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【発明の名称】 トラクタからの作業機用油圧取出回路
【発明者】 【氏名】谷野 昌洋
【住所又は居所】岡山県浅口郡里庄町大字新庄3858 三陽機器株式会社内

【氏名】熊澤 直樹
【住所又は居所】岡山県浅口郡里庄町大字新庄3858 三陽機器株式会社内

【要約】 【課題】トラクタ用の作業機を駆動するための作業機用油圧取出回路において、トラクタ用の作業機を駆動させる作業機駆動アクチュエータの駆動状態を切換える第2方向切換バルブを簡易的かつ安価なものに代替することを可能にし、第2方向切換バルブを組込んだ作業機用油圧取出回路のコストダウンを図る。

【解決手段】第1方向切換バルブ18と三点支持装置水平制御シリンダ3を接続する第1給排通路34、35に第2方向切換バルブ32を、第1方向切換バルブ18に対して直列的に配設するとともに、第2方向切換バルブ32とリフトアーム駆動シリンダ8を第2給排通路36、37を介して接続し、リフトアーム駆動シリンダ8の往動と復動の切換操作を第1方向切換バルブ18により行うようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧ポンプを有する油圧供給源と、油圧供給源に接続されトラクタの後面側に取り付けられた三点支持装置を駆動させる三点支持装置駆動シリンダと、油圧供給源と三点支持装置駆動シリンダを接続する圧油の第1給排通路に、三点支持装置駆動シリンダを往動、復動又は停止状態のいずれか一に切換える第1方向切換バルブとを備えたトラクタに、トラクタ用作業機を取り付け、このトラクタ用作業機を駆動させる作業機駆動アクチュエータを作動させるための作業機用油圧をトラクタ側から取り出すトラクタからの作業機用油圧取出回路において、
第1方向切換バルブと三点支持装置駆動シリンダの間の第1給排通路に第2方向切換バルブを介在させるとともに、第2方向切換バルブと作業機駆動アクチュエータを第2給排通路を介して接続し、第2方向切換バルブの選択操作により第1方向切換バルブから三点支持装置駆動シリンダへの給排系統を第1方向切換バルブから作業機駆動アクチュエータへの給排系統に切換え可能としたことを特徴とするトラクタからの作業機用油圧取出回路。
【請求項2】
前記作業機駆動アクチュエータが複数設けられ、かつ前記第2方向切換バルブが一又は複数設けられたものであって、
前記複数の作業機駆動アクチュエータおよび前記一又は複数の第2方向切換バルブを連続的に接続し、前記一又は複数の第2方向切換バルブの選択操作により前記油圧供給源から三点支持装置駆動シリンダを含めた各作業機駆動アクチュエータへの給排系統を択一的に選択可能としたことを特徴とする請求項1記載のトラクタからの作業機用油圧取出回路。
【請求項3】
前記トラクタ用作業機はローダであって、トラクタの前面側に取り付けられるものであることを特徴とする請求項1または2記載のトラクタからの作業機用油圧取出回路。
【請求項4】
前記トラクタ用作業機はブーム式草刈機であって、トラクタの前面側あるいは後面側に取り付けられるものであることを特徴とする請求項1記載のトラクタからの作業機用油圧取出回路。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタに取り付けられたトラクタ用作業機を駆動操作する油圧シリンダ等の油圧アクチュエータを作動させるための油圧回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
主に農作業や荷役、運搬作業に用いられるトラクタ1は、例えば図17に示すように、その後面側に耕うん機2等のトラクタ後部作業機を取り付けた状態で使用される。耕うん機2等のトラクタ後部作業機は、このトラクタ後部作業機を取り付けるためのリンク(以下、三点支持装置という)を駆動させる三点支持装置水平制御シリンダ3によって車幅方向へ傾かないように駆動制御されるとともに、三点支持装置リフトシリンダ4によって上下方向へ駆動操作される。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、トラクタ1は、例えば図18に示すように、その前面側にローダ5等のトラクタ用作業機を取り付けた状態で使用される。ローダ5は、リフトアーム6と、バケット等のローダアタッチメント7とで構成され、リフトアーム6はリフトアーム駆動シリンダ8によって、バケット等のローダアタッチメント7はローダアタッチメント駆動シリンダ9によってそれぞれ駆動操作される(例えば、特許文献2参照)。なお、前面側にローダを装着する場合には、図18に示すように、後面側にウェイト10を取り付けて、あるいは前述の耕うん機2を取り付けて車両前後方向のウェイトバランスを調整している。
【0004】
これらリフトアーム駆動シリンダ8やローダアタッチメント駆動シリンダ9等の作業機駆動アクチュエータは、例えば図19に示すような、三点支持装置水平制御シリンダ3や三点支持装置リフトシリンダ4等の三点支持装置駆動シリンダを備えた作業機用油圧取出回路に組込まれて駆動操作される。
【0005】
作業機用油圧取出回路11は、原動機12と油圧ポンプ13と油タンク14で構成される油圧供給源15と、油圧供給源15から送り出された圧油の圧力調整や流量調整を行う調整部16と、調整部16と給排通路17a、17bを介して接続される第1方向切換バルブ18(この図示例では3位置2ソレノイド型)と、第1方向切換バルブ18と給排通路19a、19bを介して接続される三点支持装置水平制御シリンダ3とで、油圧供給源15から三点支持装置水平制御シリンダ3への圧油の給排系統を形成している。
【0006】
また、油圧供給源15に給排通路20a、20bを介して第2方向切換バルブ21(この図示例では3位置2ソレノイド型)を接続し、第2方向切換バルブ21にリフトアーム駆動シリンダ8を給排通路22a、22bを介して接続することで、油圧供給源15からリフトアーム駆動シリンダ8への給排系統が形成される。
【0007】
さらに、油圧供給源15に方向切換部23を介して三点支持装置リフトシリンダ4を接続することで、油圧供給源15から三点支持装置リフトシリンダ4への給排系統が形成される。なお、図19中、24はリリーフバルブを、25はフロープライオリティバルブを、26はチェックバルブを、27はパイロットチェックバルブを、28はスローリターンバルブをそれぞれ示す。
