| 【発明の名称】 |
圃場用運搬装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】河野 正之 【住所又は居所】香川県高松市成合町1474−1 河野商興有限会社内
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構造で容易且つ安価に実施できると共に、圃場内で簡便に使用できるようにする。
【解決手段】圃場走行車1の車体4の後方に配置された被運搬物X積載用の荷台6と、車体4から後方へと上下揺動自在に突出し且つ荷台6をその下側で横軸7廻りに回動自在に支持する昇降アーム8と、車体4から後方へと上下揺動自在に突出する牽制杆9と、昇降アーム8を昇降させる駆動シリンダ10と、牽制杆9との協働動作により、荷台6をダンプ位置A側に上昇させたときに荷台6を横軸7廻りにダンプ動作させ且つダンプ位置A側よりも下側で荷台6を略水平に制御する姿勢制御機構11とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圃場走行車(1)の車体(4)の後方に配置された被運搬物積載用の荷台(6)と、前記車体(4)から後方へと上下揺動自在に突出し且つ前記荷台(6)をその下側で横軸(7)廻りに回動自在に支持する昇降アーム(8)と、前記車体(4)から後方へと上下揺動自在に突出する牽制杆(9)と、前記昇降アーム(8)を昇降させる駆動シリンダ(10)と、前記牽制杆(9)との協働動作により、前記荷台(6)をダンプ位置(A)側に上昇させたときに前記荷台(6)を前記横軸(7)廻りにダンプ動作させ且つ前記ダンプ位置(A)側よりも下側で前記荷台(6)を略水平に制御する姿勢制御機構(11)とを備えたことを特徴とする圃場用運搬装置。 【請求項2】 前記姿勢制御機構(11)は、前後方向の長孔(30)が形成され且つ前記横軸(7)廻りに前記荷台(6)と一体に回動する姿勢制御板(31)と、前記牽制杆(9)の後端側に設けられ且つ前記長孔(30)に前後方向に摺動自在に嵌合する突起部(32)とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の圃場用運搬装置。 【請求項3】 前記荷台(6)が被運搬物(X)を積載する積載位置(B)側、及び前記積載位置(B)よりも上の運搬位置(C)側にある場合に、前記被運搬物(X)の積載状態での前記荷台(6)側の重心(g)が前記横軸(7)の鉛直線(L)よりも前側にあり、前記運搬位置(C)よりも下側では前記荷台(6)の前部側が前記昇降アーム(8)上に当接するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の圃場用運搬装置。 【請求項4】 前記牽制杆(9)及び姿勢制御機構(11)は、前記昇降アーム(8)の昇降時の協働動作により、前記運搬位置(C)側では前記荷台(6)が略水平状態となり、前記ダンプ位置(A)側では前記荷台(6)が上昇時にダンプ方向に、下降時に反ダンプ方向に夫々前記横軸(7)廻りに回動するようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の圃場用運搬装置。 【請求項5】 前記荷台(6)の下側の左右両側に配置された固定ブラケット(14)と、該固定ブラケット(14)間に配置された前記昇降アーム(8)とを前記横軸(7)を介して枢着すると共に、前記荷台(6)に対して前記横軸(7)廻りに角度調整自在に前記姿勢制御板(31)を設けたことを特徴とする請求項2に記載の圃場用運搬装置。 【請求項6】 前記横軸(7)廻りに前記姿勢制御板(31)と一体に回動する調整アーム(33)を設け、該調整アーム(33)を前記荷台(6)の下側の調整ブラケット(15)に角度調整可能に固定したことを特徴とする請求項5に記載の圃場用運搬装置。 