| 【発明の名称】 |
作業車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】布野 尚志 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
【氏名】有田 博行 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】外壁部に油圧シリンダを配置した作業車両において、堆積物によって油圧シリンダの動作が阻害される不都合や、油圧シリンダが破損する不都合を解消する。
【解決手段】機体後部に、揺動自在なリフトアーム22を設けると共に、該リフトアーム22及び後部壁27に対して、リフトシリンダ23の両端部をそれぞれ揺動自在に連結し、該リフトシリンダ23の伸縮動作に応じて、リフトアーム22を揺動させるものにおいて、後部壁27におけるリフトシリンダ23との対向部位に、後部壁27とリフトシリンダ23との間に堆積した堆積物を逃がすための開口部27aを形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体の外壁部に、揺動自在なアーム部材を設けると共に、該アーム部材及び前記外壁部に対して、油圧シリンダの両端部をそれぞれ揺動自在に連結し、該油圧シリンダの伸縮動作に応じて、前記アーム部材を揺動させる作業車両において、 前記外壁部は、前記油圧シリンダとの対向部位に、前記外壁部と前記油圧シリンダとの間に堆積した堆積物を逃がすための開口部を備えることを特徴とする作業車両。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、農業用トラクタなどの作業車両に関し、特に、機体の外部に油圧シリンダを配置した作業車両に関する。 【背景技術】 【0002】 機体の外壁部に揺動自在に設けられるアーム部材を、このアーム部材と外壁部との間に介設した油圧シリンダの伸縮動作に応じて揺動させる作業車両が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に示される農業用トラクタでは、機体の後部壁に設けられるブラケットの上部に、リフトアームの基端部を上下揺動自在に連結すると共に、リフトアームの中間部及びブラケットの下部に対して、昇降用油圧シリンダの両端部をそれぞれ揺動自在に連結し、昇降用油圧シリンダの伸縮動作に応じてリフトアームを上下揺動させている。このように構成されたものでは、昇降用油圧シリンダを伸縮動作させたとき、昇降用油圧シリンダ自体も前後に揺動することになる。 【特許文献1】特開平8−130910号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、上記のような作業車両では、作業時に飛散した土などが、外壁部と昇降用油圧シリンダの間に堆積することがあり、特に、特許文献1に示す如く、昇降用油圧シリンダの基端部をコ字状のブラケット内で支持するものでは、この箇所で土などの堆積が生じ易い。そして、この箇所に堆積した堆積物は、昇降用油圧シリンダの揺動を阻害するため、リフトアームの動作に影響を及ぼすだけでなく、昇降用油圧シリンダの破損を招く可能性があった。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、機体の外壁部に、揺動自在なアーム部材を設けると共に、該アーム部材及び前記外壁部に対して、油圧シリンダの両端部をそれぞれ揺動自在に連結し、該油圧シリンダの伸縮動作に応じて、前記アーム部材を揺動させる作業車両において、前記外壁部は、前記油圧シリンダとの対向部位に、前記外壁部と前記油圧シリンダとの間に堆積した堆積物を逃がすための開口部を備えることを特徴とする。 このようにすると、外壁部と油圧シリンダとの間に堆積した堆積物を、外壁部の開口部を介して逃がすことができるので、堆積物によって油圧シリンダの動作が阻害される不都合や、油圧シリンダが破損する不都合を解消できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0005】 次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図面において、1はクローラトラクタ(作業車両)の走行機体であって、該走行機体1は、機体前部に構成されるエンジン搭載部2と、機体後部に構成される操作部3と、機体下部に構成される左右一対の走行部4と、機体後端部に構成される作業機連結部5とを備える。 【0006】 エンジン搭載部2は、ボンネット6などで覆われるエンジンルーム7内に、エンジン8やラジエータ9を配置して構成される。エンジン8の前部には、エンジン動力で回転されるファン10が設けられており、このファン10がラジエータ9を介して冷却風を吸い込むことによって、ラジエータ9内のエンジン冷却水が冷却される。また、エンジンルーム7の底部には、エンジン8の下部を保護するアンダーガード11が設けられている。アンダーガード11は、エンジンルーム7の底部全域を塞ぐことなく、エンジンルーム7の底部後側に冷却風の排気口12を確保するように形成される。