【0008】
このうち、第1方向切換バルブ18と第2方向切換バルブ21は、例えば運転席に設けられた三点支持装置操作スイッチ29(図17参照)やローダ操作レバー30(図18参照)によってそれぞれ独立に制御される。まず、三点支持装置操作スイッチ29やローダ操作レバー30が中立位置にある状態(傾倒していない状態)では、図19に示すように、第1方向切換バルブ18や第2方向切換バルブ21はそれぞれ中立位置A0、A0にあり、三点支持装置水平制御シリンダ3やリフトアーム駆動シリンダ8に対して圧油が給排されないようになっている。
【0009】
三点支持装置操作スイッチ29を操作して第1方向切換バルブ18を位置A1に切換えると、油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、図20に示すように、給排通路17a、第1方向切換バルブ18、給排通路19aを経て三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3aに供給される。同時に、油室3bより排出された圧油は、給排通路19b、第1方向切換バルブ18、給排通路17bを経て油タンク14へドレンされるので、ピストン3cが油室3b側に押され、ピストンロッド3dが退縮する。これに対して、第1方向切換バルブ18を位置A2に切換えると、油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、図21に示すように、給排通路17a、第1方向切換バルブ18、給排通路19bを経て三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3bに供給される。同時に、油室3aより排出された圧油は、給排通路19a、第1方向切換バルブ18、給排通路17bを経て油タンク14へドレンされるので、ピストン3cが油室3a側に押され、ピストンロッド3dが伸長する。このようにして、三点支持装置水平制御シリンダ3が伸縮作動し、耕うん機2が水平制御される。
【0010】
また、ローダ操作レバー30を操作して第2方向切換バルブ21を位置A1に切換えた状態では、油圧供給源15から送り出された圧油は、図示は省略するが、三点支持装置水平制御シリンダ3に対して圧油を給排する場合と同様の給排経路を辿る。すなわち、油圧供給源15から送り出された圧油は、給排通路20a、第2方向切換バルブ21、給排通路22aを経てリフトアーム駆動シリンダ8の油室8aに供給されるので、ピストン8cが油室8b側に押され、ピストンロッド8dが退縮する。これに対して、第2方向切換バルブ21を位置A2に切換えた状態では、油圧供給源15から送り出された圧油は、同様に図示は省略するが、給排通路20a、第2方向切換バルブ21、給排通路22bを経てリフトアーム駆動シリンダ8の油室8bに供給されるので、ピストン8cが油室8a側に押され、ピストンロッド8dが伸長する。この結果、リフトアーム駆動シリンダ8が伸縮作動し、ローダ5のリフトアーム6が上下動を行う。
【特許文献1】特開平7−143802号公報
【特許文献2】特開平8−226138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このように、三点支持装置水平制御シリンダ3等の三点支持装置駆動シリンダと、リフトアーム駆動シリンダ8等の作業機駆動アクチュエータは、それぞれ独立した給排系統を備えており、また各駆動アクチュエータには主に複動型のシリンダが採用され、駆動操作される。そのため、第1方向切換バルブ18、第2方向切換バルブ21ともに3位置タイプの高価な方向切換バルブが必要となり、作業機用油圧取出回路11のコストアップを招く。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するため、本発明に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路は、油圧ポンプを有する油圧供給源と、油圧供給源に接続されトラクタの後面側に取り付けられた三点支持装置を駆動させる三点支持装置駆動シリンダと、油圧供給源と三点支持装置駆動シリンダを接続する圧油の第1給排通路に、三点支持装置駆動シリンダを往動、復動又は停止状態のいずれか一に切換える第1方向切換バルブとを備えたトラクタに、トラクタ用作業機を取り付け、このトラクタ用作業機を駆動させる作業機駆動アクチュエータを作動させるための作業機用油圧をトラクタ側から取り出すトラクタからの作業機用油圧取出回路において、第1方向切換バルブと三点支持装置駆動シリンダの間の第1給排通路に第2方向切換バルブを介在させるとともに、第2方向切換バルブと作業機駆動アクチュエータを第2給排通路を介して接続し、第2方向切換バルブの選択操作により第1方向切換バルブから三点支持装置駆動シリンダへの給排系統を第1方向切換バルブから作業機駆動アクチュエータへの給排系統に切換え可能としたことを特徴とする。
【0013】
トラクタの例えば後面側に三点支持装置を介して取り付けられる耕うん機等のトラクタ後部作業機は、主に農作業に使用されるものであり、トラクタの例えば前面側に取り付けられるローダ等のトラクタ用作業機は、主に荷役、運搬作業に使用されるものであるので、両者を同時に操作する必要はない。そのため、三点支持装置駆動シリンダを往動、復動、停止状態のいずれか一つに切換える第1方向切換バルブと、作業機駆動アクチュエータを往動、復動、停止状態のいずれか一つに切換える第2方向切換バルブのうち、一方のバルブが切換操作されている状態では他方のバルブは切換操作されることはない。本発明は、第1方向切換バルブと第2方向切換バルブが同時に切換操作されないことに着目して考え出されたものであり、従来第2方向切換バルブが作業機駆動アクチュエータに対して有する機能の一部を第1方向切換バルブに持たせることを特徴とするものである。すなわち、本発明は、従来第2方向切換バルブにより行われていた作業機駆動アクチュエータへの圧油の給排のオンオフ切換操作と、作業機駆動アクチュエータの駆動方向の切換操作を第1方向切換バルブにより行うようにしたものである。そのため、第2方向切換バルブには、三点支持装置駆動シリンダへの圧油の給排系統と作業機駆動アクチュエータへの油圧の給排系統を、選択操作により切換える機能を持たせるだけで済み、これにより、第2方向切換バルブを簡易的なものに代替することが可能になる。
