し、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更するので、機体の前進移動にともなって苗植付け体25…が土中で前方に移動する量が少なくなり、よって、更に一層、良好な姿勢で苗を植付けられる。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記構成としたものなので、良好な姿勢で苗を植付けられるよう昇降動中の苗植付け体25…の前後姿勢を変更するのを、簡潔な機構で実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施するための最良の形態の一つを以下の実施例1に示す。
【実施例1】
【0013】
本発明の一実施例である乗用型苗植機は、操縦者が搭乗する乗用型の走行車体1の後側に昇降リンク装置2を介して昇降動可能に苗植装置3を装着した構成のものである。
【0014】
走行車体1は、機体フレーム4上に設置したエンジンと、機体フレーム4の前端に固着したミッションケース5と、該ミッションケース5の左右両側に該ケース5に固着の前輪伝動フレーム6,6を介して設けた操舵用の前輪7,7と、機体フレーム4の後端に装着した後輪フレーム8aの左右両側に後輪伝動ケース8,8を介して設けた後輪9,9を備えている。
【0015】
エンジンの動力は、走行車輪7,7;9,9と苗植装置3と油圧ポンプに伝動する。まず、エンジンの出力軸の回転が、ベルト伝動装置等の伝動手段を介して油圧ポンプの駆動軸に伝動し、続いてミッションケース5の入力軸に伝動し、ミッションケース5内の伝動機構を経由して左右の前輪7,7と左右の後輪9,9に伝動する構成としている。又、ミッションケース5から取出した動力を、第一伝動軸10を介して車体後部側に伝動し、更に、ユニバーサルジョイントを介して第二伝動軸11に伝動し、該第二伝動軸11の後端部を苗植装置3の伝動ケース12の入力軸13とユイバーサルジョイントを介して連結して、苗植装置3に伝動する構成としている。
【0016】
走行車体1の上側には、操縦者が搭乗したときのフロアとなる面を上面側に有する車体カバー14を装着し、また、エンジンの上側を覆うカバー部上に操縦席15を設置している。その操縦席15の前方には、前輪7,7を上下方向の軸回りに回動操作する操縦ハンドル16を設けている。また、操縦ハンドル16の周辺には、機体操縦のための各種操作具が配置している。
【0017】
昇降リンク装置2は、アッパーリンク17とロワーリンク18,18の各前端部を、機体フレーム4の後端部に固着した上方に延びるリンク支持フレーム19に上下回動自在に取り付け、各後端部を連結リンク20に回動自在に連結した構成であり、連結リンク20の下部に、苗植装置3の伝動ケース12の下部に固定した支持部材12aの下部に前方へ突出させて固着した連結軸21を回動自在に連結して、昇降リンク装置2に苗植装置3をローリング自在に連結する構成としている。
【0018】
また、ロワーリンク18,18の走行車体1側には下方に延びるアーム22を固着していて、該アーム22の下端部に、機体フレーム4に左右軸芯回りに回動自在にシリンダ部を取り付けた昇降用油圧シリンダ23のピストン先端部をスプリングを介して連結している。昇降用油圧シリンダ23が伸縮作動すると、昇降リンク装置2が昇降動し、苗植装置3が昇降する構成となっている。
【0019】
そして、苗植装置3の昇降は、人為的な操作により苗植装置3を昇降させる人為昇降操作機構と、苗植装置3を圃場面に対して設定高さを維持するように昇降させる自動昇降制御機構とによって動作する構成としている。人為昇降操作機構は、操縦ハンドル16或いは操縦席15の近傍に配置した操作具を操作することによって昇降用油圧シリンダ23を伸縮作動させ、下降状態にある苗植装置3を設定高さまで上昇させたり、上昇状態にある苗植装置3を該苗植装置3が備える接地部材が接地する状態まで下降させたりすることができる構成としている。自動昇降制御機構は、苗植装置3の下部に設けた接地体24が、苗植装置3の圃場面に対する高さを検出する接地センサとして機能し、この接地体24の苗植装置3に対する上下位置変化に基づいて苗植装置3が圃場面に対して設定高さとなるよう昇降用油圧シリンダ23を伸縮作動させて苗植装置3を昇降する構成としている。これにより、苗植装置3による苗植付け深さを設定深さに制御できるものとなる。
【0020】
苗植装置3は、先端が下方に向かうくちばし状の苗植付け体25と、該苗植付け体25の下端部が圃場面より上方となる位置と圃場面より下方となる位置とに苗植付け体25を上下動させる上下動機構26と、くちばし状の苗植付け体25の下端部が閉じて上方から苗を受け入れて内側に苗を収容可能する閉状態と苗植付け体25の下端部が前後に開いて内側に収容した苗を下方に放出可能する開状態とに苗植付け体25を開閉する開閉機構27を備えた苗植付装置28と、苗を上方から受け入れて内側に苗を収容する複数の苗収容体29と、該苗収容体29を苗植付け体25の上方を通過するように周回移動させる移動機構30と、苗植付け体25の上方位置で苗収容体29の底部を開放して内側に収容した苗を落下させて苗植付け体25に苗を供給する開放機構31を備えた苗供給装置32を備える。
【0021】
苗植付装置28は、苗植付け体25を左右に設定間隔で複数体並べて配備した複数条植の構成としている。本例では、苗植付け体25を左右に設定間隔で四体並べて配備した四条植えの構成としている。
【0022】
四体の苗植付け体25…は、伝動ケース12の左右両側部に設けた上下動機構26,26に二体づつ装着している。先端が下方に向いたくちばし状の苗植付け体25…の前側苗植付け体25F…の上部で後側にのびる左右のアーム部25Fa,25Fa…の後端部を後側の苗植付け体支持軸34に回動自在に取付け、後側苗植付け体25R…の上部で前側にのびる左右のアーム部25Ra,25Ra…の前端部を前側の苗植付け体支持軸33に回動自在に取付け、前側苗植付け体25F…のアーム部25Fa,25Fa…と後側苗植付け体25R…のアーム部25Ra,25Ra…のそれぞれ前後中間部では、一方側のアーム部に設けた横方向のピン25a、25a…を他方側のアーム部に設けた左右方向の長孔25b,25b…に係合させている。前後の苗植付け体支持軸33,34の左右両端部は、連結部材35,35で連結している。そして、前後の苗植付け体支持軸33,34の左右中間部はそれぞれ苗ガイド連結部材36,36を介して、苗を苗植付け体25内に案内する筒状の苗ガイド37に連結している。更に、左右の苗ガイド37,37には、その左右間側に連結部材38、38を着脱自在に且つ一体的に装着していて、その連結部材38、38を介して、左右の苗ガイド37,37の左右間に配置した連結部材39,39と連結している。その連結部材39、39は、上下動機構26の上下の昇降リンク40a,40bの各先端部を上下に連結している。後側苗植付け体25R…のアーム部25Ra,25Raが前側の苗植付け体支持軸33回りに上方に回動すると、前記ピン25a、25aによる連結によって前側苗植付け体25F…のアーム部25Fa,25Faも連動して上方に回動し、よって、前側苗植付け体25F…は、後側の苗植付け体支持軸34回りの回動によって前方に移動し、後側苗植付け体25R…は、前側の苗植付け体支持軸33回りの回動によって後方に移動し、よって、苗植付け体25…の下部側が前後に開いて下方に開放状態となる。また、逆の動作によって、前後に開いた苗植付け体25…の下部側は閉じる。
