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【発明の名称】 部分深耕機
【発明者】 【氏名】星原 宏文
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】伊東 邦晃
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【氏名】小林 誠
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内

【要約】 【課題】適切な耕耘作業ができる部分深耕機を提供する。

【解決手段】部分深耕機1は、トラクタの走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘するチゼルプラウである。部分深耕機1は、チゼル部10、切削部25および反転部28を具備する。チゼル部10は、隣接端部18を上端部に有する第1土作業板部14を備える。切削部25は、第1土作業板部14の隣接端部18と隣接する隣接端部30を下端部に有する第2土作業板部24を備える。第2土作業板部24の隣接端部30は、上下位置調節可能となっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、
隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、
この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部と、
前記第1土作業板部の前記隣接端部および前記第2土作業板部の前記隣接端部間の段差を解消するための段差解消手段と
を備えることを特徴とする部分深耕機。
【請求項2】
走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、
隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、
この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部とを備え、
前記第1土作業板部の前記隣接端部および前記第2土作業板部の前記隣接端部の少なくとも一方は、上下位置調節可能となっている
ことを特徴とする部分深耕機。
【請求項3】
走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、
隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、
この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部とを備え、
前記第2土作業板部の前記隣接端部は、前記第2土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっている
ことを特徴とする部分深耕機。
【請求項4】
走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、
隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、
この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部とを備え、
前記第1土作業板部の前記隣接端部は、前記第1土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっている
ことを特徴とする部分深耕機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、適切な耕耘作業ができる部分深耕機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、トラクタその他の走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機としては、例えば隣接端部を上端部に有する金属製の第1土作業板部と、この第1土作業板部の隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する合成樹脂製の第2土作業板部とを備えた部分深耕機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−345303号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の部分深耕機では、例えば互いに上下に隣接した第1土作業板部および第2土作業板部のうちいずれか一方のみを新品に交換した場合に、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間に段差が生じてしまい、適切な耕耘作業ができないおそれがある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、適切な耕耘作業ができる部分深耕機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の部分深耕機は、走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部と、前記第1土作業板部の前記隣接端部および前記第2土作業板部の前記隣接端部間の段差を解消するための段差解消手段とを備えるものである。