【0014】
また、本発明は、第1方向切換バルブと三点支持装置駆動シリンダの間の第1給排通路に第2方向切換バルブを介在させ、油圧供給源から作業機駆動アクチュエータへの給排系統の一部を油圧供給源から三点支持装置駆動シリンダへの給排系統と共有させるようにしたので配管を簡略化でき、斯かる作業機用油圧取出回路をコンパクトにすることができる。
【0015】
また、本発明は、作業機駆動アクチュエータが複数設けられる場合にも適用でき、その場合には、第2方向切換バルブを一又は複数設け、かつ複数の作業機駆動アクチュエータおよび一又は複数の第2方向切換バルブを連続的に接続し、一又は複数の第2方向切換バルブの選択操作により油圧供給源から三点支持装置駆動シリンダを含めた各作業機駆動アクチュエータへの給排系統を択一的に選択可能とした構成をとるようにすればよい。
【0016】
トラクタ用作業機としては、例えばローダを用いることができ、主にトラクタの前面側に取り付けて使用される。この場合には、作業機駆動アクチュエータと第2方向切換バルブがそれぞれ2つ設けられる。例えば、作業機駆動アクチュエータとして、ローダのリフトアームを駆動させるローダリフトシリンダと、ローダアタッチメントを駆動させるローダアタッチメント駆動シリンダを設け、一の第2方向切換バルブに一の第2給排通路を介してローダリフトシリンダを接続し、さらに一の第2方向切換バルブとローダリフトシリンダの間の一の第2給排通路に他の第2方向切換バルブを介在させるとともに、他の第2方向切換バルブとローダアタッチメント駆動シリンダを他の第2給排通路を介して接続し、他の第2方向切換バルブの選択操作により一の第2方向切換バルブからローダリフトシリンダへの給排系統を一の第2方向切換バルブからローダアタッチメント駆動シリンダへの給排系統に切換え可能とすることもできる。
【0017】
トラクタ用作業機としては、他にも例えばブーム式草刈機を用いることができ、このブーム式草刈機は、トラクタの前面側あるいは後面側に取り付けて使用される。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路によれば、作業機駆動アクチュエータの駆動方向の切換操作を第1方向切換バルブにより行うようにしたので、第2方向切換バルブを簡易的かつ安価なものに代替することが可能になる。その結果、この作業機用油圧取出回路にかかるコストを削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、上述した部材、部位と同じ作用を奏するものには同一の符号を付して説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路31を示している。この作業機用油圧取出回路31は、油圧供給源15と、第1方向切換バルブ18と、第2方向切換バルブ32と、三点支持装置駆動シリンダ33Aと、作業機駆動アクチュエータ33Bを主に備えている。また、三点支持装置駆動シリンダ33Aは、トラクタ1(図17、図18参照)の後面側に取り付けられた三点支持装置を、作業機駆動アクチュエータ33Bは、トラクタ1の他面側(この図示例では前面側に対応)に取り付けられたトラクタ用作業機をそれぞれ駆動操作するようになっている。
【0021】
トラクタ後部作業機は、この実施形態では耕うん機2であって、例えば三点支持装置を介してトラクタ1の後面側に取り付けられ、使用される。また、トラクタ用作業機は、この実施形態ではローダ5であって、例えばトラクタ1の前面側に取り付けられて使用される。
【0022】
三点支持装置駆動シリンダ33Aは、この実施形態では、三点支持装置を駆動させる複動型の三点支持装置水平制御シリンダ3と単動型の三点支持装置リフトシリンダ4で構成されており、このうち三点支持装置水平制御シリンダ3は第1給排通路34、35を介して油圧供給源15に接続されている。
【0023】
第1方向切換バルブ18は、油圧供給源15と三点支持装置水平制御シリンダ3の間の第1給排通路34、35に介在している。第1方向切換バルブ18は、この実施形態では、4ポート3位置2ソレノイド型の方向切換バルブであり、油圧供給源15側に設けた2ポートに、第1給排通路34a、35aを介して油圧供給源15を接続している。
【0024】
第2方向切換バルブ32は、第1方向切換バルブ18と三点支持装置水平制御シリンダ3の間の第1給排通路34、35に介在している。また、作業機駆動アクチュエータ33Bは、この実施形態では、複動型のリフトアーム駆動シリンダ8であり、このリフトアーム駆動シリンダ8と第2方向切換バルブ32が、第2給排通路36、37を介して接続されている。
【0025】
第2方向切換バルブ32は、この実施形態では、6ポート2位置1ソレノイド型の方向切換バルブであり、第1方向切換バルブ18側に設けた2ポートを、第1給排通路34b、35bを介して第1方向切換バルブ18の三点支持装置水平制御シリンダ3側に設けた2ポートに接続している。残りの4ポートのうち、三点支持装置水平制御シリンダ3側に設けられた2ポートは、第1給排通路34c、35cを介して三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3a、3bにそれぞれ接続されており、リフトアーム駆動シリンダ8側に設けられた2ポートは、第2給排通路36、37を介してリフトアーム駆動シリンダ8の油室8a、8bにそれぞれ接続されている。
【0026】
第1方向切換バルブ18は、ソレノイドSL1、SL2を励磁しない状態では、図示は省略するが、第1方向切換バルブ18内に配設されたスプールがスプリングの弾性復元力により中立位置A0の状態に保持される。この状態では、第1給排通路34aと第1給排通路35aが連通する一方で、第1給排通路34b、35bはそれぞれシャットされる。また、ソレノイドSL1を励磁してスプールをソレノイドSL2側に移動させた状態(位置A1の状態)では、第1給排通路34aと第1給排通路34bが、第1給排通路35aと第1給排通路35bがそれぞれ連通し、ソレノイドSL2に通電してスプールをソレノイドSL1側に移動させた状態(位置A2の状態)では、第1給排通路34aと第1給排通路35bが、第1給排通路34bと第1給排通路35aがそれぞれ連通するようになっている。
【0027】
