| 【発明の名称】 |
野菜移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】中島 英夫 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
【氏名】石原 幸信 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
【氏名】前川 智史 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
【氏名】坂垣内 貴保 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】植付爪を土中に突入させる開孔抵抗を増大させることがなく、植付爪の開孔(植付け)動作を適正に行わせる。
【解決手段】左右の走行輪の間で前後に植付爪と覆土輪を設けて植付け溝の内部に苗を植付ける野菜移植機において、鎮圧機能を有する前輪を機体前側に設け、植付け溝内部を移動させる左右の前輪の内幅を植付爪の植付け開孔よりも大きく形成することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右の走行輪の間で前後に植付爪と覆土輪を設けて植付け溝の内部に苗を植付ける野菜移植機において、鎮圧機能を有する前輪を機体前側に設け、植付け溝内部を移動させる左右の前輪の内幅を植付爪の植付け開孔よりも大きく形成することを特徴とする野菜移植機。 【請求項2】 左右の前輪の内幅を、覆土輪の鎮圧覆土作用幅よりも狭く形成することを特徴とする請求項1に記載の野菜移植機。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、例えば白ネギ(根深ネギ)などの苗を移植する野菜移植機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、苗載台から取出した苗を、植付爪によって圃場の植付け溝内部に植付ける技術がある。(例えば、特許文献1参照) 【0003】 【特許文献1】特開平8−56432号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 前記従来技術は、左右の前輪を植付け溝の両側壁に当てるように設けるから、植付け溝の方向と機体の進路を一致させるガイドとして前輪を作用させることができるが、前輪には鎮圧機能がないから、植付け溝の側壁の土が崩れることにより、植付け溝内部に植付ける苗の植付け深さ並びに植付爪の土中への突入深さが不均一になり易く、植付爪によって植付け開孔が不適正に形成されたり、覆土輪によって苗の覆土が不適正に行われる不具合がある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 然るに、本発明は、請求項1の如く、左右の走行輪の間で前後に植付爪と覆土輪を設けて植付け溝の内部に苗を植付ける野菜移植機において、鎮圧機能を有する前輪を機体前側に設け、植付け溝内部を移動させる左右の前輪の内幅を植付爪の植付け開孔よりも大きく形成するものである。 【0006】 また、請求項2の如く、左右の前輪の内幅を、覆土輪の鎮圧覆土作用幅よりも狭く形成するものである。 【発明の効果】 【0007】 請求項1に係る発明は、鎮圧機能を有する前輪を設けるから、植付け溝の内部を平坦にした後で苗の植付け及び覆土を行うことができ、苗の植付け深さを適正に維持し、かつ適正に覆土を行わせることができると共に、左右の前輪の内幅を植付爪の植付け開孔よりも大きく形成するから、植付爪を土中に突入させる開孔抵抗を増大させることがなく、植付爪の開孔(植付け)動作を適正に行わせることができるものである。 