| 【発明の名称】 |
乗用移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡里 圭介 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
【氏名】浜田 武久 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】機体側部に苗供給コンベアを備える乗用移植機において、苗供給コンベアを変位自在にして、乗降部を開放させるにあたり、苗供給コンベアの支持構造を簡略化すると共に、狭い場所でも苗供給コンベアの開放操作を可能にする。
【解決手段】走行機体2の側部に、側面視で機体前部から機体後部に亘って苗供給コンベア19を設けるにあたり、苗供給コンベア19を、走行機体2における乗降ステップ部13の近傍位置で分割可能に構成すると共に、分割された前側分割コンベア19A及び/又は後側分割コンベア19Bを、他方の分割コンベア19A、19Bに対して離間方向に変位自在とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後部に、左右並列状に苗を載置し、これらの苗を分離して圃場に植え付ける乗用移植機において、前記走行機体の側部に、側面視で機体前部から機体後部に亘って苗供給コンベアを設けるにあたり、前記苗供給コンベアを、前記走行機体の乗降ステップ近傍位置で分割可能に構成すると共に、分割された前側分割コンベア及び/又は後側分割コンベアを、他方の分割コンベアに対して離間方向に変位自在としたことを特徴とする乗用移植機。 【請求項2】 前記前側分割コンベア及び前記後側分割コンベアを、互いに離間する方向に回動自在としたことを特徴とする請求項1記載の乗用移植機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、苗供給コンベアを備える乗用田植機などの乗用移植機に関する。 【背景技術】 【0002】 走行機体の側部に、側面視で機体前部から機体後部に亘って苗供給コンベアを備える乗用移植機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この種の乗用移植機では、畔から走行機体に予備苗を補給する際、走行機体を畔に横付けすることなく、走行機体の前部を畔に接近させるだけで、畔から走行機体への苗補給を容易に行うことが可能になる。 【特許文献1】特開平6−276821号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、前記苗供給コンベアは、通常、走行機体の乗降口を遮るように設けられるため、走行機体の乗降性が低下するという問題がある。そこで、苗供給コンベアを変位自在にして、乗降部を開放させることが考えられるが、特許文献1に示される苗供給コンベアは、前側が折畳み自在に構成されるものの、乗降部を遮る部分は一体的に構成されているため、これを変位自在とした場合、コンベア全体を動かすことになって、その支持構造が大掛かりになるだけでなく、開放のために広いスペースが必要になるという問題がある。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、走行機体の後部に、左右並列状に苗を載置し、これらの苗を分離して圃場に植え付ける乗用移植機において、前記走行機体の側部に、側面視で機体前部から機体後部に亘って苗供給コンベアを設けるにあたり、前記苗供給コンベアを、前記走行機体の乗降ステップ近傍位置で分割可能に構成すると共に、分割された前側分割コンベア及び/又は後側分割コンベアを、他方の分割コンベアに対して離間方向に変位自在としたことを特徴とする。 また、前記前側分割コンベア及び前記後側分割コンベアを、互いに離間する方向に回動自在としたことを特徴とする。 【発明の効果】 【0005】 請求項1の発明によれば、走行機体の乗降ステップ近傍位置で分割された前側分割コンベア及び/又は後側分割コンベアを、他方の分割コンベアに対して離間方向に変位させることにより、走行機体の乗降部を開放させることが可能になる。これにより、コンベア全体を変位させる場合に比べ、コンベアの支持構造が簡略化されるだけでなく、開放時におけるコンベアの変位量が小さくなり、狭い場所でもコンベアの開放操作が可能になる。 また、請求項2の発明によれば、前側分割コンベア及び後側分割コンベアの回動により、コンベア間を広く開放し、乗降性を向上させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0006】 次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1及び図2において、1は乗用田植機(乗用移植機)であって、該乗用田植機1は、走行機体2と、その後部に昇降自在に連結される植付部3とを備えて構成されている。植付部3には、前高後低状に傾斜した苗載台4が設けられ、ここに複数のマット苗が左右並列状に載置される。苗載台4に対するマット苗の補給は、走行機体2上から行われるようになっており、苗載台4の前側上部に載置されたマット苗は、苗載台4の傾斜や縦送り機構5の送り作用によって苗載台4の下端部まで移送される。そして、苗載台4の下端部では、植付機構6による苗の掻取りが行われ、この掻取り苗が圃場に移植される。 【0007】 走行機体2は、機体フレーム7、エンジン(図示せず)、トランスミッション(図示せず)、フロントアクスルケース8、リヤアクスルケース9、車輪10などを備えて構成され、機体上部は、機体カバーで覆われている。