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【発明の名称】 田植機の施肥装置
【発明者】 【氏名】岡田 悟
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【氏名】竹田 裕一
【住所又は居所】大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機株式会社内

【要約】 【課題】例えば苗の植付を一時的に停止させる圃場枕地での方向転換などにおいても、前記送風機を継続して駆動でき、肥料がエアタンクの内部に移動して固まるのを防止でき、エアタンクの掃除などメンテナンス作業性を向上できる田植機を提供する。

【解決手段】肥料を入れる施肥ホッパと、前記施肥ホッパの肥料を繰出す肥料繰出ケースと、前記肥料繰出ケースから肥料排出部にホースを介して肥料を排出させるための空気をエアタンクに送る送風機とを備えてなる田植機の施肥装置において、キースイッチの入時に前記送風機を駆動するように構成する一方、前記キースイッチの切時に前記送風機を停止するように構成したことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肥料を入れる施肥ホッパと、前記施肥ホッパの肥料を繰出す肥料繰出ケースと、前記肥料繰出ケースから肥料排出部にホースを介して肥料を排出させるための空気をエアタンクに送る送風機とを備えてなる田植機の施肥装置において、
キースイッチの入時に前記送風機を駆動するように構成する一方、前記キースイッチの切時に前記送風機を停止するように構成したことを特徴とする田植機の施肥装置。
【請求項2】
前記送風機の回転速度を切換えるスイッチを備え、前記施肥ホッパから肥料を取出すとき以外は、前記送風機の回転速度を前記スイッチにて低回転側に切換え可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の田植機の施肥装置。
【請求項3】
前記肥料繰出ケースからの肥料繰出しを駆動または停止させるための施肥クラッチを配置し、前記施肥クラッチを単一のクラッチレバーにて切換え操作するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の田植機の施肥装置。
【請求項4】
前記施肥クラッチの入切を検出するための検出スイッチを備え、前記送風機を前記検出スイッチにて駆動または停止操作するように構成したことを特徴とする請求項1または2または3に記載の田植機の施肥装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は苗載台及び植付爪を備えて連続的に苗植作業を行うと共に、苗植付条の側方に施肥を行う施肥部を備える田植機の施肥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、肥料を入れる施肥ホッパと、肥料を供給する肥料繰出ケースと、肥料排出部にホースを介して肥料を排出させるための空気をエアタンクに送る送風機とを、施肥部に備える技術がある(例えば、特許文献1参照)。また、植付クラッチレバーの操作により前記送風機を停止させる技術がある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−56435号公報
【特許文献2】実開昭59−178015号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術は、植付部の駆動または停止の操作により、送風機の駆動または停止を行わせる場合、送風機の入切の操作を省けるが、苗の植付を一時的に停止させる圃場枕地での方向転換などでは、送風機が切になることにより、排出途中に残った肥料がエアタンク側に移動し、エアタンクの内部に肥料が溜まって固まるのを防ぐことができない等の問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る発明は、肥料を入れる施肥ホッパと、前記施肥ホッパの肥料を繰出す肥料繰出ケースと、前記肥料繰出ケースから肥料排出部にホースを介して肥料を排出させるための空気をエアタンクに送る送風機とを備えてなる田植機の施肥装置において、キースイッチの入時に前記送風機を駆動するように構成する一方、前記キースイッチの切時に前記送風機を停止するように構成したことを特徴とする。