【0006】
そして、段差解消手段にて第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消することが可能である。
【0007】
請求項2記載の部分深耕機は、走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部とを備え、前記第1土作業板部の前記隣接端部および前記第2土作業板部の前記隣接端部の少なくとも一方は、上下位置調節可能となっているものである。
【0008】
そして、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部の少なくとも一方が上下位置調節可能となっているため、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消することが可能である。
【0009】
請求項3記載の部分深耕機は、走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部とを備え、前記第2土作業板部の前記隣接端部は、前記第2土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっているものである。
【0010】
そして、第2土作業板部の隣接端部が第2土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっているため、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消することが可能である。
【0011】
請求項4記載の部分深耕機は、走行車の走行により移動しながら圃場の深い位置の土まで耕耘する部分深耕機であって、隣接端部を上端部に有する第1土作業板部と、この第1土作業板部の前記隣接端部と隣接する隣接端部を下端部に有する第2土作業板部とを備え、前記第1土作業板部の前記隣接端部は、前記第1土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっているものである。
【0012】
そして、第1土作業板部の隣接端部が第1土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっているため、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消することが可能である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の部分深耕機によれば、段差解消手段にて第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消でき、適切な耕耘作業ができる。
【0014】
請求項2記載の部分深耕機によれば、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部の少なくとも一方が上下位置調節可能となっているため、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消でき、適切な耕耘作業ができる。
【0015】
請求項3記載の部分深耕機によれば、第2土作業板部の隣接端部が第2土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっているため、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消でき、適切な耕耘作業ができる。
【0016】
請求項4記載の部分深耕機によれば、第1土作業板部の隣接端部が第1土作業板部の回動調節により上下位置調節可能となっているため、第1土作業板部の隣接端部および第2土作業板部の隣接端部間の段差を解消でき、適切な耕耘作業ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の部分深耕機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1において、1は部分深耕機(チゼルプラウ)で、この部分深耕機1は、走行車であるトラクタ(図示せず)に連結して使用する牽引式のものである。
【0019】
そして、部分深耕機1は、トラクタの走行(牽引動作)により圃場を進行方向に移動しながら、圃場の深い位置(耕耘深さは例えば30〜45cm)の土(例えば心土層の土である心土)まで耕耘する耕耘作業機である。
【0020】
なお、部分深耕機1は、圃場の心土層および耕盤層を幅狭縦長状(作業幅は例えば7〜8cm)に切削するとともにこの切削された土を圃場表面上方まで持ち上げてその圃場表面上に反転放てきすることにより下層土と上層土とを混和させるもので、プラウの天地返しとサブソイラの心土破砕との両方の機能を発揮しうるものである。
【0021】
部分深耕機1は、図示しないトラクタの後部の3点リンク部(作業機昇降支持装置)に前部が連結された機枠2を備えている。
【0022】
機枠2は、進行方向に対する左右方向にやや長手状の主フレーム部3を有し、この主フレーム部3には走行車連結部であるトラクタ連結部4が前方に向って突出状に設けられている。トラクタ連結部4には、トラクタの後部の3点リンク部が連結されている。なお、機枠2のトラクタ連結部4は、トップピン5を先端部に有するトップマスト6と、ロワピン7を先端部に有する左右一対のロワアーム8とにて構成されている。
【0023】