【請求項7】 前記荷台(6)の下方で前記横軸(7)の前側近傍に左右方向に長い整地板(12)を配置し、該整地板(12)を前記昇降アーム(8)に上下調整自在に取り付けたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の圃場用運搬装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、圃場内で土その他の被運搬物を運搬する場合に使用する圃場用運搬装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 トラクタに装着されたロータリ装置により水田等の圃場を耕耘する耕耘作業において、圃場の隅等でロータリ装置を上昇させて作業を終了する場合に、ロータリ装置の上昇跡に耕耘爪の回転軌跡に対応する凹部ができるため、耕耘後にその凹部を埋め戻して全体が略水平となるように整地する必要がある。 【0003】 この埋め戻しに際しては、従来、鍬、スコップ等で周辺の土を凹部側へと移動させながら整地したり、一輪車で凹部又はその近辺まで土を運搬して、その後に鍬等で整地したりする方法を採っている。 【0004】 また圃場用運搬装置には、一輪車等の他に、トラクタの後部に三点リンク機構を介して昇降自在に取り付け枠を装着し、この取り付け枠に横軸廻りに回動自在に土運搬台を枢支しておき、その土運搬台に土を積載して運搬し、土運搬台の土を排出する際に、トラクタの運転席側からのレバー操作で取り付け枠に対する土運搬台のロックを解除して、土運搬台を横軸廻りに回動させるようにしたものがある(特許文献1)。 【特許文献1】特開平5−106235号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 従来の鍬、スコップ等による圃場内での土の移動、或いは一輪車を利用しての土の移動は非常な重労働であり、しかも作業能率が著しく低下するという問題がある。 【0006】 これに比較して圃場用運搬装置を使用する場合には、トラクタ側に搭乗した状態で作業ができるため、一輪車等に比較して容易に作業を行える利点がある。しかし、従来の圃場用運搬装置は、トラクタの三点リンクに装着される取り付け枠と、この取り付け枠に枢着された土運搬台とを備えたものであって、装置全体が非常に大型であるため、圃場内で簡便に使用することができず、またトラクタ側からのレバー操作で土運搬台の取り付け枠に対するロックを解除可能にする等、構造的に非常に複雑になるという欠点がある。 【0007】 本発明は、かかる従来の課題に鑑み、簡単な構造で容易且つ安価に実施できると共に、圃場内で簡便に使用できる圃場用運搬装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明に係る圃場用運搬装置は、圃場走行車1の車体4の後方に配置された被運搬物X積載用の荷台6と、前記車体4から後方へと上下揺動自在に突出し且つ前記荷台6をその下側で横軸7廻りに回動自在に支持する昇降アーム8と、前記車体4から後方へと上下揺動自在に突出する牽制杆9と、前記昇降アーム8を昇降させる駆動シリンダ10と、前記牽制杆9との協働動作により、前記荷台6をダンプ位置A側に上昇させたときに前記荷台6を前記横軸7廻りにダンプ動作させ且つ前記ダンプ位置A側よりも下側で前記荷台6を略水平に制御する姿勢制御機構11とを備えている。 【0009】 前記姿勢制御機構11は、前後方向の長孔30が形成され且つ前記横軸7廻りに前記荷台6と一体に回動する姿勢制御板31と、前記牽制杆9の後端側に設けられ且つ前記長孔30に前後方向に摺動自在に嵌合する突起部32とを備えても良い。 【0010】 前記荷台6が被運搬物Xを積載する積載位置B側、及び前記積載位置Bよりも上の運搬位置C側にある場合には、前記被運搬物Xの積載状態での前記荷台6側の重心gが前記横軸7の鉛直線Lよりも前側にあり、前記運搬位置Cよりも下側では前記荷台6の前部側が前記昇降アーム8上に当接するようにしても良い。 