【0005】
請求項2に係る発明は、前記送風機の回転速度を切換えるスイッチを備え、前記施肥ホッパから肥料を取出すとき以外は、前記送風機の回転速度を前記スイッチにて低回転側に切換え可能に構成したことを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、前記肥料繰出ケースからの肥料繰出しを駆動または停止させるための施肥クラッチを配置し、前記施肥クラッチを単一のクラッチレバーにて切換え操作するように構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る発明は、前記施肥クラッチの入切を検出するための検出スイッチを備え、前記送風機を前記検出スイッチにて駆動または停止操作するように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明は、肥料を入れる施肥ホッパと、前記施肥ホッパの肥料を繰出す肥料繰出ケースと、前記肥料繰出ケースから肥料排出部にホースを介して肥料を排出させるための空気をエアタンクに送る送風機とを備えてなる田植機の施肥装置において、キースイッチの入時に前記送風機を駆動するように構成する一方、前記キースイッチの切時に前記送風機を停止するように構成したものであるから、植付部または施肥部の駆動または停止に関係なく、例えば苗の植付を一時的に停止させる圃場枕地での方向転換などにおいても、前記送風機を継続して駆動でき、肥料がエアタンクの内部に移動して固まるのを防止でき、エアタンクの掃除などメンテナンス作業性を向上できる。また、前記キースイッチの切操作にて前記送風機を停止して、前記送風機をオフ操作する手間を省いて取扱い性を向上できる。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記送風機の回転速度を切換えるスイッチを備え、前記施肥ホッパから肥料を取出すとき以外は、前記送風機の回転速度を前記スイッチにて低回転側に切換え可能に構成したものであるから、例えば路上走行または圃場枕地での方向転換など、非作業状態のときには、前記送風機の駆動騒音及び消費電力などを低減でき、前記送風機をオンオフ操作する手間を省いて取扱い性を向上できる。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記肥料繰出ケースからの肥料繰出しを駆動または停止させるための施肥クラッチを配置し、前記施肥クラッチを単一のクラッチレバーにて切換え操作するように構成したものであるから、苗の植付をしながら施肥をする場合と、苗の植付をするけれども施肥をしない場合とに、前記クラッチレバーの操作にて簡単に切換えることができる。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記施肥クラッチの入切を検出するための検出スイッチを備え、前記送風機を前記検出スイッチにて駆動または停止操作するように構成したものであるから、植付クラッチの操作にて苗の植付をするけれども、前記施肥クラッチの切操作にて施肥をしない場合、送風機を停止できる。植付クラッチの操作にて植付と施肥とを停止した場合でも、前記送風機を継続して駆動でき、肥料がエアタンクの内部に移動して固まるのを防止でき、エアタンクの掃除などメンテナンス作業性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図、図2は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(2)を車体フレーム(3)前部上方に搭載させ、ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ギヤ変速ケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し、前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、ステップ(11)を介して作業者が搭乗する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。
【0013】