【0008】 また、請求項2に係る発明は、左右の前輪の内幅を覆土輪の鎮圧覆土作用幅よりも狭く形成するから、前輪の鎮圧土面と覆土輪の鎮圧土面を重複させることができ、覆土輪の接地圧を適正に維持して安定した鎮圧覆土の動作を行わせることができ、覆土後の苗の植付け深さが不均一になる不具合をなくすことができ、例えば覆土輪と植付爪の相対高さ検出によって苗の植付け深さを略一定に保つ制御などを機能的に行わせることができるものである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1乃至図10に示す如く、図中1はエンジン2を搭載する前車体フレーム、3は前車体フレーム1後側に連設する後車体フレーム、4は後車体フレーム3下側に設ける走行伝動ケース、5は前記走行伝動ケース4にアクスルケース6を介し上下揺動可能に支持する左右の走行輪、7は前記後車体フレーム3の後方にハンドルフレーム8を介して装設する苗載台、9は左右の走行輪5間で前記走行伝動ケース4に植付ケース10を介して装設する苗植付爪、11は前車体フレーム1下側に装設する前輪、12は苗に覆土する覆土輪、13は左右往復移動する苗載台7上の苗トレイかせら1株分のポット形白ネギ苗を苗取出爪、苗取出爪13によって取出された白ネギ苗を植付爪9に放出供給し、ハンドルフレーム8後側の操向ハンドル14操作による機体の走行中、前輪11を移動させる植付け溝15内部に略一定間隔で白ネギ苗Aを植付ける移植作業を行うように構成している。 【0010】 また、図中16はボンネット、17・18・19はボンネット16の両側に略左右対称に設ける上中下段の予備苗台、20は操向ハンドル14の左側に設ける走行変速レバー、21はハンドル14の右側に設ける主クラッチレバー、22はハンドル14の右側に設ける油圧昇降レバー、23は植付爪9の植付位置前方の溝15内部を作溝する作溝機、24は左右のアクスルケース6を揺動させて左右の走行輪5を昇降させる油圧昇降シリンダである。そして、前車体フレーム1下面に設ける昇降シリンダ24をアクスルケース6に連結させ、昇降レバー20操作によってシリンダ24を作動させて走行輪5を昇降させ、植付け溝15に苗を植付ける移植作業時、走行輪5を高位置に上昇させ、前輪11を溝15内部で移動させ、溝15両側の畝25上面に走行輪5を移動させ、左右いずれか一方の走行輪5後方の畝25上面を作業者が歩行移動し、白ネギ(根深ネギ)などの苗Aの移植を行う。また、図3のように、圃場枕地での旋回または路上走行のとき、走行輪5を前輪11よりも下方に下げて前下りの姿勢にし、走行輪5の接地面に対して覆土輪12が地上に持ち上げられ、畝25の高さよりも覆土輪12を高く持上げ、枕地旋回のときに覆土輪12が畝25に当たって崩す等の不具合をなくしている。 【0011】 上記及び図10から明らかなように、左右の走行輪5の間で前後に植付爪9と覆土輪12を設けて植付け溝15の内部に苗Aを植付ける野菜移植機において、鎮圧機能を有する前輪11を機体前側に設け、植付け溝15内部を移動させる左右の前輪11の内幅L1を植付爪9の植付け開孔幅L2よりも大きく形成するもので、鎮圧機能を有する前輪11を設け、植付け溝15の内部を平坦にした後で苗Aの植付け及び覆土を行い、苗Aの植付け深さを適正に維持し、かつ適正に覆土を行わせると共に、左右の前輪11の内幅L1を植付爪9の植付け開孔幅L2よりも大きく形成し、植付爪9を土中に突入させる開孔抵抗を増大させることがなく、植付爪9の開孔(植付け)動作を適正に行わせる。 【0012】 また、左右の前輪11の内幅L1を覆土輪12の鎮圧覆土作用幅L3よりも狭く形成し、前輪11の鎮圧土面の一部と覆土輪12の鎮圧土面の一部を重複させ、覆土輪12の接地圧を適正に維持して安定した鎮圧覆土の動作を行わせ、覆土後の苗Aの植付け深さが不均一になる不具合をなくし、例えば覆土輪12と植付爪9の相対高さ検出によって苗Aの植付け深さを略一定に保つ制御などを機能的に行わせる。 【0013】 また、図11乃至図17に示す如く、後車体フレーム3の前側上面に昇降ポンプ26を載置させ、後車体フレーム3の後側上面に苗取伝動ケース27を載置させ、後車体フレーム3下面の走行伝動ケース4にエンジン2をベルト28伝動させ、前記ケース4から苗取伝動ケース27にベルト29伝動させ、エンジン2から昇降ポンプ26にベルト30伝動させ、左右の走行輪5と植付爪9と苗取出爪13を駆動し、左右に往復動させる苗載台7の苗を連続的に植付け溝15内部に植付ける。 