| 【発明の名称】 |
乗用型田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】園田 義昭 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】松村 哲也 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】繰り出し部と作溝器とを連結するホースが周辺の部材と干渉しない配管経路を構造簡単に変更できる構成を有する乗用型田植機を提供すること。
【解決手段】走行機体に対して昇降自在に植付装置を連結し、前記走行機体に、農用粉粒体を入れるホッパと、前記ホッパの農用粉粒体を送出させる多条用の繰り出し部とを備え、前記植付装置に、苗載台17と、農用粉粒体を田面に供給するための溝を田面に形成する作溝器19とを備え、前記繰り出し部と前記作溝器19とを連結するホース23を備えた乗用型田植機を、前記植付装置を上昇させて、前記ホース23がたるむと、前記ホース23を前記苗載台17の裏面に沿った横方向に変位させて、前記ホース23の配管経路を変更する配管経路変更機構(支持部材29)を備えて構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に対して昇降自在に植付装置を連結し、前記走行機体に、農用粉粒体を入れるホッパと、前記ホッパの農用粉粒体を送出させる多条用の繰り出し部とを備え、前記植付装置に、苗載台と、農用粉粒体を田面に供給するための溝を田面に形成する作溝器とを備え、前記繰り出し部と前記作溝器とを連結するホースを備えた乗用型田植機であって、 前記植付装置を上昇させて、前記ホースがたるむと、前記ホースを前記苗載台の裏面に沿った横方向に変位させて、前記ホースの配管経路を変更する配管経路変更機構を備えてある乗用型田植機。 【請求項2】 前記ホースを支持する支持部材を植付装置に備えて、前記支持部材が苗載台の裏面に沿った横方向に付勢されるように構成し、 前記植付装置を上昇させてホースがたるむと、前記支持部材がホースを苗載台の裏面に沿った横方向に変位させるようにして、前記配管経路変更機構を構成してある請求項1に記載の乗用型田植機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、走行機体に対して昇降自在に植付装置を連結し、走行機体に、農用粉粒体を入れるホッパと、ホッパの農用粉粒体を送出させる多条用の繰り出し部とを備え、植付装置に、苗載台と、農用粉粒体を田面に供給するための溝を田面に形成する作溝器とを備え、繰り出し部と作溝器とを連結するホースを備えた乗用型田植機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、この種の乗用型田植機では、ホッパに入った農用粉粒体を繰り出し部から作溝器へ供給するホースが周辺の部材(例えば後輪)と干渉しないようにするため、ホースの配管経路の規制するホース支持部材が備えられている。例えば、特許文献1におけるホースガイドフレーム(137),挟持バンド(138),支持アーム(140)のように植付装置に固定された部材でホースを植付装置に係止したり、同じく特許文献1におけるホース連結体(141)や左右係止部(142)のように隣接するホースの特定位置においてそれぞれを結束部材により相互連結したりしているものがある。 【特許文献1】特開2000−152706号公報(図20) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ところが、上記特許文献1のような構成であると、ホースは複数の箇所で固定部材により支持されるようになっており、ホースの配管経路を規制するホース支持部材を植付装置に多数設ける必要があり、植付装置の構造が複雑になってしまうという問題があった。 【0004】 そこで、本発明は上記事情に鑑み、繰り出し部と作溝器とを連結するホースが周辺の部材(例えば後輪)と干渉しない配管経路を構造簡単に変更できる構成を提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0005】 [I] (構成) 本発明の第1特徴は、走行機体に対して昇降自在に植付装置を連結し、走行機体に、農用粉粒体を入れるホッパと、ホッパの農用粉粒体を送出させる多条用の繰り出し部とを備え、植付装置に、苗載台と、農用粉粒体を田面に供給するための溝を田面に形成する作溝器とを備え、繰り出し部と作溝器とを連結するホースを備えた乗用型田植機において次のように構成することにある。 