また、図中(15)は8条植え用の苗載台(16)並びに複数の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側にローリング支点軸(23)を介して支持フレーム(24)を設け、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含むリンク機構(27)を介して走行車(1)後側に支持フレーム(24)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。
【0014】
また、図中(29)は走行変速レバー、(30)は植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー、(31)は植付け感度調節レバー、(32)は主クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、(34)は2条分均平用センターフロート、(35)は2条分均平用サイドフロート、(36)は8条用の側条施肥部である。
【0015】
さらに、図3、図4に示す如く、肥料を入れる施肥ホッパ(37)と、肥料を定量供給する肥料繰出ケース(38)と、フロート(34)(35)の肥料排出部である側条作溝器(39)にフレキシブル形搬送ホース(40)を介して肥料を排出させるターボブロワー型送風機(41)と、円筒形のエアタンク(42)とを、前記施肥部(36)に備えると共に、エアタンク(42)右側端に送風機(41)を取付け、8条分の8組の肥料繰出ケース(38)…をエアタンク(42)上側に配設させている。
【0016】
さらに、図5乃至図11に示す如く、前記車体フレーム(3)後端の左右支柱(43)上端間に横架する水平フレーム(44)両側に左右ベースフレーム(45)(45)を取付け、前後方向に略水平に横架させる前記ベースフレーム(45)を介して施肥部(36)を設けると共に、左右ベースフレーム(45)(45)にブラケット(46)(46)を介してエアタンク(42)をボルト止め固定させるもので、ベースフレーム(45)後端部と車体フレーム(3)間にサイドステー(47)を連結させ、ベースフレーム(45)前後側に前後昇降レール(48)(49)…を立設させ、前後一組左右二対の4本の該昇降レール(48)(48)(49)(49)を介して施肥部(36)を昇降自在に取付けると共に、左右一対の2本のガススプリング(50)(50)によって昇降自在に施肥部(36)を取付け、車体フレーム(3)後端部に配置させるリヤアクスルケース(7)に施肥部(36)重量を支持させるもので、図8にも示す如く、前後昇降レール(48)(49)に対向させる軸受板(51)を設け、前記レール(48)(49)に転動自在に嵌込むベアリングローラ(52)…を軸受板(51)に回転自在に軸支させ、前後2本のレール(48)(49)を左右対称に2組設け、1本のレール(48)(49)に対して上下2個のローラ(52)(52)を取付け、左右一対の軸受板(51)(51)を4本のレール(48)(49)と8個のローラ(52)…によってベースフレーム(45)に昇降自在に支持させている。
【0017】
また、前記ガススプリング(50)の下端を前記車体フレーム(3)に連結させ、前記軸受板(51)にガススプリング(50)上端を連結させ、前記レール(48)(49)とガススプリング(50)を略平行に立設させると共に、施肥部(36)の前後幅方向の重心位置にガススプリング(50)を連結させるもので、施肥部(36)の重量と略等しいかまたは若干小さい伸張力をガススプリング(50)が有するように構成している。
【0018】
さらに、左右の軸受板(51)(51)を丸パイプ形の前フレーム(53)によって一体固定させ、施肥部(36)を持上げるときに作業者が握る取手(54)を前記前フレーム(53)に溶接固定させ、左右の前記軸受板(51)(51)に支軸(55)(55)を介して左右ロックレバー(56)(56)を回転自在に軸支させ、前側の左右昇降レール(48)(48)に左右ロックレバー(56)(56)を介して左右軸受板(51)(51)前部を係止させると共に、後側の左右昇降レール(49)(49)に左右ロックピン(57)(57)を取付け、軸受板(51)にロックピン(57)を係脱自在に係入させ、後側の左右昇降レール(49)(49)に左右軸受板(51)(51)後部を左右ロックピン(57)(57)を介して係止させ、軸受板(51)の前部と後部を前後の昇降レール(48)(49)にロックレバー(56)とロックピン(57)により固定させる。また、前記昇降レール(48)に上下係合孔(58)(59)を形成させ、各係合孔(58)(59)にロックレバー(56)を係入させて施肥機(36)を上昇位置または下降位置で固定支持させるもので、ロックレバー(56)を前記取手(54)の下側に延出させ、運転席(13)側に突設させる取手(54)を作業者が握り乍らロックレバー(56)を操作し、ロックレバー(56)を係合孔(58)(59)から離脱させることができるように構成している。