【0023】
前記苗ガイド37は、苗供給装置32から供給された苗を苗植付け体25内に案内する筒状体であり、上部には、苗供給装置32の苗落下部下方に向ってのびる上部ガイド37aを設けている。これにより、苗植付け体が苗供給装置32の苗落下部下方からずれて位置していても、苗供給装置32から落下供給される苗を適確に苗植付け体25内に供給することができる。
【0024】
苗植付け体25…の上下動機構26は、伝動ケース12の左右両側部に設けている。具体的には、前記昇降リンク装置2の後端部の連結軸21に回動自在に装着した植付部フレーム12a上部に固着した伝動ケース12の左右側方に突出させた軸に前部を上下回動自在に装着し後部を苗植付け体25…に連結した上側と下側の昇降リンク40a,40bと、伝動ケース12の側部から突出させた駆動回転する駆動軸41と、該駆動軸41の先端部に一端側を一体回転するように取付けた駆動アーム42と、該駆動アーム42の回転外周側端部と前記上側の昇降リンク40aとに回動自在に連結する連動アーム42aとで構成している。そして、上側と下側の昇降リンク40a,40bの各後端部を前記苗植付け体支持軸33,34の左右中間部付近に取付けた連結部材39に回動自在に取付け、上側と下側の昇降リンク40a,40bと伝動ケース12と連結部材39とでリンク機構を形成するように設けている。従って、駆動軸41の回転により駆動アーム42が駆動回転すると、前記昇降リンク40a,40bが伝動ケース12の左右側部に設けた二つの軸40aS,40bSを回動中心に上下動して、左右の苗植付け体25…が上下動する。この上下動の上昇位置では苗植付け体25の下端部が圃場面より上方に位置し、下降位置では苗植付け体25の下端部が圃場面より下方に位置する。
【0025】
また、この苗植機では、苗植付け体25…を昇降する上下動機構26を、第一軸40aS回りに昇降駆動される第一昇降リンク40aと、該第一昇降リンク40aの下側で第二軸40bS回りに昇降自在に設けた第二昇降リンク40bと、該第一昇降リンク40a及び第二昇降リンク40bの各先端部を連結する連結部材39とで構成し、該連結部材39と苗植付け体25…を連結して苗植付け体25…を昇降する構成とし、前記第一軸40aSを、伝動ケース12内の伝動機構を介して伝達された動力により回転駆動される回転軸40aRの先端部に偏芯状態で形成し、該回転軸40aRの回転によって回転軸40aRの軸芯を中心として偏芯量を半径として回転駆動される構成とし、前記第一昇降リンク40aの昇降駆動中に前記回転軸40aRが回転駆動することにより苗植付け体25をその昇降動中に前後に傾けるように構成している。そして、苗植付け体25…の昇降軌跡上部側での上昇時の姿勢を、直立姿勢に対して下部が上部より後側になる前倒姿勢となるように設定している。また、苗植付け体25…の下降時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より前側になった後倒姿勢となるように設定し、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更するように設け、前記苗植付け体25…の上昇時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より後側になった前倒姿勢となるように設定している。
【0026】
苗植付け体25…の開閉機構27は、後側苗植付け体25R…の上部で後側にのびる開閉用アーム部25Rb…の先端部を各苗植付け体25…において設け、一方、上側の昇降リンク40aの基部を枢着している軸に回動自在に取付けた作動アーム44を設け、この作動アーム44の先端部を長さ調節可能な連結ロッド45で連結し、そして、作動アーム44が、駆動軸41の駆動回転中に、該駆動軸41に一体回転するよう取付けたカム46の作用を受けて、設定したタイミングで苗植付け体25…に対して上昇動作するようにして構成している。これにより、駆動軸41が駆動回転して苗植付け体25…が上下動すると、作動アーム44も苗植付け体25…と共に上下回動し、そして、苗植付け体25…の下降下端位置に達すると、カム46の作用位置の変化により作動アーム44が苗植付け体25…に対して上昇動作し、これにより、後側苗植付け体25R…が前側の苗植付け体支持軸33回りに回動して後方に移動し、また、これに連動して前側苗植付け体25F…が後側の苗植付け体支持軸34回りに回動して前方に移動して、苗植付け体25…の下部側が前後に開いて下方に開放状態となる。そして、苗植付け体25…が上昇してカム46の作用位置の変化により作動アーム44が苗植付け体25…に対して元の位置に下降動作して、前後に開いた苗植付け体25…の下部側が閉じる。
【0027】
苗供給装置32は、上下に開口する筒状体47…と該筒状体47…の下側の開口部47a…を開閉する底蓋48…とを有し互いにループ状に連結する複数の苗収容体29…と、該苗収容体29…を前記苗植付け体25…の上方近傍を通過する状態で機体平面視前後に長い長円形状のループ状の軌跡で周回動させる移動機構30と、前記苗収容体29…の底蓋48…を苗植付け体25…の上方位置で開放する開放機構31を設けた構成である。
【0028】
苗供給装置32は、前記苗収容体29…の外周に円筒外周部を形成し、該円筒外周部に外側から回動自在に係合する係合部(丸孔)を有して二つの苗収容体29,29を連結する連結体49を複数設け、該連結体49…の係合部を苗収容体29…の円筒外周部に回動自在に係合し該円筒外周部を回動軸として隣の苗収容体29…が回動自在に連結する状態として複数の苗収容体29…を互いに連結した構成としている。即ち、苗収容体29…と連結体49…とで無端チェーンのように連結した構成である。これにより、この苗移植機は、苗収容体29…は、直線的に移動する部分でも円弧状に移動する部分でも隣接する苗収容体29…との間隔が変わらないので、苗収容体29から苗植付け体25に苗を供給する個所で苗収容体29が苗植付け体25に対して位置ズレが生じにくくなり苗供給が適正に行われて適確な苗の移植ができる。苗収容体45…の個数と周回動する範囲を設定したうえで、苗収容体の上側開口部43b…を可能な限り広く形成できて、機体のコンパクト化を図りつつ苗収容体45…への苗供給作業をできるだけ容易に行えるものとなる。
【0029】
苗供給装置32の移動機構30は、右側及び左側の苗供給装置32R,32Lともに、それぞれ無端チェーンのように互いに連結する苗収容体29…;29…を左右に設けたスプロケット50,50;50,50の外周の円弧状切欠部に係合させて巻き掛け、この左右のスプロケット50,50;50,50を伝動ケース12内から取り出した動力で駆動回転することにより、右側及び左側の苗供給装置32R,32Lの各苗収容体29…;29…を周回動させる構成としている。スプロケット50,50;50,50を駆動回転可能に取付ける回動軸51,51;51,51は、伝動ケース12の上部で支持した支持フレーム52に回動可能に取付け、伝動ケース12の上部から上方に突出させた左右の回転軸53a,53bからスプロケットとチェンを介して各回動軸51,51;51,51に伝動する構成としている。