植付装置を上昇させて、ホースがたるむと、ホースを苗載台の裏面に沿った横方向に変位させて、ホースの配管経路を変更する配管経路変更機構を備えて構成してある。 【0006】 (作用) 本発明の第1特徴によると、植付装置を上昇させて、ホースがたるむと、ホースを苗載台の裏面に沿った横方向に変位させて、ホースの配管経路を変更する配管経路変更機構を備えて構成してあるので、以下のような作用が生じる。 植付装置が非上昇位置にあれば、ホースはたるまないので、繰り出し部と作溝器とを連結するホースは通常の配管経路を維持しており、周辺の部材(例えば後輪)とは干渉しない。植付装置を上昇させたときは、繰り出し部と作溝器とが接近することでホースにたるみが生じる。たるんだホースが配管経路変更機構により苗載台の裏面に沿った横方向に変位することで、正面視或いは平面視で変位前の配管経路とは異なり、たるんだホースは重力により下方に垂れ下がった配管経路をとることはなく、周辺の部材(例えば後輪)と干渉しないような配管経路に変更される。このように、ホースを固定支持するための部材を植付装置に多数設けなくても、配管経路変更機構を設けることによりホースと周辺の部材(例えば後輪)との干渉が防止でき、適切な配管経路を構造簡単に構成できる。 【0007】 (効果) 本発明の第1特徴によると、適切な配管経路を構造簡単に構成できるので、乗用型田植機の部品点数が抑制され、部材コスト低減が図られるとともに、外観が良くなるといった効果が期待できる。 【0008】 [II] (構成) 本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴において次のように構成することにある。 ホースを支持する支持部材を植付装置に備えて、支持部材が苗載台の裏面に沿った横方向に付勢されるように構成し、植付装置を上昇させてホースがたるむと、支持部材がホースを苗載台の裏面に沿った横方向に変位させるようにして、配管経路変更機構を構成してある。 【0009】 (作用) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。 ホースを支持する支持部材を植付装置に備えて、支持部材が苗載台の裏面に沿った横方向に付勢されるように構成してあるので、植付装置が上昇しホースにたるみが生じると、ホースを支持している支持部材の支持位置が付勢により横方向に変位し、ホースの配管経路が変更される。また、植付装置が下降し、繰り出し部と作溝器との距離が長くなると、繰り出し部と作溝器とを連結するホースの張力は増大し、横方向に変位していた支持位置は、増大したホースの張力により、付勢に抗して変位前の位置に戻されるように操作され、ホースの配管経路が元の状態に戻る。 このように、植付装置の昇降に応じて、ホースの支持位置の横方向への移動が付勢或いはホース自体の張力により行われるので、ホースのたるみに応じて支持位置を移動操作するための別の機構は必要なく、支持部材単体でホースのたるみに応じた配管経路変更を行うことができる。 【0010】 (効果) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前述の本発明の第1特徴の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。 本発明の第2特徴によると、ホースのたるみに応じて支持位置を移動操作するための別の機構は必要なく、支持部材単体でホースのたるみに応じた配管経路変更を行うことができるので、配管経路変更機構を簡単に構成することができ、乗用型田植機の部品点数が抑制され、部材コスト低減が図られるとともに、外観が良くなるという効果が期待できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 図1には乗用型田植機の全体側面が、図2にはその全体平面が示されており、この乗用型田植機は、乗用型の走行機体1の後部に、油圧シリンダ2の作動で昇降揺動するリンク機構3を介して苗植付装置4を連結し、かつ、施肥装置5を搭載することによってミッドマウント施肥仕様に構成されている。 