【0019】
また、前記前フレーム(53)にケース前ブラケット(60)を溶接固定させ、該ケース前ブラケット(60)に前記繰出ケース(38)前側をボルト止め固定させるもので、1ユニットとして構成する中央2条分の繰出ケース(38)(38)を左右の昇降レール(48)(49)間に配設させ、昇降レール(48)(49)の機外側に左右各2条分の繰出ケース(38)(38)を夫々配設させ、2条1組として6条分3ユニットの繰出ケース(38)…を左右に並設させている。
【0020】
さらに、図12に示す如く、前記繰出ケース(38)の上面前側の取入口(61)に前記ホッパ(37)の下部出口(62)を嵌着させると共に、前記繰出ケース(38)前面下側に取出口(63)を形成し、着脱自在なキャップ(64)によって取出口(63)を閉塞している。前記キャップ(64)を取外して取出口(63)を開放し、ホッパ(37)内部の肥料を前側下方に流下させるもので、このときに施肥部(36)を昇降レール(48)(49)の上昇位置に支持させ、取出口(63)と下方のエアタンク(42)の間隔を拡大させ、肥料を入れる容器を前記取出口(63)下方に容易に差し入れることができ、残留肥料の取出しを容易に行えるように構成している。
【0021】
また、前記繰出ケース(38)下面に底蓋(66)を着脱自在に固定させると共に、硬質合成樹脂製の前記底蓋(66)下面に出口(67)を形成するもので、エアタンク(42)に前端部を嵌着させる軟質合成樹脂製の接合パイプ(68)を備え、該パイプ(68)後端に硬質合成樹脂製のホースジョイント(69)前端を着脱自在に嵌着させると共に、前記ジョイント(69)後端に前記搬送ホース(40)を嵌着させ、前記送風機(41)の送風をエアタンク(42)から各パイプ(68)…及びホース(40)に吹出させ、底蓋(66)の出口(67)からジョイント(69)中間に落下する肥料を搬送ホース(40)に移動させるもので、T字形フランジを形成する前記ジョイント(69)中間に入口(70)を上向き開放に形成し、底蓋(66)の出口(67)に嵌合キャップ(71)を固定させ、該キャップ(71)を前記入口(70)の外壁に着脱自在に嵌着させ、出口(67)を入口(70)に接続させると共に、前記エアタンク(42)に取付板(72)を一体固定させ、取付板(72)に前記ジョイント(69)をボルト止め固定させている。
【0022】
また、取入口(73)及び吹出口(74)を有する入口板(75)と、同一円周上に略四角形の複数の繰出口(76)…を有する繰出ロールである繰出板(77)と、排出口(78)を有する出口板(79)を備え、略円形平板製の前記各板(75)(77)(79)を繰出ケース(38)と底蓋(66)の間に多層状に配設させると共に、繰出ケース(38)に繰出軸(80)を略垂直に回転自在に軸支させ、各板(75)(77)(79)の中央部に繰出軸(80)下端側を貫通させ、出口板(79)下面に下方側からバネ(81)を弾圧させ、各板(75)(77)(79)を下方に抜出し自在に繰出軸(80)に支持させ、かつ閉塞レバーによって各板(75)(77)(79)を繰出ケース(38)と底蓋(66)間に弾圧させるもので、入口板(75)と出口板(79)を繰出ケース(38)に係止させ、各板(75)(79)に対して繰出軸(80)を遊転させると共に、繰出板(77)を繰出軸(80)に係合軸支させ、繰出軸(80)によって繰出板(77)を強制的に回転させ、取入口(73)から繰出口(76)に入った肥料を排出口(78)に移動させて出口(67)方向に落下させるように構成している。
【0023】