機体カバーは、ボンネット11、サイドステップ12、乗降ステップ13、メインステップ14、リヤステップ15などを形成しており、メインステップ14の後方には運転席16が設けられる。また、運転席16の前方には、ステアリングホイール(ステアリング部)17などの操作具が配置され、これらの操作具によって走行機体2が走行操作される。 【0008】 ボンネット11は、機体前部の左右中央部に設けられ、エンジンの上方を覆っている。サイドステップ12は、乗降ステップ13と連続するように、ボンネット11の左右両側に形成されている。乗降ステップ13は、機体への乗り降りに際して利用されるもので、メインステップ14の左右両側に形成されている。また、リヤステップ15は、苗載台4に苗補給を行う際に利用されるもので、運転席16の左右両側及び後方に形成されている。 【0009】 走行機体2には、苗箱18に収容された予備苗を畔から機体後部に補給するための苗供給コンベア19と、空になった苗箱18を機体後部から畔(機体前部)に戻すための苗箱戻し装置20とが設けられている。苗供給コンベア19は、走行機体2の一側部または両側部に、側面視で機体前部から機体後部に亘って設けられている。従って、畔から走行機体2に予備苗を補給する際、走行機体2を畔に横付けすることなく、走行機体2の前部を畔に接近させるだけで、畔から機体後部への苗補給が可能になる。以下、苗供給コンベア19及び苗箱戻し装置20について詳細に説明する。 【0010】 苗供給コンベア19は、梯子状に枠組みされたコンベアフレーム21に、複数の搬送ローラ22を並設して構成されている。この苗供給コンベア19を機体側部に設ける場合は、水平に設置せず、機体後部側が低くなるように傾斜状に設置することが好ましい。このようにすると、苗供給コンベア19の前側に載せた予備苗が、苗供給コンベア19上を自動的に転がり、機体後部まで到達する。尚、図面において、23は苗供給コンベア19の前端部に設けられる折畳み自在な苗箱載置テーブル、24は苗供給コンベア19の後端部に設けられる苗箱ストッパである。 【0011】 苗供給コンベア19は、乗降ステップ13の近傍位置で前後に分割されている。分割された前側分割コンベア19Aは、図2に示すように、平面視中央部の支点Aを中心として左右回動自在に支持され、後側分割コンベア19Bは、図1に示すように、側面視中央部の支点Bを中心として上下回動自在に支持されている。これにより、前後の分割コンベア19A、19Bを互いに離間方向に変位させ、走行機体2の乗降部を広く開放させることが可能になる。尚、本実施形態では、前側分割コンベア19Aの後部を機体外方へ回動させ、かつ、後側分割コンベア19Bの前部を上後方へ跳ね上げ式に回動させることにより、乗降部を広く開放させるが、いずれか一方の分割コンベア19A、19Bを回動させるものであってもよい。また、分割コンベア19A、19Bの回動方向は、本実施形態に限定されない。 【0012】 苗供給コンベア19をこのように構成すると、機体側部に苗供給コンベア19を設けても、乗降部を広く開放し、良好な乗降性を確保することができる。また、コンベア全体を変位させる場合に比べ、苗供給コンベア19の支持構造が簡略化されると共に、開放時における苗供給コンベア19の変位量を小さくし、狭い場所でも苗供給コンベア19を開放操作することが可能になる。尚、図面において、25は前側分割コンベア19Aの後端部と後側分割コンベア19Bの前端部を分離可能に連結する連結具である。 【0013】 図3〜図5に示すように、前側分割コンベア19Aは、前側支持フレーム26を介して機体前部に支持されている。前側支持フレーム26は、サイドステップ12の外側方に立設される側面視冂字状のメインフレーム27と、メインフレーム27の上端部中央位置から外側方に突出するサブフレーム28とを備えて構成されている。サブフレーム28は、L字状に曲げ加工されたパイプ部材からなり、先端部が上下方向を向いている。一方、前側分割コンベア19Aの下面中央部には、左右方向を向く連結フレーム29が設けられている。連結フレーム29の中央部には、下方に向けて回動支軸30が突設され、この回動支軸30をサブフレーム28の先端部に回動自在に嵌合させることにより、前側分割コンベア19Aが回動自在に支持される。 【0014】 また、回動支軸30には、下方に突出するピン31が並設されている。このピン31は、サブフレーム28の先端部外周面に設けられる一対のストッパ32間に位置し、ストッパ32との係合により前側分割コンベア19Aの回動範囲を規制する。尚、回動支軸30は、サブフレーム28に抜き差し自在に嵌合されており、サブフレーム28に対する回動支軸30の抜き差しによって、前側分割コンベア19Aの着脱が可能になる。 【0015】 図6〜図11に示すように、後側分割コンベア19Bは、後側支持フレーム33を介して機体後部に支持されている。後側支持フレーム33は、リヤステップ15の外側方に設けられるメインフレーム34と、メインフレーム34の上端部中央位置に立設されるサブフレーム35と、サブフレーム35の上端部に左右方向を向いて設けられる支持パイプ36とを備えて構成されている。一方、後側分割コンベア19Bの下面中央部にも、左右方向を向く一対の支持パイプ37が設けられている。そして、支持パイプ36及び支持パイプ37を芯合せし、ここに回動支軸38を挿通することにより、後側分割コンベア19Bが回動自在に支持される。 