【0030】
伝動ケース12内の伝動機構は、入力軸13に取付けた第一ベベルギヤ54から左右方向にのびる伝動軸55に回転自在に取付けた第二ベベルギヤ56に伝動し、そして、第二ベベルギヤの一端に設けたクラッチ爪と係脱可能なクラッチ爪を有する定位置停止クラッチである植付クラッチCを介して伝動軸55に伝動する。この植付クラッチCは、苗供給装置の下方に設けたレバーLを座席70L,70Rに座る作業者が操作することで操作され、このクラッチCの入り切りで苗植装置3の駆動が入り切りされる。伝動軸55の左右両端部には、第一スプロケット57・57が一体回転するように取り付けられ、この第一スプロケット57・57から、伝動ケース12の左右両端部から下方にのびるケース内下方に設けた第二スプロケット58・58にチェン59・59を介して伝動する。また、伝動軸55の左右両端部は、第一スプロケット57・57から更にのびて伝動ケース12の左右両外側に突出する。その突出部が駆動軸41・41となっている。第二スプロケット58・58と一体回転する回転軸40aRも伝動ケース12の左右両外側に突出し、更にその先端に偏芯状態で第一昇降リンク40aの枢支軸となる第一軸40aSが形成されて回転軸40aRと一体的に回転する。また、伝動軸55の中途部に第三ベベルギヤ60を一体回転するように取付け、それに噛み合う第四ベベルギヤ61を介して、伝動ケース12の上部から上方に突出させた一方側の回転軸53aを駆動回転する。他方側の回転軸53bは、この回転軸53bに設けたギヤ62が一方側の回転軸53aに設けたギヤ63と噛合って逆回転伝動される。この左右の回転軸53a,53bから、伝動ケース12に取り付けた支持部材54aによって支持した横方向にのびる支持フレーム54bの左右両側部に回転自在に支持した左右の後側回動軸51,51に、それぞれスプロケット65a,65a;65b,65bとチェン65c,65cを介して伝動し、更に、ここから左右の前側回動軸51,51に、それぞれスプロケット66a,66a;66b,66bとチェン66c,66cを介して伝動する構成としている。
【0031】
苗供給装置32の開放機構31は、苗収容体29…の周回軌跡下方で底蓋48…が下方に回動しないように底蓋48…を下方から支持する支持体67を設け、この支持体67を苗植付け体25…の上方位置には設けないようにすることで、苗植付け体25…の上方位置を苗収容体29が通過するとき、底蓋48が支持体67による支持状態が解かれて下方回動し苗収容体29を苗を下方に落下可能に開放する構成としている。苗収容体29の底蓋48が開くタイミングは、苗植付け体25…が苗収容体29の直下まで上昇したときとなるように調整しておく。また、上記構成に代えて、苗植付け体が苗収容体の直下まで上昇したときに、苗植付け体に設けた開放作動部材が、苗植付け体の上方に位置する苗収容体の底蓋が開くのを規制する規制手段を規制解除動作させる構成も採用できる。
【0032】
本例の苗供給装置32は、機体右側の二つの苗植付け体25,25に対して苗を供給する右側苗供給装置32Rと、機体左側の二つの苗植付け体25,25に対して苗を供給する左側苗供給装置32Lは、共に、二つの苗植付け体25,25に対して苗収容体29…が一回りで周回移動して苗を供給する構成としている。このように二つの苗植付け体25,25に対して苗収容体29…が一回りで周回移動して苗を供給する構成とした場合は、一方側の苗植付け体25に落下供給する苗収容体29…と他方側の苗植付け体29…に落下供給する苗収容体29…とが交互になるように連結し、且つ、一方側の苗植付け体25に落下供給する苗収容体29…が一方側の苗植付け体25の上方を通過するとき、他方側の苗植付け体25に落下供給する苗収容体29…が他方側の苗植付け体25の上方を通過するように設定し、また、少なくとも、苗収容体29…の周回移動方向下手側の苗植付け体25に落下供給する苗収容体29…が、苗収容体29…の周回移動方向上手側の苗植付け体25の上方を通過するときは、その苗収容体29…については開放動作されないようにする開放規制手段を設ける。このように設けた上で、更に、苗植付け体25,25の上下動が一周期動作する間に苗収容体29…が2個分周回移動するように構成すると、苗収容体29…が二つの苗植付け体25,254の上方を直列的に通過しながら二つの苗植付け体25,25に対して苗供給漏れが生じることなく同時に苗を供給でき、且つ、二つの苗植付け体25,25の上方を通過した後に苗が供給されなかった苗収容体29…が生じないよう余すことなく二つの苗植付け体25,25に対して苗を供給できるものとなり、苗供給作業が余裕をもって行え、且つ、二つの苗植付け体25,25に対して確実に苗を供給できる。なお、前記開放規制手段は、例えば、苗収容体の周回移動方向下手側の苗植付け体に落下供給する苗収容体の蓋に突起を設け、この突起が、苗収容体の周回移動方向上手側の苗植付け体の上方を通過するときに、下方から支持する構成とすることで可能となる。
【0033】
また、上記構成とした苗植装置3には、苗植付け体25…が植付けた苗に対して覆土鎮圧するための接地転動輪80…を各苗植付け体26…の苗植付け個所の各後方左右両側近傍位置に設けている。また、苗植装置3の自動昇降制御機構において、苗植装置3の圃場面に対する高さを検出する接地センサとして機能する接地体24を、各苗植付け体26…の苗植付け個所より前側で接地する左右横長のローラーで構成すると、各苗植付け体26…の苗植付け個所を整地するものともなり、よって、この整地面を基準に苗植装置3が設定高さとなるよう自動昇降されて各苗植付け体26…の植付け深さの変動が少なくなり、良好な植付けが行える。
【0034】
そして、本例の乗用型苗植機は、以下のような構成としている。
【0035】
(1)本例の乗用型苗植機は、機体を前進走行可能とする走行車体1と、圃場に苗を植付ける苗植付け体25…と、該苗植付け体25…に苗を供給する苗供給装置32,32と、該苗供給装置32,32に苗を補給する作業を行う作業者が座る作業者用座席70R,70Lとを備えた乗用型苗植機において、前記作業者用座席70R,70Lを機体平面視で前記苗供給装置32,32の左右側方近傍に配置して作業者が前記苗供給装置32,32の左右側方近傍で前記苗供給装置32に向かう左右横向き姿勢で着座可能に設けたものである。
【0036】
従って、この乗用型苗植機は、走行車体1が機体を前進走行させて、苗植付け体25…が苗供給装置32から供給された苗を圃場に植付ける。作業者は、乗車して、苗供給装置32,32の左右側方近傍で苗供給装置32,32に向かう左右横向き姿勢で作業者用座席70R,70Lに着座して、苗供給装置32,32に苗を補給する作業を行う。よって、作業者が、苗供給装置32の左右側方近傍で苗供給装置32に向かう左右横向き姿勢で作業者用座席70R,70Lに着座して、苗供給装置32に苗を補給する作業が行え、よって、作業者が苗供給装置32に容易に能率よく苗を補給でき、そして、機体の進行方向前方及び後方の両方向を容易に確認できて、作業者が安心して乗車でき、且つ、圃場に植付けられた苗の植付け状態を容易に確認でき、不適正な植付け状態になったときの対応を迅速に行うことができて良好な植付け作業が行える。