【0011】 前記牽制杆9及び姿勢制御機構11は、前記昇降アーム8の昇降時の協働動作により、前記運搬位置C側では前記荷台6が略水平状態となり、前記ダンプ位置A側では前記荷台6が上昇時にダンプ方向に、下降時に反ダンプ方向に夫々前記横軸7廻りに回動するようにしても良い。前記荷台6の下側の左右両側に配置された固定ブラケット14と、該固定ブラケット14間に配置された前記昇降アーム8とを前記横軸7を介して枢着すると共に、前記荷台6に対して前記横軸7廻りに角度調整自在に前記姿勢制御板31を設けても良い。 【0012】 前記横軸7廻りに前記姿勢制御板31と一体に回動する調整アーム33を設け、該調整アーム33を前記荷台6の下側の調整ブラケット15に角度調整可能に固定しても良い。前記荷台6の下方で前記横軸7の前側近傍に左右方向に長い整地板12を配置し、該整地板12を前記昇降アーム8に上下調整自在に取り付けても良い。 【発明の効果】 【0013】 本発明によれば、装置全体が簡単な構造であって容易且つ安価に実施できると共に、圃場内の土の運搬等に簡便に使用できる利点がある。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、本発明の各実施例を図面に基づいて詳述する。図1〜図8は乗用田植機の本体を圃場走行車として利用した圃場用運搬装置、取り分け圃場内での土の運搬と圃場の整地とを行えるようにした圃場用運搬・整地装置の第1の実施例を例示する。 【0015】 図1〜図3において、1は圃場走行車で、乗用田植機の本体を利用している。この圃場走行車1は、左右一対の前輪2及び後輪3を有し、オペレータが車体4上の座席5に搭乗して操縦できるようになっている。圃場走行車1は乗用田植機の本体以外の車輛でも良いし、クローラ式走行装置を備えたものでも良い。 【0016】 車体4の後方には、土等の被運搬物Xを積載して運搬する荷台6が配置されると共に、車体4から後方へと上下揺動自在に突出し且つ荷台6をその下側で横軸7廻りに回動自在に枢支する昇降アーム8と、車体4から後方に上下揺動自在に突出する牽制杆9と、昇降アーム8を昇降させる駆動シリンダ10と、牽制杆9との協働動作により、荷台6をダンプ位置A側に上昇させたときに荷台6を横軸7廻りにダンプ動作させ且つダンプ位置Aよりも下側で荷台6を略水平に制御する姿勢制御機構11とを備え、荷台6に土等の被運搬物Xを積載して運搬できるようになっている。また荷台6の下方には、横軸7の前側近傍に配置された左右方向に長い整地板12が昇降アーム8に上下調整自在に取り付けられている。 【0017】 荷台6は平面視略矩形状のトレー等により構成され、後下がりにダンプ動作して土を排出できるように、その底壁13の後部側に傾斜部13aが設けられている。荷台6の底壁13の下側には、空状態及び被運搬物Xの積載状態での荷台6側の重心gよりも後方で下方に突出する左右一対の固定ブラケット14と、荷台6の前部の左右一側で下方に突出する調整ブラケット15とが設けられている。 【0018】 左右の固定ブラケット14間には、その略中央に昇降アーム8の後端部が配置され、この各固定ブラケット14と昇降アーム8とに跨がって、荷台6を回動自在に枢支する横軸7が挿通されている。なお、荷台6の下面には補強板6aが装着され、この補強板6aに固定ブラケット14、調整ブラケット15が固定されている。 【0019】 荷台6側の重心gの位置は、図4に示すように荷台6がダンプ位置A側のダンプ開始位置Eよりも下側にあるとき、即ち荷台6が被運搬物Xを積載する積載位置B側、及びこの積載位置Bよりも上の運搬位置C側の近辺にあるときに、横軸7の鉛直線L上よりも前側となるように設定されている。 