| 【発明の名称】 |
移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 洋司 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1 三菱農機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】植付作業機の前側に対地作業機を設けた移植機において、後輪と植付作業機との間に必要な空間を小さくすると共に、対地作業精度や植付作業精度のバラツキを抑える。
【解決手段】前輪2及び後輪3を備える走行機体1と、該走行機体1の後部に昇降自在に連結される植付作業機7と、側面視で後輪3と植付作業機7との間に配置され、植付作業機7の前側で整地作業を行う整地ロータ14とを備える乗用田植機において、整地ロータ14を、平行リンク機構Lを介して植付作業機7で昇降自在に支持し、植付作業機7に対する整地ロータ14の上下位置を調節するにあたり、整地ロータ14の対地作用範囲では、整地ロータ14が植付作業機7に対して略垂直方向に昇降するように、平行リンク機構Lのリンク角度及びリンク長さを設定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前輪及び後輪を備える走行機体と、該走行機体の後部に昇降自在に連結される植付作業機と、側面視で前記後輪と前記植付作業機との間に配置され、前記植付作業機の前側で対地作業を行う対地作業機とを備える移植機において、 前記対地作業機を、平行リンク機構を介して前記植付作業機で昇降自在に支持し、前記植付作業機に対する前記対地作業機の上下位置を調節するにあたり、前記対地作業機の対地作用範囲では、前記対地作業機が前記植付作業機に対して略垂直方向に昇降するように、前記平行リンク機構のリンク角度及びリンク長さを設定したことを特徴とする移植機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、植付作業機の前側に、代掻きロータなどの対地作業機を備える移植機に関する。 【背景技術】 【0002】 植付作業機の前側に、整地ロータなどの対地作業機を備える移植機が提案されている。通常、この種の移植機では、植付作業機の前側に対地作業機を設けるにあたり、対地作業機を昇降自在に支持し、植付作業機に対する対地作業機の上下位置を調節できるようにしている(特許文献1、2参照。)。 例えば、特許文献1では、リンク機構を用いて対地作業機を昇降自在に支持し、また、特許文献2では、筒状のガイドを用いて対地作業機を昇降自在に支持することにより、対地作業機の上下位置調節を可能にしている。 【特許文献1】特許第3098168号公報 【特許文献2】特開2000−3号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、特許文献1、2に示されるものでは、上下位置調節に伴う対地作業機の前後変位量が大きいため、後輪と植付作業機との間に大きな空間が必要になり、植付作業機を含めた機体長が長くなるという問題がある。 また、特許文献1、2に示される対地作業機は、上下位置調節に伴って植付作業機(フロート)に対する前後距離が変化するため、対地作業精度や植付作業精度にバラツキが生じる可能性がある。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、前輪及び後輪を備える走行機体と、該走行機体の後部に昇降自在に連結される植付作業機と、側面視で前記後輪と前記植付作業機との間に配置され、前記植付作業機の前側で対地作業を行う対地作業機とを備える移植機において、前記対地作業機を、平行リンク機構を介して前記植付作業機で昇降自在に支持し、前記植付作業機に対する前記対地作業機の上下位置を調節するにあたり、前記対地作業機の対地作用範囲では、前記対地作業機が前記植付作業機に対して略垂直方向に昇降するように、前記平行リンク機構のリンク角度及びリンク長さを設定したことを特徴とする。 このようにすれば、上下位置調節に伴う対地作業機の前後変位量を小さくすることができるため、後輪と植付作業機との間に必要な空間を小さくし、植付作業機を含めた機体長を短くすることが可能になる。 また、対地作業機を対地作用範囲で上下位置調節しても、植付作業機(フロート)に対する対地作業機の前後距離がほとんど変化しないため、対地作業精度や植付作業精度のバラツキを抑えることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0005】 次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図面において、1は乗用田植機の走行機体であって、該走行機体1は、機体前部に搭載されるエンジン(図示せず)、エンジン動力を変速するトランスミッション(図示せず)、トランスミッションから出力される走行動力を左右の前輪2に伝動するフロントアクスルケース(図示せず)、トランスミッションから出力される走行動力を左右の後輪3に伝動するリヤアクスルケース4、機体上に設けられる運転席5などを備えて構成されている。 