さらに、図6、図9、図11にも示す如く、前記エンジン(2)出力を植付部(15)に伝達させるPTO軸(86)をミッションケース(4)から後方に延出させると共に、前記左支柱(43)に軸受ケース(87)を溶接固定させ、軸受ケース(87)の入力軸(88)を前記PTO軸(86)中間にチェン(89)を介して連動連結させ、軸受ケース(87)の出力軸(90)後端部にクランク板(91)をボールロック構造により着脱自在に固定させる。また、前記軸受板(51)及びケース後ブラケット(92)を一体固定させる四角パイプ形後面フレーム(93)を備え、エアタンク(42)及び前フレーム(53)と略平行に後面フレーム(93)を横架させ、ケース後ブラケット(92)に前記繰出ケース(38)後側をボルト止め固定させる。
【0024】
また、前記左の軸受板(51)にブラケット(94)及び軸(95)を介して単一の調量部材である繰出量調節レバー(96)を軸支させると共に、左の軸受板(51)に支軸(97)を介して調節リンク(98)及び支点リンク(99)を設け、前記レバー(96)のネジ部(100)に調節リンク(98)を連結させ、支点リンク(99)に調節支点(101)を取付け、該支点(101)に駆動アーム(102)を軸支させる。
【0025】
また、前記後面フレーム(93)に軸受板(103)を介して施肥動力伝達系繰出駆動軸(104)を回転自在に軸支させ、該駆動軸(104)に揺動アーム(105)を固定させ、前記駆動アーム(102)に長さ調節自在な伸縮ロッド(106)一端側を連結させ、かつ前記揺動アーム(105)に前記伸縮ロッド(106)の他端側を連結させると共に、前記クランク板(91)を駆動アーム(102)に入力ロッド(107)を介して連結させ、植付駆動用のPTO軸(86)から入力ロッド(107)及び駆動アーム(102)を介して繰出駆動軸(104)に駆動力を伝えるように構成している。
【0026】
さらに、図8に示す如く、前記後面フレーム(93)に連れ回り防止一方向クラッチ(108)を介してクラッチ軸(109)を軸支させ、該クラッチ軸(109)に一方向クラッチ(110)を介して入力リンク(111)を設けると共に、前記繰出駆動軸(104)に揺動リンク(112)を固定させ、該リンク(112)を前記入力リンク(111)に連係ロッド(113)を介して連結させ、入力リンク(111)を揺動させてクラッチ軸(109)を一方向に間欠的に回転させるように構成している。
【0027】
また、前記繰出ケース(38)に条止めクラッチケース(114)を固定させると共に、前記繰出軸(80)上端側にベベルギヤ(116)を介してクラッチ軸(109)を常時連結させるもので、繰出軸(80)を前記クラッチ軸(109)に継断自在に連結させる条止めクラッチ(図示省略)を前記クラッチケース(114)に内設させると共に、前記ケース(114)の条止めクラッチを継断操作するクラッチレバー(118)とクラッチアーム(119)を前記クラッチケース(114)の前後に振分け配設させ、前記植付部(15)の苗載台(16)上側背面部に設ける植付け条止め用ユニットクラッチレバー(120)に条止め用のクラッチワイヤを介して前記クラッチアーム(119)を連結させる。
【0028】
図13、図14にも示す如く、前記繰出駆動軸(104)の回転を停止させるドッグクラッチ式の施肥クラッチ(121)を備えるもので、前記駆動軸(104)に遊転支持させて前記揺動アーム(105)に一体連結させる固定側クラッチ(122)と、前記駆動軸(104)の多角形部(104a)に軸方向にスライド自在に支持させて固定側クラッチ(122)の爪穴(123)にクラッチ爪(124)を係脱自在に係合させる可動側クラッチ(125)と、前記可動側クラッチ(125)をスライド操作して爪穴(123)とクラッチ爪(124)の係合及び解除を行う施肥クラッチレバー(126)と、前記可動側クラッチ(125)の検出片(127)との接触によってこの施肥クラッチ(121)の切を検出するクラッチ切検出スイッチ(128)とを設け、単一のレバー(126)による施肥クラッチ(121)の切操作によって施肥部(36)の全駆動を停止させるように構成している。
【0029】
上記のように、複数の肥料繰出ケース(38)を施肥部(36)に設け、複数の肥料繰出ケース(38)の条止めを行う条止めクラッチレバー(118)を設ける田植機において、前記条止めクラッチレバー(118)と別に単一の施肥クラッチレバー(126)を設け、単一の施肥クラッチレバー(126)の操作によって全ての肥料繰出ケース(38)を繰出し駆動または停止させるもので、条止めクラッチレバーの操作忘れ等による従来不具合をなくし、例えば田植作業を中断して行う植付部の点検修理作業などを容易に行え、取扱い操作性の向上などを図る。
【0030】