第2方向切換バルブ32は、ソレノイドSL3を励磁しない状態では、図示は省略するが、第2方向切換バルブ32内に配設されたスプールがスプリングの弾性復元力により中立位置A0に保持される。この状態では、第1給排通路34bと第1給排通路34cが、第1給排通路35bと第1給排通路35cがそれぞれ連通し、第2給排通路36、37はそれぞれシャットされる。また、ソレノイドSL3を励磁してスプールをスプリングの弾性力に抗する向きに移動させた状態では、第1給排通路34bと第2給排通路36が、第1給排通路35bと第2給排通路37がそれぞれ連通し、第1給排通路34c、35cがそれぞれシャットされるようになっている。
【0028】
これら第1方向切換バルブ18と第2方向切換バルブ32に設けられたソレノイドSL1、SL2、SL3を操作するために、例えば図6に示すような電気回路が構成される。
【0029】
この電気回路38は、電源39と、リフトアーム駆動操作入力回路40と、入力演算回路41と、ソレノイド駆動回路42と、ソレノイドSL1と、ソレノイドSL2と、ソレノイドSL3を備えている。なお、図6中、43は三点支持装置側切換スイッチを、44は三点支持装置側制御回路をそれぞれ示す。
【0030】
リフトアーム駆動操作入力回路40には、可変抵抗器45が含まれており、可変抵抗器45の抵抗値は、例えば図18に示すローダ操作レバー30を傾倒操作することにより変動するようになっている。また、ローダ操作レバー30を傾倒操作して変動した抵抗値に対応した信号が入力演算回路41に入力されると、入力演算回路41は、入力値に対する演算結果に基づきソレノイド駆動回路42に指令信号を出す。そして、この指令信号を受けたソレノイド駆動回路42により励磁させるべきソレノイドに励磁信号が送られるようになっている。また、この実施形態では、ローダ操作レバー30は、前後2方向に傾倒操作が可能であり、例えば前方向への傾倒操作はリフトアーム6の下降動作に、後方向への傾倒操作はリフトアーム6の上昇動作にそれぞれ対応している。
【0031】
三点支持装置側切換スイッチ43は、切換レバー43aと、接点43b、43cを備えており、例えば図17に示す三点支持装置操作スイッチ29を操作して、切換レバー43aが、接点43b(接点43c)と接触することで、三点支持装置側駆動回路44を介して、ソレノイドSL1(ソレノイドSL2)を励磁するようになっている。また、この実施形態では、三点支持装置操作スイッチ29は、前後2方向に傾倒操作が可能であり、例えば前方向への傾倒操作は耕うん機2の車幅方向左側を上昇させる動作(右側を下降させる動作)に、後方向への傾倒操作は耕うん機2の車幅方向右側を上昇させる動作(左側を下降させる動作)にそれぞれ対応している。
【0032】
次に、本実施形態に係る作業機用油圧取出回路31の作動態様を説明する。
【0033】
ローダ操作レバー30および三点支持装置操作スイッチ29を前後いずれの方向にも傾倒操作していない状態では、可変抵抗器45の抵抗値が変動しないので、ソレノイドSL1、ソレノイドSL2、ソレノイドSL3はいずれも励磁されない。そのため、第1方向切換バルブ18は中立位置A0にあり、三点支持装置水平制御シリンダ3やリフトアーム駆動シリンダ8に対して圧油が給排されないようになっている。この状態では、第2方向切換バルブ32は中立位置A0にあり、第1給排通路34bと第1給排通路34cが、第1給排通路35bと第1給排通路35cがそれぞれ連通しているので、第1方向切換バルブ18から三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3aへの給油系統および三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3bから第1方向切換バルブ18への排油系統が形成されている。
【0034】
ローダ操作レバー30が傾倒していない状態で三点支持装置操作スイッチ29のみを例えば後方に傾倒操作すると、ソレノイドSL1のみが励磁され、図2に示すように、第1方向切換バルブ18が位置A1に切り替わる。このとき、第2方向切換バルブ32は中立位置A0の状態を保っている。この状態では、油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路34b、第2方向切換バルブ32、そして第1給排通路34cを経て三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3aに供給される。同時に、三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3bより排出された圧油は、第1給排通路35c、第2方向切換バルブ32、第1給排通路35b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン3cが油室3b側に押され、ピストンロッド3dが退縮する。
【0035】
三点支持装置操作スイッチ29のみを例えば前方に傾倒操作すると、ソレノイドSL2のみが励磁され、図3に示すように、第1方向切換バルブ18が位置A2に切り替わる。これに対して、第2方向切換バルブ32は中立位置A0の状態を保っている。この状態では、油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路35b、第2方向切換バルブ32、そして第1給排通路35cを経て三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3bに供給される。同時に、三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3aより排出された圧油は、第1給排通路34c、第2方向切換バルブ32、第1給排通路34b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン3cが油室3b側に押され、ピストンロッド3dが退縮する。このようにして、三点支持装置水平制御シリンダ3が伸縮作動し、耕うん機2が水平制御される。
【0036】