【0020】 昇降アーム8の全昇降範囲の内、図4に示すように上昇時に荷台6が横軸7廻りに回動を開始する回動開始位置Dから下側の積載位置Bを含む範囲が、牽制杆9と姿勢制御機構11との協働動作による荷台6の姿勢制御を行わない非姿勢制御域Gとなり、回動開始位置Dから上側の範囲が、牽制杆9と姿勢制御機構11との協働動作による荷台6の姿勢制御を行う姿勢制御域Hとなっている。 【0021】 非姿勢制御域Gでは、荷台6はその前部側が昇降アーム8に上側から当接して昇降アーム8上に乗った状態となっており、言わば昇降アーム8により下側から受けられている。姿勢制御域Hでは、牽制杆9及び姿勢制御機構11の協働動作により、上昇時に荷台6を横軸7廻りに前上がり(後下がり)に回動させ、下降時に横軸7廻りに前下がり(後上がり)に回動させることによって、運搬位置C側で荷台6が略水平状態となり、またダンプ位置A側で荷台6が上昇時に後下がりのダンプ方向に、下降時に後上がりの反ダンプ方向に夫々横軸7廻りに回動するようにしている。 【0022】 車体4の後部には、車体4の後部両側の縦枠4a等を介して左右一対の支持枠16が装着され、この支持枠16を介して昇降アーム8、駆動シリンダ10、牽制杆9等の前端部が車体4側に枢支されている。各支持枠16は上下両側から内側へと屈曲する屈曲部16a,16bを有し、その上端部間に昇降アーム8の前端部が横方向の第1固定枢軸17により上下揺動自在に枢支され、前端下部間に駆動シリンダ10が横方向の連結軸18により枢支されている。また一方の支持枠16には、中間部の外側に第2固定枢軸19が設けられ、この第2固定枢軸19により牽制杆9の前端部が上下揺動自在に枢支されている。なお、昇降アーム8の両支持枠16に対する取り付け幅は、駆動シリンダ10の取り付け幅よりも広くなっている。 【0023】 昇降アーム8は、車体4の左右方向の略中央から後方に突出して配置され、その前端側が第1固定枢軸17を介して支持枠16に上下揺動自在に枢着されている。駆動シリンダ10は昇降アーム8を第1固定枢軸17廻りに昇降方向に駆動するためのもので、単動又は複動式の圧シリンダにより構成されている。そして、駆動シリンダ10は車体4の下側に配置され、その前端部が支持枠16の前端下部に、後端部が昇降アーム8の前端側下部に夫々連結軸18,24により枢支されている。 【0024】 昇降アーム8は、長尺の第1部材20と、第1部材20の前後方向の中央よりも前側に固定され且つ下方に突出する左右一対の三角板状のブラケット22と、第1部材20の後端部両側に配置され且つ横方向の連結軸29で連結された左右一対の第3部材23と、第3部材23の外側で前後方向に配置され且つブラケット22の下端部と第3部材23の前端部とに連結軸24,25で夫々連結された左右一対の第2部材26とを備え、第1部材20の後端部で荷台6の前部側の当接部6bを受けるようになっている。なお、荷台6の当接部6b、昇降アーム8の一方又は双方に緩衝材を装着しても良い。 【0025】 第1部材20は昇降アーム8の車体4に対する取り付け幅を大きくすべく前端部両側に幅決めカラー27が固定され、この幅決めカラー27側に第1固定枢軸17が貫通している。左右一対のブラケット22の下端部間には駆動シリンダ10のロッド側が配置され、また一対のブラケット22の外側にはカラー28等を介して左右一対の第2部材26が配置され、これらブラケット22、駆動シリンダ10、第2部材26に跨がって連結軸24が着脱自在に挿通されている。 【0026】 第3部材23は荷台6の下側で第1部材20の両側に前後方向に2本あり、その中央部近傍が第1部材20に連結軸29により連結されている。第2部材26は各第3部材23の外側にあり、第1部材20と第3部材23とが上側で鈍角状となるように、その後端部が第3部材23の前端部に左右2本の連結軸25により着脱自在に連結されている。なお、第1部材20と第3部材23とが荷台6の下側で鈍角状であるため、積載位置Bでの荷台6の地上高が低くなっている。 