【0037】
(2)本例の乗用型苗植機は、上記(1)の構成としたうえで、更に、前記苗植付け体25…は、先端が下方に向いた姿勢のくちばし状の苗植付け体として、該苗植付け体25…が苗を上方から受け入れて下降し圃場に突入したとき下部を開いて苗を圃場に放出しその後上昇するよう動作して苗を圃場に植付ける構成とし、前記苗供給装置32,32は、苗を上方から受け入れて内側に苗を収容する複数の苗収容体29…をループ状に互いに連結して備えて、該苗収容体29…が周回移動して前記苗植付け体25…に上方から苗を落下供給する構成とし、前記苗供給装置32,32の苗収容体29…の周回軌跡を機体平面視で機体前後方向に長い長円状軌跡に設定し、前記作業者用座席70R,70Lは、機体平面視で前記苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に配置したものである。
【0038】
この乗用型苗植機は、上記(1)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、苗植付け体25…は、先端が下方に向いた姿勢のくちばし状で、苗を上方から受け入れて下降し圃場に突入したとき下部を開いて苗を圃場に放出しその後上昇するよう動作して苗を圃場に植付ける。また、苗供給装置32,32は、苗を上方から受け入れて内側に苗を収容する複数の苗収容体29…が、機体平面視で機体前後方向に長い長円状軌跡で周回移動し、苗植付け体25…に上方から苗を落下供給する。作業者は、機体平面視で苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に配置された作業者用座席70R,70Lに着座して空になった苗収容体29…に苗を補給する。
【0039】
この乗用型苗植機は、上記(1)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、作業者用座席70R,70Lを苗供給装置32,32の左右側方に配置しながらも、苗供給装置32,32を左右に幅狭く形成できて機体をコンパクトに構成でき、また、作業者は、機体平面視で苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に配置された作業者用座席70R,70Lに着座して空になった苗収容体29…に苗を補給するようになるので、多くの苗収容体29…に苗を容易に補給できて、一層、容易に能率よく苗を補給できるものとなる。
(3)本例の乗用型苗植機は、上記(2)の構成としたうえで、更に、前記苗植付け体25…は複数体左右に並べて設け、前記苗供給装置32,32は、左右二箇所で前記苗収容体29…が機体平面視で機体前後方向に長い長円状軌跡で周回移動するように左右に二つ並べて設け、該左右の苗供給装置32,32によって前記複数の苗植付け体25…のそれぞれに苗を供給するように構成し、前記作業者用座席70R,70Lは、前記左右の苗供給装置32,32のそれぞれ左右方向外側方近傍に位置するようにして左右に二つ設けたものである。
【0040】
この乗用型苗植機は、上記(2)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、左右の苗供給装置32,32によって左右に複数設けた苗植付け体25…のそれぞれに苗が供給されて該複数の苗植付け体25…で複数条植えが行える。作業者は、左右の苗供給装置32,32のそれぞれ左右方向外側方近傍に設けた作業者用座席70R,70Lに座って左右の苗供給装置32,32に苗を補給する。
【0041】
この乗用型苗植機は、上記(2)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、左右の苗供給装置32,32によって左右に複数設けた苗植付け体25…のそれぞれに苗が供給されて該複数の苗植付け体25…で複数条植えが行え、更に、左右の苗供給装置32,32のそれぞれ左右方向外側方近傍に設けた作業者用座席70R,70Lに作業者が座って、左右の苗供給装置32,32に苗を補給できるので、能率よく苗植作業が行なえ、また、作業者が苗供給装置の左右方向側方に設けた作業者用座席に座る構成としながらも、左右両側に作業者が座るように作業者用座席を左右に設けているので、作業者の体重による機体の左右重量バランスの悪化も小さくできる。
(4)本例の乗用型苗植機は、上記(2)の構成としたうえで、更に、上部に操縦席15と操縦ハンドル16を備えた前記走行車体1の後側に昇降リンク装置2を介して昇降動可能に苗植装置3を装着し、該苗植装置3に、前記苗植付け体25…と、前記苗供給装置32,32と、前記苗植付け体25…及び苗供給装置32,32を駆動する動力を伝動する伝動機構を内部に装備した伝動ケース12とを設け、前記苗植付け体25…は前記伝動ケース12から後側にのびる上下動機構26を介して昇降動可能に装着し、前記苗供給装置32,32は、機体側面視で前記伝動ケース12の上側近傍箇所に設けた上下方向の軸と該軸より前側に配置した上下方向の軸とのまわりを前記苗収容体29…が機体平面視で機体前後方向に長い長円状軌跡で周回移動するように設け、該苗収容体29…の周回軌跡の後側個所で苗収容体29…から苗を落下させて前記苗植付け体25…に苗を供給する構成とし、前記作業者用座席70R,70Lは、機体平面視で前記苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に位置させて前記走行車体1側に支持させて配置したものである。
【0042】
この乗用型苗植機は、上記(2)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。まず、走行車体1は、乗車した操縦者が操縦席15に座り操縦ハンドル16を操作して操縦される。そして、その走行車体1の後側に、苗植付け体25…と苗供給装置32,32と伝動ケース12とを設けた苗植装置3が昇降リンク装置2を介して装着され、その昇降リンク装置2によって苗植装置3が昇降する。また、苗植付け体25…は、伝動ケース12から後側にのびる上下動機構26を介して装着されて昇降動する。苗供給装置32,32の苗収容体29…は、機体側面視で伝動ケース12の上側近傍箇所に設けた上下方向の軸と該軸より前側に配置した上下方向の軸とのまわりを機体平面視で機体前後方向に長い長円状軌跡で周回移動する。そして、苗収容体29…の周回軌跡の後側個所で苗収容体29…から苗を落下させて苗植付け体25…に苗を供給する。作業者用座席70R,70Lは、走行車体1側に支持され、機体平面視で苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に位置しており、この作業者用座席70R,70Lに作業者が座って苗供給装置32,32の苗収容体29…に苗を補給する。
【0043】
この乗用型苗植機は、上記(2)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、苗供給装置32,32が機体後方に大きく張り出すようなことがなく機体を更にコンパクトに構成でき、しかも、苗供給装置32,32が伝動ケース12の上側から前方に張り出すように配置されるものとなって、その前方に張り出した苗供給装置32,32の下方に作業者用座席70R,70Lに座る作業者の乗車空間が広がり、コンパクトな機体構成としながらも作業者の乗車空間を充分に確保できて作業性が良好になり、一層、容易に能率よく苗を補給できるものとなる。また、苗供給装置32,32は、走行車体1から前後に大きく離れて配置されるものではなく走行車体1側に配置でき、更に、走行車体1側で支持しているので、機体の前後重量バランスが良好になる。