次に、三点支持装置操作スイッチ29を前後いずれの方向にも傾倒操作していない状態でローダ操作レバー30を後方に傾倒操作すると、リフトアーム駆動操作入力回路40に設けられた可変抵抗器45の抵抗値が例えば減少する。減少した抵抗値を基に入力演算回路41で演算が実行され、演算結果に基づきソレノイド駆動回路42から励磁させるべきソレノイドに励磁信号が送られる。この実施形態では、ソレノイドSL1とソレノイドSL3が励磁され、これにより、第1方向切換バルブ18と第2方向切換バルブ32が、図4に示すように、それぞれ位置A1の状態に切換わる。この状態では、第1給排通路34bと第2給排通路36が、第1給排通路35bと第2給排通路37がそれぞれ連通しているので、第1方向切換バルブ18からリフトアーム駆動シリンダ8の油室8aへの給油系統およびリフトアーム駆動シリンダ8の油室8bから第1方向切換バルブ18への排油系統が形成されている。
【0037】
この状態で油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路34b、第2方向切換バルブ32、そして第2給排通路36を経てリフトアーム駆動シリンダ8の油室8aに供給される。その一方で、リフトアーム駆動シリンダ8の油室8bより排出された圧油は、第2給排通路37、第2方向切換バルブ32、第1給排通路35b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン8cが油室8b側に押され、ピストンロッド8dが伸長することにより、ローダ5のリフトアーム6が上昇する。
【0038】
ローダ操作レバー30を前方に傾倒操作すると、リフトアーム駆動操作入力回路40に設けられた可変抵抗器45の抵抗値が例えば増加する。増加した抵抗値を基に入力演算回路41で演算が実行され、演算結果に基づきソレノイド駆動回路42から励磁させるべきソレノイドに励磁信号が送られる。この実施形態では、ソレノイドSL2とソレノイドSL3が励磁され、これにより、第1方向切換バルブ18が、図5に示すように、位置A2に切り替わる。その一方で、第2方向切換バルブ32は位置A1の状態を保っている。
【0039】
この状態では、油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路35b、第2方向切換バルブ32、そして第2給排通路37を経てリフトアーム駆動シリンダ8の油室8bに供給される。同時に、リフトアーム駆動シリンダ8の油室8aより排出された圧油は、第2給排通路36、第2方向切換バルブ32、第1給排通路34b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン8cが油室8a側に押され、ピストンロッド8dが退縮することにより、ローダ5のリフトアーム6が下降する。
【0040】
このように、本実施形態に係る作業機用油圧取出回路31は、第1方向切換バルブ18と三点支持装置水平制御シリンダ3を接続する第1給排通路34、35に第2方向切換バルブ32を、第1方向切換バルブ18に対して直列的に配設するとともに、第2方向切換バルブ32とリフトアーム駆動シリンダ8を第2給排通路36、37を介して接続し、リフトアーム駆動シリンダ8の往動と復動の切換操作を第1方向切換バルブ18により行うようにしたので、第2方向切換バルブ32は、三点支持装置水平制御シリンダ3への圧油の給排とリフトアーム駆動シリンダ8への圧油の給排を択一的に選択操作するだけで済む。これにより、第2方向切換バルブ32を、3位置2ソレノイド型よりも安価な2位置1ソレノイド型のもので代用することができ、この作業機用油圧取出回路31にかかるコストを低減することができる。
【0041】
また、油圧供給源15と第1方向切換バルブ18を接続する第1給排通路34a、35aおよび第1方向切換バルブ18と第2方向切換バルブ21を接続する第1給排通路34b、35bを、三点支持装置水平制御シリンダ3側の給排系統と、リフトアーム駆動シリンダ8側の給排系統とで共有することにより配管を簡略化できるので、作業機用油圧取出回路31のコンパクト化を図ることができる。
【0042】
また、第2方向切換バルブ32を、2位置1ソレノイド型とすることで、ソレノイド駆動回路42からの信号で励磁させるソレノイドの数が減少するので、斯かるソレノイド駆動回路42をより簡略化したものに置き換えることができる。これにより電気回路38を簡略化でき、コストダウンを図ることができる。
【0043】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限られるものではなく、他の実施形態を採ることもできる。
【0044】
図7は、本発明の第2実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路46を示す。この作業機用油圧取出回路46は、作業機駆動アクチュエータ33Bが複数設けられ、例えばローダのリフトアームを駆動させるリフトアーム駆動シリンダ8と、ローダアタッチメントを駆動させるローダアタッチメント駆動シリンダ9で構成されている点、第2方向切換バルブ32が複数設けられ、例えば第2方向切換バルブ32とリフトアーム駆動シリンダ8を接続する第2給排通路36、37に第2方向切換バルブ47を介在させ、第2方向切換バルブ47とローダアタッチメント駆動シリンダ9を第2給排通路48、49を介して接続している点で第1実施形態に係る作業機用油圧取出回路31と構成を異にしている。
【0045】
第2方向切換バルブ47は、この図示例では、6ポート2位置1ソレノイド型の方向切換バルブであり、第2方向切換バルブ32側に設けた2ポートを、第2給排通路36a、37aを介して第2方向切換バルブ32のリフトアーム駆動シリンダ8側に設けられた2ポートに接続している。残りの4ポートのうち、リフトアーム駆動シリンダ8側に設けられた2ポートは、第2給排通路36b、37bを介してリフトアーム駆動シリンダ8の油室8a、8bにそれぞれ接続されており、ローダアタッチメント駆動シリンダ9側に設けられた2ポートは、第2給排通路48、49を介してローダアタッチメント駆動シリンダ9の油室9a、9bにそれぞれ接続されている。
【0046】
第2方向切換バルブ47は、ソレノイドSL4を励磁しない状態では、第2方向切換バルブ32と同様に、中立位置A0に保持される。この状態では、第2給排通路36aと第2給排通路36bが、第2給排通路37aと第2給排通路37bがそれぞれ連通し、第2給排通路48、49はそれぞれシャットされる。また、ソレノイドSL4を励磁した状態では、第2給排通路36aと第2給排通路48が、第2給排通路37aと第2給排通路49がそれぞれ連通し、第2給排通路36b、37bがそれぞれシャットされるようになっている。
【0047】