【0027】 第1部材20、第2部材26、第3部材23は、真っ直ぐな角パイプ等の中空材により構成されている。また昇降アーム8は第1部材20、第2部材26、第3部材23、ブラケット22に代えて一体構造物を使用しても良い。第1部材20と幅決めカラー27は別体でも良い。昇降アーム8はその第3部材23が横軸7を介して荷台6側に相対回動自在に枢着されている。 【0028】 牽制杆9は昇降アーム8の下側の一側に前後方向に配置され、前端部が第1固定枢軸17の下方に配置された第2固定枢軸19により上下揺動自在に枢着されている。姿勢制御機構11は、横軸7よりも下側に前後方向の長孔30が形成され且つ横軸7廻りに荷台6と一体に回動する姿勢制御板31と、牽制杆9の後端側に設けられ且つ長孔30に前後方向に摺動自在に嵌合する突起部32とを備えている。 【0029】 突起部32はピン状であって、角パイプ等の中空材により構成された牽制杆9の後端部から横方向の外側に突出している。そして、突起部32は、荷台6側の重心gが横軸7よりも前側にあるときに長孔30の前端側に、横軸7よりも後側にあるときに長孔30の後端側に夫々係合するようになっている。長孔30は積載位置B側で後端側に突起部32が位置し、上昇時に荷台6の当接部6bが昇降アーム8から離れる回動開始位置Dから上の運搬位置C側では突起部32が前端部側に係合し、更にダンプ位置A側での下降時に突起部32が後端部側に係合する程度の長さになっている。 【0030】 従って、荷台6は空状態、被運搬物Xの積載状態の如何に拘わらず、積載位置Bから回動開始位置Dまでの非姿勢制御域Gでは、横軸7と当接部6bとを介して昇降アーム8により支持される。そして、回動開始位置Dよりも上の姿勢制御域Hでは、荷台6は長孔30の前端側及び後端側に係合した場合の牽制杆9と姿勢制御機構11との協働動作により、運搬位置C側で略水平状態となり、またダンプ位置A側での上昇時にダンプ方向に、下降時に反ダンプ方向に夫々横軸7廻りに回動する。 【0031】 姿勢制御板31は下部が前側に屈曲する側面視略L字状であって、上部側の連結パイプ34を介してその内側に調整アーム33の後端部に一体に連結されている。牽制杆9は姿勢制御板31と調整アーム33との間に配置されている。姿勢制御板31、連結パイプ34、調整アーム33には横軸7が挿通されている。横軸7には第3部材23と固定ブラケット14との間、第3部材23間、一方の固定ブラケット14と調整アーム33との間にカラー35〜37が套嵌されている。 【0032】 調整アーム33は長孔30と略平行であり、荷台6の下側の調整ブラケット15に調整リンク38を介して角度調整可能に固定されている。従って、姿勢制御板31は荷台6に対して横軸7廻りに角度調整自在である。即ち調整ブラケット15、調整アーム33は、その対向端部側に長手方向に複数の調整孔39,40を、調整リンク38は両端に調整孔41,42を夫々有し、調整ブラケット15、調整アーム33の複数の調整孔39,40の内、調整リンク38の各調整孔41,42に対応する調整孔39,40を固定枢軸17,19の高さ等に応じて選択し、それらを連結ピン43,44で連結することにより、姿勢制御板31を横軸7廻りに角度調整するようになっている。 【0033】 昇降アーム8の後部には、左右の第3部材23間に支持筒体45が溶接等で固定され、この支持筒体45に整地板12の取り付け杆46が上下調整自在に挿通されている。支持筒体45の下端部には取り付け孔47が、取り付け杆46には上下方向に複数個の調整孔48が夫々形成され、調整孔48の何れかを取り付け孔47に合わせて取り付けピン49を挿入することにより、取り付け杆46を支持筒体45に固定するようになっている。整地板12の左右方向の長さは、左右の後輪3の外側面間の幅よりも大である。 【0034】 次に圃場内における土の運搬作業、及びその後の整地作業について説明する。