また、主フレーム部3の左右方向略中央からは、進行方向に対する前後方向にやや長手状で略板状の枠部9が後方に向って突出している。そして、枠部9の後端部には、下端部に所定の作業幅をもって圃場の土(主として心土)を切削して持ち上げるチゼル部10を有し耕耘作業時には圃場の土中深く挿入される縦長状の支持体(チゼル付ビーム)11が機枠2の枠部9から下方に向って突出した状態に設けられている。
【0024】
支持体11は、上下方向に長手状で略下半部が湾曲した略板状に形成され耕耘作業時にはその略下半部が土中を移動する支持本体部12を有し、この支持本体部12の上端部が機枠2の枠部9の後端部に着脱可能に連結されている。
【0025】
そして、支持体11の支持本体部12の下端部前側に、所定の作業幅を有する金属製の湾曲板状の第1土作業板部(作用面部)14で圃場の土を切削して持ち上げるチゼル部(先金)10が着脱可能に設けられている。
【0026】
すなわち、チゼル部10は、上方および進行方向前方を向いた第1土作業板部14と、この第1土作業板部14から後方に向って突出した取付板部15とを有し、この取付板部15が支持本体部12の下端部前側に固定具(例えばボルトおよびナット)16にて定位置に固定されている。そして、第1土作業板部14は、隣接端部18を上端部(後端部)に有し、この第1土作業板部14の下端部(先端部)は薄厚状に形成されている。また、支持本体部12の下端部後側には、ウイング17が設けられている。
【0027】
また、支持体11の支持本体部12の上下方向中間部には、所定の作業幅をもってチゼル部10の第1土作業板部14からの土を受け入れて持ち上げて側方に反転放てきするとともに圃場の土を切削して持ち上げて側方に反転放てきする縦長状で略板状の土作業体21がチゼル部10に連続した状態で支持本体部12の前縁に沿って設けられている。
【0028】
ここで、土作業体21は、所定の作業幅を有する合成樹脂製の湾曲板状の第2土作業板部(作用面部)24で第1土作業板部14からの土を受け入れて圃場表面近傍まで持ち上げるとともに自らも圃場の土を切削して圃場表面近傍まで持ち上げる下側土作業部である切削部25と、所定の作業幅を有する合成樹脂製のやや湾曲板状の第3土作業板部(作用面部)27で下方に隣接する切削部25からの土を受け入れて圃場表面上方まで持ち上げて左右いずれか一側方に反転放てきする上側土作業部である反転部28とを有している。
【0029】
切削部25の合成樹脂製の第2土作業板部24は、金属製の取付部31を介して支持本体部12の下部に設けられ、この第2土作業板部24は、チゼル部10の第1土作業板部14の隣接端部18と略接した状態で隣接する隣接端部30を下端部に有している。
【0030】
取付部31は、湾曲板状の補強支持板32と、補強支持板32の下部から後方に向って突出し長孔33が形成された下取付板34と、補強支持板32の上部から後方に向って突出した上取付板35とを有している。
【0031】
そして、補強支持板32の前面には、進行方向前方を向いた第2土作業板部24がその前面に沿って着脱可能に取り付けられ、この第2土作業板部24の略全体が補強支持板32にて支持されている。また、下取付板34は支持本体部12に固定具(例えばボルトおよびナット)36にて所望位置に固定され、上取付板35は支持本体部12に左右方向の支軸37を介して回動可能に取り付けられている。
【0032】
こうして、切削部25の第2土作業板部24の隣接端部30は、第2土作業板部24の進行方向に対する左右方向の支軸(回動中心軸線)37を中心とする回動調節により上下位置調節可能となっている。すなわち、第2土作業板部24の隣接端部30は、第2土作業板部24全体を支軸37を中心として所望量回動させることにより、支持本体部12に対して下取付板34の長孔33に対応する範囲内で上下位置調節可能(上下動調節可能)となっている。つまり、第1土作業板部14の表面と第2土作業板部24の表面とが段差がほとんどない連続面となるように第2土作業板部24の隣接端部30の位置を隣接端部18の位置に対して調節できるようになっている。
【0033】
なお、下取付板34の長孔33、固定具36および支軸37等にて、第1土作業板部14の隣接端部18および第2土作業板部24の隣接端部30間の段差を解消するための段差解消手段40が構成されている。
【0034】
また、反転部28の合成樹脂製の第3土作業板部27は、金属製の取付部41を介して支持本体部12の上部に設けられている。
【0035】
取付部41は、やや湾曲板状の補強支持板42と、補強支持板42から後方に向って突出した取付板43とを有している。そして、補強支持板42の前面には、進行方向前方に対してやや傾斜した右斜め前方を向いた第3土作業板部27がその前面に沿って着脱可能に取り付けられ、この第3土作業板部27の略全体が補強支持板42にて支持されている。また、取付板43は、支持本体部12に2箇所で固定具(例えばボルトおよびナット)44にて固定されている。
【0036】
次に、上記一実施の形態の作用等を説明する。
【0037】
部分深耕機1を使用して耕耘作業をする場合、図示しないトラクタの3点リンク部に機枠2のトラクタ連結部4を連結することにより、トラクタの3点リンク部に部分深耕機1を連結装着する。
【0038】
その後、トラクタの3点リンク部を作動させて部分深耕機1を所定量下降させることにより、支持体11を圃場の土中に深く挿入する。
【0039】
