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【発明の名称】 農作業機
【発明者】 【氏名】池田 俊朗
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】黒田 将仁
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】佐藤 亮一
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【要約】 【課題】部品の回転軸体からの脱落を適切に防止できる農作業機を提供する。

【解決手段】農作業機1は、外周面にねじ溝31を形成したねじ軸部32を有する耕耘軸体21を備える。耕耘軸体21のねじ軸部32の近傍の外周にはスプロケット35を設ける。2つのナット体36を互いに締め合わせた状態でねじ軸部32のねじ溝31に螺着し、スプロケット35の耕耘軸体21からの脱落を防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面にねじ溝が形成されたねじ軸部を有する回転軸体と、
この回転軸体に設けられた伝動体と、
隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記伝動体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数のナット体と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
外周面にねじ溝が形成されたねじ軸部を有する回転軸体と、
この回転軸体に設けられた軸受体と、
隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記軸受体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数のナット体と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項3】
外周面にねじ溝が形成されたねじ軸部を軸方向両端部に有する回転軸体と、
この回転軸体の軸方向一端部近傍に設けられた伝動体と、
隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記回転軸体の軸方向一端部に位置する前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記伝動体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数の第1ナット体と、
前記回転軸体の軸方向他端部近傍に設けられた軸受体と、
隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記回転軸体の軸方向他端部に位置する前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記軸受体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数の第2ナット体と
を備えることを特徴とする農作業機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、部品の回転軸体からの脱落を適切に防止できる農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば外周面にねじ溝が形成されたねじ軸部を軸方向端部に有する耕耘軸体と、耕耘軸体の軸方向端部近傍の外周にスプライン嵌合により配設されたスプロケットと、耕耘軸体のねじ軸部のねじ溝に螺着され回り止め座金で回り止めされた1つのスプロケット脱落防止用のナット体とを備えた農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭54−76103号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の農作業機では、例えば回り止め座金の損傷でナット体が緩み、スプロケットが耕耘軸体から脱落するおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、部品の回転軸体からの脱落を適切に防止できる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の農作業機は、外周面にねじ溝が形成されたねじ軸部を有する回転軸体と、この回転軸体に設けられた伝動体と、隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記伝動体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数のナット体とを備えるものである。
【0006】
そして、複数のナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態でねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、伝動体の回転軸体からの脱落を適切に防止可能である。
【0007】
請求項2記載の農作業機は、外周面にねじ溝が形成されたねじ軸部を有する回転軸体と、この回転軸体に設けられた軸受体と、隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記軸受体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数のナット体とを備えるものである。
【0008】
そして、複数のナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態でねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、軸受体の回転軸体からの脱落を適切に防止可能である。
【0009】