荷台6に土を積載する場合には、図1に示すように、整地板12が地面に接地する積載位置Bまで荷台6を降ろし、その状態で荷台6に土を積載する。このように整地板12を接地させた状態で荷台6に土を積載すれば、整地板12を荷台6のスタンドとして利用でき、整地板12を地面から浮上させた状態で積載する場合に比較して、土を荷台6に投入するときの車体4側への衝撃等を極力緩和でき、しかも荷台6の位置も安定して容易に作業を行える。 【0035】 また荷台6が積載位置Bにある場合には、荷台6の重心gが横軸7の鉛直線Lよりも前にあり、荷台6が前側に回動して、その前部の当接部6bが昇降アーム8の上面に当接している。従って、荷台6に土を積載するに当たっては、土を含む荷台6の重心gが横軸7の鉛直線Lよりも後側とならないように積載すれば良く、荷台6を図1の状態で安定的に維持できる。そして、荷台6上に所定量の土を積載した後、駆動シリンダ10により昇降アーム8を第1固定枢軸17廻りに上昇方向へと回動させて、荷台6の上昇を開始する。 【0036】 積載位置Bから回動開始位置Dまで上昇する間は、荷台6は図5に示すようにその当接部6bが昇降アーム8に当接して前下りになった状態のままで、全体として昇降アーム8と一体に後ろ上がりに上昇する。これによって、荷台6上の土は上昇開始時の衝撃等によって前側へと移動して、荷台6上の適正な位置に止まる。このため荷台6上からの土のこぼれ等を防止できる。 【0037】 また上昇時に昇降アーム8は第1固定枢軸17廻りに回動し、牽制杆9は第2固定枢軸19廻りに回動するが、荷台6が積載位置Bから回動開始位置Dまで上昇する間に突起部32が長孔30の前端側へと移動する(図5参照)だけであり、荷台6の姿勢制御は行われない。 【0038】 この回動開始位置Dから更に上昇すれば、突起部32が長孔30の前端側に係合しているため、上昇に伴って牽制杆9の牽制作用により、姿勢制御板31と荷台6が横軸7廻りに前上がりに反時計方向に回動を開始する。そして、荷台6が運搬位置Cまで上昇したときには、荷台6は図6に示すようにその前側が横軸7廻りに上昇して略水平状になる。このため運搬中の土のこぼれ等を極力防止できる。 【0039】 荷台6を運搬位置Cに上昇させた後、埋め戻すべき所定場所まで土を運搬する。そして、その後、駆動シリンダ10により昇降アーム8をダンプ位置A側へと更に上昇させると、荷台6が横軸7廻りに後下がりに回動するダンプ動作を行い、その中の土を投下できる。この場合、昇降アーム8が上昇すると、牽制杆9、突起部32を介して姿勢制御板31が横軸7廻りに反時計方向へと回動して荷台6が後方へと回動するため、土を含む荷台6側の重心gが徐々に後方へと移動する。そして、ダンプ開始位置Eでは、土を含む荷台6側の重心gが横軸7の鉛直線L上よりも後側へと移動する。 【0040】 荷台6側の重心gが横軸7の鉛直線Lよりも後方へと移動すると、長孔30内で突起部32が相対的に摺動して荷台6の牽制が解除されるため、昇降アーム8の上昇に伴って荷台6が横軸7廻りに後下がり方向へと反時計方向に急激に回動するダンプ動作を行う。従って、荷台6を図7に示す回動開始位置Dから更に上昇させて行けば、図8に投下終了位置Fの状態を示すように、荷台6は横軸7廻りに後下がりに大きく回動し、これによって荷台6内の土を地面上に投下できる。 【0041】 荷台6の土を投下した後は、駆動シリンダ10の収縮により昇降アーム8を下降させて行けば、突起部32が長孔30の後端側に係合するため、姿勢制御板31と荷台6とが横軸7廻りに反ダンプ方向(時計方向)へと一体に回動して、荷台6を運搬位置C、積載位置B等で所定姿勢に戻すことができる。 【0042】 地面を略水平状に整地する場合には、図1、図2に示すように整地板12の下端を接地させた状態で、整地板12を牽引する。昇降アーム8が第1固定枢軸17廻りに上下に揺動するため、整地板12が適正角度で地面に接地するように、整地板12を適正高さに調整する。