【0044】
なお、苗供給装置32,32が走行車体1の後部上方に重なるように伝動ケース12側から前方に張り出した構成とすれば、機体の前後長を短く構成できて機体を一層コンパクトに構成できる。
(5)本例の乗用型苗植機は、上記(4)の構成としたうえで、更に、前記走行車体1は左右一対の操舵用前輪7,7と左右一対の後輪9,9とを備え、前記作業者用座席70R,70Lはその座面が機体側面視で前記後輪9,9の上方に位置するように配置し、前記後輪9,9の左右方向内側で前記後輪9,9の上端位置より下方に上面が位置するようにステップ90R,90Lを設けたことを特徴とする請求項4記載の乗用型苗植機としたものである。
【0045】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、作業者は、後輪9,9の左右方向内側で後輪9,9の上端位置より下方に上面が位置するように設けたステップ90R,90Lに足を載せた状態で、座面が機体側面視で走行車体1の後輪9,9の上方に位置する作業者用座席70R,70Lに座って苗供給装置32,32への苗補給作業を行う。
【0046】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、作業者は、後輪9,9の左右方向内側で後輪9,9の上端位置より下方に上面が位置するように設けたステップ90R,90Lに足を載せた状態で、座面が機体側面視で走行車体1の後輪9,9の上方に位置する作業者用座席70R,70Lに座って苗供給装置32,32への苗補給作業を行えるので、作業者の体重による機体の前後重量バランスの悪化を少なくし、且つ、楽な姿勢で作業者用座席70R,70Lに座って苗供給装置32,32への苗補給作業を行え、苗補給作業が容易に能率良く行える。
【0047】
なお、ステップ90R,90Lの機体内側部分が走行車体1の上側を覆う車体カバー14の下方に入り込んだ状態となるようにステップ90R,90Lを設けることで、ステップ90R,90Lのステップ面を拡大でき、これにより、コンパクトな機体構成としながらも作業者の乗車空間を充分に確保できて作業性が良好になり、一層、容易に能率よく苗を補給できるものとなる。
(6)本例の乗用型苗植機は、上記(4)の構成としたうえで、更に、前記走行車体1は左右一対の操舵用前輪7,7と左右一対の後輪9,9とを備え、前記後輪9,9の左右方向内側で前記後輪9,9の上端位置より下方に上面が位置するようにステップ90R,90Lを設け、該ステップ90R,90L上に作業者が立てるようにステップ90R,90Lの上方に空間を形成したことを特徴とする請求項4記載の乗用型苗植機としたものである。
【0048】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、作業者は、後輪9,9の左右方向内側で後輪9,9の上端位置より下方に上面が位置するように設けたステップ90R,90Lに立って苗供給装置32,32への苗補給作業を行うことができる。
【0049】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、作業者は、作業者は、後輪9,9の左右方向内側で後輪9,9の上端位置より下方に上面が位置するように設けたステップ90R,90Lに立って苗供給装置32,32への苗補給作業を行うことができるので、苗供給装置32,32への苗補給作業を行う際の姿勢の自由度が拡大し、しかも、機体の低い位置に立てるので、機体が左右に傾斜するような動きがあっても安定して立っていられるので、苗補給作業が一層容易に能率良く行える。
【0050】
なお、本例では、ステップ90R,90Lを、左右の後輪9,9を装着している左右の後輪伝動ケース8,8を互いに連結している後輪フレーム8aに取り付けているので、ステップ90R,90Lを低い位置に取付けるとともに、その取付け構成も簡易なものとなる。
(7)本例の乗用型苗植機は、上記(4)の構成としたうえで、更に、前記苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所であって前記作業者用座席70R,70Lに近い側の個所において前記苗収容体29…が機体前方側に移動するように前記苗収容体29…を周回移動する構成としたものである。
【0051】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、作業者用座席70R,70Lに作業者が座って苗補給作業を行うとき、手前側の機体前方側に移動する苗収容体29…に対して苗の補給を行っていく。苗が補給された苗収容体29…は前側に配置した軸のまわりを回って機体前方側に移動し、そして、苗収容体29…の周回軌跡の後側個所で苗収容体29…から苗が落下して苗植付け体25…に苗が供給される。
【0052】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、作業者用座席70R,70Lに作業者が座って苗補給作業を行うとき、手前側の機体前方側に移動する苗収容体29…に対して苗の補給が行え、そして、苗収容体29…の周回軌跡の後側個所で苗収容体29…から苗植付け体25…に苗が落下供給されるので、苗収容体29…への苗補給作業中に、補給すべき苗を新たに予備苗載置部等から持ち込むなどの作業が入って苗補給作業が一時的に中断してしまう状態になっても、空の苗収容体29…が苗植付け体25…に苗を落下供給する個所まですぐに移動することはなくて苗補給遅れによる植付苗の欠株が発生することが生じにくく、よって、苗補給作業に余裕ができて作業者の作業性が良好なものとなる。
(8)本例の乗用型苗植機は、上記(4)の構成としたうえで、更に、前記走行車体1は左右一対の操舵用前輪7,7と左右一対の後輪9,9とを備え、前記作業者用座席70R,70Lは、機体側面視で座面が前記後輪9,9の上方に位置するように配置し、且つ、機体平面視で前記苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所における前側個所の左右方向側方近傍に位置させて配置し、機体平面視で前記苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所における後側個所が前記後輪9,9より機体後方側に突出した状態となるよう前記苗供給装置32,32を設けたものである。
【0053】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、作業者は、機体側面視で座面が後輪9,9の上方に位置するように配置し、且つ、機体平面視で苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所における前側個所の左右方向側方近傍に位置させて配置した作業者用座席70R,70Lに座って苗収容体29…に苗を補給する作業が行え、また、車輪が畝を跨ぐようにして走行する走行車体1の後輪9,9の後方に立って、機体平面視で後輪9,9より機体後方側に突出した状態の苗収容体29…の直線状移動箇所における後側個所において苗収容体29…に苗を補給する作業が行える。