そして、この状態で、トラクタを前進走行させて部分深耕機1を進行方向前方に移動させると、チゼル部10の第1土作業板部14と切削部25の第2土作業板部24とにて圃場の土が切削されて持ち上げられ、この持ち上げられた土は反転部28の第3土作業板部27にて進行方向右側方に向けて反転放てきされる。
【0040】
ここで、図2に示すように、部分深耕機1をある期間使用することにより、チゼル部10の第1土作業板部14と切削部25の第2土作業板部24とがいずれも磨耗によりその板厚が薄くなった場合に、作業者が第1土作業板部14はまだ使用できるため第2土作業板部24のみを新品に交換すると、図3に示すように、第1土作業板部14の上端側の隣接端部18および第2土作業板部24の下端側の隣接端部30間に段差(図示D)が生じる。
【0041】
このため、作業者は、段差解消手段40にてその段差(図示D)を解消する。すなわち、図4に示すように、取付部31の下取付板34の支持本体部12に対する固定具36による固定を一旦解してから、第2土作業板部24を取付部31とともに左右方向の支軸37を中心として下方回動させることにより、第2土作業板部24の隣接端部30を下動させて、互いに上下に隣接する両隣接端部18,30間の段差をなくす。すなわち、第1土作業板部14の表面と新たな第2土作業板部24の表面とがともに同一面上に位置するように、第2土作業板部24の隣接端部30の上下位置を段差分だけ下げる。
【0042】
なお、図示しないが、第2土作業板部24がまだ使用できる状態で第1土作業板部14のみを新品に交換した場合に生じた段差を、第2土作業板部24の隣接端部30を上動させて解消することも可能である。
【0043】
このように部分深耕機1によれば、互いに隣接した第1土作業板部14および第2土作業板部24のうちいずれか一方のみを新品に交換して第1土作業板部14の隣接端部18および第2土作業板部24の隣接端部30間に段差が生じても、段差解消手段40に基づいて第2土作業板部24の隣接端部30の上下位置を調節することによって、両隣接端部18,30間の段差を解消することができ、よって、土のスムーズな流れを実現でき、適切な耕耘作業ができる。
【0044】
また、第1土作業板部14および第2土作業板部24を両方同時に交換する必要がないことから、部品の交換頻度を少なくでき、経済的負担の軽減を図ることができる。
【0045】
さらには、従来の場合には段差を解消するために新品の第2土作業板部24に対してわざわざ面取りや、すり落とし等を行っていたが、部分深耕機1ではそのようなことをする必要がない。
【0046】
なお、上記実施の形態では、第1土作業板部14の隣接端部18および第2土作業板部24の隣接端部30のうち第2土作業板部24の隣接端部30のみが、第2土作業板部24の回動調節により上下位置調節可能となっている構成について説明したが、例えば図5ないし図8に示すように、両隣接端部18,30のうち第1土作業板部14の隣接端部18のみが、第1土作業板部14の左右方向の支軸(回動中心軸線)51を中心とする回動調節により上下位置調節可能となっている構成でもよい。
【0047】
図5に示すチゼル部10の取付板部15は、図1に示す取付板部15とは異なり略上下方向の長孔52が形成されたもので、支持本体部12の下端部に進行方向に対する左右方向の支軸51を介して回動可能に取り付けられ、固定具(例えばボルトおよびナット)53にて所望位置に固定されている。
【0048】
このため、第1土作業板部14の隣接端部18は、第1土作業板部14全体を支軸51を中心として所望量回動させることにより、支持本体部12に対して取付板部15の長孔52に対応する範囲内で上下位置調節可能(上下動調節可能)となっている。つまり、第1土作業板部14の表面と第2土作業板部24の表面とが段差がほとんどない連続面となるように第1土作業板部14の隣接端部18の位置を隣接端部30の位置に対して調節できるようになっている。なお、取付板部15の長孔52、固定具53および支軸51等にて、第1土作業板部14の隣接端部18および第2土作業板部24の隣接端部30間の段差を解消するための段差解消手段60が構成されている。
【0049】
また、図5に示す下取付板34は、長孔がなく、支持本体部12に固定具36にて定位置に固定されている。
【0050】
そして、このような構成の場合、図6に示すように、部分深耕機1をある期間使用することにより、チゼル部10の第1土作業板部14と切削部25の第2土作業板部24とがいずれも磨耗によりその板厚が薄くなった場合に、作業者が第1土作業板部14はまだ使用できるため第2土作業板部24のみを新品に交換すると、図7に示すように、第1土作業板部14の上端側の隣接端部18および第2土作業板部24の下端側の隣接端部30間に段差(図示D)が生じる。
【0051】
このため、作業者は、段差解消手段60にてその段差(図示D)を解消する。すなわち、図8に示すように、チゼル部10の取付板部15の支持本体部12に対する固定具53による固定を一旦解してから、第1土作業板部14を取付板部15とともにこの第1土作業板部14の上端側の左右方向の支軸51を中心として回動させることにより、第1土作業板部14の隣接端部18を上動させて、互いに上下に隣接する両隣接端部18,30間の段差をなくす。すなわち、第1土作業板部14の表面と新たな第2土作業板部24の表面とがともに同一面上に位置するように、第1土作業板部14の隣接端部18の上下位置を段差分だけ上げる。なお、図示しないが、第2土作業板部24がまだ使用できる状態で第1土作業板部14のみを新品に交換した場合に生じた段差を、第1土作業板部14の隣接端部18を下動させて解消することも可能である。