【0014】 さらに、前記昇降ポンプ26に油圧昇降バルブ31を設け、ハンドル14右側の昇降レバー22によってバルブ31を切換え、昇降シリンダ24を作動させて走行輪5を昇降させ、車体フレーム1・3など本機の対地高さを変化させるもので、本機に対して走行輪5を下降させて枕地旋回または路上走行の姿勢にする一方、本機に対して走行輪5を上昇させて植付け姿勢に切換えると共に、前記昇降バルブ31に切換アーム32を設け、切換ロッド33・34及び中継リンク35などを介して昇降レバー22を切換アーム32に連結させている。 【0015】 また、前記走行伝動ケース4下面側にパイプ軸36を固定させ、前記作溝機23をパイプ軸36に高さ調節自在に設けると共に、一体的に連結させる前側及び中間及び後側の各植深フレーム37・38・39をパイプ軸36の支点板体40に支軸41を介して回転自在に軸支させ、植深フレーム39に覆土フレーム42を介して前記覆土輪12を設け、植深フレーム39の後側をハンドル14の植深切換レバー43に伸縮機構44を介して苗Aの植付け深さ調節範囲を切換自在に連結させるもので、覆土輪12を略一定の接地圧で接地させるように、支軸41回りに植深フレーム39を前記レバー43の設定範囲で回転させ、植付爪9が開孔して苗Aを植付けた跡を覆土輪12が鎮圧して苗Aの覆土を行う。 【0016】 また、長さ調節自在な植深アーム45の一端側を前記植深フレーム37に連結させ、前記植深アーム45の他端側を昇降バルブ31の切換アーム32に長穴46と軸47を介して連結させると共に、植深フレーム37の検出動作に連動して切換アーム32が作動するように、また切換ロッド34を介して昇降レバー22によって切換アーム32を作動させるときに植深けフレーム37及び植深アーム45が動かないように、植深アーム45にバネ48を連結させ、植付爪9によって苗Aを植付けているとき、本機に対して覆土輪12が昇降することにより、植深フレーム37・38・39及び植深アーム45を介して切換アーム32が切換えられ、昇降バルブ26を介して昇降シリンダ24が自動的に制御され、本機を昇降させて植付爪9の苗Aの植付け深さを略一定に保つ自動制御が行われる。 【0017】 上記から明らかなように、苗Aの植付け深さを調節する昇降シリンダ24及び昇降バルブ26と、植付爪9の苗植付け深さを検出する昇降センサである覆土輪12を設ける野菜移植機において、覆土輪12の検出動作を昇降バルブ26に直接伝えるもので、覆土輪12の検出動作を昇降バルブ26に直接伝え、複数のリンクを用いる従来構造に比べて伝達ロスを少なくして検出不感帯を減少させ、植付爪9によって植付ける苗Aの深さを均一にする昇降調節を機能的に行わせ、覆土輪12の検出不感帯の付近での制御動作を安定させてハンチング等の不具合をなくし、植付け深さ制御を安定させて値付け機能を向上させる。 【0018】 また、昇降バルブ26を手動調節する操作によって覆土輪12が動かないように、例えば長穴46及びバネ48などの融通機構を設けて覆土輪12と昇降バルブ26を連結させ、昇降バルブ26を操作する昇降レバー43の操作荷重を小さくし、例えば比較的重い覆土輪12を昇降センサとして用い、覆土輪12によって昇降検出することにより苗Aの植付け深さを変更しても昇降制御の不感帯がずれる等の不具合をなくし、苗Aの植付け深さ制御動作を安定良く行わせる。 【0019】 さらに、図18乃至図21に示す如く、前記苗取伝動ケース27の前面側に株間切換軸49を設け、該軸49によって切換える株間変速ギヤ50を前記ケース27に内設させ、無段変速ベルト29及びプーリ51を介して前記ケース27の入力軸52にエンジン2動力を伝え、苗載台7及び苗取出爪13側に前記ギヤ50を介して入力軸52から動力を伝える。また、前記切換軸49に株間切換レバー53を固定させ、前記ケース27にボルト54止め固定するステー55に前記レバー53を係脱自在にネジ56止め固定すると共に、前記切換軸49の輪溝57にステー55を係入させ、前記切換軸49がケース27から抜け出るのを阻止するキーププレートとして前記レバー53固定用のステー55を用いて構造を簡素化し、構成部品点数の削減並びに製造コストの低減を行う。 