また図15に示す如く、前記副変速レバー(30)を植付昇降の上昇及び中立位置に操作するとき、これを検知する送風制御手段である非作業検出スイッチ(129)を設けるもので、前記レバー(30)のレバーガイド(130)の下方位置で植付昇降の上昇及び中立位置に、軸受(131)及びガイド軸(132)及び圧縮バネ(133)を介して平面山形状のレバー検出板(134)を進退自在に配設すると共に、検出板(134)の後退側にマイクロスイッチ式の前記非作業検出スイッチ(129)を配設して、前記副変速レバー(30)を植付下降及び中立位置とさせるとき、前記検出板(134)を後退させ非作業検出スイッチ(129)に接触させて、植付部(15)の上昇及び中立位置を検出するように構成している。
【0031】
さらに図16に示す如く、前記送風機(41)を高回転と低回転の2段階に切換え自在に設けるもので、バッテリ(136)に接続するキースイッチ(137)に、前記非作業検出スイッチ(129)の作業スイッチ接点(129a)と非作業スイッチ接点(129b)とを各リレー(138)(139)を介して並回路に接続させると共に、前記送風機(41)を前記リレー(138)のリレースイッチ(138a)を介し、また抵抗体である可変抵抗器(140)及び前記リレー(139)のリレースイッチ(139a)を介し並回路にバッテリ(136)に接続させて、通常の植付作業中においては前記検出スイッチ(129)を作業スイッチ接点(129a)側に切換えて、送風機(41)を高回転で駆動すると共に、副変速レバー(30)操作によって植付部(15)を上昇及び中立位置とさせるとき、前記検出スイッチ(129)を非作業スイッチ接点(129b)側に切換えて、送風機(41)を低回転で駆動して、機体旋回中などの非作業時にも送風機(41)の駆動を停止させることなく、低回転で駆動して、前記搬送ホース(40)内などに搬送中の肥料が残るのを防止するように構成している。またこのような送風機(41)の低回転での非作業時(苗継ぎ、旋回路上走行など)にはエンジン音より低レベルとすることによって、騒音を小とさせた極めて静的環境下での作業を可能とさせることができる。
【0032】
また図17に示す如く、前記抵抗器(140)に換え、前記バッテリ(136)と各リレースイッチ(138a)(139a)間に電圧制御体である電圧制御器(141)を介設させ、別電圧となる高電圧及び低電圧の2つの変換電圧を送風機(41)に供給して、消費電力を節電させた送風機(41)の回転制御を行うもので、この場合電圧制御器(141)として専用の電動発電機や、電圧変換装置或いはスライダックなどの変圧器を用いる構成でも良い。
【0033】
さらに図18に示す如く、図16におけるキースイッチ(137)と各リレー(138)(139)間に、前記クラッチ切検出スイッチ(128)の常閉接点(128a)を介設して、該接点(128a)がオンとなる施肥クラッチ(121)の入時に送風機(41)を自動的に高低速で駆動すると共に、前記接点(128a)がオフとなる施肥クラッチ(121)の切時には送風機(41)を自動的に停止させる構成を示すもので、施肥作業を行わない場合施肥部(36)の駆動と、送風機(41)の駆動の両方を1回のレバー(126)操作で停止可能にできるものである。
【0034】
上記から明らかなように、肥料を入れる施肥ホッパ(37)と、肥料を供給する肥料繰出ケース(38)と、肥料排出部(39)にホース(40)を介して肥料を排出させる送風機(41)とを、施肥部(36)に備える田植機において、施肥クラッチ(121)の入時に送風機(41)を自動的に駆動すると共に、施肥クラッチ(121)の切時に送風機(41)を自動的に停止させるもので、例えば植付部(15)の駆動力によって施肥部(36)を駆動させる場合、植付部を上昇させることによって植付部(15)と施肥部(36)を停止させても、送風機(41)を継続して駆動させることができ、植付部(15)を昇降させる圃場枕地での方向転換などで送風が中断される不具合などをなくすと共に、施肥クラッチ(121)の入切によって送風動作もオンオフさせて送風機(41)の入切を誤操作する不具合をなくし、取扱い性の向上を図る。
【0035】