これら第1方向切換バルブ18、第2方向切換バルブ32、および第2方向切換バルブ47に設けられたソレノイドSL1、SL2、SL3、SL4を操作するために、例えば図12に示すような電気回路が構成される。
【0048】
この電気回路50は、図6に示す電気回路38と比べて、ローダアタッチメント駆動操作入力回路51と、ソレノイドSL4が新たに接続されている点で図6に示す電気回路38と異なっている。ローダアタッチメント駆動操作入力回路51には、可変抵抗器52が含まれており、可変抵抗器52の抵抗値は、例えば図18に示すローダ操作レバー30を傾倒操作することにより変動するようになっている。また、可変抵抗器52の抵抗値が変動すると、入力演算回路53は、可変抵抗器52からの入力値に対する演算結果に基づき、ソレノイド駆動回路54に指令信号を出す。そして、この指令信号を受けたソレノイド駆動回路54により励磁させるべきソレノイドに励磁信号が送られるようになっている。また、この実施形態では、ローダ操作レバー30は、前後左右4方向に傾倒操作が可能であり、例えば前後方向への傾倒操作は、リフトアーム6の上昇および下降動作に、また左右方向への傾倒操作は、ローダアタッチメント7、例えばバケット等のスクイおよびダンプ動作に対応している。
【0049】
次に、本実施形態に係る作業機用油圧取出回路46の作動態様を説明する。なお、この実施形態では、主にローダ側の駆動シリンダ(リフトアーム駆動シリンダ8、アタッチメント駆動シリンダ9)の駆動操作のみを述べる。なお、三点支持装置操作スイッチ29を操作して、三点支持装置水平制御シリンダ3を駆動させる場合の作業機用油圧取出回路46の動作態様は、第2方向切換バルブ47の状態(切換位置)に関係なく第1実施形態と同様の給排経路を辿るのでここでは説明を省略する。
【0050】
ローダ操作レバー30を前後左右いずれの方向にも傾倒操作していない状態では、可変抵抗器45、52の抵抗値が変動しないので、ソレノイドSL1、ソレノイドSL2、ソレノイドSL3、ソレノイドSL4はいずれも励磁されない。そのため、第1方向切換バルブ18は、図7に示すように、中立位置A0にあり、三点支持装置水平制御シリンダ3、リフトアーム駆動シリンダ8、およびローダアタッチメント駆動シリンダ9に対して圧油が給排されないようになっている。この状態では、第2方向切換バルブ32、47はそれぞれ中立位置A0、A0にあり、第1給排通路34bと第1給排通路34c、第1給排通路35bと第1給排通路35cがそれぞれ連通している。これにより、第1方向切換バルブ18から三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3aへの給油系統および三点支持装置水平制御シリンダ3の油室3bから第1方向切換バルブ18への排油系統が形成されている。
【0051】
ローダ操作レバー30を後方に傾倒操作すると、リフトアーム駆動操作入力回路40に設けられた可変抵抗器45の抵抗値のみが例えば減少する。これによりソレノイドSL1とソレノイドSL3が励磁され、図8に示すように、第1方向切換バルブ18が位置A1に、第2方向切換バルブ32が位置A1にそれぞれ切り替わる。この状態では、第1給排通路34aと第1給排通路34b、第1給排通路35aと第2給排通路35bがそれぞれ連通し、第1給排通路34bと第2給排通路36a、第1給排通路35bと第2給排通路37aがそれぞれ連通する。また、第2方向切換バルブ47は中立位置A0を保つので、第2給排通路36aと第2給排通路36b、第2給排通路37aと第2給排通路37bがそれぞれ連通する。この結果、第1方向切換バルブ18からリフトアーム駆動シリンダ8の油室8aへの給油系統およびリフトアーム駆動シリンダ8の油室8bから第1方向切換バルブ18への排油系統が形成される。
【0052】
この状態で油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路34b、第2方向切換バルブ32、第2給排通路36a、第2方向切換バルブ47、そして第2給排通路36bを経てリフトアーム駆動シリンダ8の油室8aに供給される。その一方で、リフトアーム駆動シリンダ8の油室8bより排出された圧油は、第2給排通路37b、第2方向切換バルブ47、第2給排通路37a、第2方向切換バルブ32、第1給排通路35b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン8cが油室8b側に押され、ピストンロッド8dが伸長することにより、ローダ5のリフトアーム6が上昇する。
【0053】
ローダ操作レバー30を前方に傾倒操作すると、リフトアーム駆動操作入力回路40に設けられた可変抵抗器45の抵抗値のみが例えば増加する。これによりソレノイドSL2とソレノイドSL3が通電され、図9に示すように、第1方向切換バルブ18が位置A2に切り替わる。このとき、第2方向切換バルブ32は位置A1の状態を、第2方向切換バルブ47は中立位置A0の状態をそれぞれ保っている。
【0054】
この状態では、油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路35b、第2方向切換バルブ32、第2給排通路37a、第2方向切換バルブ47、第2給排通路37bを経てリフトアーム駆動シリンダ8の油室8bに供給される。同時に、リフトアーム駆動シリンダ8の油室8aより排出された圧油は、第2給排通路36b、第2方向切換バルブ47、第2給排通路36a、第2方向切換バルブ32、第1給排通路34b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン8cが油室8a側に押され、ピストンロッド8dが退縮することにより、ローダ5のリフトアーム6が下降する。
【0055】
ローダ操作レバー30を左方向に傾倒操作すると、ローダアタッチメント駆動操作入力回路51に設けられた可変抵抗器52の抵抗値のみが例えば減少する。これによりソレノイドSL1とソレノイドSL3、そしてソレノイドSL4が通電され、図10に示すように、第1方向切換バルブ18が位置A1に、第2方向切換バルブ47が位置A1にそれぞれ切り替わる。このとき第2方向切換バルブ32は位置A1の状態を保っている。この状態では、第1給排通路34aと第1給排通路34b、第1給排通路35aと第1給排通路35bがそれぞれ連通し、第1給排通路34bと第2給排通路36a、第1給排通路34bと第2給排通路37aがそれぞれ連通する。また、第2給排通路36aと第2給排通路48、第2給排通路37aと第2給排通路49がそれぞれ連通する。その結果、第1方向切換バルブ18からローダアタッチメント駆動シリンダ9の油室9aへの給油系統およびローダアタッチメント駆動シリンダ9の油室9bから第1方向切換バルブ18への排油系統が形成される。