【0020】 また、図21のように、前記ケース27に延長ボス58を着脱自在にボルト59止め固定させ、無段変速ベルト29を設けるネギ苗Aの移植に必要な仕様の入力軸52を延長ボス58によって取付けると共に、図22のように、延長ボス58を取外し、無段変速ベルト29が不要な野菜苗の移植仕様の入力軸52aを伝動ケース27に取付け、前記伝動ケース27をネギ苗A仕様と他の野菜苗仕様とに共用し、部品の共通化による製造コストの低減を図れる一方、延長ボス58と入力軸52を長さが異なるものに変更することにより、ベルト29及びプーリ51の取付け位置の変更などの対応が容易になる。 【0021】 さらに、図23乃至図26に示す如く、油圧ポンプ26の上面側に軸体60を介して筒軸61を回転自在に設け、筒軸61にセンサアーム62を介して振子型ローリングセンサ63を設け、筒軸61にローリングアーム64を固定させ、センサ63の左右揺動によってローリングアーム64を作動させ、図示しないローリングバルブを切換えてローリングシリンダを作動させ、左右走行輪5の高さの差を変更し、本機の左右傾斜を自動制御すると共に、前記センサ63の検出を入切するオンオフレバー65を設け、レバー65を設けるレバー軸66にピン67を設ける。またローリングアーム64に切欠68を設け、ピン67を切欠68に貫挿させると共に、支点越バネ69をレバー65に連結させ、レバー65をバネ69によってオフストッパ70またはオンストッパ71に当接させ、レバー65の切換によってローリングセンサ63を用いる水平自動制御のオンオフを行うもので、従来のワイヤを用いた操作に比べ、ワイヤ及びアウタ受などが不要になり、構成部品点数を削減できる。 【0022】 さらに、図11、図27に示す如く、無段変速用のベルト29及びプーリ51を用いて植付爪9などに動力を伝え、植付爪9によって植付ける苗Aの株間を調節自在に構成すると共に、前記プーリ51を変速操作する株間調節レバー72と株間表示用インジケータ73とを、ボンネット16上面側に後斜め向きに配置させるもので、無段変速によって株間の微調節が可能であり、レバー72がプーリ51に近いから低コストで構成できると共に、レバー72及びインジケータ73 が後向き斜め配置であるから、後方のハンドル14位置の作業者から目視及び操作がし易く、従来の手元操作及び有段切換に比べて株間調節を機能的に行える。 【図面の簡単な説明】 【0023】 【図1】全体の正面図。 【図2】同背面図。 【図3】同左側面図。 【図4】同右側面図。 【図5】同平面図。 【図6】同底面図。 【図7】同前方斜視図。 【図8】同後方斜視図。 【図9】移植作業説明図。 【図10】植爪部の背面図。 【図11】エンジン出力部の斜視図。 【図12】車高調節部の側面図。 【図13】同拡大図。 【図14】同下方斜視図。 【図15】同上方斜視図。 【図16】図15の拡大図。 【図17】昇降バルブ部の斜視図。 【図18】苗取伝動ケース部の前方斜視図。 【図19】同上方斜視図。 【図20】延長ボス部の斜視図。 【図21】延長ボス部の断面図。 【図22】図21の変形例の説明図。 【図23】ローリングセンサ部の前方斜視図。 【図24】同部の平面図。 【図25】同部の側面図。 【図26】同部の正面説明図。 【図27】株間調節レバーの説明図。 【符号の説明】 【0024】 5 走行輪 9 植付爪 11 前輪 12 覆土輪 15 植付け溝
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006781 【氏名又は名称】ヤンマー株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社 【住所又は居所】岡山県岡山市江並428番地
|
| 【出願日】 |
平成15年8月28日(2003.8.28) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2005−65657(P2005−65657A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月17日(2005.3.17) |
| 【出願番号】 |
特願2003−304123(P2003−304123) |
|