【0016】 また、支持パイプ37の内側端部には、軸方向に突出する凸部37aが形成されている。この凸部37aは、支持パイプ36の左右外端部に形成される凹部36aに遊嵌し、凹部36aの両側面に係合することにより、後側分割コンベア19Bの回動範囲を規制する。尚、回動支軸38は、Rピンなどの簡易な抜止め具で抜止めされており、回動支軸38の抜き差しによって、後側分割コンベア19Bの着脱が可能になる。 【0017】 苗箱戻し装置20は、機体前部に設けられる苗箱ストック部39と、該苗箱ストック部39から後方に延出し、機体後部から戻される苗箱18を苗箱ストック部39に導く苗箱案内部40とを備えて構成されている。つまり、空の苗箱18を機体前部の苗箱ストック部39に一旦ストックし、これを畔側の補助作業者が取り出すようにしてある。これにより、苗箱18が畔に散乱することがないばかりでなく、苗箱戻し装置20を機体前部にコンパクトに構成することが可能になる。尚、苗箱戻し装置20は、機体前部の左右いずれか一方または両方に設けることが可能であるが、苗供給コンベア19を機体の左右いずれか一方に設ける場合は、苗供給コンベア19と同じ側に苗箱戻し装置20を設けることが好ましい。このように苗供給コンベア19と苗箱戻し装置20を配置すると、予備苗補給位置と苗箱戻し位置が近づき、作業性を向上させることができる。 【0018】 本実施形態では、苗箱ストック部39を、ボンネット11の側方に形成されるサイドステップ12の上方空間に配置している。本実施形態の苗箱ストック部39は、前述した前側支持フレーム26を利用し、その内側に苗箱受け41を設けて構成される。苗箱受け41は、内側に傾いた側部41aと、側部41aと前側支持フレーム26を連結する底部41bとを備え、苗箱案内部40から供給される苗箱18を重合状にストックすると共に、ストックした苗箱18を機体前方から取り出すことを許容する。 【0019】 また、苗箱受け41の後端部には、上後方に延出するステー42が突設され、その先端側に苗箱案内部40が設けられる。苗箱案内部40は、前低後高状に形成される傾斜ガイド板43と、その左右両側に立設される側部ガイド44とを備え、後方から左右の側部ガイド44間に差し込まれた苗箱18を前方の苗箱ストック部39に導くように構成される。苗箱案内部40の位置は、リヤステップ15に立つ作業者が無理なく苗箱18を差し込むことができる位置であれば特に制限はない。本実施形態のように、ステアリングホイール17の側方に苗箱案内部40を配置すると、苗箱戻し装置20全体をステアリングホイール17の前方にコンパクトに構成できるだけでなく、苗箱戻し装置20によってステアリング操作が阻害される不都合を回避することができる。 【0020】 叙述の如く構成された乗用田植機1において、走行機体2の側部に、側面視で機体前部から機体後部に亘って苗供給コンベア19を設けるにあたり、苗供給コンベア19を、走行機体2における乗降ステップ部13の近傍位置で分割可能に構成すると共に、分割された前側分割コンベア19A及び/又は後側分割コンベア19Bを、他方の分割コンベア19A、19Bに対して離間方向に変位自在としたので、走行機体2の乗降部を開放させることが可能になる。これにより、コンベア全体を変位させる場合に比べ、苗供給コンベア19の支持構造が簡略化されるだけでなく、開放時における苗供給コンベア19の変位量が小さくなり、狭い場所でも苗供給コンベア19の開放操作が可能になる。 【0021】 また、本実施形態では、前側分割コンベア19Aと後側分割コンベア19Bの両方を、互いに離間する方向に回動自在としたので、前側分割コンベア19A及び後側分割コンベア19Bの回動により、コンベア間を広く開放し、乗降性を更に向上させることができる。 【図面の簡単な説明】 【0022】 【図1】乗用田植機の側面図である。 【図2】乗用田植機の平面図である。 【図3】前側分割コンベア及び苗箱戻し装置の配置を示す正面図である。 【図4】前側分割コンベアの要部分解正面図である。 【図5】前側分割コンベアのストッパ構造を示す要部平面図である。 【図6】後側分割コンベアの配置を示す背面図である。 【図7】後側分割コンベアの作業姿勢を示す側面図である。 【図8】後側分割コンベアの格納姿勢を示す側面図である。 【図9】後側分割コンベアの背面図である。 【図10】後側分割コンベアの要部拡大背面図である。 【図11】(A)及び(B)は後側分割コンベアのストッパ構造を示す側面図である。 【符号の説明】 【0023】 1 乗用田植機 2 走行機体 3 植付部 4 苗載台 13 乗降ステップ 15 リヤステップ 16 運転席 17 ステアリングホイール 18 苗箱 19 苗供給コンベア 19A 前側分割コンベア 19B 後側分割コンベア 20 苗箱戻し装置 30 回動支軸 38 回動支軸 39 苗箱ストック部 40 苗箱案内部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成15年8月28日(2003.8.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2005−73516(P2005−73516A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月24日(2005.3.24) |
| 【出願番号】 |
特願2003−304455(P2003−304455) |
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