請求項3記載の農作業機は、外周面にねじ溝が形成されたねじ軸部を軸方向両端部に有する回転軸体と、この回転軸体の軸方向一端部近傍に設けられた伝動体と、隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記回転軸体の軸方向一端部に位置する前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記伝動体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数の第1ナット体と、前記回転軸体の軸方向他端部近傍に設けられた軸受体と、隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で前記回転軸体の軸方向他端部に位置する前記ねじ軸部の前記ねじ溝に螺着され、前記軸受体の前記回転軸体からの脱落を防止する複数の第2ナット体とを備えるものである。
【0010】
そして、複数の第1ナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で回転軸体の軸方向一端部に位置するねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、伝動体の回転軸体からの脱落を適切に防止可能であるとともに、複数の第2ナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で回転軸体の軸方向他端部に位置するねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、軸受体の回転軸体からの脱落を適切に防止可能である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、複数のナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態でねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、伝動体の回転軸体からの脱落を適切に防止できる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、複数のナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態でねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、軸受体の回転軸体からの脱落を適切に防止できる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、複数の第1ナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で回転軸体の軸方向一端部に位置するねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、伝動体の回転軸体からの脱落を適切に防止できるとともに、複数の第2ナット体が隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態で回転軸体の軸方向他端部に位置するねじ軸部のねじ溝に螺着されているため、軸受体の回転軸体からの脱落を適切に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の農作業機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1および図2において、1は農作業機で、この農作業機1は、走行車であるトラクタ(図示せず)に連結された状態でトラクタの走行により圃場を前方に移動しながら農作業である耕耘整地作業をする耕耘整地装置である。
【0016】
農作業機1は、左右方向に長手状の作業機本体2を備えている。
【0017】
作業機本体2は3点連結部4を有し、3点連結部4が図示しないトラクタの後部の3点リンク部に連結されている。また、作業機本体2は左右方向中央に入力軸保持部(ギアボックス)5を有し、入力軸保持部5にはトラクタ側からの動力を入力する入力軸6が回転可能に設けられている。入力軸6はトラクタのPTO軸に伝動シャフト等を介して連結されている。
【0018】
そして、作業機本体2には、入力軸6側からの動力に基づいて所定方向に回転しながら耕耘作業をする耕耘手段8およびこの耕耘手段8の後方位置で整地作業をする整地手段9が設けられている。
【0019】
ここで、作業機本体2は、互いに離間対向した伝動ケースであるチェーンケース11および支持板であるブラケット12を左右両端部に有している。チェーンケース11の略箱状のケース本体部13の上下端部には、略円筒状の軸支持部(ボス部)14,15が固設され、この軸支持部14,15はケース本体部13の上下端部内面よりブラケット12側である内方に向って突出している。また、ブラケット12の略板状のブラケット本体部16の下端部には、略円筒状の軸支持部(ボス部)17が固設され、この軸支持部17はブラケット本体部16の下端部内面よりチェーンケース11側である内方に向って突出している。
【0020】
そして、耕耘手段8は、チェーンケース11およびブラケット12間に回転可能に配設されこれらチェーンケース11およびブラケット12にわたって位置し左右方向に軸方向を有した回転軸体である耕耘軸体21を有している。
【0021】
耕耘軸体21は、チェーンケース11の軸支持部15およびブラケット12の軸支持部17にてベアリング22,23および軸付シール24,25を介して回転可能に支持された左右方向に長手状の軸部26を有している。軸部26の外周部からは複数の爪用フランジ部27が突出している。そして、複数の爪用フランジ部27の各々には、耕耘軸体21とともに所定方向に回転して耕耘作業をする複数本の耕耘爪28がボルト29およびナット30にて着脱可能に取り付けられている。
【0022】
また、耕耘軸体21は、チェーンケース11の下部内に配設され外周面にねじ溝31が形成されたねじ軸部32,33を軸方向両端部に有している。
【0023】
耕耘軸体21の軸方向一端部近傍の外周つまりスプライン軸部34の外周には、環状の伝動体であるスプロケット35がスプライン嵌合により設けられ、このスプロケット35は環状の軸受体であるベアリング22に当接し、このベアリング22は軸部26に形成された段部分26aに当接して位置決めされている。
【0024】
そして、図4および図5にも示されるように、耕耘軸体21の軸方向一端部に位置するねじ軸部32のねじ溝31には、スプロケット35の耕耘軸体21のスプライン軸部34からの脱落(抜出し)を防止する複数、例えば2つの第1ナット体(ダブルナット)36,36が螺着され、これら2つの第1ナット体36は隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態となっている。すなわち、スプロケット35は、複数列に配置された2つの六角ナットである第1ナット体36にて耕耘軸体21の段部分26aに対してベアリング22を介在して固定されている。なお、従動側のスプロケット35は、チェーンケース11の下部内に配設されている。