【0054】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、作業者は、作業者用座席70R,70Lに座って苗収容体29…に苗を補給する作業が行え、また、車輪が畝を跨ぐようにして走行する走行車体1の後輪9,9の後方に立っても苗収容体29…に苗を補給する作業が行えるので、苗補給作業の自由度が拡大して、苗補給作業が一層容易に能率良く行える。また、作業者用座席70R,70Lに座って苗収容体29…に苗を補給する作業が行う場合に、走行車体1に一層近い位置で着座できるので、機体の前後重量バランスも一層良好になる。
(9)本例の乗用型苗植機は、上記(4)の構成としたうえで、更に、前記走行車体1は左右一対の操舵用前輪7,7と左右一対の後輪9,9とを備え、前記作業者用座席70R,70Lは、機体側面視で座面が前記後輪9,9の上方に位置するように配置し、且つ、機体平面視で前記苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に位置させて配置し、機体平面視で前記作業者用座席70R,70Lと前記苗供給装置32,32との左右間に作業者が前後に乗降車可能とする作業者通過空間を形成したものである。
【0055】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、作業者は、機体側面視で座面が後輪9,9の上方に位置するように配置し、且つ、機体平面視で苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に位置させて配置した作業者用座席70R,70Lに座って苗供給装置32,32への苗補給作業を行う。また、作業者用座席70R,70Lへ乗降車する場合は、機体平面視で前記作業者用座席70R,70Lと前記苗供給装置32,32との左右間に形成した前後方向の作業者通過空間を通過して作業者が容易に乗降車できる。
【0056】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、作業者は、機体側面視で座面が後輪9,9の上方に位置するように配置し、且つ、機体平面視で苗収容体29…が機体前後方向直線状に移動する箇所の左右方向側方近傍に位置させて配置した作業者用座席70R,70Lに座って苗供給装置32,32への苗補給作業を容易に能率良く行える。また、作業者用座席70R,70Lに作業者が座ったときの作業者の体重による機体の前後重量バランスの悪化も少なくなる。更に、作業者用座席70R,70Lへ乗降車する場合には、機体平面視で作業者用座席70R,70Lと苗供給装置32,32との左右間に形成した前後方向の作業者通過空間を通過して作業者が容易に乗降車できる。
(10)本例の乗用型苗植機は、上記(4)の構成としたうえで、更に、前記走行車体1は左右一対の操舵用前輪7,7と左右一対の後輪9,9とを備え、前記作業者用座席70R,70Lは、機体平面視で前記後輪9,9の上方で前記後輪9,9より左右外側方に突出した作業時座席位置と、該作業時座席位置より機体内側に収納した収納時座席位置とに移動可能に設けたものである。
【0057】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、作業者用座席70R,70Lは、作業者がその座席に座って苗を補給するときには、機体平面視で前記後輪9,9の上方で前記後輪9,9より左右外側方に突出した作業時座席位置に移動し、非作業時には、作業時座席位置より機体内側に収納した収納時座席位置に移動する。
【0058】
この乗用型苗植機は、上記(4)の構成とした乗用型苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、作業者がその座席に座って苗を補給するときには、作業者用座席70R,70Lを、機体平面視で前記後輪9,9の上方で前記後輪9,9より左右外側方に突出した作業時座席位置に位置させておくことで、作業時には充分な作業空間で楽な姿勢で作業が行えると共に、作業者用座席70R,70Lへ乗降車する場合に、作業者用座席70R,70Lと苗供給装置32,32との左右間を作業者が前後方向に通過して作業者が容易に乗降車できる。また、非作業時には、作業時座席位置より機体内側に収納した収納時座席位置に移動できるので、機体をコンパクトできて機体の移動が容易に行え、格納も効率良く行える。
(11)本例の乗用型苗植機は、左右の苗供給装置32,32に補給する苗を予備的に置いておくための苗台90,90を走行車体1の前部左右両側部に取り付けている。そして、この苗台90,90は、機体平面視で走行車体1の前部左右両側に位置する非作業時位置と、走行車体1の操縦席15と左右それぞれの作業者用座席70R,70Lとの間に接近した作業時位置とに移動可能に設けている。苗植付け作業時には、上記作業時位置に苗台90,90を移動して、作業者用座席70R,70Lに座る作業者が苗補給作業中に、手持ちの苗がなくなっても、直ぐに苗台90,90から苗をとって苗補給作業を行うことができる。非作業時には、苗台90,90を上記非作業時位置に移動しておけば、操縦者が走行車体1の操縦席15へ乗降車するときの妨げにならない。
(12)本例の乗用型苗植機は、機体右側の二つの苗植付け体25,25に対して機体右側で苗収容体29…が周回移動する右側苗供給装置32Rによって苗を供給する構成とし、機体左側の二つの苗植付け体25,25に対して機体左側で苗収容体29…が周回移動する左側苗供給装置32Lによって苗を供給する構成としている。ところで、一つの苗植付け体ごとに一つの周回軌跡で周回移動する苗供給装置を設けると、本例のように四条植えの場合には、苗収容体が周回する苗供給装置を4つ設けることになる。このような構成とした場合には、苗収容体の周回部が多すぎて、走行車体に搭乗した作業者がそれら全てに対して迅速に且つ適確に苗を補給しつづけることは容易に行えず、作業能率を思うように向上できない。しかし、上記のように、機体右側の複数の苗植付け体25,25に対して機体右側で苗収容体29…が一つの周回軌跡で周回移動する右側苗供給装置32Rによって苗を供給する構成とし、機体左側の複数の苗植付け体25,25に対して機体左側で苗収容体29…が一つの周回軌跡で周回移動する左側苗供給装置32Lによって苗を供給する構成とすることにより、走行車体1の後部の左右両側に作業者が搭乗すれば、それぞれの作業者が、苗収容体29…が一つの周回軌跡で周回移動する苗供給装置の一つに対してのみ苗を補給するだけで良いのので、迅速に且つ適確に苗を補給しつづけることが容易にできて、作業能率が向上する。
(13)本例の苗植機は、機体を前進走行可能とする走行車体1と、昇降して圃場に苗を植付けるくちばし状の苗植付け体25…とを備えた苗植機において、前記苗植付け体25…の昇降軌跡上部側での上昇時の姿勢を、直立姿勢に対して下部が上部より後側になる前倒姿勢となるように設定している。
【0059】