【0012】 図1及び図2に示すように、走行機体1は、その前部に搭載されたエンジン6からの動力を、ベルト式伝動装置7及び静油圧式無段変速装置8を介してギヤ式伝動装置9に伝達し、そのギヤ式伝動装置9からの走行用動力を左右の前輪10及び後輪11に伝達する四輪駆動形式に構成され、その後部側には、左右の前輪10を操向操作するステアリングホイール12や運転座席13などを備えた搭乗運転部14が形成されている。 【0013】 苗植付装置4は、機体の走行に伴って整地フロート15が苗植え付け箇所を前もって整地する一方で、ギヤ式伝動装置9からの作業用動力が動力分配機構16(図3及び図4参照)に伝達され、その動力分配機構16からの分配動力で、苗載台17が左右方向に一定ストロークで往復駆動されるとともに、左右方向に所定間隔を隔てて並設されたロータリ式の各植付機構18が、苗載台17の下端から苗を所定量ずつ取り出して圃場に植え付ける植え付け作動を行うように構成されている。 【0014】 施肥装置5は、機体の走行に伴って各植え付け条に対応するように整地フロート15に装備された作溝器19が施肥溝を形成する一方で、各繰出し装置20がギヤ式伝動装置9からの作業用動力で肥料ホッパ21内の肥料を所定量ずつ繰り出し、送風装置22の作動で各繰出し装置20において繰り出された肥料を施肥ホース23を介して対応する作溝器19に向けて圧送することで、圃場における植え付け苗の横側方箇所に肥料を埋没させるように構成されている。以下に機体中央より左側の構成部品で説明するが、右側部分いついても同様に構成されている。 【0015】 図3及び図4に示すように、施肥ホース23内での風圧が所定以上に強くなると開弁してエア抜き可能なリリーフ弁24が、苗載台17の裏面側における施肥ホース23の途中部位に設けてある。苗植付装置4の裏面側の下部で左右に亘って架設された植付部フレーム25の左右端部には、一対の苗載台サポート26が苗載台17の上方側に向かって延出するように設けられており、苗載台サポート26には、ブラケット27を介して植付部フレーム25と平行に取付ステー28が設けられている。リリーフ弁24には係止部24aが設けてあり、係止部24aにおいて取付ステー28がリリーフ弁24にボルト連結されている。 【0016】 図6に示すように、リリーフ弁24は、施肥ホース23を外嵌接続する筒本体24bから、上斜め横に枝分かれした分岐路24cを突設するとともに、自重下降付勢されたキャップ24dを分岐路24cの先端に被せて構成してある。係止部24aは、筒本体24bに一体成形にされた互いに平行な対向面を有した一対のフランジ24eにより形成されている。両フランジ24eの間にホースガイド29(本発明の支持部材に相当)の根元側が位置しており、ホースガイド29とリリーフ弁24がボルト30により取付ステー28に共締め固定されている。 【0017】 そして、ホースガイド29は施肥ホース23におけるリリーフ弁24よりも繰出し装置20側に向かって延出するように、取付ステー28に取付けてある。即ち、図6,図7及び図8に示すように、バネ線材を屈曲形成して長さの長いホースガイド29を構成してあり、その根元側を取付ステー28にボルト止めするとともに、施肥ホース23を係止して案内するループ部29aを先端に形成してある。ループ部29aは、平面視で機体外方側に開放口を有しており、略半円形の形状をしている。ホースガイド29は外力の作用しない自然状態においては、取付ステー28の取付面に対して斜め外側方向に向いている(図6参照)が、ループ部29aを施肥ホース23に係止させると、ホースガイド29が有する弾性力がループ部29aを機体横方向外側へ戻そうとする力と、施肥ホース23の張力がループ部29aを機体内側へ引く力とが釣り合う状態でループ部29aが位置決めされる。このように、施肥ホース23の張力とホースガイド29の弾性力とが平衡する状態で、施肥ホース23の配管経路が決定される。 【0018】 具体的には、苗植付装置4を下降位置にすると、繰出し装置20と作溝器19との距離が延びるので、両者を連結する施肥ホース23は平面視で直線状の配管経路をとり、ホースガイド29は弾性力を蓄えた状態で、施肥ホース23を係止保持することになる。苗植付装置4を上昇位置にすると、繰出し装置20と作溝器19との距離が縮むので、両者を連結する施肥ホース23に、たるみが生じる。このとき、弾性力を蓄えたホースガイド29が自然状態に戻ろうとするので、ホースガイド29のループ部29aの揺動によって、ループ部29aで係止されている施肥ホース23は平面視或いは正面視で迂回した配管経路をとる。したがって、苗植付装置4の上昇時に生じるたるみが配管経路の左右方向への変更により吸収されるので、周辺の部材との干渉を防止できる。 