【0056】
この状態で油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路34b、第2方向切換バルブ32、第2給排通路36a、第2方向切換バルブ47、そして第2給排通路48を経てローダアタッチメント駆動シリンダ9の油室9aに供給される。その一方で、ローダアタッチメント駆動シリンダ9の油室9bより排出された圧油は、第2給排通路49、第2方向切換バルブ47、第2給排通路37a、第2方向切換バルブ32、第1給排通路35b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン9cが油室9b側に押され、ピストンロッド9dが退縮することにより、ローダアタッチメント7、例えばバケットがスクイ動作を行う。
【0057】
ローダ操作レバー30を右方向に傾倒操作すると、ローダアタッチメント駆動操作入力回路51に設けられた可変抵抗器52の抵抗値のみが例えば増加する。これによりソレノイドSL2とソレノイドSL3、そしてソレノイドSL4が通電され、図11に示すように、第1方向切換バルブ18が位置A2に切り替わる一方で、第2方向切換バルブ32と第2方向切換バルブ47は、それぞれ位置A1の状態を保持している。
【0058】
この状態では、油圧供給源15から調整部16を経て送り出された圧油は、第1給排通路34a、第1方向切換バルブ18、第1給排通路35b、第2方向切換バルブ32、第2給排通路37a、第2方向切換バルブ47、そして第2給排通路49を経てローダアタッチメント駆動シリンダ9の油室9bに供給される。同時に、ローダアタッチメント駆動シリンダ9の油室9aより排出された圧油は、第2給排通路48、第2方向切換バルブ47、第2給排通路36a、第2方向切換バルブ32、第1給排通路34b、第1方向切換バルブ18、そして第1給排通路35aを経て油タンク14へドレンされる。この結果、ピストン9cが油室9a側に押され、ピストンロッド9dが伸長することにより、ローダアタッチメント7、例えばバケットがダンプ動作を行う。
【0059】
このように、本実施形態に係る作業機用油圧取出回路46は、第1方向切換バルブ18と三点支持装置水平制御シリンダ3を接続する第1給排通路34、35に第2方向切換バルブ32を、第1方向切換バルブ18に対して直列的に配設し、さらに第2方向切換バルブ32とリフトアーム駆動シリンダ8を接続する第2給排通路36、37に第2方向切換バルブ47を配設し、リフトアーム駆動シリンダ8あるいはローダアタッチメント駆動シリンダ9の往動と復動の切換操作を第1方向切換バルブ18により行うようにしたので、第2方向切換バルブ47は、リフトアーム駆動シリンダ8への圧油の給排とローダアタッチメント駆動シリンダ9への圧油の給排を択一的に選択操作するだけで済む。これにより、第2方向切換バルブ32、47を共に、3位置2ソレノイド型よりも安価な2位置1ソレノイド型のもので代用することができ、この作業機用油圧取出回路46にかかるコストを大幅に低減することができる。
【0060】
図13は、第2方向切換バルブ32と三点支持装置水平制御シリンダ3の間の第1給排通路34c、35c、および第2方向切換バルブ32とリフトアーム駆動シリンダ8の間の第2給排通路36、37にパイロットチェックバルブ55をそれぞれ介在させたトラクタからの作業機用油圧取出回路56を示している。このように構成することにより、三点支持装置水平制御シリンダ3から、あるいはリフトアーム駆動シリンダ8から第2方向切換バルブ32に向けて、圧油が所期の油圧給排経路を逆流するのを完全に防止することができるので、例えば各駆動シリンダにより駆動される作業機(ローダ5等)が、停止状態において自重で、あるいは作業対象物の重量により下降するのをふせぐことができる。さらに、図示は省略するが、第2方向切換バルブ47とローダアタッチメント駆動シリンダ9の間の第2給排通路48、49にパイロットチェックバルブ55を介在させることも可能である。
【0061】
プロポーションタイプのソレノイドであれば、可変抵抗器と組み合わせて電気回路を構成することで、各シリンダの速度調整が可能となるが、簡易的なもので速度調整を必要としない場合には、例えば図14に示すように、可変抵抗器45、52を機械的な切換スイッチ57、58に置き換えることもできる。これにより、入力演算回路53をより簡略化したものに置き換えることができ、電気回路のさらなる簡略化、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0062】
前述の実施形態では、三点支持装置リフトシリンダ4は単動型であったが、この三点支持装置リフトシリンダ4を複動型とし、この三点支持装置リフトシリンダ4を往動、復動又は停止状態のいずれか一つに切換可能な方向切換バルブを設けた場合には、この方向切換バルブと三点支持装置リフトシリンダを接続する給排通路に第2方向切換バルブ32を介在させることができ、前述の実施形態と同様にコスト低減を図ることができる。また、前述の実施形態では複動型であったローダ側の駆動シリンダ(リフトアーム駆動シリンダ8やローダアタッチメント駆動シリンダ9)を単動型とすれば、方向切換バルブと単動型の三点支持装置リフトシリンダ4とを接続する給排通路に第2方向切換バルブ32を介在させることもでき、前述の実施形態と同様にコスト低減を図ることができる。なお、第2方向切換バルブ32を配設できる箇所は、前述の箇所に限定されるものではなく、リフトアーム駆動シリンダ8やローダアタッチメント駆動シリンダ9と同時に駆動させないシリンダおよびそのシリンダの駆動状態を切換える3位置2ソレノイドバルブである限り、任意のシリンダと方向切換バルブとの間に介設させることができる。
【0063】
前述の各駆動シリンダおよび各方向切換バルブ間に介設する第2方向切換バルブ32はスプールを電気的に駆動する電磁バルブであったが、手動バルブに置き換えることもでき、これによれば、方向切換バルブ自体のコストダウン、電気回路の更なる簡略化など、大幅なコストダウンを図ることができる。
【0064】