【0006】 走行機体1の後部には、昇降リンク機構6を介して植付作業機7が連結されている。植付作業機7は、左右方向を向く作業機フレーム8、その上方に傾斜姿勢で設けられる苗載台9、作業機フレーム8から後方に延出する複数の植付伝動ケース10、各植付伝動ケース10の後端部に設けられる植付機構11、植付伝動ケース10の下方に上下揺動自在に設けられるフロート12などを備えて構成されている。 【0007】 植付作業機7は、複数の伝動軸13を介してトランスミッションから植付動力を入力し、この動力によって、苗載台9の横送り動作、植付機構11の苗植付動作などを行う。植付作業を行う圃場は、予め代掻き作業によって平坦化されており、ここをフロート12が滑走しつつ、植付機構11による苗の植付けが行われるが、植付作業機7は、走行機体1の後方で植付作業を行う関係上、車輪跡などによる田面の荒れによって植付精度が低下する可能性がある。特に、機体旋回が行われる枕地は、車輪跡による田面の荒れが顕著であり、植付精度が低下しやすい箇所である。 【0008】 上記のような問題に対処するために、植付作業機7の前側には、整地ロータ(対地作業機)14が設けられている。この整地ロータ14は、側面視で後輪3とフロート12との間に配置され、フロート12の前側で整地作業を行う。これにより、車輪跡による田面の荒れなどを改善し、植付精度を高めることができ、特に、枕地において改善効果が顕著である。 【0009】 整地ロータ14は、リヤアクスルケース4のPTO軸4aから伝動軸15を介して動力を入力する入力ケース16、該入力ケース16から左右に延出するロータ軸17、該ロータ軸17に設けられる複数の整地板18、該整地板18の上方を覆うカバー19などを備えて構成されている。伝動軸15は、整地ロータ14の昇降に追従するために、リヤアクスルケース4のPTO軸4a及び入力ケース16の入力軸16aに対し、自在継手Jを介して連結されると共に、自らが伸縮するように構成されている。 【0010】 本実施形態の伝動軸15は、入れ子継手状に嵌合される第一〜第三の軸15a〜15cを有し、これらの軸15a〜15cを互いにスプライン結合して構成されている。つまり、本実施形態の伝動軸15では、二重スプライン構造を採用しているため、一重スプライン構造の伝動軸に比べ、長い伸縮ストロークを確保することが可能になる。これにより、リヤアクスルケース4のPTO軸4aと、入力ケース16の入力軸16aとの距離が短い場合であっても、整地ロータ14の必要な昇降ストロークを得ることができる。 【0011】 次に、植付作業機7に対する整地ロータ14の上下位置調節構造について説明する。植付作業機7の前面部には、作業機フレーム8に固定される横フレーム20と、その両端部から上方に延出する左右一対の縦フレーム21が一体的に設けられている。左右縦フレーム21の上端部間には、前方に延出する上アーム22を両端部に備える回動軸23が回動自在に支架されている。また、左右縦フレーム21の下側には、前方に延出する上下回動自在な下アーム24がそれぞれ設けられている。 【0012】 一方、整地ロータ14側には、上方に延出する左右一対のステー25が一体的に設けられている。各ステー25の上端側は、上アーム22の先端部に回動自在に枢支され、また、各ステー25の下端側は、下アーム24の先端部に回動自在に枢支されている。つまり、整地ロータ14は、上アーム22、下アーム24及びステー25によって構成される平行リンク機構Lを介して、植付作業機7で昇降自在に支持されている。 【0013】 回動軸23の一端部には、前方に延出する上下位置調節レバー26が設けられている。上下位置調節レバー26は、回動軸23と一体回転し、かつ、左右への傾動操作が許容されている。この上下位置調節レバー26を上下に回動操作すると、上アーム22の上下回動に伴って整地ロータ14の上下位置が変更される。また、縦フレーム21の上端部には、上下位置調節レバー26の位置を保持するレバーガイド27が設けられている。このレバーガイド27には、上下位置調節レバー26の係止片26aを係止する係止溝27aが上下方向に所定間隔を存して複数形成されている。つまり、上下位置調節レバー26を上下に回動操作すると共に、左右の傾動操作で任意の係止溝27aに係止片26aを係止させることにより、整地ロータ14の上下位置を段階的に調節することが可能になる。