【0052】
したがって、このような部分深耕機1によれば、互いに隣接した第1土作業板部14および第2土作業板部24のうちいずれか一方のみを新品に交換して第1土作業板部14の隣接端部18および第2土作業板部24の隣接端部30間に段差が生じても、段差解消手段60に基づいて第1土作業板部14の隣接端部18の上下位置を調節することによって、両隣接端部18,30間の段差を解消することができ、よって、土のスムーズな流れを実現でき、適切な耕耘作業ができる等、上記図1に示す構成と同様の作用効果を奏する。
【0053】
なお、図示しないが、部分深耕機1は、第1土作業板部14の隣接端部18および第2土作業板部24の隣接端部30の両方を支持本体部12に対して上下位置調節可能とした構成でもよく、要するに両隣接端部18,30の少なくとも一方が両隣接端部18,30間の段差をなくせるよう上下位置調節可能となっている構成であればよい。
【0054】
また、部分深耕機1は、例えば図9に示すように、長孔33を利用せず、支持本体部12を両側から挟むように配設されそれぞれ略円形の孔33が形成され互いに異なる長さの左右一対の下取付板34a,34bを備えた構成でもよい。
【0055】
この場合、互いに一致させた支持本体部12のねじ孔部および下取付板34aの孔33に対してねじ(図示せず)をねじ込んだり、互いに一致させた支持本体部12のねじ孔部および下取付板34bの孔33に対してねじ(図示せず)をねじ込んだりして、第2土作業板部24の隣接端部30の上下位置を調節できる。なお、図示しないが、支持本体部の下端部を両側から挟むように配設されそれぞれ略円形の孔が形成され互いに異なる長さの左右一対の取付板部を備えた構成等でもよい。
【0056】
さらに、部分深耕機1は、チゼル部10を支持本体部12に支軸51を介して回動可能に取り付けた構成には限定されず、例えば図10に示すように、チゼル部10を支持本体部12の下端部に形成された軸部12aを中心として回動可能とした構成でもよい。
【0057】
また、図10に示すように、支持本体部12の下端部に形成された挿通軸部12bを取付板部15の長孔52に挿通し、その長孔52に挿通軸部12bを挟むように互いに長さの異なる第1嵌合部材(例えば座金)61および第2嵌合部材(例えば座金)62を嵌脱可能に嵌合した構成でもよい。この場合、取付板部15の長孔52に対して第1嵌合部材61と第2嵌合部材62とを入れ替えることにより、第1土作業板部14の隣接端部18の上下位置を調節できる。なお、図示しないがこのような手段を切削部25の下取付板34の長孔33に適用して、第2土作業板部24の隣接端部30の上下位置を調節できるようにしてもよい。
【0058】
さらに、土作業体21は、互いに別体の切削部25および反転部28にて構成された作業面部分割タイプには限定されず、合成樹脂製或いは金属製の1枚状の板(例えばねじり板、或いはねじられていない板等)にて構成された作業面部一体タイプ等でもよい。
【0059】
また、第2土作業板部24および第3土作業板部27は、合成樹脂製でも金属製でもよく、その形状も任意である。
【0060】
さらに、第3土作業板部27は、進行方向前方に対してやや傾斜した右斜め前方を向いたものでもよく、第2土作業板部24と同じく進行方向前方を向いたものでもよい。
【0061】
さらに、部分深耕機1は、土作業体21等を複数にした複数連の構成とすることもできる。また部分深耕機1は、土作業体21がトラクタ側からの動力で振動する構成等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の部分深耕機の一実施の形態を示す側面図である。
【図2】同上部分深耕機の磨耗状態を示す部分側面図である。
【図3】同上部分深耕機の第2土作業板部を交換した直後の状態を示す部分側面図である。
【図4】同上部分深耕機の第2土作業板部の隣接端部を下げて段差をなくした状態を示す部分側面図である。
【図5】本発明の部分深耕機の他の実施の形態を示す部分側面図である。
【図6】同上部分深耕機の磨耗状態を示す部分側面図である。
【図7】同上部分深耕機の第2土作業板部を交換した直後の状態を示す部分側面図である。
【図8】同上部分深耕機の第1土作業板部の隣接端部を上げて段差をなくした状態を示す部分側面図である。
【図9】本発明の部分深耕機のさらに他の実施の形態を示す部分側面図である。
【図10】本発明の部分深耕機のさらに他の実施の形態を示す部分側面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 部分深耕機
14 第1土作業板部
18,30 隣接端部
24 第2土作業板部
40,60 段差解消手段
【出願人】 【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
【住所又は居所】長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地
【出願日】 平成15年10月31日(2003.10.31)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也

【公開番号】 特開2005−130808(P2005−130808A)
【公開日】 平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願番号】 特願2003−372840(P2003−372840)