以上、ローダ5をトラクタ1の前面側に取り付けて使用する場合について説明したが、本発明は、この使用形態に限られるものではない。例えば図15に示すように、トラクタ1の前面側にブーム式草刈機5aを取り付けた状態で使用する場合にも、本発明を適用することができる。あるいは、図16に示すように、トラクタ1の後面側にブーム式草刈機5aを取り付けた状態で使用する場合にも、同様に本発明を適用することができる。また、この場合には、作業機駆動アクチュエータ33Bとして、油圧シリンダの他に、例えば油圧モータ等を使用することもできる。なお、この場合には、トラクタ1の後面側に取り付けられたブーム式草刈機5aがトラクタ用作業機に対応する。
【0065】
このように、本発明は、特にローダ5やブーム式草刈機5aに限定されることなく、油圧取出回路からの油圧取出しにより駆動するシリンダを備えたものである限り、全てのトラクタ用作業機に適用することが可能である。
【0066】
また、上記第1、第2実施形態では、ローダ5等のトラクタ用作業機に作業機駆動アクチュエータ33Bを1つ、あるいは2つ設けた場合を説明したが、本発明は、3つ以上の作業機駆動アクチュエータ33Bを備えたトラクタ用作業機についても、もちろん適用可能である。その場合には、作業機駆動アクチュエータ33Bと同数の第2方向切換バルブ32、47を設けるようにすればよい。あるいは、図示は省略するが、2以上の第2方向切換バルブ32、47を1つに統合した多連型の方向切換バルブを使用することもでき、この場合には、複数の作動機駆動アクチュエータ33Bに対して、1又は上記複数の作業機駆動アクチュエータ33Bの数より少数の多連型方向切換バルブを設けるようにすればよい。もちろん、上記多連型の方向切換バルブと第2方向切換バルブ32、47を作業機駆動アクチュエータ33Bの数に応じて適宜組み合わせて使用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路を示す図。
【図2】第1実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図3】第1実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図4】第1実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図5】第1実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図6】第1実施形態に係るトラクタの電気回路を示す図。
【図7】第2実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路を示す図。
【図8】第2実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図9】第2実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図10】第2実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図11】第2実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図12】第2実施形態に係るトラクタの電気回路を示す図。
【図13】第1実施形態に係るトラクタからの作業機用油圧取出回路の変形例を示す図。
【図14】第2実施形態に係るトラクタの電気回路の変形例を示す図。
【図15】前面側にブーム式草刈機を取り付けたトラクタの側面図。
【図16】後面側にブーム式草刈機を取り付けたトラクタの側面図。
【図17】後面側に耕うん機を取り付けたトラクタの側面図。
【図18】前面側にローダを取り付けたトラクタの側面図。
【図19】従来のトラクタからの作業機用油圧取出回路を示す図。
【図20】従来のトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【図21】従来のトラクタからの作業機用油圧取出回路の動作態様を示す図。
【符号の説明】
【0068】
1 トラクタ
2 耕うん機
3 三点支持装置水平制御シリンダ
3a、3b 油室
4 三点支持装置リフトシリンダ
5 ローダ
5a ブーム式草刈機
6 リフトアーム
7 ローダアタッチメント
8 リフトアーム駆動シリンダ
8a、8b 油室
9 ローダアタッチメント駆動シリンダ
9a、9b 油室
11、31、46、56 作業機用油圧取出回路
13 油圧ポンプ
14 油タンク
15 油圧供給源
18 第1方向切換バルブ
29 三点支持装置操作スイッチ
30 ローダ操作レバー
32、47 第2方向切換バルブ
33A 三点支持装置駆動シリンダ
33B 作業機駆動アクチュエータ
34、34a、34b、34c、35、35a、35b、35c 第1給排通路
36、36a、36b、37、37a、37b、48、49 第2給排通路
38、50 電気回路
40 リフトアーム駆動操作入力回路
41、53 入力演算回路
42、54 ソレノイド駆動回路
43 三点支持装置側切換スイッチ
SL1、SL2、SL3、SL4 ソレノイド
【出願人】 【識別番号】000177184
【氏名又は名称】三陽機器株式会社
【住所又は居所】岡山県浅口郡里庄町大字新庄3858番地
【出願日】 平成16年4月9日(2004.4.9)
【代理人】 【識別番号】100064584
【弁理士】
【氏名又は名称】江原 省吾

【識別番号】100093997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀佳

【識別番号】100101616
【弁理士】
【氏名又は名称】白石 吉之

【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦

【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛

【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭

【公開番号】 特開2005−295870(P2005−295870A)
【公開日】 平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願番号】 特願2004−115823(P2004−115823)