つまり、ファン10が吸い込んだ冷却風は、エンジン8の側部を通り、排気口12から排出される。 【0007】 従来、上記の排気口12から排出される冷却風は、排気口12から下方に向かって排出されており、塵埃を巻き上げる原因となっていた。本実施形態では、このような問題を解決するため、アンダーガード11の後端部に折曲部11aを形成している。この折曲部11aは、上方に所定角度(例えば30°)だけ折曲されており、排気口12の上流側で冷却風を上方へ導くように作用する。このようにすると、冷却風が整流され、排気口12から下方への流れが弱まるため、塵埃の巻き上げを効果的に防止することが可能になる。また、アンダーガード11の折曲部11aによって上方に導かれた冷却風は、エンジン8の後方に配置されるトランスミッション13などに当るため、トランスミッション13などの冷却効果も高めることができる。 【0008】 操作部3は、キャビン14によって覆われており、運転席15や各種の操作具を配置して構成されている。また、走行部4は、駆動スプロケット16、アイドラ17及び複数の転輪18にクローラ19を懸回して構成されており、駆動スプロケット16の駆動に応じて走行機体1を走行させる。 【0009】 作業機連結部5は、走行機体1の後部に対して、作業機(図示せず)を昇降自在に連結するための三点リンク20と、左右一対のリフトロッド21を介して、三点リンク20を吊持する左右一対のリフトアーム(アーム部材)22と、このリフトアーム22を強制的に上下揺動させるリフトシリンダ(油圧シリンダ)23とを備えている。つまり、作業機連結部5に連結された作業機は、リフトシリンダ23の伸縮動作に応じて昇降され、また、左右いずれかのリフトロッド21に介設されるリフトロッドシリンダ24の伸縮動作に応じて左右方向に傾けられる。 【0010】 三点リンク20は、単一のトップリンク25と左右一対のロワリンク26から構成されている。走行機体1の後部壁(外壁部)27には、トップリンク25の前端部を上下揺動自在に支持するトップリンクブラケット28と、ロワリンク26の前端部を上下揺動自在に支持する左右一対のロワリンクブラケット29が設けられている。各ブラケット28、29は、左右方向に所定間隔を存して後部壁27から垂直方向に突出する左右一対の支持板28a、29aからなり、ここに架け渡されるリンク支軸25a、26aを介して各リンク25、26が連結支持される。 【0011】 また、後部壁27の上部には、リフトアームブラケット30が設けられている。リフトアームブラケット30には、左右方向を向くボス30aが形成されており、ここに貫入されるリフトアーム支軸31を介して、左右のリフトアーム22が一体的に連結されると共に、リフトアーム支軸31を支点として上下揺動自在に支持される。 【0012】 リフトロッド21は、上端部が、ロッド支軸21aを介してリフトアーム22の先端部に揺動自在に連結され、下端部が、ロッド支軸21bを介してロワリンク26の中間部に揺動自在に連結されている。また、リフトシリンダ23は、上端部が、シリンダ支軸23aを介してリフトアーム22の中間部に揺動自在に連結され、下端部が、シリンダ支軸23bを介してロワリンクブラケット29に揺動自在に連結されている。このように構成されたものでは、リフトシリンダ23を伸縮動作させたとき、リフトシリンダ23自体も前後に揺動することになる。つまり、リフトシリンダ23の伸縮動作に応じて、後部壁27とリフトシリンダ23との前後距離に変化が生じる。 【0013】 後部壁27とリフトシリンダ23の間隙においては、作業時に飛散した土などが堆積する可能性がある。特に、リフトシリンダ23の基端側は、後部壁27とロワリンクブラケット29で囲まれるため、土などの堆積が生じ易い。そして、ここに堆積した堆積物は、リフトシリンダ23の揺動を阻害するだけでなく、リフトシリンダ23の破損を招来する可能性がある。 【0014】 本発明の後部壁27は、上記の問題を解決すべく、リフトシリンダ23との対向部位(特に、リフトシリンダ23の基端部と対向する部位)に開口部27aを備える。この開口部27aは、後部壁27とリフトシリンダ23との間に堆積した堆積物を、後部壁27の前面側へ逃がすように作用する。これにより、堆積物によってリフトシリンダ23の動作が阻害される不都合や、リフトシリンダ23が破損する不都合を解消できる。尚、堆積物を逃がす後部壁27の前面側には空間があり、ここに逃がした堆積物は、機体フレーム1aの底面部に形成された開口部1bから機外に排出される。 【0015】 ところで、本実施形態の走行機体1は、機体後部に、トップリンクフック32、外部油圧取出バルブ33及び電装カプラ34を備えている。トップリンクフック32は、未使用状態のトップリンク25を、先端のフック部32aによって跳ね上げ状態に保持するものであり、フックブラケット35に揺動自在に取り付けられている。このフックブラケット35は、リフトアームブラケット30の前端部に固定され、ここから上方へ立ち上がる平板状の第一プレート35aと、第一プレート35aの上端部に固定され、ここから後方へ突出する側面視冂字状の第二プレート35bとからなり、第二プレート35bの先端部にトップリンクフック32が取り付けられる。 