なお、地面が硬くて整地板12が浮き上がるような場合には、荷台6上に適当量の土等を積載して整地板12を地面側に押し付けても良い。 【0043】 この実施例では、昇降アーム8、駆動シリンダ10、牽制杆9、姿勢制御機構11等を備え、これらで荷台6の昇降、ダンプ動作等を行わせるようにしているので、簡単な構造で容易且つ安価に実施できると共に、圃場内での土等の運搬に簡便に使用できる利点がある。特に駆動シリンダ10で昇降アーム8を上昇、下降させるだけで荷台6がダンプ方向、反ダンプ方向に回動するため、駆動シリンダ10を圃場走行車1側で操作すれば良く、非常に簡便に使用できる。 【0044】 姿勢制御機構11は、前後方向の長孔30が形成され且つ横軸7廻りに荷台6と一体に回動する姿勢制御板31と、牽制杆9の後端側に設けられ且つ長孔30に前後方向に摺動自在に嵌合する突起部32とを備えた構成であって、複雑な電気的制御手段等を採用していないので、簡単な構造で耐久性を確保しながらも容易に実施できる。 【0045】 また被運搬物Xの積載状態での荷台6側の重心gは、荷台6が被運搬物Xを積載する積載位置B側、及び積載位置Bよりも上の運搬位置C側にあるときに横軸7の鉛直線Lよりも前側にあり、運搬位置Cよりも下側では荷台6の前部側が昇降アーム8上に当接するようにしているので、荷台6が不測に後方に回動するようなことがなく、荷台6の安定性が向上する。 【0046】 牽制杆9及び姿勢制御機構11は、昇降アーム8の昇降時の協働動作により、運搬位置C側では荷台6が略水平状態となり、ダンプ位置A側では荷台6が上昇時にダンプ方向に、下降時に反ダンプ方向に夫々横軸7廻りに回動するようにしているので、被運搬物Xのこぼれ等を防止できると共に、荷台6の動作をスムーズにできる。 【0047】 荷台6の下側の左右両側に配置された固定ブラケット14と、固定ブラケット14間に配置された昇降アーム8とを横軸7を介して枢着すると共に、荷台6に対して横軸7廻りに角度調整自在に姿勢制御板31を設けることにより、取り付け条件の異なる車体4に対しても容易に即応できる。また横軸7廻りに姿勢制御板31と一体に回動する調整アーム33を設け、調整アーム33を荷台6の下側に固定の調整ブラケット15に角度調整可能に固定することによって、簡単な構造で姿勢制御板31の角度調整が可能である。 【0048】 荷台6がダンプ動作したときの衝撃等によって、突起部32が横軸7と第2固定枢軸19とを結ぶ線分上よりも上側へ超えた場合には、逆折れ状態になって、昇降アーム8を下降させても荷台6が戻らないことになる。従って、図8に仮想線で示すように、荷台6側と牽制杆9(又は昇降アーム8)との間に、荷台6を横軸7廻りに反ダンプ方向に付勢する付勢手段50を設けても良い。この付勢手段50は鎖等の索状体51と引っ張りバネ52とを備え、荷台6の前部側、例えば調整アーム33(又は調整ブラケット15)と牽制杆9(又は昇降アーム8)の中間部との間に介在している。なお、付勢手段50はつるまきバネ等により構成して、横軸7に套嵌しても良い。 【0049】 図9、図10は本発明の第2の実施例を例示する。この実施例では、牽制杆9の左右両側に姿勢制御板31が配置され、この各姿勢制御板31に長孔30が形成されている。突起部32は牽制杆9の後端部に左右方向の両側に設けられている。このようにすれば、牽制杆9の両側で突起部32が長孔30に嵌合するため、突起部32の損傷を極力防止できる。一方の姿勢制御板31は調整アーム33と一体か、又は調整アーム33に固定されている。 【0050】 図11、図12は本発明の第3の実施例を例示する。この実施例では、姿勢制御板31の長孔30の前側(又は後側)に、その長孔30の長手方向に沿ってストッパー53が調整自在に設けられている。ストッパー53はボルト等のネジからなり、姿勢制御板31側の雌ネジ体54に長孔30の長手方向に進退自在に螺合され、ロックナット55で固定されている。