【0025】
一方、耕耘軸体21の軸方向他端部近傍の外周には、環状の軸受体であるベアリング23が嵌合されて設けられ、このベアリング23は軸部26に形成された段部分26aに当接して位置決めされている。
【0026】
そして、図6にも示されるように、耕耘軸体21の軸方向他端部に位置するねじ軸部33のねじ溝31には、ベアリング23の耕耘軸体21の軸部26からの脱落(抜出し)を防止する複数、例えば2つの第2ナット体(ダブルナット)37,37が螺着され、これら2つの第2ナット体37は隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態となっている。すなわち、ベアリング23は、複数列に配置された2つの六角ナットである第2ナット体37にて耕耘軸体21の段部分26aに対して固定されている。
【0027】
また一方、図2に示されるように、作業機本体2は、入力軸保持部5から側方に向って突出した筒状部40を有し、筒状部40内には左右方向に軸方向を有した回転軸体である伝動軸体41が回転可能に配設されている。
【0028】
伝動軸体41は、チェーンケース11の軸支持部14にてベアリング42および軸付シール43を介して回転可能に支持された左右方向に長手状の軸部44を有している。また、伝動軸体41は、チェーンケース11の上部内に配設され外周面にねじ溝51が形成されたねじ軸部52を軸方向一端部に有し、この伝動軸体41の軸方向他端部は図示しないギア部を介して入力軸6に連結されている。
【0029】
そして、伝動軸体の軸方向一端部近傍の外周つまりスプライン軸部45の外周には、環状の伝動体であるスプロケット55がスプライン嵌合により設けられ、このスプロケット55は環状の軸受体であるベアリング42に当接し、このベアリング42は軸部44に形成された段部分44aに当接して位置決めされている。
【0030】
そして、伝動軸体41の軸方向一端部に位置するねじ軸部52のねじ溝51には、スプロケット55の伝動軸体41のスプライン軸部45からの脱落(抜出し)を防止する複数、例えば2つの第3ナット体(ダブルナット)38,38が螺着され、これら2つの第3ナット体38は隣接するもの同士が互いに締め合わされた状態となっている。すなわち、スプロケット55は、複数列に配置された2つの六角ナットである第3ナット体38にて伝動軸体41の段部分44aに対してベアリング42を介して固定されている。なお、駆動側のスプロケット55は、チェーンケース11の上部内に配設されている。
【0031】
図3に示されるように、チェーンケース11内で互いに離間対向したスプロケット35,55には無端体であるチェーン56が掛け渡され、このチェーン56は張力調節手段57にて所望の張力に調節されている。
【0032】
なお、耕耘手段8は、耕耘軸体21および耕耘爪28等にて構成されている。整地手段9は、作業機本体2の耕耘カバー部61の後端部に上下回動可能に設けられた整地板62等にて構成されている。また、伝動軸体41、スプロケット35,55およびチェーン56等にて入力軸6からの動力を耕耘軸体21に伝達する動力伝達手段63が構成されている。さらに、図2から明らかなように、第1ナット体36はチェーンケース11の下部内に配設され、第3ナット体38はチェーンケース11の上部内に配設され、第2ナット体37はブラケット12に設けられたカバー65にて覆われている。
【0033】
次に、上記農作業機1の作用等を説明する。
【0034】
トラクタの走行によりトラクタとともに農作業機1を前方に移動させると、耕耘手段8の複数の耕耘爪28にて耕耘作業が行われ、耕耘手段8の後方位置では整地手段9の整地板62にて整地作業が行われる。
【0035】
このような作業時に、2つの第1ナット体36、2つの第2ナット体37、および2つの第3ナット体38が振動等により緩んでしまうようなことがなく、スプロケット35,55の固定状態およびベアリング22,23,42の固定状態が維持される。
【0036】
したがって、スプロケット55およびベアリング42の伝動軸体41からの脱落を適切に防止できるとともに、スプロケット35およびベアリング22,23の耕耘軸体21からの脱落を適切に防止でき、よって適切な耕耘整地作業ができる。
【0037】
なお、上記一実施の形態では、耕耘軸体21の軸方向両端部および伝動軸体41の軸方向一端部の計3箇所にダブルナット36,37,38を取り付けた構成について説明したが、4箇所或いはそれ以上の個所にダブルナットを取り付けるようにしてもよい。
【0038】
また、伝動体はスプロケット35,55には限定されず、ギア、プーリ等任意である。また軸受体であるベアリング22,23,42も玉軸受、ころ軸受等任意である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の農作業機の一実施の形態の側面図である。
【図2】同上農作業機の要部断面図である。
【図3】同上農作業機のチェーンケース内を示す図である。
【図4】同上農作業機の第1ナット体部分の断面図である。
【図5】同上第1ナット体の正面図である。
【図6】同上農作業機の第2ナット体部分の断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 農作業機
21 回転軸体である耕耘軸体
22,23,42 軸受体であるベアリング
31,51 ねじ溝
32,33,52 ねじ軸部
35,55 伝動体であるスプロケット
36 ナット体である第1ナット体
37 ナット体である第2ナット体
38 ナット体である第3ナット体
41 回転軸体である伝動軸体
【出願人】 【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地
【出願日】 平成16年5月28日(2004.5.28)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也

【公開番号】 特開2005−333916(P2005−333916A)
【公開日】 平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願番号】 特願2004−159322(P2004−159322)