この苗植機は、以下の作用を奏する。即ち、走行車体1により機体は前進走行し、くちばし状の苗植付け体25…が昇降して圃場に苗を植付ける。そして、苗植付け体25…は、その昇降軌跡上部側での上昇時において、直立姿勢に対して下部が上部より後側になる前倒姿勢となる。
【0060】
この苗植機は、以下の効果を奏する。即ち、苗植付け体25がその昇降軌跡上部側での上昇時に前倒姿勢となるので、ねぎ等のような長い苗を植付けるときに、苗植付け体25…の下部内側から苗の葉の上端部が抜け出やすくなり、苗を前方に倒すようなことが生じにくくなり、苗を良好な姿勢で植付けられる。
(14)本例の苗植機は、上記(13)の構成としたうえで、更に、前記苗植付け体25…の下降時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より前側になった後倒姿勢となるように設定し、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更するように設け、前記苗植付け体25…の上昇時の姿勢を直立姿勢に対して下部が上部より後側になった前倒姿勢となるように設定したものである。
【0061】
この苗植機は、上記(13)の構成とした苗植機における上記作用を奏するとともに、以下の作用を奏する。即ち、苗植付け体25…は、その下降時に後倒姿勢となり、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更し、上昇時に前倒姿勢となる。
【0062】
この苗植機は、上記(13)の構成とした苗植機における上記効果を奏するとともに、以下の効果を奏する。即ち、苗植付け体25…が後倒姿勢で下降し、下降下端位置で後倒姿勢から前倒姿勢に姿勢変更するので、機体の前進移動にともなって苗植付け体25…が土中で前方に移動する量が少なくなり、よって、更に一層、良好な姿勢で苗を植付けられる。
(15)本例の苗植機は、苗植付け体25…を昇降する上下動機構26を、第一軸40aS回りに昇降駆動される第一昇降リンク40aと、該第一昇降リンク40aの上側或は下側で第二軸40bS回りに昇降自在に設けた第二昇降リンク40bと、該第一昇降リンク40a及び第二昇降リンク40bの各先端部を連結する連結部材39とで構成し、該連結部材39と苗植付け体25…を連結して苗植付け体25…を昇降する構成とし、前記第一軸40aSと第二軸40bSの少なくとも一方の軸を、回転駆動される回転軸40aRに偏芯状態で設けて、該回転軸40aRの回転によって回転軸40aRの軸芯回りに回転駆動される構成とし、前記第一昇降リンク40aの昇降駆動中に前記回転軸40aRが回転駆動することにより苗植付け体25をその昇降動中に前後に傾けるように構成したものである。
【0063】
この苗植機は、以下の作用を奏する。即ち、第一昇降リンク40aの枢支軸である第一軸40aSと、第二昇降リンク40bの枢支軸である第二軸40bSとの少なくとも一方の軸が、回転駆動される回転軸40aRに偏芯状態で設けられて、第一昇降リンク40aの昇降駆動中に、回転軸40aRの回転によって回転軸40aRの軸芯回りに回転駆動されて、第一昇降リンク40aと第二昇降リンク40bとが相対的に前後にずれた状態に移動し、これにより苗植付け体25がその昇降動中に前後に傾く。
【0064】
この苗植機は、以下の効果を奏する。即ち、良好な姿勢で苗を植付けられるよう昇降動中の苗植付け体25…の前後姿勢を変更するのを、簡潔な機構で実現できる。
(16)本例の苗植機は、図6に示すように、前進走行可能とする走行車体1を有する機体に、昇降動する苗植付け体25…を左右に複数備えて、圃場に苗を複数条植付ける苗植機において、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とを互い違いに昇降動させて千鳥状に苗を植付ける構成とし、該苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4の昇降動を設定位置で停止させる定位置停止クラッチCを設けるとともに、全ての苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4は昇降軌跡下端よりも高い位置に位置して停止し、且つ、上昇中の苗植付け体25−3,25−4の停止位置が下降中の苗植付け体25−1,25−2の停止位置より高い位置で停止するように前記定位置停止クラッチCによる苗植付け体の停止位置を設定したものである。図6中のN−1,N−2,N−3,N−4は、苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4のそれぞれが植付けた苗或は、植付けようとしている苗を示す。
【0065】
従来、特開2000−228903号公報に示されるように、前進走行可能とする走行車体を有する機体に、昇降動する苗植付け体を左右に複数備えて、圃場に苗を複数条植付ける苗植機において、左側の苗植付け体と右側の苗植付け体とを互い違いに昇降動させて千鳥状に苗を植付ける構成としたものがあった。
【0066】
しかし、このような構成の苗植機は、植付け作業を停止すべく苗植付け体の昇降動を停止させたとき、そのタイミングによっては、苗植付け体が昇降軌跡下端位置で停止する。このような位置で停止すると、移動中に苗植付け体の下端部が地面の凸部や障害物に当って損傷を受けやすいのである。また、上昇中の苗植付け体の停止位置が低い位置で停止すると、直前に植付けた苗の上部が、苗植付け体の中にまだある状態で停止し、そのため苗を引っかけて前方に倒してしまうことがある。しかし、上記構成とした苗植機は、そのような課題を解決するものである。
【0067】
上記構成とした苗植機は、以下の作用を奏する。即ち、走行車体1により機体は前進走行し、左右に複数備えた苗植付け体25…が昇降動して圃場に苗を複数条植付ける。そして、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とは互い違いに昇降動して、即ち、左右一方側の苗植付け体が下降すると他方側の苗植付け体が上昇するように昇降動して、苗を千鳥状に植付ける。図6の例では、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とは、それぞれ2体づつ設けたものであり、これら2体づつが互い違いに昇降して、2条づつの千鳥植え(2条千鳥植え)で植付ける。
更に、定位置停止クラッチCによって苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4の昇降動を停止させたときは、全ての苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4は昇降軌跡下端よりも高い位置に位置して停止し、且つ、上昇中の苗植付け体25−3,25−4の停止位置が下降中の苗植付け体25−1,25−2の停止位置より高い位置で停止する。
【0068】