このようにすれば、姿勢制御機構11側での微調整が可能である。なお、同様のストッパー53を長孔30の前後両側に設けても良い。 【0051】 以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明は各実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、実施例では、複数の部材を組み合わせて昇降アーム8を構成しているが、一体構造でも良い。荷台6の前部を昇降アーム8に当接する場合、昇降アーム8側に突出部を設けて、その突出部に荷台6が当接するようにしても良い。 【0052】 昇降アーム8、牽制杆9、駆動シリンダ10は、車体4側の固定枢軸17,19等に枢着しても良い。姿勢制御板31はネジ等で荷台6に対して横軸7廻りに角度調整可能に設けても良い。牽制杆9、姿勢制御機構11は、昇降アーム8を挟んで左右両側に設けても良い。昇降アーム8は左右に一対設けても良い。また実施例では、各部材相互の連結、固定等に軸を使用しているが、その各軸は夫々挿脱自在であり、各部材相互はその軸の挿脱により着脱自在である。 【0053】 この運搬装置は、主として圃場内で使用するが、圃場以外の場所で使用することも可能である。また土以外の被運搬物Xを運搬することも可能である。その場合、荷台61は運搬する被運搬物Xに応じて適宜形状、構造にすれば良い。 【図面の簡単な説明】 【0054】 【図1】本発明の第1の実施例を示す圃場用運搬装置の側面図である。 【図2】本発明の第1の実施例を示す圃場用運搬装置の要部の背面図である。 【図3】本発明の第1の実施例を示す圃場用運搬装置の要部の分解斜視図である。 【図4】本発明の第1の実施例を示す昇降範囲の説明図である。 【図5】本発明の第1の実施例を示す上昇開始状態の側面図である。 【図6】本発明の第1の実施例を示す運搬状態の側面図である。 【図7】本発明の第1の実施例を示すダンプ開始状態の側面図である。 【図8】本発明の第1の実施例を示す投下終了状態の側面図である。 【図9】本発明の第2の実施例を示す要部の拡大背面図である。 【図10】本発明の第2の実施例を示す要部の分解斜視図である。 【図11】本発明の第3の実施例を示す要部の拡大側面図である。 【図12】本発明の第3の実施例を示す要部の拡大平面図である。 【符号の説明】 【0055】 1 圃場走行車 4 車体 6 荷台 7 横軸 8 昇降アーム 9 牽制杆 10 駆動シリンダ 11 姿勢制御機構 14 固定ブラケット 15 調整ブラケット 30 長孔 31 姿勢制御板 32 突起部 33 調整アーム A ダンプ位置 B 積載位置 C 運搬位置 X 被運搬物
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| 【出願人】 |
【識別番号】504096262 【氏名又は名称】河野商興有限会社 【住所又は居所】香川県高松市成合町1474−1
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| 【出願日】 |
平成16年3月11日(2004.3.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100273 【弁理士】 【氏名又は名称】谷藤 孝司
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| 【公開番号】 |
特開2005−253357(P2005−253357A) |
| 【公開日】 |
平成17年9月22日(2005.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願2004−68969(P2004−68969) |
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