さらに、肥料を入れる施肥ホッパ(37)と、前記施肥ホッパ(37)の肥料を繰出す肥料繰出ケース(38)と、前記肥料繰出ケース(38)から肥料排出部である側条作溝器(39)にホース(40)を介して肥料を排出させるための空気をエアタンク(42)に送る送風機(41)とを備えてなる田植機の施肥装置において、キースイッチ(137)の入時に前記送風機(41)を駆動するように構成する一方、前記キースイッチ(137)の切時に前記送風機(41)を停止するように構成したものであるから、植付部(15)または施肥部(36)の駆動または停止に関係なく、例えば苗の植付を一時的に停止させる圃場枕地での方向転換などにおいても、前記送風機(41)を継続して駆動でき、肥料がエアタンク(42)の内部に移動して固まるのを防止でき、エアタンク(42)の掃除などメンテナンス作業性を向上できる。また、前記キースイッチ(137)の切操作にて前記送風機(41)を停止して、前記送風機(41)をオフ操作する手間を省いて取扱い性を向上できる。
【0036】
また、前記送風機(41)の回転速度を切換える非作業検出スイッチ(129)を備え、前記施肥ホッパ(37)から肥料を取出すとき以外は、前記送風機(41)の回転速度を前記非作業検出スイッチ(129)にて低回転側に切換え可能に構成したものであるから、例えば路上走行または圃場枕地での方向転換など、非作業状態のときには、前記送風機(41)の駆動騒音及び消費電力などを低減でき、前記送風機(41)をオンオフ操作する手間を省いて取扱い性を向上できる。
【0037】
また、前記肥料繰出ケース(38)からの肥料繰出しを駆動または停止させるための施肥クラッチ(121)を配置し、前記施肥クラッチ(121)を単一のクラッチレバー(126)にて切換え操作するように構成したものであるから、苗の植付をしながら施肥をする場合と、苗の植付をするけれども施肥をしない場合とに、前記クラッチレバー(126)の操作にて簡単に切換えることができる。
【0038】
また、前記施肥クラッチ(121)の入切を検出するための検出スイッチ(128)を備え、前記送風機(41)を前記検出スイッチ(128)にて駆動または停止操作するように構成したものであるから、植付クラッチの操作にて苗の植付をするけれども、前記施肥クラッチ(121)の切操作にて施肥をしない場合、送風機(41)を停止できる。植付クラッチの操作にて植付と施肥とを停止した場合でも、前記送風機(41)を継続して駆動でき、肥料がエアタンク(42)の内部に移動して固まるのを防止でき、エアタンク(42)の掃除などメンテナンス作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】全体の側面図。
【図2】同平面図。
【図3】施肥部の平面図。
【図4】同背面図。
【図5】同側面説明図。
【図6】昇降レール部側面説明図。
【図7】肥料繰出ケース部の側面説明図。
【図8】肥料繰出ケース部の平面説明図。
【図9】ベースフレーム部の背面説明図。
【図10】肥料繰出ケース部の背面説明図。
【図11】繰出駆動入力部の同側面説明図。
【図12】肥料繰出ケースの断面側面説明図。
【図13】施肥クラッチ部の説明図。
【図14】施肥クラッチ部の斜視説明図。
【図15】副変速レバー部の平面説明図。
【図16】送風機の駆動回路図。
【図17】送風機の駆動回路図。
【図18】送風機の駆動回路図。
【符号の説明】
【0040】
(37) 施肥ホッパ
(38) 肥料繰出ケース
(39) 側条作溝器(肥料排出部)
(40) 搬送ホース
(41) 送風機
(42) エアタンク
(121)施肥クラッチ
(126)施肥クラッチレバー
(128)クラッチ切検出スイッチ
(129)非作業検出スイッチ
(137)キースイッチ
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号
【出願日】 平成16年11月18日(2004.11.18)
【代理人】 【識別番号】100079131
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫

【識別番号】100096747
【弁理士】
【氏名又は名称】東野 正

【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸

【公開番号】 特開2005−95183(P2005−95183A)
【公開日】 平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願番号】 特願2004−334819(P2004−334819)