上記構成とした苗植機は、以下の効果を奏する。即ち、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とが互い違いに昇降動して千鳥状に苗を植付けられ、且つ、苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4の昇降動を停止させたときは、全ての苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4は昇降軌跡下端よりも高い位置に位置して停止するので、移動中に苗植付け体の下端部が地面の凸部や障害物に当って損傷を受けることが生じにくくなり、更に、上昇中の苗植付け体25−3,25−4の停止位置が下降中の苗植付け体25−1,25−2の停止位置より高い位置で停止するので、直前に植付けた苗の上端部が苗植付け体の中から抜け出た状態となりやすく、よって、植付け停止時の植付け苗の姿勢の乱れが生じにくくなる。
(17)本例の苗植機は、前進走行可能とする走行車体1を有する機体に、昇降動する苗植付け体25…を左右に複数備えて圃場に苗を複数条植付ける苗植機において、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とを互い違いに昇降動させて千鳥状に苗を植付ける構成とし、該苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4の昇降動を設定位置で停止させる定位置停止クラッチCを設けるとともに、全ての苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4は昇降軌跡下端よりも高い位置に位置して停止し、且つ、上昇中の苗植付け体25−3,25−4の停止状態が苗植付け体の下部を下方に開放した開き状態で停止した状態となり、下降中の苗植付け体25−1,25−2の停止状態が苗植付け体の下部の下方への開放を閉じた閉じ状態で停止した状態となるように前記定位置停止クラッチCによる苗植付け体の停止位置を設定したものである。
【0069】
この苗植機は、以下の作用を奏する。即ち、走行車体1により機体は前進走行し、左右に複数備えた苗植付け体25…が昇降動して圃場に苗を複数条植付ける。そして、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とは互い違いに昇降動して、即ち、左右一方側の苗植付け体が下降すると他方側の苗植付け体が上昇するように昇降動して、苗を千鳥状に植付ける。更に、定位置停止クラッチCによって苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4の昇降動を停止させたときは、全ての苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4は昇降軌跡下端よりも高い位置に位置して停止し、且つ、上昇中の苗植付け体25−3,25−4の停止状態が苗植付け体の下部を下方に開放した開き状態で停止した状態となり、下降中の苗植付け体25−1,25−2の停止状態が苗植付け体の下部の下方への開放を閉じた閉じ状態で停止した状態となる。
【0070】
この苗植機は、以下の効果を奏する。即ち、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とが互い違いに昇降動して千鳥状に苗を植付けられ、且つ、苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4の昇降動を停止させたときは、全ての苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4は昇降軌跡下端よりも高い位置に位置して停止するので、移動中に苗植付け体の下端部が地面の凸部や障害物に当って損傷を受けることが生じにくくなり、更に、苗を植付けた直後の苗植付け体は開き状態となっているので、直前に植付けた苗の上端部が苗植付け体の中から抜け出た状態となりやすく、よって、植付け停止時の植付け苗の姿勢の乱れが生じにくくなり、また、苗を植付ける直前の植付け体は閉じ状態となっているので、内側に収容した苗が抜け落ちることがなく、植付け作業の再開時に直ちに苗の植付けを開始できて能率良く作業が行える。
(18)図7には、3体以上の複数の苗植付け体25−1,25−2,25−3,25−4を設けて複数条植えする構成とした苗植機において、左右外側の苗植付け体25−2,25−3の下端部が左右内側の苗植付け体25−2,25−3の下端部より低くなるように設けた構成を示している。
【0071】
従来は、3体以上の複数の苗植付け体を設けて複数条植えする構成とした苗植機において、複数の苗植付け体の下端部を全て同高さに設けた構成としていた。そのため、左右外側ほど低くなるように所謂かまぼこ状に形成された畝に苗を3条以上の複数条植付ける場合、複数の苗植付け体の下端部が全て同高さになっていると、左右内側の苗植付け体と左右外側の苗植付け体とで植付け深さが異なってくる。上記構成のものは、この課題を解決するものである。
【0072】
従って、この苗植機は、左右外側ほど低い畝に対して3条以上の複数条植付ける場合に、苗の植付け深さが左右内側と外側とで大きく異なるようなことが生じにくくなり、また、それを簡単な構成で実現できるものである。
【0073】
なお、上記構成に加え、左右外側の苗植付け体25−2,25−3の下端部が左右内側の苗植付け体25−2,25−3の下端部より低くなるように、左側の苗植付け体25−1,25−2と右側の苗植付け体25−3,25−4とを左右中央位置から左右外側ほど低くなるよう左右外側に傾いた状態で設けた構成とし、更に、その傾斜に対応して左右の苗供給装置32L,32Rも左右外側に傾いた状態で設けた構成とすると、左右の苗供給装置32L,32Rの左右外側に設けた座席70L,70Rに座る作業者にとって、苗供給装置32L,32Rが手前側が低く傾斜した状態になり、苗補給作業がしやすくなる。
(19)また、図7には、前輪7,7を後輪9,9より幅狭くして、その前輪7,7が畝の裾部を走行するように配置した構成を示している。これにより、前輪が畝に沿って走行しやすい状態となり、畝追従走行が容易になり、操縦性、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】乗用型苗植機の側面図。
【図2】乗用型苗植機の平面図。
【図3】苗植装置の側面図。
【図4】苗植装置を一部展開し断面開示した背面図。
【図5】苗植装置の昇降動作を示す側面図。
【図6】(a)は苗植装置の停止状態を示す背面図、(b)は苗植装置の停止状態を示す側面図、(c)は苗植付状態を示す平面図。
【図7】別構成の苗植装置と車輪配置を示す背面図。
【符号の説明】
【0075】
1:走行車体
2:昇降リンク装置
3:苗植装置
25:苗植付け体
26:上下動機構
39:連結部材
40a:第一昇降リンク
40b:第二昇降リンク
40aS:第一軸
40bS:第二軸
40aR:回転軸

【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【住所又は居所】愛媛県松山市馬木町700番地
【出願日】 平成16年2月27日(2004.2.27)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−237347(P2005−237347A)
【公開日】 平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願番号】 特願2004−55470(P2004−55470)