【0016】 外部油圧取出バルブ33は、任意のアタッチメント(作業機)に油圧供給を行うための油圧バルブユニットであり、複数の油圧バルブを連設して構成されている。本実施形態では、外部油圧取出バルブ33をフックブラケット35に取り付けることにより、フックブラケット35を外部油圧取出バルブ33の取付部材に兼用し、部品点数の削減や構造の簡略化を図っている。 【0017】 また、フックブラケット35の第一プレート35a及び第二プレート35bは、外部油圧取出バルブ33の本体と略同じ幅に形成されており、第一プレート35aの後面に取り付けられた外部油圧取出バルブ33の上方を第二プレート35bで覆うように構成されている。これにより、フックブラケット35を利用して、外部油圧取出バルブ33本体や配管接続部33aを保護できるだけでなく、外観も良好なものとできる。また、フックブラケット35は、トップリンク25の位置に対応し、機体中央位置に設けられるものであるため、ここに外部油圧取出バルブ33を取り付けることにより、外部油圧取出バルブ33に接続される油圧配管を、トップリンク25に沿って配管することが容易になるという利点もある。 【0018】 本実施形態では、配管接続部33aとしてクイックカプラを用い、これを外部油圧取出バルブ33に直装している。このようにすると、クイックカプラを外部油圧取出バルブ33と別位置に配置する場合に比べ、クイックカプラを取り付けるブラケットや、クイックカプラと外部油圧取出バルブ33を接続する油圧配管が不要になるという利点があるだけでなく、油漏れなどに関する信頼性を向上させることができる。 【0019】 電装カプラ34は、作業機に設けられる電装品(耕深センサなど)を走行機体1の制御部に電気的に接続するために設けられるものである。本実施形態では、電装カプラ34をフックブラケット35に取り付けることにより、フックブラケット35を電装カプラ34の取付部材に兼用し、部品点数の削減や構造の簡略化を図っている。 【0020】 具体的に説明すると、電装カプラ34は、二個有り、フックブラケット35の第二プレート35bに取り付けられる。フックブラケット35を後方から見たとき、電装カプラ34は、トップリンクフック32の左右に振り分けて配置されており、先端のカプラ部は外部に露出するものの、基端側は第二プレート35bで覆われている。これにより、フックブラケット35を利用して、電装カプラ34を保護できるだけでなく、外観も良好なものとできる。また、フックブラケット35は、トップリンク25の位置に対応し、機体中央位置に設けられるものであるため、ここに電装カプラ34を取り付けることにより、電装カプラ34に接続される配線を、トップリンク25に沿って配管することが容易になるという利点もある。 【0021】 叙述の如く構成された本実施形態において、走行機体1は、機体後部に、揺動自在なリフトアーム22を設けると共に、該リフトアーム22及び後部壁27に対して、リフトシリンダ23の両端部をそれぞれ揺動自在に連結し、該リフトシリンダ23の伸縮動作に応じて、リフトアーム22を揺動させるにあたり、後部壁27におけるリフトシリンダ23との対向部位に開口部27aを備えるため、後部壁27とリフトシリンダ23との間に堆積した堆積物を、後部壁27の開口部27aを介して逃がすことができ、その結果、堆積物によってリフトシリンダ23の動作が阻害される不都合や、リフトシリンダ23が破損する不都合を解消できる。 【図面の簡単な説明】 【0022】 【図1】クローラトラクタの側面図である。 【図2】クローラトラクタの平面図である。 【図3】クローラトラクタの後面図である。 【図4】エンジン搭載部の側面図である。 【図5】アンダーガードの平面図である。 【図6】作業機連結部の側面図である。 【図7】作業機連結部の後面図である。 【図8】作業機連結部の要部側面図である。 【図9】作業機連結部の要部後面図である。 【図10】外部油圧取出バルブを示す平面図である。 【符号の説明】 【0023】 1 走行機体 5 作業機連結部 20 三点リンク 21 リフトロッド 22 リフトアーム 23 リフトシリンダ 25 トップリンク 26 ロワリンク 27 後部壁 27a 開口部 28 トップリンクブラケット 29 ロワリンクブラケット 30 リフトアームブラケット
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成16年4月16日(2004.4.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2005−304305(P2005−304305A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月4日(2005.11.4) |
| 【出願番号】 |
特願2004−121605(P2004−121605) |
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