また、縦フレーム21の上端部とステー25との間には、スプリング28が介設されており、このスプリング28の付勢力で上下位置調節レバー26の操作荷重が軽減される。 【0014】 次に、整地ロータ14を支持する平行リンク機構Lのリンク角度及びリンク長さ設定について説明する。上記のように、植付作業機7の前側に、平行リンク機構Lを介して整地ロータ14を設けた場合、上下位置調節に伴って整地ロータ14が前後方向に変位することになる。これは、上アーム22や下アーム24の先端回動軌跡に沿って整地ロータ14が円弧状に上下動するためである。整地ロータ14を非対地作用範囲まで上昇させる場合は、整地ロータ14が後方に退避し、植付作業機7の前面に沿って格納されるため、上記のような軌跡は好ましいが、対地作用範囲(整地作用範囲)で整地ロータ14が前後に大きく変位すると、後輪3とフロート12との間に大きな空間が必要になるだけでなく、フロート12に対する整地ロータ14の前後距離が変化するという問題がある。 【0015】 本発明では、上記の問題を解決するため、図3及び図4に示すように、整地ロータ14の対地作用範囲では、整地ロータ14が植付作業機7に対して略垂直方向に昇降するように、平行リンク機構Lのリンク角度及びリンク長さを設定している。例えば、本実施形態では、対地作用範囲における上アーム22の姿勢(植付作業機7に対する上下角度)を前低後高状に傾け、下アーム24の姿勢(植付作業機7に対する上下角度)を略平行とすることにより、ステー25の上下動に伴う各アーム22、24の前後変位量に差を生じさせる。このようにリンク角度を設定すると、ステー25の前後角度変化によって、対地作用範囲における整地ロータ14の前後変位を相殺し、整地ロータ14を植付作業機7に対して略垂直方向に昇降させることが可能になる。尚、図3及び図4に示す整地ロータ14の動きのうち、下側の三つが対地作用範囲のものであり、その上側に示される動きが非対地作用範囲(上昇退避位置)のものである。 【0016】 叙述の如く構成された乗用田植機は、前輪2及び後輪3を備える走行機体1と、該走行機体1の後部に昇降自在に連結される植付作業機7と、側面視で後輪3と植付作業機7との間に配置され、植付作業機7の前側で整地作業を行う整地ロータ14とを備えるものであるが、整地ロータ14を、平行リンク機構Lを介して植付作業機7で昇降自在に支持し、植付作業機7に対する整地ロータ14の上下位置を調節するにあたり、整地ロータ14の対地作用範囲では、整地ロータ14が植付作業機7に対して略垂直方向に昇降するように、平行リンク機構Lのリンク角度及びリンク長さを設定したので、上下位置調節に伴う整地ロータ14の前後変位量を小さくすることができる。これにより、後輪3と植付作業機7との間に必要な空間を小さくし、植付作業機7を含めた機体長を短くすることが可能になる。 【0017】 また、整地ロータ14を対地作用範囲で上下位置調節しても、フロート12に対する整地ロータ14の前後距離がほとんど変化しないため、フロート12に対する整地ロータ14の前後距離が大きく変化するものに比べ、整地作業精度や植付作業精度のバラツキを抑えることができる。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】乗用田植機の側面図である。 【図2】植付作業機の昇降に伴う整地ロータの動きを示す説明図である。 【図3】上下位置調節に伴う整地ロータの動きを示す説明図である。 【図4】同上要部拡大説明図である。 【図5】整地ロータの支持構造を示す要部背面図である。 【符号の説明】 【0019】 1 走行機体 2 前輪 3 後輪 6 昇降リンク機構 7 植付作業機 12 フロート 14 整地ロータ 15 伝動軸 20 横フレーム 21 縦フレーム 22 上アーム 23 回動軸 24 下アーム 25 ステー 26 上下位置調節レバー 27 レバーガイド 28 スプリング L 平行リンク機構
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【住所又は居所】島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地1
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| 【出願日】 |
平成15年9月22日(2003.9.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2005−95017(P2005−95017A) |
| 【公開日】 |
平成17年4月14日(2005.4.14) |
| 【出願番号】 |
特願2003−329950(P2003−329950) |
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