【0019】 このように、支持部材であるホースガイド29で施肥ホース23をガイドすることにより、苗植付装置4の昇降に伴なう施肥ホース23のたるみを吸収することができ、苗載台17の裏面に配備された植付装置のローリング対策用のバネ(図示せず)や後輪11との干渉を防止できる。また、他の機械装置類用のケーブル類のガイドとして使用可能であるとか、構成が簡潔であるので、外観が良くなるといった効果も期待できる。 【0020】 施肥ホース23を介して対応する作溝器19に向けて肥料を圧送するための風圧を生み出す送風装置22について説明する。図1,図2及び図9,図10に示すように、送風装置22は、ブロワ31及びこのブロワ31を駆動する電動モータ32が備えられている送風機33と、各繰出し装置20の下端部の前側に連結している送風ダクト34と、送風機33のブロワ31の吸気口31aから車体前方側に延出して延出端側がエンジン6及びエンジン排気マフラ36を有する原動部に開口している吸気ダクト35とを備えて構成してある。 【0021】 送風ダクト34は、複数の繰出し装置20のそれぞれの下端部の後面側に構成された肥料排出口39に対して、車体前後方向に一直線状に並んで連通するようにして設けてある風取入れ口40に対して接続している車体横向きの丸パイプ形状の分配ダクト部41と、この分配ダクト部41の車体横方向での中央部に位置する部分41aから車体下方向きで、かつ、やや前方向きに延出しているとともに中央部分41aとの単一部品になるようにこの中央部分41aに一体成形してある導入ダクト部42とによって構成してある。送風ダクト34の導入ダクト部42は、運転座席13の後方の車体左右方向での中央部に、車体フレームの後部の上方を覆っている車体カバー43を貫通している状態に配置してあり、導入ダクト部42の導入口42aは、車体カバー43の下方でブロワ31の吹出し口31bに対して接続してある。 【0022】 つまり、送風装置22は、エンジン6を有する原動部の内部で加熱されて温度上昇した空気を、電動モータ32によって駆動されるブロワ31によって吸気ダクト35を介して吸引して温度の高い肥料搬送風を発生させ、この肥料搬送風を吹出し口31bから送風ダクト34の導入ダクト部42を通して分配ダクト部41に送り込み、この分配ダクト部41によって複数個の繰出し装置20に分配して各繰出し装置20の風取入れ口から肥料排出口39に供給する。 【0023】 また、図10に示すように、ブロワ31の吸気口31aの下端の位置H1は、モータ32の外周下端の位置H2よりも、高さ方向で低くなるように構成されている。このように構成してあると、ブロワ31の内部に繰出し装置20側から水が浸入して、H1の高さに達した場合には、吸気ダクト35を介して機外へ水が排出される。したがって、ブロワ31内に大量に水が浸入しても、モータ32は浸水することがなく、モータ32の故障のおそれが少なくなる。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】施肥装置付き乗用型田植機全体の側面図 【図2】施肥装置付き乗用型田植機全体の平面図 【図3】苗植付装置の側面図 【図4】苗植付装置の下降状態での施肥ホースの配策経路を示す背面図 【図5】苗植付装置の上昇状態での施肥ホースの配策経路を示す背面図 【図6】機体中央より左側に設けたリリーフ弁及びその周辺を示す拡大正面図 【図7】機体中央より左側に設けたリリーフ弁及びその周辺を示す拡大側面図 【図8】機体中央より左側に設けたホースガイドの拡大平面図 【図9】施肥装置及び送風装置の縦断後面図 【図10】送風機の内部構造を示す縦断後面図 【符号の説明】 【0025】 1 走行機体 4 植付装置 17 苗載台 19 作溝器 20 繰り出し部 21 ホッパ 23 ホース 29 支持部材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成16年1月21日(2004.1.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2005−204541(P2005−204541A) |
| 【公開日】 |
平成17年8月4日(2005.8.4) |
| 【出願番号】 |
特願2004−13295(P2004−13295) |
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